JPH08510913A - 麦芽化穀類の性状を改良する方法 - Google Patents

麦芽化穀類の性状を改良する方法

Info

Publication number
JPH08510913A
JPH08510913A JP7501274A JP50127495A JPH08510913A JP H08510913 A JPH08510913 A JP H08510913A JP 7501274 A JP7501274 A JP 7501274A JP 50127495 A JP50127495 A JP 50127495A JP H08510913 A JPH08510913 A JP H08510913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
malt
cereals
malted
added
germination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7501274A
Other languages
English (en)
Inventor
フーグランド、マーチン
マクファッデン、デクラン
シュメッディング、ディーデリク
ペーターズ、アルフォンズ・ローデウィジク・ジェイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
QUEST INTERNATIONAL BESLOTEN VENNOOTSHAP
Original Assignee
QUEST INTERNATIONAL BESLOTEN VENNOOTSHAP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QUEST INTERNATIONAL BESLOTEN VENNOOTSHAP filed Critical QUEST INTERNATIONAL BESLOTEN VENNOOTSHAP
Publication of JPH08510913A publication Critical patent/JPH08510913A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C1/00Preparation of malt
    • C12C1/18Preparation of malt extract or of special kinds of malt, e.g. caramel, black malt
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C1/00Preparation of malt

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 穀類の麦芽化処理の前又は途中に穀類にスターター培養菌を添加するという方法によって麦芽化穀類の品質又は性状を改良できる。かかるスターター培養菌には、カビ類、酵母類及び細菌が包含される。スターター培養菌を添加し得る穀類には、小麦、大麦、ライ麦、米、トウモロコシ及びモロコシが包含される。本発明による麦芽化穀類は、醸造業、蒸留酒製造業及びベーカリ産業に使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】 麦芽化穀類の性状を改良する方法 本発明は、麦芽化穀類、特に醸造業、蒸留酒製造業及びベーカリ産業用の麦芽 化穀類の性状を改良するための方法に関する。 人類は、古代より、飲料・食肉製品・乳製品など、数多くの食品の製造に発酵 技術を利用してきた。飲料についていえば、発酵技術が主に利用されているのは 、各種ビールの醸造の分野であり、ウイスキー蒸留業でも用いられているような 発酵麦汁を準備するためである。麦芽化穀類のもう一つ別の用途は、ベーカリ産 業用のシロップ類や抽出液のような麦芽生成物を準備することである。 植物原料の発酵その他の加工処理の前に、こうした原料を麦芽化して、内在性 酵素群の複合混合物を発生又は活性化することが一般に必要とされる。麦芽化処 理(malting;麦芽製造ともいう)は、原料の穀類を浸漬し、発芽させ、続いて 乾燥又は焙燥し、任意段階として根又は幼芽鞘を取り除くという諸段階からなる 。 麦芽製造には、例えば麦芽の使用される最終製品、原材料その他の入手容易性 などに応じて、如何なる穀類も使用できる。かかる穀類は、例えば、小麦、大麦 、ライ麦、米、トウモロコシ並びにモロコシである。麦芽化穀類の最終用途によ っては、以降の加工処理用に、その他のデンプン質植物材料、例えば、カッサバ (それから得られるタピオカも含む)、クズウコン、サゴ、ポテトなども、麦芽 化穀類に添加し得る。 現在の各種麦芽製造法では、最適な品質からはほど遠い品質の麦芽化穀類が得 られている。このことは、麦芽化穀類の用途に応じて、既に麦芽化処理の終わっ た穀類の品質を向上させるための種々の方策をとる必要があることを意味してい る。