JPH0861795A - 多段冷凍装置および多段冷凍方法 - Google Patents

多段冷凍装置および多段冷凍方法

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JPH0861795A
JPH0861795A JP21834694A JP21834694A JPH0861795A JP H0861795 A JPH0861795 A JP H0861795A JP 21834694 A JP21834694 A JP 21834694A JP 21834694 A JP21834694 A JP 21834694A JP H0861795 A JPH0861795 A JP H0861795A
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JP
Japan
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refrigerant
condenser
storage material
intercooler
pipe
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Application number
JP21834694A
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English (en)
Inventor
Toshio Inoue
俊夫 井上
Masayoshi Hiramatsu
正義 平松
Masayoshi Hirano
正義 平野
Kazushige Kawamura
和茂 川村
Eiji Awai
英司 粟井
Akira Kinoshita
明 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Corp
Chubu Electric Power Co Inc
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chubu Electric Power Co Inc
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/13Economisers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/23Separators

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昼夜間等のおける消費電力を平準化すること
が可能となるうえ、さらに消費電力も大幅に低減化させ
ることができる多段冷凍装置および多段冷凍方法を得
る。 【構成】 直列に配設された複数の圧縮機20、21
と、中間冷却器23とを有する冷凍サイクルの冷媒配管
26に切替弁27を介して冷媒の一部を中間冷却器の冷
却用冷媒として供給する冷却用冷媒配管29を設け、切
替弁と中間冷却器との間に第2凝縮器30を設け、冷媒
配管に、蓄冷材冷却器用膨張手段32と、蓄冷材冷却器
33とが配設され蓄冷材冷却用配管34を設け、蓄冷材
冷却器と第2凝縮器との間に、蓄冷材を第2凝縮器内に
導く供給管37と、この蓄冷材を蓄冷材冷却器に導く戻
り管38と、蓄冷材を移送する蓄冷材ポンプ39とを有
する蓄冷材移送配管を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低温の冷凍倉庫
等の冷却に用いられる多段冷凍装置および多段冷凍方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、一台の圧縮機と凝縮器と蒸発器
用膨張手段と蒸発器とが順次冷媒配管によって接続され
た冷凍装置によって−30℃以下の冷凍雰囲気を得よう
とすると、上記圧縮機における圧縮比が増大して圧縮効
率や体積効率等が低下するとともに、さらに圧縮機出口
における冷媒の温度が上昇して当該圧縮機の潤滑油等が
劣化して不適当であることから、通常、このような低温
の冷凍雰囲気を得るためには、上記圧縮機を2段または
3段に配設して、これら複数の圧縮機によって段階的に
上記冷媒を圧縮する、多段冷凍装置が用いられている。
図10は、従来のこの種の多段冷凍装置を示すものであ
る。この多段冷凍装置は、直列に配設された低圧側圧縮
機1と、高圧側圧縮機2との下流側に、順次凝縮器3
と、中間冷却器4と、膨張弁5と、蒸発器6とが冷媒配
管7によって接続され、かつ上記冷媒配管7の凝縮器3
の出口側に、三方切替弁8を介して上記凝縮器3の下流
側の冷媒の一部を、中間冷却器4の冷却用冷媒として供
給するための補助膨張弁9を備えた冷却用冷媒配管10
が設けられ、この冷却用冷媒配管10の中間冷却器4の
出口側が、高圧側圧縮機2の入口側の冷媒配管7に接続
されたものである。
【0003】このような構成からなる従来の多段冷凍装
置は、2段の低圧側圧縮機1および高圧側圧縮機2によ
り、段階的に冷媒を圧縮することにより、圧縮効率等の
低下を防止し、凝縮器3によって冷却された冷媒の一部
を冷却用冷媒配管10から補助膨張弁9を介して中間冷
却器4に導き、上記冷媒を冷却した後にさらに高圧側圧
縮機2の入口側の冷媒と合流させてこれを冷却すること
により上記冷媒の温度上昇を防ぐとともに、中間冷却器
4において冷却された冷媒を膨張弁5で等エンタルピ変
化させて圧力を下げ、下流側の蒸発器6で気化させるこ
とにより、例えば冷凍倉庫内の空気(被冷却媒体)を冷
却するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の多段冷凍装置にあっては、特にこれを冷凍倉庫に用
いた際に、夜間等の冷凍負荷が極めて低い場合において
も、2台の圧縮機1、2を運転効率の低い低出力で運転
しておく必要があるため、不経済であるとともに、さら
に上記冷凍負荷が無くなった場合には、総ての圧縮機
1、2が停止するのに対して、昼間等の冷凍負荷が増大
する時には、上記2台の圧縮機1、2が高出力運転とな
るため、昼夜間における消費電力に大きな偏りが生じて
しまうという問題点があった。加えて、中間冷却器4で
冷媒を冷却する際に、凝縮器3の下流の上記冷媒の一部
を使用しているため、実際に蒸発器6において気化・冷
却に寄与する冷媒の量が少なくなってしまい、このよう
な観点からも、冷凍効果が低く、経済的ではないという
問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来の多段冷凍装置が有す
る課題を有効に解決すべくなされたもので、昼夜間等の
おける消費電力を平準化することが可能となるうえ、さ
らに消費電力も大幅に低減化させることができる多段冷
凍装置および多段冷凍方法を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る多段冷凍装置は、直列に配設された複数の圧縮機
の下流側に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨
張手段と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとと
もに、上記冷媒配管の凝縮器の出口側に、切替弁を介し
て上記凝縮器の下流側の冷媒の一部を中間冷却器の冷却
用冷媒として供給するための補助膨張手段を有する冷却
用冷媒配管が設けられ、この冷却用冷媒配管の中間冷却
器出口側が、高圧側の上記圧縮機の入口側の冷媒配管に
接続された多段冷凍装置において、上記切替弁と中間冷
