JPH0872087A - 中空射出成形装置 - Google Patents

中空射出成形装置

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JPH0872087A
JPH0872087A JP32657594A JP32657594A JPH0872087A JP H0872087 A JPH0872087 A JP H0872087A JP 32657594 A JP32657594 A JP 32657594A JP 32657594 A JP32657594 A JP 32657594A JP H0872087 A JPH0872087 A JP H0872087A
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JP
Japan
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gas
pressure
cavity
injection molding
pressure sensor
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Application number
JP32657594A
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English (en)
Inventor
Masaaki Hagiwara
公明 萩原
Hidenori Miyazono
英徳 宮園
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Publication of JPH0872087A publication Critical patent/JPH0872087A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1732Control circuits therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3044Bumpers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス未充填状態やガスリーク部の発生を的確
に検知する。 【構成】 金型11に対するガス導入動作開始後のガス
圧をガス製造装置12内のガス圧センサ14で検出し
て、ガス圧監視回路15で監視する。ガス圧の最大圧力
が設定圧力を越えた場合、もしくは所定時間内でのガス
圧の減少方向での変化量が設定変化量を越えた場合に、
ガス未充填状態もしくはガスリーク部の発生とみなして
射出成形機10に対してガス圧異常信号を出力する。こ
れにより、次サイクル以降の成形動作を中止して、成形
条件の見直しを促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品の射出成形
時にキャビティ内の樹脂材料のなかにガスを導入するこ
とによって、樹脂成形品の一部の厚肉部に中空部を形成
するようにした中空射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の中空射出成形装置として図22
〜24に示す構造のものがある。図22〜24に示す中
空射出成形装置は、図25,26に示した自動車用バン
パーのバンパーフェイシア1を成形するためのもので、
コアブロック(可動型)2とキャビティブロック(固定
型)3とで射出成形機10の射出成形金型11が形成さ
れている。コアブロック2内にはガスノズル5が配置さ
れており、このガスノズル5は図10に示すようにガス
製造装置12に接続されている。そして、金型11のキ
ャビティ4に対して図示外のゲート部を通して樹脂材料
を充填する一方、所定のタイミング例えば樹脂材料の射
出完了直後に予めキャビティ4に臨ませたガスノズル5
からガス注入口6を通してキャビティ4内の樹脂材料の
なかに窒素ガスに代表されるような不活性ガスを導入す
る。
【0003】その結果、前記キャビティ4内に導入され
た不活性ガスは、成形品1となるべき部分のうち通流抵
抗の少ない部分、すなわち相対的に冷却固化が遅れ気味
の厚肉部7の中心部を通流してその長手方向に拡がり、
そのガスが樹脂材料に内圧をかけることにより樹脂材料
の流動を助けると同時にひけ等の成形欠陥の発生を防止
し、さらには成形品1の厚肉部7にはガスの通路がその
まま中空部8として残ることにより補強リブとして機能
することになる。
【0004】一方、前記ガスノズル5はヒータ9により
加熱されて所定温度に保たれていると同時に、図示しな
いエアシリンダ等のアクチュエータにより進退駆動され
るようになっていて、図23に示す型開き状態ではガス
注入口6からガスノズル5が離間している。
【0005】すなわち、図24に示す型締め状態でのみ
ガス注入口6に対してガスノズル5を圧接させることに
より、ガス注入口6に入り込んだ樹脂材料をガスノズル
5の熱で軟化溶融させて、ガス導入時にそのガスノズル
5から厚肉部7の中心部にスムーズにガスが導入される
ようにし、他方、図23に示す型開き状態ではガス注入
口6からガスノズル5を後退させることにより、ガス注
入口6を中心としたコアブロック2の広い範囲でその型
温度が上昇するのを防止するようにしているものである
(類似構造が特開平4−78511号公報および特開平
5−31746号公報に示されている)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の構造では、ガス注入口6に入り込んだ樹脂
材料も一旦は冷却固化が進行するので、たとえヒータ9
で加熱したとしてもそのガス注入口6の樹脂材料の軟化
溶融化にもおのずと限界がある。
【0007】したがって、厚肉部7に比べて薄肉なガス
注入口6をガスが通過する際には、そのガス注入口6内
の樹脂の抵抗によりガス圧が上昇して高圧になった状態
で一気にガス注入口6から厚肉部7にガスが流入するこ
とになる。
【0008】そのため、本来は厚肉部7の長手方向に沿
って通流すべきガスが厚肉部7以外の一般部にまで洩れ
