JPH086704B2 - 摺動部構造及びオイルレス圧縮機の摺動部構造 - Google Patents

摺動部構造及びオイルレス圧縮機の摺動部構造

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JPH086704B2
JPH086704B2 JP24332290A JP24332290A JPH086704B2 JP H086704 B2 JPH086704 B2 JP H086704B2 JP 24332290 A JP24332290 A JP 24332290A JP 24332290 A JP24332290 A JP 24332290A JP H086704 B2 JPH086704 B2 JP H086704B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、互いに当接して相対的に摺動する2つの摺
動部材を組合せてなる摺動部構造に係り、特に、摺動部
材間の摩擦力の低減対策に関する。
(従来の技術) 一般に、各種機械を構成している部材として、相対的
に摺動する複数の摺動部材がある。例えば、実開平2−
74585号公報に示されるような冷凍機に設けられるロー
タリ式圧縮機は、シリンダの両端面にサイドケースが取
付けられ、このシリンダ及びサイドケースによって形成
された空間にロータリピストンが、前記シリンダに対し
て偏心し、且つその一部がシリンダの内周面に当接する
ように配設されている。また、前記シリンダにはブレー
ド溝が穿設されており、このブレード溝にブレードが挿
通され、該ブレードの先端面が前記ロータリピストンの
外周面に当接されてシリンダ内部には低圧室及び高圧室
からなる圧縮室が形成されている。そして、この圧縮機
の運転時には、シリンダ内でロータリピストンが回転
し、この回転に伴って、低圧室及び高圧室の容積を変化
させることにより冷媒ガスを圧縮する。従って、このロ
ータリ式圧縮機の運転時には、ブレードの側面とブレー
ド溝の内壁面、ブレードの先端面とロータリピストンの
外周面が夫々相対的に摺動している。
また、このロータリ式圧縮機は、従来、摺動部分の摩
擦力を低減させ、且つ各部材間のクリアランスをシール
して冷媒ガスの漏れを防ぐために潤滑オイルを用いてい
る。
ところで、近年、このロータリ式圧縮機として潤滑オ
イルを用いないオイルレス圧縮機が提案されている。こ
のオイルレス圧縮機は、ロータリピストンの端面とサイ
ドケースのフェース面とのクリアランスをシールするた
めに、ロータリピストンの各端面に円環状の凹溝を刳設
すると共に、この凹溝に自己潤滑性を持ったリング状の
チップシールを嵌入することによって、ロータリピスト
ンの内部空間(高圧側)と外部(低圧側)とを隔離して
冷媒の漏れを防止するようにしている。従って、このオ
イルレス圧縮機の運転時には、上述した各摺動部分に加
えて、チップシールの端面とサイドケースのフェース面
とにおいても同様に相対的に摺動している。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このようなオイルレス圧縮機では、各摺動
部分に潤滑オイルが存在していないために、運転時にお
ける各摺動部分での摩擦損失が大きく、また、この運転
時における摺動部分での摩擦力によって互いに摺動する
部分が摩耗するといった問題があった。つまり、従来、
ロータリピストンにはモニクロ鋳鉄などが用いられ、該
ロータリピストンとブレードとの間などの摺動部につい
て適切な材料選定が行われておらず、第3図に示すよう
に、チップシールとサイドケースとの間の機械損失γが
最も大きく、続いてブレードとシリンダ間及びブレード
とロータリピストン間の損失α,βが大きかった。従っ
て、このオイルレス圧縮機においては、圧縮機効率を大
幅に向上させることが難しかった。また、特に、前記ブ
レードの側面とブレード溝の内壁面、チップシールの端
面とサイドケースのフェース面、ロータリピストンの外
周面とブレードの先端の各摺動部分においては、ブレー
ド及びチップシールが摩耗し易く、この摩耗によって冷
媒漏れが発生するおそれがあり圧縮機の信頼性が十分に
確保されているとは言い難かった。また、このような摩
擦による機械損失や摺動部材の摩耗に関する課題は、オ
イルレス圧縮機に限らず各種機械においても同様に発生
する。
そこで、本発明は各摺動部材の成形材料を選定するこ
とにより、摺動部分における摩擦による機械損失及び摩
耗を低減させることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために本発明では、相対的に摺
動する2つの摺動部材の成形材料の組合せにより、摩擦
損失及び摩耗を低減させるようにした。そして、請求項
(1)記載の発明が講じた解決手段は、互いに摺動する
摺動部材のうち一方を攻撃性の低い材料とし、他方を前
記材料との間における摩擦係数の小さい材料とした。具
体的には、互いに当接して相対的に摺動する第1部材
(12),(15)と第2部材(3b),(4),(5)とを
組合せてなる摺動部構造を前提としている。そして、第
1部材(12),(15)の少なくとも第2部材(3b),
(4),(5)に対する摺動面部分(12c),(15a),
(15b)を焼結カーボン(C)で構成し、一方、第2部
材(3b),(4),(5)の少なくとも第1部材(1
2),(15)に対する摺動面部分(3c),(4a),(5
a)をコバルト添加炭化タングステン(WC−Co)で構成
するようにした。
