JPH08502327A - 高コンシステンシーリグノセルロースパルプの改良された漂白 - Google Patents

高コンシステンシーリグノセルロースパルプの改良された漂白

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JPH08502327A
JPH08502327A JP6509260A JP50926094A JPH08502327A JP H08502327 A JPH08502327 A JP H08502327A JP 6509260 A JP6509260 A JP 6509260A JP 50926094 A JP50926094 A JP 50926094A JP H08502327 A JPH08502327 A JP H08502327A
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ピー. ガンデック,トーマス
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ユニオン キャムプ パテント ホールディング インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(a)第一のGE白色度を有する高コンシステンシーパルプを、パルプろ水度を実質的に変えることなく、少なくとも約90m2/kgの比表面積になるよう毛羽立たせること;および(b)毛羽立たせたパルプを気体漂白剤と接触させて第二のより高いGE白色度を有する漂白されたパルプをつくることよりなる段階からなる;高コンシステンシーを有するリグノセルロースパルプを第一のGE白色度から第二のより高いGE白色度へ漂白するための増加した選択性を有する方法に関する。本発明はまた本発明の方法により製造された漂白されたリグノセルロースパルプにも関する。

Description

【発明の詳細な説明】高コンシステンシーリグノセルロースパルプの改良された漂白 発明の背景 発明の分野 本発明は高コンシステンシーを有するリグノセルロースパルプを漂白するため の方法に関する。さらに特には、本発明は漂白剤の減少した量を必要とし、およ びより高い粘稠性、よい高いパルプ強度ならびにより高いGE白色度を有するパ ルプを得る、気体漂白剤によりリグノセルロースパルプを漂白する方法に関する 。上記方法はパルプを気体漂白剤と接触させる前にリグノセルロースパルプを少 なくとも約90m2/kgの比表面積になるように毛羽立たせること(fluffing) からなる。本発明はまた改良した方法により漂白したリグノセルロースパルプを 製造することに関する。 背景の説明 木材は2つの主成分−繊維性炭化水素もしくはホロセルロース成分およびリグ ニンと呼ばれる非繊維性成分からなる。 ホロセルロースはアルカリ不溶性α−セルロース70%およびアルカリ可溶性 ヘミセルロース30%からなる。非繊維性リグニン成分は主にフェニルプロパン 単位からなる三次元重合性材料である。 製紙工程で使用するため、木材はパルプに変換されなければならない。化学的 パルプ化の間、本来の繊維強度を保ちおよび可能な限りリグニンを除去する方式 でセルロース繊維は互いから分離される。化学的パルプ化工程では、木材を薬品 の溶液で蒸解して可溶化してリグニンの一部分を除去する。化学的パルプ化手段 の例はソーダ(水酸化ナトリウム)、亜硫酸およびクラフト法である。 基本および改良クラフト法は、これらの方法が木材のセルロース成分を著しく 分解しないため、製紙業で利用される主な化学的方法である。基本のクラフト法 は木材チップを水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウムの溶液で蒸解して高強度 のパルプをつくることを含む。基本クラフト法はHandbook for Pulp & Paper Te chnologists ,Chapter 7,Kraft Pulping,(TAPPI, U.S.A.)に詳細に記載 されている。 改良クラフト法はセルロース成分について基本クラフト法よりもより一層穏や かであり、より一層高い強度パルプを得る。改良クラフト法はまた、「拡張した 脱リグニン(extended delignification)」パルプ化法としても知られており、 パルプ化薬品を特定の順に加えること、蒸解装置の種々の位置にパルプ化薬品を 加えること、異なる期間にパルプ化薬品を加えること、または指定した順序で液 体を除去しおよび再注入してリグニンを除去し、セルロース繊維における攻撃を 減少させることを含む。 クラフト−AQ法はアントラキノンの少量をパルプ化 液に加えて脱リグニン化を促進してセルロース繊維における攻撃を制限する。種 々の付加的な拡張した脱リグニン化技術は技術的に周知であり、TAPPI, vol.6 8(11),70(1985)においてV.A.コルテライネン(V.A Kortelainen)およ びE.A.バックランド(E.A.Backlund)により記載された、Kamyr Modified C ontinuous Cooking(MCC);TAPPI, vol.66(3),120(1983)において 、R.S.グラント(R.S. Grant)により記載されている、Beloit Rapid Displ acement Heating (RDH);ならびにPulp and Paper, vol.59(11),90( 1985)において、B.ペッターソン(B.Pettersson)およびB.エルナーフェル ト(B.Ernerfeldt)により記載されているSunds cold Blow Cookingを含む。 木材の蒸解後に生成されたパルプは一般に「ブラウンストツク(brownstock) 」として知られるセルロース繊維の暗色のスラリーである。