JPH0848067A - 孔版印刷装置のマスタクランプ装置 - Google Patents

孔版印刷装置のマスタクランプ装置

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JPH0848067A
JPH0848067A JP18348494A JP18348494A JPH0848067A JP H0848067 A JPH0848067 A JP H0848067A JP 18348494 A JP18348494 A JP 18348494A JP 18348494 A JP18348494 A JP 18348494A JP H0848067 A JPH0848067 A JP H0848067A
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一喜 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多孔質支持体ラミネートマスタ及び多孔質支
持体の薄いマスタあるいは、支持体がなくフィルム単体
からなるマスタを用いてもシワの発生のない孔版印刷装
置のマスタクランプ装置を提供すること。 【構成】 多孔性円筒状の版胴1の外周面1Aの一つの
母線に沿って延在するステージ6と平行に回動自在に設
けた支軸14A,14Aに両端部7a,7bを支持さ
れ、ステージ6に磁気的に吸着される吸着位置とステー
ジ6から離間する離間位置とを選択的に占め、同吸着位
置を占める時にステージ6との間に製版済みのマスタ8
の先端8aを挟持するクランパ7を備える孔版印刷装置
のマスタクランプ装置100において、クランパ7を、
離間位置を占めたときにその中央部7cをステージ6か
ら離れる向きに湾曲した形状を成す略帯状の弾性体から
形成し、少なくとも中央部7cあるいは、同中央部と対
向するステージ6の部位に磁石7Bを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷装置のマスタ
クランプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷機に用いられる感熱性孔版印刷
用のマスタは、非常に薄いポリエステル等の熱可塑性樹
脂フィルム(以下、単に「フィルム」という)と、多孔
質の可撓性の支持体として絶縁性、耐熱性に優れたポリ
エチレン・テレフタレート樹脂(PET)等の合成繊維
や和紙、或いは和紙及び合成繊維を混抄したものとを貼
り合わせたラミネート構造となっている。このマスタに
対して、孔版印刷機は、サーマルヘッド等の発熱素子に
よってそのフィルム部に穿孔製版を行い、マスタを自動
搬送して多孔性円筒状の版胴の外周面に自動的に巻き付
け、そのマスタに対してプレスローラ等の押圧手段で印
刷用紙をマスタに連続的に押し付けて、版胴に設けられ
た開孔部、さらにマスタの穿孔部より、版胴内部に配置
したインキ供給部材により版胴内周面に供給される印刷
インキを滲み出させて印刷を行っている。
【0003】上記用途に用いられるマスタは、その支持
体として和紙等を使用しているため和紙繊維が絡み合っ
た部分においてはインキの通過が阻害されインキが印刷
用紙に転移せずに、ベタ部に繊維模様が出たり、細線等
がかすれる俗に言う繊維目という不具合が発生する。そ
こで、支持体となる和紙等を使用しないでフィルム単体
のみからなるマスタで印刷を行うようにすることで繊維
目を発生させないようにすることができるが、そのフイ
ルム自体の厚さは約1〜2μm程度であり、和紙ラミネ
ートマスタの厚み約40乃至50μmに比べその約20
分の1程度と非常に薄く、またフイルム材自体が高絶縁
体であり、静電気を帯びやすく搬送ローラ等に巻き付い
たり、貼り付いたりすることでジャム等が多発したり、
マスタ先端部のクランプ性が低下する問題点がある。
【0004】従来、上述した不具合の解消を図った本格
的な技術は未だないが、例えば実公平1−26463号
公報に示されているように、クランパ(クランプ片)
と、これに補強紙片部を有していないヘッドレスの印刷
マスタを挾んで接合するステージ部とが選択的に磁気的
に吸着され、この磁気的吸着力によりクランパ(クラン
プ片)とステージ部との間に印刷用マスタを挾み、印刷
