JPH0850850A - 電界放出型電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents

電界放出型電子放出素子およびその製造方法

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JPH0850850A
JPH0850850A JP18695594A JP18695594A JPH0850850A JP H0850850 A JPH0850850 A JP H0850850A JP 18695594 A JP18695594 A JP 18695594A JP 18695594 A JP18695594 A JP 18695594A JP H0850850 A JPH0850850 A JP H0850850A
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field emission
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JP18695594A
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Junji Ito
順司 伊藤
Takahiko Uematsu
隆彦 植松
Youichi Riyoukai
洋一 了戒
Masato Nishizawa
正人 西澤
Kazuo Matsuzaki
一夫 松崎
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Fuji Electric Co Ltd
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Agency of Industrial Science and Technology
Fuji Electric Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
    • H01J9/022Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes
    • H01J9/025Manufacture of electrodes or electrode systems of cold cathodes of field emission cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J3/00Details of electron-optical or ion-optical arrangements or of ion traps common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J3/02Electron guns
    • H01J3/021Electron guns using a field emission, photo emission, or secondary emission electron source
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電界放出型電子放出素子の電子放出特性の改
善、均一化に有効な構造およびその製造方法を提供す
る。 【構成】櫛型または楔型電子放出素子においては、SO
Iウェハの単結晶シリコン薄膜からエミッタまたはエミ
ッタとアノード電極とを加工し、それ以外の部分の単結
晶シリコン薄膜を除去し更に酸化シリコン層を少し掘り
下げて、その掘り下げた部分にエミッタから電子を引き
出すための電界印加用のゲート電極を設ける。単結晶シ
リコン薄膜を(100)方位にし、異方性エッチングに
よりエミッタの先端や側面を(111)にすれば約55
度の鋭いエッジをもつ。錐体型電子放出素子において
は、ゲート電極をSOIウェハの単結晶シリコン薄膜と
し、単結晶シリコン基板上に(111)面で囲まれたピ
ラミッドを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体微細加工技術を
用いた電界放出型の電子放出素子の構造およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスプレイ、高速スイッチング
素子、各種センサなどへの応用を目的として微小真空管
が作られているが、そこでは、微小な電子源を巧みに形
成する技術がキィテクノロジィとなっている。従来、電
子源としては、加熱されたフィラメント等から放出され
る熱電子を利用する熱陰極型電子放出素子が多く用いら
れていた。しかし、熱陰極型電子放出素子は、加熱によ
るエネルギーの損失が大きい、予備加熱が必要であるな
どの問題点を有している。これらの問題点を解決るた
め、電界放出型(冷陰極型)の電子放出素子が注目され
てきており、幾つかの提案がなされている。
【0003】図11は、電界放出型電子放出素子の一例
を示す部分斜視図である。これを錐体型電子放出素子1
01と呼ぶことにする。図に示すように、シリコン基板
11に、モリブデン(以下Moと略記する)等からなる
円錐状のエミッタ12を設け、このエミッタ12を中心
にして開口部が設けられた酸化シリコン等の絶縁層14
が形成され、更にその上に、前記円錐状のエミッタ12
の先端部の近傍に、その端部が形成されたゲート電極1
3が設けられている。かかる構造の電界放出型電子放出
素子において、シリコン基板11とゲート電極13との
間に電圧を印加すると、電界強度の大きいエミッタ12
の先端部から電子が放出される。
【0004】図13(a)ないし(e)は、図11の錐
体型電子放出素子101の製造方法を説明するための各
工程における部分断面図を示す。以下に図を参照しなが
ら工程を説明する。シリコン基板11上に絶縁層14を
形成し、更に電子ビーム蒸着法によりゲート電極13と
なるMo層131を被着し、フォトレジストを塗布し、
露光現像処理を経て第一パターン161を形成する[図
