JPH0875434A - 表面形状測定装置 - Google Patents

表面形状測定装置

Info

Publication number
JPH0875434A
JPH0875434A JP21130494A JP21130494A JPH0875434A JP H0875434 A JPH0875434 A JP H0875434A JP 21130494 A JP21130494 A JP 21130494A JP 21130494 A JP21130494 A JP 21130494A JP H0875434 A JPH0875434 A JP H0875434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
measured
frequency
signal
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21130494A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Akaha
正大 赤羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP21130494A priority Critical patent/JPH0875434A/ja
Publication of JPH0875434A publication Critical patent/JPH0875434A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】被測定物の表面形状の変化をリアルタイムで、
高感度、高精度、高速度に測定することができ、耐ノイ
ズ性に優れたコンパクトな表面形状測定装置を提供す
る。 【構成】所定の周期で発振周波数と発光強度が変調され
たレーザ光を光ファイバー16を介して検出器本体に導
く。レーザビームはコリメートレンズ35で平行光にさ
れ、ビームスプリッタ36によって2つの異なる方向に
分割され、一方は反射鏡33によって反射され、他方は
参照鏡37によって反射される。両反射光は、再びビー
ムスプリッタ36によって重畳される。両反射光の間に
は、被測定物Wの表面の形状に追従して移動する探触子
の移動距離に対応した時間遅れがあり、両者の周波数は
異なる。そのために、ヘテロダイン干渉が生じる。この
干渉信号をホトダイオード38によって光電変換し、制
御部において処理することにより被測定物の表面形状を
測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、探触子の先端の動きを
利用して被測定物の表面形状や表面粗さ等を測定する、
表面形状測定装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来の触針式粗さ検出器のピックアップ
は、支点と、該支点を中心にして揺動するレバーと、そ
のレバーの一端に取り付けられた探触子と、その探触子
とは反対側の端部に配した検出器(差動変圧器)のコア
とから構成されている。このような構造の表面粗さ計に
よって被測定物の表面の粗さを測定するには、ピックア
ップの探触子を被測定物に接触させ、被測定物の表面形
状に追従して移動する探触子の運動を、レバーを介して
支点を挟んだコアの運動に変えて、これを検出器(差動
変圧器)により、電気的に検出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記触針式粗さ検出器
は、差動変圧器を利用して電気的に検出されているの
で、以下のような問題点がある。 (1)天秤式で探触子の反対側に差動変圧器のコアを配
しているために、慣性モーメントが大きく高速応答がで
きない。
【0004】(2)差動変圧器のキャリア周波数の関係
から応答速度に制限がある。 (3)高倍率にするには電気的に増幅する必要があり、
増幅率が高くなるとS/Nが悪くなる。 (4)探触子の動きをレバーを介して検出しているの
で、探触子の微小な動きが、レバーに吸収されたり、或
いは支点の精度が誤差の要因となる。
【0005】(5)差動変圧器による電気的な検出はノ
イズに対して弱い。 (6)差動変圧器を励磁する電流により発熱し、長時間
ドリフトの原因になる。 (7)差動変圧器はアナログ式センサである為、使用す
