JPH084698B2 - パティキュレートトラップ装置 - Google Patents

パティキュレートトラップ装置

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JPH084698B2
JPH084698B2 JP20721588A JP20721588A JPH084698B2 JP H084698 B2 JPH084698 B2 JP H084698B2 JP 20721588 A JP20721588 A JP 20721588A JP 20721588 A JP20721588 A JP 20721588A JP H084698 B2 JPH084698 B2 JP H084698B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、例えばディーゼルエンジン排ガスなどの含
塵ガス中から微粒子(パティキュレート)を捕集して清
浄化するパティキュレートトラップ装置に関し、特に微
粒子を捕集する交流型のフィルタをケーシングに収容す
る際のシール構造に関する。
「従来の技術」 ディーゼルエンジンの排ガス中にはカーボンを主とす
る微粒子がかなりの濃度で含まれ、公害の原因となって
いる。そこで、ディーゼルエンジンの排ガス中から微粒
子を捕集して除去するための各種のパティキュレートト
ラップ装置が提案されている。
このようなパティキュレートトラップ装置に用いられ
るフィルタとしては、例えば第8図に示すようなフィル
タ10が知られている。このフィルタ10は、通気性多孔質
なセラミックスのセル壁11で区画され、かつ、このセル
壁11を境として相互に隣接する多数のセル12、13を有す
るハニカム体を基本構造している。セル12、13は、端面
において市松模様状に交互に配列されており、いずれも
長手方向に平行に延びている。セル12はフィルタ体10の
一方の端面15に開口すると共に対向する他方の端面16で
閉塞され、セル13はフィルタ体10の一方の端面15で閉塞
されると共に対向する他方の端面16で開口している。こ
のフィルタ10においては、一方の端面15からセル12内に
ディーゼルエンジン排ガスを導入すると、セル壁11がフ
ィルタとなって微粒子が薄壁11の内面に捕集され、微粒
子を除去された清浄な排ガスがセル13を通って他方の端
面16から流出する。
また、第9図に示すようなセラミックス製のフィルタ
20も知られている。このフィルタ20は、全体として直方
体状の外形を有し、相互に平行な複数枚(第9図では6
枚)の長方形状の板状体21、22と、リブ23、25と、スペ
ーサ24、26とから構成されてる。これらの板状体21、2
2、リブ23、25およびスペーサ24、26は、いずれもフィ
ルタ機能を有する通気性多孔質なセラミックスからな
る。板状体21はフィルタ20の上面と下面を形成し、板状
体22は中間面を形成する。となりあう板状体21、22間ま
たは22、22間には端部に位置するリブ23と中間部に位置
するスペーサ24がいずれも板状体21の一つの辺に平行に
延在する。リブ23およびスペーサ24の上縁は上側の板上
体21または22と一体的に接しており、リブ23およびスペ
ーサ24の下縁は下側の板状体22または21と一体的に接し
ている。これにより両端が開口する複数の含塵ガス通路
27が形成される。板状体22の片側にはこうしたリブ23お
よびスペーサ24が設けられているのに対し、同じ板状体
22の他の片側にはリブ23およびスペーサ24とは直交する
方向に延在するリブ25とスペーサ26が設けられている。
走行方向が異なる点の他は、リブ25、スペーサ26はそれ
ぞれリブ23、スペーサ24と本質的に同様である。かくし
て両端が開口し走行方向が含塵ガス通路27と直交する複
数の清浄ガス通路28が形成されている。このフィルタ20
においては、含塵ガス通路27が開口する2つの端面のう
ち一方の端面を直接または間接に閉塞しておき、他方の
端面からディーゼル排ガスを導入する。あるいは、含塵
ガス通路27の開口する2つの端面から同時に内方にディ
ーゼル排ガスを導入する。そして、板状体22がフィルタ
面となって微粒子が板状体22の含塵ガス通路27の面に捕
集され、微粒子を除去された清浄な排ガスが板状体22を