13(a)]。次に、フォトレジストのパターン161
をマスクにしてMo層131、絶縁層14を選択的にエ
ッチングして第一の開口部181と第二の開口部182
を形成する。第一の開口部181が設けられたMo層1
31はゲート電極13の形になる[同図(b)]。次
に、シリコン基板11を基板平面内で回転させながら、
一定の角度θだけ傾斜させてアルミニウム(以下Alと
略記する)をゲート電極13の上面および第一開口部1
81の側面に蒸着してAl層191を形成する[同図
(c)]。次に、シリコン基板11に対して垂直にMo
を電子ビーム蒸着法により蒸着する。この時、MoはA
l層191の上面およびシリコン基板11上だけでな
く、Al層191の側面にも堆積するので、第一の開口
部181の直径はMo層192の堆積に伴って段々小さ
くなって行く。この第一の開口部181の直径の減少に
伴って、シリコン基板11上に堆積されるMoの蒸着範
囲も次第に小さくなって行くため、シリコン基板11上
には、ほぼ円錐状のエミッタ12が形成される[同図
(d)]。最後に、堆積したMo層192およびAl層
191を除去することにより、ほぼ円錐状のエミッタ1
2を有する錐体型電子放出素子101が形成される[同
図(e)]。
【0005】しかし、上記の製造方法による図11の電
界放出型電子放出素子は、円錐状のエミッタ12を蒸着
で形成するため、同じ形状を多数形成した際の再現性が
不十分となりやすい。そのため特に、先の尖ったエミッ
タ12の最先端の曲率半径や、エミッタ12とゲート電
極13との間の距離に敏感な電子放出特性にバラツキが
大きいという難点がある。
【0006】このような背景において、最近、新しい形
状の電子放出特性の均一性の良い電子放出素子が、金丸
と伊藤によってセミコンダクターワールド誌1992年
3月号62ページに発表された。図12にその電子放出
素子の部分斜視図を示す。これを櫛型電子放出素子10
2とよぶことにする。シリコン基板21の上の絶縁層2
4に絶縁層凸部241と絶縁層凹部242が形成され、
その絶縁層凸部241の上に、一辺に複数のエミッタ先
端部221を有するMoからなるエミッタ22が載置さ
れている。そして、絶縁層凹部242には、エミッタ先
端部221に対向するように、ゲート電極23が形成さ
れている。この電子放出素子においても、エミッタ22
とゲート電極23との間に電圧を印加することにより、
電界強度の大きいエミッタ先端部221の先端から電子
が放出される。この構造は、従来の半導体装置の製造プ
ロセスで比較的容易に製造でき、製造工程のバラツキ低
減という点では、はるかに改善された製造方法である。
更に、図のエミッタ22とゲート電極32の他に、放出
電子を集めるアノード電極や、アノード電極へ到達する
電子を制御するための制御電極なども形成することがで
きる。
【0007】図14の(a)ないし(d)および図15
の(a)ないし(c)に櫛型電子放出素子102の製造
工程を部分断面図で示した。以下、これを順を追って説
明する。シリコン基板21の上に絶縁層24として例え
ば酸化膜を被着し、更に全面にエミッタとなるタングス
テン膜(以下W膜と略す)222をスパッタリングによ
り堆積する[図14(a)]。次に、W膜222の上に
フォトレジストを塗布し、図示しないフォトマスクによ
る第一パターン261を形成する。このフォトレジスト
のパターン261をマスクとして反応性イオンエッチン
グ(RIE)により、W膜222をエッチングする[同
図(b)]。更に、レジストパターン261とW膜22
2をマスクとして、絶縁層24を約1μmエッチングし
て、絶縁層凸部241と絶縁層凹部242を形成する
[同図(c)]。この基板上にゲート電極23となるニ
オブ膜(以下Nbと略す)231およびアルミニウム膜
(以下Alと略す)Mo膜232を真空蒸着し、絶縁層
凸部241上のAl膜Mo膜232、Nb膜231はリ
フトオフにより除去する[同図(d)]。もう一度フォ
トレジストを塗布し、図示しない第二マスクによる第二
パターン262を形成する。このフォトレジストのパタ
ーン262をマスクとして反応性イオンエッチング(R
IE)によりAl膜Mo膜232、Nb膜231をエッ
チングする[図14(a)]。更にもう一度フォトレジ
ストを塗布し、図示しない第三マスクによる櫛形のパタ
ーン263を形成する。このフォトレジストのパターン
263をマスクとして反応性イオンエッチング(RI
E)により、櫛型のエミッタ22を形成する。このとき
ゲート電極23はマスクされていないが、Al膜が保護
膜となって櫛型に加工されない[同図(b)]。最後に
Al膜Mo膜232をエッチングし、更に緩衝フッ酸に
より、絶縁層24の表面をエッチングして、エミッタ−
ゲート電極間の絶縁性を高めて完成する[同図
(c)]。エミッタ、ゲート電極の材料の金属として
は、電子の飛び出しやすさを表す仕事関数、プロセス中
およびプロセス後の表面の安定性、長期の耐久性等か
ら、W、Mo、Nb等が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図12の櫛型電子放出
素子102は、図14、15に製造工程を示したよう
に、図10の錐体型電子放出素子101の構造に比べて
フォトエッチング工程、すなわち、フォトレジストのパ
ターン形成と、それをマスクとしたエッチングの回数が
多い上に、多種類の金属材料が使用されているので、エ
ッチング方法やエッチング液の選定に制約がある。ま
た、多結晶金属薄膜からエミッタを加工するが、その薄
膜中には0.1μm前後の大きさの結晶間に結晶粒界が
存在しており、その粒界内外で例えばドライエッチング
中のエッチング速度が異なるため、エミッタの先端部の
形状が粒界面に沿って形成され易くなり、結果として形
状のばらつきが大きくなってしまうという欠点がある。
エミッタ先端部の形状は、エミッタから放出される電界
放出電流に直接的に影響するので、そのばらつきが大き
いエミッタは実用が困難となる。
【0009】上記のように従来の電界放出型電子放出素