ブラウンストックの 暗色は蒸解期間中に形成されたパルプ中に残留するリグニン中の発色団に起因す る。この暗色リグノセルロースパルプは紙の色が重要ではない場合は製紙作業に 直接的に使用でき、およびパルプの計画される利用に一致する白色度に漂白でき る。漂白の前にパルプは一般にブロータンクに移送されて圧力を軽減しおよび繊 維素材としてのパルプ材料を分ける。繊維素材は次に洗浄して残留する薬品およ びリグニン分解生成物のような可溶性材料を除去する。 ブラウンストックパルプの色を淡色化しおよび印刷、 筆記またはそれらを他の筆記用紙への適用に使用するために適合させるために、 パルプ中に残存しているリグニンは化学的に除去されまたは漂白および白色化に より無色の化合物に変換されなければならない。パルプの漂白は一般に、次亜塩 素酸カルシウム、過塩素酸ナトリウム、元素状態の塩素または二酸化塩素のよう な塩素含有化合物を使用する多段階工程である。塩素含有化合物を使用するリグ ノセルロースパルプの漂白は技術的によく知られており、そしてキャムプベルら (Campbell et al.)により出願された米国特許第1,957,937号;クランフォー ドら(Cranford et al.)により出願された米国特許第2,975,169号;キンドロ ンら(Kindron et al.)により出願された米国特許第3,462,344号;およびHand book for Pulp and Paper Technologists, Chapter 11,Bleaching(11.3)(TA PPI,USA)にて詳細に議論されている。 以下の文字記号を化学試薬および製紙における工程段階を記載するのに使用す る。 C = 塩素化 − 酸性媒体中での元素状態塩 素との反応 E = アルカリ抽出 − NaOHによる反応生成物 の溶解 Eo = 酸化的 − NaOHおよび酸素による アルカリ抽出 反応生成物の溶解 D = 二酸化塩素化 − 酸性媒体中でのClO2と の反応 P = 過酸化物化 − アルカリ媒体中での過酸化 物との反応 O = 酸素化 − アルカリ媒体中での元素状 態酸素との反応 Om = 改良した − 低ないし中コンシステンシ 酸素化 ーパルプの均質アルカリ処 理に続く酸素との高コンシ ステンシーパルプとの反応。 Z = オゾン化 − オゾンとの反応 Zm = 改良した − オゾンとの均質反応 オゾン化 C/D = − 塩素および二酸化塩素の 混合物 H = 次亜塩素酸塩化 − アルカリ溶液中での次亜塩 素酸塩との反応 塩素および塩素含有漂白剤は有効な漂白剤であるが、塩素は取扱が困難であり 、人員および機械に有害である。さらに塩素漂白法は容易に製紙装置を腐食する 大量の塩素化副産物および環境的な問題を生じうる大量の塩素化化合物を含む。 塩素イオンの集積は費用のかかる回収作業を採用しない限り、閉鎖系作業での洗 浄ろ液の再生循環化(recycling)を妨げる。 結果として、塩素含有漂白剤は酸素または過酸化水素のような非塩素含有漂白 剤で置き換えられてきている。 酸素の使用は廃液の再生循環を可能にし、そして使用された元素状態塩素の量 の実質的な減少を可能にする。酸素によりパルプを漂白しおよび脱リグニン化す るための多くの方法が提案されており、例えばリヒター(Richter)により出願 された米国特許第1,860,432号;グランガードら(Grangaard et al.)により出 願された米国特許第2,926,114号および第3,024,158号;ガシュケら(Gaschke et al.)により出願された米国特許第3,274,049号;メイランら(Meylan et al. )により出願された米国特許第3,384,533号;ワタナベ(Watanabe)により出願 された米国特許第3,251,730号;レロールら(Rerolle al.)により出願された 米国特許第3,432,282号;ファーレイ(Farley)により出願された米国特許第3,6 61,699号;クーイ(Kooi)により出願された米国特許第4,619,733号およびP. クリステンセン(P.Christensen)の”Bleaching of Sulphate Pulps with Hydr ogen Per”,Nodrsk Skogindustri,268-271(1973)である。酸素脱リグニン化 に先立つパルプのアルカリ前処理は、エルトン(Elton)により出願された米国 特許第4,806,203号およびグリッグ(Griggs)により出願された米国特許第5,085 ,734号により提案されている。第一段階漂白剤として酸素を使用してリグニンの 大方の量を溶解化し、そして第二段階漂白剤として塩素を使用して残りのリグニ ンを除去する方法はP.クリステンセン”Bleaching of Sulphate Pulps with H ydrogen Peroxide”,Nodrsk Skogindust ri ,268-271(1973)により記載されている。 漂白剤としての酸素の使用はしかし、完全に満足いくものではない。例えば、 酸素は元素状態の塩素と同様の選択的脱リグニン剤でなく、そしてセルロース繊 維が攻撃されるまでに限られたわずかな酸素脱リグニン化反応が行われるのみで ある。さらに、酸素脱リグニン化後に残っているリグニンは代表的には、充分に 漂白されたパルプを得るため、塩素の希釈した量を使用して塩素漂白により除去 される。しかし、薄い塩素濃度においても、腐食性塩素副産物は閉鎖循環作業中 ではすぐに許容できない濃度水準に達する。 オゾンもまたパルプに対する漂白剤として使用されている。しかし、オゾンの 並はずれた酸化特性およびその比較的高いコストはオゾン漂白法の充分な開発を 制限している。オゾンは容易にパルプ中のリグニンを減少させるがそれはセルロ ース繊維を烈しく攻撃もしてパルプの強度を減少させる。