通過して清浄ガス通路28を経て系外に流出する。
ところで、第8図に示したハニカム構造のフィルタ
は、全体としては角柱状をなし、対向する端面の一方に
含塵ガスの入口が形成され、他方に清浄ガスの出口が形
成されるので、これをパティキュレートトラップ装置の
ケーシング内に収容するとき、そのシールは比較的簡単
な構造で達成することができる。例えば特開昭57−1292
14号に示されるようにフィルタの外周面と角筒状のケー
シングとの間のみをシールする構造や、実開昭63−6411
号に示されるように従来の自動車用ハニカム式触媒コン
バータで採用されているシール構造などを流用すればよ
い。
しかし、第9図に示したような含塵ガス通路と清浄ガ
ス通路とが交差する、いわゆる交流型のフィルタを用い
る場合は、そのシール構造が複雑となっていた。すなわ
ち、交流型のフィルタを用いる場合は、含塵ガス通路が
開口する一対の面と清浄ガス通路が開口する一対の面の
合計4面についてシールが施されていた。このため、充
分な気密性をもってシールを行なうことが困難であり、
また、重量が増大するので軽量化が望まれている自動車
用部品として不適切なものであった。
さらに、フィルタに捕集された微粒子を逆洗によって
払い落してフィルタの再生を図る構造においては、ケー
シングが逆洗時の圧力上昇に耐える強度を有していなけ
ればならない。軽量でそのような強度を有する構造とし
ては、従来のマフラーの如く円筒または楕円筒形状のケ
ーシングが望ましいが、このようなケーシングに上記の
交流型のフィルタを収容してその4面をシールすること
は、実質上不可能に近かった。
「発明が解決しようとする課題」 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、含塵ガス通路と清浄ガス通路と
が交差して形成された交流型のフィルタをケーシングに
収容する際に、そのシール構造が簡略化され、かつ、ケ
ーシングの形状を問わずにシールが可能となるようにし
たパティキュレートトラップ装置を提供することにあ
る。
「課題を解決する手段」 上記目的を達成するため、本発明は、通気性の多孔質
の材質からなる隔壁で区画された含塵ガス通路と清浄ガ
ス通路とが交差して形成され、含塵ガス通路が開口する
面と清浄ガス通路が開口する面とが平行でない交流型の
フィルタが、含塵ガス入口および清浄ガス出口を有する
ケーシング内に収容され、含塵ガス入口が含塵ガス通路
に連通し、清浄ガス通路が通常ガス出口に連通するよう
に構成されたパティキュレートトラップ装置において、
前記フィルタの含塵ガス通路および清浄ガス通路のどち
らか一方が開口する、前記フィルタの対向する一対の端
面にのみシール材が当てられ、前記ケーシングとの間に
シールが施されていることを特徴とする。
本発明において、前記フィルタは、通気性の多孔質な
材質からなる板状体の一対の対向する端面を貫通して複
数の孔を形成し、この板状体を前記孔の走行方向が揃う
ように複数枚平行に配列し、これらの板状体の間を前記
孔の走行方向と交差する方向に延びるリブもしくはスペ
ーサを介して接合し、これらのリブもしくはスペーサに
よって前記板状体の間に前記孔とは交差する方向に貫通
する別の通路を形成して形成されたものであることが好
ましい。
また、本発明において、前記フィルタが多孔質なセラ
ミックスで形成されており、前記シール材が加熱膨張材
とセラミックスファイバーとを有機結合剤にて結合させ
てなる加熱膨張性マットで形成されていることが好まし
い。
「作用」 本発明では、上記のように交流型のフィルタの含塵ガ
ス通路および清浄ガス通路のどちらか一方が開口する、
前記フィルタの対向する一対の端面にのみシール材が当
てられ、ケーシングとの間にシールが施されている。
このことをより具体的に説明すると、例えば清浄ガス
通路が開口する面のみシールされているとすると、ケー
シングの含塵ガス入口から導入された含塵ガスは、フィ
ルタの含塵ガス通路に導入されると共にケーシングの内
部空間にも充満する。しかし、フィルタの清浄ガス通路
の開口は、上記のようにケーシングとの間にシールが施
されているので、含塵ガスが清浄ガス通路に漏出するこ
とは防止される。結局、含塵ガスは、フィルタの通気性
の隔壁を通してのみ清浄ガス通路に導入され、そのとき
