JPH086009B2 - カルボキシル化ポリオレフィン塩素化物エマルジョン - Google Patents

カルボキシル化ポリオレフィン塩素化物エマルジョン

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JPH086009B2
JPH086009B2 JP63085669A JP8566988A JPH086009B2 JP H086009 B2 JPH086009 B2 JP H086009B2 JP 63085669 A JP63085669 A JP 63085669A JP 8566988 A JP8566988 A JP 8566988A JP H086009 B2 JPH086009 B2 JP H086009B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリオレフイン塩素化物に対して不飽和カル
ボン酸でグラフト共重合して製造されたカルボキシル化
ポリオレフィン塩素化物のカルボキシル基の50%以上を
中和したポリマーをエマルジョンの一部又は全部とする
安定かつ接着性の良好なカルボキシル化ポリオレフィン
塩素化物の水性エマルジョンに関するものである。
〔従来の技術〕
従来ポリオレフィン塩素化物をベースポリマーとする
安定かつ接着性良好なカルボキシル化ポリオレフィン塩
素化物の水性エマルジョンは未だ製造されていないが、
本発明と化合物は異なるが接着剤として使用されるカル
ボキシル化エチレン酢酸ビニル共重合物の水性エマルジ
ョンは存在する。(特開昭52-142686号) 〔発明が解決しようとする課題〕 従来から接着剤、コーティング剤として使用されてい
るカルボキシル化エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジ
ョンは固形分が低かったり、安定性が不足するなど接着
剤として実用に供し難い問題点があり、更にエマルジョ
ン中の固形分が低いためカルボキシル化後更にトルエン
とエチレン酢酸ビニル共重合体とを加え、樹脂分の濃度
を上昇せしめ、アルカリ、水を加えて乳化してエマルジ
ョンを作製する必要があった。
本発明はポリオレフィンに対してそれ自身接着性が良好
なポリオレフィン塩素化物をベースポリマーに選択し
て、高濃度にトルエンなどの有機溶媒に溶解し、カルボ
キシル化して親水性を付与し、水、アルカリを加えて乳
化してエマルジョンを作製し、ポリプロピレン同志又は
ポリオレフインとアルミニウム又は鉄などの金属を含む
極性物質を接着する場合に接着力が著しく大であり、更
にトルエンなどの有機溶媒の含有率が低く、かつ室温安
定性や機械安定性などの安定性の良好な水性エマルジョ
ンを得ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1は塩素含有率が5〜70重量%であるポリ
オレフイン塩素化物の99〜50重量部に対してα,β−不
飽和カルボン酸(その無水物をも含む)及びCH2=CXYな
る一般式(但し、XはYと同一か又は異なり、X又はY
はH,Cl,アルキル基、アセトキシ基、エステル基、アミ
ド基、ヒドロキシアルキル基から選ばれる。)を持つモ
ノマー又は該モノマーから得られたプレポリマーの1〜
50重量部をグラフト共重合して得られたカルボキシル化
ポリオレフィン塩素化物中のカルボキシル基の50%以上
を中和した重合体に水を添加して乳化する際に、該重合
体を乳化剤の一部又は全部とすることを特徴とするカル
ボキシル化ポリオレフィン塩素化物の水性エマルジョン
を提供するものである。
一般に水性のエマルジョンは大別して2通りの方法で製
造される。その一は直接乳化重合法であり、他はあらか
じめ重合したポリマーを水中に分散する方法である。何
れの方法も、従来は乳化剤或は保護コロイドが多く使用
された。そのためエマルジョンからフイルムを作製する
と得られたフイルム中に乳化剤がかなり残存しているた
め、その物理的、化学的性質に悪影響を与え、接着性能
が低下する。
本発明は上記従来の欠点のない新規なカルボキシル化ポ
リオレフィン塩素化物の水性エマルジョンを提供するも
のである。
本発明に使用される乳化剤は高分子量重合体であり、接
着性、耐水性、かつヒートシール性に優れている。従っ
て本発明によって得られたエマルジョンは接着性、コー
ティング性などの多くの特徴を有する安定なものであ
る。
本発明を更に詳細に説明すると、99〜50重量部の塩素含
有率が5〜70重量%のポリオレフイン塩素化物の存在