オゾンの反応性および 安定性はまたpH変化のような反応条件に極めて感受性が高い。 ブラベンダーら(Brabender et al.)により出願された米国特許第2,466,633 号では、25%ないし55%の間の水分含量を有しおよびpH4ないし7の範囲 のパルプ中にオゾンを通過させる漂白方法が記載されている。N.リーべルゴッ ト(N.Liebergott),”Papizone Treatment, A New Technique for Brighteni ng a Strengthening Mechanical Pulps”はメカニカルパルプを漂白しおよ び強化する相乗的な組合せである過酸化物およびオゾンを組合わせる単一段階の 漂白方法を記載する。サイ(Signh)により出願された米国特許第4,196,143号で は、1ないし3のオゾン漂白段階およびアルカリ過酸化水素による最終処理で、 それぞれの段階はアルカリ抽出により分離されることで特徴づけられる多段階漂 白工程を記載している。フィリップスら(Phillips et al.)により出願された 米国特許第4,372,812号では酸素漂白段階、過酸化物漂白段階およびオゾン漂白 段階からなる多段階漂白方法を記載する。ジョンセン(Johnsen)により出願さ れた米国特許第4,468,286号は多段階経路系でオゾンによるパルプを漂白する方 法について記載している。 コステら(Coste et al.)のヨーロッパ特許出願第308,314号はメカニカルパ ルプをパルプおよびオゾン間の最大界面を保証するに充分な分割状態にすること を含むリグノセイルロース材料をオゾンで処理するための方法を開示する。 フリッツボルド(Fritzvold)により出願された米国特許第4,278,496号は最初 に低いpH値で次に高いpH値でオゾンで微細に分割されたパルプを処理するこ とからなる漂白方法を開示する。パルプは好ましくはオゾン処理の前に「低いお よび毛羽立ったコンシステンシー(light and fluffy consistency)」に加工さ れる。 C.A.リンドホルム(C.A. Lindholm),Paper ja Puu,(68)4,1986 283- 290では均質な漂白を議論し、「開 口溜め−毛羽立たせたパルプ(open well-fluffed pulp)はオゾンが単繊維を取 り巻く水層に接触することになるのを可能にするのに必要である」と述べている 。C.A.リンドホルム,Proc. Int.Pulp Bleaching Conf.,Vol. 2,Stockho lm,1991;1-17はオゾン漂白のコンシステンシーを議論し、パルプは「単繊維の 表面をオゾン含有気体に暴露するために毛羽立たせ」なければならないことを述 べている。 A.R.プロクター(A.R.Proctor), Pulp Paper Mgazine Canada,75(6) , 1974;T210-214は「試験的実験([T]rial experiments)はパルプの毛羽立 ちがシート特性に著しい影響を与えないことを示した」と述べている。 中コンシステンシーパルプおよび高コンシステンシーパルプのオゾン漂白の比 較は、中コンシステンシーパルプは繊維変形によってより低い引張強さおよびよ り高い引裂強さを有することを示す。高コンシステンシーの漂白のために、パル プの一部分をリファイナー(refiner)中で毛羽立たせる:E.オルトマンら(E .Oltmann et al),Heft 7 341-350,343(1992)。 ヨーロッパ特許出願第492,039号では、オゾンと接触する経路を通ってセルロ ース材料を空気輸送する段階からなる約25ないし約45%のコンシステンシー をもつ該セルロース材料を脱リグニン化するための方法を開示する。ヨーロッパ 特許出願第492,040号ではオゾンと接触する経路によりセルロース材料をタンブ リングして該 材料を高い表面積対体積比で、緩くおよび均一に維持する段階からなる約30な いし約45%のコンシステンシーをもつ該セルロース材料を脱リグニン化するた めの方法を開示する。 この領域に努力が払われるにもかかわらず、軟材からのオゾン漂白リグノセル ロースパルプおよび関係するパルプ特に南方の軟材、の製造のための十分な工業 用の高−コンシステンシー方法は開示されていない。従って漂白剤の減少した量 を必要としおよびより高い粘度、より高いパルプ強さおよびより高いGE白色度 を有するパルプを得るリグノセルロースパルプを漂白する方法は非常に望ましい 。本発明は従来公知の方法の不利な特質のないこのような新規な漂白方法を提供 する。 図の簡単な説明 図1は呼称コンシステンシー42%を有するクラフト/AQ−Oパルプのオゾ ン漂白における毛羽立たせの効果を示すグラフを示す。ISO白色度に対してオ ゾン消費量をプロットする。 図2は呼称コンシステンシー42%を有するクラフト/AQ−Oパルプのオゾ ン漂白における毛羽立たせ効果を示すグラフを示す。極限粘度数に対してISO 白色度をプロットする。 図3Aおよび3Bは呼称コンシステンシー42%を有するクラフト/AQ−O パルプのオゾン漂白における毛羽立たせ効果を示すグラフを示す。図3Aでは、 極限粘 度数に対する空力学的比表面積(aerodynamic specific surface area)を表す 。図3Bではオゾン消費量に対して空力学的比表面積(aerodynamic specific s urface area)をプロットする。 図4は呼称コンシステンシー42%を有するクラフト/AQ−Oパルプのオゾ ン漂白における毛羽立たせの効果を示すグラフを示す。引裂指数に対して引張指 数をプロットする。 