JPH0850B2 - 納豆の醗酵室 - Google Patents

納豆の醗酵室

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JPH0850B2
JPH0850B2 JP5131955A JP13195593A JPH0850B2 JP H0850 B2 JPH0850 B2 JP H0850B2 JP 5131955 A JP5131955 A JP 5131955A JP 13195593 A JP13195593 A JP 13195593A JP H0850 B2 JPH0850 B2 JP H0850B2
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JP
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air
container
natto
fermentation
resistance
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JP5131955A
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JPH07136A (ja
Inventor
杉夫 渡辺
Original Assignee
鈴与工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室内に配設される各納
豆容器内の品温を均一可能とする納豆の醗酵室に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、納豆を製造するには、原料大豆
を水に所定時間浸漬した後、所定圧力下で蒸煮し、この
蒸煮大豆に納豆菌を接種して、所定量容器に入れ、これ
ら納豆容器をコンテナ内に収納して醗酵室内に仕込み、
醗酵させることにより製造される。
【0003】また、従来の醗酵室は、醗酵室の天井に、
ファンを備えた送風部が設置され、この送風部にて空気
を循環させることにより、コンテナ内に多数収納された
容器内の大豆の温度調整が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の醗酵室にお
いては、送風部のファンにより室の側方に送風して空気
を循環させるようにしているが、室内には、多数の納豆
容器が収納されたコンテナが複数配置されており、これ
らの通流抵抗により空気通流方向への循環が確実に行わ
れず、また、特に醗酵工程中の対数期には醗酵熱の発生
が旺盛となり、これがコンテナ上部に篭もる現象も重な
り、納豆容器内の品温の均一化が行われにくいという問
題があった。
【0005】図6は、前記従来の醗酵室において、納豆
の醗酵工程の対数期におけるコンテナ附近の循環空気
(醗酵室の正面から見て右回り)の流速の変化を記録し
たものを示すもので、この図から明らかなように、循環
空気は醗酵室下部に流れ易く、流れ始めの右上、右下に
比べ、特にコンテナの中央部や左上において空気の流速
が小さいという大きなバラツキを有する。このため、図
7に示すように、コンテナ内の上下左右の隅部及び中央
の5箇所の納豆の品温を測定したところ、従来の醗酵室
においては、最も納豆菌の繁殖が旺盛な醗酵工程中の対
数期では5℃程度の温度差を生じてしまい、良質且つ均
一な品質の納豆を製造するには問題を有していた。
【0006】そこで、本発明は、コンテナ内の各納豆容
器に通流される循環空気の流速の均等化を図ることによ
り、各容器内の品温の均一化を可能とする納豆の醗酵室
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の醗酵室は、室内
の天井部に送風部を有し、この送風部により側方に向け
て送風し、多数の納豆容器が収納されたコンテナ内に空
気を循環させる納豆の醗酵室において、前記送風部から
送風された空気の通路となる前記コンテナと側壁部との
隙間であって、前記コンテナの略中間に位置する箇所
に、通気可能で且つ空気抵抗を有する抵抗板を設けた納
豆の醗酵室である。
【0008】また、本発明の醗酵室は、前記送風部の下
部に前記送風部からの空気を側方へ案内する案内板が設
けられたことを特徴とする。
【0009】また、本発明の醗酵室は、前記抵抗板が網
状に形成されたことを特徴とする。また、本発明の醗酵
室は、前記抵抗板が側壁部を支点として上下に揺動可能
に設けられたことを特徴とする。
【0010】
【作用】ファンにより送風された上部の空気は、コンテ
ナと側壁との間を下方へ送風され、特に下部の通流が多
