JPH0848561A - 溶融ガラス用クレ−パ−ツ - Google Patents
溶融ガラス用クレ−パ−ツInfo
- Publication number
- JPH0848561A JPH0848561A JP6208075A JP20807594A JPH0848561A JP H0848561 A JPH0848561 A JP H0848561A JP 6208075 A JP6208075 A JP 6208075A JP 20807594 A JP20807594 A JP 20807594A JP H0848561 A JPH0848561 A JP H0848561A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten glass
- slurry
- glass
- clay
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B5/00—Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
- C03B5/16—Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
- C03B5/167—Means for preventing damage to equipment, e.g. by molten glass, hot gases, batches
- C03B5/1672—Use of materials therefor
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 クレ−パ−ツ内壁面より溶解ガラス中に泡を
混入させることのない溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供
する。 【構成】 溶融ガラス用クレ−パ−ツを、例えば焼結ア
ルミナにβ−Al2 O3を添加してスラリーを得ると共
に、このスラリーを鋳込み成形法により成形後、焼成す
ることで完成する。
混入させることのない溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供
する。 【構成】 溶融ガラス用クレ−パ−ツを、例えば焼結ア
ルミナにβ−Al2 O3を添加してスラリーを得ると共
に、このスラリーを鋳込み成形法により成形後、焼成す
ることで完成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス工業炉用耐火物の
うち、特に鋳込み成形法により成形した後、焼成するこ
とにより製造される溶融ガラス用クレ−パ−ツに関する
ものである。
うち、特に鋳込み成形法により成形した後、焼成するこ
とにより製造される溶融ガラス用クレ−パ−ツに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス窯あるいは溶融ガラス吐き出しに
用いるクレ−パ−ツは、その内周壁面に接する溶融ガラ
スとの間で反応が生じないように安定した耐火物で成形
される。例えば、ガラス窯フィーダ部内張り耐火物に発
生した泡が溶融ガラス中に混入し、ガラスの品位を低下
せしめることを防ぐために、0.1〜0.5重量%のC
aO、MgOおよびNa2 Oの一種または二種以上を含
有させたジルコン耐火物が紹介されている。(特公平3
−39986号公報)
用いるクレ−パ−ツは、その内周壁面に接する溶融ガラ
スとの間で反応が生じないように安定した耐火物で成形
される。例えば、ガラス窯フィーダ部内張り耐火物に発
生した泡が溶融ガラス中に混入し、ガラスの品位を低下
せしめることを防ぐために、0.1〜0.5重量%のC
aO、MgOおよびNa2 Oの一種または二種以上を含
有させたジルコン耐火物が紹介されている。(特公平3
−39986号公報)
【0003】この耐火物においては、Na2 Oの供給源
として炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナト
リウムおよびホウ酸ナトリウムが使用できるとしてい
る。また溶融ガラス吐き出し用オリフィスの内周壁面に
Na成分を含む溶液を塗布した後、乾燥あるいは熱処理
を施す等の工夫を施したり、またはオリフィスの外周壁
面にアルミニュウム、クロム等の金属の還元剤層を設け
ることで、溶融ガラス中の酸素イオンの接近を阻止し、
オリフィスの内周壁表面に酸素の泡が発生しないように