て図27に示すようにガスリーク部13が発生して、結
果的に成形品1の外観不良を招くことになり、特に射出
成形動作の自動化を図った場合に不良率が高くなって好
ましくない。
【0009】また、前記ガス注入口6での樹脂の固化進
行の度合によってはガス注入口6が詰まったままでガス
がキャビティ4側に充填されないことがあり、この場合
にも上記と同様に成形不良を招くことになる。
【0010】そして、上記のようなガスリーク部13の
発生時にはそのガスリーク部13とそれ以外の部分との
金型成形面の転写性の違いにより表面光沢や色あい等の
むらによる外観不良が発生し、また厚肉部7でのガス未
充填状態もしくはガス充填不足状態発生時には同様にひ
け等の外観不良が発生することになる。これらの外観不
良を非破壊的な手法で判別するには目視判定や超音波測
定法等に頼るほかはなく、誤判定の可能性を残していて
信頼性の面で必ずしも充分でないばかりでなく、全数検
査するための工数も膨大なものとなって好ましくない。
【0011】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、キャビティに対するガス導入動作開始後の
ガス圧の大きさ、あるいはガス導入動作開始後の所定時
間内でのガス圧もしくは樹脂圧の変化から、ガスリーク
部やガス未充填の発生を予測・検出して、異常信号を出
力できるようにした中空射出成形装置を提供しようとす
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、射出成形金型のキャビティに樹脂材料を充填すると
ともに、前記キャビティにガス注入口を介して臨ませた
ガスノズルから該キャビティ内の樹脂材料にガスを導入
して成形品の一部である厚肉部に中空部を形成するよう
にした中空射出成形装置において、前記キャビティに導
入されるガスの圧力を検出するガス圧センサと、前記ガ
ス圧センサの出力信号をもとにキャビティに対するガス
導入動作開始後のガス圧を監視して、そのガス圧が設定
値を越えた場合、もしくは所定時間内でのガス圧の減少
方向での変化量が設定値を越えた場合にそれぞれに異常
信号を出力するガス圧監視手段とを備えている。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の要件に加えて、前記ガス圧監視手段が、ガス圧の急上
昇をガス注入口での詰まりによるガス未充填状態の発生
とみなしてガス圧異常信号を出力するものであることを
特徴としている。
【0014】請求項3に記載の発明は、射出成形金型の
キャビティに樹脂材料を充填するとともに、前記キャビ
ティにガス注入口を介して臨ませたガスノズルから該キ
ャビティ内の樹脂材料にガスを導入して成形品の一部で
ある厚肉部に中空部を形成するようにした中空射出成形
装置において、前記キャビティに導入されるガスの圧力
を検出するガス圧センサと、前記キャビティのうちガス
注入口に近い部分であって且つ成形品の厚肉部となるべ
き部分以外の部分の樹脂圧を検出する樹脂圧センサと、
前記ガス圧センサおよび樹脂圧センサの出力信号をもと
にキャビティに対するガス導入動作開始後のガス圧およ
び樹脂圧を監視して、そのガス圧が設定値を越えた場
合、もしくは所定時間内での樹脂圧の増加方向での変化
量が設定値を越えた場合にそれぞれに異常信号を出力す
る圧力監視手段とを備えている。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の要件に加えて、前記樹脂圧センサが、成形品の厚肉部
となるべき部分以外の部分であって且つ厚肉部に可及的
に近い部分の樹脂圧を検出するものであることを特徴と
している。
【0016】請求項5に記載の発明は、射出成形金型の
キャビティに樹脂材料を充填するとともに、前記キャビ
ティに臨ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材
料にガスを導入して成形品の一部である厚肉部に中空部
を形成するようにした中空射出成形装置において、前記
キャビティのうち成形品の厚肉部となるべき部分以外の
一般部に臨むように配置されて、その一般部の圧力を検
出する圧力センサと、前記圧力センサによって得られた
実測圧力値と予め設定された設定圧力値とを比較するこ
とにより前記厚肉部から一般部へのガスリークの発生の
有無を判定して、ガスリークの発生時に異常信号を出力
する圧力監視手段とを備えている。
【0017】請求項6に記載の発明は、射出成形金型の
キャビティに樹脂材料を充填するとともに、前記キャビ
ティに臨ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材
料にガスを導入して成形品の一部である厚肉部に中空部
を形成するようにした中空射出成形装置において、前記
キャビティのうち成形品の厚肉部となる部分と一般部と
なる部分とにまたがって局部的に形成されるとともに、
前記厚肉部と一般部との中間の厚みを有する補助厚肉部
を形成するための補助空間部と、前記キャビティのうち
成形品の一般部となるべき部分であって且つ前記補助空
間部に近接した位置に配置されて、その位置の圧力を検
出する圧力センサと、前記圧力センサによって得られた
実測圧力値と予め設定された設定圧力値とを比較するこ
とにより前記厚肉部から一般部へのガスリークの発生の
有無を判定して、ガスリークの発生時に異常信号を出力
する圧力監視手段とを備えている。
【0018】請求項7に記載の発明は、射出成形金型の
キャビティにゲートを通して樹脂材料を充填するととも
に、前記キャビティに臨ませたガスノズルから該キャビ
ティ内の樹脂材料にガスを導入して成形品の一部である
厚肉部に中空部を形成するようにした中空射出成形装置
において、前記ゲートに臨むように配置された圧力セン
サと、前記圧力センサによって得られた実測圧力値と予
め設定された設定圧力値とを比較することにより前記キ
ャビティからゲート側へのガスの逆流の発生の有無を判
定して、ガスの逆流発生時に異常信号を出力する圧力監
視手段とを備えている。
【0019】請求項8に記載の発明は、射出成形金型の
キャビティに樹脂材料を充填するとともに、前記キャビ