発明の要約 本発明は(a)第一のGE白色度を有する高コンシステンシーパルプを、パル プろ水度を実質的に変えることなく、少なくとも約90m2/kgの比表面積にな るように毛羽立たせること;および (b)毛羽立ったパルプを気体漂白剤と接触させて第二のより高いGE白色度を 有する漂白されたパルプをつくることよりなる段階からなる; 高コンシステンシーを有するリグノセルロースパルプを第一のGE白色度から第 二のより高いGE白色度へ漂白するための増加した選択性を有する方法に関する 。 本発明はまた、(a)第一のGE白色度を有する高コンシステンシーパルプを 、パルプろ水度を実質的に変えることなく、少なくとも約90m2/kgの比表面 積になるように毛羽立たせること;および (b)毛羽立ったパルプを気体漂白剤と接触させて第二のより高いGE白色度を 有する漂白されたパルプにする ことよりなる段階からなる;リグノセルロースパルプを漂白するための増加した 選択性を有する方法により製造される高コンシステンシーを有する漂白したリグ ノセルロースパルプにもまた関する。 発明の詳細な説明 出願人は高コンシステンシーリグノセルロースパルプを漂白することに対する 改良された方法を発見した。 漂白の前にリグノセルロースパルプを少なくとも約90m2/kgの比表面積に 該パルプを毛羽立たせることにより、出願人はパルプの漂白段階中の漂白剤の消 費量を減少できること発見した。本発明の方法により漂白されたパルプは慣用の 漂白パルプよりも、より高いパルプ粘稠性、より高い引張強度およびより高いG E白色度を有する。本発明の漂白方法はケミカルパルプまたはメカニカルパルプ を漂白するのに使用でき、そして他の漂白段階を続けることができる。パルプの より後の漂白段階の薬品必要量もまた減少される。出願人は高コンシステンシー リグノセルロースパルプを少なくとも約90m2/kgの比表面積に毛羽立たせる ことは、漂白剤とのより良い接触のためにパルプの表面積を増大させそしてこの ため漂白反応の割合、均質性および効率性を増大させると確信する。漂白反応の 拡大した均質性はパルプによる、より少ない漂白剤消費およびリグニンとの漂白 剤のより選択的な反応ならびにセルロース繊維のより少ない分解を生じる。本発 明の選択的方法により漂白されたパルプは示 された白色度においてより高いパルプ粘稠性を有し、得られたオゾン消費量にお いてより高い白色度を有する。 高コンシステンシーリグノセルロースパルプを漂白する前に該パルプを毛羽立 たせるための本発明の方法は、その細胞壁は無傷のままでフロックの内部にある 個々の繊維を漂白剤に暴露するために、リファイナーフラッファー(refiner fu ffer)または他の種類のフラッファー中で行うことができる。フラッフィング工 程(fluffing process)〔またはリファイナーフラッフィング工程(refiner fl uffing precess)〕はフラッファー中で大きいギャップクリアランス(gap clea rance)を使用して物理的に分離するが個々の繊維は破壊されず、また機械的に 変性されない低エネルギー加工である。以下に示すように、個々の繊維は物理的 に変性されないため、毛羽立たせはパルプろ水度(パルプ排水力)を実質的に変 えることなくパルプの表面積を増大できる。 高コンシステンシーリグノセルロースパルプを漂白する前に該パルプを毛羽た たせる方法は一般に漂白の後および製紙の前に使用される工程であるリファイニ ング工程と区別される。リファイニング工程は、小さなギャップクリアランスを 使用して第一次の細胞壁を除去し、残っている第一次のおよび第二次の細胞壁に 亀裂および裂け目を入れ、繊維化しそして他の不完全物(imperfections)を繊 維に入れることにより個々の繊維を物理的または機械的に変性するために高エネ ルギー工程である:G.A.スムック(G.A. Smook), Handbook For Paper & Paper Technologist, TAPPI(1982),P.183。小繊維および他の不完全物はウ ェッビング(webbing)段階中に繊維間の化学的および物理的結合部位を増大し て紙シートを形成するのに役立つ。メカニカルパルプのリファイニング はまた繊維の機械的変性を生じさせる:メカニカルパルプ化が繊維切断および破 壊を引き起こし、サーモメカニカルパルプ化が細胞壁の破壊および解体を引き起 こす;G.A.スムック, Handbok For Paper & Paper Technologist,TAPPI( 1982),P.55-56。個々の繊維は変性され、きめ細かさがつくり出さるため、リ ファイニングはパルプろ水度を減少させる:G.A.スムック, Handbok For P aper & Paper Technologist, TAPPI(1982),P.189。リファイニングは製紙段 階を改良するが、しかしリファイニングはそれらを形成する繊維の内部面積を酸 加水分解のような化学的攻撃を受けやすくすしてより弱い繊維を製造する:ハー トラーら(Hartler et al.),Svensk Papperst.,63,263-271(1960);ボ ーシュら(Bausch et al.)Svensk Papperst.,63,279-285 (1960);スト ーンら(Stone et al.), Pulp Paper Mag.,Can.,59(6),165-173(1958 );ストーンら(Stone et al.), Pulp Paper Mag.,Can.,62(6),317- 326(1961)。高コンシステンシーリグノセルロースパルプを毛羽立たせるのた めの本発明の方法は、パルプを漂白するの前のリファイニングがより弱い繊維を 製造することが予期されるため、個々の繊維の物理的または機械的変性を含まな い。 本発明によれば、高コンシステンシーリグノセルロースパルプを漂白するため の増加した選択性を有する方法は、実質的にパルプろ水度を変えることなく高コ ンシステンシーパルプを毛羽立たせることを含む。 