JPH085320Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents
内燃機関用ピストンInfo
- Publication number
- JPH085320Y2 JPH085320Y2 JP1987159292U JP15929287U JPH085320Y2 JP H085320 Y2 JPH085320 Y2 JP H085320Y2 JP 1987159292 U JP1987159292 U JP 1987159292U JP 15929287 U JP15929287 U JP 15929287U JP H085320 Y2 JPH085320 Y2 JP H085320Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- piston
- internal combustion
- slur
- combustion engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は内燃機関用ピストン全般に利用でき、特にス
カートの横断面が楕円(ピン軸方向が短径)の場合に製
造が容易な内燃機関用ピストンに関するものである。
カートの横断面が楕円(ピン軸方向が短径)の場合に製
造が容易な内燃機関用ピストンに関するものである。
(従来の技術) 従来保温運転時においても摩擦損失の増加しないピス
トンの1例として提案されている特開昭62-58049号公報
に示す内燃機関用軽金属製ピストンを、第3図及び第4
図について説明する。図において1は下端部円形のスカ
ートで、ピストンピン水平面2の両側で、スカート1の
円形状に対し凹部3,4が形成されてると共に、ピンボス
5,6(6は図示省略)が深く押し込まれる状態で形成さ
れている。また前記凹部3,4を除くスカート1の円周面
には、円周方向に延びて凹部3,4に至る同じ深さの凹溝
8,9,10が下方から順次形成されている。
トンの1例として提案されている特開昭62-58049号公報
に示す内燃機関用軽金属製ピストンを、第3図及び第4
図について説明する。図において1は下端部円形のスカ
ートで、ピストンピン水平面2の両側で、スカート1の
円形状に対し凹部3,4が形成されてると共に、ピンボス
5,6(6は図示省略)が深く押し込まれる状態で形成さ
れている。また前記凹部3,4を除くスカート1の円周面
には、円周方向に延びて凹部3,4に至る同じ深さの凹溝
8,9,10が下方から順次形成されている。
(考案が解決しようとする問題点) 前記第3図及び第4図に示すピストンでは、凹溝8,9,
10を形成してあるため、特定の回転域での摩擦損失の低
減効果はあるが、この凹溝8,9,10は凹部3,4に至るまで
円周方向に同じ深さに形成されているので、他の回転域
では油がピンボス方向に流れて凹部3,4に流れ落ちてし
まい、これにより油膜切れを起こし、逆に摩擦損失が増
大する等の問題があった。
10を形成してあるため、特定の回転域での摩擦損失の低
減効果はあるが、この凹溝8,9,10は凹部3,4に至るまで
円周方向に同じ深さに形成されているので、他の回転域
では油がピンボス方向に流れて凹部3,4に流れ落ちてし
まい、これにより油膜切れを起こし、逆に摩擦損失が増
大する等の問題があった。
本考案は前記従来の問題点を解決するために提案され
たものである。
たものである。
(問題点を解決するための手段) このため本考案は、ピン軸方向の径がスラ・反スラ方
向の径よりも小さくされてなる断面楕円状の内燃機関用
ピストンのスカートに、円周方向に延びるように凹溝が
形成され、前記凹溝は、スラ・反スラ方向からピンボス
部を囲む凹部に至るに従って浅くなると共に前記凹部に
至る直前の位置で溝深さが零になり、かつ前記凹溝の底
部は、前記内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の
中心を中心とした真円上に位置しているもので、これを
問題点解決のための手段とするものである。
向の径よりも小さくされてなる断面楕円状の内燃機関用
ピストンのスカートに、円周方向に延びるように凹溝が
形成され、前記凹溝は、スラ・反スラ方向からピンボス
部を囲む凹部に至るに従って浅くなると共に前記凹部に
至る直前の位置で溝深さが零になり、かつ前記凹溝の底
部は、前記内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の
中心を中心とした真円上に位置しているもので、これを
問題点解決のための手段とするものである。
(作用) スカートの円周方向に延びる凹溝が、スラ・反スラ方
向からピンボス部を囲む凹部に至るに従って浅くなり、
該凹部に至る直前に位置で溝深さが零になるようにした
ことにより、ピストンの低回転から高回転までの全域に
わたり、従来のように油が凹部に流れ落ちることなく油
膜が保持されるため、油切れにより摩擦損失が起こるよ