却器との間、または中間冷却器と蒸発器用膨張手段との
間に第2凝縮器を設け、上記冷媒配管に、上流側端部が
切替弁を介して中間冷却器の出口側に接続され、下流側
に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張手段と、蓄冷材冷却器
とが配設されて下流側端部が蒸発器の出口側に接続され
た蓄冷材冷却用配管を設け、かつ蓄冷材冷却器と第2凝
縮器との間に、上記蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄冷材を
第2凝縮器内に導く供給管と、この第2凝縮器内の蓄冷
材を蓄冷材冷却器に導く戻り管と、蓄冷材を移送する蓄
冷材ポンプとを有する蓄冷材移送配管を設けたものであ
る。
【0007】さらに、請求項2に記載の本発明に係る多
段冷凍装置は、直列に配設された複数の圧縮機の下流側
に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
上記冷媒配管の凝縮器の出口側に、切替弁を介して凝縮
器下流側の冷媒の一部を中間冷却器の冷却用冷媒として
供給するための補助膨張手段を有する冷却用冷媒配管が
設けられ、この冷却用冷媒配管の中間冷却器出口側が、
高圧側の上記圧縮機の入口側の冷媒配管に接続された多
段冷凍装置において、上記切替弁と中間冷却器との間、
または中間冷却器と蒸発器用膨張手段との間に第2凝縮
器を設け、かつ上記高圧側の圧縮機の入口側に冷媒を冷
却するための熱交換器を設けるとともに、上記冷媒配管
に、上流側端部が切替弁を介して中間冷却器の出口側に
接続され、下流側に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張手段
と、蓄冷材冷却器とが配設されて下流側端部が蒸発器の
出口側に接続された蓄冷材冷却用配管を設け、かつ上記
蓄冷材冷却器と第2凝縮器および熱交換器との間に、上
記蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄冷材を第2凝縮器内に導
く供給管と、この第2凝縮器から排出された蓄冷材をさ
らに上記熱交換器の冷媒として供給する熱交換器導入管
と、上記熱交換器から排出された蓄冷材を蓄冷材冷却器
に戻す戻り管と、蓄冷材を移送する蓄冷材ポンプとを有
する蓄冷材移送配管を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、請求項3に記載の多段冷凍装置は、
上記請求項1または2に記載の蒸発器用膨張手段の入口
側に、上記冷媒の温度を検出する第1の温度検出手段を
設けるとともに、この第1の温度検出手段による検出温
度または蒸発器における被冷却媒体の温度に基づいて上
記蓄冷材ポンプの吐出流量を制御する制御手段を備えて
なることを特徴とするものである。
【0009】これに対して、請求項4に記載の多段冷凍
装置は、上記請求項1または2に記載の第2凝縮器の出
口側に、上記冷媒の温度を検出する第2の温度検出手段
を設けるとともに、この第2の温度検出手段による検出
温度に基づいて上記蓄冷材ポンプの吐出流量を制御する
制御手段を設けたものである。
【0010】さらに、請求項5に記載の多段冷凍装置
は、上記請求項1〜4のいずれかに記載の冷却用冷媒配
管に開閉弁を設け、上記蒸発器用膨張手段の入口側に、
冷媒の温度を検出する第1の温度検出手段を設けるとと
もに、この第1の温度検出手段による検出温度または蒸
発器における被冷却媒体の温度に基づいて上記蓄冷材ポ
ンプの吐出流量および上記開閉弁の開閉度を制御する制
御手段を備えてなるものである。
【0011】そして、請求項6に記載の多段冷凍装置
は、これら請求項1〜5のいずれかに記載の冷媒配管の
第2凝縮器の出入口間および中間冷却器の出入口間の少
なくとも一方に、開閉弁を介して上記冷媒のバイパス配
管を設けたことを特徴とするものである。ここで、請求
項7に記載の多段冷凍装置は、上記請求項1〜6のいず
れかに記載の蓄冷材ポンプを、上記蓄冷材移送配管の戻
り管に設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項8に記載の多段冷凍装置は、
上記請求項1〜7のいずれかに記載の蓄冷材冷却器が、
上記蓄冷材冷却用配管が挿通されて蓄冷材との熱交換を
行う熱交換槽と、少なくとも上記供給管が接続された蓄
冷槽と、これら熱交換槽および蓄冷槽の間に接続されて
内部の蓄冷材を循環させる連結配管とを備えてなるもの
であり、さらに請求項9に記載の多段冷凍装置は、上記
請求項1〜8のいずれかに記載の蓄冷材冷却器が、上記
蓄冷材冷却用配管が挿通されて蓄冷材との熱交換を行う
とともに、上記供給管が接続された蓄冷槽と、この蓄冷
槽と接続管を介して接続されるとともに、上記戻り管が
接続された蓄冷材回収槽とを備えてなることを特徴とす
るものである。
【0013】上記請求項1〜9のいずれかに記載の多段
冷凍装置において、請求項10に記載の発明は、上記蓄
冷材として、蓄冷材冷却器における蓄冷時に固形物を生
成する流動体であるものを用いたもにであり、さらに請
求項11に記載の発明は、上記蓄冷材として、5〜60
重量%の水と、カルボニル基あるいは水酸基を有し融点
が−15℃以下で炭素数が1〜5である有機化合物の一
または二種以上との混合物からなるものを用い、かつ少
なくとも上記第2凝縮器内に上記蓄冷材の流動手段を設
けたことを特徴とするものである。また、請求項12に
記載の発明は、上記請求項11に記載の蓄冷材中の上記
有機化合物の一種がアセトンであることを特徴とするも
のである。
【0014】次に、請求項13に記載の本発明に係る多
段冷凍方法は、直列に配設された複数の圧縮機の下流側
に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
上記冷媒配管の凝縮器の出口側に、切替弁を介して凝縮
器下流側の冷媒の一部を中間冷却器の冷却用冷媒として
供給するための補助膨張手段を有する冷却用冷媒配管が
設けられ、この冷却用冷媒配管の中間冷却器出口側が、
高圧側の圧縮機の入口側の冷媒配管に接続されるととも
に、さらに上記切替弁と中間冷却器との間、または中間
冷却器と蒸発器用膨張手段との間に第2凝縮器が設けら
れた多段冷凍装置を用い、低負荷時に上記中間冷却器を
経た冷媒の少なくとも一部によって蓄冷材を冷却するこ
とにより蓄冷し、通常負荷運転時に、上記蓄冷材を第2
凝縮器に供給して冷媒を冷却することにより、中間冷却
器への冷却用冷媒の流量を減少せしめることを特徴とす
るものである。
【0015】また、請求項14に記載の多段冷凍方法
は、直列に配設された複数の圧縮機の下流側に、順次凝
縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段と、蒸発器と
が冷媒配管によって接続されるとともに、上記冷媒配管
の凝縮器の出口側に、切替弁を介して凝縮器下流側の冷
媒の一部を中間冷却器の冷却用冷媒として供給するため
の補助膨張手段を有する冷却用冷媒配管が設けられ、こ
の冷却用冷媒配管の中間冷却器出口側が、高圧側の圧縮
機の入口側の上記冷媒配管に接続されるとともに、さら
に上記切替弁と中間冷却器との間、または中間冷却器と
蒸発器用膨張手段との間に第2凝縮器が設けられ、かつ
上記高圧側圧縮機の入口側に冷媒を冷却するための熱交
換器が設けられた多段冷凍装置を用い、低負荷時に上記
中間冷却器を経た冷媒の少なくとも一部によって蓄冷材
を冷却することにより蓄冷し、通常負荷運転時に、上記
蓄冷材を第2凝縮器に供給するとともに、この第2凝縮