子は、構造と材料との組合せに関する工夫が不十分であ
り、結果として電子放出特性がロット毎にばらつくのは
勿論、同一ロット内の同一基板内においても均一ではな
かった。また、その製造プロセスにおいても、これらの
構造と材料の組合せの不備に起因する欠点を解決する手
段が講じられていない。
【0010】上記の問題に鑑みて、本発明は、再現性お
よび均一性を従来例に比べて格段に向上させるために最
適化された材料とその空間配置を有する電界放出型電子
放出素子を提案するとともに、該電界放出型電子放出素
子の構造を効率的に再現性良く製造するための方法を提
示することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題の解決のた
め、本発明は、断面凸状の絶縁層の凸部頂上面上に載置
されたエミッタと、そのエミッタから電子を引き出すた
めの電圧が印加される前記絶縁層板の凸部谷面上に前記
エミッタに対向して設けられたゲート電極とを有する電
界放出型電子放出素子において、上記エミッタが絶縁層
上に形成されたシリコン薄膜からなるものとする。
【0012】また、複数の凸部を有する絶縁層の一つの
凸部頂上面上に載置されたエミッタと、そのエミッタか
ら電子を引き出すための電圧が印加される前記絶縁層の
凸部谷面上に前記エミッタに対向して設けられたゲート
電極と、前記エミッタから放出された電子を捕集するた
め前記とは別の凸部頂上面上に載置されたアノード電極
とを有するものにおいては、、上記エミッタおよびアノ
ード電極が絶縁層上に形成されたシリコン薄膜からなる
ものとする。
【0013】特に、前記エミッタまたは、エミッタとア
ノード電極とが絶縁層の上に形成された単結晶シリコン
薄膜とするのがよく、その単結晶シリコン薄膜は主表面
として(100)結晶面をもつ単結晶シリコン薄膜とす
るのがよい。そして、絶縁層は単結晶シリコン基板を熱
酸化して形成した酸化シリコン膜とするのがよい。
【0014】そして、エミッタにおいて、電子を放射す
る先端部が二つ以上の(111)面で構成されているよ
うにする。また、エミッタは、平面図上で櫛歯型状また
は楔型状をしており、該櫛歯型状または楔型状の先端部
から電子を放射するようにする。また、錐体状のエミッ
タと、そのエミッタから電子を引き出すための電圧を印
加するゲート電極とを有し、エミッタの先端の周囲にゲ
ート電極が配置された構造のものにおいて、前記ゲート
電極が絶縁層の上に形成されたシリコン薄膜からなるも
のとする。
【0015】特に、前記ゲート電極が絶縁層の上に形成
された単結晶シリコン薄膜とするのがよく、また、絶縁
層は単結晶シリコン基板を熱酸化した酸化シリコン膜と
するのがよい。そして、エミッタが単結晶シリコン基板
上に成長された単結晶シリコンからなるものとする。
【0016】なお、単結晶シリコン基板は主表面として
(100)結晶面をもち、エミッタの電子を放射する突
端部が二つ以上の(111)面で構成されているものと
する。更に、断面凸状の絶縁層の凸部頂上面上に載置さ
れたエミッタと、そのエミッタから電子を引き出すため
の電圧が印加される前記絶縁層板の凸部谷面上に前記エ
ミッタに対向して設けられたゲート電極とを有する電子
放出型電子放出素子の製造方法として、単結晶シリコン
基板と単結晶シリコン薄膜とが熱酸化シリコン膜を介し
て張り合わされた形のSOI基板を使用するのがよい。
【0017】そして、SOI基板に、先ず始めにほぼ矩
形のエミッタの概略の形に加工し、次に、上記熱酸化シ
リコン膜を所望の厚さだけエッチング除去することによ
って該エミッタの脇に凹部を形成し、さらに全面にゲー
ト電極材料を堆積した後、上記エミッタ脇の凹部以外に
堆積した該電極材料をリフトオフ法およびエッチングに
より除去し、最後に上記矩形のエミッタ概形を所望の形
に加工する。
【0018】また、上記単結晶シリコン薄膜を上から見
て楔型ないしは櫛型状のエミッタに加工する際に、異方
性ウェットエッチング法によって上記エミッタ先端部を
加工し、少なくとも二つ以上の(111)面で上記楔型
ないしは櫛歯型状に形成させる。また、錐体状のエミッ
タと、そのエミッタから電子を引き出すための電圧を印
加するゲート電極とを有し、エミッタの先端の周囲にゲ
ート電極が配置された構造の電子放出素子の製造方法に
おいては、単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄膜と
が熱酸化膜を介して張り合わされた形のSOI基板を使
用するのがよい。
【0019】そして、SOI基板の単結晶シリコン薄膜
にドライエッチング法によって開口部を形成して上記ゲ
ート電極とし、該単結晶シリコン薄膜開口部を通して上
記熱酸化シリコン膜を緩衝フッ酸によってエッチング除
去して上記単結晶シリコン基板表面を露出させ、次に、
該単結晶シリコン基板露出部にアモルファスシリコンを
スパッタリング法或いは真空蒸着法により堆積し、その
後加熱またはイオンビームを照射することにより、基板
方位に従って上記アモルファスシリコンの一部を単結晶
化させ、最後に上記アモルファスシリコン内の該単結晶
化部分以外を異方性ウェットエッチング法により除去し
て、少なくとも二つ以上の(111)面よりなる単結晶
化シリコン突端部を形成して上記エミッタとする。
【0020】特に、上記エミッタが、上記ゲート電極の
下の熱酸化膜を除去することによって形成された開口部
の底面となるシリコン単結晶基板表面に、シリコン単結
晶を選択成長したりすることもできる。
【0021】
【作用】先ず、断面凸状の絶縁層の凸部頂上面上に載置
されたエミッタと、そのエミッタから電子を引き出すた
めの電圧が印加される前記絶縁層板の凸部谷面上に前記
エミッタに対向して設けられたゲート電極とを有する電
界放出型電子放出素子や、複数の凸部を有する絶縁層の
一つの凸部頂上面上に載置されたエミッタと、そのエミ
ッタから電子を引き出すための電圧が印加される前記絶
縁層の凸部谷面上に前記エミッタに対向して設けられた
ゲート電極と、前記エミッタから放出された電子を捕集
するため前記とは別の凸部頂上面上に載置されたアノー
