JPH085155B2 - 強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管 - Google Patents

強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管

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JPH085155B2
JPH085155B2 JP2324546A JP32454690A JPH085155B2 JP H085155 B2 JPH085155 B2 JP H085155B2 JP 2324546 A JP2324546 A JP 2324546A JP 32454690 A JP32454690 A JP 32454690A JP H085155 B2 JPH085155 B2 JP H085155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管に関
し、更に詳しくは、塩化ビニル系樹脂管の外表面に、接
着剤を介して繊維強化熱硬化性樹脂が被覆された各種薬
液、温泉水等の輸送配管として好適であり、且つ、配管
施工時に、接着部分の高温加熱により容易に繊維強化熱
硬化性樹脂層を剥離できる強化層の加熱剥離可能な樹脂
複合管に関するものである。
【従来の技術】
従来より、塩化ビニル系樹脂管の外表面に、接着剤を
介して繊維強化熱硬化性樹脂が被覆された樹脂複合管と
しては、例えば、特公平2−24655号公報にみられるよ
うなものが知られている。 上記特公平2−24655号公報に開示された樹脂複合管
は、塩化ビニル系樹脂管と繊維強化熱硬化性樹脂層との
間に、引張伸び率が23℃において25〜45%で、かつ該塩
化ビニル系樹脂管と繊維強化熱硬化性樹脂層との引張剪
断接着強度が95℃において20kg f/cm2以上である接着剤
層を設け、その接着剤は、23℃において50〜80%の引張
伸び率を有する不飽和ポリエステル樹脂と1〜6%の引
張伸び率を有する不飽和ポリエステル樹脂およびイソシ
アネート化合物を主成分とするものである。 又、不飽和ポリエステル樹脂の水酸基1個に対してイ
ソシアネート化合物のイソシアネート基が0.5〜30個の
割合となるように配合されたものである。 更に、この接着剤層に厚み保持材を含んでなるもので
ある。
【発明が解決しようとする課題】
このような樹脂複合管を管継手に接続するような場
合、該樹脂複合管の管端の接続部分をトーチランプやバ
ーナー等で加熱し、該接続部分の繊維強化熱硬化性樹脂
層を剥離し、芯管の塩化ビニル継樹脂管を露出させる。
そして、この塩化ビニル系樹脂管を管継手に接合するこ
とによって接続される。そのため、芯管である塩化ビニ
ル系樹脂管の外表面は、平滑であって接着剤やゴム弾性
体の塊が残っていてはいけない。 しかし、上記特公平2−24655号公報に開示されてい
る樹脂複合管にあっては、長期耐熱温度が95℃前後に高
められたFRP補強PVC管であるので、塩化ビニル系樹脂管
と繊維強化熱硬化性樹脂層との引張剪断接着強度が95℃
において20kg f/cm2以上である大きい接着力を有する接
着剤層を必要とするものであるが、上記特公平2−2465
5号公報には上記接続作業等について、上記の如く強力
な接着力で接着されている塩化ビニル系樹脂管と繊維強
化熱硬化性樹脂層の剥離に対し何ら特別の手段が講ぜら
れているものでないので、強固に接着されている繊維強
化熱硬化性樹脂層を塩化ビニル系樹脂管の外表面から剥
離する作業は極めて困難であり、剥離具を用いて兎に角
剥離するのであるが、塩化ビニル系樹脂管の外表面が剥
離具によって相当に傷付いたり、上記接着剤層や繊維強
化熱硬化性樹脂層の断片が残存することになる。特に、
接着剤層にゴム弾性体等の厚み保持材が含まれたものに
あっては、加熱により接着剤層を軟化させて剥離し易く
する加熱剥離方法を採っても、塩化ビニル樹脂管の外表
面に、接着剤や樹脂及び繊維等の一部が残存し易くな
る。 従って、上記接着剤層及び繊維強化熱硬化性樹脂層の
剥離後、塩化ビニル系樹脂管の外表面をサイディング処
理やその他の表面研磨を必ず実施しなければならず、工
数の増加により、配管工事のコストを増大せしめるもの
であった。 又、前記加熱剥離作業を容易に実施するために、接着
剤の接着強度をある程度に抑えておくといったことも考
えあれるが、この場合、剛直で伸びの少ない繊維強化熱
硬化性樹脂層によって、耐酸、耐アルカリ等の優れた耐
薬品性を有するものの、伸びが大きく、且つ、軟化温度
が低い塩化ビニル系樹脂管の機械的強度や耐熱性の向上
を計るという本来の目的が達成できなくなる。 上記の塩化ビニル系樹脂管の機械的強度や耐熱性の向
上と補強の目的で積層された上記繊維強化熱硬化性樹脂
層の接続時における剥離作業の容易さとは互いに拮抗
し、上記繊維強化熱硬化性樹脂層の剥離作業が容易であ
り、且つ、芯管の塩化ビニル系樹脂管の機械的強度や耐
熱性の向上が実現できる樹脂複合管及びその補強層の接
続時における剥離方法の開発が熱望されていたのであ
る。 本発明は、叙上の事実に鑑みなされたものであって、
使用時には樹脂複合管として塩化ビニル系樹脂管の機械