ティにガス注入口を介して臨ませたガスノズルから該キ
ャビティ内の樹脂材料にガスを導入して成形品の一部で
ある厚肉部に中空部を形成するようにした中空射出成形
装置において、前記キャビティのうち成形品の厚肉部と
なるべき部分であって且つ前記ガス注入口から可及的に
大きく離れた成形品の端末部相当位置に臨むように配置
された圧力センサと、前記圧力センサによって得られた
実測圧力値と予め設定された設定圧力値とを比較するこ
とにより前記端末部相当位置にガスが到達したかどうか
を判定して、該端末部相当位置ガスが到達しなかった場
合に異常信号を出力する圧力監視手段とを備えている。
【0020】請求項9に記載の発明は、請求項5〜8の
いずれかに記載の要件に加えて、前記圧力監視手段の出
力に基づいて、成形後の該当する成形品を不良品として
良品の成形品から選別する選別手段を備えていることを
特徴としている。
【0021】
【作用】請求項1に記載の発明によると、キャビティに
対するガス導入動作開始後のガス圧を監視し、そのガス
圧が設定値の許容範囲を越えた場合には、例えばガス注
入口の詰まりのためにキャビティにガスが充填されない
などのトラブルが発生したものとみなしてガス圧の異常
信号を出力する。
【0022】同様に、ガス導入動作開始後の所定時間内
でのガス圧の減少方向での変化量を算出し、この変化量
が設定値を越えた場合には、本来ガスが導入されるべき
厚肉部以外の部分にまでガスが洩れてガスリーク部が発
生したものとみなしてガス圧異常信号を出力する。
【0023】そして、上記のガス圧異常信号を例えば射
出成形機の制御系に取り込み、次サイクル以降の成形動
作を中止させることで成形条件等の再検討を促す。
【0024】請求項2に記載の発明によると、ガス圧が
急上昇して設定値を越えた場合に直ちにガス注入口での
詰まりによるガス未充填状態の発生とみなし、ガス圧監
視手段はその原因を特定してガス圧異常信号を出力す
る。
【0025】請求項3に記載の発明によると、キャビテ
ィに対するガス導入動作開始後のガス圧を監視し、その
ガス圧が設定値を越えた場合には、例えばガス注入口の
詰まりのためにキャビティにガスが充填されないなどの
トラブルが発生したものとみなしてガス圧の異常信号を
出力する。
【0026】その一方、ガス導入動作開始後の所定時間
内での樹脂圧の増加方向での変化量を算出し、この変化
量が設定値を越えた場合には、本来ガスが導入されるべ
き厚肉部以外の部分にまでガスが洩れた結果樹脂圧が増
加したものとみなして異常信号を出力する。
【0027】そして、上記と同様に、その異常信号を例
えば射出成形機の制御系に取り込み次サイクル以降の成
形動作を中止させることで成形条件等の再検討を促す。
【0028】請求項4に記載の発明によると、樹脂圧セ
ンサが、成形品の厚肉部となるべき部分以外の部分であ
って且つ厚肉部に可及的に近い部分の樹脂圧を検出する
ことにより、厚肉部からその厚肉部以外へのガスの洩れ
によるガスリーク部の発生を適確に検知する。
【0029】請求項5に記載の発明によると、圧力セン
サによって検出された成形品の一般部の圧力が設定圧力
値の許容範囲を超えた場合には、本来ガスが導入される
べき厚肉部以外の一般部にまでガスが洩れてガスリーク
部が発生したものとみなして異常信号を出力する。
【0030】請求項6に記載の発明によると、成形品の
一般部のうち該成形品の厚肉部と一般部とにまたがる中
間の厚みを有する局部的な補助厚肉部に近接する位置で
の圧力が設定圧力値の許容範囲を超えた場合には、請求
項5に記載の発明と同様に、本来ガスが導入されるべき
厚肉部以外の一般部にまでガスが洩れてガスリーク部が
発生したものとみなして異常信号を出力する。
【0031】これは、成形品の厚肉部と一般部とのなす
境界部が長くどの位置にガスリーク部が発生しやすいか
全く予想がつかない場合に、請求項5に記載の発明と同
様の手法でガスリーク部の発生を検出するためには多数
の圧力センサを配置する必要があるのに対し、上記のよ
うに成形品本来の機能に支障をきたさない範囲で、その
成形品の厚肉部と一般部とにまたがって且つその厚肉部
と一般部との中間の厚みを有する補助厚肉部を局部的に
形成することにより、ガスリーク部の発生時にはその発
生開始位置を補助厚肉部に集中させることができ、これ
によってガスリーク部発生検知に必要な圧力センサの数
を減らすことができる。
【0032】請求項7に記載の発明によると、圧力セン
サによって検出されたゲートの圧力が設定圧力値の許容
範囲を越えた場合には、本来ガスが導入されるべき厚肉
部以外のゲート側までガスが逆流したものとみなして異
常信号を出力する。
【0033】請求項8に記載の発明によると、圧力セン
サによって検出された成形品の厚肉部の端末部での圧力
が設定圧力値に満たない場合には、本来ガスが導入され
るべき厚肉部の端末部まではガスが到達していないもの
とみなして異常信号を出力する。
【0034】請求項9に記載の発明によると、請求項5
〜8のいずれかに記載の圧力監視手段からの異常信号出
力に基づいて、例えば成形品搬送ラインから成形後の該
当する成形品を不良品として排除して良品の成形品と選
別したり、あるいは成形品搬送ライン上の該当する成形
品にペイント等のマーキングを施して良品の成形品と選
別する。
【0035】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図で、図
22〜24に示した従来構造と共通する部分には同一符
号を付してある。
【0036】図1に示すように、射出成形金型11を有
する射出成形機10およびガス製造装置12以外に、そ
のガス製造装置12に内蔵されたガス圧センサ14と、
そのガス圧センサ14からの信号を入力としてガス圧を
監視するガス圧監視回路15を備えている点で従来のも
のと異なっている。
【0037】このガス圧監視回路15には、図24のガ
スノズル5からキャビティ4内に充填されるガス圧の許
容最大圧力と、ガス導入開始動作後の所定時間内でのガ
ス圧の減少方向の許容最大変化量がそれぞれ設定値とし
て予め設定されている。そして、キャビティ4に対する
ガス導入中において、ガス圧が設定値である許容最大圧
