JPH08583A - 脈波伝達時間監視装置 - Google Patents

脈波伝達時間監視装置

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Publication number
JPH08583A
JPH08583A JP6140201A JP14020194A JPH08583A JP H08583 A JPH08583 A JP H08583A JP 6140201 A JP6140201 A JP 6140201A JP 14020194 A JP14020194 A JP 14020194A JP H08583 A JPH08583 A JP H08583A
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JP
Japan
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pulse wave
pti
time
wave transmission
transmission time
Prior art date
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Application number
JP6140201A
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English (en)
Inventor
Masahiro Ariizumi
昌弘 有泉
Hiroshi Nishida
博司 仁志田
Masaya Oishi
昌也 大石
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 患者の状態変化を簡便に、かつ早期に把握す
る。 【構成】 心電図信号を検出する電極センサ1と、末梢
血管の脈波を検出する光センサ2とを備え、波形解析部
7でR波の立ち上がり時点及び末梢血管の脈波の立ち上
がり時点を検出し、脈波伝達時間計測部8でR波の立ち
上がり時点から脈波の立ち上がり時点までの脈波伝達時
間を計測する。そして、脈波伝達時間解析部9により、
脈波伝達時間の短期的な変化、すなわち1拍毎のPTI
の変動を監視することにより、自律神経系の失調等、生
体リズムの変化を検出するとともに、脈波伝達時間の長
期的な変化、すなわち数時間〜数日に亘ってPTIの変
動を監視することにより、急激な血圧低下など、循環状
態悪化の前兆を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脈波伝達時間の変動に
基づき患者の病態変化を診断する脈波伝達時間監視装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】心臓が収縮し、左心室から血液が大動脈
に拍出されると、大動脈内圧に変化が生じ、さらにこの
圧変動は末梢動脈に伝達される。このような心臓の血液
拍出に伴う血管の拍動変化をグラフにしたものを脈波と
いう。
【0003】従来、頸動脈波と股動脈波から脈波速度を
算出し、これを血圧値で補正するようにした大動脈脈波
速度測定装置が提案されている(特公昭57−6930
号公報)。また、2つの脈波センサで脈波を検出し、検
出時間差により脈波伝播速度を算出し、これを血圧値で
補正するようにした標準脈波伝播速度を表示する脈波伝
播速度自動測定装置が提案されている(特開昭60−2
20037号公報)。上記両装置は、いずれも動脈の硬
化状態の診断を行うようにしたものである。また、心電
図信号のR波発生から脈波立ち上がりまでの脈波伝播時
間の揺らぎを統計的に解析し、この揺らぎの大きさから
自律神経の失調や動脈硬化等の診断を行う動脈波伝播解
析装置が提案されている(特公平4−79255号公
報)。
【0004】一方、脈波伝達時間により新生児の末梢循
環状態の評価が可能であることが明らかにされている
(平成4年9月発行の日本新生児学会雑誌第28巻第3
号p.511〜p.517)。また、末梢循環不全児を対象と
し、治療前後の脈波伝達時間を計測すると、末梢循環動
態の改善に伴い脈波伝達時間が延長することが明らかに
されている(第38回未熟児新生児学会1993.10.27〜2
9)。