請求項(2)記載の発明は、摺動部材のうち一方を攻
撃性の低い材料とし、他方を前記材料との間における摩
擦係数が比較的小さく、且つ攻撃性の低い材料とした。
具体的には、互いに当接して相対的に摺動する第1部材
(12)と第2部材(6)とを組合せてなる摺動部構造を
前提としている。そして、第1部材(12)の少なくとも
第2部材(6)に対する摺動面部分(12b)を焼結カー
ボン(C)で構成し、一方、第2部材(6)の少なくと
も第1部材(12)に対する摺動面部分(6a)を酸化ジル
コニウム(ZrO2)で構成するようにした。
請求項(3)記載の発明が講じた解決手段は、摺動部
材のうち一方を攻撃性の低い材料とし、他方を耐摩耗性
の高い材料とした。具体的には、互いに当接して相対的
に摺動する第1部材(12)と第2部材(6)とを組合せ
てなる摺動部構造を前提としている。そして、第1部材
(12)の少なくとも第2部材(6)に対する摺動面部分
(12b)を焼結カーボン(C)で構成し、一方、第2部
材(6)の少なくとも第1部材(12)に対する摺動面部
分(6a)を窒化チタン含有窒化珪素(Si3N4−TiN)で構
成するようにした。
請求項(4)記載の発明は、請求項(1)記載の摺動
部構造を、オイルレス圧縮機に適用したものである。つ
まり、シリンダ(3)の両端面にサイドケース(4),
(5)を取付け、このシリンダ(3)及びサイドケース
(4),(5)によって形成された空間に、ロータリピ
ストン(6)を、前記シリンンダ(3)に対して偏心
し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にその一部が接
するように配設し、前記シリンダ(3)にブレード溝
(3b)を形成し、該ブレード溝(3b)に、ブレード(1
2)を、該ブレードの側面(12c)がブレード溝(3b)の
内壁面(3c)に摺動しながらシリンダ(3)内に出没す
るように挿通し、前記ロータリピストン(6)の回転に
よって前記空間内に形成される圧縮空間(13),(14)
を縮小するオイルレス圧縮機を前提としている。そし
て、前記ブレード(12)を焼結カーボン(C)により形
成し、ブレード溝(3b)の内壁面(3c)をコバルト添加
炭化タングステン(WC−Co)により形成するような構成
とした。
請求項(5)記載の発明は、請求項(1)記載の摺動
部構造をオイルレス圧縮機に適用したものである。つま
り、シリンダ(3)の両端面にサイドケース(4),
(5)を取付け、このシリンダ(3)及びサイドケース
(4),(5)によって形成された空間に、ロータリピ
ストン(6)を、前記シリンダ(3)に対して偏心し、
且つシリンダ(3)の内周面(3a)にその一部が接する
ように配設し、前記シリンダ(3)とロータリピストン
(6)との間にブレード(12)を設ける一方、前記ロー
タリピストン(6)の端面(6b),(6c)に円環状の凹
溝(6d)を刳設し、該凹溝(6d)に、リング状チップシ
ール(15)を、該チップシール(15)の端面(15a),
(15b)がサイドケース(4),(5)のフェース面(4
a),(5a)に接するように嵌装し、前記ロータリピス
トン(6)の回転によって前記空間内に形成される圧縮
空間(13),(14)を縮小するオイルレス圧縮機を前提
としている。そして、前記チップシール(15)を焼結カ
ーボン(C)により形成し、サイドケース(4),
(5)のフェース面(4a),(5a)をコバルト添加炭化
タングステン(WC−Co)により形成するような構成とし
た。
請求項(6)記載の発明は、請求項(2)記載の摺動
部構造を、オイルレス圧縮機に適用したものである。つ
まり、シリンダ(3)の両端面にサイドケース(4),
(5)を取付け、このシリンダ(3)及びサイドケース
(4),(5)によって形成された空間(13),(14)
に、ロータリピストン(6)を、前記シリンダ(3)に
対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
の一部が接するように配設し、前記シリンダ(3)にブ
レード溝(3b)が形成し、該ブレード溝(3b)に、ブレ
ード(12)を、シリンダ(3)内に出没するように挿通
され、該ブレード(12)の先端(12b)を前記ロータリ
ピストン(6)の外周面(6a)に圧接し、前記ロータリ
ピストン(6)の回転によって前記空間内に形成される
圧縮空間(13),(14)を縮小するオイルレス圧縮機を
前提としている。そして、前記ブレード(12)が焼結カ
ーボン(C)により形成され、ロータリピストン(6)
が酸化ジルコニウム(ZrO2)により形成されていること
を特徴とするオイルレス圧縮機の摺動部構成とした。
請求項(7)記載の発明は、請求項(3)記載の摺動
部構造を、オイルレス圧縮機に適用したものである。つ
まり、シリンダ(3)の両端面にサイドケース(4),
(5)が取付け、このシリンダ(3)及びサイドケース
(4),(5)によって形成された空間(13),(14)
に、ロータリピストン(6)を、前記シリンダ(3)に
対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
の一部が接するように配設し、前記シリンダ(3)にブ
レード溝(3b)が形成し、該ブレード溝(3b)に、ブレ
ード(12)を、シリンダ(3)内に出没するように挿通
され、該ブレード(12)の先端(12b)を前記ロータリ
ピストン(6)の外周面(6a)に圧接し、前記ロータリ
ピストン(6)の回転によって前記空間内に形成される
圧縮空間(13),(14)を縮小するオイルレス圧縮機を
