JPH08508574A - 螺条保持の構造体の不動適合性の試験用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ねじ素子により結合される構造体の、不動の、正確な適合性が求められる場所に使用されて、保持螺条（４）又は他のねじ回転素子の回転の抵抗の変化に応答し、結合される構造体の適合具合の正確さを表示するための手段（９）を含んだ不動性表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】 螺条保持の構造体の不動適合性の試験用装置 螺条保持の構造体がこれを接続すべき他方の構造体へ高度に正確にかつ不動性 すなわち、保持螺条が締めつけられていくとき、いずれの構造体にも誘導された 応力や歪みがないということ、で適合しなければならない場所は多くある。 本発明は螺条保持構造体が不動に適合していることを検査するための装置に関 する。構造体が正確さおよびトルクの広範囲にわたって螺条、ボルト、又は他の ねじ山要素により正確にかつ不動に連結されなければならない場合が多々あるこ とは明白である：この発明は、以下に記述する通り、歯科において特に用いられ るが、その制御原理は等しく他の技術分野においても用いることができるという ことを理解されたい。 歯が、例えば歯の病気で、失われた所へ、歯科用インプラントを設けることが 必要になろう。歯科用インプラントは通常、チタンあるいは他の生体相容性材料 で作られて骨と一体的な強くてゆるぎのない団結をなす。この種の団結は“オッ セオインテグレーション”（osseointegration）と名づけられている。オッセオ インテグレーションは好ましい環境においては長年にわたって持続するものであ るということは現在理解されている。しかし、この団結は、もし前記インプラン トが好ましくない力で過負荷を受けると、急速に壊われるのである。 橋義歯を支えるのに幾つかのインプラントを用いること は普通のことである。また、このような橋義歯をインプラントへ接続するのに保 持用螺条を用いることも普通のことである。 現在の橋義歯は歯科用合金でワックス又はプラスチックのパターンを型に取る ことにより、あるいは、コンピュータによる設計並びにコンピュータによる切削 技術を用いることにより、製造される。組み立ての段階の多くは、患者の口の印 象から作られた模型の上で行われる。かくして、橋義歯のフレーム枠の製作にお いて誤差が入り込む可能性は大いにあり、それで、橋義歯の上層構造をインプラ ントへ機械的に取り付けるに際して少しの隙間があっても驚くことではない。 口に位置せしめられると、少しの誤差にもかかわらず、橋義歯が所定の位置に 螺入されるとき、インプラント、まわりの骨、橋義歯の上層構造、保持螺条、お よび他のあらゆる補綴要素のたわみが、不完全な適合性にもかかわらず、橋義歯 を着座させることを許す結果となるので、少しの隙間は時として認められなくな る。このたわみの結果として、この系において、顕著な応力又は歪み発生となる ことがあろう。これは、後になって前記要素の一つの欠陥、オッセオインテグレ ーションの欠陥および最終的にはインプラントの損失となって現れる。 インプラント支持された橋義歯上層構造体がインプラントに正確に合致すると き、それは不動に適合している−すなわち螺条が締められるとき応力や歪みが導 入されない−と普通言われる。このような状況下では橋義歯の上層構造 体を保持する螺条を締めつけるとそれは単にそのフレーム枠をインプラントの頂 部に対して圧縮するだけである。 図１は螺条のヘッドが橋義歯の上層構造体に接触し、この上層構造体がインプ ラントに不動に（passively）適合するとき、保持螺条が締めつけられるにつれ て急速にトルクが増大することを示している。 インプラント保持された橋義歯上層構造体がインプラントにまずく取り付けら れる場合、保持螺条の締めつけは、この系の種々の要素が曲がるので螺条の張力 は比較的ゆるやかに上昇するのである。 図２は系の種々の要素が曲がるにつれて保持螺条の張力がゆっくりと増大し、 次いで、最終的に上層構造体がインプラント（implant）に接触して上層構造体 がインプラントに押圧されたときに急速に増大してゆく様子を誇示する。 本発明は保持螺条が締めつけられるときの保持螺条の張力の発生を監視する装 置を提供する。保持螺条のわずかの回転で張力が急速に上昇すると、それは橋義 歯の上層構造隊がインプラントに不動に適合しているということを示しており、 反対に、張力が増大するとき保持螺条のより多くの回転で張力が比較的ゆっくり と上昇すると、それは前記上昇構造体は最初はインプラントから離れているとい うこを示す。 本発明の一実施例を図３および図４を参照して以下に記述する。 図３を参照して、従来の、あるいは、専用の、歯科ハン ドピース１は小型電動機（マイクロモータ）２により動力を受ける。適当な螺条 駆動付属具３がハンドピースにおいて負荷されて保持螺条４を締めつけるのに使 用されるようになっている。 図４を参照して、マイクロモータ２への電力は電圧が一定の高さに維持されて いる動力源（すなわち電源）５により調節され、適当な回路により電流が監視さ れよう。