器から排出された冷媒を、さらに上記熱交換器に供給し
て冷媒を冷却することにより、上記中間冷却器への冷却
用冷媒の流量を減少せしめることを特徴とするものであ
る。
【0016】
【作用】請求項1および請求項13に記載の発明によれ
ば、低負荷時または負荷が無い時に、上記中間冷却器を
経た冷媒の一部またはそのほぼ全部によって蓄冷材を冷
却しているので、通常負荷運転時に、蓄冷しておいた上
記蓄冷材を第2凝縮器に供給して冷媒を冷却することに
より、中間冷却器への冷却用冷媒の流量を減少させて、
蒸発器に供給する冷媒の流量を増大させることが可能と
なり、よって夜間等における低負荷時の消費電力は幾分
増加するものの、通常負荷運転時には、従来のものより
蒸発器において実質的に冷凍に寄与する冷媒の流量を大
幅に増加させることができるため、当該通常負荷運転時
における消費電力を大幅に削減することができ、この結
果昼夜間等における消費電力の平準化と、消費電力の削
減とが共に図られる。特に、高圧側の上記圧縮機の入口
側の冷媒配管に、別途当該箇所における冷媒を冷却する
ための冷水等を冷却媒体とする熱交換器を設ければ、上
記中間冷却器を全く使用することなく、通常負荷運転時
における運転状態を保持することが可能となるため、上
記作用効果が一層顕著となる。
【0017】加えて、請求項1に記載の多段冷凍装置に
あっては、上記蓄冷材の材質や蓄冷材冷却器の容量等を
適宜選択することにより、上記蓄冷材を用いた第2凝縮
器における冷却によって、冷媒を過冷却状態になるよう
に設定すれば、当該冷凍サイクルにおける冷凍効果を一
段と高めて、さらに圧縮機における消費電力の削減が可
能になり、より大きな負荷変動に対する追従性も向上す
る。また、既存の多段冷凍装置であっても、膨張手段や
凝縮器あるいは蒸発器等を取り替えることなく、容易に
本発明に係る構成のものに改造することが可能である。
【0018】さらに、請求項2および14に記載の発明
にあっては、上記第2凝縮器において冷媒の冷却に利用
した後の蓄冷材を、さらに上記熱交換器に送って高圧側
圧縮機の入口における冷媒冷却用の冷媒として再利用し
ているので、上記請求項1および13に記載の発明が奏
する作用効果に加えて、さらに上記蓄冷材を高温度まで
利用することが可能になるとともに、設定温度によって
は中間冷却器から冷却用冷媒配管を介して導かれる冷媒
が不要となるため、中間冷却器を全く使用しない運転が
可能となり、この結果一層多量の冷媒を蒸発器に送って
実質的な冷却に寄与せしめることが可能となるため、当
該冷凍サイクルの能力を一段と向上させることができ
る。
【0019】この際に、請求項3に記載の発明によれ
ば、上記制御手段により、第1の温度検出手段による膨
張手段の入口側の冷媒の温度、または蒸発器における被
冷却媒体の温度が所定の温度に保持されるように蓄冷材
ポンプの吐出流量を制御することにより、中間冷却器へ
の冷却用冷媒の流量を減少させて、蒸発器に供給する冷
媒の流量を増大させる上記運転条件が安定的に保持され
る。
【0020】また、請求項1または2に記載の発明にお
いて、第2凝縮器を切替弁と中間冷却器との間に設けた
場合には、上記第1の温度検出手段における冷媒温度
は、第2凝縮器による冷却と、中間冷却器における冷却
との影響を受ける。そこで、請求項4に記載の発明のよ
うに、上記制御手段により、第2凝縮器の出口側の冷媒
温度に基づいて上記蓄冷材ポンプの吐出流量を制御すれ
ば、直接第2凝縮器における蓄冷材の冷却効果を確認し
つつ蓄冷材ポンプの流量制御ができるため、特に上記第
2凝縮器のみによって充分な冷媒の冷却が可能な運転状
態における蓄冷材の流量制御に用いて好適である。
【0021】さらに、請求項5に記載の多段冷凍装置に
よれば、上記制御手段により、第1の温度検出手段によ
る検出温度または蒸発器における被冷却媒体の温度に基
づいて上記蓄冷材ポンプの吐出流量および冷却用冷媒配
管の開閉弁の開閉度を制御しているので、蓄冷材の温度
が充分低い場合には、上記開閉弁が、高圧側圧縮機の入
口冷媒温度を下げるのに充分な必要最小限度の冷媒流量
になるまで閉じられて、蓄冷材ポンプの流量制御によ
り、ほぼ第2凝縮器のみで冷媒を冷却する運転状態が保
持される。また、上記蓄冷材の温度が上昇して蓄冷材ポ
ンプの流量制御のみでは第1の温度検出手段による検出
温度等が所定の温度まで降下しない場合には、上記開閉
弁が徐々に開かれて中間冷却器での冷媒による冷却が行
われる。
【0022】ところで、上記蓄冷材の温度が上昇して第
2凝縮器での冷却が充分に行われない場合、あるいは蓄
冷材の温度が充分に低いために上記中間冷却器における
冷媒の冷却が不要な場合には、上記第2凝縮器あるいは
中間冷却器における媒体の熱交換流路が長いため、逆に
この熱交換流路における冷媒の放熱量が大きくなってし
まう。この点、請求項6に記載の発明によれば、冷媒配
管の第2凝縮器の出入口間および中間冷却器の出入口間
の少なくとも一方に、開閉弁を介して上記冷媒のバイパ
ス配管を設けているので、第2凝縮器を使用しない場合
には、上記冷媒を第2凝縮器のバイパス配管側を通し、
他方上記中間冷却器での冷却が不要な場合には、上記冷
媒を中間冷却器のバイパス配管側を通すことにより、上
記放熱ロスが防止されるとともに、さらに冷媒の流路抵
抗が減少することにより、圧縮機の動力の低減化が図ら
れる。
【0023】また、請求項7に記載の発明によれば、蓄
冷材の粘度が、放熱後の高温時においてより低くなるこ
とから、蓄冷材ポンプによる移送が容易になり、この結
果上記蓄冷材ポンプの駆動力の低減化が図られる。特
に、後述する請求項10〜12に記載の発明における蓄
冷材にあっては、当該蓄冷材が第2凝縮器における放熱
前にスラリー状であるのに対して、上記放熱をした後に
おいては液状であるために、より一層移送が容易にな
る。
【0024】次いで、請求項8に記載の発明によれば、
蓄冷材の冷却時に、当該蓄冷材を熱交換槽と蓄冷槽との
間を循環させているので、上記熱交換槽や蓄冷槽内に攪
拌器等を設ける必要がなく、よって特に後述する請求項
10〜12に記載の蓄冷材を用いた場合に好適である。
また、一般に熱交換器において熱交換率を高めるために
は、当該熱交換器内における伝熱面付近での媒体の流速
を大きくする必要がある。このため、上記蓄冷材冷却器
が大型化してその容量が大きくなると、蓄冷材の流速を
大きく確保することが難しくなる。しかるに、本請求項
に係る発明においては、上記蓄冷材冷却器が熱交換槽と
蓄冷槽とを備えた構成であるので、これら熱交換槽およ
び蓄冷槽内に攪拌器を設けた場合には、上記請求項1〜
7に記載の発明のように蓄冷材冷却器内の蓄冷材の全量
を均一に流動させる必要がなく、例えば熱交換槽内の蓄
冷材を急速に攪拌して高い流速を維持することが可能と
なり、他方蓄冷槽においては、上記蓄冷材を緩慢に攪拌
すればよいことになる。この結果、熱交換槽において
は、容易に熱交換速度を速めることができ、かつ蓄冷槽
においては、内部の温度分布を均一にすることができ
る。また特に、請求項10〜12に記載の蓄冷材を用い
た場合には、スラリーの沈降を防止できる。
【0025】さらに、請求項9に記載の発明によれば、
昼間等の蓄冷材使用時に、この蓄冷材を蓄冷材冷却器と
第2凝縮器との間で循環させることなく、供給管が接続
された蓄冷槽内の蓄冷材のみを使用して、戻りを蓄冷材
回収槽に戻すことにより、第2凝縮器における冷却媒体
として、常に一定の温度の蓄冷材を使用することが可能
となり、全体として冷凍サイクルの安定化が図られる。
なお、蓄冷材回収槽に戻された蓄冷材は、夜間等に蓄冷
槽に供給されて冷却され、次の昼間等に上記蓄冷槽から
