JPH0873490A - ストロジン化合物、その製法、味覚修飾剤、及び配合物 - Google Patents

ストロジン化合物、その製法、味覚修飾剤、及び配合物

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JPH0873490A
JPH0873490A JP6238349A JP23834994A JPH0873490A JP H0873490 A JPH0873490 A JP H0873490A JP 6238349 A JP6238349 A JP 6238349A JP 23834994 A JP23834994 A JP 23834994A JP H0873490 A JPH0873490 A JP H0873490A
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JP6238349A
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Inventor
Yoshie Kurihara
良枝 栗原
Takeaki Akaha
丈明 赤羽
Hiroshi Sugiyama
宏 杉山
Haruyuki Yamashita
治之 山下
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 味覚修飾活性を有する新規ストロジン化合
物、その製法、味覚修飾剤及び味覚修飾配合物を提供す
る。 【構成】 一般式(I)のストロジン化合物又はその
塩: 【化1】 (式中、AはOH基がエーテル化又はアシル化されてい
ることのあるヘキサピラノース残基;BはOH基がエー
テル化又はアシル化されていることのあるヘキサ若しく
はペントピラノース残基又はこれらのピラノース残基の
第一アルコール基がカルボン酸基となったウロン酸残
基;nは1〜3;nが2又は3の場合にBは同一又は異
なり;R1 、R2 及びR3 は、同一又は異なり、H、C
1-4 アルキル、C2-4 アシル) 【効果】 タンパク質ではないので安定性に優れ、広範
な分野で利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規のストロジン化合
物、その製造方法、その新規のストロジン化合物からな
る味覚修飾剤、及びその新規のストロジン化合物を味覚
修飾剤として含む味覚修飾配合物に関する。
【0002】
【従来の技術】テルペノイド系味覚修飾物質としては、
これまでにギムネマ酸やジジフィンなどが知られてい
る。しかし、これらに甘味を消失させる作用はあるが、
無味を甘味に変化させる作用はない。このような作用を
もつ物質としては、クルクリンというタンパク質系味覚
修飾物質が知られている(例えば、特開平2−1042
63号公報)。しかし、クルクリンはタンパク質である
ため、熱及び有機溶媒等に対する安定性が劣るという欠
点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、非タンパ
ク質系の化合物であって、無味を甘味に変化させる作用
を有する化合物を探索したところ、キツネノマゴ科に属
する植物から分離・精製した新規配糖体・ストロジンが
前記の点で優れた化合物であることを見出した。本発明
は、こうした知見に基づくものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、一般
式(I):
【化2】 (式中、Aはヒドロキシル基が場合によりエーテル化又
はアシル化されていることのあるヘキサピラノース残基
であり、Bはヒドロキシル基が場合によりエーテル化又
はアシル化されていることのあるヘキサピラノース残
基、ヒドロキシル基が場合によりエーテル化又はアシル
化されていることのあるペントピラノース残基、あるい
はこれらのピラノース残基の第一アルコール基がカルボ
キシル基となったウロン酸残基であり、nは1〜3の整
数であり、nが2又は3である場合にはBは同一又は異
なる基であることができるものとし、そしてR1 、R2
及びR3 は、同一又は異なり、水素原子、炭素数1〜4
個のアルキル基又は炭素数2〜4個のアシル基である)
で表されるストロジン化合物又はその塩に関する。
【0005】また、本発明は、キツネノマゴ科(Acanth
aceae )に属する植物より前記一般式(I)で表される
ストロジン化合物又はその塩を得ることを特徴とする、
前記ストロジン化合物又はその塩の製造方法にも関す
る。更に、本発明は、前記一般式(I)で表されるスト
ロジン化合物又はその塩を含むことを特徴とする、味覚
修飾剤に関する。更にまた、本発明は、前記一般式
(I)で表されるストロジン化合物又はその塩を味覚修
飾剤として含むことを特徴とする、味覚修飾配合物に関
する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。前記一般
式(I)において、基Aはヘキサピラノース残基、例え
ば、D−グルコース、D−ガラクトース、L−ガラクト
ース若しくはD−マンノース、又は好ましくは6−デオ
