JPH0868372A - 重ね放電型点火装置 - Google Patents

重ね放電型点火装置

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JPH0868372A
JPH0868372A JP22605794A JP22605794A JPH0868372A JP H0868372 A JPH0868372 A JP H0868372A JP 22605794 A JP22605794 A JP 22605794A JP 22605794 A JP22605794 A JP 22605794A JP H0868372 A JPH0868372 A JP H0868372A
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Ryoichi Todaka
良一 戸高
Manabu Tsuda
学 津田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重ね放電型点火装置において、火花吹き消え
現象に伴ってDC−DCコンバータの回路構成要素が焼損な
いし損傷する恐れを未然に防ぐ。 【構成】 点火プラグ15での放電火花を持続させる重ね
放電電流i2の大きさを電流検出回路41により検出する。
検出電流値が、重ね放電の回復不能と思われる所定の電
流値にまで低下したとき、DC−DCコンバータ21の出力電
圧VOが異常に高くなるのを防ぐため、作動停止回路42が
DC−DCコンバータ21の作動を強制的に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車両に搭載される
内燃機関の点火装置、特に重ね放電型点火装置の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】最近では車両搭載の内燃機関として、空
燃比を極めて薄く設定した、いわゆる希薄燃焼エンジン
(リーンバーンエンジン)が採用されつつある。しか
し、この種のエンジンは着火効率が余り良くないため、
点火装置には高エネルギ型のものが必要になる。そこで
従来からも、古典的な電流遮断原理により発生する点火
コイル二次側出力にDC−DCコンバータの高圧出力を重畳
する、重ね放電型点火装置が提案されている。
【0003】図3には、従来におけるこのような重ね放
電型点火装置の代表的一例ないし原理的な一構成例が示
されている。説明すると、クランク角センサ等、気筒の
点火時期を知らせる点火時期センサ11からの信号に基づ
き、点火制御回路ユニット12は点火時期の少し前に点火
信号Sfを高レベルにし、これにより電流遮断ユニット13
に内蔵のパワースイッチング素子(図示の場合、単一の
バイポーラトランジスタQ1のみで簡単に示している)を
導通させて、点火コイル14の一次側にバッテリ(電圧B+
にて暗示的に示す)から一次電流i1を流し、当該点火コ
イル14の一次巻線にエネルギを蓄積させる。
【0004】点火時期センサ11からの出力に基づき、点
火制御回路12が気筒点火時期と判断すると、当該点火制
御回路12は点火信号Sfを低レベルに立ち下げる。これが
点火信号Sfとしての有意のタイミングで、これにより電
流遮断ユニット13に内蔵の出力段であるパワースイッチ
ング素子Q1がターンオフし、点火コイル一次電流が急激
に遮断されることで点火コイル二次側に高電圧が生ず
る。電流遮断原理のみによる古典的な点火装置の場合に
は、この点火コイル14の二次側高電圧が点火プラグ15の
放電間隙を破り、以後、漸減する放電電流が放電火花と
なって点火プラグ15を流れる。
【0005】これに対し、図示されている重ね放電型点
火装置の場合には、DC−DCコンバータユニット21からの
高圧出力電圧に基づく電流も重畳され、重ね放電電流i2
が得られる。すなわち、詳しくは図示していないが、例
えば点火制御回路ユニット12からの点火信号Sfを利用す
る等して得られるタイミングに基づき、図示しない重ね
放電制御回路(一般にマイクロコンピュータを含んで構
成されることもある)は所定の時点で重ね放電時間制御
信号Stを発生し、かつ、この信号Stを所定の時間継続さ
せることで、一定時間、発振回路22を発振動作させる。
そのため、発振回路22は、図示の場合、MOSFETと
して示されているスイッチング素子Q2を所定の周期でチ
ョッパリングし、バッテリ電圧B+に一端が接続されてい
る昇圧トランス23の一次巻線を流れる一次電流を所定周
期で断続することで、当該昇圧トランス23の二次側に高
電圧出力を発生させる。