第2凝縮器等に供給されて使用される。
【0026】ところで、本発明者等は、先に特開平3−
281593号に見られるような、この種の蓄冷材に最
適な含水蓄冷材を提案した。この蓄冷材は、上記請求項
10に記載のように、蓄冷材冷却器における蓄冷時に固
形物を生成する流動体であり、さらに詳しくは、上記請
求項11に記載のように、5〜60重量%の水と、カル
ボニル基あるいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭
素数が1〜5である有機化合物の一または二種以上との
混合物からなり、加えて、これに水溶性の有機化合物ま
たは無機化合物を含有させたものである。このような蓄
冷材は、攪拌器を備えた冷却槽において、通常回転数1
0〜1500rpm で回転攪拌しながら、−15℃以下に
冷却することにより、平均粒径3.0mm以下の水を含む
固体粒子を生成し、この結果上記蓄冷材を固液分散体と
して蓄冷状態に変換することができることから、冷却能
力が大きく、かつ蓄冷状態が固液分散体であるためスラ
リーとして移送可能であるという利点がある。
【0027】したがって、請求項10または11に記載
のように、上記蓄冷材を請求項1〜9のいずれかに記載
の発明における蓄冷材として用いれば、蓄冷温度が低温
で、かつ蓄冷容量が大きいため、第2凝縮器の小型化が
図られるとともに、蓄冷材流量が少なくても充分な冷却
効果が得られるため、蓄冷材ポンプの小型化と消費電力
の低減化も図られる。
【0028】加えて、請求項12に記載のように、上記
請求項11に記載の発明における有機化合物の一種とし
てアセトンを選択すれば、得られた蓄冷材は、例えばメ
タノール等と比較して、伝熱面への表着が生じ難いとい
う特性を有していることから、この種の蓄冷材としてさ
らに好適である。
【0029】
【実施例1】図1は、本発明の多段冷凍装置の第一実施
例を示すもので、この多段冷凍装置は、直列に配設され
た低圧側圧縮機20と高圧側圧縮機21の下流側に、順
次凝縮器22と、中間冷却器23と、膨張弁(蒸発器用
膨張手段)24と、蒸発器25とが冷媒配管26によっ
て接続され、かつ上記冷媒配管26の凝縮器22の出口
側に、三方切替弁27を介して凝縮器22の下流側の冷
媒の一部を中間冷却器23の冷却用冷媒として供給する
ための補助膨張弁(補助膨張手段)28が介装された冷
却用冷媒配管29が設けられたもので、この冷却用冷媒
配管29の中間冷却器23の出口側は、高圧側圧縮機2
1の入口側の冷媒配管26に接続されている。また、上
記三方切替弁27と中間冷却器23との間には、第2凝
縮器30が設けらている。さらに、上記冷媒配管26に
は、上流側端部が切替弁31を介して中間冷却器23の
出口側に接続され、下流側に向けて順次膨張弁(蓄冷材
冷却器用膨張手段)32と、蓄冷材冷却器33とが配設
されて下流側端部が蒸発器25の出口側に接続された蓄
冷材冷却用配管34が設けられている。なお、上記膨張
弁24の入口側には、切替弁35が介装されている。ま
た、上記第2凝縮器30および蓄冷材冷却器33内に
は、内部の上記蓄冷材36を攪拌するための図示されな
い攪拌器(流動手段)が配設されている。
【0030】そして、上記蓄冷材冷却器33と第2凝縮
器30との間には、上記蓄冷材冷却器33で蓄冷された
蓄冷材36を第2凝縮器30内にその冷却媒体として導
く供給管37と、この第2凝縮器30内の蓄冷材を蓄冷
材冷却器33に導く戻り管38と、上記供給管37に介
装されて蓄冷材36を移送する蓄冷材ポンプ39とから
なる蓄冷材移送配管が設けられている。また、上記膨張
弁24の入口側には、当該箇所における冷媒の温度を検
出するための第1温感筒(第1の温度検出手段)40が
設けられており、この第1温感筒40よる検出温度の温
度に基づいて、上記蓄冷材ポンプ39の吐出流量を制御
する図示されない制御手段が設けられている。他方、上
記蒸発器25の出口側には、当該箇所の冷媒温度を検出
して上記膨張弁24の開閉度を調節するための温度セン
サ41が設けられ、さらに上記蓄冷材冷却用配管34の
蓄冷材冷却器33の出口側には、上記膨張弁32の開閉
度を調節するための温度センサ42が設けられている。
【0031】そして、上記蓄冷材冷却器33内には、蓄
冷材36として、蓄冷材冷却器33における蓄冷時に固
形物を生成する流動体であって蓄冷材ポンプ39によっ
て移送可能なスラリー状のもの、さらに詳しくは、5〜
60重量%の水と、カルボニル基あるいは水酸基を有し
融点が−15℃以下で炭素数が1〜5である有機化合物
の一または二種以上との混合物、さらには、これに水溶
性の有機化合物または無機化合物を含有させたものから
なる含水蓄冷材が封入されている。ここで、具体的に上
記蓄冷材36としては、水40重量%とアセトン60重
量%とを混合して得られたものや、水50重量%とアセ
トン50重量%とを混合したもの、あるいは水30重量
%とメチルエチルケトン70重量%とを混合したもの、
さらには、水40重量%、メタノール15重量%および
アセトン45重量%を混合して得られたもの等が用いら
れる。
【0032】次に、以上の構成からなる多段冷凍装置の
作用とともに、本発明の多段冷凍方法の一実施例につい
て説明する。先ず、夜間等の低負荷時には、図中実線の
矢印で示すように、凝縮器22によって冷却された冷媒
を、中間冷却器23に送るとともに、その一部を三方切
替弁27を介して冷却用冷媒配管29に送り、補助膨張
弁28で減圧して中間冷却器23の冷却用媒体として上
記中間冷却器23内に送り、上記冷媒を冷却する。そし
て、中間冷却器23において冷却に使用された冷媒は、
高圧側圧縮機21入口側の冷媒と合流してこれを冷却す
る。
【0033】他方、中間冷却器23において冷却された
冷媒の一部は、冷凍負荷に対応した開度だけ開かれた切
替弁35から膨張弁24を介して蒸発器25に送られ、
ここで気化して所要の冷凍を行う。これと並行して、上
記冷媒の大部分は、ほぼ全開された切替弁31から蓄冷
材冷却用配管34側に送られ、膨張弁32で減圧されて
蓄冷材冷却器33において内部の蓄冷材36を冷却す
る。すると、上記蓄冷材36は、蓄冷材冷却器33内に
おいて、通常回転数10〜1500rpm で回転攪拌され
ながら、−15℃以下に冷却されることにより、平均粒
径3.0mm以下の水を含む固体粒子を生成し、この結果
上記蓄冷材は、固液分散体(スラリー)として移送可能
な状態で蓄冷状態に変換される。
【0034】次いで、昼間等の通常負荷運転時には、図
中点線の矢印で示すように、切替弁31を閉じるととも
に、蓄冷材ポンプ39を駆動して、上記夜間時等に蓄冷
された蓄冷材冷却器33の蓄冷材36を第2凝縮器内に
供給する。これにより、凝縮器22から送られてきた冷
媒は、上記第2凝縮器30においてさらに冷却され、ほ
ぼ全開とされた切替弁35を介して膨張弁24から蒸発
器25に送られ、ここで気化して上記昼間等の通常負荷
に対応した冷凍を行う。この際に、運転中の負荷変動に
伴って変化する第1温感筒40の検出温度に基づき、制
御手段によって蓄冷材ポンプ39による蓄冷材36の流
量が制御されて、凝縮器25の入口温度が所望の範囲内
に保持される。したがって、凝縮器22の出口側におけ
る冷媒は、上記第2凝縮器30によって所望の温度まで
冷却されるため、中間冷却器23において冷却する必要
がなく、このため三方切替弁27から冷却用冷媒配管2
9側に送られる冷媒の量は、高圧側圧縮機21入口側の
冷媒を冷却するのに充分な、極く少量に限られることに
なる。ちなみに、上記高圧側圧縮機21の入口側の冷媒
