JPH0860689A - 地下室二重壁の構造及び地下室二重壁の排水装置並びに二重壁用長さ調節可能の支持部材。 - Google Patents

地下室二重壁の構造及び地下室二重壁の排水装置並びに二重壁用長さ調節可能の支持部材。

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JPH0860689A
JPH0860689A JP22240094A JP22240094A JPH0860689A JP H0860689 A JPH0860689 A JP H0860689A JP 22240094 A JP22240094 A JP 22240094A JP 22240094 A JP22240094 A JP 22240094A JP H0860689 A JPH0860689 A JP H0860689A
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double
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basement
plate
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Hiroyasu Ooka
裕保 大岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 漏水や結露水の悪影響を防止し、室内を広く
できる地下建造物の二重壁と、漏水や結露水を完全に地
下へ排水する排水装置と、その二重壁に空間を設けて断
熱性を持たせ、確りと外壁へ支持できる支持部材とを提
供する。 【構成】 本実はぎ構造で接続できる合成樹脂板の内
壁、又はこれに断熱材層を貼着した内壁、又は不燃性板
を貼着した内壁、又は断熱材層と不燃性板とを貼着した
内壁、又は合成樹脂板と空気層と内装用壁板との3重構
造の内壁、又は不燃性板と合成樹脂フィルムとの内壁、
又は不燃性板と断熱材層との内壁が、支持部材により外
壁から空間を保って支持された二重壁の構造と、外壁に
取り付けた水切りと溝形管と排水パイプとよりなる排水
装置と、筒体と柱状体の2個の部材よりなり、さや管式
に柱状体を筒体へ嵌入することにより、長さ調節が可能
の二重壁専用の支持部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地下室の二重壁におい
て、防湿性に優れ室内を広く取ることができる二重壁の
構造と、外壁からの漏水や内壁の結露水を排出する排水
装置と、内壁を外壁に支持させるための支持部材とに関
する。
【0002】
【従来の技術】地下建造物では、周辺の地層に含まれた
地下水がコンクリート躯体に浸透して地下室は多湿とな
り、特に地下水位の高い地域等の場合は、地下水がコン
クリート躯体に浸透したり、打ち継ぎ部やセパレーター
等から漏水するので、コンクリート躯体にアスファルト
やシート防水を施すか、防水薬液注入等の対策が講じら
れている。しかし、コンクリート躯体にアスファルト等
の被覆をするなどの、地下外壁の外防水の施工では、1
00cm程度の作業空間が必要であり、また地下外壁を
貫通している切張りがあるため、切張り部を避けて外防
水を施工し、切張りの盛替え後に残りの防水を行う方法
がとられるが、切張りの盛替えのための防水施工が2段
階になり施工ミスが起こりやすく、一度欠陥が発生する
と直すのはほとんど不可能な場合が多く、施工が困難で
あるばかりでなく建築費が高価になる問題点がある。ま
た地層の温度は年間を通じて約15°Cであるため、コ
ンクリート躯体も約15°Cとなり、夏季の高温多湿な
外気や冬季の暖房による地下室の温度との差によって、
壁面に結露水が発生して壁を汚したり、カビの原因とな
って美観上支障があるばかりでなく、カビを介して呼吸
器にアレルギー症状を誘発する等の不具合があった。そ
こで、この漏水や結露水の発生を防止するために、コン
クリート躯体の内側に内壁を設けて二重壁とし、外壁と
内壁との間の隙間が持つ断熱効果によって、地下室内の
温度差から生ずる結露現象を減少させ、居住性を向上さ
せようとする二重壁の建造がかなり広く行われている。
【0003】二重壁にはコンクリートブロックを積み上
げた内壁が最も多い。図22は、コンクリートブロック
を使用した従来の二重壁の構造を示す一部切除縦断面図
である。外壁4の打継ぎ部に止水板28が設けられ、外
壁形成時の型枠の位置保持のために取り付けたセパレー
ター5にも止水板28が残ったまま埋没している。床2
9には内壁2を積み上げるための立上がりを設け、これ
にコンクリートブロック30を梁31まで積み上げてあ
る。従って、コンクリートブロック30による内壁2
と、外壁4との間に空間6があり、内壁2と外壁4とは
遊離している。なお、空間6の下部には漏水を排水する
ためにモルタルで排水溝32が形成され、ここから排水
パイプを通じて漏水が地下のピットへ流入するようにな
っている。
【0004】その他セメント成形板、PC板、ALC板
等が使用されるが、これらはコンクリートブロックと異
なり自立することができないので、防錆処理した軽量鉄
骨下地等で壁下地を組み立て、この壁下地に張り付けて
内壁にしており、この場合もコンクリートブロックの場
合も、外壁と内壁との間に排水溝を設ける必要がある
上、コンクリートブロックも壁下地も厚いものなので、
外壁から室内面までの距離として少なくとも30cmを
要するから、室内面積が狭くなる問題点がある。
【0005】従来の二重壁の工法として、複数の合成樹
脂板を使用する特開平3−5529公報記載の発明の提
案がある。まず外壁を形成し、次いでこの外壁の内面側
に空間部を残して、複数の合成樹脂板を重ねて配設し、
合成樹脂板間に横面視略楕円形状の空気層を設け、更に
コンクリートで内壁を形成しその表面に適宜装飾を施す
ものである。合成樹脂板は横断面が波形や鋸刃状で山部
と谷部が同一方向に並立した形状の板、又は断面コ字状
の溝を表裏に複数並列した形状の板で、これらの複数枚
の合成樹脂板を互いに面対称の状態で配列し、合成樹脂
板間に横面視略楕円形状の空気層を設けたことを特徴と
するものである。
【0006】また、特殊のプラスチック防水板を使用し
たものに、特開平5−44270号公報記載の二重壁が
提案されている。このものは多数の凸部を設けたプラス
チック板であって、その凸部を外壁の内側に当接させ、
そこから躯体へスクリュー釘を用いて取り付け、プラス
チック防水板の室内面へモルタルの内壁を塗布し、凸部
の高さに相当する隙間を外壁とプラスチック防水板との
間に形成させたものである。なお、下部にはモルタルで
排水溝を設けてある。
【0007】また、特開平4−89931号公報記載の
発明は、表裏両面を凹凸面とした止水板を外壁に接着し
て、凹部の隙間から漏水を排水溝へ流下させるように
し、この止水板の内側に鉄筋を組み立てて、モルタルを
施し内壁を形成した二重壁であり、内壁の本体は鉄筋入
りモルタルで、これに遮水のため止水板を添わせた構成
である。
【0008】地下二重壁の排水装置については、前記の
モルタルによる排水溝以外にほとんど例を見ないが、排