キシヘキソース(例えば、L−ラムノース又はL−フコ
ース)であり、それらのヒドロキシル基が場合によりア
シル化又はエーテル化されていることができる。また、
基Aは、任意のヒドロキシル基を介して5環式化合物部
分の環炭素原子と結合していることができるが、1位の
ヒドロキシル基を介して5環式化合物部分の環炭素原子
と結合しているのが好ましい。従って、好ましい基A
は、例えば、一般式(II):
【化3】 (式中、R4 、R5 及びR6 は、それぞれ同一又は異な
り、水素原子、炭素原子数1〜4個のアルキル基又は炭
素原子数2〜4個のアシル基である)で表される基であ
る。
【0007】基Bは、ペントピラノース残基、例えば、
L−アラビノース、D−キシロース又はD−リボースの
残基、ヘキサピラノース残基、例えばD−グルコース、
D−ガラクトース、L−ガラクトース、D−マンノー
ス、L−ラムノース、L−フコースの残基であるか、又
はウロン酸残基、特に6炭糖から誘導されるウロン酸の
残基、例えば、グルクロン酸、マンヌロン酸、イズロン
酸又はガラクツロン酸の残基であり、それらのヒドロキ
シル基が場合によりアシル化又はエーテル化されている
ことができる。また、基Bが2個以上存在する場合に
は、それらの5炭糖、6炭糖又はウロン酸は、同一又は
異なる5炭糖、6炭糖又はウロン酸残基であることがで
き、それらのヒドロキシル基も同一又は異なる置換基で
置換されていることができる。更に、2個又は3個の基
Bはそれぞれ1,3−結合、1,4−結合又は好ましく
は1,2−結合のいずれによって結合していてもよい。
例えば、好ましいB−B−は、一般式(III):
【化4】 (式中、R7 、R8 、R9 、R10及びR11は、それぞれ
同一又は異なり、水素原子、炭素原子数1〜4個のアル
キル基又は炭素原子数2〜4個のアシル基である)で表
される基である。
【0008】本明細書において、炭素原子数1〜4個の
アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、又はtert−ブチル基であ
る。また、炭素原子数2〜4個のアシル基は、例えば、
アセチル基、プロピオニル基又はブチリル基である。
【0009】前記一般式(I)で表されるストロジン化
合物の塩は、COOR12基の基R12が水素原子である化
合物において、基R12が各種の金属原子によって置換さ
れた化合物であり、それらの金属原子は、例えば、アル
カリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム又はリチウ
ム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カル
シウム又はバリウム)、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅、
ニッケル又はコバルトであり、原子価(n)が2以上の
金属とは、1/n塩を形成する。
【0010】前記一般式(I)で表されるストロジン化
合物の5環式化合物部分には、置換基として、5炭糖、
6炭糖又はウロン酸置換基(B−、B−B−又はB−B
−B−)1個、6炭糖置換基(A)1個、メチル基6
個、−CH2 OR1 基1個、−CH2 OR3 基1個、及
びOR2 基1個が存在する。これら置換基の立体配置は
特に制限されるものではないが、例えば、後述する式
(IV)で表されるストロジンの立体配置と同様の配置で
あることが好ましい。
【0011】本発明による前記一般式(I)で表される
化合物は、例えば、キツネノマゴ科に属する植物から抽
出して単離することができる。すなわち、キツネノマゴ
科に属する植物の植物体より、ストロジンを含む成分の
抽出を行い、次に抽出液を、合成吸着剤を使用した吸着
カラムクロマトグラフィー、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー、及び/又は逆相シリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより分離し、ストロジンの精製品を得るこ
とができる。
【0012】本発明による前記一般式(I)で表される
化合物を抽出することのできる植物は、キツネノマゴ科
に属する植物であり、具体的には、イセハナビ属(Stro
bilanthes )に属する植物、例えば、ウラムラサキ(dy
erianus )、リュウキュウアイ(cusia )、イセハナビ
(japonica)、スズムシソウ(oligantha )又はマイン
ガイ(maingayi);キツネノマゴ属(Justicia)に属す
る植物、例えば、キツネノマゴ(procumbens)又はリス
ノシッポ(betonica);ヤハズカズラ属(Thunbergia)
に属する植物、例えば、ヤハズカズラ(alata )、コダ
チヤハズカズラ(erecta)、ベンガルヤハズカズラ(gr
andiflora )、ローレルカズラ(laurifolia)、ムラサ
キヤハズカズラ(affinis )、ニオイヤハズカズラ(fr
agrans)、ホソバヤハズカズラ(kirkii)又はフォゲル
ヤハズカズラ(vogeliana );コエビソウ属(Belopero
