JPH0866936A - 電磁波または磁気シールド用樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

電磁波または磁気シールド用樹脂成形体の製造方法

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JPH0866936A
JPH0866936A JP20508694A JP20508694A JPH0866936A JP H0866936 A JPH0866936 A JP H0866936A JP 20508694 A JP20508694 A JP 20508694A JP 20508694 A JP20508694 A JP 20508694A JP H0866936 A JPH0866936 A JP H0866936A
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resin layer
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resin
magnetic
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JP20508694A
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Akio Nakamura
昭雄 中村
Haichi Tsuji
一 辻葩
Akira Rikimaru
明 力丸
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】簡単な設備、単一の工程で電磁波または磁気シ
ールド用樹脂成形体を安価に製造する方法を提供する。 【構成】この電磁波または磁気シールド用樹脂成形体の
製造方法は、シールド機能を持つ樹脂層とシールド機能
を持たない樹脂層とを2色または3色射出成形機によ
り、前記両樹脂層の多層構造物として一体化するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パソコン、ワープロ、
セルラー電話、コードレス電話、パーソナルハンディホ
ン等の電子機器を外部電磁波の影響から守るのに有用な
電磁波シールド用樹脂成形体または車速制御用ホール素
子等の磁界制御電子部品を外部磁界の影響から保護する
のに有用な磁気シールド用樹脂成形体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電磁波シールド用樹脂成形体は絶縁性の
樹脂成形体の一方の表面、例えば外箱なら内面を導電化
処理する方法が一般化されている。この導電化処理方法
としては、外箱の内面に、Zn等の金属を溶射する方
法、Ag粉、Cu粉、Ni粉等を含有する導電性樹脂
塗料を塗布する方法、Al箔等の金属箔をラミネート
する方法、Cu等の金属を電気メッキまたは真空蒸着
する方法等が一般に採用されているが、これらの方法は
製造工程が複数となり高価なものとなるため、最近では
黄銅繊維、Al繊維、Alフレーク、ステンレス繊維、
炭素繊維等の導電性フィラーを練り込んだ導電性樹脂に
より成形する方法がとられてきている。しかし、この導
電性樹脂成形体には、導電性フィラーによる着色によ
り成形体の色合が限定される、導電性フィラーが表面
に浮き出るため、成形体表面の平滑性が保たれず、また
人体が繊維状突起に触れると痛い等の問題がある。この
ため、図3のように導電性樹脂成形体31の表面を導電性
フィラーを含まない樹脂層32で被覆したものが求められ
てきている。
【0003】一方、磁気シールド材にはパーマロイ(N
i−Fe合金)、電磁軟鉄(純鉄、低炭素鋼、アームコ
鉄)、ケイ素鋼(Fe−Si合金)、アモルファス合金
(Co−Fe合金、Fe−Si−B合金)等の軟磁性金
属を切削・プレス加工したものが主に用いられている
が、最近この磁気シールド材の樹脂化が盛んに検討され
ている。これは上記軟磁性金属を粉末化して、樹脂(ゴ
ム、熱可塑性エラストマー等をも含む)に練り込み、汎
用のプラスチック成形技術を用いて成形したもので、金
属材料の切削/プレス加工品と比べて、製品形状の自
由度が拡大できる、成形サイクルを高められるので安
価になる等の利点がある。ところがこの反面、磁気シー
ルド材の樹脂化には次のような短所もある。すなわち、
直流磁界をシールドする性能には、第1に透磁率の高い
ことが要求されるが、軟磁性金属を粉末化すると透磁率
が大幅に減少し、この粉末を樹脂にどのように高充填し
