JPH08508176A - カットオフ回路付き外科用トロカール - Google Patents

カットオフ回路付き外科用トロカール

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JPH08508176A
JPH08508176A JP6517426A JP51742694A JPH08508176A JP H08508176 A JPH08508176 A JP H08508176A JP 6517426 A JP6517426 A JP 6517426A JP 51742694 A JP51742694 A JP 51742694A JP H08508176 A JPH08508176 A JP H08508176A
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チャールズ シー ハート
ネービル ヒラル
マーティン ヴィー シャーバズ
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Abstract

(57)【要約】 外科用トロカール(10)は、組織の障壁を横断して配置する構成の手術用スリーブ(32)および該スリーブ内に取外し自在は配置されるオブチュレーター(36)を含む。オブチュレーター(36)は、組織を切開するように操作自在の切開要素(42)を含む。オブチュレーター(36)と手術用スリーブ(32)は、切開された要素を通して前進させることができ、また、オブチュレーター(36)を取り外してスリーブ(32)をさらなる外科的処置のために使用自在に配置された状態で後に残すことができる。カットオフおよびリセット機構(67)は、オブチュレーター(36)が組織の障壁を貫通したときに存在する状態に応答して切開要素(42)によるさらなる切開を阻止する。リセット機構は、さらなる切開がのぞまれる場合にはトロカール(10)をリセットするように外科医の意識的な力で手動で操作自在である。該カットオフおよびリセット機構は、機械的にもまた電気的にも実施可能であり、また機械的トロカールおよび電気外科トロカールのいずれにも適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 カットオフ回路付き外科用トロカール関連出願 本出願は、ハイラル等(Hilal et al)の1991年11月13日出願の米国 特許出願第07/791,878号の一部継続出願であり、該出願は、外科用ト ロカールと題したハイラル等の1991年2月13日出願米国特許出願第07/ 654,815号の一部継続出願である。 発明の背景 発明の分野 本発明は、広くはアクセス装置に関し、より具体的には組織の壁を貫通したと きに組織がさらに切開されるのを阻止するための方法および装置に関する。先行技術の検討 身体の空洞あるいは身体の導管内に大きい管でアクセスするための装置および 方法が最初に考案されたのは、侵襲性を最小限に抑える手術にカテーテルが広く 使用されるようになったときである。カテーテルは、直径5フレンチ程度で、通 常きわめて可撓性があり、したがってカテーテルの挿入に対応するために皮膚又 は血管に穴を開けるのに必要なカラム状物体としての強さを持ち合わせていない 。現在も好ましい方法として用いられている方法は、通常の外科針を皮膚を通し て血管内に挿入するように開発されたものである。この針には、上から薄い外套 管あるいは導入具が密着して取り付けられ、針に支持されて血管内に導入される 。針を取り除くと、導入具がその位置に残され、管状のアクセス路が得られ、そ こを通ってカテーテルを挿入することができる。 より近年になって、侵襲性を最小限に抑える手術がさらに発達し、腹部などの 大きい身体の空洞部に管状装置を通じてアクセスすることが可能となり、この種 のアクセス装置を通じて細長い器具を用いて外科手術が行なわれるようになった 。この種の装置は、一般にトロカールと呼ばれるが、カテーテル導入具システム と同様な方法で腹壁または他の障壁をなす組織を通じて体内に導入されるように な ったことは驚くにあたらないであろう。トロカールは、通常、オブチュレーター と呼ばれる穴開け装置および近接して配置される外套管又はカニューレを含む。 この場合、オブチュレーターは、10ミリメートル程度の外径を有し、カニュー レは、それと同程度の内径を有するものとすることができる。カニューレが所定 の位置に配置されれば、細い手術用装置をこのカニューレを通じて導入し、身体 部分の切開、洗浄、吸引、圧迫、牽引など通常の機能を果たすことができる。 上に述べたカテーテルの導入方法は、いぜん満足すべきものであるが、この同 じ方法をトロカールに用いた場合、主として二つの理由から効果をあげることが できないのが現状である。第一は、必要な穴の大きさがカテーテルの場合よりは るかに大きいことである。第二は、腹壁が皮膚または血管の壁よりはるかに密度 の高い物質でつくられていることである。トロカールの場合には、通常、きわめ て抵抗の大きい筋肉に穴を開けて導入する必要がある。これら二つの困難のため に、トロカールを身体の空洞内に挿入するにあたっては40ポンドもの大きい力 が必要となる。 この大きい力に対応するために、オブチュレーターは、固い金属の棒で形成さ れ、きわめて鋭利な尖端部および該尖端部からオブチュレーターの外周にいたる 長い切開刃が配設される。これらのことは、挿入に必要な力に若干の効果を有す るものの、腹壁にはそれに近接して各種器管が存在するため、逆に深刻な問題が 生じてしまう結果となる。 内部諸器管に穴が開くのを避けるためには、トロカールを貫通させたらただち にその前方への動きを停止する必要がある。したがって、この方法では、腹筋を 貫通するためにきわめて大きな力が必要であり、また、さらに前方へ進んでも抵 抗を受けなくなった時点でその力をただちに止めることが必要となる。場合によ っては、外科医がトロカールを捩じったり回したりしてトロカールが大きく前方 へ動くのを止めようとすることもある。このようなことをすると、切込み部分に 大きな外傷が生じるおそれがある。 最近では、貫通直後に鋭利な尖端部および刃を機械的に覆う試みがなされてい る。米国特許第4654030号は、トロカールが腹壁を貫通したらただちにト ロカールの尖端部より前方に移動するように付勢される外套管を開示している。 この外套管を前方位置へ付勢するための装置は、短い時間内に長い距離を移動す る必要があるため、きわめて複雑で手の込んだものとなっている。 したがって、切込み部分に沿って(小さい力で高度に制御自在な状態で)容易 に穴を開けることができ、しかも貫通した直後からさらに切開が行なわれるのを 避けることができる(外傷を抑えすぐれた治癒特性を示す)装置および方法に対 する需要はいぜんとして存在する。 発明の概要 電気外科技術を腹壁など身体の壁に穴を形成することに適用した本発明にもと づけば、上記の諸要件を満たすことができる。オブチュレーターを含むトロカー ルは、従来と同様に空洞の壁にほぼ垂直に進められるが、本発明にもとづけば、 オブチュレーターの遠位端にはワイヤまたはブレードなどの電気外科要素が配設 される。この電気外科要素は、単極法または双極法によって操作して、トロカー ルの前進に応じて体壁を切開あるいは分離することができる。本発明明細書で使 用する電気外科という用語は、組織の切開、凝固、高周波治療、乾燥を含むもの である。 本発明にとってとくに関係があるのは、オブチュレーターが体壁を完全に貫通 し、オブチュレーターでさらに切開を行なえば内部の器管に損傷をあたえること になるという決定的な時点である。この時点で、体内の切開が確実に行なわれな いようにすることがのぞましい。そのためには、オブチュレーターの尖端部をた だちに覆うかあるいはオブチュレーターの尖端部にある電気外科要素から動力を 奪うための手段を配設することができる。後者の場合には、接続されている高周 波(RF)発生器内での動力の生成を止めるかあるいは該動力が電気外科要素に 流れるのを他に向けるとかその他の方法で止めることによって動力を奪うことが できる。 本発明は、壁に完全に穴が開いたときを明らかにするためにトロカールの尖端 部の環境条件を監視する手段を含む。例として、各種の実施形態は、遠位端側の 尖端部の力、気腹圧の存在、遠位端側の尖端部での組織の連続性、電気外科要素 への切開電流の流れ、および腹壁と内部空洞の間の界面に存在するその他の現象 を監視することができる。壁の貫通に関するこれらの指標を用いれば、確実にそ れ以上切開が行なわれないようにするために各種の機械式、空気圧式、および電 気式装置を使用することが可能となる。 本発明の一態様にあっては、RF発生器は、動力信号を生成してその信号を動 力電極へ供給する。制御電極を有する制御回路を用いれば、制御電極と動力電極 の間に連続性が存在する場合には動力電極への動力信号の提示が容易となる。こ の制御回路には第一の導体が含まれ、該導体は、発生器を作動させるために制御 電極と動力電極の間で切替え自在である。該組合わせは、またオブチュレーター を含み、該オブチュレーターは、その遠位端の尖端部に配置される切開要素を有 し、動力電極上の動力信号に応答して組織を切開する。第二の導体が動力信号を RF発生器から切開要素へ導くために配設される。貫通時に存在する環境条件に 応答するカットオフ回路は、切開要素への動力信号の提示を阻止するために第一 または第二の導体のいずれかのなかに配設されるスイッチ手段を含む。 カットオフ回路は、壁の内面近傍に存在する環境条件を感知する特性を有する センサーを含んでもよい。該センサーは、この環境条件に応答して環境信号を供 給し、該環境信号にもとづいて、該当する場合には組織をさらに切開されないよ うに即ちさらなる切開が抑制される。ある特定の実施形態にあっては、発生器の 制御回路にスイッチ手段を含めて、切開要素へのさらなる動力信号の提示の阻止 を可能にすることもできる。該スイッチ手段は、切開要素を再作動するためには 手動操作を必要とするリセットを含んでもよい。 システムの各種要素の感知、検出、作動停止、およびリセットのための論理は 、機械式スイッチ装置内に配設することができる。本発明のこの態様にあっては 、トロカール・システムは、遠位端側に尖端部を備えたシャフトを有するオブチ ュレーターを含む。遠位端の尖端部に配設される切開要素は、要素の壁を切開す るように励起される特性を有する。該システムは、該切開要素を励起するように 操作できる手段および組織の壁を貫通したことを示す特定の条件に応答してカッ トオフ信号を供給するセンサーを含む。