ド電極とを有する電界放出型電子放出素子において、上
記エミッタまたはエミッタおよびアノード電極を絶縁層
上に形成されたシリコン薄膜からなるものとすると、従
来用いられたW、Mo等の金属膜より遙かに高純度の薄
膜が得られ、かつ単結晶も得やすい。
【0022】エミッタの材料は、図11や図12に示し
たようなMoやWなどの高融点金属に限定されるわけで
はなく、半導体プロセスによりマッチしたシリコンも対
象となる材料である。シリコンの電子放出のし易さの目
安である仕事関数は、W、Moよりやや小さく、電子放
出材料として全く問題はない。特にシリコン薄膜が単結
晶薄膜であれば、以前に述べたような結晶粒界による不
均一が避けられる。
【0023】そして、その単結晶シリコン薄膜が主表面
として(100)結晶面をもつシリコン単結晶薄膜であ
れば、絶縁層である酸化シリコンとの良質な界面が得ら
れる。しかも後述のようにな製造方法をとることによ
り、結晶面を利用した形状を形成できる。平面図上で櫛
型状または楔型状のエミッタは、(111)面と(10
0)面とで構成された鋭い突端部を持つようにできる。
【0024】一方また、錐体状のエミッタと、そのエミ
ッタから電子を引き出すための電圧を印加するゲート電
極とを有し、エミッタの尖端の周囲にゲート電極が配置
された構造の電界放出型電子放出素子においても、前記
ゲート電極が絶縁層の上に形成されたシリコン薄膜から
なるものとすれば、従来用いられたW、Mo等の金属膜
より遙かに高純度の薄膜が得られる。
【0025】特に、前記ゲート電極を絶縁層の上に形成
された単結晶シリコン薄膜とすれば、先に述べたような
結晶粒界による不均一が避けられる。そして、エミッタ
が単結晶シリコン基板上に選択成長された単結晶シリコ
ンであれば、結晶粒界による不均一が避けられる。な
お、単結晶シリコン基板は主表面として(100)結晶
面をもち、エミッタの電子を放射する先端部が二つ以上
の(111)面で構成されているものとすると、(11
1)面はもっとも稠密な面であるので安定であり、しか
も異方性エッチングによって制御し易い面であり、(1
11)面で構成された鋭い先端部を持つようにできる。
【0026】次に、上記の電界放出型電子放出素子の製
造方法については、シリコン単結晶基板とシリコン単結
晶薄膜とが熱酸化膜を介して張り合わされた形のSOI
(Silicon 0n Insulator) ウェハを使用すれば、良質の
絶縁層とシリコン薄膜とが容易に得られる。そして、S
OIウェハに、先ず始めにほぼ矩形のエミッタの概略の
形に加工し、次に、上記熱酸化膜を所望の厚さだけエッ
チング除去することによって該エミッタの脇に凹部を形
成し、さらに全面にゲート電極材料を堆積した後、上記
エミッタ脇の凹部以外に堆積した該電極材料をリフトオ
フ法およびエッチングにより除去し、最後に上記矩形の
エミッタ外形を所望の形に加工すれば、再現性良く安定
した品質の電界放出型電子放出素子が得られる。
【0027】また、異方性ウェットエッチング法によっ
て上記エミッタ突端部を加工し、少なくとも二つ以上の
(111)面で構成された鋭いエッジをもつ楔型または
櫛型エミッタが形成できる。また、錐体状のエミッタ
と、そのエミッタから電子を引き出すための電圧を印加
するゲート電極とを有し、エミッタの尖端の周囲にゲー
ト電極が配置された構造の電子放出素子の製造方法にお
いては、シリコン単結晶基板とシリコン単結晶薄膜とが
熱酸化膜を介して張り合わされた形のSOIウェハを使
用すれば、良質の絶縁層とシリコン薄膜とが容易に得ら
れ、品質の安定化に貢献する。
【0028】そして、SOIウェハのシリコン単結晶薄
膜にドライエッチング法によって円形の開口部を形成し
て上記ゲート電極とし、該シリコン単結晶薄膜開口部を
通して上記熱酸化膜を緩衝フッ酸によってエッチング除
去して上記単結晶シリコン基板表面を露出させ、次に、
その単結晶シリコン基板露出部にアモルファスシリコン
をスパッタリング法或いは真空蒸着法により堆積し、そ
の後加熱或いはイオンビームを照射することにより、基
板方位に従って上記アモルファスシリコンの一部を単結
晶化させ、最後に上記アモルファスシリコン内の該単結
晶化部分以外を異方性ウェットエッチング法により除去
して、少なくとも二つ以上の(111)面よりなる単結
晶シリコンのエミッタとすれば、再現性良く安定した品
質の電界放出型電子放出素子が得られる。
【0029】特に、上記エミッタが、上記ゲート電極の
下の熱酸化膜を除去することによって形成された開口部
の底面となるシリコン単結晶基板表面に、シリコン単結
晶を選択成長すれば、少なくとも二つ以上の(111)
面で構成された鋭いエッジをもつピラミッド型のエミッ
タが形成できる。
【0030】
【実施例】以下、図を参照しながら、本発明の実施例に
ついて説明する。図1に本発明の実施例の電界放出型電
子放出素子の斜視図を示す。シリコン基板31上の酸化
シリコン層34にステップが設けられ、その絶縁層凸部
341の上にシリコン単結晶薄膜からなる櫛型のエミッ
タ23とアノード電極35が、これらの電極間の絶縁層
凹部342には、高融点金属からなるゲート電極33が
配置されている。そしてエミッタ32の上にはMo膜か
らなるエミッタパッド372が、アノード電極35の上
にはアノードパッド373が設けられている。これらの
パッドは配線抵抗の低下やエミッタ32、アノード電極
35の保護等に有効である。
【0031】上記のようにエミッタ32を絶縁層上に形
成されたシリコン薄膜からなるものとすると、従来用い
られたW、Mo等の金属膜より遙かに高純度の薄膜が得
られるため、特に微細な構造を製造する場合に、不純物
による不均一化が避けられ、加工後の形状再現性が優れ
る。エミッタの材料は、図11や図12に示したような
MoやWなどの高融点金属に限定されるわけではなく、
半導体プロセスによりマッチしたシリコンも対象となる
材料である。シリコンの電子放出のし易さの目安である
仕事関数は、W、Moよりやや小さく、電子放出材料と
して全く問題はない。