した例も報告されている。(実開平5−62534号公
報)
として炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナト
リウムおよびホウ酸ナトリウムが使用できるとしてい
る。また溶融ガラス吐き出し用オリフィスの内周壁面に
Na成分を含む溶液を塗布した後、乾燥あるいは熱処理
を施す等の工夫を施したり、またはオリフィスの外周壁
面にアルミニュウム、クロム等の金属の還元剤層を設け
ることで、溶融ガラス中の酸素イオンの接近を阻止し、
オリフィスの内周壁表面に酸素の泡が発生しないように
した例も報告されている。(実開平5−62534号公
報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鋳込み成形
用の原料(泥漿)スラリーにNa成分を含む溶液を添加
した場合、スラリーの粘性が変化し、溶融ガラス用クレ
−パ−ツを成形する場合の鋳込み作業が困難となる技術
的課題があり、また前記した内周壁面にNa成分を含む
溶液を塗布したクレ−パ−ツは、Na成分の特質が起因
して空気中の水分を吸収し易く、Na成分の塗布後に長
期間保管した場合、低発砲性の効果が得られなくなり、
溶融ガラス中に酸素等の泡を発生せしめ、これがガラス
製品中に残留して製品の品位を著しく低下させるという
技術的課題を有している。
用の原料(泥漿)スラリーにNa成分を含む溶液を添加
した場合、スラリーの粘性が変化し、溶融ガラス用クレ
−パ−ツを成形する場合の鋳込み作業が困難となる技術
的課題があり、また前記した内周壁面にNa成分を含む
溶液を塗布したクレ−パ−ツは、Na成分の特質が起因
して空気中の水分を吸収し易く、Na成分の塗布後に長
期間保管した場合、低発砲性の効果が得られなくなり、
溶融ガラス中に酸素等の泡を発生せしめ、これがガラス
製品中に残留して製品の品位を著しく低下させるという
技術的課題を有している。
【0005】本発明は、このような技術的課題に着目し
て成されたものであり、クレ−パ−ツ原料のスラリーの
粘性が変化することなく、従ってクレ−パ−ツの成形に
あたっての鋳込み作業を容易とし、且つ成形後のクレ−
パ−ツ内壁面より溶融ガラス中に泡を混入させることの
ない溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供することを目的と
するものである。
て成されたものであり、クレ−パ−ツ原料のスラリーの
粘性が変化することなく、従ってクレ−パ−ツの成形に
あたっての鋳込み作業を容易とし、且つ成形後のクレ−
パ−ツ内壁面より溶融ガラス中に泡を混入させることの
ない溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に成された本発明に係る溶融ガラス用クレ−パ−ツは、
例えば焼結アルミナとβ−Al2 O3 を原料構成とし、
β−Al2 O3 に由来するNa2 Oを1重量%以上、1
0重量%以下含有し、かつ鋳込み成形法により成形後、
焼成にて製造されることを特徴とするものである。この
様な原料配合および成形処置の成された溶融ガラス用ク
レ−パ−ツにおいては、クレ−パ−ツ原料であるスラリ
ーの粘性が変化することなく、従ってクレ−パ−ツの成
形にあたっての鋳込み作業が容易であり、焼成にて完成
された溶融ガラス用クレ−パ−ツは優秀な低発泡特性を
得ることができる。また本発明にかかるクレ−パ−ツと
しては特にオリフィス、プランジャロッド、スタ−ラ、
スリ−ブ等をあげることができる。
に成された本発明に係る溶融ガラス用クレ−パ−ツは、
例えば焼結アルミナとβ−Al2 O3 を原料構成とし、
β−Al2 O3 に由来するNa2 Oを1重量%以上、1
0重量%以下含有し、かつ鋳込み成形法により成形後、
焼成にて製造されることを特徴とするものである。この
様な原料配合および成形処置の成された溶融ガラス用ク
レ−パ−ツにおいては、クレ−パ−ツ原料であるスラリ
ーの粘性が変化することなく、従ってクレ−パ−ツの成
形にあたっての鋳込み作業が容易であり、焼成にて完成
された溶融ガラス用クレ−パ−ツは優秀な低発泡特性を
得ることができる。また本発明にかかるクレ−パ−ツと
しては特にオリフィス、プランジャロッド、スタ−ラ、
スリ−ブ等をあげることができる。
【0007】
【作用】本発明の溶融ガラス用クレ−パ−ツにおいて
は、β−Al2 O3 に由来するNa2 Oを1重量%以上
含有することが好ましい。Na2 Oの含有量が1重量%
未満であっては、完成後のクレ−パ−ツは溶融ガラス中