例えば大麦麦芽をビールの醸造に用いる場合、伝統的な麦芽製造プロセスで 生成する内在性酵素群のバランスの悪さを補うために、大麦麦芽に例えば各種酵 素を添加することが常套的に行われている。これに使用される酵素の一例はβ- グルカナーゼである。かかる目的のための酵素組成物の添加は、一般に、 マッシュの調製又は発酵の前に行われている。このように酵素ミックスを別個に 添加することは次第に望ましくないことであると考えられるようになっている。 酵素以外にも、麦芽製造段階における発芽速度を高めるための化合物が添加さ れることも多い。発芽が速まることは経済的に明らかに有利であるが、さらに、 より高品質の麦芽、より多量の発酵可能な糖類、並びに所望生成物と不要生成物 との間のバランスの改良をもたらすことがある。最もよく知られかつ広く使用さ れている発芽助剤はジベレリン酸又はこの植物成長ホルモンを含んだ組成物であ る(例えば、「Cereal science and technology」,G.H.Palmer編,Aberdeen U niversity Press発行、を参照)。しかしながら、ジベレリン酸(又は同様の添 加剤)の使用は望ましいことではない。 公知の麦芽製造プロセスのもう一つの欠点は、発酵可能な(多)糖類の損失量 が比較的高いことであり、そのそもそもの原因は原料の穀類を過度に浸漬し過ぎ ることである。過度の浸漬によるもう一つの悪影響は、BOD(生物学的酸素要 求量)の非常に高い廃液が大量に生じることであり、環境保護の見地から望まし くない。麦芽化穀類の品質の低さに関連したさらに別の欠点は、麦芽化穀類の発 酵によって生じた生成物の保存寿命が短いこと、並びに麦芽製造後に廃棄物とし て得られる麦芽の幼根又は幼芽が供給原料として高濃度で使用するのに適してい るような質のものではないことである。後者は、こうした廃棄物中に存在する可 能性のある毒の量に起因する(J.Inst.Brew.,98,139-142,1992、参照)。 したがって、麦芽化穀類の品質又は性状を簡便かつ環境上是認できるやり方で 改良するための方法に対するニーズが存在する。ここで、品質又は性状を改良す るとは、次の諸条件の一つ以上を満足することを意味する。 − 麦芽化穀類中の酵素バランスの改善。 − 麦芽化穀類中のβ-グルカナーゼの量の増加。 − 麦芽化処理の際の発芽の迅速化。 − 麦芽化穀類の風味の改善。 − 麦芽化穀類の微生物学的品質の改善。 上記の条件のどれを満足すべきかは、各種ビール(低アルコール又はノンアル コールビールを含む)の醸造、蒸留、ベーカリなど、麦芽化穀類の使われる最終 用途に依存する。 穀類の麦芽化処理の前又は途中に穀類にスターター培養菌を添加するという方 法によって麦芽化穀類の品質又は性状を改良できることが判明した。当該スター ター培養菌には、カビ類、酵母類及び細菌が包含される。 酵素バランスの改善について説明すると、ここでいう改善とは、酵素の全体量 の増加並びに望ましい酵素群の濃度の増加の両方を意味する。こうした優れた酵 素バランスは、添加スターター培養菌の産生する酵素群によってもたらされるだ けでなく、穀類中に既に存在又は発現していた酵素群の活性の添加微生物による 増進によってももたらされると考えられる。本発明の方法によれば、プロテアー ゼ、ペプチダーゼ、フィターゼ(不要のフィチン酸塩の分解活性をもつ)、(タ ンニン様ポリフェノール類も含めた)タンニン分解酵素群のような酵素のレベル を増加させることができる。ビール製造の場合、麦芽化穀類中に存在するタンニ ン類又はポリフェノール類は曇り及び/又は異臭を生じさせることがあるので、 これらは保存寿命を縮めるおそれがある。したがって、ある種のタンニン類又は タンニン様ポリフェノール類の量を低減することが望ましい。グルカナーゼ(特 にβ-グルカナーゼ)のような炭化水素改質酵素群のレベルを高めることができ るが、このことは醸造業において特に重要な意味をもつ。 麦芽化穀類又はそれから製造された製品の微生物学的品質の改善について説明 すると、ここでいう改善とは、pH低下、酸の生成(ある種の微生物の増殖を抑 制する)及び/又はある種の微生物の増殖を抑制するその他の化合物(バクテリ オシンなど)の生成によって、微生物による腐敗が抑制されることを意味する。 このような微生物学的品質の向上について述べると、このことは、本発明の方法 で製造された麦芽類で製造された製品の保存寿命が伸びることを意味する。これ はビール、とりわけ低アルコール又はノンアルコールビールにおいて、特に重要 である。 添加スターター培養菌の代謝によって望ましい化合物が生成し得る。以降の加 工処理(マッシュの製造及び発酵を含む)に望まれることは、幾つかの特定の炭 化水素及びタンパク質である。この結果として、向上した風味調節が達成でき、 麦芽をビール製造に使用する場合に泡の安定性に好ましい影響が得られる。 カビ類又は酵母を添加する場合、穀類に添加するのに適した量は、カビ又は酵 母を加える穀類1kg当り10-3〜104mgのカビ又は酵母(生菌,バイオマス乾 量)である。