用版胴に対して印刷用マスタを係止する方式が提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術においては、マスタの腰が強い場合にはクランパで
挾持されるときに、多少波打ちした状態で搬送されても
腰が有るため、クランパが下降したときに伸ばされた
り、版胴に巻装される時に徐々に弛みが緩和吸収され
て、シワ等の発生が防止されていた。しかし、フィルム
単体のみからなるマスタのようにマスタの腰が弱い場合
には、マスタの中央部に比べて両側の強度が低くなるの
で、両端が中央部よりも垂れ下がり易くなり、かまぼこ
状(逆U字状)に搬送され、両端が垂れ下がることで中
央部に比べて遅れてしまい、クランパされるときに平ら
にクランプされずに巻装時に縦シワや横シワが発生する
問題がある。
【0006】また、実公平1−26463号公報に記載
の、左右を枢軸で支持されて回動する弾性部材のクラン
パでは、その中央部が磁力によってステージ側に向かっ
て下方に湾曲するように撓み易く、クランパによるマス
タの挟持時(閉方向への回動時)にその中央部からステ
ージ部に接触してしまうこととなる。このように、クラ
ンパが回動しつつ、その中央部からステージ部に接触し
てしまうと、マスタの耳部中央部が枢軸側に向かってク
ランパの内側端によって移動されながらクランプされる
ことになるので、マスタの中央部だけがその移動方向に
延ばされるので、クランプシワが発生し易かった。
【0007】繊維目を減少させたりあるいは防止して画
質の向上を図る狙いから、マスタの多孔質支持体を薄く
する場合もあるが、この場合でもマスタ自身の強度や腰
が弱く、波打ち等が発生し易くなって、クランプが不安
定となり、マスタにシワが発生してしまうという問題点
が発生してしまう。従って、本発明は、従来の多孔質支
持体とフィルムとがラミネート構造を採るマスタ及び、
多孔質支持体の薄いあるいは多孔質支持体が全く使用さ
れないマスタを用いてもシワの発生を抑えられるマスタ
クランプ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の多孔性円
筒状の版胴の外周面の一つの母線に沿って延在するステ
ージと、上記版胴の外周面上に上記ステージと平行に設
けられた支軸と、上記支軸に両端部を支持され、上記ス
テージに磁気的に吸着される吸着位置と上記ステージか
ら離間する離間位置とを選択的に占め、同吸着位置を占
める時に上記ステージとの間に製版済みマスタを挟持す
るクランパとを備える孔版印刷装置のマスタクランプ装
置では、上記クランパは、上記離間位置を占めたときに
その中央部を上記ステージから離れる向きに湾曲した形
状を成す略帯状の弾性体から形成され、少なくとも上記
中央部あるいは、同中央部と対向するステージの部位に
磁石を配置されている。請求項2記載の多孔性円筒状の
版胴の外周面の一つの母線に沿って延在するステージ
と、上記版胴の外周面上に上記ステージと平行に設けら
れた支軸と、上記支軸に中央部を支持され、上記ステー
ジに磁気的に吸着される吸着位置と上記ステージから離
間する離間位置とを選択的に占め、同吸着位置を占める
時に上記ステージとの間に製版済みマスタを挟持するク
ランパとを備える孔版印刷装置のマスタクランプ装置で
は、上記クランパは、上記離間位置を占めたときにその
吸着面が平面形状を成す略帯状の弾性体から形成される
と共に、その両端部が上記ステージに向かって変位可能
とされ、少なくとも上記両端部あるいは上記両端部と対
向する上記ステージの部位に磁石を配置されている。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によると、ステージに磁気
的に吸着される吸着位置と上記ステージから離間する離
間位置とに選択的に回動するクランパを、離間位置を占
めたときにその中央部をステージから離れる向きに湾曲
した形状を成す略帯状の弾性体から形成し、少なくとも
中央部あるいは、同中央部と対向するステージの部位に
磁石を配置したので、クランパが離間位置から吸着位置
に向かって回動すると、その両端部が先にステージ上の
マスタに接触し、その後、湾曲している中央部が磁気的
にステージ側に吸着されて、同ステージに向かって接近
変位する。この中央部の変位により、両端部が支軸と平
行なステージの延出方向に向かって移動し、クランパと
ステージとにより挟持されるマスタにステージの延出方
向への張力が付与される。請求項2記載の発明による
