JPH0863767A - 光情報記録再生装置および光ディスク - Google Patents

光情報記録再生装置および光ディスク

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JPH0863767A
JPH0863767A JP6195113A JP19511394A JPH0863767A JP H0863767 A JPH0863767 A JP H0863767A JP 6195113 A JP6195113 A JP 6195113A JP 19511394 A JP19511394 A JP 19511394A JP H0863767 A JPH0863767 A JP H0863767A
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signal
optical
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light receiving
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JP6195113A
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English (en)
Inventor
Toru Sasaki
徹 佐々木
Yoshio Suzuki
芳夫 鈴木
Masayuki Inoue
雅之 井上
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Naoki Mori
直樹 森
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】案内溝間に位相、または振幅型の情報ピットを
有する光ディスクの記録/再生を行う光情報記録再生装
置において、トラッキングの制御を安定に行うことを目
的とする。 【構成】トラッキング誤差信号はピーク検出回路を用い
てディスク反射光より高反射率の部分を検出し得る構成
とし、一方トラッキング和信号はボトム検出回路を用い
てディスク反射光より低反射率の部分を検出し得る構成
とする。 【効果】情報ピットの影響が低減されたほぼ一定のレベ
ルの制御信号が得られ、制御系の利得を一定に近付ける
ことが可能となり、系の引込み動作、追従精度を安定化
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的に情報を記録再生
する光情報記録再生装置において、光ヘッドから光ディ
スクに照射された光スポットを情報トラック上に位置決
め、一般にはトラッキング制御するするための制御信号
(トラッキング誤差信号、トラッキング和信号)を生成
およびそれに適した光ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に光情報記録再生装置では、光スポ
ットが光学的情報記録再生媒体である光ディスクの記録
膜面上で常に合焦状態を保つためのフォーカス制御と共
に、光スポットが正確に情報トラック上を追従するため
のトラッキング制御が必要である。このトラッキング制
御に必要なトラッキング制御信号、すなわちトラッキン
グ誤差信号とトラッキング和信号は光ディスクからの反
射光を光ヘッド内に具備された受光領域を有する光検出
器で検出することで得ている。
【0003】近年、予め記録された情報信号を、読み出
すことしかできない再生専用領域(以下、ROM領域と
いう)と、情報信号の新たな追記または書換えを可能と
する記録再生可能領域(以下、RAM領域という)とを
有する利便性のある光ディスクが提案されている。係る
光ディスクの記録膜には一例として、遷移金属と希土類
金属の合金からなる光磁気膜が用いられる。このRAM
領域には、トラッキング制御用の案内溝が螺旋状に設け
られており、追記される情報信号はこれらの溝間の光磁
気膜に磁気の方向の違いによる磁気ピットとして記録さ
れる。
【0004】一方、ROM領域は図20に示すように、
前記案内溝間に情報信号が信号記録の変調方式、入力情
報のパターンに応じて凹凸状のピット列(以下、情報ピ
ットという)として予め記録されている。このような光
ディスクのROM領域では、トラッキング用の案内溝と
情報ピットが混在しているため、情報ピットの有無によ
って制御信号のレベルが大きく変化し、制御系が不安定
になるという問題が生じる。以下、これについて図を用
いて説明する。
【0005】図21は、図20に示したROM領域にお
いて光ビームが情報ピットのない部分(矢印A)と情報
ピットのある部分(矢印B)を通過した際に得られる各
反射光の強度(信号90H,信号90L)を示した図で
ある。図のハッチング部は、光ビームの通過線が様々に
変化した場合に対応している。図から判るように、光デ
ィスクからの反射光の強度は、案内溝と情報ピットの有
無に応じて大きく異なる。このため従来の光ディスク装
置では、受光領域で検出された反射光の光強度を、光電
変換手段で電気信号に変換し、トラッキング制御帯域と
情報ピットの周波数帯域の違いを考慮して設計された低
域通過フィルターに入力する。そして得られた信号(図
21における平均値90A)からトラッキング制御信号
を生成する構成(以後この方式を積分方式と記す)のた
め、信号記録の変調方式、入力情報のパターンによって
その信号レベルが低下することはさけられず、結果的に
制御系の利得が変化し、制御系の引込み動作、追従精度
を劣化させるという問題が生じる。
【0006】このような問題を解決する方法として、特
開昭58−41447号公報に包絡線検波回路を有する
トラッキング制御信号を生成する回路の構成が開示され
ている。この従来例の構成を図22に示す。従来例で
は、光検出器の受光領域からの出力信号100を、光電
変換手段であるバッファアンプ101に入力し、その出
力を包絡線検波回路102に入力することで入力信号の
包絡線成分を検波した後、バッファアンプ103でその
出力を受けた後、バッファアンプ103の出力信号10
4を用いて制御信号を生成する構成である。この構成に
おいて、包絡線検波回路102はダイオード102a、
コンデンサ102b、抵抗102cで構成され、検波効
率の特性は、構成するコンデンサ102bと抵抗102
cで決まる時定数に依存する。よって情報信号の周波数
帯域とトラッキング制御系に必要な周波数帯域を考慮し
