JPH0870498A - 超音波トランスデューサおよびその製造方法 - Google Patents

超音波トランスデューサおよびその製造方法

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JPH0870498A
JPH0870498A JP22593494A JP22593494A JPH0870498A JP H0870498 A JPH0870498 A JP H0870498A JP 22593494 A JP22593494 A JP 22593494A JP 22593494 A JP22593494 A JP 22593494A JP H0870498 A JPH0870498 A JP H0870498A
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JP
Japan
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acoustic impedance
piezoelectric element
ultrasonic transducer
manufacturing
backside
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Withdrawn
Application number
JP22593494A
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English (en)
Inventor
Yukihiko Sawada
之彦 沢田
Katsuhiro Wakabayashi
勝裕 若林
Akiko Mizunuma
明子 水沼
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化・低コスト化に適する、長焦点深度型
トランスデューサの構造並びにその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 音響整合層3と圧電素子2と背面制動材1と
を一体化してなる超音波トランスデューサにおいて、背
面制動材1の音響インピーダンスを、その絶対値が圧電
素子2と大きく異なる部分を中心とした同芯円状または
これに準ずる形に分布させるとともに、その絶対値が、
圧電素子2と大きく異なる部分と、圧電素子2に近い部
分とが交互に表われるように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医療用、または、非破壊
検査用超音波診断装置に用いられる超音波トランスデュ
ーサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波トランスデューサの構造
は、『医用超音波機器ハンドブック』、コロナ社、p1
86などに示されるように、背面制動材の上に絶縁層を
介して両面に電極を形成したPZT圧電セラミックス板
からなる圧電素子を接着し、さらに音響整合層および音
響レンズを接着していた。
【0003】超音波トランスデューサの駆動は、圧電素
子にパルサから百〜数百ボルト程度の電圧の駆動パルス
を印加することで圧電素子を逆圧電効果により急速に変
形し、これにより励起された超音波パルスを音響整合層
および音響レンズを経て発振させることにより行なわれ
る。
【0004】発振された超音波パルスは、医療用途に関
しては体内の各組織の界面において、また非破壊検査用
に関しては被測定物内部の傷などの非連続部から反射さ
れた後に、音響レンズおよび音響整合層を経て圧電素子
に再入射し、これを振動させる。この機械的振動は圧電
作用により電気信号に変換され、観測装置によって画像
化される。
【0005】ここで、発振された超音波パルスは、音響
レンズにより集束されて細いビームに整形され、高い走
査方向分解能を得ることが行なわれている。
【0006】本出願人は、特開平4−250799号に
示したように、背面制動材中の音響インピーダンスの分
布が、中央部が最少で辺縁に行くに連れて高となって圧
電素子の音響インピーダンスに近付くようにすることに
より、超音波振動子から発振される超音波ビームを、中
心軸上が強く、中心から離れるに連れて弱くなるシャー
プなビームとする手法について示した。
【0007】また近年光学の分野で、波の伝搬方向と直
交する方向の強度分布を第0次Bessel関数に類似
した分布とすることにより、波の中で回折が生じず、長
距離に渡って拡散しないビームを伝搬できることが報告
された。また同様な手法を超音波の伝搬についても適用
しようとする試みがなされており、例えば、『Ultr
asonic Nondiffracting Tra
nsducer for Medical Imagi
ng』, by JIAN−YU and JAMES
F. GREENLEAF, IEEE Trans
actionson Ultrasonics, Fe
rroelectrics, andFrequenc
y Control. Vol. 37, No.5,
Spt. 1990, p418−447に示された
ように、同芯円状に多数に分割されたアレイ型トランス
デューサを重み付け駆動する手法を用いると、Bess
el関数型の有効な無回折ビームを得られることが、報
告されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、超音波