ne)に属する植物、例えば、コエビソウ(guttat);ス
タウロギネ属(Staurogyne)に属する植物、例えば、メ
ルゲンシス(merguensis)、セチゲル(setiger )、キ
ンギアナ(kingiana)、エロンガタ(elongata);ヒグ
ロフィラ属(Hygrophila)に属する植物、例えば、フィ
ロモイデス(phlomoides);ルエルリア属(Ruellia )
に属する植物、例えば、レペンス(repens)を挙げるこ
とができる。スタウロギネ・メルゲンシス(Staurogyne
merguensis)を用いるのが特に好ましい。
【0013】前記の植物の一部分(葉、茎、根など)又
は全体をそのまま又は乾燥させた後、好ましくは若干細
かく破砕して用いる。乾燥させた葉を使用するのが好ま
しい。抽出には水を使用することができる。水の温度は
限定されず、0〜100℃の水であれば抽出は可能であ
るが、40〜60℃の水を用いるのが好ましい。また、
純水の代わりに、アルコールを添加した水、又はアルコ
ールで抽出することもできる。アルコール−水のアルコ
ール濃度は特に限定されないが、1%(v/v%)〜4
0%(v/v%)が好ましい。アルコールの添加量が4
0%(v/v%)〜100%(v/v%)であっても抽
出は可能であるが、抽出操作後に、抽出液のアルコール
濃度を40%(v/v%)以下にする必要がある。抽出
に使用することのできるアルコールとしては、低級アル
コール、特にはメタノール又はエタノールが好ましい。
【0014】抽出操作は、植物体原料に対し5容量倍以
上の水(常温水、温水又は熱水)あるいは低級アルコー
ル添加水を加え、撹拌する。撹拌時間は、5分以上であ
る。撹拌後、濾過を行ない抽出液を得る。この抽出操作
は、抽出液にストロジンの存在が確認されなくなるまで
繰り返し行なうのが好ましい。ストロジンの存在確認
は、例えば、官能試験によって行う。
【0015】次に、得られた抽出液を、各種のクロマト
グラフィー処理によって精製する。具体的には、最初に
合成吸着剤を使用した吸着クロマトグラフィー、続いて
シリカゲルクロマトグラフィー、最後に逆相シリカゲル
クロマトグラフィーで処理するか、或いは、最初は前記
と同様に合成吸着剤を使用した吸着クロマトグラフィー
で処理し、続いてシリカゲルクロマトグラフィーによる
処理をし、好ましくは2回以上繰り返すことにより、高
純度のストロジンを得ることができる。
【0016】合成吸着剤を使用した吸着クロマトグラフ
ィーでは、例えば、スチレンとジビニルベンゼンとが重
合したハイポーラスポリマーの担体を使用する。合成吸
着剤のカラムに、上記の抽出液を添加する。この場合、
抽出液のアルコール濃度は、40%(v/v%)以下で
あることが好ましい。またカラムに添加する際の抽出液
のpHは、7以下であれば良いが、ストロジンをゲルに
強く吸着させるためには、抽出液をpH4以下に下げる
のが好ましい。pHの調整には、有機酸又は無機酸を使
用することができるが、塩酸、硫酸、硝酸又は酢酸等が
好ましい。
【0017】吸着したストロジンの溶出は、例えば、有
機溶媒/水の混合溶液で行なう。有機溶媒としては、低
級アルコール(例えば、メタノール又はエタノール)、
又はアセトン等を用いることができる。混合溶出液中の
低級アルコールの濃度は、60%(v/v%)〜90%
(v/v%)であることが好ましい。有機溶媒にアセト
ンを使用した場合は、40%(v/v%)〜60%(v
/v%)の濃度が、好ましい。上記の混合溶出液をゲル
体積の1倍量以上流すことにより、ストロジンの粗抽出
物を得ることができる。
【0018】次に、上記粗抽出物を更にシリカゲルクロ
マトグラフィーで処理する。添加の方法は、粗抽出物を
あらかじめ少量のシリカゲルに吸着させておく(溶出分
離法)か、もしくは少量の溶出液に溶解したものを添加
する。溶出液としては、例えば、アルコール/非アルコ
ール系有機溶媒/水の3成分からなる混合溶液の下層を
使用する。使用することのできるアルコールは、例え
ば、メタノール又はエタノール等である。また非アルコ
ール系有機溶媒としては、塩化メチレン又はクロロホル
ム等を用いることができる。それらの混合比は、例え
ば、アルコールが30%(v/v%)以上で、非アルコ
ール系有機溶媒が50%(v/v%)以上である。アル
コールとしてメタノール、非アルコール系有機溶媒とし
て塩化メチレンを使用した場合は、メタノールが30%
(v/v%)〜35%(v/v%)で、塩化メチレンが
52%(v/v%)〜57%(v/v%)であることが
好ましい。
【0019】ストロジンの検出は、薄層クロマトグラフ
ィー(以下、TLC)又は高速液体クロマトグラフィー
(以下、HPLC)を用いて行なうことができる。TL
Cでは、順相シリカゲルプレートを使用し、展開溶媒と
してシリカゲルクロマトグラフィーの溶出液と同組成の
混合溶液を使用することができる。展開溶媒として用い
る混合溶液の組成比は、例えば、アルコールが30%
(v/v%)以上であり、非アルコール系有機溶媒が5
0%(v/v%)以上である。アルコールとしてメタノ
