JPH0860988A - 大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法及び装置 - Google Patents
大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法及び装置Info
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- JPH0860988A JPH0860988A JP6196747A JP19674794A JPH0860988A JP H0860988 A JPH0860988 A JP H0860988A JP 6196747 A JP6196747 A JP 6196747A JP 19674794 A JP19674794 A JP 19674794A JP H0860988 A JPH0860988 A JP H0860988A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大断面矩形シールド機のテールプレートの変
形を防止する方法及び変形防止装置を提供する。 【構成】 大断面矩形シールド機のテールプレート１の
内周面であって既に組み立てられ形状保持具１０で内側
から支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位
置に、支持材１１を内外方向へ出入り可能に設置し、少
なくともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状
態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させることを特徴とする。 【効果】 テールプレートへ作用する土圧、水圧などの
大きな外力は支持材がセグメントへ伝達して支持力を
得、変形を可及的に防止してテールクリアランスを機械
的に確実に確保できる。
形を防止する方法及び変形防止装置を提供する。 【構成】 大断面矩形シールド機のテールプレート１の
内周面であって既に組み立てられ形状保持具１０で内側
から支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位
置に、支持材１１を内外方向へ出入り可能に設置し、少
なくともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状
態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させることを特徴とする。 【効果】 テールプレートへ作用する土圧、水圧などの
大きな外力は支持材がセグメントへ伝達して支持力を
得、変形を可及的に防止してテールクリアランスを機械
的に確実に確保できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、大断面の矩形トンネ
ルをシールド工法で施工する場合に実施される、矩形シ
ールド機のテールプレートの変形を防止する方法及び変
形防止装置に関する。
ルをシールド工法で施工する場合に実施される、矩形シ
ールド機のテールプレートの変形を防止する方法及び変
形防止装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】大断面の矩形トンネルをシールド工法で
施工する場合に、地山側から土圧、水圧などの大きな外
力を受けると、矩形シールド機は、通常の円形シールド
機に比較して曲げモーメントが卓越しているため、図７
Ａ，Ｂに実線で誇張して例示したようにテールプレート
１は点線図示の形状から内側へ大きく変形する。図中の
符号２がセグメントである。かくしてテールプレート１
が図７Ａ，Ｂに実線で図示したように変形すると、テー
ルプレート１とセグメント２との間のテールクリアラン
スＣが小さくなってセグメントを組立てられなくなる。
施工する場合に、地山側から土圧、水圧などの大きな外
力を受けると、矩形シールド機は、通常の円形シールド
機に比較して曲げモーメントが卓越しているため、図７
Ａ，Ｂに実線で誇張して例示したようにテールプレート
１は点線図示の形状から内側へ大きく変形する。図中の
符号２がセグメントである。かくしてテールプレート１
が図７Ａ，Ｂに実線で図示したように変形すると、テー
ルプレート１とセグメント２との間のテールクリアラン
スＣが小さくなってセグメントを組立てられなくなる。
【０００３】そこで従来はテールプレートの板厚を大き
くし剛性を高めることによって対処してきた。また、円