への泡の混入を防ぐことができないことが実験比較の結
果判明している。また、Na2 Oの含有量が10重量%
以下であることが好ましい。10重量%を越えさせない
理由として、β−Al2 O3 は一般的にNa2 Oを10
重量%以上含むことはなく、Na2 Oの含有量が10重
量%以上となるためには必然的にβ−Al2 O3 以外の
Na2 O源となる物質を更に添加する必要がある。この
場合原料(泥漿)スラリーの粘性が高くなり過ぎて鋳込
み型へ流し込めなくなったり、粘性を下げるために原料
スラリー濃度を薄くすると、離型の際に成形体が型には
りついてしまい、結果的に成形体を得ることが不可能と
なるからである。また、本発明のクレ−パ−ツとしては
各種クレ−パ−ツの中でも特に過酷な条件で用いられる
オリフィスに用いると、いっそう本発明の効果を得るこ
とができる。
は、β−Al2 O3 に由来するNa2 Oを1重量%以上
含有することが好ましい。Na2 Oの含有量が1重量%
未満であっては、完成後のクレ−パ−ツは溶融ガラス中
への泡の混入を防ぐことができないことが実験比較の結
果判明している。また、Na2 Oの含有量が10重量%
以下であることが好ましい。10重量%を越えさせない
理由として、β−Al2 O3 は一般的にNa2 Oを10
重量%以上含むことはなく、Na2 Oの含有量が10重
量%以上となるためには必然的にβ−Al2 O3 以外の
Na2 O源となる物質を更に添加する必要がある。この
場合原料(泥漿)スラリーの粘性が高くなり過ぎて鋳込
み型へ流し込めなくなったり、粘性を下げるために原料
スラリー濃度を薄くすると、離型の際に成形体が型には
りついてしまい、結果的に成形体を得ることが不可能と
なるからである。また、本発明のクレ−パ−ツとしては
各種クレ−パ−ツの中でも特に過酷な条件で用いられる
オリフィスに用いると、いっそう本発明の効果を得るこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る溶融ガラス用クレ−パ−
ツについて図面を参照して説明する。図1は溶融ガラス
吐き出し用オリフィスを具備したガラスゴブフィーダの
一例を示している。このガラスゴブフィーダは、溶解さ
れた溶融ガラス1を導くフィーダの先端に設けたスパウ
ト2と、このスパウト2の底部開口部2aに取り付けら
れ、中央に吐き出し穴3aが設けられた溶融ガラス吐き
出し用オリフィス3より構成されている。更に図示され
ていないが、溶融ガラスが供給されてくる右側にはスタ
−ラが設けられている。そして、スパウト2内には、溶
融ガラス1を撹拌するための回転スリーブ4と、回転ス
リーブ4の軸心上において、上下運動を成すプランジャ
ロッド5が配置されている。
ツについて図面を参照して説明する。図1は溶融ガラス
吐き出し用オリフィスを具備したガラスゴブフィーダの
一例を示している。このガラスゴブフィーダは、溶解さ
れた溶融ガラス1を導くフィーダの先端に設けたスパウ
ト2と、このスパウト2の底部開口部2aに取り付けら
れ、中央に吐き出し穴3aが設けられた溶融ガラス吐き
出し用オリフィス3より構成されている。更に図示され
ていないが、溶融ガラスが供給されてくる右側にはスタ
−ラが設けられている。そして、スパウト2内には、溶
融ガラス1を撹拌するための回転スリーブ4と、回転ス
リーブ4の軸心上において、上下運動を成すプランジャ
ロッド5が配置されている。
【0009】このように構成されたガラスゴブフィーダ
においては、プランジャロッド5の上下運動によって、
溶融ガラス1がオリフィス3の中央に設けた吐き出し穴
3aより吐出され、例えばガラス整形用金型(図示せ
ず)上にガラスゴブ1aが供給される。前記溶融ガラス
用オリフィス3、スリ−ブ4、プランジャロッド5、ス
タ−ラは、前述したとおり、例えば焼結アルミナとβ−
Al2 O3 を原料構成とし、β−Al2 O3 に由来する
Na2 Oを1重量%以上、10重量%以下含有し、かつ
鋳込み成形法により成形後、焼成にて製造される。
においては、プランジャロッド5の上下運動によって、
溶融ガラス1がオリフィス3の中央に設けた吐き出し穴
3aより吐出され、例えばガラス整形用金型(図示せ
ず)上にガラスゴブ1aが供給される。前記溶融ガラス
用オリフィス3、スリ−ブ4、プランジャロッド5、ス
タ−ラは、前述したとおり、例えば焼結アルミナとβ−
Al2 O3 を原料構成とし、β−Al2 O3 に由来する
Na2 Oを1重量%以上、10重量%以下含有し、かつ
鋳込み成形法により成形後、焼成にて製造される。
