JPH085317Y2 - エンジンのデコンプ装置 - Google Patents

エンジンのデコンプ装置

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Publication number
JPH085317Y2
JPH085317Y2 JP1990053843U JP5384390U JPH085317Y2 JP H085317 Y2 JPH085317 Y2 JP H085317Y2 JP 1990053843 U JP1990053843 U JP 1990053843U JP 5384390 U JP5384390 U JP 5384390U JP H085317 Y2 JPH085317 Y2 JP H085317Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
rotation range
passage
speed
decompression
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1990053843U
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English (en)
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JPH0414711U (ja
Inventor
勝 山本
閑 藤本
秀 山内
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Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は燃焼室の圧縮ガスを逃がすエンジンのデコ
ンプ装置に関するものである。
〔従来の技術〕
刈払機やチェーンソーなどに用いられる小型2サイク
ルエンジンでは、デンコプ装置を設けて、エンジンの始
動に必要な起動力を低減させている(たとえば、特公平
2-2447号公報参照)。一方、この種の小型エンジンで
は、エンジンの回転数が不必要に上がったオーバーラン
を抑制するために、調速機によりスロットル開度を絞っ
ている。オーバーランの回転数を低く設定することによ
り、エンジンの負担が小さくなるとともに、エンジンの
軽量化が可能になる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来技術では、デコンプ装置の他に調速
機を設けているので、構造が複雑になるのは避けられな
い。また、エンジンも重くなるうえ、コストが高くな
る。
この考案は上記従来の課題に鑑みてなされたもので、
始動時の起動トルクを小さくできるとともに、オーバー
ランを抑制でき、しかも、エンジンを簡単な構造で、か
つ軽量にすることができるエンジンのデコンプ装置を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案は、シリンダの
周壁に掃気通路と排気通路を設けた2サイクルエンジン
において、まず、燃焼室の圧縮ガスを掃気通路に逃がす
デコンプ用通路を開閉する弁体と、エンジンの回転数を
検知する検知器とを備えている。上記弁体は、上記検知
器によって検知された回転数に基づき、駆動装置によ
り、エンジンの第1の所定回転数以下の始動回転域およ
びこれよりも高速の第2の所定回転数以上の高速回転域
において開放位置に保持され、上記始動回転域および高
速回転域を除く使用回転域において閉塞位置に移動され
る。ここで、回転数とは、エンジンの分野で一般的に用
いられているとおり、回転速度(rpm)を意味する。
〔作用〕
この考案によれば、エンジンの始動回転域および高速
回転域においては、弁体が開放位置に保持されるので、
燃焼室の圧縮ガスがデコンプ用通路から逃げる。そのた
め、始動回転域においては起動トルクが小さくなり、ま
た、高速回転域においては出力が低下するので、オーバ
ーランが抑制される。したがって、1つのデコンプ装置
によって、始動時の起動トルクを小さくできるととも
に、オーバーランを抑制できる。また、圧縮ガスを排気
行程で掃気通路に逃がすので、EGR(排気ガス還流)効
果により高速回転域での出力が低下し、オーバーランが
一層抑制される。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面にしたがって説明す
る。
第1図および第2図は第1の実施例を示す。この実施
例の2サイクルエンジンは刈払機などの駆動機として用
いられる。
第1図において、シリンダ10とピストン11との間に
は、燃焼室12が形成されている。上記燃焼室12には、燃
焼室12の圧縮ガスGを掃気通路15に逃がすデコンプ用通
路13が開口している。
上記デコンプ用通路13は、シリンダ10およびデコンプ
本体14に形成されており、燃焼室12を掃気用通路15に連
通させている。上記デコンプ用通路13には、このデコン
プ用通路13を開閉する弁体16が設けられている。なお、
デコンプ本体14のデコンプ用通路13には、消炎装置25が
設けられている。
上記弁体16は、右側の圧縮コイルばね17によって、デ
コンプ用通路13を開放した開放位置に保持される。一
方、上記弁体16は電磁弁18の一部を構成しており、電磁
弁18のコイル19に通電されることにより、右側に移動し
て、デコンプ用通路13を閉塞する閉塞位置に保持され
る。電磁弁18は制御手段20によって制御される。
制御手段20は、エンジンの回転数を第2図の始動回転
域と、高速回転域と、上記始動回転域および高速回転域
を除く使用回転域とに区分けするマップを有しており、
エンジンの回転数を検知する第1図の検知器21からの回
転数信号aを入力とする。上記制御手段20は、たとえば
マイクロコンピュータからなり、本来、エンジンの点火
タイミングを制御するものである。
上記制御手段20は、上記検知器21からの回転数信号a
を受けて、使用回転域のときに、駆動回路22に閉止信号
bを出力する。閉止信号bを受けた駆動回路22はコイル
19に電流を通電する。上記電磁弁18、駆動回路22および
制御手段20によって、駆動装置23が構成されている。
なお、24は排気通路である。デコンプ本体14は、図示
しないボルトによりシリンダ10に固定されている。
つぎに上記構成の動作について説明する。
第2図において、一点鎖線は圧縮ガスG(第1図)を
逃がさないエンジンの出力特性を示し、二点鎖線は圧縮
ガスG(第1図)を常時逃がした場合の出力特性を示
し、破線はエンジンおよび刈払機に負荷が加わっていな
い場合の吸収馬力を示し、実線はこの実施例のエンジン
の出力特性を示す。