力を越えた場合、ならびにそのガス圧の変化が同じく設
定値である許容最大変化量を越えた場合に、それぞれガ
ス圧異常信号を出力するようになっている。
【0038】ここで、ガス圧の最大圧力を監視している
のは、ガス注入口6の詰まりによるガス未充填状態の発
生を判定するためで、キャビティ4に対するガス導入中
のガス圧が許容最大圧力を越えた場合には、ガス注入口
6の詰まりのためにキャビティ4にガスがスムーズに充
填されていないものと判定する。
【0039】同様に、図2に示すように、ガス導入動作
開始後の所定時間Δt内でのガス圧の変化量ΔPを監視
しているのは、図27に示す厚肉部7以外へのガスの洩
れによるガスリーク部13の発生を判定するためで、ガ
スリーク部13が発生していない場合には最大圧力到達
後のガス圧の減少方向の変化は緩慢でその変化量ΔP 2
は比較的小さいものであるのに対し、ガスリーク部13
が発生した場合には最大圧力到達後のガス圧の減少方向
の変化の度合が大きくその変化量ΔP1が比較的大きい
ことから、このガス圧の変化量が許容最大変化量を越え
た場合には、ガスが厚肉部7以外の一般部1aにまで洩
れてガスリーク部13が発生したと判定するものであ
る。
【0040】以上のように構成された中空射出成形装置
においては、図1のほか図3に示すように、型締め後の
射出成形金型11のキャビティ4に対して樹脂材料を射
出し、例えばその樹脂材料の射出完了直後に図24に示
したガスノズル5からガス注入口6を通してガスを導入
する(図3のステップS1〜S3)。
【0041】このガス導入開始と同時にガス圧がガス圧
センサ14によって検出されて、ガス圧監視回路15で
監視される(ステップS4,S5)。すなわち、ガス圧
監視回路15では検出されたガス圧を一定周期でサンプ
リングしてその最大値をホールドし、その実測ガス圧の
最大圧力と予め設定された許容最大圧力とを比較して、
実測ガス圧が設定圧力を越えた場合にはガス未充填状態
が発生したものとみなして直ちにガス圧異常信号を出力
する(ステップS6)。
【0042】より詳しくは、図2に示すように、キャビ
ティ4へのガス導入開始後に、ガス注入口6での詰まり
がなくガスがスムーズにキャビティ4側に導入された場
合には、ガス圧は図2のAのように変化するのに対し
て、ガス注入口6での詰まりのためにキャビティ4側に
ガスがスムーズに充填されない場合には、図2のAより
もそのガス圧が急激に上昇する。そこで、本実施例で
は、このガス圧の急上昇をガス注入口6での詰まりによ
るガス未充填状態の発生とみなしてガス圧異常信号を出
力する。
【0043】このガス圧異常信号は、射出成形機10の
制御系に対して次サイクル以降の成形動作中止指令とし
て付与される(ステップS7)。これにより、現サイク
ル中の型開きおよび成形品取り出しの動作が行われたの
ちに射出成形機10の動作が停止し(ステップS8,
9)、例えば図示外の表示装置等の警報装置により成形
条件等の再検討を作業者に促す(ステップS10)。
【0044】一方、図3のステップS5で実測ガス圧が
設定圧力を越えていないと判断された場合には、図2に
示すように、ガス圧監視回路15では所定時間Δt内で
の実測ガス圧の変化量ΔPを算出し、この実測変化量Δ
Pと予め設定された設定変化量とを比較する(ステップ
S11,12)。そして、ガス圧の実測変化量ΔPが設
定値を越えていない場合には成形動作を続行し(ステッ
プS13〜15)、ガス圧の実測変化量ΔPが設定値を
越えている場合には、図27に示すガスリーク部13が
発生したものとみなして直ちにガス圧異常信号を出力す
る(ステップS16)。
【0045】すなわち、図24に示すように、ガス注入
口6での詰まりがなく、該ガス注入口6からスムーズに
導入されたガスが厚肉部7に沿って通流して中空部8を
形成している場合には、ガス圧は図2にAで示すように
変化し、特に最大圧力到達後のガス圧の減少方向の変化
は比較的緩慢でその変化量ΔP2も小さいものとなる。
【0046】これに対して、ガス注入口6が詰まり気味
で、ある程度ガス圧が高くなってからこのガス注入口6
からキャビティ4側に一気にガスが充填されると、ガス
は図27に示すように厚肉部7のみならず成形品1の一
般部1aまで洩れてガスリーク部13が発生する。その
ため、ガス圧は図2のBのように変化し、ガス圧はその
最大圧力到達後の減少方向での圧力変化が大きくその変
化量ΔP1が大きくあらわれる。
【0047】そこで、本実施例ではこのガス圧の変化Δ
1をガスリーク部13の発生とみなしてガス圧異常信
号を出力する。そして、このガス圧異常信号は、先の場
合と同様に、射出成形機10の制御系に対して次サイク
ル以降の成形動作中止指令として付与される(図3のス
テップS7〜S10)。
【0048】このように本実施例によれば、ガスの未充
填状態の発生あるいはガスリーク部13の発生をガス圧
の異常としてとらえて異常信号を出力し、これにより次
サイクル以降の成形動作を中止させるようにしているこ
とから、その都度成形条件の再検討の機会が与えられる
ためにガスリーク部等の発生を見逃したままで生産を続
けてしまうことがなくなって不良率の低減が図れるほ
か、不良品の判別工数や材料費を低減できることにな
る。
【0049】図4および図5,6は本発明の第2の実施
例を示す図で、この実施例では、成形品1のうち厚肉部
7以外の一般部1a側までガスが洩れてガスリーク部1
3が発生した場合に、このガスリーク部13の発生を該
当する部分の樹脂圧の変化としてとらえるために樹脂圧
センサ16を設ける一方、この樹脂圧センサ16の出力
をガス圧監視回路15に取り込むようにした点で第1の
実施例と異なっている。
【0050】図5,6に示すように、前記樹脂圧センサ
16は、キャビティ4のうちガス注入口6に近い部分で
あって中空部8が形成される厚肉部7以外の部分の樹脂
圧を検出するために、該厚肉部7に可及的に近い位置に
キャビティ4に臨むように装着されている。
【0051】そして、前記ガス圧監視回路15には、第
1の実施例と同様に、図5,6のガスノズル5からキャ
ビティ4内に充填されるガス圧の許容最大圧力が設定圧
力として予め設定されているほか、樹脂圧センサ16に