水ピツトに代わるものとして、床下に小石と砂による水
抜層を設けたものや、多数の溝を有する合成樹脂発泡板
状体を敷設するもの(特開昭60−109428号)が
あるが、外壁からの漏水を集水して排出する装置の提案
ではない。
【0009】セメント成形板やPC板等の内壁の固定
は、外壁から離して設けた独立した壁下地へ固定するこ
とが普通であり、壁下地についてはいくつかの提案があ
るが、内壁と外壁とを直接結合させる支持部材について
の先行技術は見当たらない。壁下地を外壁へ連結するも
のとして、実開平4−9443号公報記載の支持部材が
ある。このものは金属等を押出成形した長尺物であっ
て、断面形状が内壁が当接する面が平坦であり、反対面
は空部を挟んで突部を突出させた形状であり、この突部
に嵌め込んだワッシャと、予め外壁体に固定させてある
支持ボルトとをターンバックル等を介して連結するもの
である。
【0010】地下室の二重壁に用いるものではなく、地
上の階の内装壁材に用いる支持部材には種々の提案があ
る。地上の階の場合も躯体の表面は不陸(平坦でないこ
と)が多く、そのまま内装壁材を取り付けると内装壁材
にも不陸が現れるので、躯体から内装壁材までの距離に
対応できるように、長さ調節可能の支持部材が必要にな
り、1個の部材を他の1個の部材へ螺入することによ
り、長さを調節する支持部材が多く提案されている。
【0011】例えば、特公昭59−49984号公報記
載のものは、内螺子と外螺子を切った取付基筒体を、断
熱板の多数の所定箇所に明けた穴にねじ込んで固定し、
内螺子に螺入する外螺子を切った調整螺体を、取付基筒
体にねじ込んで高さを調節したのち、筒体に下地材を釘
で固定するものである。
【0012】また、実公昭63−45447号公報記載
の板体取着用間隔調整具は、内螺子を切った筒状の取付
基体の断熱板接触面に差込突起を設け、この差込突起を
断熱板に差し込んで、取付基体を断熱板へ固定し、内螺
子に螺入する外螺子を切った回転体を、高さを調節して
取付基体へねじ込み、次に下地材を回転体に釘打ちして
固定するものである。
【0013】また、特開昭59−109651号公報記
載のボードの取付金具は、アンカープレートに雌ねじ筒
を垂設し、別のアンカープレートに雄ねじ杆をルーズに
連結したもので、雌ねじ筒を垂設したアンカープレート
を躯体に接着し、雄ねじ杆を連結したアンカープレート
の雄ねじ杆を雌ねじ筒体にねじ込んで高さを調節したの
ち、このアンカープレートに建築用ボードを接着するも
のである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】コンクリートブロック
を二重壁に使用する場合は、コンクリートブロックを積
むための基礎を作る作業、モルタルで排水溝を作る作
業、コンクリートブロックを積み上げる作業等に、多大
の手間を要し作業性が悪いと言う問題点がある。更に排
水溝の保守点検のために、コンクリートブロックを取り
外すことが容易でないので、排水管近辺に点検口を1ス
パンに2箇所設置することが必要であり、ブロック積み
に際してはモルタルがこぼれて配水管を詰まらせること
がある欠点もある。
【0015】セメント成形板を使用した二重壁では長尺
物を使用するので、重量が重く運搬や取り付けに手間が
かかり、鉄骨下地の設置の手間や、搬入のための仮設開
口を設けたり、作業終了時の仮設開口を塞ぐための手間
を要し、作業日数がかかり工程管理に影響を与え、しか
も高価についていた。なお、外壁は地温とほぼ同じ温度
になり、室内との温度差によってこれらの材料による内
壁の室内面に結露を発生する問題点もある。また、コン
クリートブロックの場合もセメント成形板の場合も、二
重壁の厚さが厚くなり室内が狭くなる欠点がある。
【0016】前記の複数の合成樹脂板に内装を施したも
のを内壁とする二重壁では、合成樹脂板の内側の内壁を
コンクリートで形成するものであるが、合成樹脂板をコ
ンクリートの内型枠とするため、コンクリートの側圧に
耐える強度が必要なため高価につき、また合成樹脂板で
形成された空気層が、コンクリートのノロで目詰まりす
る問題があり、また梁下の内壁を形成するコンクリート
を打設する施工は困難である。更に内壁の支持方法が確
りしていないので丈夫さに問題があり、また内壁に不陸
を生ずる恐れがある。
【0017】前記の特殊のプラスチック防水板を内壁下
地に使用した二重壁では、多数の凸部が外壁の内側に密
着しているため、外壁の不陸がそのままプラスチック防
水板にも内壁にも不陸となって現れる。また、プラスチ
ック防水板はモルタルやGL工法によって仕上げを行う
が、モルタルやGLボンドがプラスチック防水板への密
着性の悪いことから、モルタルの乾燥収縮による内壁の
剥離の問題点がある。更に排水溝にはアルミニウムやス
テンレス鋼の塞ぎ板が必要であり、これが高価で取り付
けに手間がかかる問題点もある。
【0018】排水装置については、二重壁がコンクリー
トブロックやPC板の場合は取り外しが容易でないか
ら、保守点検のための点検口が必要である。しかもモル
タルで溝を形成しているので、ある程度の溝巾が必要で
あり、そのため室内が狭くなる問題点があった。これら
のことから巾の狭い排水装置の開発が望まれているが、
それを満たす提案は見当たらない。
【0019】二重壁の場合は、排水溝設置の関係で外壁
と内壁との間に少なくとも15cmの間隔が必要であ
り、内壁の支持はこの間隔に対応して安定したものでな
ければならない。もちろん外壁の不陸に対応して精密に
長さが調節でき、しかも調節後に高さの変動があっては
ならない。また、外壁からの漏水が支持部材を伝って内
壁を濡らし、障害を与えてはならない。前記公知の二重
壁用の支持部材は外壁に予め埋め込んだボルトと壁下地
とを連結するもので、内壁を直接固定することができな
い。また、二重壁用でない公知の支持部材を長くして二
重壁に使用したとしても、固定手段が外壁に貼ってある
脆弱な断熱材へのものであるか、又は接着剤による外壁
への接着であるから、不安定であったり接着剤硬化前に
ずり落ちたりする恐れがある。
【0020】本発明は地下建造物の二重壁において、室
内面に結露を発生しなく、室内面積を広く取ることがで
きる二重壁と、外壁からの漏水や内壁の裏面に発生した
結露水を確実に排出する排水装置と、この二重壁を簡単
に正確に不陸なく取り付けることができる支持部材とを
提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】請求項1の発明は、図1の合成樹脂板を内
壁とした二重壁の一部切除縦断面図に示すように、二重
壁の内壁2が合成樹脂板1であって、多数の長さ調節可
能の支持部材3により、外壁4に埋め込まれたセパレー
ター5等を介して、外壁4から空間6を保って支持され
ている二重壁の構造である。内壁2としての合成樹脂板
1は、図2の合成樹脂板の一部切除斜視図に示すよう
に、硬質塩化ビニール樹脂等の合成樹脂製の長い平板で
ある。この合成樹脂板1は全体の厚さが同一の平板であ
るほか、重量を軽くし価格を安くするために、4辺を除
いた内側を薄くして、平行又は角格子状の突条を設けて
強度を与えたものであってもよい。
【0022】合成樹脂板1相互の横方向の接続は、短手