【0005】一般に、脈波伝達時間の絶対値は、例えば
身長差に起因する動脈起始部から末梢血管までの距離の
差や、動脈硬化の進行等による血管壁の性状や厚さ等、
個人による差が大きく、実用価値が乏しい。しかし、上
記従来例に示すように、脈波伝達時間の変化が、自律神
経の失調等や末梢循環の状態変化の指標となることが知
られている。
【0006】また、従来、交感神経及び副交感神経から
なる自律神経による生体リズムの指標として、瞬時心拍
が研究されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭60−220037号公報及び特公昭57−693
0号公報記載の装置は、動脈の硬化状態の診断を行うた
めに脈波速度を求めるものに過ぎない。また、上記特公
平4−79255号公報記載の装置は、動脈硬化等の診
断を行うために脈波伝播時間の揺らぎの大きさを観察す
るもので、特に患者の脈波伝播時間の変化量で末梢循環
状態の定量化を行うものではない。
【0008】また、上記日本新生児学会雑誌第28巻第
3号における発表は、新生児の末梢循環状態を定量的に
評価しようとするものではない。また、上記第38回未
熟児新生児学会における発表は、末梢循環状態を評価す
るために脈波伝達時間の具体的な指標値を定量化しよう
とするものではない。
【0009】また、上記瞬時心拍だけでは、自律神経に
よる生体リズムを把握するためには情報として不完全
で、実用化されていない。
【0010】このように、患者の状態の評価は、専ら医
師や看護婦の経験に頼っているのが現状である。しか
し、脈波伝達時間と、自律神経の失調や末梢循環状態等
の病態変化との関係を具体的に定量化し、脈波伝達時間
の変化を監視すれば、このような病態変化を簡便に、か
つ早期に把握することができ、より迅速に適切な処置を
行うことが可能となる。
【0011】本発明は、上記問題を解決するもので、脈
波伝達時間の短期的及び長期的レベルでの変化を監視
し、患者の状態変化を簡便に、かつ早期に把握する脈波
伝達時間監視装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、心電図信号のR波の発生時点を検出する
R波検出手段と、末梢血管位置で、上記R波に対応する
脈波の立ち上がり時点を検出する脈波検出手段と、上記
R波検出時点から上記脈波の立ち上がり時点までの脈波
伝達時間を計測する脈波伝達時間計測手段とを備えた脈
波伝達時間監視装置において、上記脈波伝達時間の短期
変動を監視する第1脈波伝達監視手段と、上記脈波伝達
時間の長期変動を監視する第2脈波伝達監視手段と、こ
れらの結果を出力する出力手段とを備えたものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、心電図信号のR波の発生時点
が検出され、末梢血管の脈波の立ち上がり時点が検出さ
れて、R波発生時点から脈波の立ち上がり時点までの脈
波伝達時間が計測される。そして、脈波伝達時間の例え
ば1拍や数拍毎の短期変動が検出される。この短期変動
に基づいて、被測定者の生体リズムの変動が把握され
る。また、脈波伝達時間の例えば1分や100拍毎の長
期変動が検出される。この長期変動に基づいて、被測定
者の末梢循環状態が把握される。これらの結果は、出力
手段により表示され、または記録される。これにより、
被測定者の状態把握が容易になされることとなる。ま
た、これらの結果に基づいて、被測定者の状態を判断す
る判断手段を付加してもよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る脈波伝達時間監視装置の
一実施例について、図面に基づいて説明する。図1は本
発明に係る脈波伝達時間監視装置の全体構成を示すブロ
ック図である。
【0015】電極センサ1は、例えば圧電素子からな
り、被測定者の胸部又は他の生体部位に装着され、導出
される心電図信号を検出するものである。光センサ2
は、被測定者の指先等の末梢血管部分に装着され、脈波
信号を検出するもので、プレチスモグラフ等で構成され
ている。光電変換部3は、光センサ2の出力を電気信号
に変換するものである。
【0016】増幅部4は、電極センサ1及び光センサ2
で検出された心電図信号及び脈波信号の増幅処理を行う
