JPH08512Y2 - 内燃機関のピストン - Google Patents

内燃機関のピストン

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JPH08512Y2
JPH08512Y2 JP1989089355U JP8935589U JPH08512Y2 JP H08512 Y2 JPH08512 Y2 JP H08512Y2 JP 1989089355 U JP1989089355 U JP 1989089355U JP 8935589 U JP8935589 U JP 8935589U JP H08512 Y2 JPH08512 Y2 JP H08512Y2
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JP
Japan
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piston
combustion chamber
top land
center
land portion
Prior art date
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JP1989089355U
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JPH0327855U (ja
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和貴 大石
晋一 中西
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ピストンの頂部に凹状の燃焼室を有し、こ
の燃焼室の中心がピストンの中心からオフセットしてい
る内燃機関のピストンに関するものである。
〔従来の技術〕
内燃機関におけるピストンの部分に供給されるオイル
の消費量が経時的に増大すると言う問題については、従
来から問題にされてきており、このオイル消費量を減少
させるために、そのピストンリングを改良したり、ピス
トンの形状を工夫したりすることが行われている。
オイル消費量の経時劣化の原因は、第8図に示すピス
トン1のトップリング2とライナー3との摺動面、及び
このトップリング2の背面を通り、トップランド部7を
オイルが矢印Fのごとく上昇し、燃焼されずに高温にさ
らされ、その結果ハードカーボン5となってトップラン
ド部7に付着することによる。
そして、このトップランド部7に付着したハードカー
ボン5がピストン1の上昇行程時に、ライナー3に付着
しているオイルを掻き上げるためにオイル消費量が増加
し、さらに、このハードカーボン5は次第に増加してい
くため、次第にオイル消費量も増えてきてオイル消費量
の経時劣化が大となるという問題がある。
前記ピストン1のトップランド部7に付着するハード
カーボン5の付着量を低減させるために、従来、ピスト
ン1のスカート部より上記トップランド部7の径を、例
えばスカート部に対して径で0.1mmから0.15mm程度小さ
くすることが採用されている。そしてこのピストン1の
トップランド部7の径を小さくすることを「カットバッ
ク」と称している。
このようなカットバックを行うことによりハードカー
ボン5の発生量を少なくすることはできるが、その分、
燃焼室の無駄容積が増加して機関性能を悪化させてしま
うという悪影響が発生する。
一方、前記のトップランド部7のプロフィルの一般的
な形状は、第4図に示すごとくピストン剛性の低い、ピ
ストンピン軸心X−X方向の熱膨張を考慮して、ピスト
ンピン軸心に直交する方向の径l′と、ピストンピン軸
心方向の径L′とがL′<l′となるように設定されて
いる。
しかしながら、トップランド部7に高い熱を受けるピ
ストン1においては、炭化したオイルがトップランド部
7に付着して、第8図のごときハードカーボン5とな
り、ピストン1がピストンピン軸心X−Xに対する直角
方向Y−Yに倒れ、トップランド部7がライナー3にぶ
つかる時に、このハードカーボン5がピストン1とライ
ナー3との間に挟まれてトップランド部7面上に固めら
れる。
この固められたハードカーボン5は、やがては層をな
し、ライナー3を研磨し、オイル消費量を悪化させる要
因の一つとなる。
そこで、前記直角方向Y−Yの寸法をどんどん縮めて
いくことにより上記の問題を解決することも考えられる
が、この直角方向Y−Yの寸法を縮めていくことによ
り、燃焼室4内の無駄な容積が増え、機関性能面に悪影
響を及ぼすという問題がある。
一方、前記問題を解決するために、ピストンのトップ
ランドをピストンピン軸中心線と直角方向の両側周縁か
ら一部削り落としたピストンに関する実開昭61-171857
号公報の考案や、第5図に示すごとく、ピストンピン軸
心X−X方向と径Lとその直角方向Y−Yの径lとが、
L>lであるトップランド部7のプロフィル形状のもの
が実用化されている。しかし、第6図及び第7図に示す
ように、ピストン1の頂部に凹状の燃焼室4を有する場
合には、矢印Aで示す燃焼室4の外周がピストン1の外
周に接近している部分が局部的に大きく膨張してライナ
ー3の局部磨耗が発生する。この局部磨耗はオイル消費
量の経時劣化の原因となる。そこで従来通りトップラン
ド部7のカットバックを行うとすれば、さらに第5図の
直角方向Y−Yの径lを、l-2αに減少させることにな
り、さらに無駄な容積が増して機関性能が悪化し、特に
性能に余裕のない機関にとっては致命的となる。
〔考案の解決しようとする課題〕 本考案は、前記従来の問題点を解決するためになされ
たものであり、ピストンスカート部に対してトップラン
ド部の径を小さくする、所謂カットバック量を極力小さ
くして、燃焼室の無駄容積の増大による機関性能の悪化
を防止しつつ、トップランド部へのハードカーボンの付
着量を低減させ、ライナーの局部磨耗を減少させること
のできる内燃機関のピストンを提供することを目的とし
たものである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するための手段として、本考案の内燃
機関のピストンは、燃焼室の中心がピストンの中心から
オフセットしている内燃機関のピストンにおいて、トッ
プランド部の形状を、ピストンの中心と、燃焼室の外周
がピストンの外周に最も接近する部位を結ぶ方向を短径
とし、この方向に直交する方向を長径とする楕円形とな
るように形成したことにより構成される。
〔実施例〕
以下図面を参照して本考案の内燃機関のピストンの一
実施例を説明する。