時定数は、情報ピットによる信号変化の周期に対しては
十分大きく、かつサーボ制御系に対しては影響がない程
度の値に設定される。これにより光検出器の受光領域か
らの出力信号100から制御信号としての情報を含む、
光ディスクの記録膜面における情報ピットのない部分
(反射率の高い部分)からのレベル(図21における信
号90H)を選択的に選ぶことが出来るため、信号10
4は情報ピットによる信号の落ちこみ量が少ない信号と
なる。これにより、情報信号と制御信号が混在するRO
M領域の情報再生時においても、ディスク反射光から制
御信号成分のみを検出することを可能とし、情報ピット
の影響の低減された制御信号を得ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の包
絡線検波回路を有する制御信号の生成回路では、制御信
号を光検出器の受光領域からの信号から光ディスクの記
録膜面における情報ピットのない部分(以後スペース部
と記す)、すなわち反射率の高い部分のみを選択的に検
波して得ている。以後この方式を、光ディスクの記録膜
面から反射された反射光の高反射率部分、すなわち信号
レベルの高い部分のみを検出することからピーク検出方
式と記す。図23、図24に積分方式とピーク検出方式
を用いた場合の情報信号のデューティ(ピット部の割
合)に対するトラッキング誤差信号とトラッキング和信
号の信号レベルの解析結果を示す。なお図において信号
デューティ0%とは情報ピットがない場合、すなわち案
内溝、あるいは信号デューティ80%とは情報ピット長
が3μm、スペース長0.75μmである。また測定に
用いた光ヘッドの開口数は0.55、読み取りスポット
の波長は785nm,光ディスクのトラックピッチは
1.34μmである。図に示すように、トラッキング誤
差信号は従来の検波回路を使用しない検出方式、すなわ
ち積分方式に対して、ピーク検出方式を用いることによ
り信号レベルが大きくなり、改善効果があることが判
る。これに対してトラッキング和信号は情報信号デュー
ティに大きく依存し信号レベルが低下し、ピーク検出方
式を用いても改善効果は小さい。このため光ディスクに
記録された情報信号のデューティによってはピーク検出
方式を用いても信号レベルが小さくなり、結果的に制御
系の利得が変化し、制御系の引込み動作、追従精度を劣
化させるという問題が生じる。
【0008】なお、ピーク検出方式において、トラッキ
ング和信号を高くするために光ディスクの情報ピットの
形状等から情報ピットの影響を小さくする方法も考えら
れる。例えば情報ピットの光学的深さを回折の最大とな
る深さ(光ヘッドのレーザ光の波長をλとすると、ピッ
ト形状,すなわち矩形溝か三角溝かにもよるが一般にピ
ット深さλ/4の時、回折が最大となる)から浅くする
か、またはピット幅を小さくすることにより回折の影響
を低減し、トラッキング和信号のレベルを増幅させるこ
とも考えられる。しかし、この場合情報信号の信号レベ
ルが減少し、結果的に信号品質が悪くなるためこの方法
には限界がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の光情報記
録再生装置におけるトラッキング制御信号の生成につい
て図を用いて説明する。図2にトラッキング誤差信号お
よびトラッキング和信号の生成の構成を示す。
【0010】まずトラッキング誤差信号の生成は、光デ
ィスクからの反射光を受光し、光強度に応じた電流を出
力する、光ヘッド内に具備された光検出器内の2つの受
光領域、すなわち情報ピット列の接線方向が光検出器に
投影された方向50に対して2分割された第1受光領域
1a、第2の受光領域1bと、受光領域1a、受光領域
1bからの電流を電圧に変換する電流−電圧変換回路2
a,2bと、入力信号の高いレベル信号成分を検出する
ピーク検出回路(第1の包絡線検波回路)3a,3b
と、減算回路4とで行なわれる。
【0011】一方、トラッキング和信号の生成は、光デ
ィスクからの反射光を受光し、光強度に応じた電流を出
力する、光ヘッド内に具備された光検出器内の2つの受
光領域、すなわち情報ピット列の接線方向が光検出器に
投影された方向50に対して2分割された第1受光領域
1a、第2の受光領域1bと、受光領域1a、受光領域
1bからの電流を電圧に変換する電流−電圧変換回路2
a,2bと、入力信号の低いレベル信号成分を検出する
ボトム検出回路(第2の包絡線検波回路)5a,5b
と、加算回路6とで行なわれる。以後、本発明の方式を
ボトム検出方式と記す。
【0012】
【作用】まずピーク検出方式を用いたトラッキング誤差
信号の生成の作用について図2を用いて説明する。第1
受光領域1a、第2の受光領域1bは、光ディスクから
の反射光51を情報ピット列の接線方向である方向50
により略2分割し、光ディスク上の光スポットの位置に
応じた光強度の変化として電流信号52a,52bを出
力する。そして信号52a,52bは電流−電圧変換回
路2a,2bで電圧信号53a,53bに変換された
後、ピーク検出回路(第1の包絡線検波回路)3a,3
bに入力される。このピーク検出回路3a,3bの入力
信号のピーク成分の検波効率は回路の時定数に依存す
る。よって時定数は、情報信号の周波数帯域とトラッキ
ング制御系に必要な周波数帯域を考慮して、情報ピット
による信号変化の周期に対しては十分大きく、かつサー
ボ制御系に対しては影響がない程度の値に設定される。
これによりピーク検出回路3a,3bから出力される信
号54a,54bは前記した図20の光スポットが情報
ピットが無い部分を通過したとき得られる信号に一致す
る。そこで信号54a,54bを減算回路4でお互いに
減算しトラッキング誤差信号を生成する。
【0013】次に、ボトム検出方式を用いたトラッキン
グ和信号の生成の作用について図2を用いて説明する。
【0014】光ディスクからの反射光51を受光領域1
a,1bで受光し、その出力信号52a,52bを電流
−電圧変換回路2a,2bで電圧信号53a,53bに
変換するまでは、トラッキング誤差信号を生成する過程
と同じである。トラッキング和信号の生成では電圧信号
53a,53bをボトム検出回路(第2の包絡線検波回
路)5a,5bに入力する。このボトム検出回路5a,
5bの入力信号のボトム成分の検波効率は回路の時定数
に依存する。よって時定数は、情報信号の周波数帯域と
トラッキング制御系に必要な周波数帯域を考慮して、情
報ピットによる信号変化の周期に対しては十分大きく、