【0006】このDC−DCコンバータユニット21の生ずる
高電圧に基づく電流は、ダイオードDLを介して電流遮断
原理により発生した放電電流に対し同極性で加算され、
その結果、点火プラグ15の両端を介して流れる放電電流
i2は重ね放電電流i2となり、DC−DCコンバータユニット
21を用いない場合に比し、漸減することなく、所定時間
だけ、ある大きさのまま延長される。また、点火プラグ
電圧Vpは、電流遮断原理による当初の放電開始時には一
般に絶対値で 2〜3KV にまで上昇するが、点火プラグ15
に安定して放電が継続しているときには絶対値で 400〜
600V程度、代表的にはほぼ500Vで安定する。逆に、これ
を満足するためには、DC−DCコンバータ21の出力端子で
の出力電圧VOは、所定の値の放電電流i2が流れている負
荷下において、一般に1.5KV からそれ以上に設定され
る。
【0007】なお、DC−DCコンバータユニット21の高圧
出力電流を電流遮断放電電流に同極性で加算、重畳する
ためのダイオードDLと昇圧トランス23の二次巻線との直
列回路をバイパスするコンデンサCは、整流コンデンサ
でもあるが、電流遮断により生じた放電電流の過渡的な
立ち上がり成分を速やかに通すこともでき、放電電流i2
が例えば50〜60mA程度で直流的に落ち着いている時に
は、この放電電流の直流成分はコンデンサCを通過せ
ず、点火コイル14の二次巻線、ダイオードDL、昇圧トラ
ンス23の二次巻線、接地、点火プラグ15の経路で流れ
る。また、意図的にコンデンサCに対し電流をバイパス
できるダイオードを付加することもある。さらに、一般
に部品としても単一ユニット化ないし単一モジュール化
されるDC−DCコンバータユニット21の接地は、専用の接
地ケーブルを介して行なわれても良いものの、通常は当
該ユニットのケースの金属部分での接地とされることが
多い。これらの点は、後述する本発明の適用された点火
装置でも同様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、内燃機関の
各気筒燃焼室内での燃焼は、点火プラグ15に放電火花が
飛んだときから、初期燃焼、中期燃焼、主燃焼へと順次
移行するが、中期燃焼に移行すると、火炎伝播により燃
焼室内で急激な気流の変化が起こり、DC−DCコンバータ
によって重ね放電電流i2を供給しているにもかかわら
ず、点火プラグ15の放電間隙間にて生じていた放電火花
が吹き消される、いわゆる“吹き消え現象”が生ずるこ
とがある。このような吹き消え現象が生ずると、所期の
燃焼エネルギが得られないことはもとより、DC−DCコン
バータを構成している回路要素が耐圧オーバとなって焼
損ないし破損することがあった。
【0009】と言うのも、上記したDC−DCコンバータの
出力電圧は、所定の放電電流i2が流れているときの値で
ある。逆に言うと、DC−DCコンバータの出力電力は、そ
れ自体はかなり大きく設定されている。例えば、重ね放
電電流i2の大きさは、DC−DCコンバータ21の出力電圧VO
から点火プラグ電圧Vpを差し引いた電圧値(VO−Vp)
を、放電電流i2の流れる放電経路のインピーダンスRtで
除した値である。式に表せば下記式(1) となる。 i2=(VO−Vp)/Rt ・・・・・・・・ (1) なお、このインピーダンスRtの中には、図3に示されて
いるように、点火プラグ15に意図的に直列抵抗Rpが接続
されている場合にはこの値も含まれる。
【0010】一方、DC−DCコンバータ21の出力電力P
Oは、出力電圧VOと重ね放電電流i2の積によって規定さ
れる。つまり、 PO=i2・VO ・・・・・・・・ (2) である。
【0011】従って、既述した具体値のように、正常な
動作の下では当然、DC−DCコンバータ出力電圧VOは大体
1.5KV からそれより大きい程度と、いずれにしても概ね
設計期待値の維持される。ところが、上述した吹き消え
現象が発生すると、重ね放電電流i2は零ないしほぼ零に
なり、こうなると、DC−DCコンバータ21の負荷が極端に
軽くなるため、上記 (2)式でDC−DCコンバータの出力電
力POを電力供給能力として考え、これをほぼ一定と見る
と明らかなように、DC−DCコンバータの出力電圧VOが異
常な高電圧になることがある。その結果、DC−DCコンバ
ータ21自体を構成している回路構成要素、例えば整流ダ
イオードとか整流コンデンサ等の耐圧が持たず、焼損な
いし破損することがあり得る。
【0012】そこで従来からも、図3中に併示のよう
に、当該DC−DCコンバータの出力電圧VO自体を検出する
電圧検出回路31を設け、これが検出する出力電圧VOが異