前提としている。そして、前記ブレード(12)が焼結カ
ーボン(C)により形成され、ロータリピストン(6)
が窒化チタン含有窒化珪素(Si3N4−TiN)により形成さ
れていることを特徴とするオイルレス圧縮機の摺動部構
成とした。
(作用) 上記の構成により、本発明では以下のような作用が得
られる。
先ず、請求項(1)記載の発明では、第1部材(1
2),(15)と第2部材(3b),(4),(5)とが摺
動する際、第1部材(12),(15)の少なくとも第2部
材(3b),(4),(5)に対する摺動面部分(12
c),(15a),(15b)が、第2部材(3b),(4),
(5)への攻撃性が低い焼結カーボン(C)で構成され
ているために、第2部材(3b),(4),(5)は第1
部材(12),(15)による摩耗量が低減される。また、
第2部材(3b),(4),(5)の少なくとも第1部材
(12),(15)に対する摺動面部分(3c),(4a),
(5a)が、第1部材(12),(15)との間における摩擦
係数が小さいコバルト添加炭化タングステン(WC−Co)
で構成されているために、第1部材(12),(15)と第
2部材(3b),(4),(5)との間における摩擦力は
小さく、機械摺動部材に適用した場合の機械損失を低減
できる。
一方、請求項(2)記載の発明では、第1部材(12)
と第2部材(6)とが摺動する際、第1部材(12)の少
なくとも第2部材(6)に対する摺動面部分(12b)
が、第2部材(6)への攻撃性が低い焼結カーボン
(C)で構成されているために、第2部材(6)は第1
部材(12)による摩耗量が低減される。また、第2部材
(6)の少なくとも第1部材(12)に対する摺動面部分
(6a)が、第1部材(12)及びその他の部材への攻撃性
が低く、且つ第1部材(12)との間における摩擦係数が
小さい酸化ジルコニウム(ZrO2)で構成されているため
に、第1部材(12)と第2部材(6)との間における摩
擦力は小さく、機械摺動部材に適用した際の機械損失が
低減できるばかりでなく、第2部材(6)が第1部材
(12)以外の部材と摺動する場合でも、その部材の摩耗
が抑制される。
また、請求項(3)記載の発明では、第1部材(12)
と第2部材(6)とが摺動する際、第1部材(12)の少
なくとも第2部材(6)に対する摺動面部分(12b)
が、第2部材(6)への攻撃性が低い焼結カーボン
(C)で構成されているために、第2部材(6)は第1
部材(12)による摩耗量が低減される。また、第2部材
(6)の少なくとも第1部材(12)に対する摺動面部分
(6a)が、耐摩耗性の高い窒化チタン含有窒化珪素(Si
3N4−TiN)で構成されているために、これによっても第
2部材(6)の摩耗は大幅に軽減されており、機械摺動
部材に適用した際には、その部材の耐久性が向上する。
また、請求項(4)記載の発明では、ロータリピスト
ン(6)が回転すると、この回転に伴ってブレード(1
2)がブレード溝(3b)の内壁面(3c)と相対的に摺動
しながらシリンダ(3)内に出没移動する。そして、前
記ロータリピストン(6)の回転によって圧縮空間の容
積が縮小されて流体が圧縮される。そして、前記ブレー
ド(12)が焼結カーボン(C)で構成され、ブレード溝
(3b)の内壁面(3c)がコバルト添加炭化タングステン
(WC−Co)で構成されているために、この圧縮機の駆動
時において、ブレード溝(3b)の内壁面(3c)のブレー
ド(12)による摩耗量は低減され、且つ、この両者間
(3b)、(12)での摩擦係数は小さいために摩擦による
機械損失が低減される。
そして、請求項(5)記載の発明では、圧縮機の駆動
時には、ロータリピストン(6)の端面(6b),(6c)
に刳設された円環状の凹溝(6d)に嵌装されているリン
グ状チップシール(15)がサイドケース(4),(5)
のフェース面(4a),(5a)に当接して相対的に摺動し
ていることで、ロータリピストン(6)の端面(6b),
(6c)とサイドケース(4),(5)のフェース面(4
a),(5a)との間はシールされている。そして、前記
チップシール(15)が焼結カーボン(C)で構成され、
サイドケース(4),(5)のフェース面(4a),(5
a)がコバルト添加炭化タングステン(WC−Co)で構成
されているために、この圧縮機の駆動時において、サイ
ドケース(4),(5)のフェース面(4a),(5a)の
ブレード(12)による摩耗量は低減され、且つ、この両
者(4),(5)、(12)間での摩擦係数は小さいため
に摩擦による機械損失が低減される。
更に、請求項(6)記載の発明では、圧縮機の駆動時
には、ブレード(12)の先端(12b)がロータリピスト
ン(6)の外周面(6a)に当接されて摺動していること
で、シリンダ(3)内に縮小自在な圧縮空間を形成して
いる。そして、前記ブレード(12)が焼結カーボン
(C)で構成され、ロータリピストン(6)が酸化ジル
コニウム(ZrO2)で構成されているために、この圧縮機
の駆動時において、ロータリピストン(6)の外周面
(6a)のブレード(12)による摩耗量は低減され、且
つ、この両者(6),(12)間での摩擦係数は小さいた
めに摩擦による機械損失が低減される。また、ロータリ
ピストン(6)がサイドケース(4),(5)のフェー
ス面(4a),(5a)を破損させることもない。
そして、請求項(7)記載の発明では、ロータリピス
トン(6)が回転すると、ブレード(12)の先端(12
b)がロータリピストン(6)の外周面(6a)に当接さ
れて摺動していることで、シリンダ(3)内に縮小自在