ようとしても、樹脂成形体自身の透磁率を粉末自身の透
磁率よりも大きくすることができない。透磁率は磁化さ
れ易さ、すなわち磁束の通し易さを表し、軟磁性材料に
は最も重要な値である。この透磁率は最大透磁率と初透
磁率の2つが重要とされる。磁気シールド材に使用され
る軟磁性金属の最大透磁率を例示すると、純鉄:8,00
0、ケイ素鋼板:30,000、パーマロイ:25,000〜 150,00
0等である。この最大透磁率の変化の一例を挙げると、
金属材料の切削・プレス加工品の場合16,000(−)のも
のが、粉末焼結品では 4,500(−)となり、さらに樹脂
成形体では 300(−)程度にまで低下する。
【0004】この透磁率の低下、すなわち磁気シールド
性能の低下を補う方法として、磁気シールド効果のない
層を挟んで多層化する方法が考えられる。これを図4に
示す形状のシールドケース41を例に説明すると、一般に
ケースを作る板の厚さを増すよりも、薄肉のケースを2
重、3重にする方が磁気シールド効果が大きく、経済的
にも有利なことが知られており、内側円筒42が板厚t
6 、外径r1 、外側円筒43が板厚t7 、外径r2 である
ような2重の無限円筒構造物の磁気シールド効果をS
(=H1 /H0 )、内側円筒42単独の磁気シールド効果
をS1 、外側円筒43単独の磁気シールド効果をS2 とす
ると、S=〔1+S1 +S2 +S1 ・S2 {1−(r1
/r22 }〕で表される。ちなみに、透磁率μ、板厚
t、外径rの単独の無限円筒(図示せず)の磁気シール
ド効果Sの計算式は、S=1+0.5 ・μ・t/rで表さ
れる。このような多層化による磁気シールド性能の向上
は、金属材料の切削・プレス加工品の場合には、(内側
円筒42のような)第1の磁気シールド層と(外側円筒43
のような)第2の磁気シールド層との間に空間を設ける
のが普通であるが、樹脂の場合には、第1の磁気シール
ド層と第2の磁気シールド層との間に、軟磁性フィラー
を含まない絶縁性樹脂層44を設けることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以下、導電性フィラー
または軟磁性フィラーを含有し、電磁波シールド機能ま
たは磁気シールド機能を有する樹脂層をシールド樹脂
層、これらのフィラーを含まない樹脂層を非シールド樹
脂層と定義する。一般に、電磁波シールド用樹脂成形体
51は図5(a)に示すようにシールド樹脂層52と非シー
ルド樹脂層53の2層からなり、磁気シールド用樹脂成形
体54は図5(b)に示すように第1のシールド樹脂層52
a、非シールド樹脂層53および第2のシールド樹脂層52
bの3層から構成されている。このシールド樹脂層52と
非シールド樹脂層53の多層化の方法としては、図5
(a)のような2層構造の場合には、予め成形したシ
ールド樹脂層52と非シールド樹脂層53とを、嵌合または
接着により結合する。2種類の金型を用意し、まず第
1の金型でシールド樹脂層52を成形した後、これを第2
の金型にセットして非シールド樹脂層53を一体成形す
る。予め成形したシールド樹脂層52の表面に非シール
ド樹脂塗料を塗布して非シールド樹脂層53を形成する等
の方法がある。なお、、の方法は、この順序を任意
に逆にすることもできる。
【0006】他方、図5(b)のような3層構造の場合
には、予め成形した第1のシールド樹脂層52a、非シ
ールド樹脂層53および第2のシールド樹脂層52bを、こ
の順に嵌合するか接着して結合する。予め成形した第
1のシールド樹脂層52aと第2のシールド樹脂層52bと
を、非シールド樹脂の接着剤層53を介して嵌合接着す
る。3種類の金型を用意し、まず第1の金型で第1の
シールド樹脂層52aを成形し、次に第2の金型に第1の
シールド樹脂層52aをセットして非シールド樹脂層53を
一体成形する。次に第3の金型に、この2色成形品をセ
ットして第2のシールド樹脂層52bをこれに一体成形す
る等の方法がある。しかし、これらの方法は複数の金型
を必要とするため金型コストが高くなる。複数の樹脂成
形工程と、嵌合、接着、コーティング等の2次加工工程
を必要とするため製造コストが嵩む、その結果製品コス
トが高価なものとなる欠点がある。したがって、本発明
の目的は簡単な設備、単一の工程で電磁波または磁気シ
ールド用樹脂成形体を安価に製造する方法を提供するに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による電磁波また
は磁気シールド用樹脂成形体の製造方法は、シールド機