常な高電圧になったら、DC−DCコンバータ21の動作を強
制停止する作動停止回路32を設ける構成が提案された。
作動停止回路32は、一般にはDC−DCコンバータ中の発振
回路22に作用し、これを停止させる。
【0013】ところが、このようなDC−DCコンバータ出
力電圧VOの監視では、実際には一体何ボルトにまで上昇
したときが火花吹き消えの起きているときなのか、正確
に対応付けることは困難で、実用には供し得なかった。
DC−DCコンバータの出力電圧VOの変化幅は、0Vから 5KV
それ以上の値にまで及ぶ極めて広範なものであり、その
ように広い変化幅内で正確な電圧値を読み取ること自体
も簡単ではない。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、火花吹
き消え現象に対しDC−DCコンバータの構成回路要素を保
護するための実用的構成を内蔵する重ね放電型点火装置
として、 (a) 重ね放電電流を検出する電流検出回路と; (b) 当該電流検出回路の検出電流値が回復の見込みのな
い所定の値にまで低下したときにDC−DCコンバータの作
動を強制停止する作動停止回路と;を有して成る重ね放
電型点火装置を提案する。このような構成は、後の実施
例の項中で詳しく触れる、図2に示される実験結果によ
り得られた知見に基づくものである。なお、電流検出回
路の内部回路構成自体は特に規定されるものではなく、
公知既存の電気回路技術に従い、電流を検出可能なよう
に構成されていれば良いが、重ね放電電流の放電経路に
直列に挿入された電流検出抵抗を有し、当該電流検出抵
抗の両端に表れる電圧に基づき、その時々の重ね放電電
流値を検出するように構成することが簡単である。
【0015】
【実施例】図1には本発明に従って構成された重ね放電
型点火装置の一実施例が概略的な回路図によって示され
ている。図3に示した従来例との対比を明確にする意味
から、本発明によるからと言って特には変更を要さない
構成要素、ないし対応する構成要素にはそれぞれ図3中
におけると同一の符号を付してある。従って、それら各
構成要素に対する説明もまた、特に断らない限り、既述
した所を援用することができる。
【0016】本発明における特徴的な改良点は、重ね放
電電流i2を検出する電流検出回路41と、この重ね放電電
流検出回路41の指令に基づいてDC−DCコンバータ21の動
作を強制停止する作動回路42が設けられていることであ
る。作動回路42は、DC−DCコンバータ21の動作を停止で
きれば良く、そのための具体的な回路構成は当業者であ
れば通常の電気回路技術に基づき極めて容易に組むこと
ができる。例えば発振回路22に対し特定の形態の信号を
送付し、これにより発振回路22への供給電源が断たれる
とか、あるいは発振に関与している抵抗とかコンデンサ
の両端が短絡されたり強制接地されるようにするとか、
さらには発振回路22の出力端子が適当な低抵抗によって
図示しないスイッチング回路を介し接地されることによ
りスイッチング素子Q2がオフになるとか等々、種々の回
路を組むことができる。
【0017】ただ、点火プラグ15を介して流れる重ね放
電電流i2の値を検出するのに、当該重ね放電電流の流れ
る線路に対し非接触で磁気的検出を図る等は厄介なた
め、図1に例示されているように、重ね放電電流i2の放
電経路に直列に低い抵抗値の電流検出抵抗43を挿入し、
その両端電圧を検出することで重ね放電電流値i2を検出
するように図るのが便利である。もっとも本発明の場合
には、重ね放電電流値i2の検出と言っても、その値が所
定の値を越えたか否かを判断できれば良いので、これ
は、所定の電流値に対応して設定した基準電圧値と、電
流検出抵抗43の両端電圧値とを比較器にて比較すること
により実現できる。また、原理的には電流検出抵抗43は
点火プラグ15を含む重ね放電電流i2の放電経路中であれ
ばどこに入っていても良いが、図示の場合、DC−DCコン
バータ出力段である昇圧トランス23の二次巻線と接地と
の間に直列に入っており、この位置が電位的には比較的
安全である。DC−DCコンバータを文字通り一つの部品と
してユニット化ないしモジュール化し、このユニット21
内に予め組み込んでおくにも良い位置である。
【0018】ここで、本発明において上記の構成に至っ
た経緯につき、図2の実験結果に即して説明する。ま
ず、図1に示される装置構成から本発明に従って追加さ
れた電流検出回路41、作動停止回路42を省いた重ね放電
型点火装置、つまりは従来型の点火装置を実験装置とし
て用意した。ただし、実験のため、実際に流れる放電電