と、ステージに磁気的に吸着される吸着位置と上記ステ
ージから離間する離間位置とに選択的に回動するクラン
パを、離間位置を占めたときにその吸着面が平面形状を
成す略帯状の弾性体から形成し、その両端部をステージ
に向かって変位可能とし、かつ、少なくとも両端部ある
いは両端部と対向するステージの部位に磁石を配置した
ので、上記クランパが離間位置から吸着位置に回動する
と、その回動過程で両端部が支軸と平行なステージ側に
磁気的に変位して中央部よりも先にステージ上のマスタ
に接触し、マスタがクランパの回動中心側に引き込まれ
る。クランパの両端部がステージ上のマスタに接触する
と、支軸に支持された中央部がクランパの回動力によっ
てステージ側に押されて変位し、両端部がステージの延
出方向に向かって移動して、マスタにステージの延出方
向への張力が付与される。
【0010】
【実施例】先ず、本発明の第1実施例が実施された孔版
印刷装置を説明する。図1に符号200で示す孔版印刷
装置は、多孔性円筒状の版胴1を有する。版胴1は、多
孔性支持円筒体と、その表面を覆うように巻装された樹
脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンとを具備した
構成を採っている。版胴1は、インキパイプを兼ねる回
転中心軸5に回転自在に支持されていて、図示しないモ
ータによって矢印A方向に向かって回転駆動される。版
胴1内部には、図示しない側板に回転自在に支持された
インキローラ2が配置されている。
【0011】インキローラ2は、図示しない歯車、ベル
ト等から構成される駆動伝達手段により、版胴1と同期
して同じ方向に回転駆動可能となっている。インキロー
ラ2の近傍には、その外周面2Aと僅かな間隔を空けて
ドクタローラ3が配設されている。インキローラ2とド
クタローラ3とで形成された楔状空間には、インキパイ
プ(5)から印刷インキが供給されるインキ溜り4が形
成されており、このインキ溜り4の印刷インキがインキ
ローラ2の外周面2Aに供給されて版胴内周面1Bに供
給されるようになっている。インキローラ2に対向する
版胴1の外周面1Aの下方近傍には、印刷用紙Sを版胴
1へ押圧する版胴1に対して実線で示す接触位置と2点
鎖線で示す離間位置とに図示しない揺動手段によって揺
動されるプレスローラ17が配置されている。
【0012】版胴1の左側には、実質的に熱可塑性樹脂
フィルムのみからなるマスタ8(以下、単に「マスタ
8」と記す)が巻装されたマスターロール8Aが、図示
しないホルダ手段に回転自在に支持されたロール芯8B
に支持されている。マスタ8は、図示しない側板に回転
自在に支持されたプラテンローラ9に、発熱素子を有す
るサーマルヘッド10で押圧されており、プラテンロー
ラ9の回転によりマスターロール8Aから矢印B方向に
送り出されて、版胴1へ向かうようになっている。マス
タ8は、プラテンローラ9とサーマルヘッド10との間
を通過する途中で穿孔されて穿孔画像が形成される。マ
スタ搬送方向下流側に位置するプラテンローラ9と版胴
1との間には、互いが圧接した状態で回転自在な送りロ
ーラ11A,11Bと、マスタ8を適当な長さに切断す
る固定刃12aと可動刃12bとからなるカッター装置
12と、マスタ8の先端8aをステージ6とクランパ7
との間に案内するガイド板13とが配置されている。こ
れら、プラテンローラ9、サーマルヘッド10、送りロ
ーラ11A,11B及びカッター装置12を中心に製版
手段が構成されている。なお、送りローラ11A,11
Bは、その周速度をプラテンローラ9の周速度よりも僅
かに早く回転されており、送りローラ11A,11Bと
プラテンローラ9との間のマスタ8の弛みの発生を防止
している。
【0013】マスタクランプ装置100は、版胴1の外
周面1Aに設けられたステージ6と、ステージ6と相ま
って搬送されるマスタ8の先端8aを挟持するクランパ
7とを備える。ステージ6は、磁性体で形成されてい
て、図2に示すように、版胴1の外周面1Aにおける1
つの母線に沿って設けられている。このステージ6の両
端に形成されたヒンジ6a,6bには、ステージ6と平
行となる支軸14A,14Bが、それぞれ回動かつ摺動
自在に支持されている。支軸14A,14Bには、図4
に示すように、クランパ7がヒンジ6a,6bとの間に
それぞれ間隔Lをもって支持されている。各間隔Lは、
後述するクランパ7の両端部7a,7bの変位量Δaよ