振動子から発振される超音波ビームをシャープにし、解
像力・S/N比が高い良好な観測画像を得るために、超
音波振動子に音響レンズを接合することが行なわれてい
る。しかしこの方法では、ビームは1点に集束するのみ
であるため、ビームの幅が狭い部分の長さである焦点深
度で定義される高解像度の観測範囲は狭い。またレンズ
により集束される以前の近距離音場は、サイドローブが
大きく、また集束された部分以降はビームが拡散してし
まい、共に解像度が劣化するという問題点があった。
【0009】また本出願人が過去において示した、背面
制動材中の音響インピーダンスの分布が、中央部が最少
で辺縁に行くに連れて高となって圧電素子の音響インピ
ーダンスに近付くようにする方法によったトランスデュ
ーサにおいても、特に近距離音場については大幅に改良
されるものの、遠距離に関しては上記と同様にビームが
拡散してしまい、解像度が低下する傾向は否めなかっ
た。
【0010】これらに対し、上述した無回折超音波ビー
ムを用いる方法によれば拡散が生じないため、観測範囲
を広くすることができる。しかし、同芯円状に多数に分
割されたアレイ型トランスデューサを用い、個々のトラ
ンスデューサを重み付け駆動する必要があるため、トラ
ンスデューサ構造および駆動回路・駆動方法が非常に複
雑になる。このため、トランスデューサの小型化が非常
に困難であると同時に、トランスデューサおよび駆動回
路のコストが非常に高くなることとなり、工業的な入手
性が乏しくなるという欠点がある。
【0011】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、小型化・低コスト化に適する、長焦点深度型トラン
スデューサの構造並びにその製造方法を提供することを
目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に係る本発明の超音波トランスデューサは、
音響整合層と圧電素子と背面制動材とを一体化してなる
超音波トランスデューサにおいて、背面制動材の音響イ
ンピーダンスが、その絶対値が圧電素子と大きく異なる
部分を中心とした同芯円状またはこれに準ずる形に分布
していると共に、その絶対値が、圧電素子と大きく異な
る部分と、圧電素子に近い部分とが交互に表われるよう
に形成されていることを特徴としている。
【0012】このような超音波トランスデューサを製造
するには、請求項2に記載したように、背面制動材を、
低密度の樹脂材に高密度の粉体を混入して全体として高
音響インピーダンスとしたものと、低密度の樹脂材また
は低密度の樹脂材に、低密度または高密度の粉体を混入
して全体として低音響インピーダンスとしたものとの複
合体として作成することにより、背面制動材内の音響イ
ンピーダンスを分布させるようにするとよい。
【0013】また、請求項3に係る超音波トランスデュ
ーサの製造方法では、請求項1において示した超音波ト
ランスデューサ製造方法において、選択的な粉体の射入
または集中により任意の部位を高密度化させることによ
って、音響インピーダンスが不均一に分布した背面制動
材を製造することを特徴としている。
【0014】また、請求項4に係る超音波トランスデュ
ーサの製造方法では、音響整合層と圧電素子と背面制動
材とを一体化してなる超音波トランスデューサにおい
て、圧電素子背面に、液状の樹脂材に粉体を混入した液
状混合体を少なくとも2種以上、同種の液状混合体が隣
接しないように、滴下・注型または充填し硬化させるこ
とにより、音響インピーダンスが不均一に分布した背面
制動材を直接形成することを特徴としている。
【0015】また、請求項5に係る超音波トランスデュ
ーサの製造方法では、音響整合層と圧電素子と背面制動
材とを一体化してなる超音波トランスデューサにおい
て、液状の樹脂材に粉体を混入した液状混合体を少なく
とも2種以上、同種の液状混合体が隣接しないように、
滴下・注型または充填し、これを硬化させることにより
形成された音響インピーダンスが不均一に分布した背面
制動材を、圧電素子背面に一体化することを特徴として
いる。
【0016】また、請求項6に係る超音波トランスデュ
ーサの製造方法では、請求項4および請求項5において
示した超音波トランスデューサ製造方法において、上記
樹脂を光硬化型樹脂とすると共に、選択的な光照射によ
り任意の部位を硬化させることによって、音響インピー
ダンスが不均一に分布した背面制動材を製造することを
特徴としている。
【0017】また、請求項7に係る超音波トランスデュ
ーサの製造方法では、音響整合層と圧電素子と背面制動
材とを一体化してなる超音波トランスデューサにおい
て、低音響インピーダンス材からなる棒状または筒状部
材と、高音響インピーダンス部材からなる筒状部材と
を、同種の部材が隣接しないように一体化することによ
り形成された音響インピーダンスが不均一に分布した背
面制動材を、圧電素子背面に一体化することを特徴とし
ている。
【0018】
【作用】上記構成からなる本発明の作用を各請求項ごと
に記載すれば次の通りである。
【0019】請求項1においては、強度分布が制御され
た超音波ビームを発振する。
【0020】請求項2においては、背面制動材を、異な
った音響インピーダンスである複数種の背面制動材の複
合材とすることにより、上記構造の超音波トランスデュ
ーサが製造される。
【0021】請求項3においては、背面制動材中の任意
の位置を高密度化することにより、上記構造の超音波ト
ランスデューサが製造される。
【0022】請求項4においては、上記構造の超音波ト