能を持つ樹脂層とシールド機能を持たない樹脂層とを2
色または3色射出成形機により、前記両樹脂層の多層構
造物として一体化することを特徴とするものである。
【0008】以下、本発明を例示した図面に基づいて詳
細に説明する。図1(a)、(b)はそれぞれ本発明の
方法によって得られる電磁波シールド用樹脂成形体およ
び磁気シールド用樹脂成形体の一例を示す縦断面図であ
る。図1(a)に示すように、電磁波シールド用樹脂成
形体1は一般にシールド樹脂層2/非シールド樹脂層3
の2層からなり、この射出順序は任意である。また図1
(b)に示すように、磁気シールド用樹脂成形体4は一
般に第1のシールド樹脂層2a/非シールド樹脂層3/
第2のシールド樹脂層2bからなり、射出順序はこの順
番となる。
【0009】非シールド樹脂層3を形成する樹脂および
シールド樹脂層2の形成に際して母材となる樹脂は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、塩
化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリブ
チレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、
ポリアセタール、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリ
エーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリア
ミドイミド等の熱可塑性プラスチック、ポリスチレン系
熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリ
アミド系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマ
ーのほか、2液付加反応型シリコーンゴムのような射出
成形用に調製された特殊な架橋ゴム等が挙げられる。
【0010】上記母材に加えられてシールド樹脂層2を
形成するフィラーとしては、黄銅繊維、Al繊維、Al
フレーク、ステンレス繊維、炭素繊維、Ag粉末、Cu
粉末、Ni粉末、黒鉛粉末、カーボンブラック等の導電
性フィラー、磁気シールド用フィラーとしては、パーマ
ロイ(Ni−Fe合金)粉末、電磁軟鉄(純鉄、低炭素
鋼、アームコ鉄)粉末、ケイ素鋼(Fe−Si合金)粉
末、アモルファス合金(Co−Fe合金、Fe−Si−
B合金)粉末等の軟磁性金属粉末が挙げられる。樹脂に
対するフィラーの練込みは2本ロール、加圧ニーダー、
バンバリーミキサー、単軸スクリュー混練押出機、2軸
スクリュー混練押出機、単軸ローター混練押出機、2軸
ローター混練押出機等の汎用樹脂混練機械を用いること
ができる。この混練配合物はペレタイザーまたは粉砕機
によりペレット状または粉末状にすると射出成形し易く
なる。
【0011】2色または3色射出成形とは一台に2種ま
たは3種の射出ユニットを有する射出成形機により回転
式2ステーションまたは3ステーション金型を使用した
成形システムで、インサート作業や2機種間の移動が不
要となり時間とコストを節約できる利点がある。まず、
2色射出成形について、図1(a)に示した電磁波シー
ルド用樹脂成形体と同様の断面形状をした、シールド樹
脂層2(厚さt1 )と非シールド樹脂層3a(厚さt
2 )とからなる円盤を成形する場合を例に説明する。こ
のための金型は、図2に示すように、一面の金型内にシ
ールド樹脂層キャビティ21と非シールド樹脂層キャビテ
ィ22を持つもので、これらのキャビティ21、22は回転軸
23を中心に 180°対称の位置に配置されている。まず第
1次射出ユニット24よりシールド樹脂層(厚さt1 )25
を成形し、型開きの後、シールド樹脂層25成形品を金型
に付けたまま、 180°回転させて非シールド樹脂層キャ
ビティ22の位置に移動させ、非シールド樹脂層を射出
し、型開きの後、イジェクトを行う。このとき、金型回
転装置は成形機の可動盤側に取り付ける方法が一般的で
あり、したがって第1次射出のシールド樹脂層キャビテ
ィ21は可動盤側金型26にパーティング面から深さt1
形成されており、第2次射出の非シールド樹脂層キャビ
ティ22は固定盤側(スクリュー側)金型27にパーティン
グ面から深さt2 で形成されている。この金型構造で
は、第1次射出ユニット24は縦型配置で金型パーティン
グ面28からの射出とし、第2次射出ユニット29は横型配
置で固定盤側金型27のスプルーブッシュからの射出とす