まず、図示しないリコイルスタータによりエンジンを
始動させる。この始動時には、エンジンの回転数が第1
の所定回転数N11以下の始動回転域にあるから、第1図
の弁体16は図示する開放位置に保持される。したがっ
て、燃焼室12の圧縮ガスGがデコンプ用通路13から掃気
通路15に逃げるので、起動トルクが小さくなる。
その後、エンジンの回転数が第2図のアイドリング回
転数Nc(たとえば3000rpm)に近づいて使用回転域に入
ると、第1図のコイル19に電流が流れて、弁体16が圧縮
コイルばね17のばね力に抗して右側へ移動し、デコンプ
用通路13が閉塞される。これにより、圧縮ガスGが燃焼
室12に閉じ込められて、第2図のように、出力が大きく
なる。
刈払機が無負荷の状態になって、エンジンの回転数が
増大すると、エンジンの出力が低下する第2の所定回転
数N12以上の高速回転域に入る。この高速回転域におい
ては、第1図のコイル19への通電が断たれ、圧縮コイル
ばね17の力によって、弁体16が再び開放位置に保持され
る。これにより、燃焼室12の圧縮ガスGがデコンプ用通
路13から掃気通路15に逃げるので、第2図のように出力
が低下し、エンジンなどによる吸収馬力と出力とがマッ
チングして、最大回転数Nでエンジンが回転する。この
最大回転数Nは、圧縮ガスG(第1図)を逃がさないエ
ンジンの最大回転数N1よりも小さくなるので、オーバー
ランが抑制される。
このように、この考案は、1つのデコンプ装置によっ
て、始動時の起動トルクを小さくできるとともに、オー
バーランを抑制できる。したがって、エンジンの構造が
簡単になるとともに、エンジンが軽量になる。また、コ
ストも安価になる。
また、この考案では、第1図の燃焼室12の圧縮ガスG
を排気行程で掃気通路15に逃がすので、排気ガスがピス
トン11の上昇する吸入行程で掃気通路15を通ってクラン
クケースへ流れ、クランクケース内の新しい混合気が排
気ガスで希釈される。その排気ガスで希釈された混合気
が、掃気行程で掃気通路15から燃焼室12へ導かれ燃焼す
る。このようなEGR効果により高速回転域での出力がよ
り一層低下し、第2図の最大回転数Nが一層低くなる、
すなわちオーバーランが一層抑制される。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、エンジンの
始動回転域および高速回転域において、弁体が開放位置
に保持されて、燃焼室の圧縮ガスがデコンプ用通路から
逃げるので、起動トルクの低減とオーバーランの抑制を
1つのデコンプ装置によって行うことができる。したが
って、エンジンが簡単な構造になるとともに計量にな
る。また、圧縮ガスを排気行程で掃気通路に逃がすの
で、EGR効果により高速回転域での出力が低下し、オー
バーランが一層抑制される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例を示すデコンプ装置の
概略構成図、第2図は回転数に対する出力を示す特性図
である。 12…燃焼室、13…デコンプ用通路、16…弁体、21…検知
器、23…駆動装置、G…圧縮ガス。
フロントページの続き (72)考案者 山内 秀 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (56)参考文献 実開 平2−96011(JP,U) 実開 昭57−28140(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダの周壁に掃気通路と排気通路を設
    けた2サイクルエンジンにおいて、燃焼室の圧縮ガスを
    掃気通路に逃がすデコンプ用通路と、このデコンプ用通
    路を開閉する弁体と、エンジンの回転数を検知する検知
    器と、この検知器によって検知された回転数に基づき、
    エンジンの第1の所定回転数以下の始動回転域およびこ
    れよりも高速の第2の所定回転数以上の高速回転域にお
    いて上記弁体を開放位置に保持し、上記始動回転域およ
    び高速回転域を除く使用回転域において上記弁体を閉塞
    位置に移動させる駆動装置とを備えたエンジンのデコン
    プ装置。
JP1990053843U 1990-05-23 1990-05-23 エンジンのデコンプ装置 Expired - Lifetime JPH085317Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1990053843U JPH085317Y2 (ja) 1990-05-23 1990-05-23 エンジンのデコンプ装置

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JP1990053843U JPH085317Y2 (ja) 1990-05-23 1990-05-23 エンジンのデコンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0414711U JPH0414711U (ja) 1992-02-06
JPH085317Y2 true JPH085317Y2 (ja) 1996-02-14

Family

ID=31575378

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JP1990053843U Expired - Lifetime JPH085317Y2 (ja) 1990-05-23 1990-05-23 エンジンのデコンプ装置

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2897900B1 (fr) * 2006-02-28 2008-06-06 Inst Francais Du Petrole Procede de controle de la phase de combustion d'un moteur a combustion interne, notamment moteur suralimente a injection directe de type essence

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6014252U (ja) * 1983-07-08 1985-01-30 本田技研工業株式会社 内燃機関のデコンプ装置

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JPH0414711U (ja) 1992-02-06

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