る前に校正しなければならないという煩わしさがある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、探触子の運動をアッベの原理で光学的に検出
することで、高感度、高精度、高速、耐ノイズ性に優れ
た表面形状測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、周波数変調したレーザビームを発生させる
レーザ光源部と、測定すべき被測定部の凹凸方向に可動
に支持された探触子と、該探触子の運動線上を移動する
ように探触子上に構成された反射鏡と、前記レーザ光源
部から導入したレーザビームを分割し、分割した一方の
レーザビームを該探触子のほぼ運動線上に合わせた物体
光光学系を介して、前記反射鏡に照射して反射光を得る
と共に、他方のレーザビームを参照反射鏡に照射して反
射光を得て、これら両反射光を干渉させるヘテロダイン
干渉光学系と、前記ヘテロダイン干渉光学系により生じ
る干渉光を受光し、受光した光干渉信号を電気信号に変
換する光電変換部と、前記光電変換部の検出信号に基づ
いて探触子の変位量を算出すると共に、前記レーザ光源
の周波数変調を制御する制御部と、を備えたことを特徴
としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、被測定物の表面形状に追従し
て、これに接触させた探触子が測定すべき被測定物の凹
凸の方向に可動し、かつ該探触子の運動線上に構成され
た反射鏡は、探触子の運動を誤差無く反映している。さ
らに、該探触子の運動線と、干渉光学系の物体光の光軸
とをほぼ合致して配置したことにより、干渉系の物体光
(探触子に備えた反射鏡による反射する光)の光路距離
変化を高精度に検出する。
【0009】検出の方法も、光学的な干渉系を利用して
いる為に、電気的ノイズの影響を受けにくいことに加
え、受光した検出光は、ヘテロダイン干渉のドップラー
周波数偏移を利用して得た干渉信号を電気的な信号で処
理しているために、感度校正が不要で、被測定物の形状
変化をリアルタイムで、高感度、高速度に測定すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下添付図面に従って本発明に係る表面形状
測定装置の好ましい実施例を詳述する。図1は本発明に
係る表面形状測定装置の一実施例が示されており、この
表面形状測定装置は、レーザビームを発生させるレーザ
光源部10と、粗さ検出器本体11と、レーザ光源の制
御および検出器からの信号に基づいて被測定物Wの表面
形状変位等を算出する制御部14とを有し、レーザ光源
部10と粗さ検出器本体11は両端に着脱自在な光コネ
クタ16A、16Bをもつ光ファイバー16によって接
続される。この光ファイバー16はシングルモードファ
イバーで構成される。
【0011】検出器本体11と制御部14は電気ケーブ
ル20によって接続され、検出器からの検出信号を制御
部14へ導く。一方、制御部14とレーザ光源部10は
電気ケーブル21によって接続されることによって構成
されている。本実施例におけるレーザ光源部10は、図
1に示すように、レーザダイオード24、ペルチエ素子
25、コリメータレンズ26、光アイソレータ27、対
物レンズ28から構成されている。
【0012】発光源のレーザダイオード24にはペルチ
エ素子(加熱及び/又は冷却素子)25と図示していな
い温度センサとが設けられており、後述する制御部14
の温度コントローラによって一定の温度を保つように制
御される。一方、レーザダイオード24は電気ケーブル
21を介して後述する制御部14からの周波数変調電流
を受けて、周波数変調されたレーザ光を発光する。
【0013】変調されたレーザ光は、コリメータレンズ
26によって平行光にされ、反射光を防止する光アイソ
レータ27を経て、対物レンズ28により集光されて、
光ファイバー16に入射する。変調されたレーザ光は、
この光ファイバー16を介して検出器本体11に導かれ
る。次に、検出器本体構成について説明する。図2に示
すように、検出器本体11は、本体ケース12の下面に
は開口部13が形成され、この開口部13には板バネ3
1を介して上下に可動する探触子32とが配置されてい
る。該探触子の運動線上には反射鏡33が固着されてい
る。尚、探触子上に構成される反射鏡は、前記のように