配管29に、別途当該箇所における冷媒を冷却するため
の冷水等を冷却媒体とする熱交換器を設ければ、上記中
間冷却器23に冷却用の冷媒を送ることが全く不要とな
る。
【0035】したがって、このような構成からなる多段
冷凍装置および多段冷凍方法によれば、低負荷時に上記
中間冷却器23を経た冷媒の一部またはそのほぼ全部に
よって蓄冷材36を冷却し、通常負荷運転時に、蓄冷し
ておいた上記蓄冷材36を第2凝縮器30に供給して凝
縮器22出口の冷媒を冷却することにより、中間冷却器
30への冷却用冷媒の流量を減少させて、蒸発器25に
供給する冷媒の流量を増大させることができるため、通
常負荷運転時に、従来のものより蒸発器25において実
質的に冷凍に寄与する冷媒の流量を大幅増加させること
ができ、よって当該通常負荷運転時における消費電力を
大幅に削減することができるとともに、昼夜間等におけ
る消費電力の平準化と、消費電力の削減とを共に図るこ
とができる。特に、上記高圧側圧縮機21の入口側の冷
媒配管29に、別途当該箇所における冷媒を冷却するた
めの冷水等を冷却媒体とする熱交換器を設ければ、上記
中間冷却器23を全く使用することなく、通常負荷運転
時における運転状態を保持することが可能となるため、
上記効果が一層顕著となる。
【0036】この際に、上記制御手段により、第1温感
筒40における冷媒温度が所定の温度に保持されるよう
に蓄冷材ポンプ39の吐出流量を制御しているので、負
荷変動に対しても、上述した運転条件を安定的に保持す
ることができるうえ、さらに上記蓄冷材36を用いた第
2凝縮器30における冷却により、冷媒を過冷却状態に
なるように設定すれば、当該冷凍サイクルにおける冷凍
効果を一段と高めて、さらに低圧側圧縮機20および高
圧側圧縮機21における消費電力を削減することができ
るとともに、より大きな負荷変動に対する追従性も向上
させることが可能となる。しかも、既存の多段冷凍装置
であっても、膨張手段や凝縮器あるいは蒸発器等を取り
替えることなく、容易に本発明に係る構成のものに改造
することができる。
【0037】また、上記多段冷凍装置にあっては、蓄冷
材36として、5〜60重量%の水と、カルボニル基あ
るいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭素数が1〜
5である有機化合物の一または二種以上との混合物を用
いているので、この種の多段冷凍装置における中間冷却
器の冷媒を冷却するのに充分な低い温度で蓄冷すること
ができる。この際に、第2凝縮器30内に攪拌器を配設
しているので、スラリー状をなす蓄冷材の固形分の沈降
が防止されて、冷熱の伝熱効率が向上する。しかも、上
記蓄冷材36は、かつ蓄冷容量が大きいため、上記第2
凝縮器30の小型化を図ることができる。また、蓄冷材
36の流量が少なくても充分な冷却効果が得られるた
め、蓄冷材ポンプ39の小型化と消費電力の低減化を併
せて図ることが可能となる。特に、上記蓄冷材36とし
てアセトンを含むものを使用している結果、当該蓄冷材
36が第2凝縮器30等における伝熱面に表着すること
を防止することができる。
【0038】
【実施例2】図2は、本発明の多段冷凍装置の第二実施
例を示すもので、後述する他の実施例と同様に、図1に
示したものと同一構成部分には同一符号を付して、その
説明を省略する。図2において、この多段冷凍装置にお
いては、上記第2凝縮器30の出口側に、冷媒の温度を
検出する第2温感筒(第2の温度検出手段)43が設け
られており、さらにこの第2温感筒43による検出温度
に基づいて上記蓄冷材ポンプ39の吐出流量を制御する
ための図示されない制御手段が設けられている。
【0039】すなわち、図1に示した多段冷凍装置にお
いては、上記第1温感筒40における冷媒温度が、第2
凝縮器30における冷却と、中間冷却器23における冷
却との影響を受ける。この点本実施例の多段冷凍装置に
あっては、第2温感筒43を第2凝縮器30の出口側に
設けているので、上記制御手段により、第2凝縮器43
の出口側の冷媒温度に基づいて蓄冷材ポンプ39の吐出
流量を制御することにより、直接第2凝縮器30におけ
る蓄冷材の冷却効果を確認しつつ蓄冷材ポンプ39の流
量制御ができる。
【0040】
【実施例3】図3は、本発明の多段冷凍装置の第三実施
例を示すものである。図3において、この例の多段冷凍
装置においては、上記中間冷却器23と切替弁35との
間に、第2凝縮器30が設けられ、かつ蓄冷材の供給管
37には、上記蓄冷材36の温度を検出するための第3
温感筒45が設置されている。また、上記冷却用冷媒配
管29の中間冷却器23出口側には、開閉弁46が設け
られており、さらに上記第1温感筒40検出温度および
第3温感筒45の検出温度に基づいて、上記蓄冷材ポン
プ39の吐出流量および冷却用冷媒配管29の開閉弁4
6の開閉度を制御するための制御手段47が設けられて
いる。
【0041】このような構成からなる多段冷凍装置によ
れば、上記制御手段47により、第1温感筒40および
第3温感筒45による検出温度に基づいて、蓄冷材ポン
プ39の吐出流量および開閉弁46の開閉度を制御して
いるので、蓄冷材36の温度が充分低い場合には、上記
開閉弁46が、高圧側圧縮機21の入口冷媒温度を下げ
るのに充分な必要最小限度の冷媒流量になるまで閉じら
れ、この状態で蓄冷材ポンプ39の蓄冷材流量が制御さ
れることにより、ほぼ第2凝縮器30のみで冷媒を冷却
する運転状態に保持することができる。また、上記蓄冷
材36を使い果した等の理由により、蓄冷材36の温度
が上昇して蓄冷材ポンプ39の流量制御のみによって
は、第1温感筒40における冷媒温度が所定の温度まで
降下しない場合には、上記開閉弁46が徐々に開かれて
冷却用冷媒配管への冷媒流量が増加し、よって中間冷却
器23において冷媒の冷却を行なうことが可能となる。
【0042】
【実施例4】図4は、本発明の多段冷凍装置の第四実施
例を示すもので、この例の多段冷凍装置にあっては、冷
媒配管26の第2凝縮器30の出入口間および中間冷却
器23の出入口間に、それぞれ開閉弁48、49、5
0、51を介して、上記中間冷却器23のバイパス配管
52および第2凝縮器30のバイパス配管53が設けら
れている。したがって、このような多段冷凍装置によれ
ば、蓄冷時あるいは蓄冷材を使い果たした時のように第
2凝縮器30を使用しない場合には、開閉弁51を閉じ
て冷媒を第2凝縮器30のバイパス配管53側を通し、
他方、冷媒の冷却が第2凝縮器30を用いた蓄冷材36
による冷却のみで充分な時のように、上記中間冷却器2
3での冷却が不要な場合には、上記冷媒を中間冷却器2
3のバイパス配管52側を通すことにより、いずれも上
記第2凝縮器30あるいは中間冷却器23内の伝熱管内
における冷媒の放熱ロスを防止することができるととも
に、さらに冷媒の流路抵抗が減少することにより、圧縮
機20、21の動力を低減化させることができる。
【0043】なお、上記中間冷却器23および第2凝縮
器30のバイパス配管52、53としては、図4に示し
たものの他、例えば図5に示すようなバイパス配管5
4、55も適用することが可能である。このような中間
冷却器23および第2凝縮器30のバイパス配管54、
55によれば、図4に示したものと比較して、開閉弁4
8が不要となり、よってこれら開閉弁の操作あるいは制
御が容易になる。
【0044】
【実施例5】図6は、本発明の多段冷凍装置の第五実施
例を示すもので、この多段冷凍装置にあっては、上記蓄
冷材冷却器33に代えて、上記蓄冷材冷却用配管34が
挿通されて蓄冷材36との熱交換を行う熱交換槽56
と、上記供給管37および戻り管38が接続された蓄冷