方向の両側縁が本実はぎ構造であって、雌雄の本実部分
33の召し合わせ部の嵌め込みによって接続可能であ
り、本実はぎ構造であるために結露水の室内側への浸出
を防ぐことができるが、更に防水性を確実にするため
に、本実部分33の召し合わせ部に発泡ポリエチレン等
のパッキング34を詰めてある。合成樹脂板1の縦方向
の接続は、本実はぎ構造であればなおよいが、通常は合
い决り(あいじゃくり)接合であって、合成樹脂板1の
長手方向の両縁が図2に示すように合い决り構造になっ
ており、雌雄の合い决り部分35の召し合わせ部の嵌め
込みによって接続される。接続は裏面側に合い决り部分
の伸長部があるものを上にして接続するから、結露水が
召し合わせ部を上昇して室内側へ浸出することはない
が、なお、このものも召し合わせ部にパッキング34を
詰めて防水を完壁にしてある。また図2に示すものは雌
の本実部分33が左側にあって、合成樹脂板1の左側に
ある本実部分33へ、別の合成樹脂板の右側の雄の本実
部分33を嵌め込んで接続するが、逆に雌の本実部分3
3が右側にあっても良く、この場合は接続方向が逆にな
る。合成樹脂板1の厚さは0.8cm程度、巾は63c
mで働きが60cm、長さが240cmが普通である
が、巾15〜20cmの狭いものや45〜60cmのも
のもある。巾が狭いものは支持部材3に壁下地36を取
り付け、これに合成樹脂板1を固定する必要がある。
【0023】合成樹脂板1は外壁4の表面に固定された
多数の長さ調節可能の支持部材3によって、壁面が平坦
になるように外壁4との間隔を、10〜15cm程度に
保って支持される。外壁4は全表面を通じて平坦とは限
らなくかなりの不陸があるので、支持部材3は長さ調節
可能のものが使用される。支持部材3としては、請求項
10〜13の発明の支持部材3や、本件出願人が別に実
用新案登録出願した二重壁用の長さ調節可能の支持部材
3が使われる。内壁2の合成樹脂板1が幅45〜60c
mの広い場合は、支持部材3によって直接外壁4に取り
付けるが、幅が15〜20cmの狭い場合は、支持部材
3に取り付けた断面コ字形、Z形、ハット形や角パイプ
等の壁下地36に取り付ける。なお、支持部材3による
内壁2の取り付け方法は作用の欄において詳述する。
【0024】合成樹脂板1の下部は受けアングル37に
よって床29に固定され、上部は受けアングル37によ
って梁31や床29の下面に固定され、合成樹脂板1の
左右も壁や柱へ前記同様に、受けアングル37で固定さ
れる。受けアングル37は合成樹脂、ステンレススチー
ル、亜鉛メッキ鋼板等で作られ、合成樹脂板1の取り付
けはビス止めとし、取り合わせ部をシーリング38で塞
いでいる。
【0025】請求項2の発明は、合成樹脂板1の裏面
に、断熱材層7が形成された構造の内壁2が、多数の長
さ調節可能の支持部材3により、セパレーター5等を介
して外壁4に空間6を保って支持された二重壁である。
図3は合成樹脂板に断熱材層を形成した内壁の二重壁の
下部縦断面図であり、合成樹脂板1は上記のものと同一
であって、裏面に断熱材層7が形成されている。断熱材
層7はウレタン樹脂液等を吹き付けて発泡硬化させ断熱
性の層を形成するか、又は板状のポリオレフィン樹脂発
泡体等の断熱性の板を、例えばニトリルゴム系の接着剤
によって貼着して形成したものである。
【0026】請求項3の発明は、合成樹脂板1の表面
に、不燃性板8が貼着された構造の内壁2が、多数の長
さ調節可能の支持部材3により、セパレーター5等を介
して外壁4に空間6を保って支持された二重壁である。
図4は合成樹脂板に不燃性板を貼着した内壁の二重壁の
下部縦断面図であり、合成樹脂板1は上記のものと同一
であって、合成樹脂板1の取り付け後に表面へ不燃性板
8としてのプラスターボードや、石綿板、ケイ酸カルシ
ゥム板を前記同様の接着剤により貼着してある。プラス
ターボードの厚さは1.2cm又は1.5cm、石綿板
やケイ酸カルシゥム板は厚さ0.9cmのものが普通に
使用される。
【0027】請求項4の発明は、内壁2が3層構造であ
って、合成樹脂板1の裏面に断熱材層7が形成され、表
面に不燃性板8が貼着された構造の内壁2が、多数の長
さ調節可能の支持部材3により、セパレーター5等を介
して外壁4に空間6を保って支持された二重壁である。
図5の内壁が断熱材層と合成樹脂板と不燃性板との3層
構造の二重壁の下部縦断面図に示すように、合成樹脂板
1は上記のものと同一であるが、裏面に断熱材層7が形
成され、表面に不燃性板8としてのプラスターボード
や、石綿板、ケイ酸カルシゥム板等の耐火性の板を、例
えばニトリルゴム系の接着剤によって貼着したものが内
壁2である。
【0028】請求項5の発明は、図6の内壁が3重構造
である二重壁の一部切除縦断面図に示すように、内壁2
の合成樹脂板1が多数の長さ調節可能の支持部材3によ
り、セパレータ−5等を介して外壁4に空間6を保って
支持され、その表面側に空気層9を設け、更に内装用壁
板10を設けた3重構造の二重壁の構造である。合成樹
脂板1の支持状態は請求項1の発明と同一であり、内装
用壁板10は自立性が低いので亜鉛メッキ軽量鉄骨下地
や、木下地と称する木製の壁下地36にビス39、釘等
で取り付けられて支持されている。内装用壁板10はプ
ラスターボードや、石綿板、ケイ酸カルシゥム板、セメ
ント成形板、化粧合板、天然板等の市販の内装用壁材で
ある。合成樹脂板1と内装用壁板10との間には空気層
9が存在し、その厚さは4〜8cmである。従って、外
壁4の内面から内装用壁板10の室内面までの幅は、2
0〜25cm程度である。空気層9を設けたことによ
り、断熱性が向上し室内の結露発生が完全に防止され
る。
【0029】請求項6の発明は、図7の合成樹脂フィル
ムと不燃性板とよりなる内壁の二重壁の要部縦断面図に
示すように、裏面に合成樹脂フィルム11が貼着された
不燃性板8よりなる内壁2が、多数の長さ調節可能の支
持部材3により、セパレーター5等を介して外壁4に空
間6を保って支持された二重壁の構造である。合成樹脂
フィルム11としては、塩化ビニリデンフィルム、ポリ
エチレンフィルム、軟質塩化ビニールフィルム等が使用
され、不燃性板8は前記のものと同様であり、両者の貼
着については、ラミネート加工や熱融着、あるいは酢酸
ビニール系やニトリルゴム系の接着剤等による。この場
合の内壁2は支持部材3に直接取り付けないで、支持部
材3に角パイプ等の壁下地36をビス止めし、この壁下
地36へ内壁2を両面接着テープ40を介して貼着し、
更にビス止めする方法による。
【0030】この場合、図8の合成樹脂フィルムと不燃
性板とよりなる内壁の壁下地への取り付け状態を示す要
部斜視図に示すように、壁下地36は内壁2の接続部に
対応する位置に配設される。即ち支持部材3に、横方向
の壁下地36と縦方向の壁下地36が配設され、内壁2
はこの縦及び横の壁下地36の中心線上において縦及び
横方向に接続されるように、両面接着テープ40上に貼
着し、更にビス止めされる。この場合の内壁2の端面は
本実はぎ構造や合い决り構造ではなく、端面の付け合わ
せだけであるが、その接続位置に両面接着テープ40が
密着しており、合成樹脂フィルム11と共に防湿層を形