かつサーボ制御系に対しては影響がない程度の値に設定
される。情報ピットによる信号変化の周期より十分大き
く、なお情報信号に対しては十分小さくなるように設定
される。すなわち情報信号の周波数帯域と制御信号に必
要な周波数帯域を考慮して設計される。これによりボト
ム検出回路5a,5bから出力される信号55a,55
bは前記した図20の光スポットが情報ピットが有る部
分を通過したとき得られる信号に一致する。そこで信号
55a,55bを加算回路6でお互いに加算しトラッキ
グ和信号を生成する。図3に、トラッキング和信号を従
来方式であるピーク検出方式と本発明のボトム検出方式
とで検出した場合の比較結果を示す。図4に、情報ピッ
トが存在する領域と案内溝部のみ領域のトラッキングオ
フセットに対するトラッキング和信号を示す。なお図に
おいて情報ピットが存在する領域(図3における信号デ
ューティ80%の信号)においてはピーク検出方式とボ
トム検出方式で得られた信号波形を示した。図3、図4
から判るように、ピーク検出方式は信号デューティに大
きく依存し低下するのに対して、ボトム検出方式ではほ
ぼ一定値が得られる。なお図4から、ボトム検出方式に
より得られるトラッキング和信号56は、案内溝のみの
場合に得られる和信号57(ピーク検出方式によりえら
れる信号58はレベルは小さいが同相)に対して極性が
反転する。この点は、光ディスクの領域内において案内
溝間に情報ピット(凹凸の位相ピット列、反射率の違い
による振幅ピット列)がある領域と情報ピットの無い領
域(案内溝)が混在する光ディスク(一般にはパーシャ
ルROMディスク)場合では問題となるが、光ディスク
内のアドレス情報信号に基ずいて、これらの領域を判別
し極性を回路的に切り換えれば何ら問題は生せず、信号
レベルの大きい良好な信号を得ることが出来る。
【0015】以上により、光検出器の受光領域からの出
力信号から、光ディスクの記録膜面における情報ピット
のない部分、すなわち反射率の高い部分のみを選択的に
検波してトラッキング誤差信号が得られ、光ディスクの
記録膜面における情報ピットのある部分、すなわち反射
率の低い部分のみを選択的に検波してトラッキング和信
号を得ることが出来る。これにより、光ディスクからの
反射光から情報ピットの影響を低減し、トラッキング制
御に必要なトラッキング誤差信号とトラッキング和信号
を効率よく検出でき系の引込み動作、追従精度を安定化
することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0017】図1は本発明による光情報記録再生装置の
トラッキング制御信号の生成回路の第1の実施例の構成
を示す図である。
【0018】図1において1a、1bは光ヘッド内に具
備された光検出器の第1の受光領域、第2の受光領域で
あり、光ディスクからの反射光を受光し、光量に応じた
電流を出力する光電変換素子である。受光領域1aと受
光領域1bは、光ディスクの情報トラックの方向が光検
出器上に投影された方向50に対して分割線1cにより
対称に分割されている。これによりディスク反射光を、
受光領域1aと受光領域1bの分割線1cでほぼ2分割
することにより、プッシュプル法により誤差信号を得る
ことが出来る。ディスク反射光の分割は光検出器により
特に行なう必要はなく例えばプリズム、または回折格子
等の光学部品をディスク反射光中に設けることにより行
なっても良い。なおこの点は本発明と本質的に関係無い
ので詳細な説明は省略する。受光領域1a,1bの出力
52a,52bは電流−電圧変換回路2a,2bにより
それぞれ電圧信号53a,53bに変換される。なお電
流−電圧変換回路2a,2bは図示していないが例えば
高帯域のオペアンプを用いて構成される。出力信号53
a,53bはピーク検出回路3a,3bに入力される。
このピーク検出回路3a,3bはそれぞれダイオードD
3a、D3b,コンデンサC3a,C3b、抵抗R3
a,R3bで構成されている。また、ピーク検出回路3
a,3bの検波効率は構成するコンデンサC3aと抵抗
R3a、コンデンサC3bと抵抗R3bで決まる時定数
に依存する。例えばピーク検出回路3aにおいて、抵抗
R3a(抵抗値R)とコンデンサC3a(容量C)で決
まる時定数τ1は、
【0019】
【数1】τ1=(C)×R で与えられる。
【0020】この時定数τ1は、情報信号の周波数帯域
とトラッキング制御系に必要な周波数帯域を考慮して、
情報ピットによる信号変化の周期に対しては十分大き
く、かつサーボ制御系に対しては影響がない程度の値に
設定される。これによりピーク検出回路3a,3bから
出力される信号54a,54bは前記した図20の光ス
ポットが情報ピットが無い部分を通過したとき得られる
信号に一致する。すなわちピーク検出回路3a,3bで
信号の高いレベルの包絡成分が検波された信号54a,
54bとして検出される。そこで信号54a,54bを
バッファアンプ7a,7bで受けた後、図示していない
が例えばオペアンプで構成された減算回路4でお互いに
減算しトッキグ誤差信号を生成する。
【0021】また、トラッキング和信号を生成するため
に電流−電圧変換回路2a,2bの電圧信号53a,5
3bはボトム検出回路5a,5bに入力される。このボ
トム検出回路5a,5bはそれぞれダイオードD5a、
D5b,コンデンサC5a,C5b、抵抗R5a,R5
bで構成される。また、ボトム検出回路5a,5bの検
波効率は構成するコンデンサC5aと抵抗R5a、コン
デンサC5bと抵抗R5bで決まる時定数に依存する。
例えばボトム検出回路5aにおいて、抵抗R5a(抵抗
値R)とコンデンサC5a(容量C)で決まる時定数τ
1は、
【0022】
【数2】τ1=(C)×R で与えられる。
【0023】この時定数τ1は、情報信号の周波数帯域
とトラッキング制御系に必要な周波数帯域を考慮して、
情報ピットによる信号変化の周期に対しては十分大き
く、かつサーボ制御系に対しては影響がない程度の値に
設定される。すなわち情報信号の周波数帯域と制御信号
に必要な周波数帯域を考慮して設計される。これにより
ボトム検出回路5a,5bから出力される信号55a,
55bは前記した図20の光スポットが情報ピットが有
る部分を通過したとき得られる信号に一致する。すなわ
ちボトム検出回路5a,5bで信号の低いレベルの包絡
成分が検波された信号55a,55bとして検出され
る。そこで55a,55bをバッファアンプ8a,8b
で受けた後、図示していないが例えばオペアンプで構成