な圧縮空間を形成しており、この回転に伴って圧縮空間
の容積が縮小されて流体が圧縮される。そして、前記ブ
レード(12)が焼結カーボン(C)が構成され、ロータ
リピストン(6)が窒化チタン含有窒化珪素(Si3N4−T
iN)で構成されているために、この圧縮機の駆動時にお
いて、ロータリピストン(6)の外周面(6a)のブレー
ド(12)による摩耗量は低減され、ロータリピストン
(6)の摩耗による流体の洩れが防止される。
(第1実施例) 次に、本発明における第1実施例について図面に沿っ
て説明する。この実施例では本発明を縦型ロータリ式オ
イルレス圧縮機に適用した場合について説明する。
先ず、縦型ロータリ式オイルレス圧縮機の構成につい
て説明する。第5図及び第6図に示すように、このオイ
ルレス圧縮機(1)は、冷凍機等に設けられて冷媒ガス
等を圧縮するものである。このオイルレス圧縮機(1)
は、固定翼形圧縮機であって、ケーシング(2)の内側
面に固定支持されたシリンダ(3)の上下両端面にサイ
ドケース(4),(5)が取付けられ、このシリンダ
(3)とサイドケース(4),(5)とによってピスト
ン収容空間が形成されている。そして、このピストン収
容空間にはロータリピストン(6)が配設されている。
このロータリピストン(6)は、クランク軸(7)の下
端部に、カム(8)およびニードルベアリング(9)を
介して前記シリンダ(3)に対し偏心して配設されてお
り、前記クランク軸(7)は図示しないモータに直結さ
れ且つサイドケース(4),(5)にそれぞれベアリン
グ(10),(11)を介して回転自在に支持されている。
そして、前記ロータリピストン(6)は、その外周面
(6a)の一部がシリンダ(3)の内周面(3a)に当接し
ている。また、前記シリンダ(3)の適所には、シリン
ダ(3)を貫通するブレード溝(3b)が形成されてお
り、該ブレード溝(3b)には、ブレード(12)がシリン
ダ(3)内に出没自在となるように挿通されており、該
ブレード(12)の側面が前記ブレード溝(3b)の内壁面
(3c)に当接するようになっている。また、該ブレード
(12)の上面には上側のサイドケース(4)との間に平
板状のシール材(12a)が介在されて冷媒ガスの洩出を
阻止している。そして、該ブレード(12)はスプリング
等により、その先端(12b)がロータリピストン(6)
の外周面(6a)に当接し、該ブレード(12)とロータリ
ピストン(6)によりシリンダ(3)内に吸入口(3d)
側の低圧室(13)と吐出口(3e)側の高圧室(14)とが
形成されている。
次に、ロータリピストン(6)について説明する。
ロータリピストン(6)は、円筒状の部材であって、
第7図に示すように、その上下両端面(6b),(6c)に
は円環状の凹溝(6d)が刳設されている。また、該凹溝
(6d)にはリング状部材でなるチップシール(15)が嵌
入されている。また、前記凹溝(6d)の底面(6e)とチ
ップシール(15)との間にはスプリング(16)が縮装さ
れ、該スプリング(16)によってチップシール(15)の
端面(15a),(15b)はサイドケース(4),(5)の
フェース面(4a),(5a)に向かって押圧されて、サイ
ドケース(4),(5)とロータリピストン(6)の上
下各端面(6b),(6c)との間のクリアランスを閉塞し
ている。
次に、チップシール(15)について説明する。
このチップシール(15)はその内周径が前記凹溝(6
d)の内側壁の径と同径か若しくは僅かに小さく形成さ
れていると共に、割り溝が形成されて、自己の弾性力を
もってその径を変更可能に形成されており、ロータリピ
ストン(6)の凹溝(6d)へ嵌入した状態では第7図に
示すように、前記凹溝(6d)の外側面に当接するように
なっている。
次に、このオイルレス圧縮機(1)の圧縮動作につい
て説明する。先ず、ロータリピストン(6)が第5図の
矢印の方向に回転すると、低圧室(13)の容積が拡大す
るに伴って冷媒ガスが吸入口(3d)より低圧室(13)に
吸込まれる。その後、ロータリピストン(6)の回転に
よって、この低圧室(13)の容積が縮小して高圧室(1
4)となる。これにより、冷媒ガスが圧縮される。その
後、この圧縮されて高温、高圧となった冷媒ガスは吐出
口(3e)よりケーシング(2)内に吐出される。この動
作に伴って、ロータリピストン(6)の内部が高圧状態
となるが該ロータリピストン(6)の端面(6b),(6
c)とサイドケース(4),(5)のフェース面(4
a),(5a)との間はチップシール(15)でシールされ
ているために、冷媒の洩れが発生することはない。
そして、本発明の特徴とするところは、このオイルレ
ス圧縮機(1)における摺動部材の成形材料として当接
する相手側の摺動部材との間での摩擦力が小さいセラミ
ック材料を選定したことにある。つまり、上述したオイ
ルレス圧縮機(1)における摺動部材としてのブレード
(12)、チップシール(15)、サイドケース(4),
(5)のフェース面(4a),(5a)、ブレード溝(3b)
の内壁面(3c)及びロータリピストン(6)にセラミッ
ク材料を選定したことである。
そして、本発明では、各摺動部材の成形材料を以下の
第1表に示すように選定した。
そこで、各摺動部材の成形材料として上記の材料を選
定した理由について摩擦摩耗試験結果に基づき説明す
る。
先ず、第4図に示すものは、この試験に使用される試
験装置(21)であっで、2つの異種材料を互いに摺動さ
せてその摩耗量及び摩擦係数を測定するものである。本
試験装置(21)は、駆動ユニット(22)と測定ユニット