【0032】特に、WやMo等の高融点金属の単結晶は
非常に得るのが困難であるが、シリコンは単結晶が容易
に得られる。シリコン薄膜が単結晶薄膜であれば、以前
に述べたような結晶粒界による不均一が避けられるの
で、金属の冷陰極に比べて先端の先鋭化が図れるととも
に加工後の形状再現性が優れる。そして、その単結晶シ
リコン薄膜が主表面として(100)結晶面をもつ単結
晶シリコン薄膜であれば、絶縁層である酸化シリコン層
との良質な界面が得られる。
【0033】エミッタ32の先端部321の拡大図を図
2に示す。エミッタ32の単結晶薄膜の結晶方位が、例
えば主表面が(100)面で櫛歯の方向が〈0,1,−
1〉であるとすると、櫛歯の側面及び先端面は後述の異
方性ウェットエッチングによって三つの(111)面す
なわち(1,1,1),(1,1,−1),(1,−
1,−1)面で構成される。これにより、図2に示すよ
うに基板面に対して約55度の角度で三つの(111)
面が交わる鋭いエッジが構成される。すなわち、電子を
放出するエミッタの櫛歯の先端部321の形状が結晶面
で規定されるため、非常に再現性良く先鋭化されて、電
子放出特性が向上する。
【0034】絶縁層を単結晶シリコン基板を熱酸化して
形成した酸化シリコン層とすれば、先に述べたようにシ
リコン薄膜と馴染みがよいだけでなく、形成が容易にで
きる。次に、本発明の電界放出型電子放出素子の製造工
程について説明する。図3の(a)ないし(d)および
図4の(a)ないし(d)は図1の電子放出素子の製造
工程を説明する各工程での断面図、図5(a)および
(b)は図3の(a)ないし(d)の製造工程で使用す
るフォトマスクの平面図、図6(a)および(b)は図
4の(a)ないし(d)の製造工程で使用するフォトマ
スクの平面図を示す。シリコン基板31、酸化シリコン
層34および単結晶シリコン薄膜321からなるSOI
ウェハ(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、酸化シリコン
層厚さ;2μm)のシリコン薄膜321上にMoを電子
ビーム蒸着し、厚さ1μmのMo膜371を形成する。
そのMo膜371の上にフォトレジストを塗布し、図5
(a)のマスクを用いて露光、現像しパターン361を
形成する[図3(a)]。次にフォトレジストパターン
361をマスクとしてMo膜371をエッチングし、エ
ミッタ部およびアノード部のエミッタパッド372、ア
ノードパッド373、図示していないが電極に配線する
ためのパッドおよび配線等を形成する[同図(b)]。
この時のMo膜371のエッチング液は、硫酸、硝酸、
純水の1:1:5の割合の混合液である。次に、フォト
レジストを塗布し、エミッタ32を形成すべき部分の単
結晶シリコン薄膜321上に図5(b)のマスクを使用
して第二パターン362を形成する[同図(c)]。続
いて、単結晶シリコン薄膜321のエッチングとその下
の酸化シリコン層34のエッチングを行う[同図
(d)]。単結晶シリコン薄膜321のエッチングは、
六フッ化硫黄を用いたプラズマエッチングで行った。ま
た、酸化シリコン層34のエッチングには、市販の緩衝
フッ酸を用い、1μmだけエッチングして、シリコン薄
膜321が庇状になるようにした。なお、アノード側で
は、アノードパッド373がマスクとなるためフォトレ
ジストは不要である。単結晶シリコン薄膜321のエッ
チング時に若干エッチングされるが、問題となるほどで
はない。この状態でゲート電極33をリフトオフ法で形
成するためのフォトレジストの塗布、図6(a)のマス
クを使用しての露光、現像を行い、第三パターン363
の形成を行う[図4(a)]。次に、Mo膜331を電
子ビーム蒸着する[同図(b)]。次に、アセトン中で
超音波をかけることにより、パターン363上のMo膜
をリフトオフして、ゲート電極33、ゲート電極への配
線パッドおよび配線を形成する[同図(c)]。続いて
単結晶シリコン薄膜321の庇部分を櫛歯状に加工する
ためのフォトレジストの第四パターン364の形成を行
う[同図(d)]。この時図6(b)のマスクを使用す
る。最後に、六フッ化硫黄を用いたプラズマエッチング
と、水酸化カリウム溶液による異方性エッチングを行っ
てエミッタ32の形状を作り、第四パターン364を除
去してプロセスを完了する。
【0035】上記の製造方法において、SOIウェハを
使用し、酸化シリコン層34上の単結晶シリコン薄膜3
21をエミッタ32に加工した。SOIウェハは、近年
集積回路内の、半導体素子間の相互干渉の防止、素子動
作の高速化、耐環境化を目的として、集積回路基板とし
て多用されている。そのような背景もあって、SOIウ
ェハの品質も高まり、その仕様もかなりの技術水準で得
られている。例えば、SOIウェハのシリコン薄膜の厚
さは50〜300nmでバラツキが±5〜10%、絶縁
層である酸化シリコン層の厚さは1〜2μmでバラツキ
が±0.3μmのものが得られている。エミッタの形状
を均一化するためには、エミッタとなる薄膜の厚さが重
要な因子となるが、このような均一性の良いSOIウェ
ハを用いて、そのシリコン薄膜を電界放出型電子放出素
子に加工する方法を取ることにより、 (1)金属のエミッタに比べて単結晶のため先端の先鋭
化が図れる。 (2)エミッタの厚さの正確な制御が可能である。 という特長が得られた。
【0036】また、上記の電界放出型電子放出素子の製
造方法については、単結晶シリコン基板と単結晶シリコ
ン薄膜とが熱酸化膜を介して張り合わされた形のSOI
ウェハを使用すれば、良質の絶縁層とシリコン薄膜とが
容易に得られ、電子放出素子の作成プロセスが簡略化で
きるだけでなく、品質の安定化に貢献する。そして、S
OIウェハに、先ず始めにほぼ矩形のエミッタの概略の
形に加工し、次に、上記熱酸化膜を所望の厚さだけエッ
チング除去することによって該エミッタの脇に凹部を形
成し、さらに全面にゲート電極材料を堆積した後、上記
エミッタ脇の凹部以外に堆積した該電極材料をリフトオ
フ法およびエッチングにより除去し、最後に上記矩形の
エミッタ外形を所望の形に加工する上記の製造方法をと