よる検出位置での樹脂圧の最大許容圧力が設定圧力とし
て予め設定されている。
【0052】ここで、成形品1のうち厚肉部7に可及的
に近い部分の樹脂圧を監視しているのは厚肉部7以外へ
のガスの洩れによるガスリーク部13の発生の有無を判
定するためで、図7に示すようにガスリーク部13の発
生がない場合にはガス導入開始後の樹脂圧はほぼ一定圧
力で安定しているのに対して、ガスリーク部13が発生
した場合には図6に示すように樹脂そのものの圧力にガ
スリーク部13のガス圧がそのまま上乗せされるため
に、図8のように樹脂圧検出部位の樹脂圧が急激に上昇
することから、この樹脂圧の上昇をガスリーク部13が
発生したものと判定する。
【0053】この第2の実施例の中空射出成形装置によ
れば、図9のステップS11,S12のみが第1の実施
例と異なっている。
【0054】すなわち、図9のステップS11では、図
6に示した樹脂圧センサ16にてその一般部1aの樹脂
圧が検出され、この樹脂圧と予め設定された設定圧力と
を図4のガス圧監視回路15で比較する。そして、その
実測樹脂圧が設定圧力よりも小さいか、もしくは等しい
場合には成形動作を続行し(ステップS13〜S1
5)、実測樹脂圧が設定圧力を越えている場合には、ガ
スリーク部13が発生しているものとみなして直ちに樹
脂圧異常信号を出力する(ステップS16)。
【0055】すなわち、図6に示すようなガスリーク部
13の発生がない場合には、図7に示すようにガス導入
後の樹脂圧は一定圧力で安定しているのに対して、図6
に示すようなガスリーク部13が発生した場合には、樹
脂圧センサ16による圧力検出部では本来の樹脂圧にガ
スリーク部13のガス圧が上乗せされるために、図8に
示すように樹脂圧が急増する。
【0056】そこで、本実施例ではこの樹脂圧の変化を
ガスリーク部13の発生とみなして樹脂圧異常信号を出
力し、以降は第1の実施例と同様にこの樹脂圧異常信号
を射出成形機10の制御系に対して次サイクル以降の成
形動作中止指令として付与することになる。
【0057】この第2の実施例の場合にも、第1の実施
例と同様の作用効果が得られる。
【0058】図10〜12は本発明の第3の実施例を示
し、第1,第2の実施例と共通する部分には同一符号を
付して説明すると、本実施例ではガスリーク部13の発
生等による異常信号に基づいて、成形品を良品と不良品
とに自動的に選別するようにした点で先の実施例と異な
っている。
【0059】詳しくは図10,11に示すように、キャ
ビティ4内の樹脂にはガスノズル5とガス注入口6を介
してガス注入装置21からガスが充填されるようになっ
ている一方、樹脂圧センサ(圧力センサ)22は、第2
の実施例と同様にキャビティ4のうち中空部8が形成さ
れる厚肉部7以外の部分の一般部1aの樹脂圧を検出す
るために、該厚肉部7に可及的に近い位置例えば厚肉部
7から数十mm程度離れた位置望ましくは厚肉部7から
50mm程度離れた位置にキャビティ4に臨むようにし
てコアブロック2に装着されている。そして、前記樹脂
圧センサ22の検出出力がアンプ23を介して取り込ま
れる圧力監視装置24には、その一般部1aで最適とさ
れるガス圧が設定圧力として予め設定されている。
【0060】一方、前記射出成形金型11で成形された
成形品1は図示外のハンドリング装置により取り出され
て、射出成形機に併設されたコンベヤ25に移載される
ようになっており、このコンベヤ25に移載された成形
品1は仕上工程等の後工程に搬送されるようになってい
る。また、前記コンベヤ25に隣接するようにサブコン
ベヤ26が設けられているとともに、コンベヤ25をは
さんでサブコンベヤ26と反対側には、そのコンベヤ2
5によって搬送されてくる成形品1のうち前記射出成形
機で成形不良と判定された不良品を良品と選別してサブ
コンベヤ26側に払い出すプッシャー27が設けられて
いる。
【0061】このプッシャー27は、前記圧力監視装置
24からの異常信号をもとに駆動制御装置28およびソ
レノイドバルブ29を介して作動するエアシリンダ30
によって進退駆動されるようになっている。そして、前
記射出成形金型11で成形不良と判定された場合には、
その成形不良と判定された成形品1がコンベヤ25上の
プッシャー27対応位置まで搬送されてくるのを待っ
て、前記駆動制御装置28からの指示によりプッシャー
27が作動して、成形不良と判定された成形品1をコン
ベヤ25からサブコンベヤ26側に払い出すようになっ
ている。
【0062】したがって、本実施例構造によれば、図1
1に示すようにガスノズル5から充填されたガスがキャ
ビティ4内の樹脂のうちその厚肉部7をスムーズに通流
して一般部1a側に漏れなかった場合には、一般部1a
に臨むように配置されている樹脂圧センサ22にはその
一般部1aの樹脂圧が作用するだけであり、該樹脂圧セ
ンサ22によって検出された圧力は圧力監視装置24に
予め設定されている設定圧力には達しない。したがっ
て、成形完了を待って樹脂成形金型11から取り出され
た成形品1がコンベヤによってプッシャー27相当位置
まで搬送されてきたとしても、その成形品1はガスリー
ク部13等の発生のない良品であるためにプッシャー2
7は何ら作動しない。
【0063】その一方、図12に示すように、ガスが厚
肉部7のみならずその厚肉部7から一般部1a側まで回
り込んでガスリーク部13が発生した場合には、一般部
1aに臨むように配置されている樹脂圧センサ22には
その一般部1aの樹脂圧に加えてガス圧が作用し、該樹
脂圧センサ22によって検出された圧力はガスリーク部
13の発生がない場合と比べて大幅に高くなり、この検
出圧力が圧力監視装置24に予め設定されている設定圧
力に達すると、圧力監視装置24は駆動制御装置28に
対して異常信号を出力する。そして、前記ガスリーク部
13の発生があっても射出成形金型11での成形動作は
続行されるものの、成形完了を待って樹脂成形金型11
から取り出された該当する成形品1がコンベヤ25によ
ってプッシャー27相当位置まで搬送されてくると、駆
動成形装置28からの指示を受けてプッシャー27が前
進動作する。これにより、先にガスリーク部13が発生