された加算回路6でお互いに加算しトラッキグ和信号を
生成する。
【0024】以上説明したように、本発明においてはピ
ーク検出回路を用いることにより、ディスク反射光の反
射率の高い部分(情報ピットの無い部分)のみを検出し
トラッキング誤差信号を得ると共に、ボトム検出回路を
用いることにより、ディスク反射光の反射率の低い部分
(情報ピットの有る部分)のみを検出しトラッキング誤
差信号を得ている。これにより情報ピットの有無の影響
が低減された良好なトラッキング制御信号を得ることが
できる。
【0025】次に、本発明によるトラッキング制御信号
の生成回路の第2の実施例について説明する。図5は第
2の実施例の構成を示す図である。図5において図2と
同一機能部分および信号には同じ番号を付し、特に必要
のない限りその説明は省略する。なおピーク検出回路を
用いたトラッキング誤差信号の生成は第1の実施例と同
じであるので説明は省略する。本実施例において、光ヘ
ッド内に具備された光検出器の第1受光領域1a、第2
の受光領域1b出力52a,52bは電流−電圧変換回
路2a,2bによりそれぞれ電圧信号53a,53bに
変換される。そして加算回路6でお互いを加算し加算信
号56を得る。そして図6に示すように、加算信号56
をボトム検出回路10に入力し入力信号56のボトム成
分、すなわちディスク反射光の反射率の低い部分(情報
ピットの有る部分)のみを検出しトラッキング和信号を
得ている。本実施例の構成によればボトム検出回路を一
つにできる利点が有る。なおボトム検出回路10の構成
は、第1の実施例のボトム検出回路5a,5bと同じ構
成でもよい。
【0026】次に、本発明によるトラッキング制御信号
の生成回路の第3の実施例について説明する。図7は第
3の実施例の構成を示す図である。図7において図2と
同一機能部分および信号には同じ番号を付し、特に必要
のない限りその説明は省略する。
【0027】図7において、光ヘッド内に具備された光
検出器の第1受光領域1a、第2の受光領域1b出力5
2a,52bは電流−電圧変換回路2a,2bによりそ
れぞれ電圧信号53a,53bに変換され、光学的な伝
達特性を補償するための補償回路11a,11bに入力
される。この補償回路11a,11bは構成例として図
8(補償回路11bも同じ構成である)に示すように、
演算増幅器(オペアンプ)とコンデンサC1と抵抗R
1,R2とで構成されている。図9に光学系の伝達特
性、補償回路11a,11bの伝達特性、光学系から補
償回路11a,11bの出力までの伝達特性を示す。光
学系の伝達特性は記録された信号の周波数が高くなるに
つれて利得が減少する。すなわち再生信号のレベルが減
少する特性となっている。そこで補償回路11a,11
bの伝達特性を光学系の伝達特性を補償するように入力
信号の周波数が高くなるにつれて利得が増加する(出力
レベルが増大する)特性とすることで、図9に示すよう
に補償回路11a,11bの出力信号57a,57bの
伝達特性を一定のレベルにすることが可能となる。補償
回路11a,11bにおいて周波数が高い部分における
利得の増加量N(dB)は
【0028】
【数3】N=20×LOG(1+R2/R1) で与えられる。また、ゲインが増加し始める周波数Fs
(Hz)は
【0029】
【数4】Fs=1/(2π×C1×(R1+R2)) で与えられる。
【0030】これにより、例えばR1=1.1kΩ,R
2=5.6kΩ,C1=13pFとすると、N=15.7
dB,Fs=1.83MHzとなる。
【0031】以上補償回路11a,11bにより光学的
な伝達特性を補償された出力信号57a,57bはピー
ク検出回路3a,3bに入力される。このピーク検出回
路3a,3bは情報信号の周波数帯域とトラッキング制
御信号に必要な周波数帯域を考慮して設計される。よっ
てピーク検出回路3a,3bにより入力信号57a,5
7bの高いレベル(案内溝間の情報ピットの無い部分に
相当するレベル)の包絡成分が検波された信号67a,
67bとして検出される。そこで信号67a,67bを
バッファアンプ7a,7b(図示せず)で受けた後、減
算回路4でお互いに減算しトッキグ誤差信号を生成す
る。
【0032】また、補償回路11a,11bにより光学
的な伝達特性を補償された出力信号57a,57bは第
2の包絡線検波回路であるボトム検出回路5a,5bに
入力される。このボトム検出回路5a,5bは情報信号
の周波数帯域と制御信号に必要な周波数帯域を考慮して
設計される。よってボトム検出回路5a,5bにより入
力信号57a,57bの低いレベル(案内溝間の情報ピ
ットの有る部分に相当するレベル)の包絡成分が検波さ
れた信号68a,68bとして検出される。そこで信号
68a,68bをバッファアンプ7a,7b(図示せ
ず)で受けた後、加算回路6でお互いに加算しトッキグ
和信号を生成する。
【0033】以上の実施例においては、光学的な伝達特
性を補償されたトラッキング誤差信号およびトラッキン
グ和信号を得ることができる。尚、本実施例おいて補償
回路の特性は光学的な伝達特性を補償するように設計さ
れたが、電流−電圧変換回路2a,2bの伝達特性に劣
化が有る場合これも合わせて補償する。すなわち光学系
から補償回路までの伝達特性を考慮して設計すれば良
い。
【0034】次に、本発明によるトラッキング制御信号
の生成回路の第4の実施例について説明する。本実施例
は実施例2の構成に光学的な伝達特性を補償する補償回
路を設けた構成である。図10は第4の実施例の構成を
示す図である。図10において図5および図7と同一機
能部分および信号には同じ番号を付し、特に必要のない
限りその説明は省略する。なお補償回路11a,11b
を経た信号57a,57bをピーク検出回路を用いてそ
のピーク成分を検波しトラッキング誤差信号を生成する
過程は第3の実施例と同じであるので説明は省略する。
本実施例において、光ヘッド内に具備された光検出器の
第1受光領域1a、第2の受光領域1b出力52a,5
2bは電流−電圧変換回路2a,2bによりそれぞれ電
圧信号53a,53bに変換された後、補償回路11
a,11bで光学的な伝達特性を補償された信号57
a,57bとされる。そして加算回路9でお互いを加算
し加算信号58を得る。加算信号58をボトム検出回路
10に入力し入力信号58のボトム成分、すなわちディ
スク反射光の反射率の低い部分(情報ピットの有る部
分)のみを検出しトラッキング和信号を得ている。
【0035】以上の実施例においては、トラッキング誤