下、α,β−不飽和カルボン酸(その無水物をも含む)
及び一般式CH2=CXY(但し、X,Yは上記と同一)を持つ
モノマー又は該モノマーのプレポリマーを溶媒とラジカ
ル開始剤を使用してグラフト共重合して得られるカルボ
キシル化ポリオレフィン塩素化物溶液100重量部、水1
〜1000重量部、それにカルボキシル化ポリオレフィン塩
素化物中のカルボキシル基の50%以上の塩基性物質を加
え、更に必要があれば0.1〜50重量部の界面活性剤を加
えて撹拌乳化して得られるカルボキシル化ポリオレフィ
ン塩素化物の水性エマルジョンである。
上記ポリオレフィン塩素化物にグラフト重合されるα,
β−不飽和カルボン酸(その無水物をも含む)及び一般
式CH2=CXY(但し、X,Yは上記と同一)又はそのプレポ
リマーの使用量が1重量部未満の場合又は50重量部を超
過して使用すると安定な接着性の優れたエマルジョンが
得られない。エマルジョン化に際し、カルボキシル化ポ
リオレフィン塩素化物は溶媒に溶解又は分散した状態で
エマルジョン工程に入った方が工業上有利である。
本発明のカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物にはポ
リオレフインを無水マレイン酸或は無水フマル酸等の
α,β−不飽和カルボン酸によりグラフト共重合したも
のを塩素化したものも含まれる。
本発明に使用のポリオレフィン塩素化物としてはポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体等を塩素化率が最低5重量%から最高70重量%まで均
一、又は不均一に塩素化したものであり、例えば塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化エチレン
−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共
重合体などである。
本発明に使用のポリオレフイン塩素化物の塩素含有率が
5重量%未満では有機溶剤又は水に対する溶解性が著し
く低く、本発明の接着剤として使用することができず、
また塩素含有率が70重量%を超過すると得られたカルボ
キシル化ポリオレフィン塩素化物エマルジョンの接着力
が著しく低いため実用に供し難く、同様に本発明の接着
剤として使用することができない。
本発明のカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物の合成
に使用されるα,β−不飽和カルボン酸(その無水物を
も含む)としてはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸モ
ノメチルエステル、フマル酸モノエチルエステルなどの
α,β位にエチレン結合のある不飽和なカルボン酸及び
無水マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸無水物
等である。これらは単独で又は混合して使用することが
可能である。
特にアクリル酸、無水マレイン酸又はこれらの混合物を
α,β−不飽和カルボン酸とし使用した場合、得られた
グラフト共重合物はそのカルボン酸を中和したとき乳化
剤としての機能に優れ、得られたエマルジョンの性能も
優れており工業的利用価値が高い。
更に本発明のカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物の
中の酸価が10〜300mgKOH/g好ましくは30〜150mgKOH/gに
なるようにα,β−不飽和カルボン酸を組合わせるとよ
い。
α,β−不飽和カルボン酸とグラフト共重合する一般式
CH2=CXY(但し、XはYと同一か又は異なり、X又はY
はH,Cl,アルキル基、アセトキシ基、エステル基、アミ
ド基或はヒドロキシアルキル基である。)を有する不飽
和モノマーとしては、例えばエチレン、プロピレン、イ
ソブテン、オクテン−1、ブテン−1、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、ビニルクロ
ロアセテートなどである。
本発明のプレポリマーとしては一般式CH2=CXY(但し、
XはYと同一か又は異なり、X又はYはH,Cl,アルキル
基、アセトキシ基、エステル基、アミド基、ヒドロキシ
アルキル基から選ばれる。)を持つモノマーを使用して
合成されたある程度の重合度を有する化合物である。
本発明のカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物を製造