くなるが、コンテナの左右の略中央部に抵抗板が設けら
れているため、コンテナと側壁との間を下方へ流れる空
気は抑制され、ある程度の空気は通流できるものの、他
の空気は抵抗板が空気抵抗となって抵抗板の上方部分で
横方向へ方向を変え、その結果コンテナ内を通るように
通流される。他方、コンテナと壁部との間を上方へ流れ
る空気も、抵抗板が空気抵抗となるため、コンテナ内を
通流する空気が横方向へ通流される。その結果、コンテ
ナ内を流れる空気の量、すなわち流速の均一化が図られ
る。
【0011】したがって、大豆容器が多数収納されたコ
ンテナ内に、循環空気を確実に横方向に通流させること
ができるとともに、流速が上部下部共に平均化されるこ
とになって、この結果室内の各部の室温を略均一にする
ことができる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1は本実施例の醗酵室1の正面図を示し、
図2は醗酵室1の平面図を示し、図3は図1中のIII−I
II矢視断面図を示す。
【0013】本実施例の醗酵室1は、図1〜図3に示す
ように、断熱材により六面の壁部、すなわち、天井壁2
a、底部壁2b、正面壁2c、後面壁2d、左右の側面
壁3a、3bが形成され、正面壁2cには複数のコンテ
ナ4を出し入れする入口5が設けられ、この入口5には
ドア6が設けられてる。通常台車上に段積みされる前記
コンテナ4には蒸煮大豆を充填した多数の納豆容器7が
収納される。
【0014】前記醗酵室1内の天井の中央部には、送風
部8が設置されている。この送風部8は、醗酵室1内の
長手方向の寸法と略同じ寸法に形成されており、内部に
電気ヒータ等の加温部14及び冷却コイル等の冷却部1
5を備えて、当該冷却部は室外の冷却装置にパイプ等に
より接続されている。また、送風部8の前面には複数の
円形開口が略等間隔に形成されると共に、これらの開口
の前部又は後部にそれぞれファン9が配設されており、
このファン9の駆動により、図3中の矢印で示すよう
に、室内で空気が循環される。
【0015】なお、前記ファン9は逆回転させることに
より、図3中の矢印と反対方向へ空気を循環させること
も可能である。
【0016】更に、前記送風部8の下部でコンテナ4と
の間には案内板11が配設されている。この案内板11
は、醗酵室1内の長手方向の寸法と同じに形成され、前
記空気の循環方向へ沿うように端部は屈曲され、ワイヤ
12等により醗酵室1の天井に吊り下げられて取付けら
れ、前記ファンから送風される循環空気が側壁3aに向
くように側方へ案内する。
【0017】また、前記空気循環方向の途中であって、
醗酵室1の左右それぞれの側壁3a、3bのコンテナ4
の略中間に位置する箇所には、抵抗板13が設けられて
いる。この抵抗板13は、本実施例では、網目が直径5
〜10mmの金網により形成され、醗酵室1内の長手方
向の寸法と略同じ寸法に形成されて水平に配設されてい
る。したがって、循環空気を通流できるとともに循環空
気に所定の抵抗を与えることができる。
【0018】次に、前記構造の醗酵室1により納豆を製
造する場合について説明する。
【0019】多数の容器7を収納したコンテナ4を醗酵
室1内にセットし、室温が所定温度となるように加温部
または冷却部を稼働してファン9を駆動すると、例え
ば、図3中の矢印で示すように、加温または冷却された
空気が循環される。
【0020】この場合、ファン9により送風された上部
の空気は、案内板11に案内されてコンテナ4と側壁3
aとの間を下方へ通流され、特に下部への流れが多い
が、コンテナ4の左右の略中央部に抵抗板13が設けら
れているため、コンテナ4と側壁3aの間を下方へ流れ
る空気は抑制され、ある程度の空気は通流できるもの
の、他の空気は抵抗板13が空気抵抗となって抵抗板1
3の上方部分で横方向へ方向を変えて、コンテナ4内を
上段から下段に至るまで各部平均化されて通流される。
他方、コンテナ4と側壁3bの間を上方へ流れる空気も
抵抗板13が空気抵抗となるため、コンテナ4内を通流
する空気が横方向へ通流され、この結果、コンテナ4内
を流れる空気の量、すなわち流速が均一化される。
【0021】したがって、本実施例では、納豆容器が多
数収納されたコンテナ内に、循環空気を確実に横方向に
通流できるとともに流速が均一化されることになり、室
内の各部の室温を略均一化することができる。
【0022】本発明者が、図6に示すものと同様な条件
で実験した結果を図4及び図5に示す。
【0023】図4では、特に醗酵が活発になる対数期に
おけるコンテナの右上、右下、中央部、左上の4点の空
気の流速を測定したものであり、また、図5では、対数