ール、非アルコール系有機溶媒としてクロロホルムを使
用した場合は、メタノールが35%(v/v%)〜38
%(v/v%)で、クロロホルムが53%(v/v%)
〜56%(v/v%)であるのが好ましい。
【0020】また、HPLCでストロジンを検出する場
合は、逆相HPLCカラムを使用して、分離・検出を行
なうことができる。検出は、紫外吸収もしくは示差屈折
を測定する。紫外吸収は、200nm〜240nmの波
長が好ましく、205nm〜215nmが特に好まし
い。さらに溶出液としては、例えば、アルコール及び水
の2成分からなる混合液を使用する。使用するアルコー
ルは、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、iso−プロパノール等である。またその混合比
は、例えば、アルコールが40%(v/v%)〜80%
(v/v%)である。さらにアルコールとして、2種類
のアルコールを混合することができる。この場合、極性
の高いアルコールの混合比が50%(v/v%)〜70
%(v/v%)で、極性の低いアルコールが1%(v/
v%)〜10%(v/v%)であることが好ましい。好
ましくは、極性の高いアルコールが50%(v/v%)
〜60%(v/v%)で、極性の低いアルコールが5%
(v/v%)〜10%(v/v%)であることが好まし
い。また0.1%(v/v%)〜1%(v/v%)の酢
酸を添加するのが特に好ましい。
【0021】また、シリカゲルクロマトグラフィーによ
る分離操作の後に、逆相シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製を行なう場合には、溶解液及び溶出液
として水溶性有機溶媒と水の混合液を使用することがで
きる。水溶性有機溶媒としては、アセトニトリル、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール又はアセトンな
どがある。水溶性有機溶媒の濃度は、例えば、10%
(v/v%)〜50%(v/v%)である。さらに0.
01%(v/v%)〜1.0%(v/v%)の酢酸を含
ませるのが好ましい。アセトニトリルの場合、35%
(v/v%)〜40%(v/v%)アセトニトリル水溶
液に、酢酸0.05%(v/v%)〜0.2%(v/v
%)を含有するのが好ましい。
【0022】上記の抽出法によって得られた前記一般式
(I)で表される新規ストロジン化合物において、種々
の置換基を別の置換基に変換することができる。例え
ば、糖類置換基上の遊離のヒドロキシル基を有するスト
ロジン化合物を、カルボン酸、酸無水物又は酸ハロゲン
化物で処理することによって、相当するアシル基を導入
することができる。また、アシル化されたヒドロキシル
基を有するストロジン化合物をアルカリで処理すること
によって相当する遊離のヒドロキシル基を有するストロ
ジン化合物に変換することができる。
【0023】糖類置換基上に遊離のヒドロキシル基を有
するストロジン化合物は、アルカリ金属を作用させて相
当するアルコラートに変換した後、これをハロゲン化ア
ルキルで処理することによって相当するアルコキシ基を
導入することができる。また、エーテル化されたヒドロ
キシル基を有するストロジン化合物を熱鉱酸で処理する
ことによって、相当する遊離のヒドロキシル基を有する
ストロジン化合物に変換することができる。
【0024】遊離のカルボキシル基(R1 =H)を有す
るストロジン化合物を、任意の強酸を加えたアルコール
で処理することによってエステル基を導入することがで
きる。逆に、エステル化されたカルボキシル基(R1
アルキル基)を有するストロジン化合物をカルボン酸で
処理することによって相当する遊離のカルボキシル基
(R1 =H)を有するストロジン化合物に変換すること
ができる。更に、遊離のカルボキシル基(R1 =H)を
有するストロジン化合物を、塩を含むアルカリ溶液又は
塩を含む塩化物溶液などで処理することによって、相当
する塩に変換することができ、逆に塩を酸で処理するこ
とによって相当する遊離カルボン酸に変換することもで
きる。なお、本発明による一般式(I)で表されるスト
ロジン化合物は、化学合成法によって調製することもで
きる。
【0025】本発明による一般式(I)で表されるスト
ロジン化合物は、味覚修飾剤として用いることができ
る。例えば、本発明のストロジン化合物又はその塩を、
そのまま又は溶液などの形で口に含んだ後に、無味物質
又は水を飲食すると、それらの無味物質又は水に甘味を
感じさせる効果を有する。更に、ストロジン化合物又は
その塩を口に含むと、その後に呼吸する空気までも甘く
感じさせる効果をもっている。
【0026】本発明の味覚修飾剤は、前記の一般式
(I)で表されるストロジン化合物又はその塩からな
り、場合により、適当な溶媒(例えば、水性アルコール
溶媒、水、弱酸溶液又は弱アルカリ溶液)に溶解した溶
液形、又は適当な分散媒(例えば、メチルセルロース、
デンプン、乳糖、カルボキシメチルセルロース、糖、糖
アルコール、アルギン酸ナトリウム、リン酸水素カルシ
ウム、合成ケイ酸アルミニウム、微結晶セルロース、ポ