した成形品1は不良品としてサブコンベヤ26側に払い
出されて、ガスリーク部13等の発生のない良品の成形
品1と自動的に選別されることになる。
【0064】ここで、前記成形品1のうちガスリーク部
13が発生した不良品とガスリーク部13の発生のない
良品とを選別する手段として、プッシャー27に代えて
例えば図13に示すように、駆動制御装置28からの指
示によりスプレーガン31を駆動させて、コンベヤ25
によって該当する不良品1が搬送されてきた時点でスプ
レーガン31によりペイント等をスプレー塗布していわ
ゆるマーキング方式により不良品と良品とを選別するよ
うにしてもよい。
【0065】図14,15は本発明の第4の実施例を示
し、この実施例では、成形品1の厚肉部7と一般部1a
との間に該厚肉部7と一般部1aとの中間の厚みを有す
る局部的な補助厚肉部32を成形品1本来の機能に支障
をきたすことなく形成するべく補助空間部33をキャビ
ティブロック3側に形成し、一般部1aのうちこの補助
空間部33によって形成される補助厚肉部32をはさん
で厚肉部7と反対側に樹脂圧センサ22を臨ませるよう
に配置した点で前記第3の実施例と異なっている。
【0066】これは次のような理由による。すなわち、
図16,17に示すように、バンパーフェイシアのよう
に厚肉部7と一般部1aとの境界部が成形品1の長手方
向に沿って長距離にわたる場合、ガスリーク部13の発
生が長手方向のどの位置で開始されるのか全く予測がつ
かないことがある。このような場合には、成形品1の長
手方向に沿って多数の樹脂圧センサ22を配置しなけれ
ばガスリーク部13の発生を的確に検知できないことに
なる。また、上記ガスリーク部13の発生をキャビティ
ブロック3側に配置した樹脂圧センサ22で検出しよう
とする時、そのキャビティブロック3側のセンサ設置位
置に冷却水穴34等が存在すると、樹脂圧センサ22と
冷却水穴34等とが干渉してしまって最適な位置に樹脂
圧センサ22を配置できないことになる。
【0067】このようなことから、本実施例では、図1
4,15に示したように、成形品1本来の機能に支障を
きたさない範囲で、その成形品1の厚肉部7と一般部1
aとにまたがって且つその厚肉部7と一般部1aとの中
間の厚みを有する補助厚肉部32を補助空間部33で局
部的に形成するとともに、一般部1aのうちその補助厚
肉部32をはさんで厚肉部7と反対側に樹脂圧センサ2
2を配置しことにより、肉厚が大きい部位ほどガスが回
り込みやすいという性質を利用して、ガスリーク部13
の発生時にはその発生開始位置を補助厚肉部32に集中
させることができ、これによって冷却水穴34等と干渉
しない最適位置で、しかも少ないセンサ数で、ガスリー
ク部13の発生を的確に検知することができる。なお、
樹脂圧センサ22の出力の処理は先の実施例の場合と同
様である。
【0068】図18,19は本発明の第5の実施例を示
し、この実施例では樹脂圧センサ22をファンゲート3
5に臨むようにコアブロック2に配置して成形品1の厚
肉部7からファンゲート35側へのガスの逆流を検出
し、結果的にはファンゲート35側へガスが逆流したこ
とによる厚肉部7でのガスの充填不足もしくは過充填に
よる成形不良を的確に検出するようにしたものである。
【0069】より詳しくは、図18,19の例では、キ
ャビティ4には微小空隙の出口側開口部35aを有する
ファンゲート35を通して樹脂材料が充填され、かつ樹
脂材料の充填完了直後に図5に示したガスノズル5から
ガスが導入されることから、厚肉部7からファンゲート
35側にガスが逆流した場合には、そのファンゲート3
5に臨ませた樹脂圧センサ22には樹脂圧に加えてガス
圧が作用するため、そのガス圧分の圧力上昇によってフ
ァンゲート35側でのガスの逆流の発生を的確に検知す
ることができる。なお、本実施例の場合にも樹脂圧セン
サ22の出力処理は第3の実施例の場合と同様である。
【0070】図20,21は本発明の第6の実施例を示
し、本実施例ではキャビティ4のうち厚肉部7の端末部
7aに相当する位置に臨ませるように樹脂圧センサ22
を配置して、この樹脂圧センサ22によって、成形品1
の厚肉部7の端末部7aまでガスが到達して規定通りに
中空部8が形成されたかどうか検出するようにしたもの
である。
【0071】すなわち、図20に示すように厚肉部7の
端末部7aまでガスが到達して規定通りに中空部8が形
成されている場合には、樹脂圧にガス圧を上乗せした圧
力が樹脂圧センサ22によって検出されるのに対して、
図21に示すように厚肉部7の端末部7aまでガスが到
達せずにそのガスの通流が厚肉部7の途中で止まってし
まったような場合には、樹脂圧センサ22は樹脂圧のみ
を検出するだけであり、したがって樹脂圧センサ22の
検出圧力と設定圧力とを比較することにより、厚肉部7
の端末部7aでのガスの未到達による成形不良を的確に
検知して、良品と不良品との自動選別を行うことができ
る。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項1
に記載の発明によれば、ガス注入口の詰まりによるガス
の未充填状態の発生等のトラブルをガス圧の異常として
とらえて異常信号を出力する一方、ガスリーク部の発生
をガス圧の所定時間内での変化量としてとらえて異常信
号を出力するようにしていることから、この異常信号を
もって例えば次サイクル以降の成形動作を中止すること
により、成形条件の再検討のための機会が与えられて、
ガスリーク等の発生を見逃したまま成形品の生産を続け
てしまうことがなくなり、成形品質の向上と併せて不良
率の低減が図れることにより、特に不良品の判別工数や
材料費を低減できる効果がある。
【0073】特に請求項2に記載の発明のように、ガス
圧の急上昇をガス注入口での詰まりによるガス未充填状
態の発生とみなしてガス圧異常信号を出力することによ
り、そのガス未充填状態の発生の原因が特定されるので
その後の対処が容易となる。
【0074】また、請求項3に記載の発明によれば、ガ
ス注入口の詰まりによるガスの未充填状態の発生等のト
ラブルをガス圧の異常としてとらえて異常信号を出力す
る一方、ガスリーク部の発生を厚肉部以外の一般部にお