【0010】この場合、Na2 O源としてβ−Al2 O
3 を用いる理由は、鋳込み成形用の原料(泥漿)スラリ
ーにNa成分としてβ−Al2 O3 を添加した場合、ス
ラリーの粘性が変化せず、鋳込み成形が可能となるため
である。次に本発明の溶融ガラス用オリフィスについて
の実施例を以下の表1に示す。すなわち以下に示す表1
の実施例No.1乃至実施例No.3は、焼結アルミナ
とβ−Al2 O3 を所定量秤量後、水と分散剤を加えて
撹拌混合することで、鋳込み成形用スラリーを得、そし
てスラリーを65×65×230mmの石膏型に鋳込
み、脱型後乾燥焼成することで耐火物試料を作成したも
のである。この様にして得た各耐火物試料を15×15
×10mmに切り出して発泡試験用テストピースとし
た。発泡試験はテストピース上にプリントガラスを載
せ、電気炉にて1250℃で30分加熱し、その後室温
まで冷却後、フタル酸ジメチルに浸し、顕微鏡で泡の状
況を観察した。尚、見掛気孔率(%) 、かさ比重、圧縮強
さ(MPa) についても測定し、その結果を表1に示した。
3 を用いる理由は、鋳込み成形用の原料(泥漿)スラリ
ーにNa成分としてβ−Al2 O3 を添加した場合、ス
ラリーの粘性が変化せず、鋳込み成形が可能となるため
である。次に本発明の溶融ガラス用オリフィスについて
の実施例を以下の表1に示す。すなわち以下に示す表1
の実施例No.1乃至実施例No.3は、焼結アルミナ
とβ−Al2 O3 を所定量秤量後、水と分散剤を加えて
撹拌混合することで、鋳込み成形用スラリーを得、そし
てスラリーを65×65×230mmの石膏型に鋳込
み、脱型後乾燥焼成することで耐火物試料を作成したも
のである。この様にして得た各耐火物試料を15×15
×10mmに切り出して発泡試験用テストピースとし
た。発泡試験はテストピース上にプリントガラスを載
せ、電気炉にて1250℃で30分加熱し、その後室温
まで冷却後、フタル酸ジメチルに浸し、顕微鏡で泡の状
況を観察した。尚、見掛気孔率(%) 、かさ比重、圧縮強
さ(MPa) についても測定し、その結果を表1に示した。
【0011】
【表1】
【0012】また、表2に比較例No.1乃至No.5
を示す。この比較例は、焼結アルミナとβ−Al2 O3
からなるもの(比較例No.2)、焼結アルミナからな
るもの(比較例No.1、比較例No.3、比較例N
o.4)、あるいは焼結アルミナとβ−Al2 O3 にN
a2 CO3 に加えたもの(比較例No.5)からなるも
のに水と分散剤を加えて撹拌混合することで、鋳込み成
形用スラリーを得た。そして、比較例1、比較例2はス
ラリーを65×65×230mmの石膏型に鋳込み、脱
型後乾燥焼成した。この様にして得た各耐火物試料を1
5×15×15mmのテストピース形状に切り出し、テ
ストピースとした。なお、比較例5においては、成形体
が得られなかった。
を示す。この比較例は、焼結アルミナとβ−Al2 O3
からなるもの(比較例No.2)、焼結アルミナからな
るもの(比較例No.1、比較例No.3、比較例N
o.4)、あるいは焼結アルミナとβ−Al2 O3 にN
a2 CO3 に加えたもの(比較例No.5)からなるも
のに水と分散剤を加えて撹拌混合することで、鋳込み成
形用スラリーを得た。そして、比較例1、比較例2はス
ラリーを65×65×230mmの石膏型に鋳込み、脱
型後乾燥焼成した。この様にして得た各耐火物試料を1
5×15×15mmのテストピース形状に切り出し、テ
ストピースとした。なお、比較例5においては、成形体
が得られなかった。
【0013】比較例3は前述のようにスラリーを65×
65×230mmの石膏型に鋳込み、脱型後乾燥焼成
し、この様にして得た各耐火物試料を15×15×15
mmのテストピース形状に切り出し、更に前記耐火物試
料を飽和ほう砂水溶液に浸し、次いで乾燥しテストピー
スとした。また比較例4は、スラリーを65×65×2
30mmの石膏型に鋳込み、脱型後乾燥焼成し、この様
にして得た各耐火物試料を15×15×15mmのテス
トピース形状に切り出した後、さらに飽和ほう砂水溶液
に浸し、次いで乾燥後500℃以上で熱処理し、テスト
ピースとした。
65×230mmの石膏型に鋳込み、脱型後乾燥焼成
し、この様にして得た各耐火物試料を15×15×15
mmのテストピース形状に切り出し、更に前記耐火物試
料を飽和ほう砂水溶液に浸し、次いで乾燥しテストピー
スとした。また比較例4は、スラリーを65×65×2
30mmの石膏型に鋳込み、脱型後乾燥焼成し、この様