るのが一般的である。また第2次射出と同時に次の成形
品の第1次射出を行えば、成形サイクルは2倍とするこ
とができる。
【0012】3色射出成形は2色射出成形の応用である
が、これも図1(b)に示した磁気シールド用樹脂成形
体と同様の断面形状をした、第1のシールド樹脂層2a
(厚さt3 )/非シールド樹脂層3b(厚さt4 )/第
2のシールド樹脂層2b(厚さt5 )からなる円盤を成
形する場合を例に説明する。この場合の金型は回転軸を
中心に 120°ずつの対称位置に配置し、第1のシールド
樹脂層キャビティは可動盤側金型にパーティング面から
深さt3 で形成され、第2次射出の非シールド樹脂層キ
ャビティは固定盤側金型にパーティング面から深さt4
で形成され、さらに第3次射出の第2シールド樹脂層キ
ャビティは固定盤側金型にパーティング面から深さt4
+t5 で形成されている。まず第1次射出ユニットによ
り第1シールド樹脂層を成形し、型開きの後、第1シー
ルド樹脂層成形品を金型に付けたまま 120°回転させて
非シールド樹脂層キャビティに移動させ、非シールド樹
脂層を射出し、型開きの後、第1シールド樹脂層と非シ
ールド樹脂層との一体成形品を金型に付けたまま、さら
に 120°回転させて第2シールド樹脂層キャビティに移
動させ、第2シールド樹脂層を射出し、型開きの後、イ
ジェクトを行う。この3色射出成形も、第3次射出と同
時に次の成形品の第2次射出も、その次の成形品の第1
次射出も行うことができ、一色ずつの成形と比べ、成形
サイクルを3倍アップすることができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)塩化ビニル樹脂:TK-700(信越化学工業社
製、商品名) 100重量部、メチルメタクリレート−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(耐衝撃強化剤)7重量部、
オクチル錫メルカプチド(安定剤)3重量部、ポリメチ
ルメタクリレート(流動性改質剤) 1.5重量部、ステア
リン酸(滑剤) 0.3重量部を2軸スクリュー押出機によ
り混練して、非シールド樹脂として硬質塩化ビニル樹脂
コンパウンド(以下PVCコンパウンドと呼ぶ)を調製
した。次に、このPVCコンパウンド 100重量部に対し
てφ15μm×長さ0.15mmのステンレス短繊維: SMF-M
(川鉄テクノリサーチ社製、商品名)50重量部、φ8μ
m×長さ6mmのステンレス長繊維:サスミックファイバ
ー(東京製鋼社製、商品名)5重量部をバンバリーミキ
サーにより混練し、電磁波シールド樹脂としての体積固
有抵抗が 0.5Ω・cm、電磁波シールド特性が100MHzで40
dB、1GHz で25dBのステンレス繊維配合コンパウンドを
調製した。
【0014】次に、型締力50トン、最大射出容量 160gf
で、第1次射出ユニットが縦型配置、第2次射出ユニッ
トが横型配置され、金型回転装置が成形機可動盤側に配
置された2色射出成形機:オールラウンダー270M 500-2
10×2(アーブルグ社製、商品名)を用い、一面の金型
内に、回転軸を中心に 180°対称位置に配置されたシー
ルド樹脂層キャビティ(深さ2mm×φ 100mm)と非シー
ルド樹脂層キャビティ(深さ1mm×φ 100mm)を持つ金
型により、円盤状成形体(厚さ3mm×φ 100mm)の射出
成形試作を行った。なお、シールド樹脂層キャビティは
可動盤側金型にパーティング面から深さ2mmに形成さ
れ、非シールド樹脂層キャビティは固定盤側金型にパー
ティング面から深さ1mmで形成されており、したがって
第1次射出で成形されたシールド樹脂層は 180°回転し
て非シールド樹脂層キャビティ位置に移動した後、第2
次射出が行われ、この成形サイクルは4回/分で行っ
た。完成品は厚さ3mm×φ100mm で、シールド樹脂層と
非シールド樹脂との界面は完全に接着しており、無理に
破壊を試みたところ界面以外の任意位置が破れる程であ
った。電磁波シールド特性は100MHzで40dB、1GHz で25
dBであった。
【0015】(実施例2)実施例1と同様にして非シー
ルド樹脂としてのPVCコンパウンドを調製した。この
PVCコンパウンド 100重量部に対して、保磁力50Oe
、飽和磁束密度 100emu/g、粉分散コーティング塗膜
をとしたときの最大透磁率 100(−)である、平均長軸
径20μm、厚さ2〜3μmの78パーマロイ(78.5%Ni
−Fe)粉末を、加熱2本ロールにより 300重量部混練