ランスデューサを、異なった音響インピーダンスである
複数の背面制動材からなる背面制動材を、圧電素子背面
に直接形成することにより、製造する。
【0023】請求項5においては、上記構造の超音波ト
ランスデューサを、異なった音響インピーダンスである
複数の背面制動材からなる背面制動材を、圧電素子背面
に一体化することにより、製造する。
【0024】請求項6においては、背面制動材の複合材
化を、光硬化性樹脂の選択硬化により行なう。
【0025】請求項7においては、背面制動材の複合材
化を、複数種の背面制動材により形成された筒状部材を
それぞれ内外接するように接合することにより行なう。
【0026】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る超
音波トランスデューサおよびその製造方法の実施例を説
明する。
【0027】(実施例1)図1〜図6を用い、本実施例
を説明する。
【0028】(構成)構成を、図1(a)に示す。超音
波振動子10は、圧電素子2に音響整合層3と背面制動
材1を接合して構成されている。背面制動材の材質とし
ては、低密度の樹脂をマトリックスとし、マトリックス
中に高密度の粉体をフィラーとして分散させたものが使
用される。ここで、粉体としては、タングステンを、マ
トリックスとしては、エポキシ系熱硬化性樹脂を使用し
た。
【0029】背面制動材1内部の音響インピーダンスの
分布はその形状が同芯円状であり、その絶対値の分布
が、図1(b)に示したように中心部に近い部分から辺
縁部に向かって順に、低→高→低→高→低→高となって
おり、圧電素子2の音響インピーダンスと異なる部分と
近い部分とが交互になるよう設定されている。ここで低
音響インピーダンスの部分ではフィラーの分散量が少な
く、また高音響インピーダンス部にはフィラーの分散量
が多くなっている。
【0030】(作用)背面制動材1内において音響イン
ピーダンスの分布4が不均一であるため、発振される超
音波の出力分布5は、背面制動材1の音響インピーダン
スが圧電素子に近い部分については、両者の音響インピ
ーダンスが異なる部分よりも減衰される。このため結果
として、図1(c)に示したように、強度分布を持った
超音波ビームが発振される。また受信感度も同様の強度
分布を持つ。
【0031】(効果)超音波振動子から発振される超音
波ビームは、中心軸上が最も強く、中心から離れるに連
れて、弱→強→弱→強→弱となり、第0次Bessel
関数の分布を示す。このため発振される超音波ビームは
無回折ビームとなり、長距離に渡って細い幅のまま伝達
されるため、焦点深度が広がる。受信時の感度も同様に
第0次Bessel関数の分布を持つため、受信特性も
同様の特性を持つ。
【0032】これらの効果によって本手法を用いれば、
分解能が高い観測画像を、高感度のためS/N比を劣化
することなく得られる高性能の超音波振動子を、容易か
つ廉価に作成できる。
【0033】なお、音響インピーダンスの分布パターン
は、図2に示したような階段状の分布および図3に示し
たような鋸歯状の分布などが使用可能である。
【0034】また圧電素子の形状についても、本実施例
中では明示しなかったが、図4に示したような円板に代
表される平板や、図5および図6に示したような円錐状
または球状の殻の一部、またはこれらを組み合わせたも
のなどが使用可能である。
【0035】本実施例中で示した背面制動材の各種材料
の内、マトリックスとしては、エポキシ系・フエノール
系などの熱硬化性樹脂や、ABS・ポリエチレン・PM
MAなどの熱可塑性樹脂、シリコーンゴム・ブチルゴム
などのゴムが使用可能である。
【0036】またフィラーとしては、タングステンの他
にステンレス・銀・銅などの金属やその酸化物、アルミ
ナ・ジルコニアなどのセラミックス粉体、Ba−フェラ
イト・サマリウムコバルト(SmCo5 ,Sm2
17)などの磁性体粒子または磁性体でコートした無機
物粒子などが使用可能である。
【0037】また上記においては、低音響インピーダン
ス部をフィラーが少ない部分として記述したが、フィラ
ーを皆無とすること、および、ガラス中空バルーン・シ
リコーンゴム粒子などの音響インピーダンスがマトリッ
クスよりもさらに低い部材を分散させて音響インピーダ
ンスを下げること、なども可能である。
【0038】また、上記の2種以上の粉体を混合するこ
とも可能である。
【0039】(実施例2)図7〜図9を用い、本実施例
を説明する。なお図面の説明においては、前述の実施例
と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0040】(構成)圧電素子2を、ハウジング16内
に載置する。圧電素子2の外面とハウジング16の内面
は密着し、水密状態になっている。
【0041】液状の背面制動材の材料として、未硬化の
エポキシ樹脂に代表される、液状の樹脂と粉体とを予め
混合し、脱泡したものを1種類以上作成しておく(図示
しない)。この背面制動材の各材料は、実施例1に準じ
るものとし、その混合の組成は、硬化後、音響インピー
ダンスが10[MRayl] 以上とし、30[MRayl] 程度であ
る圧電素子に近くなるように、フィラーが多く設定され
ている。以下、これを高音響インピーダンス材と称す
る。
【0042】これとは別に、未硬化のエポキシ系などの
液状の樹脂材を脱泡しておく。この材質は、同様に実施
例1に準じるものであり、硬化後の音響インピーダンス
が2〜5[MRayl] と低く、圧電素子とは大きく異なるも