含有する微粒子を捕集されて清浄ガスとなり、清浄ガス
通路を通り清浄ガス出口から流出することになる。フィ
ルタの含塵ガス通路が開口する、前記フィルタの対向す
る一対の端面のみがシールされている場合も、同様にし
て含塵ガスが清浄ガス通路に漏出することは防止され
る。
本発明は、このようにフィルタの含塵ガス通路および
洗浄ガス通路のどちらか一方が開口する面のみシールす
れば、含塵ガスの清浄ガス通路への漏出は防止できるこ
とに着眼してなされたものである。これにより、フィル
タの対向する一対の端面にのみシールを施せばよいこと
になり、ケーシングの形状が円筒状、楕円筒状、さらに
は蛇腹筒状などのいかなる形状であっても、シールする
面を筒軸方向に向けてフィルタを配置することにより、
容易かつ確実にシールすることができる。
本発明において、フィルタとして、板状体の一対の対
向する端面を貫通して複数の孔を形成し、この板状体を
前記孔の走行方向が揃うように複数枚平行に配列し、こ
れらの板状体の間を前記孔の走行方向と交差する方向に
延びるリブもしくはスペーサを介して接合し、これらの
リブもしくはスペーサによって板状体の間に前記孔とは
交差する方向に貫通する別の通路を形成したものを使用
すれば、フィルタの再生のための逆洗時の圧力にも充分
耐える強度を付与することができる。
本発明において、フィルタを多孔質なセラミックスで
形成し、シール材を前述した変詰膨張性マットで形成す
れば、高温の排ガスの処理に適用した際に、充分な耐熱
性とシール性を付与することができる。
「発明の実施例」 第1図には、本発明を実施したパティキュレートトラ
ップ装置におけるフィルタ収納構造が示されている。
この実施例では、2つのフィルタ31を直列に配列して
円筒形のケーシング32内に収容した構造をなしている。
この実施例では、フィルタ31として、特願昭62−301586
号に示されるようなものを使用している。ただし、前述
した第9図に示すようなフィルタを用いることもでき
る。
このフィルタ31は、第2図に示す通気性の多孔質なセ
ラミックスからなる板状体33を基本エレメントとしてい
る。板状体33は、主面とは異なる一対の対向する端面3
4、35を貫通して複数の孔36が形成されている。この孔3
6の形状としては、開口部から見て円形、楕円形、正方
形、六角形など各種の形状が採用できる。板状体33の孔
36が開口する端面34、35に沿う一対の端縁部には、孔36
の軸方向に対して垂直方向に突出するリブ37が端面34、
35に沿って延在している。
第3図に示すように、フィルタ31は、上記板状体33を
複数枚重ね合わせて構成されている。板状体33は、孔36
の走行方向が揃うように、かつ、リブ37が同一方向を向
くように重ね合わされている。リブ37の突出方向端面
は、隣接する板状体33に、耐熱性の接着剤、押圧締め、
反応焼結などの手段によって気密的に接合されている。
この結果、板状体33の間隙には、リブ37によって区画さ
れた別の通路38が孔36の開口面とは異なる面に開口する
ように形成されている。この実施例では、フィルタ31の
孔36を腹塵ガス通路とし、通路38を清浄ガス通路として
使用している。
再び第1図を参照すると、2つフィルタ31は、清浄ガ
ス通路38′が開口する面をケーシング32の筒軸方向に向
け、腹塵ガス通路36′が開口する面を上下方向に向け
て、互いに整合するように配置されている。2つのフィ
ルタ31の清浄ガス通路38′が開口する面には、枠形のシ
ール材39がそれぞれ配置されている。この実施例の場
合、シール材39は、2つのフィルタ31の間と、2つのフ
ィルタ31が接続されたときの両側の合計3箇所に配置さ
れている。
シール材39としては、バーミキュライト、パーライト
等の加熱膨張材と、アルミナ、シリカ等を主成分とする
セラミックスファイバーとを、有機結合剤にて結合させ
てなる加熱膨張性マットが用いられている。第1図のシ
ール材39は、例えばこのマット厚5m/mのものを幅20mmで
枠状に切り出したものである。このような加熱膨張性マ
ットとしては、嵩密度0.2〜1.2g/cm3程度、常用最高使
用温度800℃、熱伝導率0.1〜0.2Kcal/m・hr・℃at600℃
程度のものがそれであり、例えば「インタラム・マッ