ける樹脂圧の所定時間内での変化量としてとらえて異常
信号を出力するようにしていることから、請求項1に記
載の発明と同様の作用効果に加えて、ガスリーク部の発
生をその発生部位近くで検出するためにその検出精度が
高く信頼性が向上する利点がある。
【0075】特に請求項4に記載の発明のように、成形
品の厚肉部となるべき部分以外の部分であって且つ厚肉
部に可及的に近い部分の樹脂圧を検出することにより、
ガスリーク部の発生を一段とその発生部位近くで検出す
るために、その検出精度および信頼性がより一層向上す
る利点がある。
【0076】請求項5に記載の発明によれば、圧力セン
サによって検出された成形品の一般部の圧力が設定圧力
値の許容範囲を超えた場合には、本来ガスが導入される
べき厚肉部以外の一般部にまでガスが洩れてガスリーク
部が発生したものとみなして異常信号を出力することか
ら、この異常信号をもって例えば射出成形金型から取り
出された成形品の自動選別を行うことにより、ガスリー
ク部等の発生を見逃したままの成形品が後工程まで流れ
てしまうことがなくなるほか、実質的に成形と同時に成
形品の良否の判別を行うことができることにより、従来
は必須とされた目視判定や超音波測定等による検査が不
要となって不良品の判別工数や人員を削減できるととも
に、判別結果の信頼性が大幅に向上する。
【0077】請求項6に記載の発明によれば、成形品の
一般部のうち該成形品の厚肉部と一般部とにまたがる中
間の厚みを有する局部的な補助厚肉部に近接する位置で
の圧力が設定圧力値の許容範囲を超えた場合に、ガスリ
ーク部が発生したものとみなして異常信号を出力するこ
とから、特に成形品の厚肉部と一般部とのなす境界部が
長くどの位置にガスリーク部が発生しやすいか全く予想
がつかない場合に、ガスリーク部の発生開始位置を補助
厚肉部に集中させることができ、これによってガスリー
ク部の発生検知に必要な圧力センサの数を減らすことが
できる利点がある。
【0078】請求項7に記載の発明によれば、圧力セン
サによって検出されたゲートの圧力が設定圧力値の許容
範囲を越えた場合には、ゲート側までガスが洩れてガス
リーク部が発生したものとみなして異常信号を出力する
ことから、特にゲート側へのガスの逆流に伴って生じた
成形品側のガスの充填不足や過充填による成形不良を的
確に検知できる利点がある。
【0079】請求項8に記載の発明によれば、圧力セン
サによって検出された成形品の厚肉部における端末部で
の圧力が設定圧力値に満たない場合には、厚肉部の端末
部まではガスが到達していないものとみなして異常信号
を出力することから、特に成形品の厚肉部における端末
部でのガス未到達による成形不良を的確に検知できる利
点がある。
【0080】請求項9に記載の発明によれば、請求項5
〜8のいずれかに記載の圧力監視手段からの異常信号出
力に基づいて、例えば成形品搬送ラインから成形後の該
当する成形品を不良品として排除して良品の成形品と自
動的に選別することから、実質的に成形と同時に成形品
の良否の判別を行うことができることにより、従来は必
須とされた目視判定や超音波測定等による検査が不要と
なって不良品の判別工数や人員を削減できるとともに、
判別結果の信頼性が大幅に向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成説明図。
【図2】ガスリーク部が発生した場合とそうでない場合
のガス圧の変化を示す説明図。
【図3】図1の構成のもとでの処理手順を示すフローチ
ャート。
【図4】本発明の第2の実施例を示す構成説明図。
【図5】図4に示す射出成形金型の型開き状態での要部
断面図。
【図6】図5の状態から型締めした状態を示す断面図。
【図7】図6に示すガスリーク部が発生していない場合
のガス圧および樹脂圧の変化を示す説明図。
【図8】図6に示すガスリーク部が発生した場合のガス
圧および樹脂圧の変化を示す説明図。
【図9】図4の構成のもとでの処理手順を示すフローチ
ャート。
【図10】本発明の第3の実施例を示す構成説明図。
【図11】図10の要部拡大断面図。
【図12】図11でのガスリーク発生時の説明図。
【図13】図10の選別装置の他の形態を示す構成説明
図。
【図14】本発明の第4の実施例を示すガスリーク発生
時の要部拡大断面図。
【図15】図15の平面説明図。
【図16】図14との比較例を示す要部拡大断面図。
【図17】図16の平面説明図。
【図18】本発明の第5の実施例を示すガス逆流時の要
部拡大断面図。
【図19】図18のb−b線に沿う断面図。
【図20】本発明の第6の実施例を示す要部拡大断面
図。
【図21】図20に示す厚肉部端末部へのガス未到達時
の要部拡大断面図。
【図22】従来の中空射出成形装置の一例を示す構成説
明図。
【図23】図22に示す射出成形金型の型開き状態の要
部断面図。
【図24】図23の状態から型締めした状態を示す断面
図。
【図25】成形品の一例を示すバンパーフェイシアの斜
視図。
【図26】図25のa−a線に沿う断面図。
【図27】図24の状態でのガスリーク部発生時の説明
図。
【符号の説明】
1…バンパーフェイシア(成形品) 1a…一般部 2…コアブロック 3…キャビティブロック 4…キャビティ 5…ガスノズル 6…ガス注入口 7…厚肉部 7a…端末部 8…中空部 10…射出成形機 11…射出成形金型 12…ガス製造装置 13…ガスリーク部 14…ガス圧センサ 15…ガス圧監視回路 16…樹脂圧センサ 21…ガス注入装置 22…樹脂圧センサ(圧力センサ) 24…圧力監視装置 27…プッシャー(選別手段) 31…スプレーガン(選別手段) 32…補助厚肉部 33…補助空間部 35…ファンゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 22:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形金型のキャビティに樹脂材料を
    充填するとともに、前記キャビティにガス注入口を介し
    て臨ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材料に