差信号とトラッキング和信号とを生成する際、同じ補償
回路11a,11bの出力信号7a,57bを用いたが
これに限るものではなく、トラッキング誤差信号とトラ
ッキング和信号を生成する系にそれぞれ別々の補償回路
を設けた構成でも良い。以下その構成例について説明す
る。
【0036】図11は、本発明によるトラッキング制御
信号の生成回路の第5の実施例の構成を示す図である。
図11において図10と同一機能部分および信号には同
じ番号を付し、特に必要のない限りその説明は省略す
る。なお補償回路11a,11bを経た信号57a,5
7bをピーク検出回路を用いてそのピーク成分を検波し
トラッキング誤差信号を生成する過程は第3および第4
の実施例と同じであるので説明は省略する。本実施例に
おいて、光ヘッド内に具備された光検出器の第1受光領
域1a、第2の受光領域1b出力52a,52bは電流
−電圧変換回路2a,2bによりそれぞれ電圧信号53
a,53bに変換された後、補償回路11a,11bと
は異なる特性を有する補償回路12a,12bで光学的
な伝達特性を補償された信号59a,59bとされ、ボ
トム検出回路5a,5bに入力される。よってボトム検
出回路5a,5bにより入力信号59a,59bの低い
レベル(案内溝間の情報ピットの有る部分に相当するレ
ベル)の包絡成分が検波された信号60a,60bとし
て検出される。そこで信号60a,60bをバッファア
ンプ7a,7b(図示せず)で受けた後、加算回路6で
お互いに加算しトッキグ和信号を生成する。
【0037】図12は、本発明によるトラッキング制御
信号の生成回路の第6の実施例の構成を示す図である。
図12において図10と同一機能部分および信号には同
じ番号を付し、特に必要のない限りその説明は省略す
る。なお補償回路11a,11bを経た信号57a,5
7bをピーク検出回路を用いてそのピーク成分を検波し
トラッキング誤差信号を生成する過程は第3および第4
の実施例と同じであるので説明は省略する。本実施例に
おいて、光ヘッド内に具備された光検出器の第1受光領
域1a、第2の受光領域1b出力52a,52bは電流
−電圧変換回路2a,2bによりそれぞれ電圧信号53
a,53bに変換された後、加算回路9でお互いを加算
され加算信号56を得る。そして補償回路11a,11
bとは異なる特性を有する補償回路13で光学的な伝達
特性を補償された加算信号61となる。この加算信号6
1をボトム検出回路10に入力し入力信号61のボトム
成分、すなわちディスク反射光の反射率の低い部分(情
報ピットの有る部分)のみを検出しトラッキング和信号
を得ている。
【0038】以上の第5および第6の実施例では、トラ
ッキング誤差信号とトラッキング和信号に対して異なる
補償回路を用いることにより、お互いの信号レベルを別
々に設定することができる利点が有る。
【0039】次に、本発明によるトラッキング制御信号
の生成回路の第7の実施例について説明する。本実施例
は前記した実施例のピーク検出回路およびボトム検出回
路の特性を通常再生時とシーク時(読み取り光スポット
を任意の情報トラックから別の情報トラックに移動させ
ること)とで切り換える構成である。この構成の説明を
第3の実施例の構成を用いて行なう。図13はその構成
図を示した図であり、図13において図7と同一機能部
分および信号には同じ番号を付し、特に必要のない限り
その説明は省略する。本実施例において、補償回路11
a,11bを経た信号57a,57bをピーク検出回路
15a,15bを用いてそのピーク成分を検波しトラッ
キング誤差信号を生成し、かつボトム検出回路16a,
16bを用いて信号57a,57bのボトム成分を検波
してトラッキング和信号を生成する。この過程は第3の
実施例と同じであるので詳細説明は省略する。本実施例
(図13)において、14はシーク制御回路であり、本
発明の光学的情報記録再生装置において目標トラックへ
光ビームを移動させるシーク動作を制御している。本実
施例では、このシーク制御回路8により、通常の再生状
態であるかまたはシーク動作中であるかを判別し、ピー
ク検出回路15a,15bおよびボトム検出回路16
a,16bの特性を切り換えるための切り換え信号62
を出力する。この切り換え信号62により、ピーク検出
回路15a,15bおよびボトム検出回路16a,16
bの特性は再生時とシーク時に対応して切り換えられ
る。
【0040】図14にピーク検出回路15aおよびボト
ム検出回路16aの構成例を示す。なおピーク検出回路
15bおよびボトム検出回路16bも同一の構成であ
る。ピーク検出回路15aはダイオードD1とコンデン
サC2,C3と抵抗R3とバッファアンプ7aとで構成
され,ボトム検出回路16aはダイオードD2とコンデ
ンサC4、C5と抵抗R4とバッファアンプ8aとで構
成されている。ピーク検出回路15aとボトム検出回路
16aにおいて、スイッチ17はシーク制御回路14か
らの切り換え信号62により開閉が制御されており、通
常のディスク再生時にはスイッチ17は閉じた状態とさ
れる。この時、ピーク検出回路15a、ボトム検出回路
16aの特性を決める時定数τp1,τb1はそれぞれ
抵抗R3とコンデンサC2,C3、抵抗R4とコンデン
サC4,C5で決まり、
【0041】
【数5】τp1=(C2+C3)×R3 τb1=(C4+C5)×R4 で与えられる。一方、シーク動作を行う場合にはスイッ
チ17は開いた状態とされる。この時、ピーク検出回路
15a、ボトム検出回路16aの特性を決める時定数τ
p2,τb2はそれぞれ抵抗R3とコンデンサC3、抵
抗R4とコンデンサC5で決まり、
【0042】
【数6】τp1=(C3)×R3 τb1=(C5)×R4 で与えられる。
【0043】よって、ディスク再生時においてはピーク
検出回路15a、ボトム検出回路16aの特性を決める
時定数τp1,τb1はそれぞれ抵抗R3とコンデンサ
C2,C3、抵抗R4とコンデンサC4,C5で決ま
り、情報ピット信号の周期より十分大きく、かつトラッ
キング制御に必要な周波数帯域から決められる周期に対
しては十分小さくなるように設定される。
【0044】一方、シーク時においては、ピーク検出回
路15a、ボトム検出回路16aの特性を決める時定数
τp2,τb2はそれぞれ抵抗R3とコンデンサC3、
抵抗R4とコンデンサC5で決まり、再生時の時定数τ
p1,τb1より小さく設定される。このように、コン
デンサと抵抗で決まる時定数をトラッキング制御に必要
な周波数帯域から決められる周期に対して小さくするこ