好ましい量は穀類1kg当り0.1〜100mgのカビ又は酵母(生菌 ,バイオマス乾量)である。細菌の場合、穀類に添加するのに適した量は、細菌 を加える穀類1kg当り10-5〜100mgの細菌(生菌,バイオマス乾量)である 。好ましい量は穀類1kg当り0.01〜10mgの細菌(生菌,バイオマス乾量) である。カビと細菌の混合物も使用することができる。好ましい細菌は乳酸産生 菌であり、例えばラクトバシラス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバ シラス・カゼイ変種ラムノサス(Lactobacillus casei var.rhamunosus)、ラ クトバシラス・フェルメンタム(Lactobacillus fermentum)、ラクトバシラス ・プランタルム(Lactobacillus plantarum)及びラクトバシラス・ブレビス(L actobacillus brevis)などのラクトバシラス属の各種の細菌である。ペディオ コッカス(Pediococcus)属の細菌も好ましい。好ましいカビは、アスペルギル ス(Aspergillus)及びゲオトリクム(Geotrichum)属のカビ、例えばゲオトリ クム・カンジダム(Geotrichum candidum)などである。 本発明の方法の適用される好ましい穀類は大麦及び小麦である。本発明の方法 で得られた麦芽材の好ましい最終用途はビール(含アルコール又はノンアルコー ルビール)の製造である。本発明の方法の有益な効果は穀類としてモロコシを使 用したときに特に顕著であるが、これは従来のモロコシの麦芽製造では低レベル の酵素群しか発現しなかったからである。 本発明の方法を使用することによって、不要なタンニン及びタンニン様ポリフ ェノール及びフィチン酸塩の量を減少させることができる。これは、添加スター ター培養菌が、これらの化合物を分解する酵素群を産生するためである。 麦芽化処理のある段階(すなわち、麦芽化処理の前又は途中)にスターター培 養菌を添加するのが好ましい。最も好ましいのは、スターター培養菌を発芽の前 に添加することである。スターター培養菌の添加とは別に、さらに良好な酵素バ ランスを得るために麦芽化処理のある段階で酵素を添加してもよい。 上記に開示した方法は、麦芽化処理時の発芽を改良する付加的効果も有してい る。このような有益な効果の一つは、発芽が早まることである。この効果は、ジ ベレリン酸のような従来の発芽助剤の使用の必要性を減らす。 本発明のさらに別の利点は、麦芽から得られるマッシュの濾過性が改善される ことである。特に、本発明を用いることにより、濾過に要する時間が短縮される 。麦芽から製造したマッシュの濾過が問題を生じることが知られているように、 このことは格別に有益な効果である。 穀類にスターター培養菌を添加することのもう一つの利点は、麦芽製造の途中 又は後で得られる廃棄物が質的に向上して、食品又は供給源料として適したもの になることである。これは麦芽の幼根又は幼芽中の毒のレベルが減少するためで ある。 本発明を以下の実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも のではない。実施例1 微生物培養液の調製 麦芽製造実験に使用する前に、各種菌株を30℃のMRS培地中で24時間予 備培養し、遠心し、生理的塩類溶液で洗浄した。最終的に、バイオマスのペレッ トを最初の体積まで再懸濁し、OD610値を読み取ることで培養液の密度を求め た。大麦 すべての実施例において、1993年度に収穫されたホルデウム・ブルガレ栽 培品種トリアンフ(Hordeum vulgare cv Triumph)を使用した。微生物培養液の適用 ラクトバシラス・プランタルムの場合、1mlの菌体懸濁液を200gの大麦に 加えた。各麦芽製造試験での微生物培養液の添加は、107CFU/g大麦(CFUはコ ロニー形成単位の意)に相当する同一ODを基準にして行った。ゲオトリクム・ カンジダムの添加の場合、MRS培地中の完全増殖培養物(約10g乾量/l) の菌体懸濁液0.7gを添加した。この場合、コロニーは形成されないので、CF Uのデータは挙げない。これらの培養液は浸漬処理後の大麦にスプレーした。浸漬 水中浸漬は、500gバッチの大麦を用いて温度15℃で2段階に分けて行っ た。全大麦量と水の比率は1:8であり、24時間後に水を取り替えた。浸漬処 理中、0.3vvm(気体体積/液体体積/分)の速度で通気した接続撹拌反応器の 循環によって、水は連続的に通気されていた。エアレスト(air rest)は行わな かつた。発芽 この実施例では、発芽は蓋付き篩箱(φ22cmの実験室用試験篩,英国Endeco tts社製)を用いて150g規模で行った。この箱は18℃の温度調節キャビネ ット内に入れた。空気は自然拡散によって発芽穀粒に供給した。焙燥 焙燥はAeromatic乾燥機(スイス国Muttenz社製)の中で行った。この乾燥機内 に篩箱3個を入れて、スピード10で空気を吹き付けた。最初の18時間の入口 温度は50℃であり、次いで4時間80℃にした。