    ガスを導入して成形品の一部である厚肉部に中空部を形
    成するようにした中空射出成形装置において、 前記キャビティに導入されるガスの圧力を検出するガス
    圧センサと、 前記ガス圧センサの出力信号をもとにキャビティに対す
    るガス導入動作開始後のガス圧を監視して、そのガス圧
    が設定値を越えた場合、もしくは所定時間内でのガス圧
    の減少方向での変化量が設定値を越えた場合にそれぞれ
    に異常信号を出力するガス圧監視手段、 とを設けたことを特徴とする中空射出成形装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス圧監視手段は、ガス圧の急上昇
    をガス注入口での詰まりによるガス未充填状態の発生と
    みなしてガス圧異常信号を出力するものであることを特
    徴とする請求項1記載の中空射出成形装置。
  3. 【請求項3】 射出成形金型のキャビティに樹脂材料を
    充填するとともに、前記キャビティにガス注入口を介し
    て臨ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材料に
    ガスを導入して成形品の一部である厚肉部に中空部を形
    成するようにした中空射出成形装置において、 前記キャビティに導入されるガスの圧力を検出するガス
    圧センサと、 前記キャビティのうちガス注入口に近い部分であって且
    つ成形品の厚肉部となるべき部分以外の部分の樹脂圧を
    検出する樹脂圧センサと、 前記ガス圧センサおよび樹脂圧センサの出力信号をもと
    にキャビティに対するガス導入動作開始後のガス圧およ
    び樹脂圧を監視して、そのガス圧が設定値を越えた場
    合、もしくは所定時間内での樹脂圧の増加方向での変化
    量が設定値を越えた場合にそれぞれに異常信号を出力す
    る圧力監視手段、 とを設けたことを特徴とする中空射出成形装置。
  4. 【請求項4】 前記樹脂圧センサは、成形品の厚肉部と
    なるべき部分以外の部分であって且つ厚肉部に可及的に
    近い部分の樹脂圧を検出するものであることを特徴とす
    る請求項3記載の中空射出成形装置。
  5. 【請求項5】 射出成形金型のキャビティに樹脂材料を
    充填するとともに、前記キャビティに臨ませたガスノズ
    ルから該キャビティ内の樹脂材料にガスを導入して成形
    品の一部である厚肉部に中空部を形成するようにした中
    空射出成形装置において、 前記キャビティのうち成形品の厚肉部となるべき部分以
    外の一般部に臨むように配置されて、その一般部の圧力
    を検出する圧力センサと、 前記圧力センサによって得られた実測圧力値と予め設定
    された設定圧力値とを比較することにより前記厚肉部か
    ら一般部へのガスリークの発生の有無を判定して、ガス
    リークの発生時に異常信号を出力する圧力監視手段、 とを設けたことを特徴とする中空射出成形装置。
  6. 【請求項6】 射出成形金型のキャビティに樹脂材料を
    充填するとともに、前記キャビティに臨ませたガスノズ
    ルから該キャビティ内の樹脂材料にガスを導入して成形
    品の一部である厚肉部に中空部を形成するようにした中
    空射出成形装置において、 前記キャビティのうち成形品の厚肉部となる部分と一般
    部となる部分とにまたがって局部的に形成されるととも
    に、前記厚肉部と一般部との中間の厚みを有する補助厚
    肉部を形成するための補助空間部と、 前記キャビティのうち成形品の一般部となるべき部分で
    あって且つ前記補助空間部に近接した位置に配置され
    て、その位置の圧力を検出する圧力センサと、 前記圧力センサによって得られた実測圧力値と予め設定
    された設定圧力値とを比較することにより前記厚肉部か
    ら一般部へのガスリークの発生の有無を判定して、ガス
    リークの発生時に異常信号を出力する圧力監視手段、 とを設けたことを特徴とする中空射出成形装置。
  7. 【請求項7】 射出成形金型のキャビティにゲートを通
    して樹脂材料を充填するとともに、前記キャビティに臨
    ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材料にガス
    を導入して成形品の一部である厚肉部に中空部を形成す
    るようにした中空射出成形装置において、 前記ゲートに臨むように配置された圧力センサと、 前記圧力センサによって得られた実測圧力値と予め設定
    された設定圧力値とを比較することにより前記キャビテ
    ィからゲート側へのガスの逆流の発生の有無を判定し
    て、ガスの逆流発生時に異常信号を出力する圧力監視手
    段、 とを設けたことを特徴とする中空射出成形装置。
  8. 【請求項8】 射出成形金型のキャビティに樹脂材料を
    充填するとともに、前記キャビティにガス注入口を介し
    て臨ませたガスノズルから該キャビティ内の樹脂材料に
    ガスを導入して成形品の一部である厚肉部に中空部を形
    成するようにした中空射出成形装置において、前記キャ
    ビティのうち成形品の厚肉部となるべき部分であって且
    つ前記ガス注入口から可及的に大きく離れた成形品の端
    末部相当位置に臨むように配置された圧力センサと、 前記圧力センサによって得られた実測圧力値と予め設定
    された設定圧力値とを比較することにより前記端末部相
    当位置にガスが到達したかどうかを判定して、該端末部
    相当位置ガスが到達しなかった場合に異常信号を出力す
    る圧力監視手段、 とを設けたことを特徴とする中空射
    出成形装置。
  9. 【請求項9】 前記圧力監視手段の出力に基づいて、成
    形後の該当する成形品を不良品として良品の成形品から
    選別する選別手段を備えていることを特徴とする請求項
    5〜8のいずれかに記載の中空射出成形装置。
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