的強度や耐熱性の向上に寄与し、接続時等において、補
強層の加熱剥離作業を行う場合には、接着剤層が熱分解
して容易に塩化ビニル系樹脂管の外表面から補強層が剥
離する、強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管を提供する
にある。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、塩化ビニル系樹脂管の外表面に、接着剤を
介して繊維強化熱硬化性樹脂が被覆された樹脂複合管で
あって、前記接着剤が水酸基末端ポリウレタンポリマー
とイソシアネート化合物とからなり、該ポリウレタンポ
リマーの水酸基1に対し、イソシアネート化合物のイソ
シアネート基が2〜8となるように配合されたことを特
徴とする強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管をその要旨
とするものである。 上記塩化ビニル系樹脂管は、ポリ塩化ビニル樹脂、塩
化ビニルを主体とし、これと共重合し得る他のモノマー
との共重合樹脂もしくはこれらの樹脂を塩素化した樹脂
等の所謂塩化ビニル系樹脂に必要に応じ安定剤、可塑剤
等の添加剤を配合した組成物から製造された各種長尺の
管、これらの管を用いて種々の目的をもって配管するに
要する曲管、チーズ、ソケット等の継手類、フランジ類
弁類などを包含するものである。 上記繊維強化熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリスルフォン
樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂等の熱硬化性樹脂
に、必要に応じ、着色剤、充填剤、離型剤等の添加剤を
添加した組成物を、ガラス繊維、カーボン繊維、カーボ
ンウイスカー、ボロン繊維等からなる無機質繊維、天然
繊維、ビニロン等の合成繊維からなる有機質繊維の短繊
維、長繊維、不織布、織布等に含浸もしくは混合分散せ
しめ、ハンドレイアップ法、スプレーアップ法、フィラ
メントワインディング法等によって形成される。 本発明における上記接着剤は、水酸基末端ポリウレタ
ンポリマーとイソシアネート化合物とからなり、該ポリ
ウレタンポリマーの水酸基1に対し、イソシアネート化
合物のイソシアネート基が2〜8となるように配合され
たものであるが、上記水酸基末端ポリウレタンポリマー
としては、一般にウレタン化合物の製造に用いられる種
々のポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオ
ール、ポリマーポリオール等のポリオールとポリイソシ
アネートからなるイソシアネート化合物を上記ポリオー
ル過剰で反応させて得られるが、上記エーテル系ポリオ
ールとしては、例えば、ビスフェノールA、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、エチレ
ンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等からなる
活性水素2個以上を有する低分子量活性水素化合物の1
種又は2種以上の存在下に、プロピレンオキサイド、エ
チレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレン
オキサイドの1種又は2種以上を開環重合させて得られ
る重合体が挙げられる。 上記ポリエステル系ポリオールとしては、例えばアジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、コハク酸等の多塩基性酸と、例えばビスフ
ェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール
等の多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、
又、例えばε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプ
ロラクトン等のラクトンの重合体、又、例えばひまし
油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等のヒ
ドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等の縮合物が
挙げられる。 上記ポリマーポリオールとしては、例えば前記ポリエ
ーテル系ポリオールないしはポリエステル系ポリオール
にアクリロニトリル、スチレン、メチル(メタ)アクリ
レート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させ
たものや、1,2−もしくは1,4−ポリブタジエンポリオー
ル、又はこれらの水素添加物が挙げられる。 上記ウレタンプレポリマーの製造原料として、上記ポ
リオール化合物の重量平均分子量は、100〜50,000程度
のものが好ましく、更に好ましくは500〜5.000程度のも
のである。又、上記ポリオール化合物は1種類で使用さ
れてもよいが、2種類以上を併用してもよい。 上記ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等のジイ