リビニルピロリドン、又はコロイド状シリカゲル)に分
散した分散形、更には、フィルム状、錠剤状、乳化物状
又はスプレー状であることができる。更に、本発明の味
覚修飾剤は、ストロジンの味覚修飾効果を損なわず、か
つ可食性を有する任意の物質を含有することもできる。
【0027】本発明の味覚修飾剤を事前に食しておくこ
とにより、無味物質(例えば、水又は空気)又は緑茶な
どを飲食した際に甘味を感じさせることができる。この
場合、本発明の味覚修飾剤の1回の投与量(飲量)は、
ストロジン化合物に換算して0.001〜0.5mg、
好ましくは0.01〜0.2mgである。
【0028】また、本発明のストロジン化合物又はその
塩は、それ自体も弱い甘味を呈しているので、食品又は
飲料に添加することにより、甘味を持続させ、更に味覚
を修飾させることができる。本発明の味覚修飾剤を配合
することのできる食品又は飲料は特に限定されるもので
はないが、特に飲食時に保温されていない(室温以下に
冷やされた)食品又は飲料に配合するのが好ましい。
【0029】更に、食品又は飲料用の容器を成形するプ
ラスチック材料中に、前記のストロジン化合物又はその
塩を配合することができる。特に、プラスチック製容器
内に食品や飲料を収容しておくと、容器材料から苦み成
分などが滲み出て食品や飲料に移行して、容器内容物の
味覚を損なう現象を改善することができる。すなわち、
本発明による味覚修飾剤を配合したプラスチック材料か
ら成形した容器に食品や飲料を収納すると、前記の苦み
成分が滲み出てくるだけでなく、本発明によるストロジ
ン化合物又はその塩も滲み出してくるので、前記の苦み
成分の活性がストロジン化合物又はその塩によって抑制
される。
【0030】本発明による前記の一般式(I)で表され
るストロジン化合物又はその塩を、味覚修飾剤として食
品に配合する場合には、1回の摂取量(例えば、缶ジュ
ース1本)当たり、0.001〜1mg、好ましくは
0.01〜0.5mgであり、プラスック材料(例え
ば、容器成形用プラスック材料)に配合する場合には、
0.001〜1重量%、好ましくは0.05〜0.2重
量%である。
【0031】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。実施例1 (1)抽出 スタウロギネ・メルゲンシス・クンツエ(Staurogyne m
erguensis Kuntze:マレーシア産)の葉を乾燥し、細か
く粉砕して得た破砕物20gに水600mlを加えて5
0℃に保温し、撹拌した後、綿栓ろ過した。このろ液
は、茶褐色を示し、味覚修飾活性を有していた。またろ
別された葉破砕物にも味覚修飾活性が確認された。さら
にろ別された葉破砕物に水500mlを加え、50℃に
保温し、撹拌した後、再度これを綿栓ろ過した。このろ
液は、茶褐色で、味覚修飾活性を有したが、ろ別された
葉には、味覚修飾活性はなかった。この2回分のろ液を
合わせ、ストロジンを含む抽出液を得た。なお、味覚修
飾活性は、官能試験によって確認した。
【0032】(2)吸着クロマトグラフィーによる分離 実施例1(1)で得られた抽出液に塩酸を加え、pHを
3に調整した。次に、抽出液を、合成吸着剤充填カラム
クトマトグラフィー(Diaion HP−21カラ
ム:直径2.7cm×14cm;ベット体積120m
l;三菱化成社製)に添加し、ストロジンを吸着させ
た。ついで40%(v/v%)アセトン水溶液をゲル体
積の5倍量流し、不純物を溶出した。さらにゲル体積の
5倍量の60%(v/v%)アセトン水溶液でストロジ
ン活性画分を溶出し、減圧乾固した。その結果、茶褐色
の結晶230mgを得た。
【0033】(3)シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーによる分離 実施例1(2)の茶褐色結晶230mgを、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーの溶媒である塩化メチレン/
メタノール/水(60:38:14)混合液(下層)1
0mlに溶解した。この溶液をシリカゲル(シリカゲル
60 No.7734;メルク社製)カラム(直径2.
2cm×33cm;乾燥ゲル重量60g)に添加した。
塩化メチレン/メタノール/水(60:38:14)混
合液(下層)を流し、溶出液を200mlずつ分取し
た。分取したフラクションは、薄層クロマトグラフィー
(メルク社製)で確認した。展開溶媒は、クロロホルム
/メタノール/水(6:4:1)を使用した。薄層クロ
マトグラフィーで確認されたストロジンの溶出フラクシ
ョンは、まとめて減圧乾固し、粗精製物90mgを得
た。
【0034】(4)逆相シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによる精製 実施例1(3)の粗精製物90mgを、少量の0.1%
酢酸を含む38%アセトニトリル水溶液に溶解した。こ
の溶液を、上記実施例1(3)の溶解液と同じ溶液で予
め充填した逆相シリカゲルRP−2(シリカゲル 60
シラナイズド;メルク社製)カラム(直径1.7cm
×40cm;乾燥ゲル重量45g)の上部にのせ、0.