ものである。A/D変換部5は、増幅部4で増幅された
上記両アナログ信号を一定時間間隔でA/D変換するも
のである。
【0017】制御演算部6は、マイクロコンピュータ等
で構成され、この脈波伝達時間監視装置全体の制御を行
うもので、波形解析処理部7、脈波伝達時間計測部8、
記憶部10及び脈波伝達時間解析部9等から構成されて
いる。
【0018】波形解析処理部7は、心電図信号のR波の
発生時点、例えば立ち上がり時点及び脈波信号の立ち上
がり時点を検出するものである。心電図信号は、一般に
図2(a)に示す波形を有して出力される。図2(b)
はその微分波形を示している。R波の立ち上がりは、上
記微分波形の立ち上がり時点を利用することで、容易に
検出することができる。また、この立ち上がり時点を利
用してR波の周期も算出するようにしている。なお、心
電図信号としては、R波のピーク時点を検出するように
してもよい。この場合には、R波のピークは、図2
(b)に示す微分波形のピーク後のレベルゼロの点とし
て表わされるので、ゼロクロス検出により容易に検出す
ることができる。
【0019】また、脈波信号は、一般に図3に示す波形
を有して出力される。従って、脈波信号の立ち上がり点
Aは、基線以下のレベルから立ち上がりに転じた点を算
出することにより容易に検出することができる。
【0020】なお、通常、例えば幼児でR波周期400
〜600ms前後に対して脈波伝達時間は100〜25
0msであり、また一般の大人でも、R波周期600〜
1000ms前後に対して心臓から測定点までの距離1
m当たり脈波伝達時間は350ms以下である。従っ
て、特定のR波信号に対応する末梢血管位置での脈波信
号は、次のR波信号の発生までに確実に検出される。
【0021】また、図2、図3は説明の便宜上のもので
あり、実際には波形解析処理部7で、例えば連続するサ
ンプリング値を比較し、その大小からそれぞれの点が求
められる。また、A/D変換部5の時系列信号で直接求
めてもよく、一旦メモリに取り込んでから記憶データを
チェックして求めてもよい。
【0022】脈波伝達時間計測部8は、瞬時脈波伝達時
間を「瞬時脈波伝達時間=脈波信号の立ち上がり時刻−
R波の立ち上がり時点またはピーク時刻」によって算出
するものである。記憶部10は、算出された上記時間差
データや下記各種データを記憶するRAMや、この装置
の制御プログラム及び後述する演算式等を記憶するRO
M等からなる。操作部11は、各種データを入力するも
のである。
【0023】脈波伝達時間解析部9は、脈波伝達時間
(以下、PTI(Plethysmo Time Interval)とい
う。)の短期的な変化、すなわち1拍毎のPTIの変動
を監視することにより、自律神経系の失調等、生体リズ
ムの変化を検出するものである。この生体リズムとして
は、例えば、体温調節に関係した末梢血管の運動リズム
=0.05Hz、血圧調節系が有する血管運動のリズム
=0.1Hz、呼吸リズム=0.2〜0.3Hz等が知
られている。
【0024】また、脈波伝達時間解析部9は、PTIの
長期的な変化、すなわち数時間〜数日に亘ってPTIの
変動を監視することにより、急激な血圧低下など、循環
状態悪化の前兆を検出するものである。
【0025】このように、脈波伝達時間解析部9は、脈
波伝達時間計測部8で算出された脈波伝達時間を解析す
ることにより、自律神経系や末梢循環系の病態変化を、
簡便に、かつ早期に検出することを可能にするものであ
る。
【0026】出力部12は、例えばCRTで構成され、
心電図信号や脈波信号の信号波形や、脈波伝達時間解析
部9の解析結果などを、グラフや数値等を用いて表示す
るものである。なお、出力部12には、プロッタやマル
チペンレコーダ等の記録装置を付加し、解析結果などを
記録するようにしてもよい。
【0027】次に、この脈波伝達時間監視装置により、
PTIの短期的な変化を監視する場合について説明す
る。
【0028】脈波伝達時間解析部9は、微分PTIを
「微分PTI=瞬時PTI−前回の瞬時PTI」によっ
て、微分PTIを瞬時PTIで正規化した正規化微分P
TIを「正規化微分PTI=微分PTI/瞬時PTI」
によって、瞬時PTIをR波周期で正規化した正規化瞬
時PTIを「正規化瞬時PTI=瞬時PTI/R波周