パルプのパルプろ水度を実質的に変えないことはあとに続く漂白段階の後、パ ルプの質の劣化を引き起こさないように、毛羽立たせる段階がパルプの繊維の最 小機械的変性で行われることを意味する。好ましい具体例では、毛羽立ったパル プのパルプろ水度は約15%より低く、さらに好ましくは約10%より低く、最 も好ましくは約5%より低く変化される。 この明細書を通して、以下の定義を使用する。この定義はリドホルム(Rydhol m),Pulping Processes,Intersciences Publishers,1965,P862-863およびTA PPI Monograph No.27, The Bleachin of Pulp,Rapson,Bd.,The Technical Association of Pulp and Paper Industry,1963, P 186-187に見いだされる 定義に基づく。 ここで使用する、用語「コンシステンシー」はパルプ濃度を意味しおよび繊維 および水の総量に関しオーブン乾燥繊維の重量%として表現したスラリー中のパ ルプ繊維の量に相当する。パルプのコンシステンシーは使用する脱水装置のタイ プに依存する。 ここで使用する、用語「低コンシステンシー」は約6%まで、好ましくは約5 %までのパルプ濃度範囲に相当する。低コンシステンシーパルプは通常の遠心ポ ンプによりくみ出し可能でありおよびプレスロールなしにデッカー(deckers) およびフィルターを使用して製造される懸濁物である。 ここで使用する、用語「中コンシステンシー」は約6 %ないし20%パルプ濃度範囲に相当する。約15%より低い、中コンシステン シーはフィルターにより製造できる。このコンシステンシーレベルはブラウンス トック洗浄系および漂白系の真空ドラムフィルターに残るパルプマットのコンシ ステンシーである。ブラウンストック洗浄器または漂白段階洗浄器のいずれかの 洗浄器からのスラリーのコンシステンシーは約9%ないし15%である。上記約 15%の中コンシステンシーパルプはプレスロールにより製造できる。リドホル ム(Ridholm)は、中コンシステンシーパルプに対する通常の範囲は約10%な いし18%でありと述べ、ならびにラプソン(Rapson)は中コンシステンシーパ ルプに対する通常範囲は約9ないし15%と述べている。中コンシステンシーパ ルプは特殊な機械によりポンプくみ出し可能である。 ここで使用する、用語「高コンシステンシー」は約20%ないし約65%パル プ濃度範囲に相当する。リドホルムは、高コンシステンシーパルプの濃度の範囲 は約25%ないし35%であると述べ、ならびにラプソンは高コンシステンシー パルプに対する濃度範囲は約20%ないし35%と述べている。これら高コンシ ステンシーパルプはプレスの使用によってのみ得ることができる。液相は繊維に より多く吸収され、そしてパルプは非常に短い距離のみポンプでくみ出すことが できる。 ここで使用する、用語「パルプ化」はブラウンストックを作るためのリグノセ ルロース材料の蒸解をさすその 通常の意味で使用する。パルプ化方法は、例えばクラフト法、クラフト−AQ法 および拡張した脱リグニン化の他の形態を含む。 ここで使用する、用語「改良クラフト法」は拡張した脱リグニン化法およびク ラフト−AQ法を除く全ての他の改良クラフト法に関する。クラフト−AQ法は 当業分野の特別な地位および容認を得ておりそしてその名前により単独に公知で ある。パルプ化に続く酸素脱リグニン化段階は脱リグニン法を拡張しないが、む しろパルプを漂白しまたは白色化するための最初の脱リグニン段階である。 パルプ化工程または漂白工程の完了を決める測定の2つの主なタイプがある。 測定は、パルプの「脱リグニン化度合(degree of delignification)」および 「白色度(brightness)」として言及される。脱リグニン化度合は、より遅い漂 白段階のようにリグニンの少量のみがパルプ中に存在する場合にはほどんど正確 でないため、通常パルプ化工程および初期の漂白段階に関して使用される。白色 度の係数は、リグニンの少量のみが存在し、そしてパルプが薄く着色し、そして より高い反射性の場合により正確であるため、通常漂白工程に関して使用される 。脱リグニン化度合を測定する多くの方法があるが、多くは過マンガン酸試験の バリエーションである。通常過マンガン酸試験は、特定の条件下でオーブン乾燥 したパルプの1グラムにより消費される1/10規定の過マンガ ン酸カリウム溶液の立法センチメートル数である過マンガン酸数「K no.」 を規定する。このK no.はTAPPI標準試験T−214により測定される 。 パルプ白色度の測定に対してもまた多くの方法がある。バルプ白色度は反射 性の測定およびその値を比率のパーセントとして表す。パルプ白色度を測定する ための標準的方法は、最大GE白色度のパーセントとして表されるGE白色度( GEB)である。GE白色度はTAPPI公定方法T−452により測定される 。 パルプ白色度を測定するための第二の方法は最大ISO白色度のパーセントと して表されるISO白色度(ISO)である。ISO白色度はTAPPI公定方 法T−525により測定される。 木材パルプの粘稠度は個々の木材繊維を構成するセルロース鎖の重合の程度の 測定値である。パルプ粘稠度を測定する標準的測定方法は銅エチレンジアミン( CED)粘度である。粘稠度として単に述べられるCED粘度はセントリポイズ (cp)の単位で示される。粘度はTAPPI公定方法T−230により測定さ れる。 パルプ粘稠度を測定するための第二の方法はdm3/kgの単位で表わされる極 限粘度数である。極限粘度数はASTM公定方法D−1795により測定される 。 本発明に従って、リグノセルロースパルプはパルプ漂白段階の前に少なくとも 約90m2/kgの比表面積に毛羽立たされる。