れば、再現性良く安定した品質の電界放出型電子放出素
子が得られる。
【0037】また、水酸化カリウム溶液による異方性ウ
ェットエッチング法を行うことによって、(111)面
はもっとも稠密な面であるので安定であり、少なくとも
二つ以上の(111)面で構成された鋭いエッジをもつ
楔型または櫛型エミッタが形成できる。図7に本発明の
第二の実施例の構造および製造方法を示す。シリコン基
板41上の酸化シリコン層44にステップが設けられ、
その絶縁層凸部441の上に単結晶シリコン薄膜からな
る楔型エミッタ42とアノード電極45が、これらの電
極間の絶縁層凹部442には、高融点金属からなるゲー
ト電極43が配置されている。そしてエミッタ42の上
にはMo膜からなるエミッタパッド472が、アノード
電極45の上にはアノードパッド473が設けられてい
る。これらのパッドは、配線抵抗の低下やエミッタ4
2、アノード電極45の保護等に有効である。
【0038】エミッタ42の先端部421の拡大図を図
8に示す。エミッタ42となる単結晶シリコン薄膜42
1の結晶方位が、主表面が(100)面で楔の方向が
〈0,1,0〉であるとすると、楔の先端面は後述の異
方性ウェットエッチングによって二つの(111)面す
なわち(1,1,1),(1,1,−1)面で構成され
る。これにより、図8に示すように基板面に対して約5
5度の角度で二つの(111)面が交わる鋭いエッジが
形成される。すなわち、電子を放出するエミッタの楔の
先端部421の形状が結晶面で規定されるため、非常に
再現性良く先鋭化されて、電子放出特性が向上する。図
7の電子放出素子は、結晶方位を変えるだけで、図3、
4の製造方法で製造できる。但しフォトマスクは図5、
6のものと少し変えなければならない。
【0039】図9に本発明の第三の実施例の部分斜視断
面図を示す。(100)面方位のシリコン基板51、酸
化シリコン層54および単結晶シリコン薄膜531から
なるSOIウェハ(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、酸
化シリコン層厚さ;2μm)のシリコン薄膜531を加
工してなるゲート電極53と、そのゲート電極53の直
下の酸化シリコン層54を除去して形成した開口部58
と、その開口部58の中央に、シリコン基板51の表面
に成長させた単結晶シリコン凸部からなるエミッタ52
とで構成されている。このとき、エミッタ52の単結晶
シリコン凸部は、後述の異方性エッチングにより四つの
(111)側面を有するピラミッド型になっている。こ
れにより、対向する二つの(111)面間の角度は70
度になる。すなわち、電子を放出するエミッタ52の単
結晶シリコン凸部の先端の形状が結晶面で規定されるた
め、非常に再現性良く先鋭化されて、電子放出特性が向
上する。
【0040】この構造においても、ゲート電極53が酸
化シリコン層54の上に形成されたシリコン薄膜からな
るものとすれば、従来用いられたW、Mo等の金属膜よ
り遙かに高純度の薄膜が得られるため、特に微細な構造
を製造する場合に、不純物による不均一化が避けられ、
加工後の形状再現性が優れる。特に、ゲート電極53を
酸化シリコン層54の上に形成された単結晶シリコン薄
膜とすれば、先に述べたような結晶粒界による不均一が
避けられ、更に加工後の形状再現性が優れる。金属のエ
ミッタに比べて単結晶のため先端の先鋭化が図れる。
【0041】また、絶縁層は単結晶シリコン基板を熱酸
化した酸化シリコン層とすれば、先に述べたようにシリ
コン薄膜と馴染みがよいだけでなく、形成が容易にでき
る。そして、エミッタ52が単結晶シリコン基板51上
に選択成長された単結晶シリコンであれば、結晶粒界に
よる不均一が避けられ、更に加工後の形状再現性が優れ
る。
【0042】図10(a)ないし(d)は、図9の第三
の実施例の製造方法を示す断面図である。始めに、(1
00)面方位のシリコン基板51、酸化シリコン層54
および単結晶シリコン薄膜531からなるSOIウェハ
(シリコン薄膜厚さ;0.2μm、酸化シリコン層厚
さ;2μm)のシリコン薄膜531上にフォトレジスト
を塗布し、図示されないマスクにより第一パターン56
1を形成し、ドライエッチング法によって単結晶シリコ
ン薄膜531に開口部を形成し、ゲート電極53とする
[図10(a)]。次にそのゲート電極53の開口部を
通して緩衝フッ酸にて、酸化シリコン層54を単結晶シ
リコン基板51の表面が露出するまでエッチング除去し
開口部58を形成する[同図(b)]。続いて単結晶シ
リコン基板51の露出部にスパッタリング法や真空烝着
法等によりアモルファスシリコン521を堆積後、先の
レジストパターン561上に堆積したアモルファスシリ
コンはリフトオフ除去する[同図(c)]。次に、開口
部58内のアモルファスシリコン521の一部を加熱或
いはイオン照射により、その一部を基板方位に従って再
結晶化させる。この際、上記アモルファスシリコン52
1の内部に四つの(111)面からなるピラミッド形状
が形成される。最後に、上記アモルファスシリコン内の
該単結晶化した以外の部分を水酸化カリウム等による異
方性ウェットエッチングにより除去して、上記ピラミッ
ドだけを残せばエミッタ52が形成される[同図
(d)]。
【0043】上記の製造方法においては、単結晶シリコ
ン基板と単結晶シリコン薄膜とが熱酸化膜を介して張り
合わされた形のSOIウェハを使用すれば、良質でしか
も均質の絶縁層とシリコン薄膜とが容易に得られ、品質
の安定化に貢献する。また、(111)面はもっとも稠
密な面であるので安定であり、しかも異方性エッチング
によって表しやすい面であり、上記のように、(11
1)面よりなる単結晶化シリコンのピラミッドを形成し
てエミッタとすれば、再現性良く安定した品質の電界放
出型電子放出素子が得られる。
【0044】更に、酸化シリコン層54を除去した開口
部58内の単結晶シリコン基板51の表面にアモルファ
スシリコン52を堆積し、加熱等により結晶化する代わ