流値を検出するため、電流検出抵抗43は挿入し、その両
端電圧を電圧計装置(マイクロコンピュータを利用して
構築可能)により監視することで、対応する電流値を検
出するべくした。また、点火プラグ15の両端電圧Vpと、
DC−DCコンバータ21のその時々の出力電圧VOも、電圧計
装置により監視可能とした。
【0019】しかるに、経時的な動作順に従って当該点
火装置の動作を追うと、クランク角センサ等、気筒の点
火時期を知らせる点火時期センサ11からの信号に基づ
き、点火制御回路ユニット12は当該点火時期の少し前に
点火信号Sfを高レベルにし、これにより電流遮断ユニッ
ト13を介して点火コイル14の一次巻線に一次電流を流し
始める。図示の場合、電流遮断ユニット13は単一のバイ
ポーラトランジスタQ1のみで簡単に示しているが、実際
には複数のトランジスタ群を含む組み合わせ回路となっ
ていることが多く、バイポーラパワートランジスタに代
え、電界効果型のパワースイッチング素子が用いられる
こともある。もちろんこのようなことは、本発明にとっ
て直接の関係はなく、任意の問題である。
【0020】点火コイル14に一次電流が流されている状
態下で、点火時期センサ11からの出力に基づき、点火制
御回路12が気筒点火時期と判断すると、当該点火制御回
路12は点火信号Sfを低レベルに立ち下げる。これが点火
信号Sfとしての有意のタイミングで、これにより電流遮
断ユニット13は点火コイル14の一次電流を急激に遮断し
(図示の場合、パワースイッチング素子Q1をターンオフ
させる)、これによって点火コイル二次側に高電圧が生
じ、点火プラグ15を含む放電経路に放電電流が流れ、点
火プラグ15の放電間隙に放電火花が発生する。この放電
開始時点が、図2中では「時点tO」で示されている。
【0021】この一方で、図示しない重ね放電制御回路
は、この放電開始時点tOから所定の時間、重ね放電時間
制御信号Stを発生し、DC−DCコンバータ21中の発振回路
22を当該一定時間に亙り稼働させ、DC−DCコンバータを
動作させる。ここで述べている実験では、当該重ね放電
時間(信号Stの持続時間)は、図2中に併示のように4.
5msとし、重ね放電電流i2の大きさは60mA程度となるよ
うにDC−DCコンバータ21を設計した。なお、上述の重ね
放電制御回路は、先に少し述べたように、当業者であれ
ばハードウエアにより専用回路として組むこともできる
し、マイクロコンピュータによりソフト的な処理で組む
こともできる。また、信号Stの発生タイミング決定のた
めには、点火制御回路ユニット12から与えられる点火信
号Sfを利用したり、あるいはまた本発明実施例装置中で
認められるような電流検出抵抗に相当する抵抗を設け、
その両端電圧が電流遮断原理による初期放電火花の発生
によって変化することを利用することもできる。この点
もまた、本発明には直接の関係はなく、既存の技術に従
って良い。ただ、後者のように、DC−DCコンバータの動
作開始タイミングを得るのに電流検出抵抗を用いる場合
には、当該電流検出抵抗を、本発明のために設けられる
べき電流検出抵抗43としても流用することができる。
【0022】しかるに、このようにして重ね放電電流i2
の発生後、当該電流値i2、点火プラグ両端電圧Vp、DC−
DCコンバータ出力電圧VOを監視した所、図2に示される
ように、放電開始時点tOからしばらくは設計期待値に近
いほぼ60mAの重ね放電電流値を計測していたが、放電開
始時点tOから約2.4ms を経過した時点taに認められるよ
うに、重ね放電電流値i2が急に15mA程度に低減する現象
が認められた。このときには、点火プラグ電圧Vpも、急
激に増加した。おそらくはこれは、先に述べたように、
初期燃焼から中期燃焼に移行し、燃焼室内での気流に大
きな乱れが生じた結果と思われる。点火プラグ15の放電
間隙間に生じている放電火花が激しい気流のために弧を
描き、飛び火距離が長くなって放電電圧が高くなり、放
電電流が減少したものと考えられるのである。しかし、
この時点taのときには、重ね放電電流は消失することな
く回復した。そのため、DC−DCコンバータ21の出力電圧
VOも上昇傾向に入ったものの、持ち直し、点火プラグ電
圧Vpもて低減している。
【0023】ところが、その後、重ね放電電流i2は再び
減少傾向に入り、点火開始時点tOから約3.2ms を経過し
た時点tbに認められるように、再度15mAを切ると今度は
回復せず、ほぼ零にまで落ち込んでしまった。これは火
花吹き消えの結果と十分推測できるが、同時にこのと
き、DC−DCコンバータ21の出力電圧VOは、図2中に仮想
線で併示のように、何と 5KV程度にも上昇してしまっ