期」によって、それぞれ算出する。
【0029】また、各生体リズムに応じた基準時間毎の
移動平均値及び各PTIの標準偏差を算出する。基準時
間は、例えば血圧調節系の生体リズムであれば、10秒
または10拍程度にすればよい。また、体温調節系であ
れば、20秒または20拍程度にすればよい。また、全
体的な生体リズムでは、1分または100拍を基準とす
るのが適切である。なお、これらは、患者やその病状に
より、医師等が選択して設定することが望ましい。
【0030】そして、出力部12には、図4に示すよう
に、心電図信号Aや脈波信号Bの信号波形とともに、瞬
時PTI、微分PTI、正規化瞬時PTI等が数値表示
される。また、1拍毎のデータがグラフとともに表示さ
れる。また、各データの時間推移が、例えば20分程度
に亘ってトレンドグラフとして表示される。
【0031】次に、PTIの短期的な変化を監視する動
作手順について、図5のフローチャートを用いて説明す
る。
【0032】まず、心電図信号よりR波の立ち上がり点
を検出し、その時刻を記憶して(#1)、前回のR波の
立ち上がり時刻から、R波周期を算出する(#2)。続
いて、脈波信号より脈波の立ち上がり点を検出し、その
時刻を記憶する(#3)。
【0033】次に、ステップ#1,#3で記憶された時
刻から、瞬時PTIを求め(#4)、この瞬時PTIと
前回の瞬時PTIとから微分PTIを求めるとともに、
正規化微分PTIを求める(#5)。次いで、正規化瞬
時PTIを求め(#6)、平均値及び標準偏差を求める
(#7)。そして、それらの結果を出力部12に出力す
る(#8)。
【0034】このように、1拍毎のPTIのリズムの変
化から病態変化が見出せる場合には、微分PTIによ
り、異常を容易に判別することができる。特に、不整脈
が発生する、または不整脈が頻繁に起こる患者及び呼吸
リズムに異常を有する患者は、微分PTIを監視するこ
とにより、異常の発生を迅速に発見することができる。
【0035】また、R波周期もPTIと同様なリズムを
有するため、R波周期で正規化された正規化瞬時PTI
は、正常状態においては安定した値が得られる。しか
し、生体の自律神経等に異常が生じると、PTIとR波
周期とのリズムのバランスが崩れ、正常時の値からずれ
た値となるため、正規化瞬時PTIを監視することによ
り、病態変化を容易に把握することができる。
【0036】また、正規化微分PTIを監視し、各年令
における標準値と比較することにより、その患者の状態
を評価することができる。
【0037】また、各生体リズムの振幅、すなわち標準
偏差を、標準値と比較したり、その変動を把握すること
により、各生体リズムの異常を検出することができる。
また、標準偏差を平均PTIで正規化した「標準偏差/
平均PTI」を求めるようにしてもよい。これらの値に
より、種々の生体リズムの中で、上記基準時間に応じた
特定の種類に異常が生じる場合に、単に全体的な病態異
変ではなく、その患者に応じた生体リズムの変化を適切
に捉えることができるので、迅速に異常を検出すること
ができる。
【0038】また、過去の一定期間のデータをフーリエ
解析することにより、血圧調整系等の生体リズムの周波
数や、その変動を得ることができ、症状の変化を監視す
ることができる。
【0039】なお、以上説明した各データについて、そ
れぞれ限界値を設定し、各データがこの限界値を超えた
場合に、出力部12により、画面に警告を表示したり、
音声で警告を報知するようにしてもよい。これによっ
て、患者の状態を容易に判断することができる。
【0040】次に、この脈波伝達時間監視装置により、
PTIの長期的な変化を監視する場合について説明す
る。
【0041】脈波伝達時間解析部9は、1拍毎の瞬時P
TIから所定期間毎に平均PTIを算出するとともに、
この平均PTIが所定レベル以上の傾斜で急激に低下し
たことを検出するものである。
【0042】1拍毎の瞬時PTIには、種々の生体リズ
ムによりばらつきが存在する。従って、このばらつきを
打ち消すために、所定期間内に得られた瞬時PTIから
平均PTIを算出することが必要になる。
【0043】発明者らによる臨床試験によれば、この期
間は、1、2分または100拍程度が適当であることが
明らかになった。また、実際に透析患者等に生じるPT