ト」(商品名、住友スリーエム株式会社製)などが挙げ
られる。加熱膨張性マットは、ある程度加熱されると厚
さ方向に例えば1.5〜3倍程度に膨張し、その後昇降温
を繰り返しても膨張状態を維持する特性を有しており、
高温の排ガス等の処理に適用した際に、セラミックス製
のフィルタ31と金属性のケーシング32との熱膨張差を吸
収すると共に、充分なシール性を維持することができ
る。
2つのフィルタ31は、上記のようにシール材39を当て
られ、ケーシング32内に収容される。そして、ケーシン
グ32の開口部に蓋板40を被せ、蓋板40の周縁部に形成さ
れた孔41と、ケーシング32のフランジ部42に形成された
孔43とにボルトを挿通して締め付け固定する。蓋板40を
締め付けると、フィルタ31およびシール材39は、ケーシ
ング32の筒軸方向において互いに圧接され、シール材39
によるシールが施されると共に、フィルタ31はケーシン
グ32内で固定される。
第4図および第5図には、上記のようにしてフィルタ
31をケーシング32に組み込んで構成した本発明によるパ
ティキュレートトラップ装置が示されている。なお、こ
の実施例において、パティキュレートトラップ装置の基
本構造としては、特願昭62−232360号に示されるような
構造を採用している。
フィルタ31は、ケーシング32内に設けられた支持部4
4、45に載置されている。支持部44は接合されたフィル
タ31の両側部を支持し、支持部45はフィルタ31の接合部
を支持している。蓋板40の上部には、ディーゼルエンジ
ンの排ガス導入管46が接続されている。排ガス導入管46
は、本発明における含塵ガス入り口を構成するものであ
る。また、蓋板40の開口部を閉じるカバー47が装着され
ている。一方、ケーシング32の蓋板40と反対側の端面に
は、円錐状のカバー48が取付けられており、カバー48に
は排ガス導出管49が取付けられている。排ガス導出管49
は、本発明における清浄ガス出口を構成するものであ
る。また、排ガス導出管49には、電磁ソレノイド50によ
って作動する流路開閉弁51が設けられている。さらに、
カバー48内には、逆洗ノズル52の先端部が挿入されてい
る。逆洗ノズル52の先端からは、図示しない高圧タンク
から弁53を介して高圧ガスが噴出されるようになってい
る。
ケーシング32の下面には複数の開口54が設けられてお
り、この開口54には補助フィルタ55が装着されている。
さらに、補助フィルタ55上には電気抵抗加熱ヒータ56が
取付けられている。
ケーシング32の筒軸方向に接続された2つのフィルタ
31内には、前述したようにケーシング32の上下に走行す
る含塵ガス通路36′と、ケーシング32の筒軸方向に伸び
る清浄ガス通路38′とが形成されている。
次に、本発明によるパティキュレートトラップ装置の
作動について説明する。
ディーゼルエンジンからの排ガスは、排ガス導入管46
を通ってケーシング32の上部空間に導入される。排ガス
の大部分は、フィルタ31の含塵ガス通路36′に第4図中
実線の矢印で示す如く流入する。一部の排ガスは、第6
図に示すように、フィルタ31とケーシング32の間隙を通
ってフィルタ31の両側に回り込み、ケーシング32内に充
満する。しかし、前述したように、清浄ガス通路38′
は、シール材39によってケーシング32の内壁に対して気
密的にシールされているので、排ガスが清浄ガス通路3
8′内にそのまま漏出することは防止される。結局、排
ガスは、フィルタ31の含塵ガス通路36′内から、フィル
タ31の隔壁を通して清浄ガス通路38′内に流入する。そ
の際に、フィルタ31の隔壁で微粒子を補足され、清浄化
される。こうして、排ガスは清浄ガスとなって清浄ガス
通路38′に流入し、第4図中二点鎖線の矢印で示す如く
清浄ガス通路38′を通過してカバー48内に入り、排ガス
導出管49から排出される。なお、排ガスの一部は、ケー
シング32下部の開口54を通して外部に流出するが、その
際、開口54に装着された補助フィルタ55によって微粒子
は捕捉される。
フィルタ31の隔壁で捕捉された微粒子の一部は含塵ガ
ス通路36′内を落下してケーシング32下部の補助フィル
タ55上に堆積するが、微粒子の残りの部分は含塵ガス通
路36′の内壁に付着して堆積する。含塵ガス通路36′内