とで、シーク時においても入力信号57aを効率良く検
波できる。
【0045】以上、本実施例によれば、ディスク再生時
とシーク時のように情報ピット信号の信号周波数帯域と
トラッキング制御信号の周波数帯域とが相対的に変化す
る場合においても、その変化に応じた特性になるように
ピーク検出回路御よびボトム検出回路の時定数を切り換
えることにより、安定したトラッキング制御信号(誤差
信号、和信号)を得ることができる。なお本実施例にお
いては、シーク時において時定数が一定としたがこれに
限るものではなく、シーク速度に応じて多段階に切り換
えても良い。
【0046】以上情報ピット信号、トラッキング信号の
周波数変化にあわせたピーク検出回路およびボトム検出
回路の特性切り換えについて述べてきたが、ピーク検出
回路およびボトム検出回路において、抵抗とコンデンサ
で決まる時定数を小さく設定した場合には、ピーク検出
回路、およびボトム検出回路の出力波形に情報ピット信
号がリップルとして残留するが、この場合には、ピーク
検出回路およびボトム検出回路の後段に低域通過フィル
ターを設けてこれを除去すれば良い。次に、その構成例
を示す。図15は本発明によるトラッキング制御信号の
生成回路の第8の実施例の構成図である。本実施例は実
施例4の構成に低域通過フィルターを設けた構成であ
る。図15において図10と同一機能部分および信号に
は同じ番号を付し、特に必要のない限りその説明は省略
する。図において、光ヘッド内に具備された光検出器の
第1受光領域1a、第2の受光領域1b出力52a,5
2bは電流−電圧変換回路2a,2bによりそれぞれ電
圧信号53a,53bに変換された後、補償回路11
a,11bで光学的な伝達特性を補償された信号57
a,57bとされる。そして信号57a,57bはピー
ク検出回路3a,3bによりそのピーク成分を検波され
た後、さらに低域通過フィルター63a,63bで制御
信号には不必要な高周波成分を除去され減算回路4で減
算されトラッキング誤差信号となる。また補償回路11
a,11bで光学的な伝達特性を補償された信号57
a,57bは、加算回路9でお互いに加算され加算信号
58となる。そして加算信号58はボトム検出回路10
により入力信号58のボトム成分、すなわちディスク反
射光の反射率の低い部分(情報ピットの有る部分)のみ
を検波された後、さらに低域通過フィルター65で制御
信号には不必要な高周波成分を除去されたトラッキング
和信号となる。
【0047】以上の構成においては、低域通過フィルタ
ー63a,63bを減算回路4の前段に設けた構成であ
るがこれに限るものではなく、減算回路4の後段に設け
た構成または減算回路4に低域通過フィルターの特性を
付加した構成でも良い。なお他の実施例にこの低域通過
フィルターを設ける構成の変形例が有ることは言うまで
もない。
【0048】光情報記録再生装置において、光ディスク
の内外周位置でディスク回転数が一定で記録されたディ
スクでは、ディスク再生時によって再生特性が変化し外
周側ほど再生周波数帯域が高くなる。これに対して内外
周位置でディスク回転の線速度が一定で記録されたディ
スクでは、ディスク半径の小さい内周位置に比べてディ
スク半径の大きい外周位置の回転数が低くなり、ディス
クの内外周の再生位置での周波数特性の変化はない。そ
のため補償回路、ピーク検出回路およびボトム検出回路
の特性を一定としたのでは、ディスクの内外周における
周波数特性の変化に対応することができない。以下、そ
の対応に関する実施例について説明する。
【0049】図16は本発明の第9の実施例の構成を示
す図である。図16の実施例では、ディスクの再生位置
に応じて補償回路のの特性を切り換えることにより上記
の問題に対処するものである。図16において図7と同
一機能部分には同じ番号を付し、特に必要のない限りそ
の説明を省略する。
【0050】本実施例において、補償回路22a,22
bを経た信号57a,57bをピーク検出回路3a,3
bを用いてそのピーク成分を検波しトラッキング誤差信
号を生成し、かつボトム検出回路5a,5bを用いて信
号57a,57bのボトム成分を検波してトラッキング
和信号を生成する。この過程は第3の実施例と同じであ
るので詳細説明は省略する。本実施例(図16)におい
て、20はアドレス再生回路であり、光ディスクに予め
記録されている各情報トラックのアドレス情報を再生す
る機能を有している。本実施例では、アドレス再生回路
20からはアドレスの情報に基づいてディスクの再生位
置を判別し、補償回路22a,22bの特性を切り換え
るための切り換え信号21を出力する。この切り換え信
号21により、補償回路22a,22bの特性はディス
ク内周位置とディスク外周位置に対応して切り換えられ
る。
【0051】図17に補償回路22aの構成を示す。な
お補償回路22bも同一の構成である。補償回路22a
は演算増幅器(オペアンプ)とコンデンサC6,C7と
抵抗R1、R2とで構成されている。補償回路22aに
おいて、スイッチ22はアドレス再生20からの切り換
え信号21により開閉が制御されており、ディスク内周
位置にはスイッチ22は閉じた状態とされる。この時、
図9で説明した補償回路22aの特性を決める利得の増
加量Nとゲインが増加し始める周波数はFs1はそれぞ
れ抵抗R1,R2とコンデンサC6,C7で決まり、
【0052】
【数7】N=20×LOG(1+R2/R1) Fs1=1/{2π×(C6+C7)×(R1+R
2)} で与えられる。一方、ディスク外周位置にはスイッチ2
2は開いた状態とされる。この時、この時、図9で説明
した補償回路22aの特性を決める利得の増加量Nとゲ
インが増加し始める周波数はFs2はそれぞれ抵抗R
1,R2とコンデンサC6で決まり、
【0053】
【数8】N=20×LOG(1+R2/R1) Fs2=1/{2π×(C6)×(R1+R2)} で与えられる。よって、補償回路22aの特性のうち周
波数が高い部分における利得の増加量Nはスイッチ22
の開閉には依存せず一定である。しかしゲインが増加し
始める周波数はFs1,Fs2は、スイッチ22の開閉
に応じて切り換わり変化する。すなわちディスク内周位
置のFs1は、ディスク外周位置のFs2より周波数帯
域の違いを考慮して低くなるように設定される。これに
よりディスク再生位置の違いによる信号周波数の違い
(内周に対して外周の信号周波数帯域が高い)による信
号の劣化を防止でき、ほぼ一定レベルの出力信号68a