ソシアネート類、又、上記ジイソシアネート類の3量
体、トリフェニルメタントリイソシアネート等のトリイ
ソシアネート類、又、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート等の混合物
であるクルードMDI等が挙げられる。これらのポリイソ
シアネートは1種類で使用されてもよいが、2種類以上
を併用してもよい。 上記水酸基末端ポリウレタンポリマーの水酸基1に対
し、イソシアネート化合物のイソシアネート基2〜8と
なるように配合されて上記接着剤として使用される。 上記水酸基末端ポリウレタンポリマーの水酸基1に対
し、イソシアネート化合物のイソシアネート基の配合比
が2未満であると、得られる上記接着剤の凝集力が不足
し、十分な界面接着性能が低下し、又、上記イソシアネ
ート基の配合比が8を超えると、得られる上記接着剤の
凝集力が大きくなり過ぎ、剥離性が悪くなる。。 上記接着剤には、必要に応じ充填剤、チクソ剤、塩素
化燐酸エステル系可塑剤、接着性付与剤、硬化触媒、安
定剤等が添加されてもよい。 又、上記接着剤の塗布量としては、7〜50g/m2とする
のが好ましい。
【作用】
本発明の強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管は、塩化
ビニル系樹脂管と繊維強化熱硬化性樹脂との間に介在さ
れる接着剤が、水酸基末端ポリウレタンポリマーとイソ
シアネート化合物とからなる、所謂熱依存型接着剤であ
るので、常温から90℃位までの中高温域の使用条件下で
は、中間層としての接着強度を保持し、耐蝕層の塩化ビ
ニル系樹脂管と強化層の繊維強化熱硬化性樹脂とは結合
されて耐圧強度を維持することとなる。そして、剥離作
業時など、外部から高温加熱され、接着剤が180℃〜210
℃位になると、該接着剤が熱分解により低分子量化し、
接着機能が低下して、塩化ビニル系樹脂管と繊維強化熱
硬化性樹脂とが剥離し易くなる。 又、水酸基末端ポリウレタンポリマーの水酸基1に対
し、イソシアネート化合物のイソシアネート基が2〜8
となるように配合しているので、水酸基末端ポリウレタ
ンポリマーの水酸基との反応に消費されずに残ったイソ
シアネート化合物が、繊維強化熱硬化性樹脂中の樹脂成
分と反応することとなる。すなわち、接着剤の一部が繊
維強化熱硬化性樹脂側に取り込まれることとなり、高温
剥離時に、接着剤は、繊維強化熱硬化性樹脂と一体とな
って塩化ビニル系樹脂管から容易に剥離することにな
る。
【実施例】
以下、本発明に係る実施例と、これらの比較対象とな
る比較例とを挙げ、本発明についてすぐれている所以を
具体的に明らかにする。 (実施例1) 接着剤としては、水酸基末端ポリウレタンポリマー
(住友バイエルウレタン社製、商品名:デスモコール50
0)の12容量%メチルエチルケトン溶液の固形分換算10
重量部に対し、イソシアネート化合物(住友バイエルウ
レタン社製、商品名:スミジュールL−75)固形分換算
20重量部(上記水酸基末端ポリウレタンポリマーの水酸
基1に対し、イソシアネート化合物のイソシアネート基
8となる)を良く混合して用いた。 先ず、呼び径150(mm)、長さ300mm及び呼び径50(m
m)、長さ1mの2種類の塩化ビニル樹脂管(積水化学社
製)の外表面に上記接着剤を刷毛にて手早く塗布し、80
℃の熱風にて塗布面を一旦乾燥させた。 次に、上記塩化ビニル樹脂管外表面に上記接着剤層を
介して、不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ化学社
製、商品名:HN201)を含浸させた#200ガラスクロス
(ユニチカ社製、商品名:ECM200SE)を4層積層し、厚
さ1.3mmとしたものを、23℃で48時間放置して不飽和ポ
リエステル樹脂を完全硬化させ、繊維強化熱硬化製樹脂
層を形成して強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管(2種
類)を作製した。 (実施例2) 実施例1の接着剤のイソシアネート化合物の固形分換
算20重量部を固形分換算10重量部(上記水酸基末端ポリ
ウレタンポリマーの水酸基1に対し、イソシアネート化
合物のイソシアネート基4となる)に変更したこと以
外、実施例1と同様にして強化層の加熱剥離可能な樹脂
複合管を作製した。 (実施例3) 実施例1の接着剤のイソシアネート化合物の固形分換
算20重量部を固形分換算5重量部(上記水酸基末端ポリ
ウレタンポリマーの水酸基1に対し、イソシアネート化
合物のイソシアネート基2となる)に変更したこと以
外、実施例1と同様にして強化層の加熱剥離可能な樹脂
複合管を作製した。 (比較例1) 実施例1の接着剤に替えて、水酸基末端ポリウレタン
ポリマー及びイソシアネート化合物(九州塗料工業社
製、商品名:パイオニアシーラー、A液及びB液)を2:
1(重量比)(上記水酸基末端ポリウレタンポリマーの
水酸基1に対し、イソシアネート化合物のイソシアネー
ト基30となる)の割合で良く混合した接着剤を用いた。 上記接着剤を用いたこと以外、実施例1と同様にして