形シールド機に関しては、セグメントが自重によって沈
下してテールクリアランスが小さくなる場合に、図８に
例示したようにテールプレート１の底面内周（テールプ
レート下部）にセグメント２へ当接する厚さが２〜３cm
の帯鋼３を溶接して対処してきた。図８中の符号４はテ
ールシール、５はリングガーダ、６は推進ジャッキ、７
がセグメントに当って反力をとるスプレッダである。
くし剛性を高めることによって対処してきた。また、円
形シールド機に関しては、セグメントが自重によって沈
下してテールクリアランスが小さくなる場合に、図８に
例示したようにテールプレート１の底面内周（テールプ
レート下部）にセグメント２へ当接する厚さが２〜３cm
の帯鋼３を溶接して対処してきた。図８中の符号４はテ
ールシール、５はリングガーダ、６は推進ジャッキ、７
がセグメントに当って反力をとるスプレッダである。
【０００４】
【本発明が解決しようとする課題】シールド機のテール
プレートは、シールド機の加工や製作上その厚さは２０
cm以下、好ましくは１５〜１８cm位に制限される。テー
ルクリアランスは、止水や裏込め材の流入防止などの観
点から最大３〜５cm程度必要であるから、テールプレー
トに許される変形量は最大で２〜３cm程度となる。矩形
トンネルの幅寸法が１０ｍ以上になると、曲げモーメン
トの大きさも２００〜３００トン・ｍ程度作用するか
ら、矩形シールド機のテールプレートの厚さは設計上２
０cm以上のものが必要となり、現状の技術では前記理由
によって実施は困難である。よって代替え技術として大
きな外力に対してテールプレートの変形を防止する方法
なり装置が要望される。
プレートは、シールド機の加工や製作上その厚さは２０
cm以下、好ましくは１５〜１８cm位に制限される。テー
ルクリアランスは、止水や裏込め材の流入防止などの観
点から最大３〜５cm程度必要であるから、テールプレー
トに許される変形量は最大で２〜３cm程度となる。矩形
トンネルの幅寸法が１０ｍ以上になると、曲げモーメン
トの大きさも２００〜３００トン・ｍ程度作用するか
ら、矩形シールド機のテールプレートの厚さは設計上２
０cm以上のものが必要となり、現状の技術では前記理由
によって実施は困難である。よって代替え技術として大
きな外力に対してテールプレートの変形を防止する方法
なり装置が要望される。
【０００５】一方、従来図８に示したように行なわれて
いる方法は、テールプレートの下部にのみ支持材を設置
し、今から組み立てようとするセグメントよりも１リン
グ手前のセグメントに帯鋼３を当接させ支持する構成で
ある。従って、テールプレート１の変形を防止するとい
うよりは、セグメントの自重による沈下を防止して、下
側のテールプレートとセグメントの間の隙間（テールク
リアランスＣ）を確保する程度の簡易なものでしかな
い。しかもシールド機が掘進する場合には、テールプレ
ート１と共に帯鋼３も、組み立てられたセグメント２の
外面をかじりながら（又は削りながら）滑って前進する
ことになる。従って、帯鋼３に大きな荷重が載荷される
と、シールド機の掘進抵抗が大きいばかりでなく、内側
の形状保持具による支持が強力であって、セグメントに
僅かでも凹凸があると、その凸部へぶつかってつっかえ
たり、セグメントに大きな損傷を与える危険性があるの
で問題視されている。
いる方法は、テールプレートの下部にのみ支持材を設置
し、今から組み立てようとするセグメントよりも１リン
グ手前のセグメントに帯鋼３を当接させ支持する構成で
ある。従って、テールプレート１の変形を防止するとい
うよりは、セグメントの自重による沈下を防止して、下
側のテールプレートとセグメントの間の隙間（テールク
リアランスＣ）を確保する程度の簡易なものでしかな
い。しかもシールド機が掘進する場合には、テールプレ
ート１と共に帯鋼３も、組み立てられたセグメント２の
外面をかじりながら（又は削りながら）滑って前進する
ことになる。従って、帯鋼３に大きな荷重が載荷される
と、シールド機の掘進抵抗が大きいばかりでなく、内側
の形状保持具による支持が強力であって、セグメントに
僅かでも凹凸があると、その凸部へぶつかってつっかえ
たり、セグメントに大きな損傷を与える危険性があるの
で問題視されている。
【０００６】従って、本発明の目的は、外力によるテー
ルプレートの変形を防止してテールクリアランスを確保
し、セグメントの組立てを容易に可能ならしめると共
に、シールド機の掘進時にセグメントを削ったり損傷を
与える心配がないように改良した、大断面矩形シールド
機のテールプレートの変形防止方法及び変形防止装置を
提供することである。