成して、結露水の室内側への浸出を完全に防止する。
【0031】請求項7の発明は、図9の断熱材層と不燃
性板とよりなる内壁の二重壁の要部縦断面図に示すよう
に、裏面に断熱材層7が吹き付け又は貼着により形成さ
れた不燃性板8よりなる内壁2が、多数の長さ調節可能
の支持部材3により、セパレーター5等を介して外壁4
に空間6を保って支持された二重壁の構造である。断熱
材層7も不燃性板8も前述のものと同様であり、両者の
接着及び角パイプの壁下地36を介しての支持部材3へ
の取り付けについても前者と同様である。
【0032】請求項8の発明は、図1に示すように、地
下建造物の二重壁において、外壁4の表面の下部と外壁
4の表面に向き合っている内壁2の裏面の下部とに設け
た板状の水切り12と、水切り12の下方に設けた溝形
管13と、溝形管13に接続された排水パイプ14とよ
りなる排水装置41である。水切り12は、断面がZ字
形の細長い板であって、外壁4の下部に設けた欠き込み
に、曲がり縁を接着剤併用のビス止めとし、ひさし状に
突出させてあり、固着部分の上にはシーリング38を被
せて、漏水を総て水切り12へ流下させるようになって
いる。内壁2に設けた水切り12は、接着剤等によって
直接接着してある。なお、内壁2は本発明の合成樹脂板
1の内壁2であっても、コンクリートブロック、セメン
ト成形板等の内壁2であってもよい。外壁4の水切り1
2と内壁2の水切り12とは溝形管13の上方に位置
し、漏水や結露水を溝形管13へ落とすようになってい
る。水切り12は、合成樹脂やステンレススチール等の
耐食性の優れた材料で作られており、幅が3〜8cm、
長さが180cm、240cm等の一定長さのものを施
工箇所に対応して切断して使用する。
【0033】溝形管13は合成樹脂やステンレススチー
ル等で作られた上方が開口した管であり、その形状は図
1や、図10の断面半円形の溝形管の排水装置を示す縦
断面図のような断面コ字形、半円形であっても、或いは
U字形や欠円形等でもよく、図11の水切りと一体化し
た溝形管の排水装置を示す縦断面図のように、断面が欠
円形であって欠切部分の縁が、外壁4の水切り12と接
合して一体となった形状であってもよい。溝形管13は
幅が4〜6cm、長さは240cmであるが、施工箇所
に対応して切断又は接続して使用され、所定ピッチ毎に
排水口15を明けてあり、この排水口15へ向けて溝形
管13に勾配を付けてある。排水パイプ14との接続に
ついては、ピツト部形成時に既に排水パイプ14が取り
付けられているから、溝形管13の排水口15をこの排
水パイプ14に挿入し接着剤で固定する。排水パイプ1
4は、直径4cm前後の円筒又は角筒であるが、エフレ
ックス管のようなフレキシブルなパイプも使用され、床
下のピットにつながっており、ピットに溜まった水はポ
ンプによって汲み上げられる。溝形管13は図12のト
ラップを有する溝形管の排水装置を示す縦断面図、及び
図13に示す図12のA−A線の断面図に示すように、
所定ピッチ例えば45cmピッチに設けたアングル形の
束42によって、床29から支えられている。又は図1
1に示すようにブラケット43によって壁に支えられ
る。これらの固着には接着剤とビス39が併用して使わ
れる。
【0034】請求項9の発明は、溝形管13の実施の態
様であって溝形管13内において、排水パイプ14の上
方にトラップ16又は蓋17を備えた排水装置41であ
る。図12に示すものはトラップ16を持っており、所
定ピッチの排水口15の位置に、円筒状又は角筒状の凹
所44を設けてあるが、その凹所44の深さだけ溝形管
13も水切り12も位置が高くなるので、凹所44の深
さだけ床30に欠き込みを設け、その中へ凹所44を収
納してある。凹所44の中央上下にパイプ状の突出部4
5を設け、上の突出部45にはトラップ16を被ぶせ、
下の突出部45を排水パイプ14に嵌入接着させてあ
る。トラップ16の内面に十字形のリブ46が設けら
れ、このリブ46の部分を突出部45に載せてある。図
14の、蓋を有する溝形管の排水装置を示す縦断面図に
示すものは、溝形管13には凹所44はなく、排水口1
5上に十字形のリブ46が接着され、このリブ46の上
に蓋17を載せてある。外壁4を伝った漏水や内壁2の
裏面を伝った結露水は、水切り12によって溝形管13
内に落ちて溝形管13の凹所44に溜まり、上の突出部
45からオーバーフローした水や、蓋17の隙間から流
れる水が排水パイプ14からピットへと流れていく。
【0035】請求項10の発明は、さや管式に長さを調
節する支持部材3であって、外壁4から突出しているセ
パレーター5等へ固定するための貫通ねじ孔18、又は
貫通孔19を有する外壁側嵌入体20と、外壁側嵌入体
20が嵌入する嵌入穴21を有し、外周面に固定用ビス
孔22を有する筒状の筒体23との、2個の部材よりな
る支持部材3であって、これらの部材はいずれもビス止
め可能の材料、例えば半硬質塩化ビニールで作られてい
る。固定用ビス孔22は1個でも良いが、普通2個明け
てあり、2個の部材の嵌合が浅くてもビス39が外壁側
嵌入体20に螺入されるように、筒体23の開口部寄り
の位置に明けてある。
【0036】図15の貫通ねじ孔を設けた外壁側嵌入体
を有する支持部材の使用状態を示す要部横断面図によっ
て説明する。外壁4には、型枠の位置を保持するために
使われたセパレーター5が、一定の間隔例えば60cm
間隔で埋設されその一端が突出している。掘込みアンカ
ー47やインサートの場合は、これが埋設されているの
でボルト48を螺入することができる。外壁側嵌入体2
0の中心にはセパレーター5やボルト48を螺入するた
めの貫通ねじ孔18や、これらを挿入するための貫通孔
19を明けてあり、外壁側嵌入体20はセパレーター5
やボルト48によって、外壁4へ確りと固定されること
になる。貫通ねじ孔18及び貫通孔19は通常外壁側嵌
入体20の中心に明けられるが、偏心位置であってもよ
く、特に外壁側嵌入体20が断面楕円形や矩形の場合
は、貫通孔19が外壁側嵌入体20の偏心位置に明いて
いる方がよく、そのときは重心が下方にあるので、支持
部材3が垂直になるから作業の能率がよくなるととも
に、支点の間隔が大きくなり強度上も有利になる。
【0037】支持部材3が必要な長さになる位置まで筒
体23を、外壁側嵌入体20へ押し被せて固定するが、
その直前に筒体23へ可使時間が約60〜120分のエ
ポキシ系接着剤を塗布しておき、可使時間内に取り付け
面の支持部材3の出入りの微調整をし、微調整が済みし
だい支持部材3の周側面にある固定用ビス孔22からビ
ス39を螺入して固定する。可使時間後には、外壁側嵌
入体20は筒体23へ接着されている。なお、接着剤を
使用しないで、固定用ビス孔22からビス39を外壁側
嵌入体20へ螺入することによっても固定することがで
き、またビス39を使用しないで接着剤のみによって固
定することもできる。ビス39のみによる固定は、一旦
固定した後は外壁側嵌入体20にビス螺入穴が明いてお
り、再調節を要する場合にビス39を緩め、わずかにず
れた位置でビス39を螺入しようとしても先のビス螺入
穴へ入りやすいので、異なる位置でのビス螺入が困難で