(23)とから成っている。
駆動ユニット(22)は回転軸(24)を備えており、こ
の回転軸(24)は、複数のVベルト(25),(25)及び
プーリ(26),(26),…を介してVSモータ(27)が連
繋され、このVSモータ(27)の駆動によって回転軸(2
4)が回転するようになっている。そしてこの回転軸(2
4)の上端には回転側試験材料(I)を取付ける試験材
料取付部(28)が設けられていて、この試験材料取付部
(28)の上面に回転側試験材料(I)が取付固定される
ようになっている。また、この回転軸(24)の下端に
は、この回転軸(24)を上下方向へ移動させるエアシリ
ンダ(29)のロッド部材(29a)が接続されている。
一方、測定ユニット(23)は固定軸(30)を備えてお
り、この固定軸(30)は、その上端部に、試験材料間の
摩擦係数を算出するために固定軸(30)に作用するトル
クを測定するトルクセル(31)が配設され、このトルク
セル(31)の上部には、固定軸(30)に垂直方向に加え
られる荷重を測定するロードセル(32)が設けられてい
る。また、前記固定軸(30)の下端には固定側試験材料
(II)を取付ける試験材料取付部(33)が設けられてい
て、この試験材料取付部(33)の下面の3箇所に固定側
試験材料(II)が取付固定されるようになっている。
そして、この試験装置(21)による試験を行う際に
は、先ず、各試験材料取付部(28),(33)に夫々試験
材料(I),(II)を取付固定し、駆動ユニット(22)
のエアシリンダ(29)内に圧搾空気を送込んでロッド部
材(29a)を上方へ押出すことで回転軸(24)を固定軸
(30)に向って上方へ移動させる。そして、この移動に
よって回転側試験材料(I)を固定側試験材料(II)に
押付け、ロードセル(32)によって固定軸(30)側に加
わる垂直方向の荷重、つまり両試験材料(I),(II)
の押付け荷重を測定しながら試験条件に応じた荷重でも
って両試験材料(I),(II)を当接させる。その後、
VSモータ(27)を駆動させて、その駆動力を回転軸(2
4)に伝達し、該回転軸(24)を回転させることによ
り、両試験材料(I),(II)を相対的に摺動させる。
そして、この摺動状態において固定軸(30)に作用する
トルクをトルクセル(31)によって検出して両試験材料
(I),(II)間での摩擦係数を算出する。そして、試
験条件に応じた時間だけ両試験材料(I),(II)を摺
動させた後、VSモータ(27)を停止して各試験材料
(I),(II)の摩耗量を測定する。
次に、この試験装置を用いて行ったブレード(12)の
成形材料についての試験結果について説明する。このブ
レード(12)の成形材料の選定に関し、ブレード(12)
は、先端(12b)がロータリピストン(6)の外周面(6
a)に、側面(12c)がブレード溝(3b)の内壁面(3c)
に夫々当接して摺動することになり、2個所の摺動部分
を有していることから、摺動する2部材の摩耗を抑制す
るために、この成形材料には、攻撃性が低いことが要求
される。
この試験では、回転側試験材料(I)を現行のローリ
ングピストン成形材料であるモニクロ鋳鉄とし、固定側
試験材料(II)を以下の第2表に示すような各種の材料
(A〜G)を適用して、両試験材料(I),(II)夫々
の摩耗体積及び両試験材料(I),(II)間における摩
擦係数を測定した。
また、この試験における試験条件は以下の第3表の通
りである。
この試験結果を第1図に示す。第1図に示す縦軸の0m
m3より上側は固定側試験材料(II)、つまり各種セラミ
ック材料(A〜G)の摩耗体積を示し、下側は回転側試
験材料(I)、つまりモニクロ鋳鉄の摩耗体積を示して
いる。また、図中の*は両部材間の摩擦係数を示してい
る。
この試験結果によるモニクロ鋳鉄に対する各材料(A
〜G)の耐摩耗性(固定側試験材料の摩耗量mm)、攻撃
性(回転側試験材料の摩耗量mm)及びモニクロ鋳鉄との
間における摩擦係数とその評価を以下の第4表に示す。
この第4表に示すように、材料Eの焼結カーボンが特
に攻撃性の面で優れていることから、ブレード(12)の
成形材料として適用することにしている。
次に、ブレード(12)の成形材料として選定した焼結
カーボンに対する各種材料の摩擦係数を測定する。この
試験では、回転側試験材料(I)を焼結カーボン材と
し、固定側試験材料(II)を以下の第5表に示す各種材
料(H〜O)を適用してその比摩耗量及び摩擦係数を測
定した。
また、この試験における試験条件を以下の第6表に示
すように設定する。
この実験結果を第2図に示す。第2図においては、縦
軸を各種セラミック材料の比摩耗量及び焼結カーボンと
の間における摩擦係数としている。また、各比摩耗量の
うち白抜きの棒グラフが窒素雰囲気中での試験結果であ
り、斜線を付した棒グラフが冷媒R22雰囲気中での試験
結果である。また、図中の*印は両部材間の摩擦係数を
示している。この図に示すように、材料Mのコバルト添
加炭化タングステン(WC−Co)が特にカーボン材との間
において摩擦係数が約0.05と小さく、摩擦損失の面で優
れており、且つ、比摩耗量も比較的小さいことが確認さ
れた。
以上の結果によって、本発明の請求項(1)でいう第
1部材としてのブレード(12)の成形材料を焼結カーボ
ン材に選定し、且つ第2部材としてのブレード溝(3b)
及びロータリピストン(6)の夫々の摺動面部分にコバ
ルト添加炭化タングステンの溶射被膜を形成することと
している。一方、ロータリピストン(6)にコバルト添
加炭化タングステンのような硬質材料を選定した場合、