して磁気シールド樹脂としての78パーマロイ粉末入りコ
ンパウンドを調製した。このコンパウンドの磁気シール
ド性能は、厚さ2mmのとき、磁界の強さ50〜 100G(ガ
ウス)を 1/5に程度に低下させることができた。次に、
型締力50トン、最大射出容量 160gfで、第1次射出ユニ
ットが縦方向からの金型パーティング面射出、第2次射
出ユニットが水平横方向からの金型パーティング面射
出、第3次射出ユニットが金型固定盤からのスプルーブ
ッシュ射出である、金型回転装置が成形機可動盤側に配
置された2色射出成形機:オールラウンダー270M 500-2
10×2(前出)を用い、一面の金型内に、回転軸を中心
に 120°対称位置に配置された金型を用いて、第1シー
ルド樹脂層(厚さ1mm)、非シールド樹脂層(厚さ1m
m)、第2シールド樹脂層(厚さ1mm)の順に射出成形
し3層一体化を行った。成形サイクルは4回/分で行っ
た。完成品は厚さ6mm×直径 100mmであり、第1シール
ド樹脂層と非シールド樹脂層との界面および非シールド
樹脂層と第2シールド樹脂層は完全に接着しており、無
理に破壊を試みたところ界面以外の任意位置が破れる程
であった。この磁気シールド特性を測定したところ、磁
界の強さ50〜 100G(ガウス)を1/10程度に低下させて
おり、磁気シールド樹脂層単独の場合と比べて、シール
ド樹脂層の厚さが一定でありながら2倍の磁気シールド
性能の向上が測定された。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、 1)シールド樹脂層と非シールド樹脂層の多層構造からな
る電磁波または磁気シールド用樹脂成形体を一面の金型
で成形できるため、従来複数の金型を必要としていたの
に比べて、金型のコストが削減できる。 2)第2次射出と同時に第3次射出も第2次射出も行うこ
とができるため、従来の1色ずつの成形と比べて成形サ
イクルを2倍または3倍にアップでき、かつ機種間の移
動作業やインサート作業を必要とせず、製造コストの大
幅削減ができる。 3)従来の方法のように、1色ずつ成形した後、嵌合・接
着等の2次加工を必要としないので、製品コストも大幅
に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ本発明の方法によっ
て得られた樹脂成形体の異なる態様を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の方法を例示する縦断面図である。
【図3】従来の方法によって得られた樹脂成形体の一例
を示す縦断面図である。
【図4】従来の方法によって得られた樹脂成形体の別の
例を示す縦断面図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ従来の方法によって
得られた樹脂成形体のさらに異なる態様を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1‥電磁波シールド用樹脂成形体、 2、2a、2b‥
シールド樹脂層、3a、3b‥非シールド樹脂層、
4‥磁気シールド用樹脂成形体、21‥シールド樹脂層キ
ャビティ、 22‥非シールド樹脂層キャビティ、23‥
回転軸、 24‥第1次射出ユニッ
ト、25‥シールド樹脂層、 26‥可動盤側
金型、27‥固定盤側金型、 28‥金型パ
ーティング面 29‥第2次射出ユニット 31‥導電性樹脂成形体、 32‥導電性フィラ
ーを含まない樹脂層、41‥シールドケース、
42‥内側円筒、43‥外側円筒、
44‥絶縁性樹脂層、51‥電磁波シールド用樹脂成形
体、 52、52a、52b‥シールド樹脂層、53‥非シール
ド樹脂層、 54‥磁気シールド用樹脂成形
体、t1 、t2 、t3 、t4 、t5 、t6 、t7 ‥板
厚、r1 、r2 ‥外径。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シールド機能を持つ樹脂層とシールド機能
    を持たない樹脂層とを2色または3色射出成形機によ
    り、前記両樹脂層の多層構造物として一体化することを
    特徴とする電磁波または磁気シールド用樹脂成形体の製
    造方法。
JP20508694A 1994-08-30 1994-08-30 電磁波または磁気シールド用樹脂成形体の製造方法 Pending JPH0866936A (ja)

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