ハンドピースおよびマイクロモータは、マイクロモータに対する前記動 力源における電流が保持螺条の締めつけに従ってハンドピースにより生ぜしめら れたトルクと相互に関連するように検定される。 本発明のこの実施例においては、電流−電圧変換並びに適当な増幅６の後に、 アナログ−ディジタル変換器７はマイクロモータへの電流をサンプリングする。 次いでディジタル出力はマイクロコンピュータ８により処理される。次いで、マ イクロコンピュータは時間対電流（トルク）の曲線を表わすグラフを視覚表示ユ ニット９に展示する。曲線の形が定性的に評価されよう。更なる処理は数字的な 結果、例えばトルクの変化の率、をも報告するであろう。 別の態様では、回路は保持螺条が締めつけられるにつれての電流の変化の率を 監視する。上層構造体の不動の適合を示す急激な電流増大は標識光、例えば緑光 を出す発光ダイオードにより指示される。所定の閾値以下では他の標識器が点灯 し、かくして、種々なレベルの不十分な適合を示す。同様に、数字的表示が備え られてもよい。 器具は、所望の保持螺条と共に標準化された構造体の上 で第１に、そして模型の上に着座されたとき又は患者の口内に着座されたときの 橋義歯の適合性との間の比較を許す装置を用いることにより、検定してもよい。 本発明の別の実施例では、光学エンコーダ又はホール効果センサ又は他の種類 の変換器を適当な回路と一緒に採用してもよいし、あるいは、マイクロモータに 対する動力源においてマイクロモータの回転が監視されるのを許容する前記マイ クロモータにより誘導された変動を監視する回路を採用してもよい。 螺条駆動ヘッドの回転と互いに関連するモータの部分回転の数又はモータの回 転数が、かくして、保持螺条へ与えられるトルクが増大すると：トルクが特定の 範囲を越えて高くなると、計数される。特定の範囲を越えて計数されたマイクロ モータの回転数は構造体の適合の正確さに逆比例する。 試験の結果は数値的に表示されてもよいし、適当な閾値で点灯する標識光によ り示されてもよい。器具は、適当な保持螺条と共に標準化された橋義歯のフレー ム枠および模型の上で第１に、そして模型の上に着座されたとき又は患者の口内 に着座されたときの橋義歯との間の比較を許す装置を用いることにより検定して もよい。 これらの両実施例においては、信号処理および他の処理機能はマイクロコンピ ュータおよび関連したソフトウエアにより行われてもよい。これは検定処理を容 易にし、かつ患者の上で行われた測定からのアナログ−ディジタル変換器から出 されたディジタルデータを標準化された橋義歯の フレーム枠又は患者の橋義歯のフレーム枠が作られた模型に着座される患者のフ レーム枠の上で行われた測定と比較するのを許容する。これは、また、保持螺条 の実際の回転に先だって、装置の素子の回転又はモータにおける電流増大となる 系における遊びや摩擦を補償するのを容易にする。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．螺条又はボルトの如きねじ素子により構造体が接続される場所に用いられ て、不動の、正確な、適合具合が示される不動性表示装置。 ２．保持螺条又は他のねじ素子の回転の抵抗の変化が、結合される構造体の適 合具合の正確さを示すために使用される請求項１による装置。 ３．螺条又は他のねじ素子を締めつけるハンドピースを駆動するモータにより 出されたトルクについて、特定の時間を越えてのトルクの変化を電子回路で測定 して互いに接続される構造体の適合具合の質の印象を得る先行する請求項のいず れかによる装置。 ４．螺条又は他のねじ素子を締めつけるハンドピースを駆動するモータについ て時間を越えての電源電圧又は電流の変化を測定し、そのデータが、互いに接続 される構造体の適合具合の質の印象を得るために使用する先行する請求項のいず れかによる装置。 ５．保持螺条が歯冠又は橋義歯を歯又は歯用インプラントに接続する歯科分野 に対して一般に用いられるトルクの範囲にわたって作動する先行する請求項のい ずれかによる装置。 ６．螺条又は他のねじ素子を締めつける圧縮空気被駆動ハンドピースについて 時間を越えての空気流の変化を測定して互いに接続される構造体の適合具合の質 の印象を得る先行する請求項のいずれかによる装置。 ７．保持螺条又は他のねじ素子が締め付けられる時のト ルクの特定範囲を越えて螺条駆動付属具の回転が計数される先行する請求項のい ずれかによる装置。 ８．特定の範囲のトルクを越えて保持螺条又はねじ素子が締めつけられときの 特定の範囲の時間にわたって螺条駆動付属具の回転が計数される先行する請求項 のいずれかによる装置。 ９．選択された範囲のトルクにわたって、保持螺条の締めつけの率又は保持螺 条を締めつけるため使用された回転数に関するデータを表示する数値表示器を備 えた、先行する請求項に記載された目的のために使用される試験装置。 10．選択された範囲のトルクにわたって、保持螺条が締めつけられるときの保 持螺条に付与されるトルクを示すグラフを表示する視覚表示器を備えた先行する 請求項に記載された目的のために使用される試験装置。 11．歯科以外の環境において使用されることを意図され、意図された分野で遭 遇するトルクの範囲にわたって、適当な寸法の工具で作動する先行する請求項の いずれかに記述された装置。