ルプレートの変形を防止してテールクリアランスを確保
し、セグメントの組立てを容易に可能ならしめると共
に、シールド機の掘進時にセグメントを削ったり損傷を
与える心配がないように改良した、大断面矩形シールド
機のテールプレートの変形防止方法及び変形防止装置を
提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題
を解決するための手段として、請求項１の発明に係る大
断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法
は、大断面矩形シールド機のテールプレート１の内周面
であって既に組み立てられ形状保持具１０で内側から支
持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置に、
支持材１１を内外方向へ出入り可能に設置し、少なくと
もテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態でテ
ールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝達させ
ることを特徴とする。
を解決するための手段として、請求項１の発明に係る大
断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法
は、大断面矩形シールド機のテールプレート１の内周面
であって既に組み立てられ形状保持具１０で内側から支
持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置に、
支持材１１を内外方向へ出入り可能に設置し、少なくと
もテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態でテ
ールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝達させ
ることを特徴とする。
【０００８】また、請求項２の発明に係る大断面矩形シ
ールド機のテールプレートの変形防止装置は、大断面矩
形シールド機のテールプレート１の内周面であって既に
組み立てられ形状保持具１０で内側から支持されたセグ
メント２へ当接して外力を伝達する位置に、支持材１１
が内外方向へ出入り可能に設置されていること、及び前
記支持材１１は少なくともテールクリアランスＣと同等
な突き出し量の圧縮変形状態でテールプレート１が受け
た外力をセグメント２へ伝達させる積層ゴム１２と、該
積層ゴムの外面に装着された金属製の保護カバー１３と
で構成されていることを特徴とする。
ールド機のテールプレートの変形防止装置は、大断面矩
形シールド機のテールプレート１の内周面であって既に
組み立てられ形状保持具１０で内側から支持されたセグ
メント２へ当接して外力を伝達する位置に、支持材１１
が内外方向へ出入り可能に設置されていること、及び前
記支持材１１は少なくともテールクリアランスＣと同等
な突き出し量の圧縮変形状態でテールプレート１が受け
た外力をセグメント２へ伝達させる積層ゴム１２と、該
積層ゴムの外面に装着された金属製の保護カバー１３と
で構成されていることを特徴とする。
【０００９】さらに請求項３の発明に係る大断面矩形シ
ールド機のテールプレートの変形防止装置は、前記支持
材１１が、少なくともテールクリアランスＣと同等な突
き出し量の状態でテールプレート１が受けた外力をセグ
メント２へ伝達させる油圧ピストン１４であり、前記油
圧ピストンの後室１５へ油圧を供給する手段１６が設け
られていることを特徴とする。
ールド機のテールプレートの変形防止装置は、前記支持
材１１が、少なくともテールクリアランスＣと同等な突
き出し量の状態でテールプレート１が受けた外力をセグ
メント２へ伝達させる油圧ピストン１４であり、前記油
圧ピストンの後室１５へ油圧を供給する手段１６が設け
られていることを特徴とする。
【００１０】請求項４の発明は、前記支持材１１が、少
なくともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状
態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させる押圧ブロック１７であり、前記押圧ブロックの
後面がジャッキ１８で押されていることを特徴とする。
前記発明の押圧ブロック１７の後面は、出入り方向に対
して直角な向きに必要な押し出しストロークを満たす角
度の傾斜面１７ａに形成され、片面を前記傾斜面と同一
角度の逆傾斜面１９ａに形成され他側面は押圧ブロック