ある。これに反して接着剤の使用は、可使時間内は極め
て容易に僅かにずらすことができ、しかも接着剤の粘性
によって筒体23の摺動が極めて微細に行える利点があ
り、その上でビス39を螺入すれば固定は完壁となる。
【0038】内壁2は、ビス39によって筒体23へ固
定される。そのため筒体23の材質は、半硬質塩化ビニ
ール等のビス止め可能の材料で作ってある。なお、外壁
側嵌入体20は硬質塩化ビニールで作られ、外壁側嵌入
体20と筒体23の形状は断面円形、楕円形、4角形、
矩形等のいづれでもよい。例えば図16の断面形状を異
にする支持部材の斜視図の(A)に示すものは断面形状
が円形であり、(B)に示すものは断面形状が4角形で
あり、(C)に示すものは断面形状が矩形であるが、い
ずれの形状のものも使用される。なお、(C)に示す支
持部材3では、外壁側嵌入体20の貫通孔19は偏心位
置に明けてある。貫通ねじ孔18のねじ径はセパレータ
ー5の径と同じく5/16インチ又は3/8インチであ
り、支持部材3の長さは8〜15cmの範囲で、それぞ
れ2cmの調整代があり、外径は4〜6cmである。
【0039】請求項10の発明の別のものは、図17の
貫通孔を設けた外壁側嵌入体を有する支持部材の使用状
態を示す要部横断面図に示すもので、外壁側嵌入体20
の中心に掘込みアンカー47のボルト48や、セパレー
ター5を挿通するための貫通孔19を明けたものであ
り、内部にボルト48を挿入したり、セパレーター5を
ナット49で螺着させるための空所50になっている。
更に、前者と同様に外周面には、普通2個の固定用ビス
孔22を明けてある。セパレーター5はこの空所50へ
突き抜けるまで貫通孔19へ挿通し、空所50へ出た部
分へナット49を螺合させて固定する。ボルト48の場
合は、空所50からボルト48を挿入し、掘込みアンカ
ー47へ螺入する。筒体23については、構成も材質も
前者と同様である。
【0040】請求項11の発明は、底を厚くして中心又
は偏心位置に貫通ねじ孔18又は貫通孔19を明け、か
つ外周面に固定用ビス孔22を明けた筒状の外壁側筒体
24と、この外壁側筒体24に嵌入する柱状の嵌入体2
5との、2個の部材よりなるものである。即ち、請求項
10の発明の構成を逆にした構成である。図18の貫通
ねじ孔を設けた外壁側筒体を有する支持部材の使用状態
を示す要部横断面図に示すものはその一例である。貫通
ねじ孔18へセパレーター5等を螺入して固定し、支持
部材3の長さが必要長さになる位置まで、外壁側筒体2
4のさや管状の嵌入穴21へ嵌入体25を嵌入させて固
定する。固定手段については、接着剤とビス39、又は
ビス39のみ、又は接着剤のみによることは前記と同様
である。内壁2の合成樹脂板1は前記と同様にビス39
を用いて嵌入体25へ固定する。嵌入体25の材質は半
硬質塩化ビニール等のビス止め可能の材料で作ってあ
り、外壁側筒体24は硬質塩化ビニールで作られる。
【0041】請求項11の発明の別のものは、図19の
貫通孔を設けた外壁側筒体を有する支持部材の使用状態
を示す要部横断面図に示すもので、底に貫通孔19を明
け、かつ外周面に固定用ビス孔22を明け、内部に嵌入
穴21を有する筒状の外壁側筒体24と、嵌入穴21に
嵌入する柱状の嵌入体25とよりなる支持部材3であ
り、嵌入体25をさや管状の嵌入穴21へ嵌めて固定す
る。嵌入体25と外壁側筒体24との材質は上記のもの
と同様である。
【0042】請求項12の発明は、筒体23又は外壁側
筒体24の外周を一周して鍔状に突出する遮水鍔26を
設けたもので、図20の遮水鍔を設けた支持部材の使用
状態を示す要部横断面図に示すものは、筒体23の開口
部周面に遮水鍔26を設けてある。外壁4から支持部材
3を伝ってくる漏水は、遮水鍔26まで伝ったときそれ
以上伝うことを遮断されて排水装置40へ落下する。外
壁側筒体24の場合も同様である。
【0043】請求項13の発明は、外壁側嵌入体20又
は外壁側筒体24の、外壁4に当接する面の周辺に突出
する突出縁27を設けたもので、図21の突出縁を設け
た支持部材の使用状態を示す要部横断面図に示すもの
は、外壁側筒体24に突出縁27を設けたものである。
外壁4の面は不陸であることがかなり多く、その場合外
壁4の盛り上がった部分へ当たる突出縁27を削って低
くすると、外壁側嵌入体21又は外壁側筒体24が外壁
4に完全に密着することになる。
【0044】
【作用】二重壁の内壁2は、合成樹脂板1だけである
か、又は合成樹脂板1と断熱材層7、或いは合成樹脂板
1と断熱材層7と不燃性板8との複合板であるか、又は
不燃性板8に合成樹脂フィルム11あるいは断熱材層7
を形成したものであり、長さ調整可能の多数の支持部材
3によって、外壁4から空間6を保って支持された構造
であるから、地下二重壁としての本来の作用である地下
の漏水の遮断作用が確実であり、従来のブロック積み等
の二重壁と異なり、室内面積を広く取れる作用がある。
断熱材層7を貼った内壁2の場合は、室内面の結露発生
を完全に防止し、不燃性板8を貼った内壁2の場合は、
内装が不燃性仕様であるとき、不燃仕上げ加工が不要と
なり、空気調和を行わない倉庫や書庫に適している。ま
た、内壁2を合成樹脂板1と空気層9と内装用壁板10
との3重構造とした構造の二重壁では、空気層9が断熱
作用をするので室内側の内装用壁板10の結露は全く発
生しない。また、合成樹脂板1が塗装等により装飾され
たものであるときは、そのまま室内壁面となり、クロス
等の内装を必要としない。
【0045】排水装置41は、外壁4からの地下水の漏
水や内壁2の裏面に発生した結露水を集水して、地下の
排水ピットへ確実に流す作用をする。水切り12は外壁
4を欠き込んで取り付け、外壁4との間をシーリング3
8で塞いであり、内壁2へは埋め込むように取り付けて
あるから、漏水や結露水を確実に溝形管13へ流下さ
せ、溝形管13には排水口15へ向けて勾配をつけてあ
るから、水を停滞させないで排水パイプ14へ流し込
む。溝形管13の上方に被せたトラップ16や蓋17は
排水ピットから上昇する湿気や冷気を遮断して、二重壁
内部への悪影響を防止する。排水装置41は合成樹脂等
の耐食性材料で作られているから、漏水や湿気に対して
恒久的である。また、溝形管13は幅が5cm程度であ
るから外壁4と内壁2との間隔即ち空間6は10cm程
度、内壁2を含めて13cm程度であるから、室内面積
を広くすることができる。なお、材料を合成樹脂にした
ときは切断や接続、勾配調整、加工が容易である。
【0046】支持部材3は二重壁に最も適したものであ
って、外壁4に埋設されているセパレーター5や、掘込
みアンカー47のボルト48に直接固定するから、位置
の移動などがなく確実であり、さや管式に2個の部材の
嵌合の程度によって自由に長さを調節できるから、外壁
4の不陸に対応できる作用がある。固定用ビス孔22か
らビス39を螺入した場合は、長さ調節後の支持部材3
の固定が極めて強固になる。更に遮水鍔26を備えたも
のにあっては、支持部材3を伝う漏水を遮断して排水装
置41へ落下させ、内壁2への悪影響を防止し、突出縁
27を備えたものにあっては、外壁4の不陸面に合わせ
て削ることにより、支持部材3を確実に密着させる。ま