カットオフ信号に応答する論理回路は、 切開要素によるさらなる切開を阻止する。この論理回路は、第一および第二の電 極を有するスイッチ、プランジャー、およびロックアウト要素を含むものとする ことができる。該ロックアウト要素は、プランジャーと位置合わせされた関係に あ りまた第一の電極とロックアウト関係にある第一の位置、第一の電極と第二の電 極の間の接触を許可して切開要素による切開を容易にする第二の位置、および第 一の電極とロックアウト関係にありまたプランジャーとは位置がずらされた関係 にある第三の位置をとることができる。プランジャーは、ロックアウト要素を第 三の位置から第一の位置へ動かしてスイッチをリセットするように操作すること ができる。 本発明のこれらの特徴およびその他の特徴ならびに効果は、以下に添付の図面 を参照して行なうコンセプトの好ましい実施形態の説明によってより明らかとな ろう。 図面の説明 第1図は、要素の障壁を貫通するために使用するように配置された本発明にも とづくトロカールの一実施形態の側面図である。 第2図は、第1図に示すトロカールの実施形態の平面図である。 第3図は、トロカールの他の実施形態の遠位端の平面図である。 第4図は、第3図の4−4線に沿った断面図である。 第5図は、本発明のさらに他の実施形態の側面図である。 第6図は、第5図の5−5線に沿った断面図である。 第7図は、引戻し自在な切開要素を有するトロカールのさらに他の実施形態の 平面図である。 第8図は、第5図に示す実施形態の側面図である。 第9図は、レーザーを含む光学的切開システムを用いるトロカールの概要図で ある。 第10図は、組織の障壁の貫通を感知するための好ましい一実施形態の概要図 である。 第11図は、自動スイッチと手動スイッチを各一個含むスイッチ・システムの 概要図である。 第12図は、組織の障壁の貫通を検出するための赤外システムの概要図である 。 第13図は、論理回路を含む本発明のさらに他の実施形態の概要図である。 第14図は、第13図の論理回路の機械的な実施形態の平面図である。 第14a図は、第14図の14a−14a線に沿った断面図である。 第14b図は、第14図の14b−14b線に沿った断面図である。 第15図は、第14図に示す機械的スイッチの側面図である。 第16図は、第二の位置にある機械的スイッチを示す平面図である。 第17図は、第16図の機械的スイッチの側面図である。 第18図は、第三の位置にある機械的スイッチを示す平面図である。 第19図は、第17図に示すスイッチの側面図である。 第20図は、第四の位置にあるスイッチを示す平面図である。 第21図は、第20図のスイッチの側面図である。 第22図は、本発明のさらに他の実施形態の軸線方向断面図であり、機械的オ ブチュレーターと組み合わされた機械的論理回路を示す。 第23図は、第22図の23−23線に沿った径方向断面図である。 第24図は、第22図と同様であるが機械的回路が反転している本発明のさら に他の実施形態の軸線方向断面図である。 第25図−28図は、第13図の論理回路の他の機械的実施形態の軸方向断面 図であり、 第25図は、初期状態にあるトロカールを示す軸線方向断面図である。 第26図は、トロカールが部分的に作動している状態を示す軸線方向断面図で ある。 第27図は、組織を切開するように完全に作動しているトロカールの軸線方向 断面図である。 第28図は、ロックアウト状態のトロカールの軸線方向断面図である。 第29−32図は、気腹圧を感知してカットオフ回路を作動させる本発明の異 なる実施形態の概要図であり、 第29図は、単一のスプリング付勢スイッチを含む概要図である。 第30図は、可動ハンドルを含むさらに他の実施形態を示す図である。 第31図は、可動ハンドルと二つのスイッチを含むさらに他の実施形態を示す 図である。 第32図は、フットスイッチを含むさらに他の実施形態を示す図である。 第33図は、カットオフ回路を作動させるための干渉受信機を含む本発明のさ らに他の実施形態を示す図である。 第34図は、本発明の論理回路を作動させるためのホール効果トランジスター を含むさらに他の実施形態を示す図である。 好ましい実施形態の説明 第1図は、外科用トロカールを示し、該トロカールは、全体を参照番号10で 示す。トロカール10は、遠位端12および近位端14を有する細長い器具であ る。トロカールは、通常、縦方向の軸線16に沿って構成され、また径方向の断 面がほぼ円形である。 トロカール10の目的は、組織の障壁を通って身体の空洞(キャビティ)内に アクセスするために該障壁を通るチャンネルを配設することである。第1図には 、例として腹壁18が示されており、腹壁は、通常、皮膚の層21、脂肪の層2 3、および筋肉の層25を含み、これらが腹部の空洞27に至る組織の障壁を形 成している。 トロカール10は、通常、円筒状の形状、と例えば0.015インチ程度の壁 厚を有する細長い管あるいはカニューレ32を含むものである。カニューレ32 は、内部の中側ボア即ちチャンネルを有し、その直径は、通常、5ないし12ミ リメートルの範囲にある。トロカール10の目的は、腹壁18などの組織の障壁 を刺通し、切開、切込み、その他の方法で穴を開け、カニューレ32をその切込 みの中を通る状態で残しておき、チャンネル34によって空洞27内へのアクセ ス口が提供されるようにすることである。このチャンネル34を通して、カッタ ー、クランプ、牽引装置、視覚化装置、吸引器、洗浄器などの各種外科用器具を 配置し操作して空洞27内部での具体的な外科作業を行なうことができる。 トロカール10は、また、オブチュレーター36を含む。これは、カニューレ 32の中を通り、壁18を切開してカニューレ32を挿入できるようにするため の手段となるものである。過去において、オブチュレーターは、トロカール10 の遠位端12で尖端部を生じるように尖らされた固い金属棒で形成されてきた。 該壁18には筋肉層25が存在するために、この種の装置で腹壁18に穴を開け るためにはかなりの力が必要である。この種の装置で壁18に穴を開ける作業は 、 腸38などの重要な器管が近接しており、患者によっては、腸38が腹壁18に 実際に付着している場合があるためにさらに複雑となる。これらの器管に穴を開 けないようにするためには、オブチュレーターの遠位側の尖端部が壁18の内表 面41を刺し通したらすぐにトロカール10の前進運動を止めることが絶対的な 要件となる。穴を開けるために大きな力を用いながら直後にその力の適用を止め るという矛盾する要件のために、過去のトロカールは、使用が困難であり、また 、危険でもあった。 本発明にもとづけば、オブチュレーター36は、カニューレ32の遠位端を越 えて先に伸びる遠位端側の尖端部43を含む。この尖端部43には、例えば動力 の導体45を介してRF発生器47によって作動させることのできる電気外科ワ イヤ42などの少なくとも一つの切開要素が配設される。 最初、トロカール10は、ワイヤ42および尖端部43が壁18など1語で組 織の障壁に近接する位置に達するまで前方へ動かす。ワイヤ42を高周波(radi ofrequency)エネルギーで作動させると、接触した細胞が気化して壁18内に開 口即ち切込みを形成する。トロカール10は、比較的小さい力を用いるだけで尖 端部43が筋肉層25など壁18の内側の層を切開するまで壁18を通して前進 させることができる。この時点で切開要素あるいはワイヤ42の励起を止めて、 トロカール10が前進しても誤って腸38など内部の器管を切開しないようにす るこがのぞましい。以下では、この特定の位置を感知してその後の切開を阻止す るための各種の装置および方法を詳細に説明する。 トロカール10の近位端14で、カニューレ32はハウジング50に取り付け られており、該ハウジングは、米国特許第4654030号あるいは本出願者が 1990年12月19提出の同時係属出願の米国特許出願第07/630078 号に開示されている種類の各種弁を含むものとすることができる。このハウジン グは、以下で詳細に説明する一対の指つまみ(タブ)51を含む。 オブチュレーター36は、導体45のための軸線方向のチャンネル53を画定 する内部部分を有する細長いシャフト52を含む。このシャフト52は、ハウジ ング50ならびにカニューレ32の中を伸び、尖端部43は、カニューレ32の 遠位端を越えて先に伸びている。ベース・プレート55を有するハンドル54を オブチュレーター36のシャフト52に取り付け、トロカール10を前進させる ために必要な軸線方向の最小の力を容易に適用できるようにすることができる。 壁18を貫通したら、このハンドル54を引き戻し、カニューレ32およびハウ ジング50を通してシャフト52を取り外すことができる。このようにして、カ ニューレ32を所定の位置に残せば、内部のチャンネル34によって腹壁18を 通して身体の空洞27内へのアクセスが可能になる。 図示の実施形態にあっては、オブチュレーター36の遠位端の尖端部43は、 あひるのくちばしのような形状を有する。オブチュレーターは、主としてシャフ ト52の外表面から内側に伸びる斜面56によって画定され、斜面56、68に 沿って徐々に遠方の位置が画定される構成となっている。オブチュレーター36 の遠位端で、斜面56、58は一対のリップ部61、63となっており、これら のリップ部によってワイヤ42を受け入れる形状の内側凹部65が画定されてい る。 この実施形態にあっては、リップ部61、63は、ワイヤ42の遠位側に一定 距離だけわずかに伸びている。トロカール10が前方に移動するとき、これらの リップ部61、63は、壁18に接触しようとするトロカール10の単なる一部 となる。しかし、リップ部61、63が壁18に接触したときにワイヤ42が壁 18に十分接近して組織のもっとも近い細胞を気化し、のぞましい切込みが得ら れるようにこの特定の距離は慎重に選ばれている。この接近による切開は、一般 にアーシング(arcing)と呼ばれる。本明細書で用いる場合、ワイヤ42などの 切開要素は、のぞましいアーシングあるいは切開が生じる場合には壁18に接触 するものとみなされる。 第1図の実施形態にあっては、電気外科法は、単極法である。すなわち、陽極 など単一の極がトロカール10によって支持される。この種の方法では、患者は 、大きなプレートまたは接地パッド67上に直接寝かされ、このプレートまたは パッドが電気外科システムに必要な第二の極をとなる。RF発生器47は、高周 波電気エネルギー信号を生成し、この信号がワイヤ42に接続された陽極および 患者の身体を通ってパッド67にある陰極まで進む。