にして得た各耐火物試料を15×15×15mmのテス
トピース形状に切り出した後、さらに飽和ほう砂水溶液
に浸し、次いで乾燥後500℃以上で熱処理し、テスト
ピースとした。
【0014】この様にして処理したテストピースを実施
例と同様の方法にて発泡試験に供した。なお、鋳込み成
形用として得たスラリーに飽和ほう砂水溶液の添加を試
みたが、スラリーの粘性が増し、石膏型への供給が困難
となって成形することが不可能であった。また見掛気孔
率(%) 、かさ比重、圧縮強さ(MPa) についても測定し、
その結果も表2に示した。
例と同様の方法にて発泡試験に供した。なお、鋳込み成
形用として得たスラリーに飽和ほう砂水溶液の添加を試
みたが、スラリーの粘性が増し、石膏型への供給が困難
となって成形することが不可能であった。また見掛気孔
率(%) 、かさ比重、圧縮強さ(MPa) についても測定し、
その結果も表2に示した。
【0015】
【表2】
【0016】表1及び表2に示す本発明の実施例および
比較例の各々の数例からも理解されるとおり、Na2 O
の含有量が1重量%未満であっては、比較例3、比較例
4に示される焼成後飽和ホウ砂水溶液に浸す後乾燥して
なるオリフィスを除き、完成後のオリフィスは溶融ガラ
ス中への泡の混入を防ぐことができないことが実験比較
の結果判明した。
比較例の各々の数例からも理解されるとおり、Na2 O
の含有量が1重量%未満であっては、比較例3、比較例
4に示される焼成後飽和ホウ砂水溶液に浸す後乾燥して
なるオリフィスを除き、完成後のオリフィスは溶融ガラ
ス中への泡の混入を防ぐことができないことが実験比較
の結果判明した。
【0017】また、比較例No.5に示すようにNa2
Oの含有量が10重量%を越えさせる場合には、必然的
にβ−Al2 O3 以外の物質の含有量を増加させなけれ
ばならず、原料(泥漿)スラリーの粘性が変化し、従っ
てオリフィスの成形にあたっての鋳込み作業が困難にな
り、成形体が得られなかった。
Oの含有量が10重量%を越えさせる場合には、必然的
にβ−Al2 O3 以外の物質の含有量を増加させなけれ
ばならず、原料(泥漿)スラリーの粘性が変化し、従っ
てオリフィスの成形にあたっての鋳込み作業が困難にな
り、成形体が得られなかった。
【0018】尚、比較例No.3及びNo.4からわか
るように焼成後飽和ホウ砂水溶液に浸した後乾燥したも
のにあっても、発泡試験の結果、本実施例と同様泡の発
生は認められなかったが、後処理を必要とするという点
で本発明より劣るものであり、またNa成分の特質が起
因して空気中の水分を吸収し易く、Na成分の塗布後に
長期間保管した場合、低発砲性の効果が得られなくなる
という従来の課題を有するものである。なお、本発明の
溶融ガラス用クレ−パ−ツに使用される前記β−Al2
O3 としては、電鋳アルミナれんが屑の使用も可能であ
る。
るように焼成後飽和ホウ砂水溶液に浸した後乾燥したも
のにあっても、発泡試験の結果、本実施例と同様泡の発
生は認められなかったが、後処理を必要とするという点
で本発明より劣るものであり、またNa成分の特質が起
因して空気中の水分を吸収し易く、Na成分の塗布後に
長期間保管した場合、低発砲性の効果が得られなくなる
という従来の課題を有するものである。なお、本発明の
溶融ガラス用クレ−パ−ツに使用される前記β−Al2
O3 としては、電鋳アルミナれんが屑の使用も可能であ
る。
【0019】
【発明の効果】以上の説明で明らかなとおり、本発明に
係る溶融ガラス用クレ−パ−ツは、例えば焼結アルミナ
にβ−Al2 O3 を添加し、β−Al2 O3 に由来する
Na2Oを1重量%以上、10重量%以下含有させるよ
うにしたので、スラリーの粘性が変化することがなく、
容易に鋳込み成形法にてクレ−パ−ツを成形することが
可能となる。また、Na成分を含む溶液を塗布するなど
の後処理を施すことなく、優秀な低発泡特性を具備した
溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供することができる。
係る溶融ガラス用クレ−パ−ツは、例えば焼結アルミナ
にβ−Al2 O3 を添加し、β−Al2 O3 に由来する
Na2Oを1重量%以上、10重量%以下含有させるよ
うにしたので、スラリーの粘性が変化することがなく、
容易に鋳込み成形法にてクレ−パ−ツを成形することが
可能となる。また、Na成分を含む溶液を塗布するなど
の後処理を施すことなく、優秀な低発泡特性を具備した
溶融ガラス用クレ−パ−ツを提供することができる。