このロータリピストン(6)の重量が大きくなるために
圧縮機運転時の効率が低下するばかりでなく、このロー
リングピストン(6)はサイドケース(4),(5)の
フェース面(4a),(5a)に当接して、このフェース面
(4a),(5a)と相対的に摺動するので、該フェース面
(4a),(5a)を摩耗させるおそれがあり、適用し難
い。そこで、本発明では、請求項(2)でいう第2部材
としてのロータリピストン(6)の成形材料としては、
第2図に示すように、焼結カーボンとの間での摩擦係数
がR22雰囲気中で約0.08と比較的低く、且つ、耐摩耗性
に優れた材料Iの酸化ジルコニウム(以下ジルコニアと
する)を適用することとしている。また、このジルコニ
アとしては、生成時に安定化剤を少量に迎えることで不
安定相の正方晶を残すようにして強度及び破壊靭性を向
上させた部分安定化ジルコニアを採用することが最適で
ある。
更に、このような焼結カーボンとコバルト添加炭化タ
ングステンとの組合せは、他の摺動部であるチップシー
ル(15)とサイドケース(4),(5)のフェース面
(4a),(5a)との間にも適用できる。つまり、特に耐
摩耗性の要求されるサイドケース(4),(5)のフェ
ース面(4a),(5a)にはコバルト添加炭化タングステ
ンの溶射被膜を成形し、チップシール(15)には前記コ
バルト添加炭化タングステンとの間での摩擦係数が小さ
い焼結カーボンを選定する。
このように、オイルレス圧縮機(1)の各摺動部分に
摩擦係数の小さい組合せで、且つ耐摩耗性に優れた材料
を選定したことによって、摩擦による機械損失が低減で
き、圧縮機効率(1)の向上が図れる。具体的に説明す
ると、第3図に示すように、これまでのオイルレス圧縮
機(1)では、その運転時における機械損失(全体とし
て360W)に対し、ブレード(12)の側面(12c)とブレ
ード溝(3b)の内壁面(3c)との摩擦による機械損失は
45W(第3図α領域)、ブレード(12)の先端(12b)と
ロータリピストン(6)の外周面(6a)との摩擦による
機械損失は40W(第3図β領域)、チップシール(15)
の端面(15a),(15)とサイドケース(4),(5)
のフェース面(4a),(5a)との摩擦による機械損失は
130W(第3図γ領域)であった。そして、上述したよう
な成形材料によって各摺動部材を成形した場合には、ブ
レード(12)とブレード溝(3b)間は15W、ブレード(1
2)とロータリピストン(6)間は20W、チップシール
(15)とサイドケース(4),(5)間は43W程度まで
低減することができ、全体としての機械損失を220W程度
まで低減することができ、圧縮機効率を大幅に向上させ
ることができる。
(第2実施例) 次に、本発明における第2実施例について説明する。
本例では、前述した第1実施例と選定材料が異なってい
るために、その特徴とする部分について述べるに止め
る。また、本例においては、オイルレス圧縮機(1)に
おける摺動部材としてのロータリピストン(6)及びブ
レード(12)夫々の成形材料を、特にロータリピストン
(6)の外周面(6a)の摩耗を抑制し、且つ機械損失も
低減されるセラミック材料に選定するようにした。
そして、各摺動部材の成形材料を以下の第7表に示す
ように選定した。
そこで、各摺動部材の成形材料として上記の材料を選
定した理由について説明する。
先ず、ブレード(12)の成形材料の選定に関しては、
第1図に示す第1実施例で説明した試験結果によって、
材料Eの焼結カーボンが特に攻撃性が低いという面で優
れていることから(第4表参照)、このブレード(12)
の成形材料として適用することにしている。
次に、ブレード(12)の成形材料として選定した焼結
カーボンに対する各種材料の摩耗量を測定する。この試
験では、回転側試験材料(I)を焼結カーボン材とし、
固定側試験材料(II)を第1実施例で行った実験と同様
に前記第5表に示す各種材料(H〜O)を適用してその
比摩耗量及び摩擦係数を測定した。
そして、第2図に示す試験結果により、材料Lの窒化
チタン含有窒化珪素(Si3N4−TiN)が特にカーボン材と
の間において比摩耗量が略0(mm3/Kgfm)に等しく、耐
摩耗性の面で優れていることが確認された。
以上の結果によって、本発明の請求項(3)でいう第
1部材としてのブレード(12)の成形材料を焼結カーボ
ン材に選定し、且つ第2部材としてのロータリピストン
(6)の成形材料を窒化チタン含有窒化珪素に選定する
こととしている。
このように、オイルレス圧縮機(1)の各摺動部材の
一方に攻撃性の低い材料、他方に耐摩耗性の高い材料を
夫々選定したことによって、片方の部材(本例ではロー
タリピストン)の摩耗が低減でき、シリンダ内周面(3
a)との間からの冷媒洩れの発生が防止されて圧縮機効
率及び圧縮機の信頼性の向上が図れる。
尚、上述した各実施例はオイルレス圧縮機(1)に関
して述べたが、本発明のような材料の組合せはオイルレ
ス圧縮機(1)への適用に限るものではなく、摺動部材
を備えた各種機械へ適用することが可能である。
(発明の効果) 上述したように、本発明によれば以下のような効果が
発揮される。
請求項(1)記載の発明では、第1部材の摺動面部分
が焼結カーボンで構成され、第2部材の摺動面部分がコ
バルト添加炭化タングステンで構成されていることによ
り第2部材の第1部材による摩耗量の低減を図りなが
ら、且つ、第1部材と第2部材との間における摩擦力を
小さくするために、機械摺動部における機械損失の低減
を図ることができる。
請求項(2)記載の発明では、第1部材の摺動面部分