のである。以下、これを低音響インピーダンス材と称す
る。
【0043】(製造方法)図7に示したように、ハウジ
ング16内に載置された圧電素子2の中央に液状の低音
響インピーダンス材を滴下し、硬化させる。その後、図
8に示したように硬化樹脂を覆うように、ケース内に液
状の高音響インピーダンス材を滴下し硬化させる。この
工程を繰り返すことにより、図9に示したように、背面
制動材1を得る。
【0044】低音響インピーダンス材および高音響イン
ピーダンス材は、硬化後の音響インピーダンスが段階的
に圧電素子に近付くように樹脂・粉体などの材料や両者
の混合比を複数種選定し、音響インピーダンスの変化を
段階的にすることも可能である。
【0045】(効果)無回折超音波ビームを発振できる
トランスデューサを、製造することができる。このとき
その背面制動材は、圧電素子上に直接形成される。この
ため接合工程が不用であり、接合時の接合層への気泡の
混入・接合層の不均一などによる性能のバラツキや低下
および長時間使用した場合の接合層の剥がれなどによる
信頼性の低下が生じない。
【0046】また、粉体の分散量を調整することによ
り、低音響インピーダンス材および高音響インピーダン
ス材の音響インピーダンスの変化を任意に制御した場合
は、発振されるビーム内の強度分布をよりBessel
関数型に近付けることができるため、より無回折である
範囲が広がり、その結果、焦点深度がより広がることと
なる。
【0047】(実施例3)図10および図11を用い、
本実施例を説明する。なお図面の説明においては、前述
の実施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0048】(構成)背面制動材1はその外形が圧電素
子2と同一である板状とし、圧電素子2との接合面に溝
部12が設けられている。
【0049】溝部12は、その形状が同芯の環状であ
り、実施例1に示した背面制動材の低音響インピーダン
ス部に相当する部分に形成されている。
【0050】(製造方法)圧電素子2と背面制動材1と
を、エポキシ系などの接着剤11により、接合する。こ
の時、溝部12に接着剤11を充填しながら背面制動材
1と圧電素子2を接合する。音響整合層3と圧電素子2
との間の接合層は、例えばエポキシ系接着剤などの低粘
性の接着剤を用いることにより、数μm 以下になるよう
に極力薄くする。
【0051】(効果)前述した効果に加えて、背面制動
材の高音響インピーダンス部には事前に作成された板材
などを使用することができるため、実施例2の方法では
圧電素子の分極を損う材質、例えばアクリル・ポリエチ
レン・ABSなどの熱可塑性樹脂や、硬化時に高熱を必
要としたり発生したりする樹脂などをマトリックスとす
ることが可能になり、材料の選定範囲が広がる。
【0052】また、別工程として背面制動材を形成して
おくことができるため、全体としての工程を短縮するこ
とができ、量産化への適応により優れている。
【0053】また接着剤をエポキシ系などの接着剤単体
ではなく、接着剤をマトリックスとして、上記の実施例
で示した低音響インピーダンス材と同様に、タングステ
ンなどの金属やその酸化物、アルミナなどのセラミック
ス粉体を上記と比して少量分散させることにより、その
音響インピーダンスを調整することが可能である。音響
インピーダンスの調整を行なった場合、発振されるビー
ム内の強度分布をよりBessel関数型に近付けるこ
とができるため、より無回折である範囲が広がり、その
結果、焦点深度がより広がることとなる。
【0054】また溝部を完全に背面制動材を貫通・分割
するまで深くし、各部材を整列させた後に、部材の接合
と低音響インピーダンス部の注型を一度に行なうことも
可能である。
【0055】また上記とは逆に、低音響インピーダンス
材で形成した板状の背面制動材に溝部を形成し、実施例
2で示したような液状の高音響インピーダンス部材によ
って、背面制動材と圧電素子との接合と、背面制動材の
高音響インピーダンス部の形成とを行なうこともまた可
能である。
【0056】(実施例4)図12〜図16を用い、本実
施例を説明する。なお図面の説明においては、前述の実
施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明
を省略する。
【0057】(構成)図12に示したように、低音響イ
ンピーダンス材により、その断面形状が背面制動材中心
部の低音響インピーダンス部の断面形状と同一のロッド
15を作成する。
【0058】同時に、上述の実施例1において示したよ
うな、液状の低音響インピーダンス材と、液状の高音響
インピーダンス材とを作成し、脱泡しておく。
【0059】(製造方法)図13に示したように、ロッ
ド15を型8内にいれた液状の高音響インピーダンス材
に浸す。型8の内径は、実施例1において述べた最も内
側の高音響インピーダンス部の外形に等しくなってい
る。この状態で、樹脂成分を硬化させ、型8を除去し、
背面制動材の中心よりも1段外側の部分である高音響イ
ンピーダンス部を作成する。この工程を、実施例1に示
したように音響インピーダンスが段階的に変化するよう
に、材料および型を交換しながら行ない、図14に示し
たように、ロッド15の軸に関して同芯状の背面制動材
を作成する。この後、型よりも薄い背面制動材が必要で
あれば、所定の厚さに裁断し、図15に示したように所
定の背面制動材1を得る。
【0060】(効果)背面制動材内の音響インピーダン