この伝導路の断面が大きけ れば、電流密度はきわめて小さい。しかし、ワイヤ42の近傍では電流路は断面 が きわめて小さく、電流密度がきわめて大きくなる。この大きい電流密度のために 、ワイヤ42の近傍で壁18の細胞が気化することになる。 本発明には双極電気外科法も等しく適用でき、また状況によってはむしろ好ま しい場合もあることは明らかであろう。第3図および第4図は、双極式の実施形 態を示すもので、ここでは、オブチュレーター36のシャフト52は、軸線方向 に二本の半シャフト72および74に分けられており、その各々の軸線方向の断 面が半円の形状を有し、また各々が尖端部43に接続されたあひるのくちばしに 一方を含むものとなっている。半シャフト72、74の各々は、その内表面が関 連する各リップ部61、63の近くで凹部を画定している。例えば、半シャフト 72は、リップ部61の近くで凹部81を画定する内表面76を含んでいる。同 様に、半シャフト74は、リップ部63の近くで凹部83を画定する内表面78 を含んでいる。 これらの凹部81および83は、それぞれ一対のブレード85、87を受ける 形状を有し、該一対のブレードは、それぞれRF発生器47の二つの電極に接続 されている。したがって、ブレード85は、導体90を介して発生器47の陽極 に接続され、ブレード87は、導体92を介して発生器47の陰極に接続されて いる。表面78、78の間には絶縁層94が挟まれてブレード85、87を分離 している。この双極式の実施形態にあっては、電流は、ブレード85から組織の 壁18を通り、絶縁層94を迂回してブレード87の中に流れ込む。 これらの実施形態の切開要素42、85、および87の正確な形状は、のぞま しい電流密度が維持される限り重要ではない。したがって、ワイヤ42およびブ レード85、87は、第1図および第2図の実施形態のものと交換することがで きる。 第5図および第6図に示す本発明のさらに他の実施形態にあっては、オブチュ レーター36のシャフトは、やはり半シャフト72および74に分けられている 。内表面76、78のいずれか一方または両方に沿って半シャフト72、74を 形成する材料の中に導電性材料をドープするかあるいは該材料の上に堆積させる ことができる。例えば、好ましい一実施形態にあっては、半シャフト72、84 は、ガラスまたは燒結セラミックで形成し、一対の層96、98は、それぞれ表 面 76、78内にドープされた導電性ポリマーまたは金属を含む構成とされる。単 極の実施形態にあっては、層96、98のいずれか一方しか必要でない。図示の 双極の実施形態にあっては、層96、98ならびに二つの半シャフト72、74 を分離している絶縁層94が必要である。 この特定の実施形態にあっては、ドープされた層、例えば層98で、例えばブ レード87などの切開要素ならびに関連する導体、例えば導体92の両者を形成 することができる。この層98は、また、以下で詳細に説明する論理回路99を 形成するエピタキシャル層の一領域を含むものとすることができる。 第7図および第8図の実施形態にあっては、切開要素は、第3図を参照して最 初に説明したものと同様なブレード101の形状を有する。この場合、ブレード 101は、オブチュレーター36のシャフト52の遠位端を越えてその先まで進 むことができる。また、壁18の組織をさらに切開することを阻止するために、 シャフト52の凹部103内に引き戻すこともできる。この実施形態は、ブレー ド101が励起された状態に保たれている場合でも切開を制御するメカニズムが 配設されているため本発明にとってとくに好ましい。すなわち、ブレード101 が引き出された場合には切開が行なわれるが、凹部103内に引き戻されて壁1 8の組織から隔離された場合には切開は行なわれない。 本発明は、上に開示した電気外科的な実施形態または技術に限定されるもので はない。他の種類の切開要素をオブチュレーター36の遠位端に配置してトロカ ール10の切開能力を高めることもできる。第9図は、そのような実施形態を示 すもので、レーザー105と組み合わせて用いて光学的切開を行なおうとするも のである。レーザー105によって供給される光学的エネルギーは、光ファイバ ー107を介して切開要素あるいはレンズ109に伝えられ、該レンズはこのエ ネルギーを集めて必要な切込みを行なう。 当業者には、超音波切開も本発明に等しく適用可能であることが明らかであろ う。この種装置にあっては、導体は、高周波域のエネルギーではなく100KH zから1.2MHzの間の超音波域のエネルギーを伝達する。このエネルギーは 、トロカール10の遠位端にある切開要素から発射されると、適当な導波管によ って集められ、近傍の細胞を活性化させて気化させるに至る。すなわち、超 音波は、マイクロ波と同様な機能を果たす。このシステムの一つの利点は、超音 波切開には、単極および二極の高周波切開の場合のような二つの電極を必要とし ないことである。 過去のトロカール法に関連する最も重大な問題の一つは、二つの矛盾する要件 の兼ね合いをはかる必要があったことである。二つの要件とは、1)トロカール 10を強制的に壁18を貫通させるために大きな軸線方向の圧力をあたえる必要 性、および、2)壁18を貫通したらこの大きな力の適用をただちに止める必要 性、である。この問題に自動的かつ機械的に対処するために、後方位置に取り付 けられるが壁18を貫通したらオブチュレーター36の遠位端側の尖端部を覆う 遠位端位置まで飛び出すように付勢される保護用外套管を配設する試みがなされ てきた。 矛盾する要件の両者に関して完全に外科医に依存することを避けるこの試みは 、しかしながら、限られた成功しか収めてこなかった。保護用外套管は、必然的 にオブチュレーター36の直径より大きいため、トロカールの遠位端12は、該 外套管の遠位端を通すためには貫通点の先まで移動する必要があった。挿入力を 小さくするために、機械的オブチュレーターの遠位端の尖端部の角度も小さくさ れた。このようにすれば必要な挿入力は減少するが、それによって尖端部116 の長さもシャフト52に沿って後方に長く伸びることになる。このことから、必 然的に、機械的圧力の尖端部118を覆うためには保護用外套管をより大きい距 離だけ前進させることが必要となる。体内の切開によって重大な結果が生じるの を避けるためには、この外套管の反応の決定的なタイミングが十分満足できるも のではなかった。 とくに重要なのは、組織の切開をすべて壁18に限定することである。壁18 の内表面まで貫通した後、さらに切開を行なえば、腸38などの内部器管を損傷 させて重大な結果を生じるおそれがある。壁の貫通の完了は、異なるさまざまな 方法で感知することができる。ここで関心の対象となるのは、ワイヤ42などの 切開要素が壁に内表面近傍にきたときに存在するあるいは存在するようになる環 境条件あるいは状況である。これは、常に存在する静的条件でもよいし、遠位端 側の尖端部43が壁18の内表面41に接近すると始めて存在するようになる動 的条件でもよい。 この方法の実施中常に存在する静的条件には、組織から組織の存在しない部分 への移行が含まれるであろう。他の静的条件としては、空洞27内部の加圧され たインサフレーション(吹込み)ガスの存在が挙げられよう。 壁18の内表面41で感知できる動的条件としては、トロカール10を強制的 に壁を貫通させるための貫通力を挙げることができよう。これは、トロカール1 0の遠位端12への壁18の力であり、この力は、遠位端43が壁18の内表面 41を越えて先に進むと存在しなくなるものである。 これらの静的あるいは動的環境条件は、そのいずれでも、それを感知して壁1 8の内部を切開するのを防ぐために用いることができる。例えば、厳密に機械的 なトロカールにあっては、動的力が存在しないことを利用して外套管をトロカー ルの尖端部を越えて先に進めあるいは尖端部が露出して内部器管を切開すること のないように該尖端部を外套管内に引き戻すことがすでに知られている。機械的 トロカールにあっても、他の環境条件を感知して同じ目的を達成できることは明 らかであろう。 機械的トロカールには上記のような方法が考えられるが、本発明が、エネルギ ーが生成されて切開要素に伝達されるときのみ組織を切開する特性を有する切開 要素をもつトロカールに最も効果があることは明らかであろう。すでに述べたよ うに、エネルギーは、電気エネルギー、光学エネルギー、あるいは超音波エネル ギーなどいずれの形態をとることもでき、まず発生器47のような発生器で生成 され、次に動力導体45などのエネルギー導体に沿って切開要素まで伝えられる 。これらのシステムのいずれにおいても、本発明の目的は、壁18を貫通してい る間は切開要素にエネルギーをあたえ、遠位端12が壁18の内表面41の近傍 に到達したら切開要素にエネルギーをあたえるのを止めることである。 確実に切開要素にエネルギーをあたえないようにするための方法は、いくつか 存在する。例えば、RF発生器47などのエネルギー発生器の作動をはっきり止 めてエネルギーが生成されないようにすることもできる。あるいは、エネルギー 発生器にはエネルギーの生成を続けさせるが、生成されたエネルギーをワイヤ4 2などの切開要素へはあたえないようにすることもできる。この場合には、動 力の導体45に沿ってスイッチを配置し、切開要素へのエネルギーの流れを止め るかあるいはエネルギーを切開要素から他へそらすようにすることもできる。 第10図を参照して、オブチュレーター36の特定の実施形態は、オブチュレ ーター36による壁18の貫通を感知するための、トロカール10の遠位端12 近傍に配置される手段を含むものとすることができる。センサー141で示され るこの感知手段は、通常、一対の導体158、161を介してRF発生器47を 制御する貫通検出応答回路143に接続される。図示の実施形態にあっては、回 路143は、一または複数の導体147を介してセンサー141を励起するため の動力源145を含む。 例として、本発明のRF発生器47にはヴァレーラブInc社が製造してFO RCE2の商品名で販売しているものを使用することができる。この発生器は、 それぞれ導体158および161に接続された動力電極162および制御電極1 63を含む。動力は、制御電極163が動力電極162に接触しているときのみ 生成されて動力電極162に出力される。電極162と163の間に連続性が存 在する場合には、動力がエネルギー導体45に出力され、該導体はワイヤ42な どの切開要素へ動力を伝える。ワイヤ42が励起されると、組織の切開が開始さ れ、それにともなって壁18の貫通が行なわれる。 