た、内壁2が固定される部材はビス止め可能の材質であ
るから、内壁2はビス39によって簡単に確実に固定さ
れる。
【0047】支持部材3の外壁4への取り付け順序、及
び内壁2の取り付け順序を図1及び図15によって説明
する。セパレーター5の先端が60cmピッチで外壁4
から突出しているので、外壁側嵌入体20を止まるまで
回転して、貫通ねじ孔18へこのセパレーター5をねじ
込んで固定し、次に外壁側嵌入体20にエポキシ樹脂系
接着剤を塗布し、筒体23の嵌入穴21を外壁側嵌入体
20へ被せて、支持部材3が必要長さになるまで、即ち
外壁4と内壁2との必要な間隔に等しくなるまで押し込
み、一区画の支持部材3の出入りを微調整し、微調整が
終わりしだい固定用ビス孔22へビス39を挿入してね
じ込むと、接着剤の可使時間経過後には支持部材3の2
個の部材は強固に接着固定されている。なお、接着剤を
使用しない場合は、支持部材3の出入りを微調整したの
ち、ビス39を固定用ビス孔22にねじ込むだけで、支
持部材3の2個の部材は確りと固定される。また、接着
剤のみによる場合は、外壁側嵌入体21に接着剤を塗布
し、支持部材3の出入りを微調整し、そのまま可使時間
を経過すれば接着固定されている。
【0048】次に図1に示すように、合成樹脂板1を本
実部分33が支持部材3に当たるように長手方向に立
て、上下は床29と梁31に取り付けた受けアングル3
7に当てて止める。次に、図15に示すように合成樹脂
板1の雌の本実部分33にビス39を当て、筒体23へ
ねじ込むと合成樹脂板1が固定される。次いでこの合成
樹脂板1の雌の本実部分33の召し合わせ部へ、別の合
成樹脂板1の雄の本実部分33を確りと差し込んで固定
する。ビス39の頭は本実部分33に隠されて見えなく
なる。順次このように横方向へ合成樹脂板1を継ぎ足し
て、二重壁の内壁2を支持部材3に取り付ける。一区画
に合成樹脂板1の取り付けが終わると、合成樹脂板1と
床29との間、及び梁31との間にシーリング38を詰
める。更に必要ならば室内面にクロス等の内装材を貼着
する。合成樹脂板1に予め断熱材層7を形成した内壁2
の場合も同様にして固定する。断熱材層7と合成樹脂板
1と不燃性板8とよりなる内壁2の場合は、予め断熱材
層7を形成した合成樹脂板1を上記と同様に支持部材に
取り付け、一区画の合成樹脂板1取り付けが終わり、更
にシーリング38を詰めた後に不燃性板8を表面に貼着
する。また、空気層9を含む3層構造の内壁2の場合
は、内装用壁板10は自立できないので図6に示すよう
に、亜鉛メッキ軽量鉄骨下地や木下地を壁下地36とし
て取り付け、これに内装用壁板10をビス39や釘で固
定する。なお、図2に示した合成樹脂板1は左側が雌の
本実部分33であって、この場合は壁面の右側から左方
へと合成樹脂板1を接続するが、雌の本実部分33が右
側にある合成樹脂板1の場合は、壁面の左側から右方へ
と接続することになる。
【0049】
【実施例】請求項1の発明の実施例を、図1及び図2に
よって説明する。図2に示すように、厚さ0.7cm、
巾63cmで働き60cm、長さ300cmの硬質塩化
ビニール製の平坦な板であって、短手方向の両側面が雌
雄の本実はぎ構造となっているものが内壁2となる合成
樹脂板1である。なお、本実部分33の召し合わせ部に
は、パッキング34が詰めてある。外壁4から突出して
いるセパレーター5に、請求項10の発明の長さ調整可
能の支持部材3を、前述のようにして取り付けてある。
地下室の床29の上と梁31及び柱や壁に硬質塩化ビニ
ール製の受けアングル37を取り付け、合成樹脂板1の
上下及び側縁を当てて受けアングル37にステンレス製
のビス39で取り付けてあり、外壁4へ取り付けた支持
部材3へは、前述のようにしてステンレス製のビス39
で固定してある。この合成樹脂板1の本実部分33へ、
別の合成樹脂板1の本実部分33を嵌め込んで継ぎ足さ
れ、支持部材3に固定してある。順次接続を繰り返して
全壁面が合成樹脂板1で覆われてから、周辺をシーリン
グ38で塞ぎ、壁面の床上部分には硬質塩化ビニール製
の巾木が接着される。このようにして外壁4に埋め込ま
れたセパレーター5を介して、長さ調節可能の支持部材
3によって、内壁2としての合成樹脂板1が、10cm
の空間6を保って外壁4へ取り付けられた構造の二重壁
である。
【0050】請求項2の発明の実施例を図3によって説
明する。合成樹脂板1は前記のものと同一である。この
合成樹脂板1の裏面に、ウレタン樹脂液を吹き付けて発
泡硬化させた、厚さ0.6cmの断熱材層7が形成され
ている。このような構造の内壁2を、上記と同様の方法
により、請求項10の発明の多数の支持部材3によって
セパレーター5に支持させてある。従って、外壁4に埋
め込まれたセパレーター5を介して、長さ調節可能の支
持部材3によって、内壁2としての断熱材層7が形成さ
れた合成樹脂板1が、12cmの空間6を保って外壁4
へ取り付けられた構造の二重壁になっている。
【0051】請求項3の発明の実施例を図4によって説
明する。合成樹脂板1は前記のものと同一である。請求
項10の発明の多数の支持部材3によって、上記と同様
の方法により壁面全面に取り付けられた合成樹脂板1の
表面に、不燃性板8としての厚さ1.2cmのプラスタ
ーボードが接着剤で貼着されたものが内壁2である。従
って、外壁4に埋め込まれたセパレーター5を介して、
長さ調節可能の支持部材3によって、内壁2としての不
燃性板8が貼着された合成樹脂板1が、14cmの空間
6を保って外壁4へ取り付けられた構造の二重壁になっ
ている。
【0052】請求項4の発明の実施例を図5によって説
明する。合成樹脂板1は前記のものと同一である。この
合成樹脂板1の裏面に、厚さ0.6cmのポリオレフィ
ン樹脂発泡体の板をポリエステル系の接着剤で貼り付け
て、断熱材層7を形成してある。この合成樹脂板1を前
記と同様の方法により支持部材3に取り付け、後にその
表面に不燃性板8としてのプラスターボードが貼着され
ている。このような断熱材層7と合成樹脂板1と不燃性
板8とよりなる3重構造の内壁2が、請求項10の発明
の多数の支持部材3によって、12cmの空間6を保っ
てセパレーター5を介して外壁4へ取り付けられた構造
の二重壁になっている。
【0053】請求項5の発明の実施例を図6によって説
明する。内壁2は合成樹脂板1と空気層9と内装用壁板
10との3重構造であって、合成樹脂板1の固定につい
ては請求項1の発明の実施例と全く同様である。合成樹
脂板1から7cm室内側に、断面3×6cmの木製の壁
下地36を、床29かから上階床下へかけて配設し、上
階床下から天井を吊り下げ、床29から天井までの間の
壁下地36へ、内装用壁板10として、縁の接続部分が
本実はぎ構造になっている杉板を、釘を用いて止めてあ
る。このようにして支持部材3によって外壁4へ、12
cmの空間6を保って支持された合成樹脂板1と、空気
層9と杉板との3重構造の二重壁になっている。
【0054】請求項6の発明の実施例を図7によって説
明する。内壁2は、不燃性板8としての厚さ0.9cm
のケイ酸カルシゥム板の裏面に、合成樹脂フィルム11
としての塩化ビニリデンフィルムを貼着したものであ