別体のミラーを固着してもよいし、探触子上に直接鏡面
加工してミラーを形成してもよい。
【0014】検出器本体11に導かれたレーザ光は、コ
リメートレンズ35によって平行光にされ、この光軸L
1 上のビームスプリッタ36で異なる2つの方向に分割
される。そして、一方のレーザビームは、光路変換用ミ
ラー34で光路を折り曲げられ、光軸L2 上で前記反射
鏡33に照射され、他方は光軸L1 に直交する光軸L 3
上に配置した参照ミラー37に照射されるように、光学
系を配置する。また、ホトダイオード38は光軸L3
にビームスプリッタ36を挟んで参照ミラー37と対峙
して配置する。
【0015】尚、光路変換用ミラー34は検出器本体の
構成上必須ではなく、光軸L1 とL 2 は同軸に配置して
もよい。即ち、光路変換用ミラーを備えず、光軸L1
レーザビームが直接探触子32上に構成された反射鏡3
3に照射されるように検出器本体を構成してもよい。ホ
トダイオード38は電気ケーブル39を介して本体ケー
ス12に取り付けた着脱自在なコネクタ40と接続され
ている。電気ケーブル20はコネクタ40を介して検出
器本体11と接続されると共に、着脱自在なコネクタ4
1を介して制御部14と接続されている。ホトダイオー
ド38で光電変換された検出信号を本体ケース12の外
部に取り出し、後述する制御部14と接続し易くする為
である。
【0016】上記のように検出器本体内の物体光光学系
の光軸L2 は、前記探触子32のほぼ運動線上に合わせ
て配置する。一方、制御部14は、図3に示すように、
主として鋸歯状波又は三角波発生器50、温度コントロ
ーラ51、バンドパスフィルタ52、波形整形器53、
54、周波数逓倍回路56、57、ゲート回路58、及
びアップダウンカウンタ60から構成されている。
【0017】前記の如く構成された表面形状測定装置に
おける測定原理を鋸歯状波変調電流を用いた場合につい
て説明する。図3に制御部のブロック図を示す。鋸歯状
波又は三角波発生器50は周期TS (周波数fs 、角周
波数ωs )の鋸歯状波変調電流Sa(図4(A))をレ
ーザダイオード(光源部)及び波形整形器54に出力す
る。尚、この鋸歯状波又は三角波発生器50は、同図
(A)に示すようにバイアス電流に対して変調幅が小さ
い鋸歯状波変調電流Saを出力している。
【0018】レーザダイオードは鋸歯状波変調電流Sa
によって発振周波数と発光強度が変調される。尚、レー
ザダイオードには加熱及び/又は冷却素子(ぺルチエ素
子)25及び温度センサが設けられており、温度コント
ローラ51は温度センサによって検出される温度が一定
値になるように加熱及び/又は冷却素子(ペルチエ素
子)25を制御する。これにより、レーザダイオードの
温度変化による波長変化を抑え、測定精度を上げてい
る。
【0019】レーザダイオード24から出力される変調
されたレーザ光は、コリメータレンズ26、光アイソレ
ータ27、及び対物レンズ28を介して光ファイバー1
6の先端に集光され,光ファイバー16を通して検出器
本体内に導かれる。尚、レーザ光源部10と検出器本体
11とは両端が着脱自在な光コネクタ16A、16Bを
もつ光ファイバー16によって光学的に接続されるた
め、接続の着脱が容易である。
【0020】検出器本体内に入射したレーザ光はコリメ
ートレンズ35で平行光にされ、この光軸L1 上に配置
されているビームスプリッタ36によって2つの異なる
方向に分割される。即ち、一方のレーザビームは光軸L
2 上に配置されている可動探触子に取り付けた反射鏡3
3によって反射され、他方のレーザビームは光軸L1
直交する光軸L3 上に配置されている参照ミラー37に
よって反射される。
【0021】参照ミラー37と前記反射鏡33とによっ
て反射された各レーザビームは、ビームスプリッタ36
によって重畳される。探触子の運動線上に取り付けた反
射鏡33は被測定物Wの表面の形状の変化に追従して探
触子と一体となって上下に移動し、該反射鏡33によっ
て反射されるレーザビーム(物体光)と、参照ミラー3
7によって反射されるレーザビーム(参照光)との間に
は、該反射鏡33の移動距離に対応した時間遅れがあ
り、両者の周波数は異なる。そのため、参照光と物体光
とでヘテロダイン干渉が生じる。
【0022】この干渉信号は、ホトダイオード38によ
って受光され、光電変換されて、電気ケーブル39、2
0を介して制御部14へ送られる。制御部において該干