うなことはなく、摩擦損失が全域で低減される。また凹
溝の底部を内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の
中心を中心とした真円上に位置させているので、断面楕
円状のピストンのスカートにその楕円中心を中心とした
真円に沿って凹溝を切削すればよく、従来のように楕円
に沿って凹溝を切削する場合と比較して、凹溝の切削加
工が容易となる。その結果、切削時間の短縮化を図るこ
とができると共に切削精度が向上する。
向からピンボス部を囲む凹部に至るに従って浅くなり、
該凹部に至る直前に位置で溝深さが零になるようにした
ことにより、ピストンの低回転から高回転までの全域に
わたり、従来のように油が凹部に流れ落ちることなく油
膜が保持されるため、油切れにより摩擦損失が起こるよ
うなことはなく、摩擦損失が全域で低減される。また凹
溝の底部を内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の
中心を中心とした真円上に位置させているので、断面楕
円状のピストンのスカートにその楕円中心を中心とした
真円に沿って凹溝を切削すればよく、従来のように楕円
に沿って凹溝を切削する場合と比較して、凹溝の切削加
工が容易となる。その結果、切削時間の短縮化を図るこ
とができると共に切削精度が向上する。
(実施例) 以下本考案を図面の実施例について説明すると、第1
図及び第2図は本考案の実施例を示すもので、前記第3
図及び第4図に夫々対応して示してある。第1図及び第
2図において、11はスカートで軽合金製である。一般に
内燃機関用軽合金製ピストンのスカート横断面は楕円に
なっている(ピン軸方向が短径)。12はピストンピンを
支持するピンボス部で、短径部両側の凹部13,14の夫々
中央部に形成されている。15は凹部13と14間のスカート
外周面に円周方向に形成された凹溝で、スラ・反スラ方
向の頂点16から凹部13,14に至るに従って溝深さが浅く
なるように形成されており、凹部13,14に至る直前の位
置17で溝深さが零になるようになっている。
図及び第2図は本考案の実施例を示すもので、前記第3
図及び第4図に夫々対応して示してある。第1図及び第
2図において、11はスカートで軽合金製である。一般に
内燃機関用軽合金製ピストンのスカート横断面は楕円に
なっている(ピン軸方向が短径)。12はピストンピンを
支持するピンボス部で、短径部両側の凹部13,14の夫々
中央部に形成されている。15は凹部13と14間のスカート
外周面に円周方向に形成された凹溝で、スラ・反スラ方
向の頂点16から凹部13,14に至るに従って溝深さが浅く
なるように形成されており、凹部13,14に至る直前の位
置17で溝深さが零になるようになっている。
ここでスカート11のスラ・反スラ方向の頂点16は楕円
の長径の頂点であるので、ここに凹溝15をスラ・反スラ
方向から凹部13,14に至るに従って溝深さが浅くなるよ
うに形成するには、楕円の中心を中心として、スラ・反
スラ方向の頂点16での凹溝15の溝深さに応じた真円によ
って切削すれば、凹部13,14に至るに従って溝深さが浅
くなり、凹部13,14に至る直前の位置17で溝深さが零に
なるよう凹溝が自動的に形成できる。また凹溝15の上下
の数は図面の如く5個の他に、多くてもまた少なくても
差支えなく、更に凹溝の上下の巾は広くても、狭くても
差支えない。また凹溝15とスカート周面との接続部はア
ールをとって形成するのがよい。
の長径の頂点であるので、ここに凹溝15をスラ・反スラ
方向から凹部13,14に至るに従って溝深さが浅くなるよ
うに形成するには、楕円の中心を中心として、スラ・反
スラ方向の頂点16での凹溝15の溝深さに応じた真円によ
って切削すれば、凹部13,14に至るに従って溝深さが浅
くなり、凹部13,14に至る直前の位置17で溝深さが零に
なるよう凹溝が自動的に形成できる。また凹溝15の上下
の数は図面の如く5個の他に、多くてもまた少なくても
差支えなく、更に凹溝の上下の巾は広くても、狭くても
差支えない。また凹溝15とスカート周面との接続部はア
ールをとって形成するのがよい。
以上詳細に説明した如く本考案は、スカートの円周方
向に延びる凹溝をスラ・反スラ方向からピンボス部を囲
む凹部に至るに従って浅くなり、該凹部に至る直前の位
置で溝深さが零になるように形成すると共に、凹溝の底
部を内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の中心を
中心とした真円上に位置させているので、断面楕円状の
ピストンのスカートにその楕円中心を中心とした真円に
沿って凹溝を切削すればよく、従来のように楕円に沿っ
て凹溝を切削する場合と比較して、凹溝の切削加工が容
易となる。その結果、切削時間の短縮化を図ることがで
きると共に切削精度が向上する。また該凹溝から凹部に
油が流れ落ちることはなく、低回転から高回転に至る全
域にわたり油膜が保持され、摩擦損失を全域で低減させ
ることができる。