壁における微粒子の堆積量が増大すると、排ガスの通過
圧損が増大し、エンジンの出力に悪影響を与える。この
ため、定期的に逆洗を行なってフィルタ31を再生する必
要がある。
逆洗操作は、まず、電磁ソレノイド50を作動させて排
ガス導出管49に設けられた流路開閉弁51を一時的に閉
じ、弁53を開いて逆洗ノズル52から高圧ガスを噴出する
ことによってなされる。高圧の逆洗ガスは、清浄ガス通
路38′内に充満し、清浄ガス通路38′側からフィルタ31
の隔壁を通過して含塵ガス通路36′側へ流入し、含塵ガ
ス通路36′内壁に堆積した微粒子を払い落す。払い落さ
れた微粒子は含塵ガス通路36′を下方に落下して補助フ
ィルタ55上に集められる。なお、逆洗ガスの噴出は極め
て短時間に行なわれ、逆洗操作が終了すると、再び電磁
ソレノイド50が作動して流路開閉弁51が開くようになっ
ている。流路開閉弁51を閉じることにより、エンジンの
一時的な出力低下が起こるが、このパティキュレートト
ラップ装置を2組設けて、ディーゼルエンジンの排気管
を分岐させて2組のパティキュレートトラップ載置に接
続し、逆洗を分岐させた流路において交互に行なうこと
により、上記の問題は解決される。
こうして、微粒子は、最終的に補助フィルタ55上に集
められる。微粒子がある程度の量になったとき、電気抵
抗ヒータ56を加熱して微粒子を燃焼させて除去する。な
お、微粒子中には、微量の不燃性成分が含まれているの
で、エンジンを長期に亙って運転すると、不燃性成分が
補助フィルタ55上に堆積し補助フィルタ55の通気性を阻
害する。このような場合には、ケーシング32の下部開口
54を開いて補助フィルタ55上に不燃性成分を除去すれば
よい。
高温の排ガスを通じることによって、加熱膨張性マッ
トからなるシール材39が膨張し、フィルタ31の清浄ガス
通路38′はより気密的にシールされ、長期に亙って良好
なシール性が維持される。また、シール材39により、金
属製のケーシング32とセラミックス製のフィルタ31との
熱膨張差も吸収される。実際に、このパティキュレート
トラップ装置を作動させて実験したところ、含塵ガス側
と清浄ガス側の差圧が1kg/cm2Gとなってもリークは全く
起こらなかった。
なお、このパティキュレートトラップ装置において
は、第6図に示すように、排ガスがケーシング32内に充
満する結果、フィルタ31の両側面に図中矢印Pで示すよ
うな外圧が付与される。このため、清浄ガス通路38′内
に高圧の逆洗ガスを導入したとき、フィルタ31の両側面
において逆洗ガスによる内圧と矢印Pの外圧とが打ち消
しあって、フィルタ31の破壊を防止する効果がある。
これに対して、第7図に示すように、フィルタ31の含
塵ガス通路36′が開口する面をもシール材58でシールし
た場合は、フィルタ31の両側に位置する部分がむだな空
間59となる。この空間59は、排ガスなどの圧力がかから
ないので、低い圧力状態となっている。このため、逆洗
時に清浄ガス通路38′に高圧ガスが導入されると、フィ
ルタ31の両側面に外側からそれに対抗する外圧が全くか
からないので、フィルタ31が内圧に耐えきれなくなって
破壊されやすくなる。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、交流型のフィ
ルタの含塵ガス通路および清浄ガス通路のどちらか一方
が開口する、前記フィルタの対向する一対の端面にのみ
シール材を当ててケーシングとの間にシールを施すとい
う簡単なシール構造により、例えば組立施工の作業工程
が従来法の1/3と減少でき、ケーシング部の組立フラン
ジが1ケ所であっても含塵ガス流路と清浄ガス流路との
リークを十分に(例えば差圧1Kg/cm2Gであっても)防止
することができる。また、フィルタのシール材を当てる
面をケーシングの筒軸方向に向ければ、ケーシングの形
状が角筒状のみでなく、円筒状、楕円筒状、さらには蛇
腹筒状などのいかなる形状であってもフィルタを収容し
て容易にシールすることができる。
また、フィルタとして、板状体の一対の対向する端面
を貫通して複数の孔を形成し、この板状体を前記孔の走
行方向が揃うように含数枚平行に配列し、これらの板状
体の間を前記孔の走行方向と交差する方向に延びるリブ
もしくはスペーサを介して接合し、これらのリブもしく