するための重合開始剤は従来のラジカル開始剤であり、
例えばジ−クミルパーオキシド、−ジ−t−ブチルパー
オキシドなどのジアルキルバーオキシド、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエ
ート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパ
ーオキシイソブチレートなどのパーオキシエステル、ベ
ンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイドなど
のジアシルパーオキサイドである有機過酸化物及びアゾ
ビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物がある。これ
らのラジカル開始剤の使用量はモノマー混合物重量基準
で0.1〜15重量部である。重合は常温〜100℃の範囲で行
うのが好ましい。
また重合は溶液、懸濁、乳化、塊状の何れの重合方法に
よっても行われるが、溶液重合の場合、溶媒としてベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素及びヘ
キサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、CCl4
塩化メチレンなどの塩素化炭化水素が用いられる。
本発明のエマルジョンの乳化剤化合物であるカルボキシ
ル化ポリオレフィン塩素化物はポリオレフイン塩素化物
に対して、α,β−不飽和カルボン酸(その無水物をも
含む)及び一般式CH2=CXY(但し、X,Yは前記と同一)
を持つモノマー又は該モノマーのプレポリマーをグラフ
ト共重合したものとこれらのモノマーからなる重合体と
を含む重合体組成物であり、10〜300mgKOH/gの酸価を有
し、塩基性物質で中和することによりカルボキシル化塩
素化ポリオレフインをエマルジョン化する際の乳化剤と
なる。
なおカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物は重合体中
に含まれるカルボキシル基を塩基性物質によって化学計
算上カルボキシル基の50%以上、好ましくは80〜100%
を中和すると乳化剤としての優れた機能を有し、得られ
たエマルジョンの性能は優れている。
上記の中和に使用される塩基性物質としては、アルカリ
金属、アルカリ金属塩、アルカリ金属酸化物、アルコキ
シド、アルカリ金属塩基、アンモニア又は水酸化アンモ
ニウム、アンモニウム塩、エチルアミン類、プロピルア
ミン類、エタノールアミン、エチレンジアミン類、ピペ
リジン、ピロリジン、ピロール類、ポリエチレンイミン
などである。
本発明のカルボキシ化ポリオレフィン塩素化物を更に安
定性及び粒子径などの点から価値あるものとするため
に、界面活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤
としてはポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリエチルア
ルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポ
リオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、ポリ
(オキシエチレン−オキシプロピレン)ブロックコポリ
マー類などの非イオン界面活性剤があり、また陰イオン
界面活性剤としては、例えば高級アルキル硫酸エステル
類、アルキル、アリールポリオキシエチレン硫酸エステ
ル塩類、高級脂肪酸塩類、アルキルアリールスルフォン
酸塩類、アルキルリン酸エステル塩類などがある。
界面活性剤の使用量は、例えば塩素化ポリプロピレンに
対しては0.001〜20%を添加すれば効果があり、また2
種以上の界面活性剤を使用した場合の配合割合は、例え
ば陰イオン界面活性剤:非イオン界面活性剤=1:0〜5
の如く広範囲に選ぶことができる。
また従来から使用されているポバール、ヒドロキシエチ
ルセルローズ、アルギン酸ソーダなどの水溶性高分子物
質も保護コロイドとして使用される。
本発明のエマルジョンは従来の界面活性剤、保護コロイ
ドの含有量が少ないため、エマルジョンを構成する樹脂
本来の特質は発揮され、接着剤、インキ、塗料ビヒク
ル、コーティング剤として有用である。
〔実施例〕
実施例1 内容積2lの4ツ口フラスコを用い、下記により本発明
のグラフト共重合反応を行った。