壁18の貫通が完了すると、センサー141が導体149へ環境信号をあたえ る。特定の一実施形態にあっては、応答回路143にスイッチ152を含め、そ れに導体149上の信号に応答して発生器47の作動を止める特性をあたえるこ とができる。すなわち、スイッチ152は、センサー141が組織近傍にあると きには閉じ、センサー141が壁18の完全な貫通を検出したときには自動的に 開く特性を有するものとすることができる。このスイッチ152は、発生器47 を作動させる二つの導体158、161の間に連続性をあたえるための手動スイ ッチ156を含むフット・ペダル154と直列に挿入することができる。 導体158および161に沿って直列に接続されたスイッチ152および15 6を用いれば、自動スイッチ152または手動スイッチ156のいずれか一方が 開くことによって発生器47の作動を止め、動力信号が生成されないかあるいは 動力電極162へ出力されないようにすることができる。 ある状況のもとでは、外科医が単にトロカール10の前方移動を止めたために センサー141がオブチュレーター36上に力が存在しないと検出することも起 こりえる。このような検出が生じると、このスイッチ152が自動的に開いて発 生器47の作動を阻止することになる。このような状況のもとで、外科医は、切 開をさらに進めるためにRF発生器47を再作動させることをのぞむ場合もあろ う。これは、センサー141上の圧力にさらに応答してスイッチ152を閉じる 回路143によって行なうことができる。ただし、特定の一実施形態にあっては 、おそらくはフット・ペダルを用いて手動で切り替えを行なうことが必要なロッ クアウト特性を有することがのぞまれる。第11図は、このような回路を示す概 要図で、センサー141が壁18の貫通が完了したことを示す場合には、スイッ チ152および156は、ともに導体149上の信号特性に応答して自動的に開 く構成となっている。 センサー141によってさらなる圧力が検出された場合には、スイッチ152 は、図に矢印164でしめすように自動的に閉じる。しかし、スイッチ156は 、矢印165で示すように外科医が手動で閉じる必要がある。 他の実施形態にあっては、センサー141は、腹部の空洞27を膨張させるた めに一般に使用されているインサフレーション・ガスの圧力に反応する構成とす ることができる。この種のガスは、壁18の内側でのみ感知されるもので、した がって、センサー141は、オブチュレーター36による壁18の貫通を正しく 検出することになろう。 さらに他の実施形態にあっては、センサー141は、励起子145によって作 動するLED167およびスイッチ152に導体149上の信号特性を示す検出 器168を含む赤外センサーとすることができる。第12図に示すこの種のIR センサー141は、LED167から検出器168への光の反射率によって組織 の近さを感知するものである。IRセンサー141は、また、遠位端側の尖端部 43での加熱された電気外科要素による光または赤外線の発射を検出する構成と することもできる。 壁18の貫通を感知する他の方法として、第5図および第6図に示す実施形態 に適用されるものを挙げることができる。この場合には、論理回路99が、ブレ ード87などの切開要素近傍での電気的特性の変化を感知する手段となる。電気 的特性としては、容量、抵抗、電流の大きさ、電流密度、あるいはそれらの組合 わせを挙げることができる。これらの特性は、ブレード87が壁18の内表面4 1に近づくときわめて大きく変化する傾向がある。ブレード87を取り巻く組織 の厚さが減少すると、電流に対する抵抗が増大する。導体92内の電流の大きさ が減少するばかりでなく、組織を通過する電流の密度が増大する傾向を示す。こ れらの諸特性のいずれか一つを論理回路99で検出すれば、壁18の完全な貫通 時に組織のさらなる切開を阻止する手段とすることができる。 スイッチ152および156を用いれば、他の形態の多くの論理を配設するこ とが可能である。一般に、スイッチ152は、壁18の内表面にのみ存在する環 境条件に自動的に反応することがのぞましい。手動スイッチ156は、外科医に 切開を進める準備ができていることを確認するものであることがのぞましい。論 理は、各種のロックアウト特性を提供するためにも使用することができる。第1 3図の実施形態にあっては、センサー141からの環境信号は、スイッチ152 および156を操作する論理回路99へ伝えられる。 もちろん、この論理回路99は、各種の異なる形態のものから適当なものを選 んで配設し、のぞまれるレベルの安全性を提供するようにすることができる。論 理回路99の一つの形態にあっては、スイッチ152と156がともに閉じられ たときのみ切開を行なうことができる。環境スイッチ152が開くと、手動スイ ッチ156が開かれて再び閉じられた場合にのみ回路を再作動させることが可能 となる。すなわち、手動スイッチ156は、自動環境スイッチ152のためのリ セットとして機能する。 論理回路99の他の形態にあっては、スイッチ156は、自動特性と手動リセ ット特性の両者を兼ね備える。この種の論理は、第14−21図に示す機械的形 態など各種の形態で配設することができる。この特定の実施形態にあっては、第 15図の側面図に示されるように、トロカール10は、カニューレ32、近位端 方向に面する肩部172を有するハウジング50、およびハウジング50の部分 として形成してもよい一対の指タブを含む。 これとともに用いられるオブチュレーター36は、ハンドル54から遠位端方 向にのびるオブチュレーター・シャフト174を含む。この特定のオブチュレー ター36は、導体のカラム176を含み、該カラムは、遠位端に向かって電気外 科ワイヤ42を有する電気コンタクト内に伸びている。カラム176の近位端に は、ハンドル54内部にカットオフおよびリセット機構180は配設されている 。この機構180の好ましい一実施形態にあっては、スイッチ端末ブロック18 1が第一の電気コンタクトを構成する。第二の電気コンタクトは、導体45を介 して励起されるスイッチ・プレート183の形態で配設される。これら二つのス イッチ・コンタクト、端末ブロック181、およびスイッチ・プレート183に よって、この実施形態ではとくに重要な環境スイッチ156が形成される。 遠位端側の尖端部43では、尖端部部材185が電気外科ワイヤ42を支持し 、ハンドル54とスイッチ・ブロック181の間に配設される圧縮スプリング1 86によって伸びた位置に付勢されている。スプリング186は、スイッチ・ブ ロック181から伸びる円錐形の突起187上にその中心が置かれている。圧縮 スプリング186は、端末ブロック181、カラム176、尖端部部材185、 および電気外科ワイヤ42を、ハンドル54に対して遠位端位置の方向に付勢す る機能を果たす。トロカールがまず壁18に押し付けられると、この尖端部18 5が、スプリング191の付勢力に抗して移動し、ワイヤ42、それに接続され たカラム176、およびスイッチ・ブロック181を強制的にオブチュレーター ・シャフト174に対して近位端方向へ動かす。スイッチ・ブロック181は、 以下でより詳細に説明するフランジ188も含む。 この機械的実施形態の論理構造体は、また、アクチュエータ190を含み、該 アクチュエータは、ハンドル54によって支持され、スプリング191によって 遠位端の位置へ付勢され、この位置でハウジング50の肩部172と接触する。 該アクチュエータ190は、第14a図に最もよく示されるようにカム面194 を有する延長部192を含む。 本発明にとってとくに重要なのは、縦長の形状を有しまたハンドル54に固定 された柱203上に取り付けられるロックアウト要素201である。該要素20 1の長手方向に沿って、柱203を受け入れるための細長いスロット205が形 成されている。このスロット205によって、該要素201は、柱203に 対して長手方向にまた柱203を中心として角度的に動くことができる。 ロックアウト要素201は、また、エルボー206および中子部208を含む 。引張りスプリング207が、その一端がハンドル54に接続され、エルボー2 06の周囲で曲げられ、反対側の端部が中子部208に接続される。このスプリ ング207は、二つの機能を果たす。第一に、その引張りによってロックアウト 要素201がアクチュエータ190の方向へ付勢される。第二に、該スプリング 207はエルボー206上に横方向の力をつくりだし、この力がアクチュエータ 190に対してロックアウト要素201を枢動させる。 要素201のスロット205と反対側の端部には、第14a図に最もよく示さ れるようにアクチュエータ190のカム面194と相補的なカム面209が配設 されている。ロックアウト要素201は、また、第14b図に最もよく示される ようにスイッチ・ブロック181のフランジ188に対して移動する側部のカム 面211を含む。やはりロックアウト要素201の特徴をなす遊び肩部210( 第14図)も、スイッチ・ブロック181上のフランジ188に対して移動自在 である。 第14、16、18、および20図の平面図、ならびに第15、17、19、 および21図の立面図は、この実施形態の機械的論理回路の操作の進行を示す図 である。 オブチュレーター36を励起して遠位端側の尖端部43での切開を開始するた めには、スイッチ156を閉じなければならない。これは、すでに述べたように スイッチ・ブロック181が移動してスイッチ・プレート183と接触すること によって行なわれる。ただし、スイッチ・ブロック181とスイッチ・プレート 188の間の接触は、一定の条件が満たされたときのみにしか起こらない。最初 、オブチュレーター36は、遠位端側の尖端部43が壁18と接触するように配 置され、ハンドル54は、外科医の手のひらの中に握られている。外科医の指が 伸びて指つまみ51と係合すると、外科医の手が閉じられるのに応じてハンドル 54がハウジング50に押し付けられる。これによって、すでにハウジング50 の肩部172と接触しているアクチュエータ190は、ハンドル54によって支 持されるロックアウト要素201の近位端側方向へ動かされる。この移動が起こ ると、アクチュエータ190の延長部192の表面194は、第14a図に示さ れるようにロックアウト要素201の表面209とカム面接触する。これによっ て、要素201は、スロット205が柱203に対して移動するのに応じて長手 方向に移動する。すなわち、アクチュエータ190と延長部192が例えば第1 4a図の矢印212に沿って近位端方向に移動すると、それに応じてロックアウ ト要素201が例えば矢印214に沿って軸線方向に移動する。 