強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管を作製した。 (比較例2) 接着剤を使用しないで直接塩化ビニル樹脂管外表面
に、実施例1で使用した不飽和ポリエステル樹脂を含浸
させた#200ガラスクロスを実施例1と同様にして強化
層の加熱剥離可能な樹脂複合管を作製した。 (比較例3) 実施例1の接着剤に替えて、水酸基末端ポリウレタン
ポリマー及びイソシアネート化合物(九州塗料工業社
製、商品名:パイオニアシーラー、A液及びB液)を12
0:1(重量比)(上記水酸基末端ポリウレタンポリマー
の水酸基1に対し、イソシアネート化合物のイソシアネ
ート基0.5となる)の割合で良く混合した接着剤を用い
た。 上記接着剤を用いたこと以外、実施例1と同様にして
強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管を作製した。 (性能評価) 上記実施例及び比較例で得られた強化層の加熱剥離可
能な樹脂複合管について高温剥離試験、接着強度試
験及び冷熱繰り返し試験を、、以下に示す方法によっ
て実施した。測定結果及び評価結果は表1に示す。 試験片の作成 得られた呼び径150(mm)の強化層の加熱剥離可能な
樹脂複合管を管の周方向に3割し、上記高温剥離試験
用及び接着強度試験用の幅170mm×長さ150mmの分割片
を得、各試験項目毎に定められた試験片を作成した。
又、得られた呼び径50(mm)の樹脂複合管はそのまま
冷熱繰り返し試験用試験片とした。 高温剥離試験 上記試験片の繊維強化熱硬化性樹脂層を、バーナーで
均等に加熱し、該試験片の塩化ビニル樹脂層の端部から
繊維強化熱硬化性樹脂層が反り返って一部が剥離してき
たとき、該剥離した繊維強化熱硬化性樹脂層の端部をペ
ンチ等の挟持治具で挟んで引っ張って上記塩化ビニル樹
脂層表面から繊維強化熱硬化性樹脂層を剥離する方法を
採り、その剥離作業状況を観察すると共に剥離作業の難
易度を実務に照らし定性的に評価した。 接着強度試験 上記試験片の常温(23℃)における引張剪断強度及び
90℃における引張剪断強度をJIS K 6850に準拠し、
幅25mm、接着部の長さ200mmの2枚合わせ試験片につい
て測定した。 冷熱繰り返し試験 上記試験片に冷熱配管を継なぎ込み、ポリエチレング
リコールを用いて、−10℃で2時間、90℃で2時間を交
互に連続して各20回繰り返し、塩化ビニル樹脂層と繊維
強化熱硬化性樹脂層の接着状況を観察した。
【発明の効果】
本発明の強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管は、叙上
の如く構成されており、接着剤が、水酸基末端ポリウレ
タンポリマーとイソシアネート化合物とからなる所謂熱
依存型接着剤であるので、常温から90℃位までの中高温
域の使用条件下では、中間層としての接着強度を保持
し、耐蝕層の塩化ビニル系樹脂管と強化層の繊維強化熱
硬化性樹脂とは結合されて耐圧強度を維持し、樹脂複合
管としての優れた性能を得ることができる。 又、剥離作業時など、外部から高温加熱され、接着剤
が180℃〜210℃位になると、該接着剤が熱分解により低
分子量化し、接着機能が低下して、塩化ビニル系樹脂管
と繊維強化熱硬化性樹脂とが剥離し易くなる。 又、水酸基末端ポリウレタンポリマーの水酸基1に対
し、イソシアネート化合物のイソシアネート基が2〜8
となるように配合しているので、水酸基末端ポリウレタ
ンポリマーの水酸基との反応に消費されずに残ったイソ
シアネート化合物が、繊維強化熱硬化性樹脂中の樹脂成
分と反応し、接着剤の一部が繊維強化熱硬化性樹脂側に
取り込まれ、高温加熱時に、接着剤は、繊維強化熱硬化
性樹脂と一体となって塩化ビニル系樹脂管から容易に剥
離することになる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管の
一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1……強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管 2……塩化ビニル系樹脂管 3……接着剤層 4……繊維強化熱硬化性樹脂層 5……塩化ビニル系樹脂からなる外被層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂管の外表面に、接着剤を
    介して繊維強化熱硬化性樹脂が被覆された樹脂複合管で
    あって、前記接着剤が水酸基末端ポリウレタンポリマー
    とイソシアネート化合物とからなり、該ポリウレタンポ
    リマーの水酸基1に対し、イソシアネート化合物のイソ
    シアネート基が2〜8となるように配合されたことを特
    徴とする強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管。
JP2324546A 1990-11-26 1990-11-26 強化層の加熱剥離可能な樹脂複合管 Expired - Fee Related JPH085155B2 (ja)

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