が焼結カーボンで構成され、第2部材の摺動面部分が、
部分安定化酸化ジルコニウムで構成されていることによ
り、第2部材の第1部材による摩耗量の低減を図りなが
ら、且つ、第1部材と第2部材との間における摩擦力を
小さくするために、機械摺動部における機械損失が低減
できる。更には、第2部材が第1部材以外の部材と摺動
する場合でも、その部材を摩耗させることがなく、第2
部材が複数の部材と摺動する場合の組合せとして有効で
ある。
請求項(3)記載の発明では、第1部材の摺動面部分
が焼結カーボンで構成され、第2部材の摺動面部分が窒
化チタン含有窒化珪素で構成されていることにより第2
部材の第1部材による摩耗量を大幅に低減することがで
き、機械摺動部材に適用した際の機械の信頼性の向上が
図れる。
請求項(4)記載の発明では、ブレードが焼結カーボ
ンで構成され、ブレード溝の内壁面がコバルト添加炭化
タングステンで構成されていることにより、オイルレス
圧縮機の駆動時において、ブレード溝内壁面のブレード
による摩耗量は低減され、且つ、この両者間での摩擦係
数は小さいために摩擦による機械損失が低減され、圧縮
機効率の向上が図れる。
請求項(5)記載の発明では、チップシールが焼結カ
ーボンで構成され、サイドケースのフェース面がコバル
ト添加炭化タングステンで構成されていることにより、
オイルレス圧縮機の駆動時において、サイドケースのフ
ェース面のブレードによる摩耗量は低減され、且つ、こ
の両者間での摩擦係数は小さいために摩擦による機械損
失が低減され、圧縮機効率の向上が図れ、サイドケース
のフェース面の摩耗による流体の洩れが抑制でき、圧縮
機の信頼性が向上される。
請求項(6)記載の発明では、前記ブレードが焼結カ
ーボンで構成され、ロータリピストンが部分安定化ジル
コニアで構成されていることにより、この圧縮機の駆動
時において、ロータリピストンの外周面のブレードによ
る摩耗量は低減され、且つ、この両者間での摩擦係数は
小さいために摩擦による機械損失が低減され、圧縮機効
率の向上が図れる。また、サイドケースのフェース面と
も摺動するロータリピストンが、このサイドケースのフ
ェース面を破損させることもなく、圧縮機の信頼性の向
上が図れる。
請求項(7)記載の発明では、前記ブレードが焼結カ
ーボンで構成され、ロータリピストンが窒化チタン含有
窒化珪素で構成されていることにより、この圧縮機の駆
動時において、ロータリピストン外周面のブレードによ
る摩耗量は低減され、ロータリピストンの摩耗による流
体の洩れが防止されるために、圧縮機の耐久性の向上が
図れると共に、圧縮機効率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明の実施例を示し、第1図及び第
2図は本発明を確認するための摩擦摩耗試験の試験結果
を示し、第1図は第1部材の成形材料の適性を確認する
ために行った摩擦摩耗試験の結果を示す図、第2図は第
2部材の摺動部材の成形材料の適性を確認するために行
った摩擦摩耗試験の結果を示す図である。第3図はロー
タリ式オイルレス圧縮機の運転時における機械損失割合
を示す図、第4図は異種セラミック材料の摩擦摩耗試験
を行う試験装置の縦断面図、第5図はロータリ式オイル
レス圧縮機の内部構造を示す横断面図、第6図はその周
辺の縦断面図、第7図はロータリピストンの縦断面図で
ある。 (1)……オイルレス圧縮機 (3)……シリンダ (3a)……内周面 (3b)……ブレード溝(第2部材) (3c)……内壁面 (4),(5)……サイドケース(第2部材) (4a),(5a)……フェース面 (6)……ロータリピストン(第2部材) (6a)……外周面 (6b),(6c)……端面 (6d)……凹溝 (12)……ブレード(第1部材) (12b)……先端 (12c)……側面 (13)……低圧室 (14)……高圧室 (15)……チップシール(第1部材) (15a),(15b)……端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103:00) Z (C10M 103/00 103:02 Z 103:04 103:06) Z (C10M 103/00 103:02 Z 103:06) A C10N 40:02 40:30 50:08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに当接して相対的に摺動する第1部材
    (12),(15)と第2部材(3b),(4),(5)とを
    組合せてなる摺動部構造において、第1部材(12),
    (15)の少なくとも第2部材(3b),(4),(5)に
    対する摺動面部分(12c),(15a),(15b)は焼結カ
    ーボン(C)で構成されており、一方、第2部材(3
    b),(4),(5)の少なくとも第1部材(12),(1
    5)に対する摺動面部分(3c),(4a),(5a)はコバ
    ルト添加炭化タングステン(WC−Co)で構成されている
    ことを特徴とする摺動部構造。
  2. 【請求項2】互いに当接して相対的に摺動する第1部材
    (12)と第2部材(6)とを組合せてなる摺動部構造に
    おいて、第1部材(12)の少なくとも第2部材(6)に
    対する摺動面部分(12b)は焼結カーボン(C)で構成
    されており、一方、第2部材(6)の少なくとも第1部
    材(12)に対する摺動面部分(6a)は酸化ジルコニウム
    (ZrO2)で構成されていることを特徴とする摺動部構
    造。