このカム動作が完全に終わると、柱203がスロット205の内側端部に配置 され、ロックアウト要素201の肩部210がスイッチ・ブロック181のフラ ンジ188を通り越す。第16図および第17図は、ロックアウト要素201の この第二の位置を示す。この位置では、スイッチ・ブロック181は、近位端方 向すなわち第17図の上方へ自由に移動できる。 スイッチ・ブロック181が、上方、例えば第14b図の矢印216の方向へ 移動すると、フランジ188がロックアウト要素210上の横方向のカム面21 7とカム面係合する。これによって、ロックアウト要素201は、横方向、例え ば矢印218の方向へ移動する。ロックアウト要素201のこの横方向にともな って、要素201は、柱203を中心としてスプリング207の付勢に抗して回 転する。また、この付勢によって、要素201は、第18図に示すように肩部2 10がフランジ188の縁部に接触するまで長手方向に動く。 フランジ188がロックアウト要素201の表面217を通り過ぎると、スイ ッチ・ブロック181は、自由に移動してスイッチ・プレート183と係合し、 スイッチ152を閉じ、遠位端側の尖端部43での切開を可能にする。第18図 および第19図は、ロックアウト要素201のこの第三の位置を示す。この位置 では、カム面217を含む要素201の端部が、すでに縦方向にアクチュエータ 190の延長部192を越えて移動していることに留意することが重要である。 切開が進行しているときに、遠位端の尖端部43上の力が維持されないと、軸 線方向のスプリング186の圧縮力のために、スイッチ・ブロック181とスイ ッチ・プレート183の間の係合がただちに解除される。これによって、もちろ ん切開が停止する。 遠位端側の尖端部43上のこの力の欠如は、少なくとも二つの形で発生し得る 。 重要なのは、遠位端側の尖端部43がすでに壁18を完全に貫通しているときに は、該遠位端側の尖端部43が空洞27の中に移動することによって力の欠如が 生じることである。本発明の一つの目的にもとづけば、内部器管に穴が開いたり 貫通が生じることを避けるために、このシナリオで切開が止まることが重要であ る。遠位端側の尖端部43上の力の欠如は、外科医がハンドル54に圧力を加え るのを止めたときにも起こり得る。これは、瞬間的な力の中断かもしれないが、 結果は同じであり、具体的には、スイッチ・ブロック181がスイッチ・プレー ト183から離れて切開が停止する。このシナリオでは、ハンドル54上に高い 圧力が存在する場合でも、すでに説明したロックアウト構造体が、切開がさらに 進行するのを妨げる。このことは、やはりスイッチ・ブロック181、要素20 1、およびアクチュエータ190の動作を追跡することでよりよく理解されよう 。 遠位端側の尖端部43上での力の欠如によって、スイッチ・ブロック181と スイッチ・プレート183との係合が解除されるばかりでなく、ブロック181 が、ロックアウト要素201に対して遠位端方向下方へ移動することになる。こ の下方への移動は、ブロック181のフランジ188が肩部210を通り過ぎる までつづき、その時点で、要素201は、長手方向に移動し、アクチュエータ1 90へ向かって枢動する。これによって、ロックアウト要素201は、第20図 および第21図に最もよく示されるようにその第四の位置をとることになる。 この第四の位置は、第18図および第19図に示す第三の位置からしか到達す ることができない。しかし、第三の位置では、ロックアウト要素201は長手方 向に延長部192を越えてずらされており、したがって、要素201を角度的に さらに動かしてもカム面194と209を合わせすることができない。むしろ、 ロックアウト要素201は、第20図に示すように延長部192の側部に当接し て付勢される。外科医が指タブ51を放してハンドル54とハウジング50との 係合を解いたときにのみ、アクチュエータ190は、下方、例えば第21図の矢 印220の方向へ自由に移動することができるようになる。この下方移動に応答 して、ロックアウト要素201は延長部192を通り過ぎ、スプリング207は 要素201をアクチュエータ190に対して枢動させ、延長部192が要素 201のカム面209の下方で合わせされる。ハンドル54はすでにハウジング 50から解放されているので、外科医は、再びこれら二つの要素を締めて互いに 近づけ、第14図および第15を参照して最初に説明したようにアクチュエータ 190のカム面194をロックアウト要素201のカム面209に係合させるこ とができる。 このように、機械的ロックアウトが配設されることにより、ひとたび切開を開 始しても、一時停止した場合には、外科医が能動的かつ意識的に力を加えなけれ ば切開を再始動することができない。 第22図および第23図の実施形態は、第14図および第15図のそれと同様 であるが、カットオフおよびリセット機構180が厳密に機械的なトロカールに 適用される点が異なる。第14図および第15図の実施形態では遠位端の尖端部 43でワイヤ42を励起するために電流が必要であるが、第22図および第23 図の実施形態は、ワイヤなどを含まない。これらの実施形態は、鋭利な遠位端の 尖端部223を有するオブチュレーター・コア221を含むものであり、該先端 部は、ピラミッドの形状を有するものとすることができる。外套管225は、コ ア221を取り囲み、またコア221に対して長手方向に移動自在である。外套 管225は、第一の位置では、コア221の近位端方向へずらされて該鋭利な遠 位端の尖端部223を露出させている。この向きでは、該鋭利な尖端部223を コア221および外套管225に沿って腹壁18に刺し通すことができる。壁1 8を完全に貫通したら、コア221および外套管225は相互に移動して第二の 位置をとり、外套管225がコア221の遠位端の尖端部223を覆うようにな る。 ドア221と外套管225のこの相対移動は、第14図および第15図に示す カットオフおよびリセット機構180によって容易に適応させることができる。 すなわち、第22図および第23図の実施形態も、また、延長部192を有する アクチュエータ190と柱203に対して移動自在のロックアウト要素201を 含むものである。この実施形態には、また、ブロック181とともにスプリング 186および207も含まれている。この場合、ブロック181は、すでに述べ たように長手方向に移動するが、電気コンタクトの機能は果たさない。また、こ のオブチュレーター36の機械的実施形態には第14図のスイッチ・プレート1 83は含まれていない。 第22図の実施形態にあっては、コア221は、ベース・プレート55の中に ねじ込むこともあるいはピン226を用いてベース・プレート55に固定するこ ともできる。すなわち、コア221は、ハンドル54に対して固定的な関係にあ る。外套管225は、ブロック181に固定され、ブロック181とともにハン ドル54およびコア221に対して移動自在である。 この構成では、第22図および第23図の実施形態は、切開がのぞまれる場合 には鋭利な遠位端側の尖端部223を露出し、切開がのぞまれない場合には遠位 端側の尖端部223を外套管225で覆う機能を果たす。すでに記したように、 この機能は、第22図の実施形態では、コア221をベース・プレート55に取 り付け、また外套管225をブロック181に取り付けることによって得られる 。 この実施形態にあっては、カットオフおよびリセット機構180は、すでに説 明したと同様に機能する。ハンドル54がハウジング50に対して締められると 、アクチュエータ190が近位端方向へ移動する。この動作によってロックアウ ト要素201は横方向に移動し、それによってフランジ181は外套管225と ともに近位端方向へ移動できるようになる。ブロック181のこの近位端方向へ の移動は、遠位端側の尖端部223で外套管225に加わる軸線方向の力によっ てスプリング186の付勢に抗して行なわれる。この時点で、コア221の鋭利 な尖端部223は露出し、軸方向の切開を進めることができる。 外科医が腹壁18の中間で切開を停止した場合あるいはオブチュレーター36 が壁18を完全に貫通した場合には、ブロック181がすでに説明したように遠 位端方向へ移動する。これによって外套管225はコア221の鋭利な尖端部を 覆うことになるが、また同時にロックアウト要素はアクチュエータ190に対し てずれた位置へ移動する。このずれた位置では、オブチュレーター36にさらに 圧力を加えても、外套管225およびブロック181を近位端方向へ移動させる ことはできない。 このロックアウト状態は、外科医が自分の手を放してハンドルがハウジング5 0から引き戻されるようにするまで継続する。この状態になると、アクチュエ ータは遠位端方向へ移動し、ロックアウト要素201と延長部192との合わせ が可能になる。ひとたび機構180がこのようにしてリセットされると、外科医 がさらに切開を進めることをのぞむ場合には、ハンドル54をふたたびハウジン グ50と係合させ、それによって外套管225が引き戻され、コア221の鋭利 な尖端部223を露出させることができるようになる。 第23図の実施形態は、第22図のそれと同様であるが、カットオフおよびリ セット機構18がハンドル54の中で反転し、コア221および外套管225が それぞれ逆にブロック181およびベース・プレート55に取り付けられている 点が異なる。アクチュエータ190が反転しているため、プランジャー227お よびそれに接続される枢動レバー228が必要となることに留意されたい。 オブチュレーター36のこの実施形態にあっては、外套管225は、ベース・ プレート55に取り付けられているために静止状態に保持され、他方、鋭利な遠 位端側の尖端部223を有するコア221は、ブロック181に取り付けられて 該ブロックとともに移動自在となっている。この構成は、同じカットオフおよび リセット機構180を使用して行なうことができるが、この場合には、機構18 0が反転し、コア221はスプリング186を通って伸びている。それ以外では 、機構180は、すでに述べたと同様に機能する。 ブロック181がスプリング186の方向に移動するがその方向が逆転して移 動が遠位端の方向へ行なわれるようにすると、切開が容易となる。この遠位端方 向への移動はコア221へ伝えられ、該コアが静止状態の外套管225を越えて 移動して所望の露出と切開が行なわれるようになる。切開が完了すると、コア2 21は、圧縮スプリング186の作用によってブロック181とともに近位端方 向へ移動する。