【図1】本発明の溶融ガラス用クレ−パ−ツを用いたガ
ラスゴブフィーダの一例を示す断面図である。
ラスゴブフィーダの一例を示す断面図である。
1 溶融ガラス 1a ガラスゴブ 2 スパウト 2a 底部開口部 3 オリフィス 3a 吐き出し穴 4 スリーブ 5 プランジャロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C03B 7/088 C04B 35/101 35/66 C04B 35/68 (72)発明者 岩川 和弘 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 平野 隆明 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 吉田 光男 神奈川県川崎市川崎区夜光3丁目2番3号 東洋ガラス株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 β−Al2 O3 に由来するNa2 Oを1
重量%以上、10重量%以下含有し、かつ鋳込み成形法
により成形後、焼成にて製造されることを特徴とする溶
融ガラス用クレ−パ−ツ。 - 【請求項2】 クレ−パ−ツがオリフィスであることを
特徴とする請求項1記載の溶融ガラス用クレ−パ−ツ。 - 【請求項3】 クレ−パ−ツがスリ−ブであることを特
徴とする請求項1記載の溶融ガラス用クレ−パ−ツ。 - 【請求項4】 クレ−パ−ツがプランジャロッドである
ことを特徴とする請求項1記載の溶融ガラス用クレ−パ
−ツ。 - 【請求項5】 クレ−パ−ツがスタ−ラであることを特
徴とする請求項1記載の溶融ガラス用クレ−パ−ツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208075A JPH0848561A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 溶融ガラス用クレ−パ−ツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6208075A JPH0848561A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 溶融ガラス用クレ−パ−ツ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848561A true JPH0848561A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16550232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6208075A Pending JPH0848561A (ja) | 1994-08-09 | 1994-08-09 | 溶融ガラス用クレ−パ−ツ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0848561A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014515721A (ja) * | 2011-04-13 | 2014-07-03 | サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド | βアルミナを含む耐火物ならびにその製造および使用方法 |
US9073773B2 (en) | 2011-03-11 | 2015-07-07 | Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. | Refractory object, glass overflow forming block, and process for glass object manufacture |
US9174874B2 (en) | 2011-03-30 | 2015-11-03 | Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. | Refractory object, glass overflow forming block, and process of forming and using the refractory object |
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