麦芽の評価 濾過挙動は、M.Mol他(Am.Soc.Brew.Chem.47(1),14-17,1989)に記載 された「テプラル(Tepral)」濾過システムを用いて測定した。このシステムは大 規模濾過を最良の模擬系であると述べられており、その理由の一つはこのシステ ムが高温(75℃)で操作されることである。麦芽の冷抽出液から、Megazyme社 製の「Amylazyme」及び「Glucazyme」キットを使用してα-アミラーゼ及びβ-グ ルカナーゼの活性を測定した。結果 上記濾過試験の結果を表1に示す。市販麦芽Aは高品質麦芽の参照例として挙 げたものであり、麦芽Bは低品質麦芽として挙げた。対照試料は中程度の品質の 麦芽であることが分かる。ゲオトリクム・カンジダム(G.candidum)で処理す ると、重力下での濾過速度に悪影響を及ぼすようにみえるが、1barの圧力を印 加すると改善がみられ、高品質麦芽として評価される。ラクトバシラス・プラン タルム(L.plantarum)で処理した麦芽は、重力下でも1barの圧力下でも共に 非常に優れた品質の麦芽として評価できる。 酵素活性の結果を表2に示す。対照麦芽と処理麦芽の間でα-アミラーゼ活性 に格段の差はみられない。しかし、重要な点は、麦芽中のα-アミラーゼ活性は 一般に高レベル(過剰)で存在していて、増加させる必要のある最も重要な酵素 ではないことである。麦芽中のβ-グルカナーゼの場合は逆である。乳酸菌又は ゲオトリクムで処理しておいた麦芽のグルカナーゼは、対照試料よりも格段に高 く、市販麦芽Aの高い品質に比べ勝りはしても劣らない。 実施例2 微生物培養液の調製 麦芽製造実験に使用する前に、ラクトバシラス・カゼイ変種ラムノサス(Lact obacillus casei var.rhamunosus)を30℃のMRS培地中で24時間予備培 養し、遠心し、培地で洗浄した。最終的に、バイオマスペレットを最初の体積ま で再懸濁した。代わりに使用したラクトバシラス・フェルメンタム(Lactobacil lus fermentum)及びペディオコッカス・アシデイラクチシ(Pediococcus acidi lactici)はQuest International社から市販の製品であり、予備培養せずに届い た時のままの状態で使用した。微生物培養液の適用 この2つ目の装置一式は、完全に自分達で設計した5dm3実験室用ミクロ麦芽 製造システムであり、温度調節浸漬、散布及び頭隙通気、撹拌並びに加熱空気を 用いた焙燥のための設備を備えていた。しかし、浸漬後、150gの分割試料を 採取して、それを実施例1記載のものと同じ篩箱に入れて発芽させ、焙燥した。 培養液(10ml)は、最後の浸漬水の一部に漬けた大麦に加えた(1:1)。液 体を除いたところ、有効投与量は107CFU/gと推計された。浸漬 水中浸漬は、500gバッチの大麦を用いて温度15℃で2段階に分けて行っ た。全大麦量と水の比率は1:8であり、24時間後に水を取り替えた。実施例 1に記載した通り、水を連続的に通気した。エアレストは行わなかった。発芽 発芽(150g規模)は実施例1に記載の通り行った。浸漬物から少量の分割 試料(25g)を取って、ペトリ皿で別個にインキュベートした。これらの試料 について発芽速度の差をモニターした。焙燥 125g資料の焙燥を実施例1に記載の通り行った。麦芽の評価 濾過挙動を実施例1に記載の通り測定した。 発芽速度の差は幼芽鞘の長さをモニターして評価した。結果 初期濾過速度を表1に示す。対照麦芽の濾過速度が比較的遅いのに対して、処 理麦芽のほうが対照試料よりも明らかに優れており、高品質の麦芽として評価で きるのが分かる。 表4に、5日間発芽させた後の各種麦芽の幼芽鞘の長さを示す。測定した長さ を、0〜2mm、2〜5mm、5〜10mm、10〜15mm及び15mm超の5群にラン ク分けした。この表から、処理麦芽の幼芽鞘のほうが長く、対照試料よりも成長 段階が進んでいることを示している。この結果は、良質の麦芽を焙燥し得る点( 幼芽鞘の長さが穀粒のおよそ3/4に達しているべきである)に到達する時間が 短いことを示している。 実施例3 微生物培養液の調製 麦芽製造実験に使用する前に、各種菌株を30℃のMRS培地中で24時間予 備培養し、遠心し、培地で洗浄した。最終的に、バイオマスペレットを最初の体 積まで再懸濁し、培養液の生菌数を測定し、CFUで表した。微生物培養液の適用 この実施例では、TNO-Zeist(Nibem)のミクロ麦芽製造装置を使用した。試験 1では培養液を全く加えなかった(対照試料)。試験2及び試験3では、それぞ れ、ラクトバシラス・カゼイ変種ラムノサス(4.8×105CFU/g大麦)及び ラクトバシラス・プランタルム(1.3×107CFU/g大麦)を加え、試験4で は、ラクトバシラス・カゼイ変種ラムノサス(2.4×105CFU/g)とラクト バシラス・ブレビス(1.6×106CFU/g)とペディオコッカス・アシディラ クチシ(1.4×107CFU/g)の混合物を加えた。これらの培養液は浸漬処理 の最終エアレスト後の大麦にスプレーした。