りもそれぞれ大きく設定されている。
【0014】クランパ7は、その両端部7a,7bを図
示しない開閉装置と連結する歯車15が固定された支軸
14Aと支軸14Bとにそれぞれ固定されていて、開閉
装置の動作によってステージ6と接触する吸着位置とス
テージ6から離間する離間位置との間で開閉自在とされ
ている。クランパ7は、図3、図4に示すように、平面
形状が略帯状であって、離間位置を占めるときに、その
中央部7cをステージ6から離れる向きに湾曲する形状
に成形され、両端部7a,7bを中央部7cの湾曲と連
続する平坦面とされており、吸着位置を占めると中央部
7cがステージ6に向かって変形して同ステージ6と密
着すると共に、両端部7a,7bがそれぞれ軸方向に移
動するようになっている。また、両端部7a,7bとヒ
ンジ6a,6bとの間には、それぞれコイルバネ16
a,16bが支軸14A,14Bに巻装されて配置され
ており、このコイルバネ16a,16bのバネ力によっ
てクランパ7が両側から中央側に付勢されている。
【0015】具体的に説明すると、クランパ7は、弾性
を有する薄い支持板7Aの中央を湾曲させると共に両端
部を平坦面とし、湾曲部におけるステージ6と対向する
面に、同湾曲部に倣うようにゴム磁石7Bを設け、両端
部7a,7bにおけるステージ6と対向する面に、ステ
ージ6上面よりも摩擦抵抗が大きい磁性部材7C、例え
ばゴム磁石を配設した2重構造となっている。支持板7
Aは弾性を有する素材であればよく、この実施例では、
0.5〜1mm程度の薄い金属板を用いている。この他
に支持板7Aとして適材なものとしては、厚さ0.5〜
1mm程度の塩化ビニール等のプラスチックが挙げられ
る。クランパ7の中央部7cの湾曲率は、吸着面の一部
をなす端部底面7Dからゴム磁石7Bの内曲面における
最大曲部7Eまでの距離Δdが2mm〜5mm程度の曲
率範囲となるように設定されている。
【0016】このような構成の孔版印刷装置200とマ
スタクランプ装置100の動作について説明する。孔版
印刷装置200は、図示しない原稿読み取り部に原稿が
セットされ、スタートボタンが押されると版胴1が回転
し、使用済みの旧版が図示しない排版装置により版胴1
の外周面1Aから剥離されて廃棄される。次に、版胴1
が回転してマスタクランプ装置100を所定の給版位置
である版胴1の略真上になる位置まで移動させて停止
し、クランパ7を開放した状態として給版待機状態とさ
れる。そして、原稿が図示しない原稿読み取り部に送り
出されると、図示しないCCD、A/D変換器、製版制
御装置等により読み取り原稿画像を電気的な画像情報と
し、その情報に基ずいてサーマルヘッド10の発熱素子
が発熱し、プラテンローラ9と送りローラ11A,11
Bとを図示しないステッピングモータで回転駆動してマ
スタ8を搬送しながら製版する。製版されたマスタ8の
先端8aは、ガイド板13によってマスタクランプ装置
100に案内される。
【0017】マスタ8の先端8aがマスタクランプ装置
100を構成するステージ6とクランパ7との間に届い
たことが、例えば、図示しないステッピングモータのス
テップ数で判断されると、図示しない開閉機構によりク
ランパ7が吸着位置に向かって回動し、マスタ8の先端
8aを挟持すると共に版胴1がマスタ8の搬送速度と略
同じ速度で時計回り方向に再駆動し、製版されたマスタ
8が版胴1の外周面1Aに巻かれ始める。ステッピング
モータのステップ数で版胴1に製版されたマスタ8が所
定の長さ巻きつけられたと判断されると、版胴1、プラ
テンローラ9及び送りローラ11A,11Bの回転が停
止すると共にカッター装置12が作動してマスタ8が切
断され、その後、版胴1が再び時計回り方向に回転し、
切断されたマスタ8が版胴1の外周面1Aに完全に巻着
される。
【0018】マスタ8の版胴1への巻着が終了すると、
図示しない給紙装置により1枚の印刷用紙Sが版胴1の
回転と同期した所定のタイミングで版胴1とプレスロー
ラ17との間に挿入される。すると、版胴1の外周面1
Aから離間していたプレスローラ17が上方に揺動し
て、印刷用紙Sが時計回り方向に回転する版胴1の外周
面1Aに巻装された製版されたマスタ8に押圧され、製
版されたマスタ8の穿孔部分からインキが印刷用紙Sの
表面に転移されて印刷される。なお、この時、インキロ
ーラ2も版胴1の回転方向と同一方向に回転し、印刷イ