の出入り方向に対して直角な滑動面１９ｂに形成された
楔ブロック１９が、前記逆傾斜面１９ａを前記押圧ブロ
ック１７の傾斜面１７ａに滑動可能に接触させられ、他
側の滑動面１７ｂは反力受け面２０に沿って滑動する構
成とされていること、及び前記楔ブロック１９を前記反
力受け面２０と平行に駆動するジャッキ１８が設置され
ていることも特徴とする。
なくともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状
態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させる押圧ブロック１７であり、前記押圧ブロックの
後面がジャッキ１８で押されていることを特徴とする。
前記発明の押圧ブロック１７の後面は、出入り方向に対
して直角な向きに必要な押し出しストロークを満たす角
度の傾斜面１７ａに形成され、片面を前記傾斜面と同一
角度の逆傾斜面１９ａに形成され他側面は押圧ブロック
の出入り方向に対して直角な滑動面１９ｂに形成された
楔ブロック１９が、前記逆傾斜面１９ａを前記押圧ブロ
ック１７の傾斜面１７ａに滑動可能に接触させられ、他
側の滑動面１７ｂは反力受け面２０に沿って滑動する構
成とされていること、及び前記楔ブロック１９を前記反
力受け面２０と平行に駆動するジャッキ１８が設置され
ていることも特徴とする。
【００１１】
【作用】支持材１１が、既に組立てられ内側を形状保持
具１０で支持されたセグメント２へ当接して伝達する外
力の大きさの限度に、テールプレート１の変形が確実に
防止される。支持材１１は、内外方向へ出入り可能であ
るから、シールド機が掘進するときは、外方へ引込めて
セグメントに対する垂直力（接触圧）を低減するか又は
解消させ、もって支持材１１がセグメント２の外面をか
じったり削ったりしない移動をさせ、セグメントの損傷
を防ぎ、あるいは無用な摩擦抵抗の発生を防ぐ。
具１０で支持されたセグメント２へ当接して伝達する外
力の大きさの限度に、テールプレート１の変形が確実に
防止される。支持材１１は、内外方向へ出入り可能であ
るから、シールド機が掘進するときは、外方へ引込めて
セグメントに対する垂直力（接触圧）を低減するか又は
解消させ、もって支持材１１がセグメント２の外面をか
じったり削ったりしない移動をさせ、セグメントの損傷
を防ぎ、あるいは無用な摩擦抵抗の発生を防ぐ。
【００１２】支持材が積層ゴム１２と保護カバー１３で
構成されている場合も、セグメント２の凹凸に対しては
積層ゴム１２の弾力性に基いて内外方向への変形（出入
り）を生じさせてセグメントの損傷等を防ぐ。支持材１
１が油圧ピストン１４である場合は、油圧制御によっ
て、また、押圧ブロック１７であるときはジャッキ１８
の出力制御により、各々テールプレート１が受けた外力
を１００％セグメント２へ伝達する条件を実現できる。
そして、シールド機の掘進時には油圧ピストン１４、押
圧ブロック１７を外方へ引込めて外力の伝達を零にする
か、又は所望大きさの外力に低減して伝達させることが
できる。
構成されている場合も、セグメント２の凹凸に対しては
積層ゴム１２の弾力性に基いて内外方向への変形（出入
り）を生じさせてセグメントの損傷等を防ぐ。支持材１
１が油圧ピストン１４である場合は、油圧制御によっ
て、また、押圧ブロック１７であるときはジャッキ１８
の出力制御により、各々テールプレート１が受けた外力
を１００％セグメント２へ伝達する条件を実現できる。
そして、シールド機の掘進時には油圧ピストン１４、押
圧ブロック１７を外方へ引込めて外力の伝達を零にする
か、又は所望大きさの外力に低減して伝達させることが
できる。
【００１３】
【実施例】次に、図示した本発明の実施例を説明する。
図１Ａ，Ｂは本発明に係る大断面矩形シールド機のテー
ルプレートの変形防止方法及び装置の概念図を示してい
る。即ち、大断面矩形シールド機のテールプレート１の
上下の内周面に、既に組み立てられ形状保持具１０で内
側から支持されたセグメント２へ当接して外力を伝達す
る複数の支持材１１が、変形防止に有効な配置で内外方
向へ出入り可能に設置されている。支持材１１は、少な
くともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態
で、テールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させる構成とされている。
図１Ａ，Ｂは本発明に係る大断面矩形シールド機のテー
ルプレートの変形防止方法及び装置の概念図を示してい
る。即ち、大断面矩形シールド機のテールプレート１の