はスペーサによって板状体の間に前記孔とは交差する方
向に貫通する別の通路を形成したものを使用すれば、フ
ィルタの再生のための逆洗時の圧力にも充分耐える強度
を付与することができる。
さらに、フィルタを多孔質なセラミックスで形成し、
シール材を加熱膨張性マットで形成すれば、高温の排ガ
スの処理に適用した際に、充分な耐熱性とシール性を付
与することができる。
さらに、含塵ガス流路と洗浄ガス流路をそれぞれシー
ル材で区画すると、ケーシング内にどちらにも属さない
空間が形成され、この無駄な空間と各流路空間との圧力
バランスが大きくなり、フィルタ板に過大な圧力差が生
ずることがあるが、本発明ではそのようなこともない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例によるパティキュレートトラッ
プ装置のフィルタ収容構造を示す斜視図、第2図は同装
置で用いられるフィルタのエレメントを示す斜視図、第
3図は同装置で用いられるフィルタを示す斜視図、第4
図は同装置の正面図、第5図は同装置の左側面図、第6
図は同装置におけるケーシング内での排ガスの流れを示
す説明図、第7図はフィルタの4面をシールした場合の
ケーシング内での排ガスの流れを示す説明図、第8図は
従来のパティキュレートトラップ装置で用いられている
フィルタの一例を示す斜視図、第9図は従来のパティキ
ュレートトラップ装置で用いられているフィルタの他の
例を示す斜視図である。 図中、31はフィルタ、32はケーシング、33は板状体、36
は孔、36′は含塵ガス通路、37はリブ、38は通路、38′
は清浄ガス通路、39はシール材、40は蓋板、44、45は支
持部、46は排ガス導入管、49は排ガス導出管である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−245819(JP,A) 特開 昭62−225221(JP,A) 実開 昭60−118322(JP,U) “Gas Cleaning at H igh Temperatures”第 193−213頁(THE INSTITUTI ON OF CHEMICAL ENGN EERS SYMPOSIUM SERI ES No.99,1986年9月)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通気性の多孔質な材質からなる隔壁で区画
    された含塵ガス通路と清浄ガス通路とが交差して形成さ
    れ、含塵ガス通路が開口する面と清浄ガス通路が開口す
    る面とが平行でない交流型のフィルタが、含塵ガス入口
    および清浄ガス出口を有するケーシング内に収容され、
    含塵ガス入口が含塵ガス通路に連通し、清浄ガス通路が
    清浄ガス出口に連通するように構成されたパティキュレ
    ートトラップ装置において、前記フィルタの含塵ガス通
    路および清浄ガス通路のどちらか一方が開口する、前記
    フィルタの対向する一対の端面にのみシール材が当てら
    れ、前記ケーシングとの間にシールが施されていること
    を特徴とするパティキュレートトラップ装置。
  2. 【請求項2】前記フィルタは、通気性の多孔質な材質か
    らなる板状体の一対の対向する端面を貫通して複数の孔
    を形成し、この板状体を前記孔の走行方向が揃うように
    複数枚平行に配列し、これらの板状体の間を前記孔の走
    行方向と交差する方向に延びるリブもしくはスペーサを
    介して接合し、これらのリブもしくはスペーサによって
    前記板状体の間に前記孔とは交差する方向に貫通する別
    の通路を形成して構成されたものである特許請求の範囲
    第1項記載のパティキュレートトラップ装置。
  3. 【請求項3】前記フィルタが多孔質なセラミックスで形
    成されており、前記シール材が加熱膨張材とセラミック
    スファイバーとを有機結合剤にて結合させてなる加熱膨
    張性マットで形成されている特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載のパティキュレートトラップ装置。
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