ンキを版胴1の内周面1Bに供給する。印刷された印刷
用紙Sは、図示しない剥し爪によって版胴1の外周面1
Aから剥離されてプレスローラ17より左方に配置され
る図示しない排紙トレイに排出され、プレスローラ17
が離間位置に揺動して印刷待機状態となる。
【0019】(マスタクランプ装置100の動作)製版
されたマスタ8の先端8aがマスタクランプ装置100
を構成するステージ6とクランパ7との間に届くと、図
示しない開閉機構によりクランパ7が吸着位置に向かっ
て回動し、図5(a)に示すように、両端部7a,7b
に設けた磁性部材7Cの下面がマスタ8の両端縁8b,
8cと接すると、中央部7cにステージ6から離れる側
に突出するように湾曲して設けたゴム磁石7Bが、自身
の磁力によって磁性体で構成されたステージ6を吸着す
べく図面において下方に向かって変位する。中央部7c
が変形すると、図5(b)示すように、クランパ7の両
端部7a,7bが矢印で示すステージ6の延出方向に向
かってそれぞれΔaだけ移動(図3参照)し、両端縁8
b,8cが垂れ下がってかまぼこ型(逆U字状)になっ
てステージ6上に搬送されるマスタ8の両端縁8b,8
cに矢印方向への張力が与えられ、マスタ8の幅方向へ
の湾曲シワが伸ばされながらステージ6とクランパ7と
の間に製版済みのマスタ8の先端8aが挟持される。
【0020】このように、第1実施例によれば、製版済
みのマスタ8のクランパ閉動作時に、湾曲成形されたク
ランパ7の両端部7a,7bを先にステージ6上のマス
タ8に接触させ、クランパ7全体がステージ6に圧接さ
れる間にクランパ7自身を弾性変形させるので、クラン
パ7の両端部7a,7bの位置がステージ6の延出方向
に向かってそれぞれ移動して、製版済みのマスタ8の両
端縁8b,8cにステージ6の延出方向に移動させる張
力を付与しながらクランプすることができる。従って、
製版済みのマスタ8は、搬送時にマスタ8の両端縁8
b,8cが垂れ下がって、上述したようにかまぼこ型に
なって搬送されてもクランプ動作時に矯正されるので、
版胴1への巻装時におけるシワ等の発生が防止される。
【0021】次に、本発明の第2実施例について説明す
るが、第1実施例と同一構成で同じ作用をする部材に
は、第1実施例で用いた符号と同一の符号を付しその説
明は省略する。第2実施例は、図6,図7に示すよう
に、クランパ70の中央部70cをヒンジ6a,6bに
回転自在に支持された1本の支軸140に固定し、同ク
ランパ70が離間位置を占めたときに吸着面を構成する
クランパ70の底面70D全体が平面形状を成す略帯状
の弾性体から形成されると共に、その両端部70a,7
0bが磁石で構成されてステージ6に向かって変位可能
なことに特徴がある。
【0022】クランパ70は、薄くて帯状の弾性変形可
能な支持板70Aの両端部70a,70bに平板状でス
テージ6の上面よりも摩擦抵抗の大きいゴム磁石70B
を配置し、中央部に両端部70a,70bのゴム磁石7
0Bとの間にそれぞれV溝L1を持って磁性部材70C
を配置した2重構造とされている。クランパ7は、通
常、クランパ7がステージ6から離れた離間位置にある
ときに、支持板70Aの張力によってその吸着面となる
底面70Dが平面形状をなしていて、吸着位置の近傍ま
で回動されると両端部70a,70bに設けたゴム磁石
70Bの吸着作用によって、両端部70a,70bがス
テージ6に向かって正面視においてハの字状に変形する
ようになっている。この両端部70a,70bの変形に
よるクランパ70の軸方向へのそれぞれの移動量は、Δ
bとしている。クランパ70は、両端部70a,70b
が変位したときにおけるステージ6と底面70Dまでの
間隔をΔd’となるように設定されている。ここでいう
Δd’は、2mm〜5mm程度である。
【0023】このような構成のクランパ70を有するマ
スタクランプ装置100’によると、製版されたマスタ
8の先端8aがマスタクランプ装置100’を構成する
ステージ6とクランパ70との間に届くと、図示しない
開閉機構により図9(a)に示す離間位置からステージ
に向かって回動される。そしてステージ6近傍に近づく
と、図9(b)に示すように、まずその両端部70a,
70bがゴム磁石70Bの磁力による吸着作用によりス
テージ6に向かって変形し、中央部70cよりも先にス
テージ6上のマスタ8の先端8aの両端縁8b,8cと
それぞれ接触する。すると、クランパ70は回動しなが