槽57とが配設されている。そして、これら熱交換槽5
6と蓄冷槽57とは、上記蓄冷材36を循環させる循環
ポンプ58が設けられた連結配管59によって連結され
ている。
【0045】このような多段冷凍装置にあっては、蓄冷
材36を冷却する際に、循環ポンプ58を駆動して、蓄
冷材36を熱交換槽56と蓄冷槽57との間で、連結配
管59を介して循環させることができるため、上記熱交
換槽56や蓄冷槽57内に攪拌器等の流動手段を設ける
必要がないという利点がある。また、上記熱交換槽56
および蓄冷槽57内に攪拌器を設けた場合には、上記第
一実施例で示した多段冷凍装置のように蓄冷材冷却器3
3内の蓄冷材36の全量を均一に流動させる必要がない
ため、例えば熱交換槽56を急速に、蓄冷槽57を緩慢
に攪拌すれば充分になる。この結果、熱交換槽56にお
いては、熱交換速度を速めることができ、かつ蓄冷槽5
7においては、スラリーの沈降を防止して、内部の温度
分布を均一にすることができる。なお、本実施例の多段
冷凍装置においては、さらに後述する上記第六実施例を
適用することにより、上記蓄冷槽57にさらに接続管を
介して蓄冷材回収槽を設け、この蓄冷材回収槽に上記戻
り管38を接続することもでき、これによれば後述する
上記第六実施例における作用効果についても、同時に奏
することが可能となる。
【0046】
【実施例6】図7は、本発明の多段冷凍装置の第六実施
例を示すもので、この例の多段冷凍装置においては、蓄
冷材冷却器33に代えて、上記蓄冷材冷却用配管34が
挿通されて蓄冷材36との熱交換を行うとともに、供給
管37が接続された蓄冷槽60と、この蓄冷槽60と接
続管61を介して接続されるとともに、上記戻り管38
が接続された蓄冷材回収槽62とが配設されている。
【0047】このような多段冷凍装置によれば、夜間等
に蓄冷された蓄冷材36を蓄冷槽60に蓄えておき、昼
間等の蓄冷材使用時に、蓄冷槽60内の蓄冷材36のみ
を使用して、蓄冷材36を第2凝縮器30との間で循環
させることなく、その戻りを蓄冷材回収槽62に回収す
る。そして、蓄冷材回収槽62に回収された蓄冷材36
は、夜間等に、これら蓄冷槽60および蓄冷材回収槽6
2間のヘッドを利用して、あるいは上記接続管61に介
装するポンプ(図示せず)により蓄冷槽60に供給され
て冷却され、次の昼間等に上記蓄冷槽60から第2凝縮
器30に供給されて使用される。したがって、この例の
多段冷凍装置によれば、第2凝縮器30における冷却媒
体として、常に一定の温度の蓄冷材36を使用すること
ができるために、当該冷凍システムの一層の安定化を図
ることができる。
【0048】
【実施例7】図8は、本発明の多段冷凍装置の第七実施
例を示すものである。図8において、この例の多段冷凍
装置にあっては、上記高圧側圧縮機21の入口側に、低
圧側圧縮機20によって圧縮された冷媒を冷却するため
の熱交換器63が設けられている。そして、上記蓄冷材
冷却器33と第2凝縮器30および熱交換器63との間
に、上記蓄冷材冷却器33で蓄冷された蓄冷材36を第
2凝縮器30に導く供給管64と、第2凝縮器30から
排出された蓄冷材36を、さらに上記熱交換器63の冷
媒として供給する熱交換器導入管65と、熱交換器63
から排出された蓄冷材36を再び蓄冷材冷却器33に戻
す戻り管66と、上記供給管64に介装されて蓄冷材3
6を移送する蓄冷材ポンプ39とを有する蓄冷材移送配
管が設けられている。
【0049】したがって、この例の多段冷凍装置および
これを用いた多段冷凍方法によれば、第2凝縮器30に
おいて冷媒の冷却に利用した後の蓄冷材36を、さらに
上記低圧側圧縮機20出口における冷媒冷却用の熱交換
器63の冷媒として再利用しているので、蓄冷材36を
高温度まで利用することが可能になる。さらに加えて、
設定温度によっては中間冷却器23から冷却用冷媒配管
29を介して高圧側圧縮機21の入口側に導かれる冷媒
が不要となるため、上記中間冷却器23を全く使用しな
い運転が可能となり、この結果より冷媒配管26中の総
ての冷媒を蒸発器25に送って実質的な冷却に使用する
ことができるため、当該冷凍サイクルの能力をより一段
と向上させることができる。
【0050】
【実施例8】図9は、本発明の多段冷凍装置に第八実施
例を示すもので、この例の多段冷凍装置にあっては、図
8に示したものにおいて、蓄冷材移送配管において蓄冷
材36を移送する上記蓄冷材ポンプ39が、戻り管66
に介装されている。したがって、この多段冷凍装置によ
れば、第2凝縮器30および熱交換器63を経た放熱後
において蓄冷材36の温度がより高くなり、この結果上
記蓄冷材36の粘度がより低くなっているため、蓄冷材
ポンプ39による移送が一層容易になり、よって上記蓄
冷材ポンプ39の駆動力を低減化させることができる。
特に、上記蓄冷材36は、第2凝縮器における放熱前に
スラリー状であるのに対して、上記熱交換器63におい
て放熱をした後においては液状であるために、より一層
移送が容易になる。
【0051】なお、上記実施例においては、いずれも蓄
冷材36として、5〜60重量%の水と、カルボニル基
あるいは水酸基を有し融点が−15℃以下で炭素数が1
〜5である有機化合物の一または二種以上との混合物、
さらには、これに水溶性の有機化合物または無機化合物
を含有させたものからなる含水蓄冷材が最も有効である
ことから、これを用いた場合についてのみ説明したが、
これに限るものではなく、例えば水−エチレングリコー
ル、塩化カルシウム溶液等の通常の冷媒を使用すること
も可能である。さらには、蓄冷材冷却器33内に蓄冷材
を封入密閉した剛体を充填し、上記の通常の冷媒を使用
できる。
【0052】また、上記実施例の説明においては、蓄冷
材冷却器33に、内部の蓄冷材36を攪拌するための攪
拌器(流動手段)を配設した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば上記蓄冷材冷却
器33を所定のヘッドを有する高所に配置するととも
に、温度が低くなるに従ってより密度が高くなる蓄冷材
を用いた場合等には、敢えて上記攪拌器を設けることな
く、蓄冷材冷却器33の底部から、より低い温度の蓄冷
材36を第2凝縮器30に供給することにより、一層冷
凍効果を高めるようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1お
よび請求項13に記載の本発明に係る多段冷凍装置およ
び多段冷凍方法によれば、低負荷時に蓄冷した蓄冷材に
よって通常負荷運転時に冷媒を冷却することにより、中
間冷却器への冷却用冷媒の流量を減少させて、蒸発器に
供給する冷媒の流量を増大させ、実質的に冷凍に寄与す
る冷媒の量を増加させることができるため、当該通常負
荷運転時における消費電力を大幅に削減することがで
き、よって昼夜間等における消費電力の平準化と、消費
電力の削減とを共に図ることができる等の効果が得られ
る。特に、高圧側の上記圧縮機の入口側の冷媒配管に、
別途当該箇所における冷媒を冷却するための冷水等を冷
却媒体とする熱交換器を設ければ、上記中間冷却器を全
く使用することなく、通常負荷運転時における運転状態
を保持することが可能となるため、上記効果が一層顕著
となる。加えて、請求項2および14に記載の発明にあ
っては、上記蓄冷材をさらに高圧側圧縮機の入口側の冷
媒冷却用に再利用しているので、上記請求項1および1
3に記載の発明における作用効果に加え、さらに蓄冷材
を高温度まで利用することが可能になるとともに、中間
冷却器を全く使用しない運転が可能となり、この結果一
層多量の冷媒を蒸発器に送って実質的な冷却に寄与せし