パルプの比表面積は十分なパルプ 表面積を 提供して漂白剤との最適に反応しそして漂白反応の割合を増加させるため少なく とも約90m2/kgであるべきである。一般にリグノセルロースパルプのより大 きな比表面積は、漂白段階中のパルプによるより低い漂白剤消費および得られた パルプのより大きいパルプ粘稠度、パルプ強さおよびGE白色度が得られる。好 ましい具体例では、リグノセルロースパルプを少なくとも約100m2/kg、よ り好ましくは少なくとも約120m2/kg、および最も好ましくは少なくとも約 180m2/kgの比表面積になるよう毛羽立たされる。他の好ましい具体例では リグノセルロースパルプを約100m2/kgないし約1000m2/kg、より好ま しくは約120m2/kgないし約500m2/kg、およびさらに好ましくは約18 0m2/kgないし約350m2/kgに毛羽立たされる。 本発明で使用できるは木材は硬材および軟材の両方を含む。一つの具体例では リグノセルロースパルプは硬材から製造される。他の具体例ではリグノセルロー スパルプは軟材から製造される。好ましくはリグノセルロースパルプは軟材から 製造される。さらに好ましくはリグノセルロースパルプはマツ材から製造される 。最も好ましくはリグノセルロースパルプはクラフト/AQ−O法のマツ材供給 原料(feedstock)から製造される。まだ他の具体例はリグノセルロースパルプ が硬材および軟材の混合物から製造される。 一般に、全ての少なくとも約90m2/kgの比表面積に ついて高コンシステンシーパルプを毛羽立たせるフルッフィング装置(fluffing apparatus)が使用できる。フルッファー(fluffer)の例がリファイナーフル ッファー(refiner fluffer)およびピンフルッファー(pin fluffer)である。 好ましい具体例ではフルファーはリファイナーフルッファーである。本発明によ る有益な装置は技術的に十分周知であるフルッフィング装置からなりおよびその ため特定の装置の選択が当業者に明らかである。 本発明のリグノセルロースパルプは高コンシステンシーを有するパルプである 。好ましい具体例では、パルプのコンシステンシーは約20%ないし約65%、 より好ましくは約28%ないし約55%、および最も好ましくは約35%ないし 約48%である。 本発明のリグノセルロースパルプはケミカルパルプまたはメカニカルパルプで あってよい。好ましくは、リグノセルロースパルプはケミカルパルプである。本 発明の漂白方法はまたパルプの最終的な漂白段階でも使用できる。 本発明のリグノセルロースパルプに対する漂白剤は迅速に反応する気体漂白剤 である。一般に、最も反応性のある漂白剤が使用されるほど、漂白反応の漂白剤 の必要量のより多くの減少および、生成パルプの粘稠性、強度およびGE白色度 のより大きな改良が得られる。気体漂白剤は技術的に非常に周知であり、例えば オゾン、酸素、 例えば元素状塩素および二酸化塩素のような塩素含有化合物を含む。好ましい気 体漂白剤はオゾンである。都合良くは、オゾンがこの明細書を通じて気体漂白剤 として言及される。 代表的なパルプ化、脱リグニン化および漂白の多段階工程は以下の段階を含む : (a)リグノセルロース材料をパルプ化しそしてパルプ化剤を回収し; (b)化学品残渣および残留リグニンを除去するためにパルプを洗浄し、パルプ をスクリーニングして繊維の束を除去し; (c)パルプをアルカリ酸素(即ち、OまたはOmの工程)で脱リグニン化し; (d)部分的に脱リグニン化したパルプを洗浄して溶解した有機物を除去し、パ ルプをスクリーニングし、および廃液の一部を再循環し; (e)パルプをキレート化および酸性化して金属イオンを結合させ、そしてpH レベルを調節し; (f)パルプを高コンシステンシーに濃縮にし; (g)パルプをオゾン(即ち、ZまたはZmの工程)のような気体漂白剤に接触 させて、材料をさらに脱リグニン化しおよび部分的に漂白し; (h)部分的に漂白されたパルプを洗浄し、および廃液の一部分を再循環し; (i)パルプをアルカリで抽出して残渣のリグニンを除 去し; (j)抽出パルプを洗浄し、そして廃液の一部分を再循環し; (k)パルプを第二の漂白剤(即ちDまたはPの工程)に接触させて該パルプを 白色化および漂白し; (l)パルプを洗浄して約70%ないし約90%のGE白色度を有する漂白生成 物を得て;および (m)P漂白段階またはD漂白段階からの廃液の一部分を再循環する。 本願をについて、種々の刊行物が参照された。これらの刊行物の開示はその技 術の言及をより十分に記載するために参考文献によりここに加えられる。 本発明は、請求の範囲の有効な範囲を限定することを意図しない以下の実施例 によりさらに詳しく説明される。実施例において、ならびに本明細書および請求 の範囲を通して、全ての部およびパーセントは他に明らかにしない限り最終組成 物の重量による。 実施例1−8 これらの実施例は適当な比表面積を有する毛羽立たせたパルプを使用する結果 として高コンシステンシーのオゾン漂白の改良を説明する。 マツ材供給原料をリファイナーフラッファー、2本ピンフラッファー、衝撃フ ラッファー(impact fluffer)および実験室用のハンマーミルを使用して毛羽立 たせる。さらに、粗く寸断(shred)するが毛羽立たせないパルプ もまた使用する。パルプはオゾン施用の一範囲を使用して漂白しそして選択され たオゾン化パルプは抽出され二酸化塩素漂白段階に2回暴露する。 GE白色度33.7%、粘稠度15.9cp,およびK no.,7.7を有 するクラフト/AQ−Oマツ材供給原料を使用する。パルプを希釈し、酸性化し そしてキレート化して、そして次にプレスする。高コンシステンシープレスマッ トはシュレッダーコンベアに導かれ、次に後の毛羽立たせ〔フラッフィング(fl uffing)〕の為に集められる。