を得ることが可能となり、その結果ディスクの内外周の
違いによる制御信号の劣化を防止できる。
【0054】以上、本実施例によれば、ディスクの再生
位置による信号周波数帯域の変化に対応して位相補償の
特性を切り換えることにより、安定したトラッキング制
御信号(誤差信号、和信号)を得ることができる。なお
上記実施例においては、ディスクの内外周の違いに対応
して位相補償の特性を切り換えたがこれに限るものでは
なく、ピーク検出回路、およびボトム検出回路の特性
(時定数)を同時に切り換えても良い。また本実施例に
おいては補償回路の特性を2段階にきり替える構成と下
がこれに限らず、多段あるいは連続的に特性を変化させ
るようにしてもよい。
【0055】以上の構成の実施例において、トラッキン
グ和信号を生成するための信号をトラッキング誤差信号
検出用の光検出器から得ているがこれに限るものではな
く、たとえば情報信号を得る光検出器またはフォーカス
制御を得るための光検出器から得るようにしてもよい。
【0056】また、本実施例で示したトラッキング制御
用の光検出器では受光領域が2つの場合について説明し
たが、これに限らず受光領域が複数または他の信号(フ
ォーカス制御信号、情報信号)と一括して検出する構成
の光検出器としてもよい。
【0057】次に、本発明の光学的情報記録再生装置に
用いる光ディスクのディスク構造の構成例について説明
する。図18は案内溝間に情報ピットが存在する領域に
おいて、トラッキングオフセットに対する第1の受光領
域、および第2の受光領域の各出力からピーク検出方式
を用いて得た信号62a,62bとボトム検出方式を用
いて得た信号60a,60bをそれぞれ示す。なお図に
おいて情報ピットが存在する領域の信号デューティは8
0%であり、情報ピットのない領域に対して情報ピット
のある領域の割合が多い状態である。このようなときに
は、図から判るようにピーク検出で得られた信号62a
と62bの位相がほぼ逆位相となっている(これとは逆
に信号デューティが小さくなり、情報ピットのない領域
が光スポットに対して充分大きくなるに従って2つの信
号の位相はずれ、最終的には案内溝のみの場合に得られ
る信号に一致する)。これによって、ピーク検出方式を
用いた場合でも、トラッキング誤差信号振幅が得られる
のに対してトラッキング和信号の振幅は小さくなること
が判る。これに対してボトム検出方式による信号60
b,60aは信号はお互いに逆位相になることはなくト
ラッキング和信号が得られる。本発明ではトラッキング
誤差信号はピーク検出方式で得る一方で、トラッキング
和信号はディスク反射光から情報ピットの有る部分を検
出するボトム検出方式により得ている。ボトム検出方式
により得られるトラッキング和信号は、案内溝間に情報
ピットがない場合にえられる和信号(図4における信号
57)と同じ振幅となることが望ましい。そのため情報
ピットの有る部分を検出した信号62a,62bの信号
振幅Bは、情報ピットの無い案内溝部の信号60a,6
0bの信号振幅Aとほぼ等しいレベルで有ることが望ま
しい。図19に信号振幅Aと信号振幅Bがほぼ等しい場
合のディスク構造(トラックピッチ1.34μm)の一
例を示す。図19において案内溝の光学的溝深さはλ/
6、溝幅0.45μm、情報ピットの光学的ピット深さ
はλ/4、ピット幅0.4μmである。なお光学的深さ
とは、実際のディスク基板等の屈折率を考慮した深さの
事を示す。これにより、トラッキング制御信号を安定に
検出できると同時に、情報ピットのピット深さが回折現
象の最大となるλ/4に設定してあるために情報信号の
変調度が高くなり信号の品質を確保できると言った利点
もある。
【0058】
【発明の効果】案内溝間に情報ピットが有る光ディスク
において、情報ピットの影響を受けることなくほぼ一定
のレベルのトラッキング制御信号(トラッキング誤差信
号、トラッキング和信号)が得られ、制御系の利得を一
定に近付けることが可能となり、系の引込み動作、追従
精度を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の制御信号の生成回路の
構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例の制御信号の生成回路を
示すブロック図である。
【図3】トラッキング和信号生成におけるピーク検出方
式とボトム検出方式の比較を示す図である。
【図4】情報ピットの有無とトラッキング和信号の波形
の関係図である。
【図5】本発明の第2の実施例の制御信号の生成回路を
示すブロック図である。
【図6】ボトム検出回路の入出力波形図である。
【図7】本発明の第3の実施例の制御信号の生成回路を
示すブロック図である。
【図8】位相補償回路の構成例を示す図である。
【図9】位相補償回路の特性図である。
【図10】本発明の第4の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図12】本発明の第6の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図13】本発明の第7の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図14】本発明の第7の実施例のピーク検出回路とボ
トム検出回路の構成例を示す図である。
【図15】本発明の第8の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図16】本発明の第9の実施例の制御信号の生成回路
を示すブロック図である。
【図17】本発明の第9の実施例の位相補償回路の構成
例を示す図である。
【図18】本発明の光ディスクにおいて各受光領域から
得られる信号について説明した図である。
【図19】本発明の光ディスクのディスク構造について
説明した図である。
【図20】案内溝と情報ピットの両方を有する光ディス
クの概略図である。
【図21】光スポットが図20のディスク上に形成され
た案内溝と情報ピットを横切るときに得られる、受光領
域の出力波形図である。
【図22】トラッキング制御信号を得る従来の生成回路
の包絡線検波回路の構成例を示す図である。
【図23】トラッキング誤差信号振幅と信号デューティ
の関係におけるピット検出方式と積分方式の違いを示す
図である。
【図24】トラッキング和信号振幅と信号デューティの
関係におけるピット検出方式と積分方式の違いを示す図
である。
【符号の説明】