すなわち、コア221が静止状態の外套管225内に引き戻され 、鋭利な遠位端の尖端部223によってそれ以上切開が行なわれるのを阻止する 。 切開のプロセスは、ハンドル54のハウジング50の近傍への動きが、プラン ジャー227を近位端方向に押し、枢動レバー228を介してアクチュエータ9 0が遠位端方向へ動かすこと以外は、すでに説明したようにして開始される。こ の時点から、カットオフおよびリセット機構180はすでに説明したと同様に 機能する。ハンドル54をハウジング50から引き戻すことができるようにする と、機構180がロックアウト位置からリセットされる。これによって、アクチ ュエータ190は近位端方向へ移動し、レバー228の操作によってプランジャ ー227が遠位端方向へ移動できるようになり、それで機構180がリセットで きる。 第25−28図に示す本発明の他の実施形態においても、第13図の論理回路 99を機械的に配設することができる。この実施形態にあっては、要素のいくつ かはすでに説明したと同様な特性をもつため、同じ参照番号で示す。すなわち、 第28図にあっては、トロカール10は、カニューレ(図示せず)とハウジング 50を含む。オブチュレーター36は、ハンドル54およびシャフト52を含み 、ワイヤ42は遠位端の尖端部43に配置されている。 この実施形態にあっては、シャフト52は、第25に最もよく示される第一の 位置と第27図に最もよく示される第二の切開位置の間でハンドル54に対して 軸線方向に移動自在である。ロックアウト外套管231は、やはりシャフト52 の外部に配設されている。この外套管231は、ハンドル54に固定され、ハン ドル54とともにシャフト52に対して移動する。 ロックアウト要素あるいは中子部233は、外套管231に支持され、第25 図に示す第一の場所と第28図に示す第二の場所の間で移動自在である。第一の 場所では、中子233は、シャフト52がその第一および第二の位置の間で自由 に移動することを可能にする。しかし、第二の場所では、中子233は、シャフ ト52をその第一の位置に維持してその第二の切開位置への移動を効果的に阻止 する機能を果たす。 リング235の形状をとるリセット要素は、シャフト52を取り囲み、第25 図に示す第一の配置位置と第27図に示す第二の配置位置の間で移動自在である 。その第一の配置位置では、リング235は、中子部233をその第一の場所に 維持し、それによってシャフト52が近位端方向へ向かってその第二の切開位置 へ移動できるようにする。リング235がその第二の配置位置にあるときには、 シャフト52は、第27図に示されるその第二の切開位置かあるいはその第一の 位置のいずれかをとることができ、該第一の位置では、第28図に示されるよう に 中子部233によってその第二の位置からロックアウトされる。 第25図の実施形態は、また、ロックアウト外套管231およびシャフト52 に対して移動自在なリセット・スリーブ237を含むものとすることができる。 このスリーブ237は、リング235の内部で外套管231とシャフト52の間 で伸びる。スリーブ237上の肩部239は、スリーブ237がリング235と 係合できるようにする。 スリーブ237は、近位端方向へハンドル54まで伸び、そこでやはりアクチ ュエータ243に接続されるクロスメンバ241に接続される。スリーブ237 、クロスメンバ241、およびアクチュエータ243は、第25図に示す第一の 状態と第26図に示す第二の状態の間で移動自在である。第一の状態では、ハン ドル54はハウジング50から隔てられ、スリーブ237は遠位端方向に配置さ れてリング235をその第一の配置位置に維持する。 ハンドル54は、その第二の状態では、外科医が該ハンドルとハウジング50 の二つの要素を締め合わせるのに応じてハウジングの近傍へ動かされる。ハンド ル54とハウジング50のこの配置位置によって、アクチュエータ234はハン ドル54内に動かされ、それによってその第一の配置位置にあるリング235の 近位端側に環状の空間244がつくられる。スイッチ156は、クロスメンバ2 41とハンドル54の間に配置される。外科医がハンドル54をハウジング50 に方向に締めると、アクチュエータ243が論理回路99内のスイッチ156を 閉じる(第13図)。第一のスイッチ152は、シャフト52とクロスメンバ2 41の間に配置される。このスイッチ152は、シャフト52とスリーブ237 がそれぞれ第一の位置および第一の状態にあるときには閉じられる。このスイッ チ152は、シャフト52およびスリーブ237が第27図に示すようにそれぞ れ第二の位置および第二の状態にあるときにも閉じられる。 圧縮スプリング245および247は、リセット・スリーブ237に接続され ている。スプリング254は、ハンドル54とクロスメンバ241の間に配置さ れる。この位置では、該スプリングがリセット・スリーブ237を第25図に示 すその第一の位置へ付勢する。スプリング247は、スリーブ237とシャフト 52の間に配置される。この位置では、スプリング247は、スリーブ237が その第二の近位端方向の位置にあるときには、自動的にシャフト52をその第一 の遠位端位置へ動かす。 操作にあたって、トロカール10は、最初、第25図に示す状態に置かれる。 シャフト52はその第一の位置にあり、中子部233はその第一の場所にあり、 リング235はその第一の配置位置にあり、スリーブ237はその第一の状態に ある。最初、外科医は、第26図に示すようにハンドル54をハウジング50に 対して締める。それによって、スイッチ156が閉じられ、スイッチ152が開 かれる。また、スリーブ237がハンドル54内で近位端方向へ動かされ、それ によって肩部239とリング235の間に空間244が生成される。外科医がシ ャフト52の遠位端側の尖端部43を腹壁18に押し付けると、リング235が この空間244を通して動かされて肩部239と係合する。遠位端側の尖端部4 3を腹壁に対して押し付けるこの圧力が、また、シャフト52をクロスメンバ2 41に対して動かし、スイッチ152を閉じる。第27図に示されるようにスイ ッチ152とスイッチ156がともに閉じられると、電流が導体45に沿って流 れて遠位端側の尖端部43にあるワイヤ42を励起し、組織の切開が可能となる 。 遠位端側の尖端部42の圧力が維持されなくなると、スプリング247がシャ フト52をクロスメンバ241から離すように機能し、それによってスイッチ1 52が開かれてそれ以上の組織の切開が妨げられる。遠位端側の尖端部の圧力の 不在は、ワイヤが完全に壁18を貫通したときに起こる。この場合、それ以上の 組織の切開が妨げられて、内部の器管が損傷を受けることが確実に防がれる。 遠位端側の尖端部43での圧力の不在は、切開用ワイヤ42が腹壁18の中間 にあり、また、外科医がハンドル54上の圧力を維持できない場合にも起こり得 る。すでに説明したように、このような状況では、切開を継続するためには外科 医が意識的に機械的な力を加えることが求められる。 この特定の実施形態にあっては、シャフト52がクロスメンバ241から離れ ると、リング235の遠位端側に環状空間251が形成される。中子部233が 自動的にこの空間251の中に落下し、シャフト52がその第一の伸ばされた位 置から第二の切開位置まで移動するのが阻止される。第28図は、トロカール 10のこの状態を示す。切開を継続するためには、外科医が、この時点から、意 識的に第25図に示すようにハンドル54とハウジング50の係合が解かれるよ うにしなければならない。この状態では、スプリング245がリセット・スリー ブ237を強制的にその第二位置から第一の位置へ移動させる。この移動中、肩 部239は第二の配置位置にあるリング235と係合して該リングを遠位端方向 に第25図に示す第一の配置位置へと移動させる。リング235が遠位端方向へ 移動すると、中子部233が径方向外側に向かってシャフト52を通り過ぎる。 これによって、中子部233が空間244から取り除かれ、シャフト52は、す でに説明したように第二の位置へ自由に移動する。 第13図の論理回路99は、また、第29−32図に示す実施形態にも機械的 に配設することができる。これらの実施形態は、空洞27内部の気腹圧を感知し て環境スイッチ152を開き、さらなる切開を阻止する。オブチュレーター36 のこれらの実施形態は、また、シャフト52およびハンドル54を含むものであ る。導体45は、RF発生器47から遠位端側の尖端部43にあるワイヤ42へ 切開用動力を供給する。シャフト52の内部にはチャンネル261が形成されて 遠位端側のポート263とハンドル54の内部の間に伸びている。 ハンドル54の内部では、ベローズ265がチャンネル261と連通しており 、また、該ベローズは、遠位端側のポート263に高圧が存在するときには近位 端方向へ移動するダイアフラム267を含む。また、ハンドル54の内部には、 スイッチ152と接続されて圧縮スプリング272によってハンドル54に対し て付勢されるスイッチ・コンタクト270が含まれている。このスイッチ・コン タクト270は、通常の位置では、導体45の一対の電極274との電気的接触 関係を保ちながらベローズ265のダイアフラム267に対して保持される。 このような状態が存在する限り、オブチュレーター36には発生器47によっ て動力が供給されて腹壁18の切開が行なわれる。壁18が完全に貫通すると、 オブチュレーター36の遠位端側の尖端部43が壁18の先の腹部の空洞27内 まで伸びる。空洞27内のインサフレーション・ガスがただちに遠位端側のポー ト263と接触し、チャンネル261を介してベローズ265へ送られる。この 高圧の応答してベローズ265が膨張し、ダイアフラム267を近位端方向へ動 かし、スイッチ・コンタクト270をスプリング272の付勢に抗して電極27 4から持ち上げる。電極274が接触しなくなると、導体45を通る動力が阻止 され、それ以上は切開が行なわれなくなる。この実施形態にあっては、スイッチ ・コンタクト270は、遠位端側のポート263に存在する環境条件の影響のみ によって操作することができる。 第30図の実施形態は、スイッチ152が環境条件に応答するばかりでなく外 科医からの入力に応答しても操作することができる以外、第29図のそれと同様 である。この実施形態にあっては、ハンドル54は、ハンドルの外囲器281内 部で軸線方向に浮遊する。圧縮スプリング283は、ハンドル54をベローズ2 65の側から近位端側位置まで付勢する。