スの変化を、形状・絶対値とも任意に制御できること、
および、熱可塑性樹脂や硬化時に高熱を必要としたり発
生したりする樹脂などを背面制動材マトリックスとする
ことが可能であることは、実施例3と同様である。
【0061】上記に加えて本例に示した方法によれば、
複数個の超音波トランスデューサの背面制動材を一度に
形成することができるため、全体としての工程をさらに
短縮することができ、量産化への適応により優れてい
る。また同芯状背面制動材の長さを予め複数の背面制動
材の厚さに相当するものとし、これを裁断することによ
り、多数の背面制動材を作成することにより、さらに量
産化への適応に優れる。
【0062】樹脂部分の外形の規制には、上記のように
型の形状で定める方法と、型の内部で硬化させるのでは
なく、浸したロッドを型の外に引き上げた場合に、材
が自らの粘性によりロッドの表面に残ることを利用する
こと、硬化させた背面制動材の外周を加工することなど
が可能である。
【0063】また図16に示したように、ロッド15を
高音響インピーダンス材で形成した中空円筒とすること
により、トランスデューサ中心から発振されるビームの
強度を最大にすることができる。
【0064】(実施例5)図17〜図19を用い、本実
施例を説明する。なお図面の説明においては、前述の実
施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明
を省略する。
【0065】(構成)圧電素子2を、ハウジング16内
に載置する。圧電素子2の外面とハウジング16の内面
は密着し、水密状態になっている。
【0066】図17に示したように、ハウジング16内
に未硬化で液状の光硬化型樹脂17を入れる。光硬化型
樹脂17は、その硬化後の音響インピーダンスが2〜5
[MRayl] と低く、実施例1における低音響インピーダン
ス材に相当する値となっている。ハウジング16は、載
置台(図示せず)上に載置されている。
【0067】またハウジング16内の上方に、紫外線照
射装置19が設置されている。紫外線照射装置19は、
実施例1において示した低音響インピーダンス部の幅と
比較して、十分に細い光ビームを照射できる。
【0068】(製造方法)光硬化型樹脂17に、紫外線
照射装置19から紫外線を照射し、光硬化型樹脂17の
うち紫外線が照射された部分20のみを選択的に硬化さ
せる。光照射位置は、照射装置19またはハウジング1
6の載置台(図示せず)を移動させることにより行な
う。また硬化させる部分は、実施例1の低音響インピー
ダンス部に相当する部分のみとする。
【0069】これらの工程により、図18に示したよう
な同芯円状の樹脂硬化部21が形成される。
【0070】その後、樹脂硬化部21の隙間に、実施例
1における高音響インピーダンス材を充填・硬化するこ
とにより、背面制動材1を形成する。
【0071】(効果)背面制動材内の音響インピーダン
スの変化を、形状・絶対値とも任意に制御できること
は、実施例3と同様である。
【0072】上記に加え、光照射の制御は、NCなどに
より容易に行なうことができるため、多数バッチの背面
制動材を自動的に製造することができ、多品種の生産、
および大量生産の双方への対応に適している。また、本
例で示した細い光ビームを走査する手法に換えて、露光
マスクと広い面積を照射できる形式の光源を使用するこ
とにより、さらに大量生産に優れた方法を取ることも可
能である。
【0073】また光照射の方向は、一般に光造形法で用
いられているように、上記したような情報から光照射す
る方法も、また載置台を光学的に透明な基板とし、上記
とは上下を反転させて載置したうえで、載置台を通して
光照射をすることの双方が使用可能である。
【0074】また光硬化型樹脂に、実施例1において示
したようにフィラーを分散させることにより、音響イン
ピーダンスを調整された低音響インピーダンス材とする
こと、また逆に高密度フィラーを多量に分散させること
により高音響インピーダンス材とすることも可能であ
る。
【0075】また、上記では直接圧電素子の背面に背面
制動材を形成したが、本例で示した手法により別途形成
した背面制動材を、圧電素子に接合することも可能であ
ることは言うまでもない。
【0076】(実施例6)図20および図21を用い、
本実施例を説明する。なお図面の説明においては、前述
の実施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複する
説明を省略する。
【0077】(構成)圧電素子2を、ハウジング16内
に載置する。圧電素子2の外面とハウジング16の内面
は密着し、水密状態になっている。
【0078】図20に示したように、ハウジング16内
に未硬化で液状のマトリックス樹脂22を入れる。マト
リックス樹脂22はエポキシ樹脂であり、その硬化後の
音響インピーダンスが低く、実施例1における低音響イ
ンピーダンス材に相当する値となっている。ハウジング
16は、載置台(図示せず)上に載置されている。
【0079】またハウジング16の上方に、フィラーノ
ズル24が設置されている。フィラーノズル24は、実
施例1において示した高音響インピーダンス部の幅と比
較して、十分に細い幅にフィラーを射入できるように、
細いノズル径とされている。またフィラーとしては、タ
ングステン粒子を使用した。
【0080】(製造方法)マトリックス樹脂22に、フ
ィラーノズル24からフィラー粉体23を噴射し、マト
リックス樹脂22のうちフィラー粉体23が噴射された