りに、高温で単結晶シリコンを選択成長させることもで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、櫛歯型や楔型の電
界放出型電子放出素子において、エミッタ或いはエミッ
タおよびアノード電極としてシリコン薄膜特に単結晶シ
リコン薄膜を用いることにより、エミッタの形状の加工
性、再現性等が向上する。更に単結晶薄膜の結晶方位を
(100)面とすれば結晶面で規定される鋭いエッジを
もったエミッタが形成でき、電子放出特性の安定した電
子放出素子が得られる。SOIウェハの単結晶シリコン
薄膜を用いたため、一層エミッタの先端の尖鋭化が図れ
ること、エミッタの厚さの正確な制御が可能なことなど
の利点も得られる。
【0046】また錐体型電子放出素子において、ゲート
電極にシリコン薄膜特に単結晶シリコン薄膜を用いるこ
とにより、ゲート電極の形状の加工性、再現性等が向上
する。更にシリコン基板の結晶方位を(100)面とす
れば結晶面で規定される鋭いエッジをもったエミッタが
形成でき、電子放出特性の安定した電子放出素子が得ら
れる。
【0047】更に、電子放出素子の製造方法において、
SOIウェハを用いることによって、薄膜作成工程が簡
略化されるとともに、作成上必要とされる金属材料を一
つに限定でき、かつ、エッチング工程も併せて削減でき
る。また、これらの工程の簡略化は、従来の半導体プロ
セスでの工程の共有化という点でのメリットも得られ、
低コスト化につながることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の電子放出素子の部分斜
視図
【図2】図1の電子放出素子のエミッタ先端部の拡大図
【図3】図1の電子放出素子の製造工程を(a)ないし
(d)の順に示す部分断面図
【図4】図3に続く図1の電子放出素子の製造工程を
(a)ないし(d)の順に示す部分断面図
【図5】(a)および(b)は図3の電子放出素子の製
造工程で使用するフォトマスクの平面図
【図6】(a)および(b)は図4の電子放出素子の製
造工程で使用するフォトマスクの平面図
【図7】本発明の第二の実施例の電子放出素子の部分斜
視図
【図8】図7の電子放出素子のエミッタ先端部の拡大図
【図9】本発明の第三の実施例の電子放出素子の部分斜
視断面図
【図10】図9の電子放出素子の製造工程を(a)ない
し(d)の順に示す部分断面図
【図11】従来の電子放出素子の一例の部分斜視図
【図12】従来の電子放出素子の別の例の部分斜視図
【図13】図11の電子放出素子の製造工程を(a)な
いし(e)の順に示す部分断面図
【図14】図12の電子放出素子の製造工程を(a)な
いし(d)の順に示す部分断面図
【図15】図14に続く図12の電子放出素子の製造工
程を(a)ないし(c)の順に示す部分断面図
【符号の説明】
11,21,31,41,51 シリコン基板 12,22,32,42,52 エミッタ 13,23,33,43,53 ゲート電極 131、331 371 Mo膜 14,24 34,44,54 絶縁層または酸化
シリコン層 161,261,361,561 第一パターン 181,58 第一開口部 182 第二開口部 191 Al層 192 Mo層 221、321、421 エミッタ先端部 222 W膜 231 Nb膜 232 Al/Mo膜 241、341、441 絶縁層凸部 242、342、442 絶縁層凹部 262、362 第二パターン 263、363 第三パターン 321、531 シリコン薄膜 35,45, アノード電極 364 第四パターン 372、472 エミッタパッド 373、473 アノードパッド 521 アモルファスシリ
コン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植松 隆彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 了戒 洋一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 西澤 正人 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 松崎 一夫 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面凸状の絶縁層の凸部頂上面上に載置さ
    れたエミッタと、そのエミッタから電子を引き出すため
    の電圧が印加される前記絶縁層の凸部谷面上に前記エミ
    ッタに対向して設けられたゲート電極とを有するものに
    おいて、前記エミッタが絶縁層上に形成されたシリコン
    薄膜からなることを特徴とする電界放出型電子放出素
    子。
  2. 【請求項2】前記エミッタが絶縁層の上に形成された単
    結晶シリコン薄膜からなることを特徴とする請求項1に
    記載の電界放出型電子放出素子。
  3. 【請求項3】複数の凸部を有する絶縁層の一つの凸部頂
    上面上に載置されたエミッタと、そのエミッタから電子
    を引き出すための電圧が印加される前記絶縁層の凸部谷
    面上に前記エミッタに対向して設けられたゲート電極
    と、前記エミッタから放出された電子を捕集するため前
    記とは別の凸部頂上面上に載置されたアノード電極とを
    有するものにおいて、上記エミッタおよびアノード電極
    が絶縁層上に形成されたシリコン薄膜からなることを特
    徴とする電界放出型電子放出素子。
  4. 【請求項4】前記エミッタとアノード電極が絶縁層の上
    に形成された単結晶シリコン薄膜からなることを特徴と
    する請求項3に記載の電界放出型電子放出素子。
  5. 【請求項5】前記単結晶シリコン薄膜が主表面として
    (100)結晶面をもつシリコン単結晶薄膜からなるこ
    とを特徴とする請求項2または4に記載の電界放出型電
    子放出素子。
  6. 【請求項6】前記絶縁層が酸化シリコンからなることを
    特徴とする請求項5に記載の電界放出型電子放出素子。