第1図及び第2図に示す一実施例のピストン1は、第
6図及び第7図と同様に、凹状の燃焼室4の中心Mがピ
ストン1の中心Nに対しオフセットして形成されてお
り、かつ燃焼室4がピストンピン軸心X−Xに対する直
角方向Y−Yに対して角度θの傾きをもって配置されて
いる。
このような配置により、ピストン1の外周に燃焼室4
の外周が最も近寄った部分、即ち矢印Aで示すトップラ
ンド部7においては、燃焼室4の接近により、他の部分
に比較して温度が高くなり、その分熱膨張も大きくな
る。
そこで、第1図に示すように、トップランド部7のプ
ロフィルをこの燃焼室4の位置に合わせ、矢印Aの部分
のカットバックを大きくとっている。このカットバック
を行うに当たって、ピストン1の中心Nと、燃焼室4の
外周がピストン1の外周に最も接近する部位(矢印Aの
部分)を結ぶ方向を短径とし、この方向に直交する方向
を長径とする楕円形となるように、前記トップランド部
7の形状を形成した。
第5図の従来例では、トップランド部7のプロフィル
をl-2αとしなければならなかったが、この実施例で
は、l−l″とカットバックを少なくすることができ、
その分だけ燃焼室4の無駄容積を増加することなくライ
ナーの局部磨耗を防止することができる。従って全体の
カットバック量を必要以上に大きくすることなしに、エ
ンジンの作動時にはライナー3と前記トップランド部7
との間隙が均一化され、トップランド部7に付着するハ
ードカーボン5の付着量を少なくすることができる。
なお、この実施例におけるピストン1のカットバック
量を0.74mm、トップランド部7の中心をピストン1の中
心Nから偏心させた偏心量を0.04mmとした場合のオイル
補給量と運転時間との関係を、第3図において実線で示
した。そしてカットバック量を1.0mmとし、トップラン
ド部7の中心をピストン1の中心Nから偏心させていな
い従来のピストン1のオイル補給量を破線で示した。
この実施例のピストン1では、カットバック量が従来
のピストン1に比較して小さいにも拘らず、従来のピス
トン1よりもオイル補給量は少なくてすむことが確認さ
れている。
なお、このようなプロフィル形状はトップランド部7
に加えて、第2、第3ランド部に対して適用しても良
い。
〔考案の効果〕
以上に説明したごとく、本考案の内燃機関のピストン
は、燃焼室の中心がピストンの中心からオフセットして
いる内燃機関のピストンにおいて、トップランド部の形
状を、ピストンの中心と、燃焼室の外周がピストンの外
周に最も接近する部位を結ぶ方向を短径とし、この方向
に直交する方向を長径とする楕円形となるように形成し
ている。
従って、ピストンの中心と、燃焼室の外周がピストン
の外周に最も接近する部位を結ぶ方向を短径としている
ため、燃焼室が最も接近するトップランド部のカットバ
ック量を最大とすることができ、それ故、熱膨張が最大
となる部位のカットバック量が最大となり、カットバッ
ク量が最小か又はゼロとなる前記長径方向のトップラン
ド部には、無駄容積が生じないため、この無駄容積によ
る機関性能の低下を可及的に低減することができる。
また、これにより、従来のピストンのように必要以上
に大きなカットバックを行う必要がなくなったので、オ
イル上がりを低減することができると共に、オイルが変
質して発生するハードカーボンの発生量を減少させるこ
とができる。
更に、このハードカーボンによるライナーの局部磨耗
を低減することができるので、オイル消費の経時劣化を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例におけるピストンのトップラ
ンド部のプロフィル説明用の燃焼室を省略した平面図、
第2図は第1図の側面図、第3図は第1図のピストンと
従来のピストンとのオイル消費量を比較する線図であ
る。 第4図及び第5図はそれぞれ異なる従来のピストンのト
ップランド部のプロフィル説明用の燃焼室を省略した平
面図であり、第6図は第5図のピストンの平面図、第7
図は第6図の要部側面図である。そして第8図は従来の
ピストンのオイル上昇を説明する要部側断面図である。 1……ピストン、4……燃焼室、7……トップランド
部、M……燃焼室の中心、N……ピストンの中心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16J 1/00

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室の中心がピストンの中心からオフセ
    ットしている内燃機関のピストンにおいて、トップラン
    ド部の形状を、ピストンの中心と、燃焼室の外周がピス
    トンの外周に最も接近する部位を結ぶ方向を短径とし、
    この方向に直交する方向を長径とする楕円形となるよう
    に形成した内燃機関のピストン。
JP1989089355U 1989-07-29 1989-07-29 内燃機関のピストン Expired - Lifetime JPH08512Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1989089355U JPH08512Y2 (ja) 1989-07-29 1989-07-29 内燃機関のピストン

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JP1989089355U JPH08512Y2 (ja) 1989-07-29 1989-07-29 内燃機関のピストン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0327855U JPH0327855U (ja) 1991-03-20
JPH08512Y2 true JPH08512Y2 (ja) 1996-01-10

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ID=31638935

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5743340U (ja) * 1980-08-26 1982-03-09
JPS60194150U (ja) * 1984-06-05 1985-12-24 トヨタ自動車株式会社 直噴デイ−ゼルピストン

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JPH0327855U (ja) 1991-03-20

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