らステージ6に接近してくるので、図8に示すように、
両端部70a,70bにおける内側端70dが二点鎖線
で示す吸着位置にあるときの位置よりもΔcだけ手前で
マスタ8の先端8aにおける両端縁8b,8cと接する
ことになり、クランパ70が吸着位置に向かって回動す
るに伴い、マスタ8の先端8a側がその回動中心側に当
たる支軸140側に引き込まれる。よって、マスタ8の
長手方向に発生する波打ちシワがクランプ時に伸ばされ
ることになる。
【0024】クランパ70の閉方向への回動が更に進む
と、支軸140に固定されている中央部70cが押圧さ
れ、図9(c)に示すように、底面70Dが下方に向か
って変位し、両端部70a,70bがΔb分だけ矢印で
示すステージ6の延出方向に向かってそれぞれ移動す
る。従って、クランパ70とステージ6との間に湾曲し
て進入したマスタ8の両端縁8b,8cに、ステージ6
の延出方向に移動させる張力を付与しながらクランプす
ることができるので、クランパ動作時にマスタ8の湾曲
が矯正され、版胴1巻装時におけるシワ等がなくなる。
本実施例では、磁性部材70Cとゴム磁石70Bとの間
にV溝L1をそれぞれ設けたが、例えば、支持板70A
を極めて薄い鋼材や合成樹脂で形成したり、あるいは、
ゴム磁石70Bに磁力の強いものを採用して、容易にク
ランパ70の両端部70a,70bがステージ6に向か
って変形する場合には、この溝L1は必ずしも必要では
ない。
【0025】上記各実施例では、クランパ7,70側に
吸着部材としてゴム磁石7B,70Bをそれぞれ配置し
たが、これに限定されるものではなく、第1実施例にお
いては、クランパ7の湾曲した中央部7c及び両端部7
a,7bに磁性体を配置し、同中央部7c及び両端部7
a,7bと対向するステージ6の上に磁石を配置し、第
2実施例においても、クランパ70の両端部70a,7
0b及び中央部70cに磁性体を設け、両端部70a,
70b及び中央部70cとの対向するステージ6上に磁
石を配置する構成とし、クランパ7,70自身を変形さ
せてステージ6に密着させ、搬送されるマスタ8の先端
8aを挟持するようにしてもよい。このような構成にし
ても上記各実施例と同様の効果を得ることができる。ま
た、上記各実施例では、支軸14A,14Bまたは支軸
140をステージに対して回動自在に設けたが、これに
限定するものではなく、例えば、各支軸14A,14
B,140をステージ6に対して固着し、支軸14A,
14Bまたは支軸140にクランパ7,70の一側端部
を回動自在に設け、このクランパ7または70に選択的
に係合するアーム等の有する開閉手段により、クランパ
7または70を開閉動作させても良い。
【0026】さらに、第1実施例では、クランパ7の両
端部7a,7bに磁性部材7Cを配置し、第2実施例で
は、クランパ70の中央部70cに磁性部材70Cをそ
れぞれ配置しているが、この磁性部材7C,70Cとし
ては金属あるいは樹脂であっても良いし、中央部7c及
び両端部70a,70bと同様の磁石であってもよい。
また、磁性部材7C,70Cに換えて非磁性部材として
も良い。但し、マスタ8のシワ伸ばし効果をより確実に
するという点では、クランパ7,70の両端部7a,7
b、70a,70b及び中央部7c、70cの全てに磁
石を配置することが好ましい。なお、上記各実施例で用
いた実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるマスタ
8とは、マスタ8が熱可塑性樹脂フィルムのみから成る
ものの他、熱可塑性樹脂フィルムに帯電防止剤等の微量
成分を含有させたもの、さらには、熱可塑性樹脂フィル
ムの両主面、すなわち表面及び裏面のうち少なくとも一
方にオーバーコート層等の薄膜層を1層または複数層形
成して成るものを含む。また、マスタ8としては、多孔
質支持体とフィルムとを貼り合わせたラミネート構造の
ものを用いても良い。
【0027】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、クランパ
の中央部をステージから離れる向きに湾曲させ、マスタ
挟持時においてクランパの両端部からマスタの両端縁に
接触させ、磁力によりクランパの中央部をステージ側に
変形させて両端部をステージ延出方向に移動させること
で、クランパ挟持時におけるシワの発生を防止できる。