上下の内周面に、既に組み立てられ形状保持具１０で内
側から支持されたセグメント２へ当接して外力を伝達す
る複数の支持材１１が、変形防止に有効な配置で内外方
向へ出入り可能に設置されている。支持材１１は、少な
くともテールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態
で、テールプレート１が受けた外力をセグメント２へ伝
達させる構成とされている。
【００１４】図２〜図４は前記支持材１１の具体的構造
を示している。テールプレート１の内周面に、少なくと
もテールクリアランスＣと同等な突き出し量の圧縮変形
状態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ
伝達する積層ゴム１２と、該積層ゴム１２の外面を被覆
するように装着された容器形状の金属製の保護カバー１
３とで構成されている。積層ゴム１２及び保護カバー１
３は、テールプレート１の内周面に形成した凹所内に、
積層ゴム１２の弾性変形に基いて内外方向への出入り
（変形）が可能に設置されている。シールド機の掘進時
に保護カバー１３とセグメント２との間に発生する摩擦
力に対しては、保護カバー１３の剛性と、テールプレー
ト１に形成した前記凹みが保護カバー１３を拘束する力
とにより、横ズレや変形が防止される。なお、セグメン
ト２には、前記支持材の保護カバー１３が当接しシール
ド機の掘進と共に保護カバー１３が滑動する軸線方向の
表面に、複数のスタッド２１でコンクリートに固着した
保護鉄板２２が貼付けられている。セグメント２が支持
材１１の当接箇所に集中する荷重で局部的に損傷を受け
ることを防止するためである。更に、前記保護鉄板２２
の表面にグリース等の潤滑材を塗布し又は付着させ、掘
進時における保護カバー１３の滑り性を良好にすること
も実施される。図示した積層ゴム１２は、平面的に見る
と一辺が３４０mmの正方形で、テールクリアランスが５
０mm時の層厚が９０mm位であり、負荷が１００トン当り
１０〜２０mmの変形をするものであり、最大２cm以上圧
縮変形を生ずると、保護カバー１３の内端が凹みの底に
突き当り、テールプレート１が受けた外力は直接セグメ
ント２へ伝達する状態となる。つまり、保護カバー１３
は、最大変形時にストッパの役目をし、その状態で最小
のテールクリアランスＣを確保すると共に過大な力が積
層ゴム１２へ負荷しないように保護する。そのため、保
護カバー１３は厚さ２０mmの鉄製とされ、テールクリア
ランスが５０mm時に、保護カバー１３の内端と凹み底と
の隙間を２０mm確保する仕様で構成されている。
を示している。テールプレート１の内周面に、少なくと
もテールクリアランスＣと同等な突き出し量の圧縮変形
状態でテールプレート１が受けた外力をセグメント２へ
伝達する積層ゴム１２と、該積層ゴム１２の外面を被覆
するように装着された容器形状の金属製の保護カバー１
３とで構成されている。積層ゴム１２及び保護カバー１
３は、テールプレート１の内周面に形成した凹所内に、
積層ゴム１２の弾性変形に基いて内外方向への出入り
（変形）が可能に設置されている。シールド機の掘進時
に保護カバー１３とセグメント２との間に発生する摩擦
力に対しては、保護カバー１３の剛性と、テールプレー
ト１に形成した前記凹みが保護カバー１３を拘束する力
とにより、横ズレや変形が防止される。なお、セグメン
ト２には、前記支持材の保護カバー１３が当接しシール
ド機の掘進と共に保護カバー１３が滑動する軸線方向の
表面に、複数のスタッド２１でコンクリートに固着した
保護鉄板２２が貼付けられている。セグメント２が支持
材１１の当接箇所に集中する荷重で局部的に損傷を受け
ることを防止するためである。更に、前記保護鉄板２２
の表面にグリース等の潤滑材を塗布し又は付着させ、掘
進時における保護カバー１３の滑り性を良好にすること
も実施される。図示した積層ゴム１２は、平面的に見る
と一辺が３４０mmの正方形で、テールクリアランスが５
０mm時の層厚が９０mm位であり、負荷が１００トン当り
１０〜２０mmの変形をするものであり、最大２cm以上圧
縮変形を生ずると、保護カバー１３の内端が凹みの底に
突き当り、テールプレート１が受けた外力は直接セグメ
ント２へ伝達する状態となる。つまり、保護カバー１３
は、最大変形時にストッパの役目をし、その状態で最小
のテールクリアランスＣを確保すると共に過大な力が積
層ゴム１２へ負荷しないように保護する。そのため、保
護カバー１３は厚さ２０mmの鉄製とされ、テールクリア
ランスが５０mm時に、保護カバー１３の内端と凹み底と