期におけるコンテナの右上、右下、中央部、左上、左下
の5点の品温変化を記録したものである。これらの図か
らわかるように、対数期においてもこれらの温度差を極
めて小さくすることが可能となり、コンテナ内の品温の
均一化を図ることができる。
【0024】例えば、前記抵抗板がない従来の場合に
は、コンテナ内の右上が0.5m/s、右下が0.7m
/s、左上が0.4m/s、中央が0.2m/sと空気
の流速にバラツキを生じ、品温の均一化を図ることが困
難であったが、本実施例のように抵抗板を備えたことに
より、コンテナ内の右上が0.5m/s、右下が0.5
m/s、左上が0.4m/s、中央が0.3m/sとな
って空気の流速のバラツキを減少でき、より細やかな品
温の均一化が可能となった。
【0025】その結果、納豆製造工程において最も醗酵
熱の発生の旺盛な対数期の品温のバラツキをなくすこと
が可能となり、均一な品質の納豆を製造することができ
る。
【0026】なお、空気の循環としては、一方向に限ら
ず、必要に応じて、ファンを順回転と逆回転を組み合わ
せるようにすれば最も効果的である。また、抵抗板とし
ても、網状に限らず、同様な効果を有するものであれ
ば、他の構造であってもよい。更に、前記実施例では、
抵抗板が水平に配設された構造であるが、駆動部を設け
て、図3の二点鎖線にて示すように、抵抗板の壁部側を
支点として先端が上下に揺動できるようにすることも可
能であり、必要に応じて抵抗板の向きの角度を変えた
り、所定の周期で揺動させるようにして、空気通流の抵
抗値を変化させてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送風部から送風された空気の通路となるコンテナと側壁
との隙間であって、コンテナの略中間に位置する箇所に
通気可能で且つ空気抵抗を有する抵抗板を設けたので、
納豆容器が多数収納されたコンテナ内に、循環空気を上
段から下段に至るまで確実に横方向に通流できると共に
流速が均一化されることになり、室内の各部の室温を略
均一にすることができる。その結果、納豆製造工程にお
いて最も醗酵熱の発生が旺盛で特にコンテナ上部に醗酵
熱が篭もる対数期の品温のバラツキをなくすことが可能
となり、良質且つ均一な品質の納豆を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係り、醗酵室の正面図であ
る。
【図2】醗酵室を示す平面図である。
【図3】図1中のIII−III矢視断面図である。
【図4】対数期におけるコンテナ内各部の品温を示す特
性図である。
【図5】対数期におけるコンテナ内各部の空気の流速を
示す記録図である。
【図6】従来の対数期におけるコンテナ内各部の品温を
示す特性図である。
【図7】従来の対数期におけるコンテナ内各部の空気の
流速を示す記録図である。
【符号の説明】
1 醗酵室 3a、3b 側壁 4 コンテナ 7 納豆容器 8 送風部 11 案内板 13 抵抗板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の天井部に送風部を有し、この送風
    部により側方に向けて送風し、多数の納豆容器が収納さ
    れたコンテナ内に空気を循環させる納豆の醗酵室におい
    て、 前記送風部から送風された空気の通路となる前記コンテ
    ナと側壁部との隙間であって、前記コンテナの略中間に
    位置する箇所に、通気可能で且つ空気抵抗を有する抵抗
    板を設けたことを特徴とする納豆の醗酵室。
  2. 【請求項2】 前記送風部の下部に、前記送風部からの
    空気を側方へ案内する案内板が設けられたことを特徴と
    する請求項1記載の納豆の醗酵室。
  3. 【請求項3】 前記抵抗板が、網状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の納豆の醗酵室。
  4. 【請求項4】 前記抵抗板が、側壁部を支点として上下
    に揺動可能に設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の納豆の醗酵室。
JP5131955A 1993-06-02 1993-06-02 納豆の醗酵室 Expired - Lifetime JPH0850B2 (ja)

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JPH07136A JPH07136A (ja) 1995-01-06
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