部分25のみを選択的に高密度とする。高密度化の位置
は、フィラーノズル24またはハウジング16の載置台
(図示せず)を移動させることにより行なう。また高密
度化させる部分は、実施例1の高音響インピーダンス部
に相当する部分のみとする。
【0081】これらの工程終了後、マトリックス樹脂2
2を硬化させることにより、図21に示したような同芯
円状に音響インピーダンスが分布した背面制動材1を形
成する。
【0082】(効果)背面制動材内の音響インピーダン
スの変化を、形状・絶対値とも任意に制御できること
は、実施例3と同様である。
【0083】上記に加え、フィラー噴射の制御は、NC
などにより容易に行なうことができるため、多数バッチ
の背面制動材を自動的に製造することができ、多品種の
生産、および大量生産の双方への対応に適している。ま
た、本例で示した細径のノズルを走査する手法に換え
て、金属製のマスクと広い面積に噴射できる形式の大径
ノズルを使用することにより、さらに大量生産に優れた
方法を取ることも可能である。
【0084】またマトリックス樹脂22に、実施例1に
おいて示したようにフィラーを分散させることにより、
音響インピーダンスを調整された低音響インピーダンス
材とすることも可能である。
【0085】また、上記では直接圧電素子の背面に背面
制動材を形成したが、本例で示した手法により別途形成
した背面制動材を、圧電素子に接合することも可能であ
ることは言うまでもない。
【0086】(実施例7)図22および図23を用い
て、本実施例を説明する。なお図面の説明においては、
前述の実施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複
する説明を省略する。
【0087】(構成)圧電素子2を、ハウジング16内
に載置する。圧電素子2の外面とハウジング16の内面
は密着し、水密状態になっている。
【0088】図22に示したように、ハウジング16内
にマトリックス樹脂磁性体粒子混合物26を入れる。マ
トリックス樹脂磁性体粒子混合物26中のマトリックス
樹脂はエポキシ樹脂であり、その硬化後の音響インピー
ダンスが低く、実施例1における低音響インピーダンス
材に相当する値となっている。またマトリックス樹脂磁
性体粒子混合物26中の磁性体粒子は、Ba−フェライ
トの粒子とした。
【0089】(製造方法)マトリックス樹脂磁性体粒子
混合物26に磁界を印加し、混合物中の磁性体粒子を、
実施例1の高音響インピーダンス部に相当する部分に集
中させる。
【0090】磁界を印加させた状態のまま、マトリック
ス樹脂22を硬化させることにより、図23に示したよ
うな同芯円状に音響インピーダンスが分布した背面制動
材1を形成する。
【0091】(効果)背面制動材内の音響インピーダン
スの分布形状および絶対値を任意に制御でき、ビーム内
の出力分布を任意に制御できる。このため、強度分布を
よりBessel関数型に近付けることができる。
【0092】またフィラーを磁性体とすることにより、
磁気ダンパとしての機能を発揮するため、送受信時の減
衰特性が高まり、深さ方向の解像力が向上する。
【0093】また、上記では直接圧電素子の背面に背面
制動材を形成したが、本例で示した手法により別途形成
した背面制動材を、圧電素子に接合することも可能であ
ることは言うまでもない。
【0094】(実施例8)図24〜図27を用いて、本
実施例を説明する。なお図面の説明においては、前述の
実施例と同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
【0095】(構成)低音響インピーダンス材であるA
BS樹脂材により、その断面形状が背面制動材中心部の
低音響インピーダンス部の断面形状と同一のロッド15
を作成する。同時に、実施例1に示した各高音響インピ
ーダンス部および各低音響インピーダンス部と同一の断
面形状の筒状部材を、高音響インピーダンス部材は、タ
ングステン粉体をフィラーとして分散させたABS樹脂
により、また低音響インピーダンス部材はABS樹脂材
により作成しておく。
【0096】ロッド15および各筒状部材は、注型、切
削・研削筒の機械加工などにより加工される。
【0097】(製造方法)図24に示したように、ロッ
ド15を最も内側の高音響インピーダンス部に相当する
筒状部材28に挿入する。これを図25に示したよう
に、中心から2層目の低音響インピーダンス部に相当す
る筒状部材29に挿入する。以下これを繰り返し、図2
6に示したような、同芯円状の複合部材を構成する。そ
の後、複合部材をABS樹脂の融点まで短時間加熱する
ことにより各部材を融着することにより、同芯円状に音
響インピーダンスが分布した背面制動材を得る。
【0098】また複合部材よりも薄い背面制動材が必要
であれば、所定の厚さに裁断し、図15に示したように
所定の背面制動材1を得る。
【0099】(効果)背面制動材内の音響インピーダン
スの変化を、形状・絶対値とも任意に制御できる。これ
により、ビーム内の強度分布をよりBessel関数型
に近付けることができるため、より無回折である範囲が
広がり、その結果、焦点深度がより広がることとなる。
また実施例4と同様に、量産性への適応に優れている。
【0100】また背面制動材は事前に作成した後に圧電
素子と接合するため、実施例2の方法では圧電素子の分
極を損う材質、例えば熱可塑性樹脂や硬化時に高熱を必
要としたり発生したりする樹脂などをマトリックスとす
ることが可能になり、材料の選定範囲が広がる。また同