1%酢酸を含む38%アセトニトリル水溶液で展開し
た。活性画分を集め減圧乾固したところ、白色の高純度
ストロジン30mgを得た。
【0035】上記方法により得たストロジンの各種の理
化学的データを以下に示す。 (a)色及び形状;白色粉末 (b)元素分析値;C=57.56%;H=7.96% (c)分子式;C538222・2H2 O (d)マススペクトル(FAB−MS);m/z 10
70 (図1) (e)融点;252〜253℃ (f)紫外部及び可視部吸収スペクトル(図2)
【0036】(g)赤外部吸収スペクトル(図3)(K
Br cm-1):3404,2978,2926,17
45,1612,1416,1373,1230,11
75,1132,1045,797,602 (h) 1H−NMRスペクトル(400MHz、CD3
OD)(図4) δ(ppm) 0.70(3H,s),0.95(3
H,s),0.96(3H,s),0.98(3H,
s),1.01(3H,s),0.89〜1.09(4
H,m),1.16(3H,d),1.23(3H,
s),1.29(2H,m),1.40(1H,br
m),1.50(1H,br m),1.56〜1.7
7(4H,m),1.89(5H,m),1.96(3
H,s),2.04(3H,s),2.13(3H,
s),2.30(2H,br s),2.92(1H,
d),3.13(1H,dd),3.22(2H,
m),3.31(1H,dd),3.39(1H,
d),3.42〜3.54(4H,m),3.59(2
H,m),3.75(1H,br s),3.79(2
H,dd),3.98(1H,br d),4.14
(1H,m),4.54(2H,dd),4.91(1
H,br s),5.01(1H,dd),5.23
(1H,brs),5.31(1H,dd),5.41
(1H,dd)
【0037】(i)13C−NMRスペクトル(100M
Hz、CD3 OD)(図5) δ(ppm) 13.1q,16.6q,17.6q,
17.7q,17.7q,18.8t,20.6q,2
0.7q,20.7q,22.1q,24.7t,2
6.5t,27.3t,27.3q,27.9t,3
3.1t,37.5s,39.6t,40.1s,4
1.2s,41.2t,41.7s,42.9s,4
3.6d,44.0s,47.8d,48.9d,6
4.1t,67.1t,67.9d,69.2t,7
0.9d,71.1d,72.3d,73.0d,7
6.2d,76.3d,77.7d,77.8d,7
8.1d,79.4d,79.9d,82.9d,8
3.3d,100.7d,104.5d,106.2
d,123.6d,145.1s,171.7s,17
1.7s,171.8s,173.2s
【0038】(j)呈色反応;10%硫酸、硫酸−オル
シノール反応に陽性 (k)溶解性;メタノール、ピリジンに溶け、水、アセ
トンに溶けにくく、クロロホルム、酢酸エチルに溶けな
い。 (l)薄層クロマトグラフィー;担体シリカゲルプレー
ト(メルク社製) 展開溶媒系〔クロロホルム/メタノール/水(6:
4:1)〕の場合: Rf値=0.6 展開溶媒系〔塩化メチレン/メタノール/水(60:
38:12、下層)の場合:Rf値=0.68 (m)塩基性、酸性、中性の区別;弱酸性物質
【0039】(5)ストロジンの酸加水分解 実施例1(4)で得た高純度ストロジン約2mgを封入
管に正確に秤量し、4N硫酸1mlに溶解した。これを
封管後、100℃で4時間加熱した。この反応液を室温
に戻し、陰イオン交換樹脂(Amberlite IRA-400 )(炭
酸塩型)に加えて中和した。これをフィルターろ過し、
加水分解液を得た。(6)遊離糖のトリメチルシリル化 実施例1(5)の加水分解液を減圧乾固した後、水2m
lに溶解した。この水溶液にクロロホルム5mlを加
え、単糖類以外の水不溶物をクロロホルム層に抽出し
た。この抽出操作を5回繰り返した後、水層を減圧乾固
した。得られた減圧乾固物に対してトリメチルシリル
(TMS)化を行なった。TMS化剤としては、ピリジ
ン/ヘキサメチルジシラザン/トリメチルクロロシラン
(10:2:1)混合物を使用した。前記の減圧乾固物
にTMS化剤0.24mlを加え、30秒撹拌した後、
30分間室温で放置した。次に、クロロホルムと水とを
各々0.6mlずつ加え、撹拌した。静置後、水層を捨
て、新たに水0.6mlを加えて撹拌した。この操作を
5回繰り返した後、クロロホルム層を乾固し、ピリジン
を除いた。これをクロロホルム約1mlに再度溶解し
た。標準糖としてL−ラムノース、D(+)−キシロー
ス、グルクロン酸を同様の方法で酸加水分解及びTMS
化した。これらをガスクロマトグラフィー質量分析(G
C−MS)法で分析した。
【0040】(7)ガスクロマトグラフィー質量分析
(GC−MS)法による単糖組成分析 実施例1(6)の試料を下記条件で分析した。 装置;JMS−DX303HF(日本電子) カラム;DBI−3000 初期温度;100℃ 最終温度;220℃ 昇温;10℃/分 インジェクション温度;200℃ キャリアガス;He ガス流速;10.5ml/分 上記条件で分析した結果の各糖の溶出時間を比較した