渉信号を処理し、探触子の移動距離つまり、被測定物の
表面形状を算出する。このホトダイオード38によって
検出された信号Se(図4(C))の周波数と位相は、
参照鏡37と探触子に取り付けた反射鏡33との光路距
離差Dに比例する。尚、信号Seのレベルは、レーザダ
イオード24の周波数変調による発光強度の変化、反射
鏡33の反射率に影響される。
【0023】本発明では以下に示す原理により、前記ホ
トダイオード38によって検出された信号からレーザダ
イオード24の発光強度の変化の影響を除去している。
先ず、レーザダイオードの発振周波数の変調と発光強度
の変調について説明する。レーザダイオードに、図4
(A)に示すような周期Ts 、変調幅Δiの鋸歯状波変
調電流Sa(t) を入力すると、レーザダイオードの発振
角周波数ω(t) 、発光強度I(t) も鋸歯状に変調される
( 図4(B)、(C)参照)。
【0024】ここで、1変調周期(−Ts /2≦t≦T
s /2)において、鋸歯状波変調電流Sa(t) を、次
式、 Sa(t)=i0+Δi・t/Ts=i0+αi・t …(1) とすると、発振角周波数ω(t) 、及び発光強度I(t)
は、次式、 ω(t)=ω0+Δω・t/Ts=ω0+kwi・αi・t …(2) I(t)=I0+ΔI・t/Ts=I0+kIi・αi・t …(3) のように書くことができる。
【0025】但し、i0 、ω0 、Δi、Δω、ΔIの定
義は、図5に示されている。 また、αi=Δi/Ts(電流変調率) kwi=Δω/Δi(発振角周波数の変調定数) kIi=ΔI/Δi(発光強度の変調定数) である。
【0026】次に、ホトダイオード38によって検出さ
れる干渉信号について説明する。ビームスプリッタ36
に到達するレーザダイオード24の発光強度をηI(t)
とする。但し、ηはレーザ光の光ファイバー16へのカ
ップリング率によって決まる定数とする。また、参照鏡
37の反射光(参照光)の強度をIr (t) 、探触子に取
り付けた反射鏡33の反射光(物体光)をI0 (t) とす
ると、Ir (t) 、I0 (t) は、次式、 Ir(t)=βr・ηI(t) …(4) I0(t)=β0・ηI(t) …(5) のようになる。但し、βr ,β0 は反射係数である。
【0027】上記参照光と物体光とはヘテロダイン干渉
し、ホトダイオード38により検出される干渉信号Se
(t) は、次式のようになる。 Se(t)=K・ηI(t) ×〔βr+β0+2(βrβ0)1/2cos(ωbt+φb)〕 …(6) ここで、Kはホトダイオード38の光電変換率、ωb
φb はビート信号の角周波数及び位相であり、それぞれ
次式、 ωb=2Δω/TS τ …(7) φb=ω0 τ …(8) で表される。式(7)、(8)中で、τは図6に示すよ
うに参照光と物体光との時間遅れである。
【0028】式(6)のI(t) は、式(3)によって表
すことができるため、式(3)において、もし(kIi
αi ・t)が、I0 と比べて小さく、次式、 I0≫|kIi・αi・tmax |=kIi・αi・Ts/2 =kIi(Δi/Ts)(Ts/2)=kIi・Δi/2=ΔI/2 …(9) を満たせば、(kIi・αi ・t)を無視することができ
る。そして、この場合には、上記(6)式は、次式、 Se(t)≒K・ηI0〔βr+β0+2(βrβ0)1/2cos(ωbt+φb)〕…(10) となり、直流成分(βr +β0 )をカットすれば、下記
式(11)を得ることができる。
【0029】 Se(t)=A・cos( ωbt+φb) …(11) ところで、上記式(9)を満たすためには、以下のよう
にすればよい。 (1) I0 を大きくする。 (2) Δiを小さくする。 (3) kIiを小さくする。
【0030】上記(1) と(2) は、式(1)に示した変調
電流Sa(t) において、バイアス電流i0 を大きくし、
変調幅Δiを小さくすることを意味する。また、(3) の
Iiはレーザダイオードの固有特性により、この値を自
由に変えることはできないが、kIiが小さく、しかもk
wiが大きいレーザダイオードを選択し、使用すれば良
い。
【0031】尚、本実施例では、前述したように鋸歯状
波又は三角波発生器50は、図4(A)に示すようにバ
イアス電流に対して変調幅が小さい鋸歯状波変調電流S
aを出力し、これにより、ホトダイオード38により検