様な効果を持つ実施例4と比較した場合は、各部材を作
成した後に一体化する手法を取っているため、特に仕掛
時間を減少させることができ、生産性をさらに向上させ
ることができる。
【0101】また実施例4の効果において示したよう
に、ロッドを高音響インピーダンス材で形成した中空円
筒とすることにより、トランスデューサ中心から発振さ
れるビームの強度を最大にすることができることも自明
であろう。
【0102】本例においては背面制動材のマトリックス
として、ABS樹脂を使用したが、ポリエチレンなどの
他の熱可塑性樹脂や、反応を一時的に停止させたエポキ
シ樹脂を用いても、全く同一の製造方法を用いることが
できる。また、各部材の接合を、熱融着ではなくエポキ
シ系低粘性接着剤・嫌気性接着剤などによる接着とすれ
ば、完全に硬化反応を終えたエポキシ樹脂・フエノール
樹脂などの熱硬化性樹脂を使用することも可能である。
さらには、低音響インピーダンス部材または高音響イン
ピーダンス部材のどちらか一方のみを熱可塑性樹脂また
は反応を一時的に停止させたエポキシ樹脂とすることな
どが可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超音波トラ
ンスデューサおよびその製造方法によれば、小型化・低
コスト化に適する長焦点深度型超音波トランスデューサ
を、提供することができる。すなわち、
【0104】請求項1に記載した発明では、特に小型化
に適し、かつ低コストで製造できる構造の、長焦点深度
型超音波トランスデューサを提供できる。
【0105】請求項2に記載した発明では、特に上記構
造の超音波トランスデューサを生産することが可能にな
る。
【0106】請求項3に記載した発明では、特に上記構
造のトランスデューサを、多種少量であっても、高精度
・低コストで生産することが可能になる。
【0107】請求項4に記載した発明では、特に上記構
造で、かつ高信頼性であるトランスデューサを、生産す
ることが可能になる。
【0108】請求項5に記載した発明では、特に上記構
造のトランスデューサの量産が可能になると共に、背面
制動材の材料の選択範囲が拡大する。
【0109】請求項6に記載した発明では、特に上記構
造のトランスデューサを、多種少量であっても、高精度
・低コストで生産することが可能になる。
【0110】請求項7に記載した発明では、特に上記構
造のトランスデューサの量産が可能になると共に、背面
制動材の材料の選択範囲が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による超音波トランスデュー
サをその特性とともに示す断面図(a)、音響インピー
ダンスの分布図(b)、放射される超音波の強度分布図
(c)である。
【図2】実施例1の超音波トランスデューサの音響イン
ピーダンス分布の変形例を示す図である。
【図3】実施例1の超音波トランスデューサの音響イン
ピーダンス分布のさらに別の変形例を示す図である。
【図4】実施例1の超音波トランスデューサに用いられ
る圧電素子の形状を示す斜視図である。
【図5】実施例1の超音波トランスデューサに用いられ
る圧電素子の形状の変形例を示す斜視図である。
【図6】実施例1の超音波トランスデューサに用いられ
る圧電素子の形状のさらに別の変形例を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の実施例2による超音波トランスデュー
サの製造方法を示す第1の図である。
【図8】本発明の実施例2による超音波トランスデュー
サの製造方法を示す第2の図である。
【図9】本発明の実施例2による超音波トランスデュー
サの製造方法を示す第3の図である。
【図10】本発明の実施例3による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図11】本発明の実施例3による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図12】本発明の実施例4による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図13】本発明の実施例4による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図14】本発明の実施例4による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第3の図である。
【図15】本発明の実施例4による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第4の図である。
【図16】実施例4の超音波トランスデューサに用いら
れるロッドの変形例を示す図である。
【図17】本発明の実施例5による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図18】本発明の実施例5による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図19】本発明の実施例5による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第3の図である。