浸漬 最初に2時間の湿潤と2時間のエアレスト、続いて1時間の湿潤と2時間のエ アレストを12サイクルを行うことにより、間欠湿-乾式浸漬を15℃で実施し た。大麦と水の比率は1:11であった。24時間後に浸漬水を新鮮な水と取り 替えた。発芽 発芽は、温度15℃で、最初の3日間は10l/min、その後5l/minの速度の 湿った空気を用いて行った。焙燥 焙燥は、次の計画:温度50℃で11時間、次いで温度60℃で2時間、そし て温度80℃で5時間、にしたがって行った。麦芽の評価 発芽速度の差は、「カールズバーグ」法(カルコフルオル(Calcofluor)染色: Aastrup S及びJorgensen K.G.,Modern methods of plant analysis 7,56-66,1 986に記載)にしたがって、変化の程度を測定することによってモニターした。結果 表5に、発芽3日後にカルコフルオル法で分析した麦芽の変化の程度を示す。 変化の程度の増大は醸造業者(及び麦芽業者)には好ましい性質であり、実施例 2で観察されたような発芽速度の増加を反映している。この実験では、「スター ター」培養菌のみを使用したが、複数種の「スターター」の混合物のみならず酵 母又はカビ(アスペルギルス又はゲオトリクム種など)との混合物の使用を除外 すべきではない。 試験濾過で製造した麦汁の味覚検査を熟練試験員達で行った。風味の特徴を表 6に示す。対照試料の風味は比較的青臭くて(green)豆臭く(beany)、これは 麦芽のおそらく焙燥処理の仕方によるものと思われる。「温和」な焙燥処理であ ったにもかかわらず、対照試料と特に乳酸菌混合物で処理した麦芽との間には味 に明らかな差がみられた。これらの差がもっと顕著になるのは、麦芽をさらに過 酷な焙燥条件で処理したときだけである。 以上の実験で使用した微生物は、NRRL-18.368(L.plantarum)、CBS 24062( G.candidum)及びオランダ国Quest International社から、各々Quest社の下記 目録番号で入手可能な微生物:L.brevis(90545)、P.acidilactici(90589) 、L.casei var.rhamnosus(90594)及びL.fermentum(90596)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AM,AT,AU,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,F I,GB,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ ,LK,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S I,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 シュメッディング、ディーデリク オランダ国、1412・エヌシー・ナーデン、 シュオウト 83 (72)発明者 ペーターズ、アルフォンズ・ローデウィジ ク・ジェイ オランダ国、1402・ブイケイ・バッサム ジェイ・エイチ・バント・ホフウェグ 24

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.麦芽化穀類の性状を改良する方法にして、当該穀類の麦芽化処理の前又は 途中に穀類にスターター培養菌を添加することを特徴とする方法。 2.請求項1記載の方法において、上記スターター培養菌を麦芽化処理プロセ スの発芽段階の前に添加することを特徴とする方法。 3.請求項1又は請求項2記載の方法において、上記スターター培養菌がカビ を含んでなることを特徴とする方法。 4.請求項3記載の方法において、穀類1kg当り10-3〜104mgのカビ又は 酵母(乾量バイオマスを基準)を添加することを特徴とする方法。 5.請求項1又は請求項2記載の方法において、上記スターター培養菌が細菌 を含んでなることを特徴とする方法。 6.請求項5記載の方法において、上記細菌が乳酸菌であることを特徴とする 方法。 7.請求項5又は請求項6記載の方法において、穀類1kg当り10-5〜100 mgの細菌(乾量バイオマスを基準)を添加することを特徴とする方法。 8.請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の方法において、上記穀類が大 麦又は小麦であることを特徴とする方法。 9.請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の方法において、上記麦芽化穀 類がビールの製造に使用されることを特徴とする方法。 10.麦芽化穀類中のグルカナーゼ、特にβ-グルカナーゼの量を増加させる方 法にして、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法を用いることを特徴 とする方法。 11.