塩素化ポリプロピレン(塩素化度28重量%、Mw=5000〜
50000)の60%トルエン溶液(東洋化成工業株式会社
製) (塩素化ポリプロピレン300g、トルエン200g) 500g アクリル酸 30g メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル 6g カヤエステル0−50(重合開始剤過酸化物) 3g (化薬ヌーリ株式会社製) 塩素化ポリプロピレンのトルエン溶液をフラスコに仕込
んだ後アクリル酸を30g及びメタクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル6gを添加し、撹拌しながら90℃まで昇温し、
充分に窒素置換を行った。ついで重合開始剤を注入して
重合を開始し、以後1時間ごとに重合開始剤の残りを1/
3ずつ逐次添加して合計6時間の重合を行った。固形分6
2.7部、B型粘度計で測定した。粘度が8.3ポイズ/25℃
のアクリル酸変性塩素化ポリプロピレンのトルエン溶液
が得られた。
ここで得られたカルボキシル化ポリプロピレン塩素化物
の酸価は83.5mgKOH/gであった。
上記により得られたトルエン溶液を反応液Aとする。
次にミキサー型乳化器に 反応液A(40℃) 100g 水(40℃) 187g アンモニア水(純度18.5%) 5g ノイゲンEA-170(界面活性剤、第一工業製薬株式会社
製) 4g を速やかに仕込み、40℃に保温しながら10分間強力に撹
拌し、白色のエマルジョンを得た。このエマルジョンの
固形分は23.5重量%で、粒子径は0.5〜7μであり、1
ケ月間室温で実験室内に放置してもなんら変化がなかっ
た。実施例1で得られたエマルジョンを60μ、二軸延伸
ポリプロピレンフイルム(OPP)未処理面(東洋紡績株
式会社製)、15μアルミニウム箔及び厚紙に接着剤の塗
布量8g/m2になるように塗布し、ヒートシールをして剥
離試験をした。その結果を第一表に示した。
実施例2 実施例1と同様に反応液を合成したがアクリル酸量の
みを30gから72gに変更した。更に乳化時のアンモニア水
量を5gから7gに変更した以外はすべて同様に乳化操作を
行ったところ、固形分24.5重量%の白色安定な水性エマ
ルジョンが得られた。このエマルジョンを使用して実施
例1と同様に剥離強度を測定した。結果を第一表に示し
た。
実施例3 塩素化ポリプロピレンの種類を替えた以外は実施例1
と同様に行った。即ち塩素化ポリプロピレンの塩素化度
28重量%、Mw=50000〜800000(東洋化成工業株式会社
製)を使用した。このエマルジョンを用いて実施例1と
同様に剥離強度を測定した。その結果を第一表に示し
た。
実施例4 実施例1において、反応液合成の際、更に無水マレイ
ン酸2gを添加した以外はすべて実施例1と同様に行い、
実施例1と同様なエマルジョンが得られた。このエマル
ジョンを使用してヒートシート強度を測定して結果を第
一表に示した。
実施例5 実施例1において、反応液合成の際、更にアクリル酸
−2−ヒドロキシエチル5gを添加した以外はすべて実施
例1と同様に行ったところ、実施例1と同様なエマルジ
ョンが得られた。このエマルジョンを用いて剥離強度を
測定した。その結果を第一表に示した。
実施例6 実施例1において、反応液合成の際、更にアクリル酸
−2−ヒドロキシルエチル5g、無水マレイン酸3gを添加
した以外はすべて実施例1と同様に行ったところ、実施
例1と同様なエマルジョンが得られた。このエマルジョ
ンを使用して剥離強度を測定してその結果を第一表に示
した。
実施例7 塩素化ポリプロピレンの種類を替えた以外は実施例1
と同様に行った。塩素化ポリプロピレン、塩素化度34重
量%、Mw=5000〜50000(東洋化成工業株式会社製)を
使用して本発明のエマルジョンを製造して実施例1と同
様に剥離強度を測定してその結果を第一表に示した。
実施例8 塩素化ポリプロピレンの種類を替えた以外は実施例1
と同様に行った。即ち塩素化ポリプロピレンとして塩素
化度24重量%、Mw=5000〜50000(東洋化成工業株式会
社製)を使用して本発明のエマルジョンを製造して実施
例1と同様に剥離強度を測定してその結果を第一表に示
した。
実施例9 塩素化ポリプロピレンの種類を替えた以外は実施例1
と同様に行った。即ち塩素化ポリプロピレン、塩素化度
30重量%、Mw=50000〜500000(東洋化成工業株式会社
製)を使用して本発明のエマルジョンを製造して実施例
1と同様に剥離強度を測定してその結果を第一表に示し
た。