た。これは、正常な場合に予定されるDC−DCコンバータ
出力電圧値(既述のように 1.5KV程度)を遥かに越える
値であり、回路構成要素の耐圧ぎりぎり、もしくは多く
のものの耐圧を越える値である。
【0024】このような実験結果は、結局、上記実験装
置の場合、15mAが重ね放電電流の回復可能な下限である
ことを教えている。従って、こうした場合には、当該重
ね放電電流i2の値が所定の電流値として予め設定した値
15mAを低下したとき、DC−DCコンバータ21を強制停止す
れば、DC−DCコンバータの回路構成要素を効果的に保護
できることになる。しかも、DC−DCコンバータ21の出力
電圧VOを検出する場合に比し、重ね放電電流値の検出
は、上記実験例に認められるように、十分精度良く、困
難なく行なうことができる。このような知見に基づき、
本発明は既述のような構成を提供したのである。
【0025】もちろん、装置の如何により、装置ごとに
重ね放電電流が回復可能な最低限の電流値は異なろう
が、少なくとも各装置ごとの上記のような予備実験によ
り、回復可能な最低電流値は検証できるので、それぞれ
の装置ごとにこの値を所定の電流値として本発明を適用
し、電流検出回路41の検出電流が当該所定の電流値にま
で低下したときに、作動停止回路42がDC−DCコンバータ
21の動作を停止するように構成すれば、DC−DCコンバー
タ21を損傷から保護することができる。
【0026】以上、本発明の一実施例に即し説明した
が、本発明の要旨構成に即する限り、種々の改変は自由
である。図示されているDC−DCコンバータユニット21
も、具体的回路例を概略的に示したに過ぎない。
【0027】
【発明の効果】本発明によると、DC−DCコンバータの出
力電圧ではなく、点火プラグを直列に含む放電経路中を
実際に流れている重ね放電電流自体を検出するので、そ
の検出は困難ではなく、また、ある程度以上の精度で行
なうことができる。その結果、火花吹き消えに繋がると
思われる電流値にまで当該重ね放電電流値が低下したと
きにDC−DCコンバータの作動を強制停止することがで
き、DC−DCコンバータの出力電圧が異常に高くなってDC
−DCコンバータ自体の内部回路構成要素を焼損ないし損
傷するような恐れを未然に防ぐことができる。
【0028】換言すれば、DC−DCコンバータを構成する
ための回路要素の耐圧は、大きな余裕を見込むことな
く、重ね放電が正常になされている場合に要求される程
度の耐圧であっても良いため、必要十分な大きさと価格
のものを使用することができ、結局は回路の小型化、低
コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された重ね放電型点火装置
の一実施例における回路構成図である。
【図2】本発明に至る過程で行なわれた、火花吹き消え
現象を検証するための実験結果の説明図である。
【図3】従来における重ね放電型点火装置の代表的一例
における回路構成図である。
【符号の説明】
11 点火時期センサ, 12 点火制御回路ユニット, 13 電流遮断ユニット, 14 点火コイル, 15 点火プラグ, 21 DC−DCコンバータユニット, 22 発振回路, 23 昇圧トランス, 41 電流検出回路, 42 作動停止回路, 43 電流検出抵抗.

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイル一次電流の遮断により該点火
    コイルの二次側に発生した高電圧により点火プラグに放
    電火花を生じさせ、この放電火花電流に対し、DC−DCコ
    ンバータの発生する高電圧に基づく放電電流を重畳して
    重ね放電電流とし、該重ね放電電流の持続時間に亙り、
    上記点火プラグに生じた放電火花を継続させる重ね放電
    型点火装置であって;上記重ね放電電流を検出する電流
    検出回路と;該電流検出回路の検出電流値が所定の値に
    まで低下したときに上記DC−DCコンバータの作動を強制
    停止する作動停止回路と;を有して成る重ね放電型点火
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置であって;上記電流
    検出回路は上記重ね放電電流の放電経路に直列に挿入さ
    れた電流検出抵抗を有し、該電流検出抵抗の両端に表れ
    る電圧に基づき上記重ね放電電流値を検出すること;を
    特徴とする重ね放電型点火装置。
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