  3. 【請求項3】互いに当接して相対的に摺動する第1部材
    (12)と第2部材(6)とを組合せてなる摺動部構造に
    おいて、第1部材(12)の少なくとも第2部材(6)に
    対する摺動面部分(12b)は焼結カーボン(C)で構成
    されており、一方、第2部材(6)の少なくとも第1部
    材(12)に対する摺動面部分(6a)は窒化チタン含有窒
    化珪素(Si3N4−TiN)で構成されていることを特徴とす
    る摺動部構造。
  4. 【請求項4】シリンダ(3)の両端面にサイドケース
    (4),(5)が取付けられ、このシリンダ(3)及び
    サイドケース(4),(5)によって形成された空間に
    は、ロータリピストン(6)が、前記シリンダ(3)に
    対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
    の一部が接するように配設され、前記シリンダ(3)に
    はブレード溝(3b)が形成されており、該ブレード溝
    (3b)には、ブレード(12)が、該ブレードの側面(12
    c)がブレード溝(3b)の内壁面(3c)に摺動しながら
    シリンダ(3)内に出没するように挿通され、前記ロー
    タリピストン(6)の回転によって前記空間内に形成さ
    れる圧縮空間(13),(14)を縮小するオイルレス圧縮
    機において、 前記ブレード(12)が焼結カーボン(C)により形成さ
    れ、ブレード溝(3b)の内壁面(3c)がコバルト添加炭
    化タングステン(WC−Co)により形成されていることを
    特徴とするオイルレス圧縮機の摺動部構造。
  5. 【請求項5】シリンダ(3)の両端面にサイドケース
    (4),(5)が取付けられ、このシリンダ(3)及び
    サイドケース(4),(5)によって形成された空間に
    は、ロータリピストン(6)が、前記シリンダ(3)に
    対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
    の一部が接するように配設され、前記シリンダ(3)と
    ロータリピストン(6)との間にはブレード(12)が設
    けられる一方、前記ロータリピストン(6)の端面(6
    b),(6c)には円環状の凹溝(6d)が刳設されてお
    り、該凹溝(6d)には、リング状チップシール(15)
    が、該チップシール(15)の端面(15a),(15b)がサ
    イドケース(4),(5)のフェース面(4a),(5a)
    に接するように嵌装され、前記ロータリピストン(6)
    の回転によって前記空間内に形成される圧縮空間(1
    3),(14)を縮小するオイルレス圧縮機において、 前記チップシール(15)が焼結カーボン(C)により形
    成され、サイドケース(4),(5)のフェース面(4
    a),(5a)がコバルト添加炭化タングステン(WC−C
    o)により形成されていることを特徴とするオイルレス
    圧縮機の摺動部構造。
  6. 【請求項6】シリンダ(3)の両端面にサイドケース
    (4),(5)が取付けられ、このシリンダ(3)及び
    サイドケース(4),(5)によって形成された空間に
    は、ロータリピストン(6)が、前記シリンダ(3)に
    対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
    の一部が接するように配設され、前記シリンダ(3)に
    はブレード溝(3b)が形成されており、該ブレード溝
    (3b)には、ブレード(12)が、シリンダ(3)内に出
    没するように挿通され、該ブレード(12)の先端(12
    b)は前記ロータリピストン(6)の外周面(6a)に圧
    接され、前記ロータリピストン(6)の回転によって前
    記空間内に形成される圧縮空間(13),(14)を縮小す
    るオイルレス圧縮機において、 前記ブレード(12)が焼結カーボン(C)により形成さ
    れ、ロータリピストン(6)が酸化ジルコニウム(Zr
    O2)により形成されていることを特徴とするオイルレス
    圧縮機の摺動部構造。
  7. 【請求項7】シリンダ(3)の両端面にサイドケース
    (4),(5)が取付けられ、このシリンダ(3)及び
    サイドケース(4),(5)によって形成された空間に
    は、ロータリピストン(6)が、前記シリンダ(3)に
    対して偏心し、且つシリンダ(3)の内周面(3a)にそ
    の一部が接するように配設され、前記シリンダ(3)に
    はブレード溝(3b)が形成されており、該ブレード溝
    (3b)には、ブレード(12)が、シリンダ(3)内に出
    没するように挿通され、該ブレード(12)の先端(12
    b)は前記ロータリピストン(6)の外周面(6a)に圧
    接され、前記ロータリピストン(6)の回転によって前
    記空間内に形成される圧縮空間(13),(14)を縮小す
    るオイルレス圧縮機において、 前記ブレード(12)が焼結カーボン(C)により形成さ
    れ、ロータリピストン(6)が窒化チタン含有窒化珪素
    (Si3N4−TiN)により形成されていることを特徴とする
    オイルレス圧縮機の摺動部構造。
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