出される干渉信号Seは、図4(C)に示すようにレー
ザダイオード24の周波数変調による発光強度変化の影
響は無視できる程に小さい。
【0032】さて、図3において、ホトダイオード38
によって検出された干渉信号Seはバンドパスフィルタ
52に出力される。バンドパスフィルタ52は中心周波
数fs 、バンド幅Δν(例えばfs /10)を有し、入
力信号Seからfs の成分を取り出し、その取り出した
信号Sf(図4(D))を波形整形器53に出力する。
波形整形器53は入力信号Sfを矩形波の信号Sg(図
4(E))に変換し、周波数逓倍回路56はこの信号S
gの周波数が予め設定された倍率m(図4ではm=2)
になるように逓倍し、その逓倍した信号(パルス信号)
Sg′をゲート回路58の入力G1 に出力する(図4
(G)、(H)参照)。
【0033】一方、波形整形器54は鋸歯状波又は三角
波発生器50から入力する鋸歯状波変調電流Saを矩形
波の信号Sb(図4(B))に変換し、周波数逓倍回路
57はこの信号Sbの周波数を前記周波数逓倍回路56
と同じ倍率で逓倍し、その逓倍した信号(パルス信号)
Sb′をゲート回路58の入力G2 に出力する(図4
(F)参照)。
【0034】ゲート回路58は、入力G1 のパルス信号
Sg′と入力G2 のパルス信号Sb′の周波数差による
新しいパルス信号を作り、アップダウンカウンタ60の
アップ入力U又はダウン入力Dに出力する。従って、ア
ップダウンカウンタ60はパルス信号Sb′とパルス信
号Sg′との周波数の差を積算することになる。ところ
で、被測定物が停止している場合には、周波数逓倍回路
56から出力されるパルス信号Sg′の周波数は、周波
数逓倍回路57から出力される基準のパルス信号Sb′
の周波数と一致し、アップダウンカウンタ60のカウン
ト値は変化しないが、被測定物が移動すると、ドップラ
ー周波数偏移により波形整形器53から出力される信号
Sg(周波数逓倍回路56から出力されるパルス信号S
g′)の周波数は変化する。
【0035】即ち、被測定物が遠ざかる方向に移動する
と、探触子と共に反射鏡33が遠ざかる方向に移動し、
パルス信号Sg′の周波数は大きくなり(図4(G)参
照)、被測定物がに近づく方向に移動すると、パルス信
号Sg′の周波数は小さくなる(図4(H)参照)。従
って、パルス信号Sb′とパルス信号Sg′のパルス数
の差は、被測定物の移動速度及び移動方向に対応し、そ
のパルス数の差の積算値は被測定物の移動量に対応す
る。これにより、被測定物を或る位置から他の位置に移
動させたときのアップダウンカウンタ60のカウント値
の増減量に基づいて、被測定物の移動距離を測定するこ
とができる。
【0036】尚、変調電流波形は上記鋸歯状波に限ら
ず、三角波を用いてもよい。また、三角波を用いるとき
には、その折り返しの部分を位相反転させ、前半部分に
加えることにより、2倍の感度を得ることができる。次
に、変位測定可能な測定面の最大速度について説明す
る。ホトダイオード38によって検出される干渉信号S
eは 前述したように式(10)によって表すことがで
き、また、バンドパスフィルタ52から出力される信号
Sf(t) は、次式、 Sf(t)=B・cos(ωSt +φb) …(12) となる。
【0037】さて、測定面が初期距離D0 より速度vで
移動し、距離Dが、 D=D0+vt …(13) と表せる場合を考えると、式(12)は、 Sf(t)=B・cos{2π〔(fs+ΔfD)t+2D0/λ0〕} …(14) となる。ここで、ΔfD は測定面の移動によるドップラ
ー周波数偏移であり、次式で表せる。
【0038】ΔfD=2v/λ0 …(15) 一方、バンドパスフィルタ52よりSf(t) を得るため
には、ΔfD はバンドパスフィルタ52のバンド幅Δν
より小さいことが必要である。従って、変位測定可能な
測定面の最大移動速度vmax は次のようになる。 vmax=λ0/2・Δν …(16) 式(16)に示すように、最大移動速度vmax を上げる
には、バンドパスフィルタ52のバンド幅Δνを大きく
とる必要がある。実施例では、バンドパスフィルタ52
の中心周波数をfs にしたが、ホトダイオード38から
出力される信号Seは、周期TS で連続的に変調されて
いるため、周期TS の周期関数であり、fs ,2fs
…,nfs ,…,の各周波数成分が含まれている。い