【図20】本発明の実施例6による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図21】本発明の実施例6による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図22】本発明の実施例7による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図23】本発明の実施例7による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図24】本発明の実施例8による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第1の図である。
【図25】本発明の実施例8による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第2の図である。
【図26】本発明の実施例8による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第3の図である。
【図27】本発明の実施例8による超音波トランスデュ
ーサの製造方法を示す第4の図である。
【符号の説明】
1 背面制動材 2 圧電素子 3 音響整合層 4 音響インピーダンスの分布 5 出力分布 8 型 10 超音波振動子 11 接着剤 12 溝部 13 背面制動材低音響インピーダンス部位 14 背面制動材高音響インピーダンス部位 15 ロッド 16 ハウジング 17 光硬化型樹脂 18 光線 19 紫外線照射装置 20 硬化領域 21 樹脂硬化部 22 マトリックス樹脂 23 フィラー粉体 24 フィラーノズル 25 フィラー射入領域 26 マトリックス樹脂磁性体粒子混合物 27 磁性体粒子集中部 28 筒状部材 29 筒状部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響整合層と圧電素子と背面制動材とを
    一体化してなる超音波トランスデューサにおいて、背面
    制動材の音響インピーダンスが、その絶対値が圧電素子
    と大きく異なる部分を中心とした同芯円状またはこれに
    準ずる形に分布していると共に、その絶対値が、圧電素
    子と大きく異なる部分と、圧電素子に近い部分とが交互
    に表われるように形成されていることを特徴とする、超
    音波トランスデューサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において示した超音波トランス
    デューサにおいて、背面制動材を、低密度の樹脂材に高
    密度の粉体を混入して全体として高音響インピーダンス
    としたものと、低密度の樹脂材または低密度の樹脂材
    に、低密度または高密度の粉体を混入して全体として低
    音響インピーダンスとしたものとの複合体として作成す
    ることにより、背面制動材内の音響インピーダンスを分
    布させたことを特徴とする、超音波トランスデューサ製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において示した超音波トランス
    デューサ製造方法において、選択的な粉体の射入または
    集中により任意の部位を高密度化させることによって、
    音響インピーダンスが不均一に分布した背面制動材を製
    造することを特徴とする、超音波トランスデューサ製造
    方法。
  4. 【請求項4】 音響整合層と圧電素子と背面制動材とを
    一体化してなる超音波トランスデューサにおいて、圧電
    素子背面に、液状の樹脂材に粉体を混入した液状混合体
    を少なくとも2種以上、同種の液状混合体が隣接しない
    ように、滴下・注型または充填し硬化させることによ
    り、音響インピーダンスが不均一に分布した背面制動材
    を直接形成することを特徴とする、超音波トランスデュ
    ーサ製造方法。
  5. 【請求項5】 音響整合層と圧電素子と背面制動材とを
    一体化してなる超音波トランスデューサにおいて、液状
    の樹脂材に粉体を混入した液状混合体を少なくとも2種
    以上、同種の液状混合体が隣接しないように、滴下・注
    型または充填し、これを硬化させることにより形成され
    た音響インピーダンスが不均一に分布した背面制動材
    を、圧電素子背面に一体化することを特徴とする、超音
    波トランスデューサ製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4および請求項5において示した
    超音波トランスデューサ製造方法において、上記樹脂を
    光硬化型樹脂とすると共に、選択的な光照射により任意
    の部位を硬化させることによって、音響インピーダンス
    が不均一に分布した背面制動材を製造することを特徴と
    する、超音波トランスデューサ製造方法。
  7. 【請求項7】 音響整合層と圧電素子と背面制動材とを
    一体化してなる超音波トランスデューサにおいて、低音
    響インピーダンス材からなる棒状または筒状部材と、高
    音響インピーダンス部材からなる筒状部材とを、同種の
    部材が隣接しないように一体化することにより形成され
    た音響インピーダンスが不均一に分布した背面制動材
    を、圧電素子背面に一体化することを特徴とする、超音
    波トランスデューサ製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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