の隙間を２０mm確保する仕様で構成されている。
【００１５】次に、図５は、支持材１１が少なくともテ
ールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態でテール
プレート１が受けた外力をセグメント２へ伝達させる油
圧ピストン１４として構成されている。前記油圧ピスト
ンの後室１５へ所定大きさの油圧を供給する手段として
油通路１６が設けられている。図中の符号２１はオイル
シールである。前記油通路１６には図示を省略した油圧
ユニット及び制御回路を通じて所定大きさの油圧が供給
され、油圧ピストン１４を押し出してセグメント２へ当
接させ、テールプレート１が受けた外力をセグメント２
へ伝達する。勿論、シールド機の掘進時には油圧を解消
させ、又は所望の大きさに低減する制御をして油圧ピス
トン１４を外方へ引込めて円滑なる掘進を実現できる。
ールクリアランスＣと同等な突き出し量の状態でテール
プレート１が受けた外力をセグメント２へ伝達させる油
圧ピストン１４として構成されている。前記油圧ピスト
ンの後室１５へ所定大きさの油圧を供給する手段として
油通路１６が設けられている。図中の符号２１はオイル
シールである。前記油通路１６には図示を省略した油圧
ユニット及び制御回路を通じて所定大きさの油圧が供給
され、油圧ピストン１４を押し出してセグメント２へ当
接させ、テールプレート１が受けた外力をセグメント２
へ伝達する。勿論、シールド機の掘進時には油圧を解消
させ、又は所望の大きさに低減する制御をして油圧ピス
トン１４を外方へ引込めて円滑なる掘進を実現できる。
【００１６】次に、図６は、支持材１１が押圧ブロック
１７で構成され、押圧ブロックはジャッキ１８で内外方
向へ駆動されるものを示している。特に押圧ブロック１
７の後面は、内外方向への出入りに対して直角な向きに
必要な押し出しストロークを満たす角度の傾斜面１７ａ
に形成されている。一方、片面を前記傾斜面１７ａと同
一角度の逆傾斜面１９ａに形成され、他側面は押圧ブロ
ック１７の出入り方向に対して直角な滑動面１９ｂに形
成された楔ブロック１９が、前記の逆傾斜面１９ａを前
記押圧ブロック１７の傾斜面１７ａへ滑動可能に接触さ
れ、他側の滑動面１９ｂはテールプレート１に形成した
反力受け面２０に沿って滑動する構成とされている。更
に、前記楔ブロック１９を前記反力受け面２０と平行に
駆動するジャッキ１８が、テールプレート１の厚さの限
度内の大きさのものとしてテールプレート１へ固定して
設置されている。
１７で構成され、押圧ブロックはジャッキ１８で内外方
向へ駆動されるものを示している。特に押圧ブロック１
７の後面は、内外方向への出入りに対して直角な向きに
必要な押し出しストロークを満たす角度の傾斜面１７ａ
に形成されている。一方、片面を前記傾斜面１７ａと同
一角度の逆傾斜面１９ａに形成され、他側面は押圧ブロ
ック１７の出入り方向に対して直角な滑動面１９ｂに形
成された楔ブロック１９が、前記の逆傾斜面１９ａを前
記押圧ブロック１７の傾斜面１７ａへ滑動可能に接触さ
れ、他側の滑動面１９ｂはテールプレート１に形成した
反力受け面２０に沿って滑動する構成とされている。更
に、前記楔ブロック１９を前記反力受け面２０と平行に
駆動するジャッキ１８が、テールプレート１の厚さの限
度内の大きさのものとしてテールプレート１へ固定して
設置されている。
【００１７】従って、ジャッキ１８が伸縮動作すると、
押圧ブロック１７は、背面を反力受け面２０で拘束され
た楔ブロック１７の傾斜面１７ａと逆傾斜面１９ａとが
滑動する機構によって内外方向へ出入り動作し、セグメ
ント２へ当接してテールプレート１が受けた外力をセグ
メントで伝達し、又は外力の伝達を解除又は減少させる
ことができる。
押圧ブロック１７は、背面を反力受け面２０で拘束され
た楔ブロック１７の傾斜面１７ａと逆傾斜面１９ａとが
滑動する機構によって内外方向へ出入り動作し、セグメ
ント２へ当接してテールプレート１が受けた外力をセグ
メントで伝達し、又は外力の伝達を解除又は減少させる
ことができる。
【００１８】
【本発明が奏する効果】本発明に係る大断面矩形シール
ド機のテールプレートの変形防止方法及び装置によれ
ば、テールプレートへ作用する土圧、水圧などの大きな
外力は支持材がセグメントへ伝達して支持力を得、変形
を可及的に防止してテールクリアランスを機械的に確実
に確保できるので、止水や裏込め材の流入防止などに有
効であるし、セグメントの組立てに支障を生じさせな
い。
ド機のテールプレートの変形防止方法及び装置によれ
ば、テールプレートへ作用する土圧、水圧などの大きな