めることが可能となるため、当該冷凍サイクルの能力を
一段と向上させることができる。
【0054】この際に、請求項3に記載の発明によれ
ば、制御手段により上記運転条件を安定的に保持するこ
とができ、また請求項4に記載の発明によれば直接第2
凝縮器における蓄冷材の冷却効果を確認しつつ蓄冷材ポ
ンプの流量制御ができる。さらに、請求項5に記載の発
明によれば、蓄冷材の温度が充分低い場合には、開閉弁
が閉じられかつ蓄冷材ポンプの流量が制御されることに
より、ほぼ第2凝縮器のみで冷媒を冷却する運転状態を
保持し、上記蓄冷材の温度が上昇た場合には上記開閉弁
が開かれて中間冷却器における冷媒の冷却を行うことが
できる。
【0055】さらに、請求項6に記載の発明によれば、
第2凝縮器を使用しない場合には、上記冷媒を第2凝縮
器のバイパス配管側を通し、他方上記中間冷却器での冷
却が不要な場合には、上記冷媒を中間冷却器のバイパス
配管側を通すことにより、冷媒の放熱ロスを防止するこ
とができるとともに、冷媒の流路抵抗を減少させて圧縮
機の動力を低減化することができる。また、請求項7に
記載の発明によれば、蓄冷材の粘度が、放熱後の高温時
においてより低くなることから、蓄冷材ポンプによる移
送が容易になり、この結果上記蓄冷材ポンプの駆動力の
低減化が図られる。
【0056】また、請求項8に記載の発明によれば、熱
交換槽や蓄冷槽内に攪拌器等を設ける必要がない等の効
果が得られ、他方請求項9に記載の発明によれば、第2
凝縮器における冷却媒体として、常に一定の温度の蓄冷
材を使用することが可能となり、全体として冷凍サイク
ルの安定化を図ることができる等の効果が得られる。そ
して、請求項10または11に記載のように、上記蓄冷
材を請求項1〜9のいずれかに記載の発明における蓄冷
材として用いれば、第2凝縮器の小型化が図られるとと
もに、蓄冷材流量が少なくても充分な冷却効果が得られ
るため、蓄冷材ポンプの小型化と消費電力の低減化も図
ることができ、加えて、請求項12に記載のように、上
記請求項11に記載の発明における有機化合物の一種と
してアセトンを選択すれば、蓄冷材が伝熱面に表着する
ことを防止できるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段冷凍装置の第一実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図2】本発明の多段冷凍装置の第二実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図3】本発明の多段冷凍装置の第三実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図4】本発明の多段冷凍装置の第四実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図5】本発明の多段冷凍装置の第四実施例の変形例を
示す冷媒配管系統図である。
【図6】本発明の多段冷凍装置の第五実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図7】本発明の多段冷凍装置の第六実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図8】本発明の多段冷凍装置の第七実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図9】本発明の多段冷凍装置の第八実施例を示す冷媒
配管系統図である。
【図10】従来の多段冷凍装置を示す冷媒配管系統図で
ある。
【符号の説明】 20 低圧側圧縮機 21 高圧側圧縮機 22 凝縮器 23 中間冷却器 24 膨張弁(蒸発器用膨張手段) 25 蒸発器 26 冷媒配管 27 三方切替弁(切替弁) 28 補助膨張弁(補助膨張手段) 29 冷却用冷媒配管 30 第2凝縮器 31、35 切替弁 32 膨張弁(蓄冷材冷却器用膨張手段) 33 蓄冷材冷却器 34 蓄冷材冷却用配管 36 蓄冷材 37、64 供給管 38、66 戻り管 39 蓄冷材ポンプ 40 第1温感筒(第1の温度検出手段) 43 第2温感筒(第2の温度検出手段) 46 開閉弁 47 制御手段 48、49、50、51 開閉弁 52、53、54、55 バイパス配管 56 熱交換槽 57、60 蓄冷槽 58 循環ポンプ 59 連結配管 61 接続管 62 蓄冷材回収槽 63 熱交換器 65 熱交換器導入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 正義 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 平野 正義 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 川村 和茂 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 粟井 英司 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 木下 明 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に配設された複数の圧縮機の下流側
    に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
    と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
    上記冷媒配管の上記凝縮器の出口側に、切替弁を介して
    上記凝縮器の下流側の冷媒の一部を上記中間冷却器の冷
    却用冷媒として供給するための補助膨張手段を有する冷
    却用冷媒配管が設けられ、この冷却用冷媒配管の上記中
    間冷却器出口側が、高圧側の上記圧縮機の入口側の上記
    冷媒配管に接続された多段冷凍装置において、 上記切替弁と上記中間冷却器との間、または上記中間冷
    却器と上記蒸発器用膨張手段との間に第2凝縮器を設け
    るとともに、上記冷媒配管に、上流側端部が切替弁を介
    して上記中間冷却器の出口側に接続され、下流側に向け
    て順次蓄冷材冷却器用膨張手段と、蓄冷材冷却器とが配
    設されて下流側端部が上記蒸発器の出口側に接続された
    蓄冷材冷却用配管を設け、かつ上記蓄冷材冷却器と上記
    第2凝縮器との間に、上記蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄
    冷材を上記第2凝縮器内に導く供給管と、上記第2凝縮
    器内の上記蓄冷材を蓄冷材冷却器に導く戻り管と、上記
    蓄冷材を移送する蓄冷材ポンプとを有する蓄冷材移送配
    管を設けたことを特徴とする多段冷凍装置。
  2. 【請求項2】 直列に配設された複数の圧縮機の下流側
    に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
    と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
    上記冷媒配管の上記凝縮器の出口側に、切替弁を介して
    上記凝縮器下流側の冷媒の一部を上記中間冷却器の冷却
    用冷媒として供給するための補助膨張手段を有する冷却
    用冷媒配管が設けられ、この冷却用冷媒配管の上記中間
    冷却器出口側が、高圧側の上記圧縮機の入口側の上記冷