1a,1b…受光領域、 2a,2b…電流−電圧変換回路、 3a,3b…ピーク検出回路、 4…減算回路、 5a,5b…ボトム検出回路、 6…加算回路。
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 基之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 森 直樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報信号が案内溝間にピット列として予め
    記録された、または追記される光学的情報記録媒体(以
    後光ディスクと記す)と、前記ピット列の接線方向に対
    して2分割された第1、第2の受光領域を少なくとも具
    備した前記光ディスク上の情報信号を検出するための光
    ヘッドとを少なくとも有し、該光ヘッドから照射された
    読み取り光スポットを前記光ディスクの情報トラック上
    に位置決めするための制御信号(トラッキング誤差信
    号、トラッキング和信号)を少なくとも生成する光情報
    記録再生装置において、 前記第1、第2の受光領域から出力される出力信号1、
    及び出力信号2の中からそれぞれ前記光ディスクからの
    反射光の高反射率の信号レベルのみを第1の包絡線検波
    手段で検出し、これらの信号を用いて前記トラッキング
    誤差信号を生成し、かつ前記第1、第2の受光領域から
    出力される出力信号1、及び出力信号2の中からそれぞ
    れ前記光ディスクからの反射光の低反射率の信号レベル
    のみを第2の包絡線検波手段で検出し、これらの信号を
    用いて前記トラッキング和信号を生成することを特徴と
    する光情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】前記トラッキング和信号は、前記第1、第
    2の受光領域から出力される出力信号1、及び出力信号
    2を加算し、その加算信号の中から前記光ディスクから
    の反射光の低反射率の信号レベルのみを第2の包絡線検
    波手段で検出し生成することを特徴とする請求項1記載
    の光情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】前記第1、第2の受光領域から出力される
    出力信号1、及び出力信号2の周波数が高くなるにした
    がって出力信号の振幅が増大する特性を有する補償手段
    を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    光情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】前記第1、第2の受光領域から出力される
    出力信号1と出力信号2の加算信号の周波数が高くなる
    にしたがって出力信号の振幅が増大する特性を有する補
    償手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の光情報
    記録再生装置。
  5. 【請求項5】光スポットの情報トラック横切り速度を検
    出する速度検出手段を設け、該速度検出手段の出力に基
    づいて、前記包絡線検波手段の特性と前記補償手段の特
    性の内少なくとも1つの特性を変化させるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に
    記載の情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】前記光ディスクに照射した光スポットの位
    置を検出する位置検出手段を設け、該位置検出手段の出
    力に基づいて、前記包絡線検波手段の特性と前記補償手
    段の特性の内少なくとも1つの特性を変化させるように
    したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか
    1項に記載の情報記録再生装置。
  7. 【請求項7】前記光ディスクに照射した光スポットの位
    置を検出する位置検出手段を設け、該位置検出手段の出
    力に基づいて、前記トラッキング和信号の極性を反転さ
    せることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか
    1項に記載の情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】前記第1の受光領域(または第2の受光領
    域)から出力される出力信号1(または出力信号2)の
    中から前記光ディスクからの反射光の高反射率の信号レ
    ベルのみ検出した結果に相当する信号の振幅Aと、前記
    出力信号1(または出力信号2)の中から前記光ディス
    クからの反射光の低反射率の信号レベルのみ検出した結
    果に相当する信号の振幅Bの振幅比B/Aが0.5〜
    1.5であることを特徴とする光ディスク。
  9. 【請求項9】情報信号が案内溝間に凹凸のピット列とし
    て予め記録された再生専用領域を少なくとも有する光デ
    ィスクにおいて、情報信号を再生する光ヘッドから発射
    されるレーザ光の波長をλとし、前記ガイド溝の光学的
    深さをλ/9〜λ/6とし、前記情報信号の凹凸ピット
    の光学的深さをλ/6〜λ/3としたことを特徴とする
    請求項8記載の光ディスク。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100385526C (zh) * 2004-03-16 2008-04-30 恩益禧电子股份有限公司 光盘装置及其跟踪控制方法
JP2012174291A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Toyota Central R&D Labs Inc ホールド回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100385526C (zh) * 2004-03-16 2008-04-30 恩益禧电子股份有限公司 光盘装置及其跟踪控制方法
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