タイプ5120リファイナープレートで、該プレ ートが0.5mmないし6.0mmの間隔であるものを備えたサンズ デフィブレー ター(Sunds Defibrator)500mmパイロットリファイナーフラッファーを使用し てリファイナーによる毛羽立たせ(リファイナーフラッフィング)が行われる。 ピンによる毛羽立たせは生産規模のピンフラッファーを使用して行われる。毛羽 立たせはまた改良されたブレンダーを含む実験室用の装置、および実験室用のピ ンフラッファーを使用して行われる。 これらのパルプのそれぞれに対する毛羽立たせの程度はR.G.ガーナーおよ びR.J.ケルケス(R.G.Garner and R.J.Kerekes)によりPulp Paper Canada Transactions ,Vol.79(9),TR82(1978)に記載された空力抵抗法を使用して およびA.A.ロバートソンおよびS.G.メーソン(A.A.Robertson and S.G. Mason)によるPulp Paper Magazine Canada, Vol 50(12),103(1949)に記 載され たデータ分析手順を使用して測定する。表Aは本研究で試験された幾つかのパル プに対して得られた結果を示す。比表面積は、それぞれ毛羽立たせないパルプ( シュレッダー)に対して34m2/o.d.kgと同様に低いパルプから、十分に毛羽 立たせたパルプ(リファインナー)に対して226m2/o.d.kgと同様に高いパ ルプまでの範囲である。 次にパルプはオゾン消費レベルのある範囲を使用してオゾン漂白される。図1 はオゾン消費量に対するGE白色度としてプロットした結果を示す。最良のリフ ァイナーによる毛羽立たせパルプはISO白色度53%に到達するのに4.8k gO3/ODMT(ODMT−o.d.メートルトン)のみを必要とし、同時に 毛羽立たせの最も悪いシュレッダーパルプは30%を越えるより多いオゾン(約 6.5kgO3/ODMT)を要求する。図2は極限粘度数に対するGE白色度 としてプロットした結果を示す。図2はリファイナーのパルプが与えられた白色 度において最も高い粘稠度を持ち、同時にシュレッダーパルプの粘稠度は中でも 最も低いことを示す。 ISO白色度53%におけるオゾン消費量およびパルプ粘稠度を計算して、パ ルプのそれぞれに対し、図1および図2のデータの直線回帰を示した。結果は、 空力学的比表面積の関数として図3Aおよび3Bにプロットされ、そこでは比表 面積の増加がISO白色度53%に達するのに必要なオゾンの量を減少させおよ び得られたパルプの粘稠性を増加させる有利な効果をもつと考え得る。 実施例9−12 これらの実施例はさらにパルプの毛羽立たせの程度と最適な高コンシステンシ ーオゾン漂白の間の関係を説明する。 K/AQ−Oパルプを上に記載した方法を使用する4つの異なる方法で毛羽立 たせる。パルプは初期GE白色度33.7%、K no.8.0、および粘稠度 16.2cpを有する。フラッフィング後、比表面積をそれぞれのパルプについ て測定する。リファイナーのパルプが最も高い比表面積166m2/kgを有し、 およびシュレッダーのパルプが最も低い比表面積43m2/kgを有する。毛羽立 たせたパルプをおおよそ同じGE白色度にオゾンを使用して漂白する。結果を表 Bに示す。オゾン漂白後、最良の毛羽立たせたパルプ(リファイナー)は最も高 いGE白色度、最も高い粘稠度および最も低いオゾン消費量であり、他方最も乏 しく毛羽立たせたパルプ(シュレッダー)は最も低い白色度、最も低い粘稠度、 および最も高いオゾン消費量である。 オゾン漂白パルプのそれぞれを抽出しそして2つの二酸化塩素漂白段階で漂白 し、その結果を表Bに示す。オゾン漂白前にリファイナーで毛羽立たされそして オゾン漂白後最も高い粘稠度を有するたパルプは続くGE白色度89%までの漂 白後も高い粘稠度を維持し、この漂白レベルに達するのに最も少ない二酸化塩素 量を必要とする。これと比較して、十分毛羽立たせてないパルプはよ り低い粘稠度および同じ白色度に達するためにより多くの二酸化塩素を要求する 。 これらの4つのパルプの強さが評価される。標準TAPPI手順T−205お よびT−248によりPFIミルが使用され、ハンドシート(handsheets)が製 造される。図4は引張指数に対してプロットされた引裂指数を示す。与えられた 引張指数における引裂指数を比較すると、リファイナーによるパルプはシュレッ ダーによるパルプよりも10−20%高く、ピンおよび衝撃ファンファーを使用 して毛羽立たせたパルプよりも5−10%高い。 それらの結果は減少したオゾン必要量、最終的漂白に対する減少した薬品必要 量ならびに改良されたパルプ粘稠度および強度の見地から他のタイプの毛羽立た せをこえてリファイナーによる毛羽立たせについての利点が見られる。資本と操 業経費の見地からリファイナーファンファー、ピンファンファーおよび衝撃ファ ンファー、およびシュレッダーの比較がなされた。オゾン必要量の減少はリファ イナーファンファーに対して要求される増大する資金を相殺し、評価された全て の方法に対する基本的に等しいコストの結果となる。リファイナーファンファー により殆ど同じコストにおけるより強靭な製品がえられる。 要約 リファイナーフラッファーは最良の繊維分離を生成する。他の選択的手段を1 0%ないし30%越えてオゾン必要量を減少するリファイナーフラッフィングに よるオ ゾン漂白の結果において比表面積が顕著な効果をもつことが見いだされた。最終 的な漂白に対する薬品必要量もまた減少する。改良された毛羽立たせはオゾン段 階後、より高いパルプ粘稠度(lcpまたは35dm3/kgまでにより)を生じ 、最終的に漂白されたパルプについても同様である。最終的な漂白後、リファイ ナーにより毛羽立たせたパルプはより高い強度をもつ。