  7. 【請求項7】前記絶縁層が単結晶シリコン基板上に設け
    られていることを特徴とする請求項6に記載の電界放出
    型電子放出素子。
  8. 【請求項8】前記エミッタにおいて、電子を放射する先
    端部が二つ以上の(111)面で構成されていることを
    特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の電界放
    出型電子放出素子。
  9. 【請求項9】前記エミッタが、平面図上で櫛型状をして
    おり、その櫛型状のエッジ両端に形成される二つの先端
    部から電子を放射することを特徴とする請求項8に記載
    の電界放出型電子放出素子。
  10. 【請求項10】前記エミッタが、平面図上で楔型状をし
    ており、その楔型状の先端部から電子を放射することを
    特徴とする請求項8に記載の電界放出型電子放出素子。
  11. 【請求項11】錐体状のエミッタと、そのエミッタの先
    端の周囲に配置されたエミッタから電子を引き出すため
    の電圧を印加するゲート電極とを有するものにおいて、
    前記ゲート電極が絶縁層の上に形成されたシリコン薄膜
    からなることを特徴とする電界放出型電子放出素子。
  12. 【請求項12】前記ゲート電極が絶縁層の上に形成され
    た単結晶シリコン薄膜からなることを特徴とする請求項
    11に記載の電界放出型電子放出素子。
  13. 【請求項13】前記絶縁層が酸化シリコンからなること
    を特徴とする請求項11または12に記載の電界放出型
    電子放出素子。
  14. 【請求項14】前記絶縁層が単結晶シリコン基板上に設
    けられていることを特徴とする請求項13に記載の電界
    放出型電子放出素子。
  15. 【請求項15】エミッタが単結晶シリコン基板上に形成
    されていることを特徴とする請求項14に記載の電界放
    出型電子放出素子。
  16. 【請求項16】エミッタが単結晶シリコン基板上に選択
    成長された単結晶シリコンからなることを特徴とする請
    求項15に記載の電界放出型電子放出素子。
  17. 【請求項17】前記単結晶シリコン基板が主表面として
    (100)結晶面をもつ単結晶シリコン薄膜からなるこ
    とを特徴とする請求項14ないし16のいずれかに記載
    の電界放出型電子放出素子。
  18. 【請求項18】前記エミッタにおいて、電子を放射する
    先端部が二つ以上の(111)面で構成されていること
    を特徴とする請求項17に記載の電界放出型電子放出素
    子。
  19. 【請求項19】単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄
    膜とが熱酸化シリコン膜を介して張り合わされた形のS
    OI基板を使用することを特徴とする請求項7ないし1
    0のいずれかに記載の電界放出型電子放出素子の製造方
    法。
  20. 【請求項20】表面に熱酸化膜を有する単結晶シリコン
    基板に張り合わされた単結晶シリコン薄膜から、先ず始
    めにほぼ矩形のエミッタ電極概形を加工し、次に、上記
    熱酸化シリコン膜を所望の厚さだけエッチング除去する
    ことによって該エミッタとアノード電極間に凹部を形成
    し、さらに全面にゲート電極材料を堆積した後、上記エ
    ミッタとアノード電極間の凹部以外に堆積した該電極材
    料をリフトオフ法およびエッチングにより除去し、最後
    に上記矩形のエミッタ電極概形を所望の形に加工するこ
    とを特徴とする請求項19に記載の電界放出型電子放出
    素子の製造方法。
  21. 【請求項21】上記単結晶シリコン薄膜を上から見て櫛
    型状または楔型状のエミッタを加工する際に、異方性ウ
    ェットエッチング法によって上記エミッタ先端部を加工
    し、少なくとも二つ以上の(111)面で上記櫛型状ま
    たは楔型状を形成することを特徴とする請求項9または
    10に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
  22. 【請求項22】単結晶シリコン基板と単結晶シリコン薄
    膜とが熱酸化シリコン膜を介して張り合わされた形のS
    OI基板を使用することを特徴とする請求項14ないし
    17のいずれかに記載の電界放出型電子放出素子の製造
    方法。
  23. 【請求項23】表面を熱酸化した単結晶シリコン基板に
    張り合わされた単結晶シリコン薄膜にドライエッチング
    法によって開口部を形成して上記ゲート電極とし、該単
    結晶シリコン薄膜開口部を通して上記熱酸化シリコン膜
    を緩衝フッ酸によってエッチング除去して上記単結晶シ
    リコン基板表面を露出させ、次に、該単結晶シリコン基
    板露出部にアモルファスシリコンをスパッタリング法或
    いは真空蒸着法により堆積し、その後加熱またはイオン
    ビームを照射することにより、基板方位に従って上記ア
    モルファスシリコンの一部を単結晶化させ、最後に上記
    アモルファスシリコン内の該単結晶化部分以外を異方性
    ウェットエッチング法により除去して、少なくとも二つ
    以上の(111)面よりなる単結晶化シリコン先端部を
    形成して上記エミッタとすることを特徴とする請求項1
    8に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
  24. 【請求項24】前記エミッタが、ゲート電極の下の熱酸
    化シリコン膜を除去することによって形成された開口部
    の底面となる単結晶シリコン基板表面に、選択成長され
    たシリコン単結晶からなることを特徴とする請求項16
    に記載の電界放出型電子放出素子の製造方法。
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