外力は支持材がセグメントへ伝達して支持力を得、変形
を可及的に防止してテールクリアランスを機械的に確実
に確保できるので、止水や裏込め材の流入防止などに有
効であるし、セグメントの組立てに支障を生じさせな
い。
【図１】Ａは本発明を実施した大断面矩形シールド機の
テールプレート部分を簡単化して示した垂直断面図、Ｂ
は同前の横断面図である。
テールプレート部分を簡単化して示した垂直断面図、Ｂ
は同前の横断面図である。
【図２】支持材の部分を拡大して示した断面図である。
【図３】図２の３−３線矢視断面図である。
【図４】支持材を更に拡大した断面図である。
【図５】異なる支持材の構成を拡大した断面図である。
【図６】更に異なる支持材の構成を拡大した断面図であ
る。
る。
【図７】Ａは矩形シールド機のテールプレートの変形状
態を概念的に簡単化して示した垂直断面図、Ｂは同前の
横断面図である。
態を概念的に簡単化して示した垂直断面図、Ｂは同前の
横断面図である。
【図８】従来の円形シールド機のテールプレートの支持
構造を示した断面図である。
構造を示した断面図である。
１ テールプレート １０ 形状保持具 ２ セグメント １１ 支持材 Ｃ テールクリアランス １２ 積層ゴム １３ 保護カバー １４ 油圧ピストン １５ 後室 １６ 油圧供給手段 １７ 押圧ブロック １８ ジャッキ １７ａ 傾斜面 １９ａ 逆傾斜面 １９ｂ 滑動面 ２０ 反力受け面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 忠浩 東京都中央区銀座八丁目21番１号 株式会 社竹中土木内 (72)発明者 近 信明 東京都中央区銀座八丁目21番１号 株式会 社竹中土木内 (72)発明者 吉澤 敦 東京都中央区銀座八丁目21番１号 株式会 社竹中土木内 (72)発明者 井上 年史 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目１番１ 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 田中 淳一 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目１番１ 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
Claims (5)
- 【請求項１】 大断面矩形シールド機のテールプレート
の内周面であって既に組み立てられ形状保持具で内側か
ら支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置
に、支持材を内外方向へ出入り可能に設置し、少なくと
もテールクリアランスと同等な突き出し量の状態でテー
ルプレートが受けた外力をセグメントへ伝達させること
を特徴とする、大断面矩形シールド機のテールプレート
の変形防止方法。 - 【請求項２】 大断面矩形シールド機のテールプレート
の内周面であって既に組み立てられ形状保持具で内側か
ら支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置
に、支持材が内外方向へ出入り可能に設置されているこ
と、前記支持材は少なくともテールクリアランスと同等
な突き出し量の圧縮変形状態でテールプレートが受けた
外力をセグメントへ伝達させる積層ゴムと、該積層ゴム
の外面に装着された金属製の保護カバーとで構成されて
いることを特徴とする、大断面矩形シールド機のテール
プレートの変形防止装置。 - 【請求項３】 大断面矩形シールド機のテールプレート
の内周面であって既に組み立てられ形状保持具で内側か
ら支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置
に、支持材が内外方向へ出入り可能に設置されているこ
と、前記支持材は少なくともテールクリアランスと同等
な突き出し量の状態でテールプレートが受けた外力をセ
グメントへ伝達させる油圧ピストンであり、前記油圧ピ
ストンの後室へ油圧を供給する手段が設けられているこ
とを特徴とする、大断面矩形シールド機のテールプレー
トの変形防止装置。 - 【請求項４】 大断面矩形シールド機のテールプレート
の内周面であって既に組み立てられ形状保持具で内側か
ら支持されたセグメントへ当接して外力を伝達する位置
に、支持材が内外方向へ出入り可能に設置されているこ
と、前記支持材は少なくともテールクリアランスと同等
な突き出し量の状態でテールプレートが受けた外力をセ
グメントへ伝達させる押圧ブロックであり、前記押圧ブ