麦芽化穀類中のフィチン酸塩の量を減少させる方法にして、請求項1乃至 請求項9のいずれか1項記載の方法を用いることを特徴とする方法。 12.麦芽化穀類中のタンニン及びタンニン様ポリフェノールの量を減少させる 方法にして、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法を用いることを特 徴とする方法。 13.麦芽化処理時の発芽を増進させる方法にして、請求項1乃至請求項9のい ずれか1項記載の方法を用いることを特徴とする方法。 14.請求項11記載の方法において、麦芽化処理の前又は途中にジベレリン酸 を実質的に一切添加しないことを特徴とする方法。 15.請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の方法において、上記スター ター菌とは別に、穀類に酵素を添加することを特徴とする方法。
JP7501274A 1993-06-04 1994-06-02 麦芽化穀類の性状を改良する方法 Pending JPH08510913A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP93201594.4 1993-06-04
EP93201594 1993-06-04
PCT/EP1994/001793 WO1994029430A1 (en) 1993-06-04 1994-06-02 Method for improving the properties of malted cereals

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08510913A true JPH08510913A (ja) 1996-11-19

Family

ID=8213868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7501274A Pending JPH08510913A (ja) 1993-06-04 1994-06-02 麦芽化穀類の性状を改良する方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0701602A1 (ja)
JP (1) JPH08510913A (ja)
AU (1) AU6999394A (ja)
CA (1) CA2164104A1 (ja)
FI (1) FI955781A (ja)
WO (1) WO1994029430A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004002978A1 (ja) * 2002-06-26 2005-10-27 サントリー株式会社 消化管運動促進飲食物
JP2012213373A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Suntory Holdings Ltd 浸麦方法
JP2015154777A (ja) * 2015-04-23 2015-08-27 サントリーホールディングス株式会社 浸麦方法
JP2021508473A (ja) * 2017-12-28 2021-03-11 カールスバーグ アグシャセルスガーブ 穀物の抽出物を作製するための方法およびこの抽出物を飲料へと処理するための方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE278768T1 (de) * 1996-07-23 2004-10-15 Cargill France N V Doing Busin Verfahren zur herstellung von malzgetreide
US6613371B2 (en) 1997-07-23 2003-09-02 Cargill, Incorporated Method for malting seeds
CZ297950B6 (cs) * 2005-12-22 2007-05-02 Výzkumný ústav pivovarský a sladarský, a. s. Zpusob výroby obilných extraktu enzymatickou hydrolýzou
EP2983506A1 (en) 2013-03-22 2016-02-17 Bühler AG Method of treating grains and treated grains
RU2733294C1 (ru) * 2016-11-18 2020-10-01 Балтика Брюэрис - Парт Оф Зе Карлсберг Груп Способ получения зернового солода и солодовый продукт, полученный таким способом