ま、中心周波数nfs のバンドパスフィルタで、周波数
nfs の成分を取り出すようにすると、式(12)は、 Sf(t)=B・cos(nωSt +φb) =B・cos〔2π(nfs+ΔfD)t〕 となる。そして、Δνを中心周波数nfs の10分の1
に設定すると、式(16)は、 vmax=λ0/2・Δν =λ0/2・nfs /10 …(17) となる。従って、n、fs を大きくすれば、最大速度が
上げられる。
【0039】ところで、レーザダイオード24の発振周
波数を駆動電流により線形的に変調する場合、駆動電流
の周波数fs の上限は、レーザダイオード24の変調特
性により制限される。これに対し、バンドパスフィルタ
によって取り出される周波数成分の強度は、シンク関数
sin 〔( ωb −nωS ) TS /2〕/〔( ωb −n
ω S ) TS /2〕により決められる。シンク関数の値は
ωb =nωS のときに、最大値1になり、ωb とnωS
との差にしたがって急激に減少し、ある程度を越える
と、バンドパスフィルタ52の出力信号の強度は小さく
なり、波形整形器53は正確なパルス信号を出力しなく
なり、測定不可能となる。
【0040】上記条件からnの値には制限があるが、ビ
ート信号の角周波数ωb を大きくすることによって大き
なnをとることができる。角周波数ωb を大きくするた
めには、レーザダイオード24の周波数変調幅を大きく
するか、光路距離差を大きくすればよい。図7の実施例
は、図1の実施例の電気ケーブル20の代わりに、光フ
ァイバー74を用いたもので、図1の実施例の中の同一
又は類似の部材には同一の番号を付し、その説明は省略
する。
【0041】図7に示した検出器本体の受光部は、光路
変換用反射鏡71、対物レンズ72、で構成され、制御
部内に光電変換素子を備え、検出器本体と制御部とが,
光コネクタにより着脱可能な光ファイバー74により接
続される構成からなる。前記の如く構成された、表面形
状測定装置においては、参照ミラー37と探触子の運動
線上に備えた反射鏡33とによって反射された各レーザ
ビームは、ビームスプリッタ36によって重畳され、参
照光と物体光とでヘテロダイン干渉が生じる。上記の経
緯は図1の実施例に記載と同様である。
【0042】この干渉による検出光は、光路変換用反射
鏡71で光路が折り曲げられ、集光レンズ72により集
光されて、シングルモードファイバーで構成された光フ
ァイバー74の端面に入射する。尚、光路変換用反射鏡
71は構成上必須ではない。光ファイバー74を介して
制御部へ送られた検出光は、制御部において光電変換さ
れて処理される。制御部における測定の原理は図1〜図
6の実施例と同様である。図1の実施例においては、検
出光は検出器本体内で電気信号に変換され、電気ケーブ
ルを介して制御部へ送られていたが、図7の実施例にお
いては、検出光は光ファイバーを介して制御部へ送ら
れ、制御部において光電変換されるので、図1の実施例
と比較して電気的ノイズに対して強く、しかも電気ケー
ブルによる周波数応答遅れの問題もなく、高速応答性の
面で有利である。
【0043】図1の実施例及び図7の実施例では、レー
ザ光源部10と制御部14とは独立したものとして説明
したが、図1、図7の想像線で囲んで示したようにレー
ザ光源部と制御部とは一体にしてもよい。また、測定の
際の走査方法としては、検出器本体11を固定して被測
定物Wを動かすことによって走査してもよいし、逆に、
被測定物Wを固定して検出器本体11を動かして走査し
てもよい。
【0044】本発明に係る実施例では、レーザビームの
偏光を利用していないので、偏光を利用した干渉計と異
なり、偏光素子、偏光ビームスプリッタ等が不要にな
り、光学系が簡単になる利点がある。また、検出器本体
11と光源部10及び制御部14とは光コネクタ16
A、16B、コネクタ40、41を介して互いに着脱が
容易であり、簡単な光学系で装置全体をコンパクトにで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る変位測
定装置によれば、探触子の運動線上に備えた反射ミラー
によって、干渉光学系を構成する事ができることによ
り、アッベの原理で探触子の移動距離を光学的に測定す
るので高精度、耐ノイズ性に優れた測定をする事がで
き、かつ簡単な光学系で装置をコンパクトにすることが
できる。
【0046】また、変位の検出には、探触子と一体の反