ロックの後面がジャッキで押されていることを特徴とす
る、大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止
装置。 - 【請求項５】 請求項４に記載した押圧ブロックの後面
は出入り方向に対して直角な向きに必要な押し出しスト
ロークを満たす角度の傾斜面に形成され、片面を前記傾
斜面と同一角度の逆傾斜面に形成され他側面は押圧ブロ
ックの出入り方向に対して直角な滑動面に形成された楔
ブロックが、前記逆傾斜面を前記押圧ブロックの傾斜面
に滑動可能に接触させられ、他側の滑動面は反力受け面
に沿って滑動する構成とされていること、及び前記楔ブ
ロックを前記反力受け面と平行に駆動するジャッキが設
置されていることを特徴とする、大断面矩形シールド機
のテールプレートの変形防止装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19674794A JP3516055B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19674794A JP3516055B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法及び装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0860988A true JPH0860988A (ja) | 1996-03-05 |
| JP3516055B2 JP3516055B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=16362941
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19674794A Expired - Fee Related JP3516055B2 (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 大断面矩形シールド機のテールプレートの変形防止方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3516055B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002364283A (ja) * | 2001-06-05 | 2002-12-18 | Nippon Kokan Light Steel Kk | 圧入工法用セグメントピース及びそれを用いた沈設体 |
| JP2014201909A (ja) * | 2013-04-02 | 2014-10-27 | 株式会社大林組 | シールドトンネルのセグメント組立方法及びそれに用いるトンネル掘進機 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE602005026839D1 (de) | 2004-11-10 | 2011-04-21 | Toyo Boseki | Protonenleitendes polymer enthaltende zusammensetzung und herstellungsverfahren dafür, die protonenleitendes polymer enthaltende zusammensetzung enthaltende katalysatortinte und den katalysator enthaltende brennstoffzelle |
-
1994
- 1994-08-22 JP JP19674794A patent/JP3516055B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002364283A (ja) * | 2001-06-05 | 2002-12-18 | Nippon Kokan Light Steel Kk | 圧入工法用セグメントピース及びそれを用いた沈設体 |
| JP2014201909A (ja) * | 2013-04-02 | 2014-10-27 | 株式会社大林組 | シールドトンネルのセグメント組立方法及びそれに用いるトンネル掘進機 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3516055B2 (ja) | 2004-04-05 |
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