スイッチ・コンタクト270はスプリ ング272によってハンドル54に取り付けられているため、この近位端側位置 では、スイッチ・コンタクト270も電極274の電気的係合から解放された状 態に保持される。この実施形態にあっては、スイッチ・コンタクト270を動か して電極274およびダイアフラム267と係合させるためには、医師がスプリ ング272の力に抗してハンドル54を押し付けなければならない。 スイッチ152は、二つの状態のいずれかで開く。第一に、遠位端のポート2 63で気腹圧が感知されると、ダイアフラム267がスイッチ・コンタクト27 0を電極274との電気的係合から移動させ、RF発生器47による動力の生成 を止める。また、外科医がハンドル54をスプリング272に抗して押すのを止 めるても、ハンドル54が近位端位置へ移動してスイッチ・コンタクト270を 電極274から離す。これらの状態のいずれにおいても、切開用ワイヤ42への 動力が切断される。 第31図の示すオブチュレーター36においても同様な機能を実施することが できる。この実施形態は、スイッチ・コンタクト270が通常は閉じられており ハンドル54の位置による影響を受けないことを除けば第30図に示す実施形態 と同様である。この実施形態にあっては、第二のスイッチ156は、導体158 内に環境スイッチ52と直列に配設される。このスイッチ156は、外科医がハ ンドル54に圧力を加えるのに応答して閉じられ、この圧力が除かれるとスプリ ング272によって自動的に開かれる。 第32図に示される他の実施形態は、ハンドル54がオブチュレーター36の シャフト52に対して移動自在でない点で第29図の実施形態と同様である。ま た、スプリング272が存在しないとスイッチ152が通常は閉じられている点 で第31図の実施形態と同様である。第32図の実施形態も、第二のスイッチ1 56を含むものであるが、このスイッチは、オブチュレーター36の外部にある フット・ペダルの形で実施されている。 すでに述べたように、第29−32図の実施形態は、各々が空洞27内部の気 腹圧を感知してオブチュレーター36による切開を中断するものである。壁18 の内表面に存在する他の現象を利用してオブチュレーター36による切開を中断 することも可能である。第33図の実施形態にあっては、オブチュレーター36 は、第16図を参照してすでに説明したものと同様であるが、センサー141と 論理回路99の間には例えば導体149によるなど別個の接続が行なわれていな い点が異なる。この実施形態では、組織の切開が行なわれるときに生じる現象が 利用される。組織の切開が行なわれると、5ないし17キロヘルツの間の周波数 域の干渉ノイズが発生する。このノイズは、例えば80ないし108メガヘルツ の調波周波数域で検出可能である。 切開中のこの種の干渉周波数の存在を利用する第33図の実施形態は、アンテ ナ292を有する干渉受信機290を含む。切開の進行に応じて、干渉信号がア ンテナ292によって受信されて受信機290によって検出され、該受信機は導 体149上の環境信号を論理回路99に供給する。この実施形態にあっては、切 開が開始できるように環境スイッチ152は最初閉じられている。切開が開始さ れて導体149上に干渉信号が存在するようになると、論理回路99がスイッチ 156を制御するようになる。切開が完了した場合などのように干渉信号が導体 149上に存在しなくなると、論理回路99が自動的に環境スイッチ152を開 いてオブチュレーター36による切開を中断する。 組織の実際の切開に関連する他の現象を利用して、壁18が完全に貫通したと きに切開を停止することも可能である。第34図の実施形態にあっては、動力導 体45の近傍にホール効果センサー/トランジスター301が配設されている。 近傍の位置としては、シャフト52の内部、ハンドル54の内部、あるいは発生 器47とオブチュレーター36の間の動力導体45に沿った任意の場所を選ぶこ とができる。ホール効果センサー/トランジスター301は、電流が動力導体4 5に沿って流れているか否かを判別する特性を有する。この電流が流れている限 り、トランジスターの出力は、例えば導体149上の環境信号を論理回路99に 供給するものとなる。導体45上の電流が止まって壁18の組織が切開されてい ることが示されると、導体149上の信号が変化してそれ以上の切開が許されな いことを論理回路99に示す。すでに説明したようにして、論理回路99は、導 路信号のさらなる生成を阻止するかあるいは他の方法で遠位端の尖端部43での 切開を中断する。例えば動力導体45などの導体を流れる電流を検出するための 他の方法およびセンサーを本発明の実施形態に配設することも可能である。 以上説明した実施形態は、電気的または機械的なカットオフ回路を利用して、 壁18が貫通したらオブチュレーター36による切開をとめる実施形態のいくつ かの例に過ぎない。これらの各実施形態の要件は、内表面41にのみ存在するか あるいは遠位端の尖端部43が内表面41の近傍へ移動してきたときに存在する ようになるなんらかの状態を感知することである。この状態は、オブチュレータ ーの前方移動に必要な力に固有のものであってもよいしあるいは例えばセンサー 141によって感知される状態でもよい。感知された状態は、機械的、電気的、 超音波、または光学的オブチュレーター内に伝えられる。例えば、機械的オブチ ュレーターにあっては、センサー144からのカットオフ信号を用いてソレノイ ドを作動させ、保護用外套管に対してオブチュレーターのシャフト52を移動さ せることができる。 電気外科トロカールの場合には、他にも多くの方法が可能である。この種の器 具にあっては、感知された状態を機械的カットオフ回路または電気的カットオフ 回路に伝えることができる。電気回路は、感知した状態に応答して動力信号の生 成を止めるか他に振り向けるかあるいは他の方法で動力信号を阻止する。この種 の回路には、単一の環境要因に応答するかあるいは一つの環境要因と外科医の意 識的な手動での決定に応答する単一のスイッチを配設することができる。あるい は、各々が環境要因または外科医の意識的な選択の一方を処理する二つのスイッ チを用いて信号を伝えることもできる。 このように、本発明は、そのコンセプトの範囲内で多様なバリエーションが可 能であり、以上具体的に図示して説明した実施形態に限定されるものではなく、 本発明の範囲は、以下の請求の範囲によってのみ決定されるべきものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヒラル ネービル アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92692 ミッション ヴィエホー ヴァネ ッサ ドライヴ 24576 (72)発明者 シャーバズ マーティン ヴィー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92701 サンタ アナ ノース オールド グランド 2435 (72)発明者 リチャート マーク エイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92563 ムアリエッタ ウィローベンド ドライヴ 41045

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.患者の組織の壁を貫通するためのトロカール・システムにおいて、 遠位端側に尖端部を備えたシャフトを有するオブチュレーター、 オブチュレーターの遠位端側の尖端部に配置されて組織の壁を切開するよう に励起される特性を有する切開要素、 切開信号を生成するための動力発生器、 組織を切開するために動力発生器からオブチュレーターの尖端部へ切開信号 を伝えるための伝導手段、および、 組織の壁の貫通に応答して切開要素による組織のさらなる切開を阻止するた めの手段、を有するトロカール・システム。 2.前記阻止手段は、動力発生器による切開信号の生成を阻止するための手段を 有する請求の範囲第1項に記載のトロカール・システム。 3.前記阻止手段は、電気発生器とオブチュレーターの切開用尖端部の間の伝導 手段による切開信号の伝導を阻止するための手段を有する請求の範囲第1項に記 載のトロカール・システム。 4.該電極発生器は、 動力電極、 制御電極、および、 切開信号を生成するために発生器を作動させるために動力電極と制御電極の 間に連続性をあたえるように操作可能な導体、 を有する請求の範囲第2項に記載のトロカール・システム。 5.該阻止手段は、さらに、発生器の導体内に配置されて電気発生器による切開 信号の生成を阻止するために動力電極と制御電極の間の連続性を破るように操作 可能なスイッチを有する請求の範囲第4項に記載のトロカール・システム。 6.患者の組織の壁を貫通するためのトロカール・システムにおいて、 遠位端に尖端部を備えたシャフトを有するオブチュレーター、 オブチュレーターの遠位端の尖端部に配置されて組織の壁を切開するように 励起される特性を有する切開要素、 切開要素を励起して組織の壁を切開するように操作可能な手段、および、 組織の壁の貫通をあらわす特定の状態に応答して切開要素による組織のさら なる切開を阻止するための手段、 を有するトロカール・システム。 7.阻止手段の操作に応答して励起手段のさらなる操作を防ぐための手段、およ び、 特定の状態が不在のときにはロックアウト手段の操作を取り消して組織のさ らなる切開を可能にするように手動で操作可能な取消し手段、 を有する請求の範囲第6項に記載のトロカール・システム。 8.組織の壁が空洞を画定する内表面を有しまた特定の状態が組織の壁の内表面 に存在する静的状態である請求の範囲第6項に記載のトロカール・システム。 9.組織の壁が空洞を画定する内表面を有しまた特定の状態が組織の壁の内表面 の近傍で初めて発生する動的状態である請求の範囲第6項に記載のトロカール・ システム。 10.該静的状態が空洞内部の気腹圧である請求の範囲第8項に記載のトロカール ・システム。 11.該静的状態が組織の壁内部の組織の存在および組織の壁の内表面の先での組 織の不在に依存する請求の範囲第8項に記載のトロカール・システム。 12.該動的状態が遠位端側の尖端部の空洞内への移動に抵抗する力の不在である 請求の範囲第9項に記載のトロカール・システム。 13.