射鏡の移動によるドップラー周波数偏移を利用してこれ
を電気的な信号で算出しているために、感度校正が不要
で、被測定物の表面形状の変位をリアルタイムで高感
度、高精度、高速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の全体構成を示す説明
【図2】図2は図1に示した装置の検出器本体部分を拡
大した説明図
【図3】図3は図1の本発明に係る形状測定装置におけ
る制御部の一実施例を示すブロック図
【図4】図4(A)〜(H)は鋸歯状波の変調電流を用
いた場合のそれぞれ図3の各部から出力される信号波形
【図5】図5(A)〜(C)はそれぞれレーザダイオー
ドに入力される鋸歯状波の変調電流、該変調電流によっ
て生じたレーザダイオードの発振角周波数及び発光強度
を示す波形図
【図6】図6は鋸歯状波の変調電流を用いた場合の物体
光と参照光の発振角周波数と発光強度変化を示す波形図
【図7】図7は本発明の他の実施例を示す要部概略図
【符号の説明】
10…レーザ光源部 11…検出器本体部 12…本体ケース 14…制御部 16、74…光ファイバー 20、21、39…電気ケーブル 32…探触子 33…反射鏡 34…光路変換用ミラー 36…ビームスプリッタ 37…参照ミラー 38…ホトダイオード 40、41…コネクタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周波数変調したレーザビームを発生させる
    レーザ光源部と、 測定すべき被測定部の凹凸方向に可動に支持された探触
    子と、 該探触子の運動線上を移動するように探触子上に構成さ
    れた反射鏡と、 前記レーザ光源部から導入したレーザビームを分割し、
    分割した一方のレーザビームを該探触子のほぼ運動線上
    に合わせた物体光光学系を介して、前記反射鏡に照射し
    て反射光を得ると共に、他方のレーザビームを参照反射
    鏡に照射して反射光を得て、これら両反射光を干渉させ
    るヘテロダイン干渉光学系と、 前記ヘテロダイン干渉光学系により生じる干渉光を受光
    し、受光した光干渉信号を電気信号に変換する光電変換
    部と、 前記光電変換部の検出信号に基づいて探触子の変位量を
    算出すると共に、前記レーザ光源の周波数変調を制御す
    る制御部と、 を備えたことを特徴とする表面形状測定装置。
  2. 【請求項2】検出光は光ファイバーを用いて制御部へ送
    られ、制御部において電気的に変換されることを特徴と
    する請求項1の表面形状測定装置。
JP21130494A 1994-09-05 1994-09-05 表面形状測定装置 Pending JPH0875434A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21130494A JPH0875434A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 表面形状測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21130494A JPH0875434A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 表面形状測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0875434A true JPH0875434A (ja) 1996-03-22

Family

ID=16603732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21130494A Pending JPH0875434A (ja) 1994-09-05 1994-09-05 表面形状測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0875434A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011074452A1 (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 コニカミノルタホールディングス株式会社 干渉計及び該干渉計を用いたフーリエ分光分析器