る。この内壁2は角パイプの壁下地36に固定されてい
る。その固定手段は、前記の方法により外壁4に固定し
た長さ8cmの支持部材3に、4.0cm×2.5cm
の角パイプの壁下地36をビス止めして組み立て、この
壁下地36の表面へ両面接着テープ40で内壁2を貼り
付け、更にビス39を内壁2の表面から壁下地36へ螺
入してある。このようにして、合成樹脂フィルム11と
不燃性板8との2層構造の内壁2が、支持部材3によっ
て外壁4へ12cmの空間6を保って支持された二重壁
である。
【0055】請求項7の発明の実施例を図9によって説
明する。内壁2は、不燃性板8としての厚さ1.5cm
のプラスターボードの裏面に、断熱材層7としての発泡
ポリオレフィン樹脂板を貼着したものである。この内壁
2も上記のものと同様に支持部材3に取り付けて組み立
てた角パイプの壁下地36に固定されている。このよう
にして不燃性板8と断熱材層7との2層構造の内壁2
が、支持部材3によって外壁4へ12cmの空間6を保
って、支持された二重壁である。
【0056】請求項8の発明の実施例を図1によって説
明する。水切り12は断面Z字状でその曲がり部を、外
壁4の内面の下部に設けた欠き込みに、エポキシ系接着
剤併用のビス止めとし、ひさし状に取り付けてある。取
り付け部分の上部にはポリサルファイド系シーリング剤
によるシーリング38を施してある。合成樹脂板1の内
壁2にも前記の水切り12に対向する位置に、接着剤に
よって水切り12を固着してある。水切り12の下方に
は、断面コ字形で巾5cmの溝形管13が、45cmピ
ッチで据え付けたアングル形の束42の上に取り付けら
れ、1区画に2箇所設けた排水口15へ向けて勾配がつ
けられている。排水口15は、床下の排水ピットへ繋が
っている排水パイプ14に挿し込んで接続する。水切り
12も溝形管13も排水パイプ14も束41も硬質塩化
ビニール製であるから、相互の接着はエポキシ系接着剤
で接着される。
【0057】請求項9の発明の実施例を図12及び図1
3によって説明する。溝形管13は断面コ字状の深いも
のであり、1区画に2箇所設けた排水口15には凹所4
4が形成されており、ここには上下にパイプ状の突出部
45が設けられ、下の突出部45は排水パイプ14に接
続している。円筒状のトラップ16は中に十字状のリブ
46が設けられ、このリブ46の部分を上の突出部45
に被せてある。なお、材質が硬質塩化ビニール製である
ことも、溝形管13がアングル状の束42で支えられて
いることも、上記のものと同様である。
【0058】請求項10の発明の実施例を図17によっ
て説明する。半硬質塩化ビニール製の3×5×8cmの
断面矩形の角柱の中心から偏心した位置に、直径4/8
インチの貫通孔19を明けたものが外壁側嵌入体20で
ある。この外壁側嵌入体20がさや管状に嵌入する嵌入
穴21を有し、左右側面に2個の固定用ビス孔22を明
けた、半硬質塩化ビニール製で大きさ4×6×10cm
の角筒状のものが筒体23であり、支持部材3はこの2
個の部材より構成されている。
【0059】請求項11の発明の実施例を図18によっ
て説明する。直径4cmの硬質塩化ビニール製の円筒の
底の中心に、直径6/16インチの貫通ねじ孔18を明
け、更に外周面の開口部寄りに2個の固定用ビス孔22
を明けたものが外壁側筒体24である。この外壁側筒体
24の内部即ち嵌入穴21へ嵌入する、直径3cmの半
硬質塩化ビニール製の円柱が嵌入体25であり、支持部
材3はこの2個の部材より構成されている。
【0060】請求項12の発明の実施例を図20によっ
て説明する。半硬質塩化ビニール製の大きさ3×5×6
cmであって、断面矩形の筒状のものの底の偏心位置
に、直径5/16インチの貫通孔19を明けたものが外
壁側嵌入体20である。この外壁側嵌入体20が、さや
管状に嵌入する嵌入穴21を有して、半硬質塩化ビニー
ル製で大きさ4×6×8cmの角筒状であって、開口部
外周辺に鍔状の遮水鍔26を突出させたものが筒体23
であり、支持部材3はこの2個の部材より構成されてい
る。なお筒体23の外周面には、2個の固定用ビス孔2
2が明いている。
【0061】請求項13の発明の実施例を図21によっ
て説明する。硬質塩化ビニール製の直径4.6cm長さ
15cmの円筒の底の中心に、直径5/16インチの貫
通孔19を明け、外底面の周辺に高さ0.4cmの突出
縁27を設けたものが外壁側筒体24である。この外壁
側筒体24の内部即ち嵌入穴21へ嵌入する、直径4c
m長さ8cmの半硬質塩化ビニール製の円柱が嵌入体2
5であり、支持部材3はこの2個の部材より構成されて
いる。なお外壁側筒体24の外周面には、2個の固定用
ビス孔22が明いている。
【0062】
【発明の効果】地下建造物の二重壁の内壁が、本実はぎ
構造により接続された合成樹脂板であり、外壁との間に
空間を設けてあるから、遮水性と断熱性が高く、内壁裏
面に発生した結露水や外壁からの漏水を完全に排出し、
室内側にも結露を発生させない効果がある。合成樹脂板
に断熱材層を設けた二重壁では更に断熱効果が高く、ま
た合成樹脂板に断熱材層と不燃性板を貼着したものや、
合成樹脂フィルムと不燃性板又は断熱材層と不燃性板と
の2層構造の内壁では、火気への安全性向上の効果があ
る。なお、二重壁は厚さが10〜18cm程度で薄いの
で、室内を広く取れる顕著な効果がある。また、万一漏
水があってもビス取り付けの内壁は、簡単に取り外しが
できるので、取り外して保守点検することが容易であ
る。
【0063】排水装置は外壁からの漏水も内壁に発生し
た結露水も、完全に地下の排水ピットへ流し込むととも
に、巾が狭いので二重壁の厚さを薄くし室内を広く取れ
る効果がある。トラップや蓋をもつ排水装置にあって
は、排水ピットからの湿気の上昇を防止する効果があ
る。
【0064】支持部材は、二重壁を外壁との間に空間を
保たせ、しかも長さが調節できるので、外壁の不陸に対
応して内壁を平坦に確りと取り付けできる効果があり、
遮水鍔を設けた支持部材にあっては、外壁から支持部材
へ伝ってくる漏水をすべて排水装置へ落とす効果があ
る。突出縁を設けた支持部材では、支持箇所の外壁の不
陸に対して平坦に調整できる効果があり、支持部材は固
定用ビス孔からのビス止めによって長さ調整後の固定
が、簡単に正確に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成樹脂板を内壁とした二重壁の一部切除縦断
面図である。
【図2】合成樹脂板の一部切除斜視図である。
【図3】合成樹脂板に断熱材層を形成した内壁の二重壁
の下部縦断面図である。
【図4】合成樹脂板に不燃性板を貼着した内壁の二重壁
の下部縦断面図である。
【図5】内壁が断熱材層と合成樹脂板と不燃性板との3
層構造である二重壁の下部縦断面図である。
【図6】内壁が3重構造である二重壁の一部切除縦断面
図である。
【図7】合成樹脂フィルムと不燃性板とよりなる内壁の
二重壁の要部縦断面図である。
【図8】合成樹脂フィルムと不燃性板とよりなる内壁の
壁下地への取り付け状態を示す要部斜視図である。
【図9】断熱材層と不燃性板とよりなる内壁の二重壁の
要部縦断面図である。
【図10】断面半円形の溝形管の排水装置を示す縦断面