Iの急激な低下は、10分程度に亘って継続するという
データが得られている。従って、平均PTIを算出する
所定期間は、1、2分または100拍程度とすることに
より、このような変化に十分対応することができる。
【0044】また、平均PTIは、血圧変動等の影響に
より、緩やかな上昇や下降を繰り返すことがあるので、
単に下限値を設定し、それに対する上下を検出するので
はなく、所定レベル以上の傾斜での急激な低下を検出す
ると、異常状態と判別するようにしている。
【0045】この平均PTIの急激な低下は、図6に示
すように、過去の複数個の平均PTIより近似直線を求
め、その傾きの絶対値と基準直線の傾きの絶対値とを比
較することにより検出している。例えば、図6(a)で
は、近似直線Aの傾きの絶対値は、基準直線Sの傾きの
絶対値より小さいので、正常状態であることを示してい
る。一方、図6(b)では、近似直線Bの傾きの絶対値
は、基準直線Sの傾きの絶対値より大きいので、異常状
態であることを示している。
【0046】なお、平均PTIの急激な低下の検出方法
は、上記に限られない。例えば、図7に示すように、平
均PTIから所定個数毎に近似直線を求め、前回との傾
きの絶対値の比を算出し、その比が所定値s以上かどう
かを判別するようにしてもよい。図7において、近似直
線C,D,Eの傾きの絶対値をそれぞれc,d,eとす
ると、近似直線Dの段階では、d/c≦sで正常状態と
判別され、近似直線Eの段階では、e/d>sで異常状
態と判別される。
【0047】そして、出力部12には、図8に示すよう
に、心電図信号Aや脈波信号Bの信号波形とともに、平
均PTIや、その近似直線の傾き等を数値表示する。ま
た、平均PTIの時間推移が、例えば2時間程度に亘っ
てトレンドグラフとして表示される。
【0048】また、出力部12は、平均PTIの急激な
低下が検出されると、画面にその旨を警告する表示を行
う。この警告は、音声で行うようにしてもよい。
【0049】次に、PTIの長期的な変化を監視する動
作手順について、図8のフローチャートを用いて説明す
る。
【0050】まず、心電図信号よりR波の立ち上がり点
を検出し、その時刻を記憶する(#11)。続いて、脈
波信号より脈波の立ち上がり点を検出し、その時刻を記
憶する(#12)。次いで、ステップ#11,#12で
記憶された時刻から、瞬時PTIを求めて記憶し(#1
3)、所定期間の瞬時PTIから平均PTIを求める
(#14)。
【0051】次に、ステップ#14で算出された平均P
TIの急激な低下が検出されたかどうかを判別する(#
15)。そして、急激な低下が検出されていなければ
(#15でNO)、ステップ#17に進み、一方、急激
な低下が検出されていれば(#15でYES)、その旨
の警告動作を行い(#16)、平均PTIなどの各デー
タを出力部12に表示する(#17)。
【0052】このように、平均PTIを数時間〜数日の
長期間に亘って監視することにより、急激な血圧低下な
ど、循環状態が悪化する前兆を捉えることが可能となる
ので、非常に有用である。特に、末梢循環不全の患者
や、人工透析や薬物投与等により循環不全、急激な血圧
低下によるショック等が心配される患者に対して、より
早期に病態を把握することが可能になり、医師や看護婦
が適切な処置を行うことができる。
【0053】また、実際には、このような平均PTIの
急激な低下の後で、続いて急激な血圧低下が生じること
がある。この場合には、血圧に影響される平均PTI
が、10分〜15分後に低下前の値に戻ることがある。
しかしながら、本実施例によれば、平均PTIの急激な
低下を自動的に検出するので、病態悪化の前兆を見逃す
ことがない。また、医師や看護婦は、患者に常に付き添
っている必要がない。
【0054】また、平均PTIの急激な低下を検出する
と警告するようにしたので、すぐに適切な処置を施すこ
とができる。
【0055】このように、PTIの変化を身長や血圧で
補正することなく監視し、その急激な低下を捉えること
により、より早期に、かつ簡便に病態変化を把握するこ
とができる。
【0056】なお、平均PTIに代えて、所定期間にお
ける瞬時PTIの最大値と最小値との平均値や中央値を
用いて、急激な変化を検出するようにしてもよい。
【0057】上記のように、PTIの短期的及び長期的