与えられた引張強さにお けるリファイナーにより毛羽立たせたパルプに対する引裂強さの係数はピンまた は衝撃フラッファーにより毛羽立たせたパルプよりも約5ないし10%高くおよ び乏しく毛羽立たせたシュレッダーパルプよりも10%ないし20%高い。 より良いフラッフィングに関するより高い資本経費は、より良いフラッフィン グによる減少されたオゾン必要量のため、オゾン発生装置コストの減少により補 填される。結果は経済的な分析が行われた全ての4つのフラッフィング選択手段 が非常に似通った資本経費であることを示す。 本発明はこのように記載されるが、同じものは多くの方法により変化できるこ とは明らかである。このようなバリエーションは本発明の意図および範囲を逸脱 すると見なすべきではなくおよびすべてのこのような変更は以下に示す請求の範 囲に含まれることを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a)第一のGE白色度を有する高コンシステンシーパルプを、パルプろ 水度を実質的に変えることなく少なくとも約90m2/kgの比表面積になるよう に毛羽立たせること;および (b)毛羽立たせたパルプを気体漂白剤と接触させて第二のより高いGE白色度 を有する漂白されたパルプをつくることよりなる段階からなる; 高コンシステンシーを有するリグノセルロースパルプを第一のGE白色度から第 二のより高いGE白色度へ漂白するための増加した選択性を有する方法。 2.前記リグノセルロースパルプのコンシステンシーが約20%ないし約65 %であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記リグノセルロースパルプのコンシステンシーが約28%ないし約55 %であることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.前記リグノセルロースパルプがケミカルパルプであることを特徴とする請 求項1に記載の方法。 5.前記リグノセルロースパルプが軟材から製造されることを特徴とする請求 項1に記載の方法。 6.前記リグノセルロースパルプがマツから製造されることを特徴とする請求 項5に記載の方法。 7.前記リグノセルロースパルプが硬材から製造されることを特徴とする請求 項1に記載の方法。 8.前記比表面積が少なくとも約100m2/kgであることを特徴とする請求 項1に記載の方法。 9.前記比表面積が少なくとも約120m2/kgであることを特徴とする請求 項8に記載の方法。 10.前記比表面積が少なくとも約180m2/kgであることを特徴とする請求 項9に記載の方法。 11.前記比表面積が約100m2/kgないし約1000m2/kgであることを特 徴とする請求項1に記載の方法。 12.前記比表面積が約120m2/kgないし約500m2/kgであることを特徴 とする請求項11に記載の方法。 13.前記比表面積が約180m2/kgないし約350m2/kgであることを特徴 とする請求項12に記載の方法。 14.前記気体漂白剤がオゾンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。 15.(a)第一のGE白色度を有する高コンシステンシーパルプを、パルプろ 水度を実質的に変えることなく、少なくとも約90m2/kgの比表面積になるよ うに毛羽立たせること;および (b)毛羽立たせたパルプを気体漂白剤と接触させて第二のより高いGE白色 度を有する漂白されたパルプにすることよりなる段階からなる;リグノセルロー スパルプを漂白するための増加した選択性を有する方法により製造される高コン システンシーをもつ漂白したリグノセルロースパルプ。 16.前記リグノセルロースパルプのコンシステンシーが 約20%ないし約65%であることを特徴とする請求項15に記載のリグノセル ロースパルプ。 17.前記リグノセルロースパルプのコンシステンシーが約28%ないし約55 %であることを特徴とする請求項16に記載のリグノセルロースパルプ。 18.前記パルプがケミカルパルプであることを特徴とする請求項15に記載の リグノセルロースパルプ。 19.段階(a)の前記パルプが軟材から製造されることを特徴とする請求項1 5に記載のリグノセルロースパルプ。 20.段階(a)の前記リグノセルロースパルプがマツから製造されることを特 徴とする請求項19に記載のリグノセルロースパルプ。 21.段階(a)の前記リグノセルロースパルプが硬材から製造されることを特 徴とする請求項15に記載のリグノセルロースパルプ。 22.前記比表面積が少なくとも約100m2/kgであることを特徴とする請求 項15に記載のリグノセルロースパルプ。 23.前記比表面積が少なくとも約120m2/kgであることを特徴とする請求 項22に記載のリグノセルロースパルプ。 24.前記比表面積が少なくとも約180m2/kgであることを特徴とする請求 項23に記載のリグノセルロースパルプ。 25.前記比表面積が約100m2/kgないし約1000m2/kgであることを特 徴とする請求項15に記載のリグノセルロースパルプ。 26.前記比表面積が約120m2/kgないし約500m2/kgであることを特徴 とする請求項25に記載のリグノセルロースパルプ。 27.前記比表面積が約180m2/kgないし約350m2/kgであることを特徴 とする請求項26に記載のリグノセルロースパルプ。 28.前記気体漂白剤がオゾンであることを特徴とする請求項15に記載のリグ ノセルロースパルプ。 29.前記毛羽立たせたパルプのパルプろ水度が約15%より低く変化される請 求項1に記載の方法。 30.前記毛羽立たせたパルプのパルプろ水度が約15%より低く変化される請 求項15に記載のリグノセルロースパルプ。
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