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2903399A (en) * 1955-06-21 1959-09-08 Enzymic Malt Company Ltd Process for the production of acidified malt

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2004002978A1 (ja) * 2002-06-26 2005-10-27 サントリー株式会社 消化管運動促進飲食物
JP2012213373A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Suntory Holdings Ltd 浸麦方法
JP2015154777A (ja) * 2015-04-23 2015-08-27 サントリーホールディングス株式会社 浸麦方法
JP2021508473A (ja) * 2017-12-28 2021-03-11 カールスバーグ アグシャセルスガーブ 穀物の抽出物を作製するための方法およびこの抽出物を飲料へと処理するための方法

Also Published As

Publication number Publication date
FI955781A0 (fi) 1995-12-01
AU6999394A (en) 1995-01-03
EP0701602A1 (en) 1996-03-20
CA2164104A1 (en) 1994-12-22
FI955781A (fi) 1995-12-01
WO1994029430A1 (en) 1994-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102433243B1 (ko) 정제 곡물계 음료
Bvochora et al. Effect of fermentation processes on proanthocyanidins in sorghum during preparation of Mahewu, a non-alcoholic beverage
KR20030039696A (ko) 전통주 양조용 누룩의 제조방법 및 이를 이용한 전통주제조방법
Balcerek et al. Comparison of fermentation results and quality of the agricultural distillates obtained by application of commercial amylolytic preparations and cereal malts
JP2000516803A (ja) 麦芽化穀物の製造方法
JPH08510913A (ja) 麦芽化穀類の性状を改良する方法
EP1239736B1 (en) Method for malting seeds
Ebbah et al. Effect of steeping temperature on the quality of malt and Pito (an indigenous Ghanaian drink)
AU684204B2 (en) A method of improving the quality of plant seeds
Lowe et al. The influence of lactic acid bacteria on the quality of malt
Zeng et al. Amylolytic lactic acid bacteria as starter cultures for malt quality improvement
CN110628550A (zh) 一种米酒麸曲及其制备方法
KR20200123553A (ko) 동충하초 분말 등을 이용한 저장성이 증진된 막걸리의 제조 방법
KR102522128B1 (ko) 기호성 및 안정성이 향상된 탁주를 제조하는 방법
KR102223391B1 (ko) 향미가 개선된 누룩 추출수의 제조방법
KR102339838B1 (ko) 곡물 발포주의 제조방법
JP3397270B2 (ja) 酒類の製造方法
Foszczyńska et al. The use of Geotrichum candidum starter culture for protection of barley and its influence on biotechnological qualities of malts
KR101171401B1 (ko) 액체국의 제조방법
CN117866717A (zh) 麦芽制造方法
JP2835819B2 (ja) 焼酎の製造方法
JP2024075178A (ja) 麦芽の製造方法、麦芽製造の効率化方法、及びビールテイスト飲料の製造方法
RU2361914C2 (ru) Способ получения жидкой коджи и способ производства шочу
CN114341331A (zh) 麦芽的生产方法
CN118109253A (zh) 一种提高麦芽抗氧化活性的方法