    媒配管に接続された多段冷凍装置において、 上記切替弁と上記中間冷却器との間、または上記中間冷
    却器と上記蒸発器用膨張手段との間に第2凝縮器を設
    け、かつ上記高圧側の圧縮機の入口側に上記冷媒を冷却
    するための熱交換器を設けるとともに、上記冷媒配管
    に、上流側端部が切替弁を介して上記中間冷却器の出口
    側に接続され、下流側に向けて順次蓄冷材冷却器用膨張
    手段と、蓄冷材冷却器とが配設されて下流側端部が上記
    蒸発器の出口側に接続された蓄冷材冷却用配管を設け、
    かつ上記蓄冷材冷却器と上記第2凝縮器および上記熱交
    換器との間に、上記蓄冷材冷却器で蓄冷された蓄冷材を
    上記第2凝縮器内に導く供給管と、上記第2凝縮器から
    排出された上記蓄冷材をさらに上記熱交換器の冷媒とし
    て供給する熱交換器導入管と、上記熱交換器から排出さ
    れた上記蓄冷材を蓄冷材冷却器に戻す戻り管と、上記蓄
    冷材を移送する蓄冷材ポンプとを有する蓄冷材移送配管
    を設けたことを特徴とする多段冷凍装置。
  3. 【請求項3】 上記蒸発器用膨張手段の入口側に、上記
    冷媒の温度を検出する第1の温度検出手段を設けるとと
    もに、この第1の温度検出手段による検出温度または上
    記蒸発器における被冷却媒体の温度に基づいて上記蓄冷
    材ポンプの吐出流量を制御する制御手段を備えてなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の多段冷凍装
    置。
  4. 【請求項4】 上記第2凝縮器の出口側に、上記冷媒の
    温度を検出する第2の温度検出手段を設けるとともに、
    この第2の温度検出手段による検出温度に基づいて上記
    蓄冷材ポンプの吐出流量を制御する制御手段を備えてな
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の多段冷凍
    装置。
  5. 【請求項5】 上記冷却用冷媒配管に開閉弁を設け、上
    記蒸発器用膨張手段の入口側に、上記冷媒の温度を検出
    する第1の温度検出手段を設けるとともに、この第1の
    温度検出手段による検出温度または上記蒸発器における
    被冷却媒体の温度に基づいて上記蓄冷材ポンプの吐出流
    量および上記開閉弁の開閉度を制御する制御手段を備え
    てなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の多段冷凍装置。
  6. 【請求項6】 上記冷媒配管の上記第2凝縮器の出入口
    間および上記中間冷却器の出入口間の少なくとも一方
    に、開閉弁を介して上記冷媒のバイパス配管を設けたこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多段冷
    凍装置。
  7. 【請求項7】 上記蓄冷材ポンプを、上記蓄冷材移送配
    管の上記戻り管に設けたことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の多段冷凍装置。
  8. 【請求項8】 上記蓄冷材冷却器は、上記蓄冷材冷却用
    配管が挿通されて上記蓄冷材との熱交換を行う熱交換槽
    と、少なくとも上記供給管が接続された蓄冷槽と、これ
    ら熱交換槽および蓄冷槽の間に接続されて内部の上記蓄
    冷材を循環させる連結配管とを備えてなることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載の多段冷凍装置。
  9. 【請求項9】 上記蓄冷材冷却器は、上記蓄冷材冷却用
    配管が挿通されて上記蓄冷材との熱交換を行うととも
    に、上記供給管が接続された蓄冷槽と、この蓄冷槽と接
    続管を介して接続されるとともに、上記戻り管が接続さ
    れた蓄冷材回収槽とを備えてなることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の多段冷凍装置。
  10. 【請求項10】 上記蓄冷材は、上記蓄冷材冷却器にお
    ける蓄冷時に固形物を生成する流動体であることを特徴
    とする請求項1〜9のいずれかに記載の多段冷凍装置。
  11. 【請求項11】 上記蓄冷材は、5〜60重量%の水
    と、カルボニル基あるいは水酸基を有し融点が−15℃
    以下で炭素数が1〜5である有機化合物の一または二種
    以上との混合物からなり、かつ少なくとも上記第2凝縮
    器内に上記蓄冷材の流動手段を設けたことを特徴とする
    請求項1〜10のいずれかに記載の多段冷凍装置。
  12. 【請求項12】 上記蓄冷材中の上記有機化合物の一種
    がアセトンであることを特徴とする請求項11に記載の
    多段冷凍装置。
  13. 【請求項13】 直列に配設された複数の圧縮機の下流
    側に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
    と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
    上記冷媒配管の上記凝縮器の出口側に、切替弁を介して
    上記凝縮器下流側の冷媒の一部を上記中間冷却器の冷却
    用冷媒として供給するための補助膨張手段を有する冷却
    用冷媒配管が設けられ、この冷却用冷媒配管の上記中間
    冷却器出口側が、高圧側の上記圧縮機の入口側の上記冷
    媒配管に接続されるとともに、さらに上記切替弁と上記
    中間冷却器との間、または上記中間冷却器と上記蒸発器
    用膨張手段との間に第2凝縮器が設けられた多段冷凍装
    置を用い、 低負荷時に上記中間冷却器を経た上記冷媒の少なくとも
    一部によって蓄冷材を冷却することにより蓄冷し、通常
    負荷運転時に、上記蓄冷材を上記第2凝縮器に供給して
    冷媒を冷却することにより、上記中間冷却器への上記冷
    却用冷媒の流量を減少せしめることを特徴とする多段冷
    凍方法。
  14. 【請求項14】 直列に配設された複数の圧縮機の下流
    側に、順次凝縮器と、中間冷却器と、蒸発器用膨張手段
    と、蒸発器とが冷媒配管によって接続されるとともに、
    上記冷媒配管の上記凝縮器の出口側に、切替弁を介して
    上記凝縮器下流側の冷媒の一部を上記中間冷却器の冷却
    用冷媒として供給するための補助膨張手段を有する冷却
    用冷媒配管が設けられ、この冷却用冷媒配管の上記中間
    冷却器出口側が、高圧側の上記圧縮機の入口側の上記冷
    媒配管に接続されるとともに、さらに上記切替弁と上記
    中間冷却器との間、または上記中間冷却器と上記蒸発器
    用膨張手段との間に第2凝縮器が設けられ、かつ上記高
    圧側圧縮機の入口側に上記冷媒を冷却するための熱交換
    器が設けられた多段冷凍装置を用い、 低負荷時に上記中間冷却器を経た上記冷媒の少なくとも
    一部によって蓄冷材を冷却することにより蓄冷し、通常
    負荷運転時に、上記蓄冷材を上記第2凝縮器に供給する
    とともに、上記第2凝縮器から排出された上記冷媒をさ
    らに上記熱交換器に供給して冷媒を冷却することによ
    り、上記中間冷却器への上記冷却用冷媒の流量を減少せ
    しめることを特徴とする多段冷凍方法。
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