CN103201603A (zh) * 2010-10-28 2013-07-10 柯尼卡美能达株式会社 干涉仪以及傅立叶变换分光分析装置
JP2015042999A (ja) * 2009-12-14 2015-03-05 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツングDr. Johannes Heidenhain Gesellschaft Mitbeschrankter Haftung 位置測定装置
WO2023062891A1 (ja) * 2021-10-15 2023-04-20 浜松ホトニクス株式会社 光ヘテロダイン干渉測定装置および光ヘテロダイン干渉測定方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011074452A1 (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 コニカミノルタホールディングス株式会社 干渉計及び該干渉計を用いたフーリエ分光分析器
JP2015042999A (ja) * 2009-12-14 2015-03-05 ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツングDr. Johannes Heidenhain Gesellschaft Mitbeschrankter Haftung 位置測定装置
US9025156B2 (en) 2009-12-14 2015-05-05 Konica Minolta Holdings, Inc. Interferometer and fourier spectrometer using same
CN103201603A (zh) * 2010-10-28 2013-07-10 柯尼卡美能达株式会社 干涉仪以及傅立叶变换分光分析装置
WO2023062891A1 (ja) * 2021-10-15 2023-04-20 浜松ホトニクス株式会社 光ヘテロダイン干渉測定装置および光ヘテロダイン干渉測定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3279116B2 (ja) レーザドップラ流速計
EP0640846B1 (en) Optical measuring apparatus
JPH0663727B2 (ja) 位置検知装置及び方法
JPS6135495B2 (ja)
JPS6162885A (ja) 距離速度計
EP0704685B1 (en) Angle detecting apparatus for detecting angle of inclination of scanning mirror provided on Michelson interferometer
JPH0875434A (ja) 表面形状測定装置
US7280216B2 (en) Method and apparatus for determining the wavelength of an input light beam
JP3428067B2 (ja) 変位測定方法及びそれに用いる変位測定装置
JPH0875433A (ja) 表面形状測定装置
JP2521872B2 (ja) 周波数変調光ファイバ変位測定装置
JPH0712826A (ja) 干渉計、光走査型トンネル顕微鏡および光プローブ
JPS63196829A (ja) 光導波路障害点探索方法および装置
JPH068724B2 (ja) 光学的検出装置
JP3241857B2 (ja) 光学式距離計
JP2935325B2 (ja) マルチプローブ変位測定装置
JPS6355035B2 (ja)
EP0538344A1 (en) Velocimeter
JPH03175333A (ja) 光伝送線路測定器
JP2655647B2 (ja) 光集積回路型干渉計
JPH0816602B2 (ja) 変位測定装置
JPS57158503A (en) Measuring method of electric length of optical fiber
JP2687631B2 (ja) アブソリュート測長器の干渉信号処理方法
JPS5837496B2 (ja) 光学ファイバの測長方法
JPS5811565B2 (ja) 光ファイバ装置