比較例1 ミキサー型乳化器に、塩素化ポリプロピレン(塩素化
度28重量%、Mw=5000〜50000)の60%トルエン溶液 (東洋化成工業株式会社製) 100g 水(40℃) 187g ノイゲンEA-170(第一工業製薬株式会社製) 10g を速やかに仕込み、40℃に保温しながら10分間強力に撹
拌を行い、白色のエマルジョンを得た。このエマルジョ
ンの固形分は24.1重量%、粒子径は1.5〜20μであり1
時間放置すると一部分離し始めた。本比較例で得られた
エマルションを60μ二軸延伸ポリプロピレンフイルム
(OPP)未処理面(東洋紡績株式会社製)15μアルミニ
ウム箔及び厚紙に接着剤の塗布量8g/m2なるよう塗布
し、ヒートシールをして剥離試験を実施してその結果を
第一表に示した。
全点材破とは使用に供したポリプロピレンフイルムが剥
離試験後、破損して正確な剥離強度が測定できない結果
をいう。
[効果] 本発明の効果を纏めると下記の通りである。
(1) カルボキシル基を中和したカルボキシル化ポリ
オレフィン塩素化物を乳化剤とする本発明のカルボキシ
ル化ポリオレフィン塩素化物の水性エマルジョンはカル
ボキシル化ポリオレフィン塩素化物の特徴である接着性
を持つ安定なエマルジョンであり、特に接着剤、イン
キ、塗料ビヒクル、コーティング剤のほか塗料としても
有用である。
(2) 本発明の水性エマルジョンは耐水性ヒートシー
ル性に優れている。
(3) 本発明品の剥離強度は第一表に示すように60μ
OPP(未処理面)同志で580g/cmで著しく大である。これ
に反して未変性物では同一条件で10g/cmである。
また本発明の60μOPP(未処理面)/15μアルミ箔では
剥離強度が380g/cmで著しく大であるのに反して、同条
件で未変性物では187g/cmである。
更に本発明の60μOPP(未処理面)/紙で500g/cmと著
しく大であるのに反して未変性物では同条件で100g/cm
である。
(4) 室温安定性は3ケ月以上安定であるが未変性物
は1時間以内に分離する。
(5) 粒径は7μ以下のものが製造可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素含有率が5〜70重量%であるポリオレ
    フィン塩素化物の99〜50重量部に対して、α,β−不飽
    和カルボン酸(その無水物をも含む)及びCH2=CXYなる
    一般式(但し、XはYと同一か又は異なり、X又はYは
    H,Cl,アルキル基、アセトキシ基、エステル基、アミド
    基、ヒドロキシアルキル基から選ばれる。)を持つモノ
    マー又は該モノマーのプレポリマーの1〜50重量部をグ
    ラフト共重合することによって親水性の大なるカルボキ
    シル化ポリオレフィン塩素化物を得て、得られたカルボ
    キシル化ポリオレフィン塩素化物中のカルボキシル基の
    50%以上を中和した重合体に水を添加して乳化する際
    に、該重合体を乳化剤の一部又は全部とすることを特徴
    とするカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物の水性エ
    マルジョン。
  2. 【請求項2】ポリオレフィン塩素化物としてポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体を
    均一又は不均一に塩素化したポリオレフィン塩素化物を
    使用する特許請求の範囲第1項記載のカルボキシル化ポ
    リオレフィン塩素化物の水性エマルジョン。
  3. 【請求項3】α,β−不飽和カルボン酸がアクリル酸、
    メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸であ
    り、CH2=CXYの一般式(但し、X又はYは同一か又は異
    なり、X又はYはH,Cl,アルキル基、アセトキシ基、エ
    ステル基、アミド基、ヒドロキシアルキル基から選ばれ
    る。)を持つモノマーがアクリル酸又はメタクリル酸の
    アルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル又はエ
    チレン、プロピレン、スチレン、ブテン−1、オクテン
    −1、塩化ビニル、酢酸ビニルである特許請求の範囲第
    1項記載のカルボキシル化ポリオレフィン塩素化物の水
    性エマルジョン。
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