(図6)。
【0041】以上の解析結果、並びに、Correlation Sp
ectroscopy (COSY) 、 HomonuclearHartmann-Hahn (HOH
AHA) 、 Nuclear Overhauser and Exchange Spectrosco
py(NOESY) 、 1H-Detected Multiple Quantum Coherre
nce Spectrum (HMQC) 、 1H-Detected Multiple-bond
Heteronuclear Multiple Quantum Coherrence Spectrum
(HMBC) 及び Relayed COSY Spectrumの解析結果によ
り、前記実施例1(4)で得られたストロジンの構造は
以下の式(IV)で表されることが分かった。
【化5】 (式中、Meはメチル基であり、Acはアセチル基であ
る)
【0042】実施例2:ストロジンの甘味度 実施例1(4)で得られた高純度ストロジン粉末を水に
溶解し、0.2%、0.1%、0.05%、0.025
%、0.0125%、0.00625%及び0.003
125%水溶液を調製した。このストロジン水溶液0.
5mlを口に含んた時の甘味の強さを各濃度のショ糖水
溶液と比較した。その結果、0.1%ストロジン水溶液
を口に含んだ時に、甘味度が最大となり、この時の甘味
度は0.4Mショ糖水溶液の甘味度に相当した。
【0043】実施例3:ストロジンの誘導甘味度 実施例1(4)で得られた高純度ストロジン粉末を水に
溶解し、0.43%、0.215%、0.1075%、
0.05375%及び0.026875%水溶液を調製
した。このストロジン水溶液0.5mlを2分間口に含
んでから吐き出した後、1℃の冷水を飲食した。この
時、ストロジンにより誘導される甘味の強さを各濃度の
ショ糖水溶液と比較した。その結果、0.215%スト
ロジン水溶液を口に含んだ時に、ストロジンによる甘味
誘導活性が最大となり、この時の甘味度は6%ショ糖水
溶液の甘味度に相当した。
【0044】実施例4:ストロジン配合錠剤 実施例1(3)で得られた粗精製ストロジン粉末を使用
して錠剤を作成した。その配合を以下に記す。 アラビアガム ; 8 重量% 粗精製ストロジン粉末 ; 0.015重量% マンニトール ;91.985重量% 上記配合で作成した錠剤1.3gを食した。その結果、
マンニトールの甘さが増強された。また、錠剤1.3g
を食した後では、水、緑茶及び空気が甘く感じられた。
【0045】実施例5 市販のチューイングガム1枚(約3g)と実施例1
(3)の粗精製ストロジン粉末約0.5mgとを同時に
口に含み食した。その結果、チューイングガムのみを食
したときと比べ、甘味を感じている時間が、2分間程度
長く持続された。
【0046】実施例6 市販の生クリームに実施例1(4)の高純度ストロジン
0.0002重量%を添加し、ストロジン含有生クリー
ムを作成した。一方、砂糖入りのコーヒーゼリーと、砂
糖を含まないコーヒーゼリーを作成した。砂糖含有コー
ヒーゼリーには、市販の生クリームをのせ、砂糖不含の
コーヒーゼリーには、ストロジン含有生クリームをのせ
(各生クリームとコーヒーゼリーの割合は同一とす
る)、それぞれ試食した。その結果、砂糖不含のコーヒ
ーゼリーでも、砂糖含有コーヒーゼリーと同様の甘味を
感じた。
【0047】実施例7 市販の冷缶ウーロン茶340gに実施例1(4)の高純
度ストロジン1mgを添加して飲食した。その結果、ウ
ーロン茶にまろやかな甘みが感じられた。また市販のウ
ーロン茶を飲食した後に感じられる舌上の渋味が抑えら
れた。
【0048】実施例8 下記の表1に示す配合によりプラスティック試験片を作
製した。
【表1】 配合成分 重量部 ポリプロピレンランダム共重合体 100 テトラキス〔メチレン−β−(3,5−ジ第三ブチル 0.1 −4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト 0.1 ステアリン酸カルシウム 0.05 粗精製ストロジン粉末〔実施例1(3)〕 0.1
【0049】上記の各配合成分をブレンドした後、25
0℃で押出加工を行ない、ペレットを作製した。次に、
このペレットを250℃で射出成型後、60℃まで急冷
し、厚さ1mmの試験片を作製した。この試験片10g
と水200mlをガラス容器に入れ、60℃で24時間
保温し、水に移る試験片の臭気(苦み)を調べた。ブラ
ンクとして粗精製ストロジン粉末〔実施例1(3)の生
成物〕を含まない試験片を作製し、同様に試験を行なっ
た。その結果、粗精製ストロジン粉末を含まない試験片
と接触させた水は、試験片からの臭気がしみ出て、わず
かに苦くなっていたのに対し、粗精製ストロジン粉末を
含む試験片と接触させた水は、苦み及び臭みが感じられ
なかった。
【0050】実施例9 タバコを吸った後に、実施例2に記載の0.05%スト
ロジン水溶液0.5mlを口に含んだ。10秒間程度、