向に延びる凹溝をスラ・反スラ方向からピンボス部を囲
む凹部に至るに従って浅くなり、該凹部に至る直前の位
置で溝深さが零になるように形成すると共に、凹溝の底
部を内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の中心を
中心とした真円上に位置させているので、断面楕円状の
ピストンのスカートにその楕円中心を中心とした真円に
沿って凹溝を切削すればよく、従来のように楕円に沿っ
て凹溝を切削する場合と比較して、凹溝の切削加工が容
易となる。その結果、切削時間の短縮化を図ることがで
きると共に切削精度が向上する。また該凹溝から凹部に
油が流れ落ちることはなく、低回転から高回転に至る全
域にわたり油膜が保持され、摩擦損失を全域で低減させ
ることができる。
第1図は本考案の実施例を示すピストンの側面図、第2
図は同正面図、第3図は従来のスカートの円周方向に油
溝を形成したピストンの側面図、第4図は同正面図であ
る。 図の主要部分の説明 11……スカート 12……ピンボス部 13,14……凹部 15……凹溝 16……スラ・反スラ方向の頂点 17……溝深さ零の位置
図は同正面図、第3図は従来のスカートの円周方向に油
溝を形成したピストンの側面図、第4図は同正面図であ
る。 図の主要部分の説明 11……スカート 12……ピンボス部 13,14……凹部 15……凹溝 16……スラ・反スラ方向の頂点 17……溝深さ零の位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 鈴木 孝男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 実公 昭57−52343(JP,Y2) 実公 昭39−31244(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】ピン軸方向の径がスラ・反スラ方向の径よ
りも小さくされてなる断面楕円状の内燃機関用ピストン
のスカートに、円周方向に延びるように凹溝が形成さ
れ、前記凹溝は、スラ・反スラ方向からピンボス部を囲
む凹部に至るに従って浅くなると共に前記凹部に至る直
前の位置で溝深さが零になり、かつ前記凹溝の底部は、
前記内燃機関用ピストンの断面形状となる楕円の中心を
中心とした真円上に位置していることを特徴とする内燃
機関用ピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987159292U JPH085320Y2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 内燃機関用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987159292U JPH085320Y2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 内燃機関用ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0163751U JPH0163751U (ja) | 1989-04-24 |
JPH085320Y2 true JPH085320Y2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=31440376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987159292U Expired - Lifetime JPH085320Y2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 内燃機関用ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085320Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5646043U (ja) * | 1979-09-17 | 1981-04-24 | ||
JPS61167773A (ja) * | 1985-01-21 | 1986-07-29 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 往復動機械用ピストン |
DE3531801A1 (de) * | 1985-09-06 | 1987-03-19 | Kolbenschmidt Ag | Leichtmetallkolben |
-
1987
- 1987-10-20 JP JP1987159292U patent/JPH085320Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0163751U (ja) | 1989-04-24 |
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