な変化の双方を監視することにより、患者の生体リズム
の変化による末梢循環系への影響等を把握することがで
きる。例えば、自律神経系の失調等に対する処置として
薬物投与を行った場合に、その効果や副作用等の発生を
監視することができる。
【0058】すなわち、薬物が投与されると、生体リズ
ムの変化が起こり、その後、安定した変動を回復する。
一方、投与された薬物が適量を超えた場合等には、生体
リズムは、安定した変動を回復した後、急激な生体変化
について行けず、ショック症状を伴うことがある。この
場合に、PTIの変化を監視することにより、早期にシ
ョック症状などの副作用を診断することができる。
【0059】また、逆に精神的な要因で自律神経系の失
調等が生じた場合には、PTIが短期的にも長期的に
も、同時に変動が大きくなる場合がある。従って、これ
らのことを総合的に監視することが必要になってくる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
脈波伝達時間の短期及び長期変動を監視するようにした
ので、自律神経の失調などや末梢循環の悪化、血圧低下
及びショック等の病態変化を、簡便に、かつ早期に把握
することができる。また、その結果を出力するようにし
たので、病態変化を容易に把握することができる。従っ
て、医師、看護婦などが、より迅速に適切な処置を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脈波伝達時間監視装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】(a)は心電図信号の一例を示す波形図、
(b)は(a)が微分された出力を示す波形図である。
【図3】脈波信号の一例を示す波形図である。
【図4】脈波伝達時間の短期的な変化を監視する場合の
表示画面例を示す図である。
【図5】脈波伝達時間の短期的な変化を監視する場合の
動作手順を示すフローチャートである。
【図6】(a)(b)は平均脈波伝達時間の急激な低下
を検出する方法の例を示す図である。
【図7】平均脈波伝達時間の急激な低下を検出する方法
の別の例を示す図である。
【図8】脈波伝達時間の長期的な変化を監視する場合の
表示画面例を示す図である。
【図9】脈波伝達時間の長期的な変化を監視する場合の
動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電極センサ 2 光センサ 3 光電変換部 4 増幅部 5 A/D変換部 6 制御演算部 7 波形解析処理部 8 脈波伝達時間計測部 9 脈波伝達時間解析部 10 記憶部 11 操作部 12 出力部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心電図信号のR波の発生時点を検出する
    R波検出手段と、末梢血管位置で、上記R波に対応する
    脈波の立ち上がり時点を検出する脈波検出手段と、上記
    R波検出時点から上記脈波の立ち上がり時点までの脈波
    伝達時間を計測する脈波伝達時間計測手段とを備えた脈
    波伝達時間監視装置において、上記脈波伝達時間の短期
    変動を監視する第1脈波伝達監視手段と、上記脈波伝達
    時間の長期変動を監視する第2脈波伝達監視手段と、こ
    れらの結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴と
    する脈波伝達時間監視装置。
JP6140201A 1994-06-22 1994-06-22 脈波伝達時間監視装置 Pending JPH08583A (ja)

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JP6140201A JPH08583A (ja) 1994-06-22 1994-06-22 脈波伝達時間監視装置

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Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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