つまり、搬送時にその両端縁が垂れ下がってかまぼこ型
となるマスタが搬送されてもクランプ時に矯正できるの
で、版胴巻装時にシワに成りにくく、しかも確実に係止
できるマスタクランプ装置を提供することができる。請
求項2記載の発明によれば、支軸にその中央部を支持さ
れたクランパの両端部が、ステージ近傍においてステー
ジ側に磁力によって変形して中央部より先にステージ上
のマスタの両端縁に接触することで、マスタの両端縁に
ステージの外方に引っ張る向きの張力を与えることがで
きると共に、クランパの回動が進むにつれてマスタをク
ランパの回動中心側に引き込むことができるので、搬送
時にその両端縁が垂れ下がってかまぼこ型となるマスタ
が搬送されてもクランプ時に矯正することができ、版胴
巻装時にシワに成りにくく確実に係止でき、しかもマス
タの搬送方向にできる波打ちシワを伸張することができ
るマスタクランプ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が採用された孔版印刷装置を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施例としての孔版印刷装置のマ
スタクランプ装置を示す斜視図である。
【図3】第1実施例におけるクランパの一部破断拡大斜
視図である。
【図4】第1実施例におけるクランパの一部破断平視面
図である。
【図5】(a)は第1実施例におけるクランパとマスタ
との初期接触状態を示す断面図、(b)はクランパの変
形状態を示す動作図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す平面図である。
【図7】第2実施例におけるクランパの一部破断拡大斜
視図である。
【図8】第2実施例におけるマスタクランプ装置の作用
を示す側面図である。
【図9】(a)は第2実施例における離間位置に置かれ
たクランパの正面図、(b)はクランパとマスタとの初
期接触状態及びクランパの変形状態を示す断面図、
(c)はクランパの変形状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 版胴 1A 外周面 6 ステージ 7,70 クランパ 7a,7b,70a,70b 両端部 7c,70c 中央部 7B,70B 磁石 8 マスタ 14a,14b,140 支軸 100,100’ マスタクランプ装置 200 孔版印刷装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性円筒状の版胴の外周面の一つの母線
    に沿って延在するステージと、 上記版胴の外周面上に上記ステージと平行に設けられた
    支軸と、 上記支軸に両端部を支持され、上記ステージに磁気的に
    吸着される吸着位置と上記ステージから離間する離間位
    置とを選択的に占め、同吸着位置を占める時に上記ステ
    ージとの間に製版済みマスタを挟持するクランパとを備
    える孔版印刷装置のマスタクランプ装置であって、 上記クランパは、上記離間位置を占めたときにその中央
    部を上記ステージから離れる向きに湾曲した形状を成す
    略帯状の弾性体から形成され、少なくとも上記中央部あ
    るいは、同中央部と対向するステージの部位に磁石を設
    けたことを特徴とする孔版印刷装置のマスタクランプ装
    置。
  2. 【請求項2】多孔性円筒状の版胴の外周面の一つの母線
    に沿って延在するステージと、 上記版胴の外周面上に上記ステージと平行に設けられた
    支軸と、 上記支軸に中央部を支持され、上記ステージに磁気的に
    吸着される吸着位置と上記ステージから離間する離間位
    置とを選択的に占め、同吸着位置を占める時に上記ステ
    ージとの間に製版済みマスタを挟持するクランパとを備
    える孔版印刷装置のマスタクランプ装置であって、 上記クランパは、上記離間位置を占めたときにその吸着
    面が平面形状を成す略帯状の弾性体から形成されると共
    に、その両端部が上記ステージに向かって変位可能とさ
    れ、少なくとも上記両端部あるいは上記両端部と対向す
    る上記ステージの部位に磁石を設けたことを特徴とする
    孔版印刷装置のマスタクランプ装置。
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