図である。
【図11】水切りと一体化した溝形管の排水装置を示す
縦断面図である。
【図12】トラップを有する溝形管の排水装置を示す縦
断面図である。
【図13】図12のA−A線の断面図である。
【図14】蓋を有する溝形管の排水装置を示す縦断面図
である。
【図15】貫通ねじ孔を設けた外壁側嵌入体を有する支
持部材の使用状態を示す要部横断面図である。
【図16】断面形状を異にする支持部材の斜視図であ
る。
【図17】貫通孔を設けた外壁側嵌入体を有する支持部
材の使用状態を示す要部横断面図である。
【図18】貫通ねじ孔を設けた外壁側筒体を有する支持
部材の使用状態を示す要部横断面図である。
【図19】貫通孔を設けた外壁側筒体を有する支持部材
の使用状態を示す要部横断面図である。
【図20】遮水鍔を設けた支持部材の使用状態を示す要
部横断面図である。
【図21】突出縁を設けた支持部材の使用状態を示す要
部横断面図である。
【図22】コンクリートブロックを使用した従来の二重
壁の構造を示す一部切除縦断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂板 2 内壁 3 支持部材 4 外壁 5 セパレーター 6 空間 7 断熱材層 8 不燃性板 9 空気層 10 内装用壁板 11 合成樹脂フィルム 12 水切り 13 溝形管 14 排水パイプ 15 排水口 16 トラップ 17 蓋 18 貫通ねじ孔 19 貫通孔 20 外壁側嵌入体 21 嵌入穴 22 固定用ビス孔 23 筒体 24 外壁側筒体 25 嵌入体 26 遮水鍔 27 突出縁 33 本実部分 36 壁下地 39 ビス 41 排水装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下室の二重壁において、本実はぎ構造
    により嵌込み接続された1枚の合成樹脂板(1)よりな
    る内壁(2)が、多数の長さ調節可能の支持部材(3)
    により、外壁(4)に埋め込まれたセパレーター(5)
    等を介して、外壁(4)から空間(6)を保って支持さ
    れていることを特徴とする地下室二重壁の構造。
  2. 【請求項2】 内壁(2)は、合成樹脂板(1)の裏面
    に断熱材層(7)が形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の地下室二重壁の構造。
  3. 【請求項3】 内壁(2)は、合成樹脂板(1)の表面
    に不燃性板(8)が貼着されていることを特徴とする請
    求項1記載の地下室二重壁の構造。
  4. 【請求項4】 内壁(2)は、合成樹脂板(1)の裏面
    に断熱材層(7)が形成され、表面に不燃性板(8)が
    貼着されていることを特徴とする請求項1記載の地下室
    二重壁の構造。
  5. 【請求項5】 地下室の二重壁において、内壁(2)
    が、本実はぎ構造により嵌め込み接続される形状であっ
    て、多数の長さ調節可能の支持部材(3)により、外壁
    (4)に埋め込まれたセパレーター(5)等を介して、
    外壁(4)から空間(6)を保って支持されている1枚
    の合成樹脂板(1)と、空気層(9)と内装用壁板(1
    0)との3重構造であることを特徴とする地下室二重壁
    の構造。
  6. 【請求項6】 地下室の二重壁において、裏面に合成樹
    脂フィルム(11)が貼着された不燃性板(8)よりな
    る内壁(2)が、多数の長さ調節可能の支持部材(3)
    により、外壁(4)に埋め込まれたセパレーター(5)
    等を介して、外壁(4)から空間(6)を保って支持さ
    れていることを特徴とする地下室二重壁の構造。
  7. 【請求項7】 地下室の二重壁において、裏面に断熱材
    層(7)が形成された不燃性板(8)よりなる内壁
    (2)が、多数の長さ調節可能の支持部材(3)によ
    り、外壁(4)に埋め込まれたセパレーター(5)等を
    介して、外壁(4)から空間(6)を保って支持されて
    いることを特徴とする地下室二重壁の構造。
  8. 【請求項8】 地下室の二重壁の外壁(4)の表面の下
    部、又は外壁(4)の表面の下部と内壁(2)の裏面の
    下部とに設けた、漏水や結露水を流下させるための断面
    Z字状の細長い水切り(12)と、水切り(12)の下
    方に設けた溝形管(13)と、溝形管(13)内の水を
    排出するための排水パイプ(14)とよりなることを特
    徴とする地下室二重壁の排水装置。
  9. 【請求項9】 溝形管(13)は、溝形管(13)に設
    けた排水口(15)の上方に、トラップ(16)又は蓋
    (17)を備えたことを特徴とする請求項8記載の地下
    室二重壁の排水装置。
  10. 【請求項10】 外壁(4)に埋め込まれたセパレータ
    ー(5)等へ固定するための、貫通ねじ孔(18)又は
    貫通孔(19)を有する柱状の外壁側嵌入体(20)
    と、外壁側嵌入体(20)が嵌入する嵌入穴(21)を
    有し、かつ外周面に固定用ビス孔(22)を有する筒体
    (23)との、それぞれビス止め可能の材料で作られ
    た、2個の部材よりなることを特徴とする二重壁用長さ
    調節可能の支持部材。
  11. 【請求項11】 外壁(4)に埋め込まれたセパレータ
    ー(5)等へ固定するための、貫通ねじ孔(18)又は
    貫通孔(19)を有し、外周面には固定用ビス孔(2
    2)を有し、かつ内部に嵌入穴(21)を有する筒状の
    外壁側筒体(24)と、嵌入穴(21)に嵌入するビス
    止め可能の材料で作られた柱状の嵌入体(25)との、
    2個の部材よりなることを特徴とする二重壁用長さ調節
    可能の支持部材。
  12. 【請求項12】 筒体(23)又は外壁側筒体(24)
    は、外周面に突出する鍔状の遮水鍔(26)を有するこ
    とを特徴とする請求項10又は11記載の二重壁用長さ
    調節可能の支持部材。
  13. 【請求項13】 外壁側嵌入体(20)又は外壁側筒体
    (24)は、外壁当接面に突出する突出縁(27)を有
    することを特徴とする請求項10又は11記載の二重壁
    用長さ調節可能の支持部材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100973584B1 (ko) * 2007-10-05 2010-08-02 마장훈 벽체용 배수판 조립체
CN111058486A (zh) * 2019-12-30 2020-04-24 朱夏武 一种基于止水钢板的地下室连通口结构及防渗漏施工方法
JP2021017692A (ja) * 2019-07-17 2021-02-15 清水 潤一 断熱壁下地構造
CN114086659A (zh) * 2021-10-12 2022-02-25 中冶南方武汉建筑设计有限公司 地下室双外墙抗浮泄水降压结构体系

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