0.05%ストロジン水溶液を口に含むことにより、タ
バコを吸った後に口中に残る苦みが消え、口中にほのか
な甘さを感じた。この甘さは、約15分間持続した。ま
たこの15分間の間にタバコを吸うと、タバコの味が甘
く感じられた。
【0051】実施例10 実施例2に記載の0.05%ストロジン水溶液0.2m
lを、市販の紙巻タバコ(1本)のフィルター部分に滲
み込ませた。その後、40℃の乾燥機中で一晩乾燥させ
た。このタバコを吸ったところ、ほのかな甘味を感じ
た。また、タバコを吸い終わった後に口中に通常残る苦
みが、甘味で薄らいだ。
【0052】
【発明の効果】本発明による新規物質ストロジン及びそ
の塩は、すでに知られている味覚修飾物質・クルクリン
とは異なり、タンパク質ではないために安定性に優れて
おり、クルクリンが安定性の点から利用できない分野で
利用することができる。また、呼吸する空気を甘く感じ
させると言う特異な作用をもつので、甘味を持続させる
必要のある食品や飲料等へ広範囲にわたり利用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストロジンのマススペクトルを示
すグラフである。
【図2】本発明によるストロジンの紫外部及び可視部吸
収スペクトルを示すグラフである。
【図3】本発明によるストロジンの赤外部吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図4】本発明によるストロジンの 1H−NMRスペク
トルを示すグラフである。
【図5】本発明によるストロジンの13C−NMRスペク
トルを示すグラフである。
【図6】本発明によるストロジンの分解生成物に関する
ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)の結果
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 治之 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、Aはヒドロキシル基が場合によりエーテル化又
    はアシル化されていることのあるヘキサピラノース残基
    であり、Bはヒドロキシル基が場合によりエーテル化又
    はアシル化されていることのあるヘキサピラノース残
    基、ヒドロキシル基が場合によりエーテル化又はアシル
    化されていることのあるペントピラノース残基、あるい
    はこれらのピラノース残基の第一アルコール基がカルボ
    キシル基となったウロン酸残基であり、nは1〜3の整
    数であり、nが2又は3である場合にはBは同一又は異
    なる基であることができるものとし、そしてR1 、R2
    及びR3 は、同一又は異なり、水素原子、炭素数1〜4
    個のアルキル基又は炭素数2〜4個のアシル基である)
    で表されるストロジン化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 キツネノマゴ科に属する植物より請求項
    1記載の一般式(I)で表されるストロジン化合物又は
    その塩を得ることを特徴とする、前記ストロジン化合物
    又はその塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の一般式(I)で表される
    ストロジン化合物又はその塩を含むことを特徴とする、
    味覚修飾剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(I)で表される
    ストロジン化合物又はその塩を味覚修飾剤として含むこ
    とを特徴とする、味覚修飾配合物。
JP6238349A 1994-09-06 1994-09-06 ストロジン化合物、その製法、味覚修飾剤、及び配合物 Pending JPH0873490A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002114629A (ja) * 2000-10-12 2002-04-16 Kyoei Kagaku Kogyo Kk 化粧料
JP2014516980A (ja) * 2011-06-01 2014-07-17 シムライズ アーゲー 特定の甘味のあるトリテルペン及びトリテルペングリコシドを含む経口消費できる製剤

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JP2002114629A (ja) * 2000-10-12 2002-04-16 Kyoei Kagaku Kogyo Kk 化粧料
JP2014516980A (ja) * 2011-06-01 2014-07-17 シムライズ アーゲー 特定の甘味のあるトリテルペン及びトリテルペングリコシドを含む経口消費できる製剤

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