患者の身体の空洞を確定する内表面を有する組織の壁を貫通するためのトロ カール・システムにおいて、 遠位端側に尖端部を備えたシャフトを有するオブチュレーター、 遠位端側の尖端部に配置されて組織の壁を切開するように励起される特性を 有する切開要素、 組織を切開するように切開用尖端部を励起するための手段、 励起手段に含まれて切開用尖端部の励起を可能にする開いた状態と切開用尖 端部の励起を阻止する閉じた状態を有するスイッチ、 遠位端の尖端部に配置されまた該遠位端の尖端部が組織の壁の内表面の近傍 にあるときに存在する状態に応答して貫通信号を供給するセンサー、および、 貫通信号に応答して自動的に開いた状態に切り替わり、それによって切開要 素によるさらなる切開を阻止するスイッチ、 を有するトロカール・システム。 14.該センサーが光学的センサーである請求の範囲第13項に記載のロカール・ システム。 15.該センサーが電気的センサーである請求の範囲第13項に記載のトロカール ・システム。 16.該電気的センサーがインピーダンス・センサーである請求の範囲第15項に 記載のトロカール・システム。 17.該光学的センサーが赤外センサーである請求の範囲第14項に記載のトロカ ール・システム。 18.該センサーが機械的センサーである請求の範囲第13項に記載のトロカール ・システム。 19.該機械的センサーが圧力センサーである請求の範囲第18項に記載のトロカ ール・システム。 20.電気外科トロカール・システムにおいて、 電力信号を生成するための発電機、 遠位端の尖端部を有するオブチュレーターを含み、該オブチュレーターが壁 に進入するのに応じて発電機の電力信号に応答して壁の組織を切開する電気外科 トロカール、 遠位端の尖端部による壁の貫通に応答して電力信号を阻止して遠位端の尖端 部によるさらなる切開を防ぐカットオフ回路、 を有する電気外科トロカール・システム。 21.該カットオフ回路が、 遠位端の尖端部が壁の内表面近傍にあるときに存在する環境条件に応答して カットオフ信号を供給するセンサー、および、 カットオフ信号に応答して電力信号を阻止する手段、 を有する請求の範囲第20項に記載の電気外科トロカール・システム。 22.カットオフ信号に応答する該手段が、 電力信号を遠位端の尖端部へ導入するように操作自在の第一のスイッチと第 二のスイッチの直列の組合わせを含み、 該第一のスイッチはカットオフ信号に自動的に応答して電力信号の遠位端の 尖端部への導入を阻止し、また、 該第二のスイッチは電力信号の遠位端の尖端部への導入を阻止するように手 動で操作自在である、 請求の範囲第21項に記載の電気外科トロカール・システム。 23.該センサーが電気干渉受信機であり、該環境条件が遠位端の尖端部における 電気干渉の不在である請求の範囲第22項に記載の電気外科トロカール・システ ム。 24.該トロカールが密閉ハウジングから伸びるカニューレを含み、 該オブチュレーターがオブチュレーター・ハンドルを含み、また、 該第二のスイッチは、オブチュレーター・ハンドル内に配置され、トロカー ルの密閉ハウジングに対してオブチュレーターのハンドルを締めることによって 手動で操作自在である、 請求の範囲第21項に記載の電気外科トロカール・システム。 25.身体の空洞を画定する内表面を有する身体の壁を貫通するための電気外科ト ロカール・システムにおいて、該システムは、 電力電極を有しまた電力信号を生成する特性を有する発電機、 該発電機の制御回路に含まれて電力電極上への電力信号の提示を可能にする 閉じた状態と電力電極上への電力信号の提示を阻止する開いた状態を有するスイ ッチ手段、 切開要素を支持する遠位端の尖端部を有する電気外科トロカールであって、 該切開要素は発電機からの電力信号に応答して身体の壁を貫通する電気外科トロ カール、 トロカールの遠位端側の尖端部が壁の内表面の近傍にあるときに存在する環 境条件を感知する特性を有するセンサーであって、該センサーは環境条件に応答 してカットオフ信号を供給するセンサー、および、 センサーからのカットオフ信号に応答して開いた状態をとって切開要素によ るさらなる切開を阻止するスイッチ手段、 を有する電気外科トロカール・システム。 26.該スイッチ手段が、 開いた状態と閉じた状態を有する第一のスイッチであって、該第一のスイッ チはセンサーからのカットオフ信号に応答して開いた状態をとる第一のスイッチ 、 該第一のスイッチと直列に接続されて開いた状態と閉じた状態の間で手動で 操作自在の第二のスイッチを含み、また、 該スイッチ手段は、該第一のスイッチおよび該第二のスイッチがそれぞれ閉 じた状態にあるときのみ閉じた状態を有する、 請求の範囲第25項に記載の電気外科トロカール・システム。 27.該第一のスイッチは、カットオフ信号が不在であっても第二スイッチが手動 で操作されて開いた状態になるまで開いた状態を維持する特性を有する請求の範 囲第26項に記載の電気外科トロカール・システム。 28.該第一のスイッチは、第一の状態、閉じた状態、およびリセット状態を連続 的にとる特性を有し、該第一のスイッチは、カットオフ信号の不在に応答して開 いた状態から閉じた状態へ自動的に移行しまたカットオフ信号の存在に応答して 閉じた状態からリセット状態へ自動的に移行し、該スイッチ手段は、さらに、 第一のスイッチをリセット状態から開いた状態へ移行させるように手動で操 作自在のリセット手段、 を有する請求の範囲第26項に記載の電気外科トロカール・システム。 29.該リセット手段は、第二のスイッチに含まれ、また該第二のスイッチがその 閉じた状態からその開いた状態へ移行するときに手動で操作される請求の範囲第 28項に記載の電気外科トロカール・システム。 30.患者の組織の壁を貫通するためのトロカール・システムにおいて、 ハウジングおよびカニューレを含むトロカール、 遠位端側の尖端部んを備えたシャフトを有するオブチュレーター、 およびの遠位端側の尖端部に配置される切開要素、ならびに該切開要素を組 織の壁を通して移動させるように操作自在の手段、 組織の壁の貫通をあらわす特定の状態に応答してカットオフ信号を供給する センサー、および、 カットオフ信号に応答して切開要素によるさらなる切開を阻止する論理回路 、 を有するトロカール・システム。 31.該論理回路が、 第一および第二の電極、アクチュエータ、およびロックアウト要素を有する スイッチを有し、 該ロックアウト要素は、アクチュエータと位置合わせされて第一の電極とロ ックアウト関係にある第一の位置、第一の電極と第二電極の間の接触を許して切 開要素による切開を行なわせる第二の位置、および、第一の電極とロックアウト 関係にありアクチュエータとは位置がずらされた関係にある第三の位置を有し、 また、 該アクチュエータは、ロック要素を第三の位置から第一の位置へ動かしてス イッチをリセットするように操作自在である、 請求の範囲第30項に記載のトロカール・システム。 32.アクチュエータがオブチュレーターのハンドルをトロカールのハウジングへ 向けて動かしてスイッチをリセットするように操作自在である請求の範囲第31 項に記載のトロカール・システム。 33.患者の組織の障壁を貫通するためのトロカール・システムにおいて、 近位端および遠位端を有するカニューレ、 大きさおよび形状がカニューレ内部で取り外し自在に形成されまた組織の障 壁を切開するのに適合した切開用尖端部を有するオブチュレーター、 切開用尖端部の切開を制御するための論理手段、 該論理手段に含まれ、また、切開用尖端部による組織の障壁の貫通をあらわ す状態に応答して該切開用尖端部によるさらなる切開を阻止するカットオフ手段 、および、 該論理手段に含まれ、また、カットオフ手段を取り消してオブチュレーター の切開用尖端部によるさらなる切開を許すように操作自在であるリセット手段、 を有するトロカール・システム。 34.該切開用尖端部がシャフトの鋭利な部分によって画定される請求の範囲第3 3項に記載のトロカール・システム。 35.該オブチュレーターがシールドを含み、また、該カットオフ手段が該状態に 応答してオブチュレーターに対して該シールドを動かし切開用尖端部を覆うカッ トオフ機構を含む請求の範囲第34項に記載のトロカール・システム。 36.該切開用尖端部が組織の障壁を切開するように励起自在である電気外科要素 を含む請求の範囲第33項に記載のトロカール・システム。 37.該カットオフ手段が該状態に応答して電気外科要素のさらなる励起を阻止す る機構を含む請求の範囲第36項に記載のトロカール・システム。 38.さらに、貫通をあらわす状態に応答して信号を供給するセンサーを有し、 該カットオフ手段は、センサーからの信号に応答して電気外科要素によるさ らなる切開を阻止し、また、 該リセット手段は、センサーからの信号の不在時にカットオフ手段を取り消 すように手動で操作自在である、 請求の範囲第36項に記載のトロカール・システム。 39.トロカールのオブチュレーターの遠位端に配置される切開用尖端部による組 織の障壁の切開を制御するための方法において、 オブチュレーターの切開用尖端部で組織の障壁を切開するステップ、 論理回路の操作を介して切開用尖端部による組織の障壁の切開を制御するス テップ、 切開用尖端部による組織の障壁のほぼ完全な貫通をあらわす状態を感知する ステップ、該状態の感知に応答して論理回路の操作により切開用尖端部のさらな る切開を阻止するステップ、および、 論理回路をリセットして組織の障壁のさらなる切開を許すステップ、 を有する方法。 40.オブチュレーターにシャフトおよび該シャフトに対して移動自在のシールド を配設して切開用尖端部を覆うステップ、および、 該阻止ステップの間にシャフトに対して該シールドを動かして切開用尖端部 を覆い、それによって組織の障壁のさらなる切開を阻止するステップ、 を有する請求の範囲第39項に記載の方法。 41.ブチュレーターの遠位端に電気外科要素の形の切開用尖端部を配設するステ ップ、 該切開ステップの間に電気外科要素を励起して組織の障壁を切開するステッ プ、 該阻止ステップの間に該状態に応答して電気外科要素の励起を止め、電気外 科要素による組織の障壁のさらなる切開を阻止するステップ、 を有する請求の範囲第39項に記載の方法。 42.電気外科要素を励起するための導体を配設するステップ、 論理回路内にスイッチを配設するステップであって、該スイッチは、該導体 を介して電気外科要素の励起を許す閉じた状態と該導体を介して電気外科要素の 励起を有するする開いた状態を有するステップ、 該阻止ステップの間に該スイッチを自動的に開いた状態へ動かして電気外科 要素の励起を阻止するステップ、および、 該リセットステップの間に該スイッチを手動で閉じた状態へ動かして電気外 科要素を励起しまた組織の障壁のさらなる切開を許すステップ、 を有する請求の範囲第32項に記載の方法。
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