JPH0838495A - 内視鏡用処置具 - Google Patents

内視鏡用処置具

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JPH0838495A
JPH0838495A JP6179194A JP17919494A JPH0838495A JP H0838495 A JPH0838495 A JP H0838495A JP 6179194 A JP6179194 A JP 6179194A JP 17919494 A JP17919494 A JP 17919494A JP H0838495 A JPH0838495 A JP H0838495A
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JP
Japan
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tip
pin
drive unit
sheath unit
gripping
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JP6179194A
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English (en)
Inventor
Kiyotoshi Sakashita
清登志 坂下
Toshihiko Hashiguchi
敏彦 橋口
Toru Shimizu
徹 清水
Katsumi Sasaki
勝巳 佐々木
Kenichi Kimura
健一 木村
Eiji Murakami
栄治 村上
Koji Iida
浩司 飯田
Yasuhiko Kikuchi
康彦 菊地
Toshiya Sugai
俊哉 菅井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69534011T priority patent/DE69534011T8/de
Priority to AT01126032T priority patent/ATE288706T1/de
Priority to EP01126032A priority patent/EP1177771B1/en
Priority to AT95110854T priority patent/ATE239425T1/de
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は体腔内の薄膜状組織等を強く確実に把
持し、薄膜状組織を把持した状態で引き剥がす操作を行
う際に、薄膜状組織が抜け落ち難く、薄膜状組織を引き
剥がす操作の操作性を高めることを最も主要な特徴とす
る。 【構成】把持部材5を閉位置まで移動させる動作時にガ
イドピン36がピン摺動溝20に沿って移動する動作範
囲よりもピン摺動溝20の一端側の長さを長く設定し、
このピン摺動溝20に把持部材5を閉じた時点における
ガイドピン36の位置よりも、先端方向へ伸びるクリア
ランスS1 を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内視鏡検査や、内視鏡下
手術のときに使用される内視鏡用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の処置具である把持鉗子の中には
従来から特開平5−285147号公報などに記載され
ているように挿入部の先端に開閉自在に設けられた鉗子
部材を開閉する手段としてリンク機構を採用している例
が多い。
【0003】ここで、把持鉗子の挿入部の基端部には手
元側の操作部が連結されている。さらに、挿入部内には
鉗子部材の操作軸が進退動作可能に配設されている。そ
して、操作部の操作にともない進退動作する操作軸の動
作に応動してリンク機構を駆動して鉗子部材を開閉駆動
するようになっている。
【0004】また、最近では鉗子部材を開閉駆動する開
閉駆動手段として、構造が複雑で部品点数の多いリンク
機構に代わり、例えばドイツ実用新案公報G91065
06.2や、ドイツ実用新案公報G8900376.4
などに記載されているように構造が単純で部品点数の少
ないカム機構が採用される例が多い。
【0005】このカム機構はカム溝と、このカム溝に係
合し、このカム溝に沿って移動するカムピンとが組合わ
されて形成されている。そして、操作部の操作にともな
い進退動作する操作軸の動作に応動してカム機構を駆動
して鉗子部材を開閉駆動するようになっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】ところで、鉗子部材を開
閉する手段としてカム機構を採用した把持鉗子では開状
態の鉗子部材を閉じる操作を行なう際に、操作部の操作
にともない操作軸を引っ張り操作するようになってい
る。さらに、この操作軸の動作にともないカムピンがカ
ム溝に沿って移動するとともに、このカムピンの動作に
連動して同時に鉗子部材を閉じる方向に移動させるよう
になっている。そして、カムピンがカム溝の終端部に突
き当たる位置まで移動した時点で鉗子部材が全閉状態に
閉じられる構成になっている。
【0007】また、上記従来構成のものにあってはカム
ピンがカム溝の終端部に突き当たる位置まで移動した時
点以後はカム機構側から鉗子部材側に鉗子部材を閉じる
方向に動かす力は伝達されないので、カムピンがカム溝
の終端部に突き当たる位置まで移動した時点以後も操作
部に鉗子を閉じる方向に強い力を加えた場合には鉗子部
材が若干撓むため、それ以上の十分な力を鉗子部材の先
端側に伝達できない問題がある。
【0008】そのため、上記把持鉗子を使用してたとえ
ば体腔内の腸間膜等の薄膜状組織を鉗子部材間で把持し
て引き剥がす操作を行う場合に鉗子部材が全閉状態に閉
じられた時点以後は操作部に鉗子部材を閉じる方向に強
い力を加えてもその力が鉗子部材の先端側に伝達されな
いので、鉗子部材間で腸間膜等の薄膜状組織を把持する
力を十分に強くすることが難しい問題がある。その結
果、鉗子部材間で腸間膜等の薄膜状組織を把持する力が
比較的小さいので、薄膜状組織を把持した状態で引き剥
がす操作を行う際に鉗子部材間から腸間膜等の薄膜状組
織が抜け落ち易く、薄膜状組織を引き剥がす操作が行い
にくい問題がある。
【0009】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、体腔内の薄膜状組織等を強く確実に把
持することができ、薄膜状組織を把持した状態で引き剥
がす操作を行う際に、薄膜状組織が抜け落ち難く、薄膜
状組織を引き剥がす操作の操作性を高めることができる
内視鏡用処置具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は生体内に挿入さ
れる挿入部の先端部に開閉可能な処置部材が配設され、
前記挿入部の基端部に手元側の操作部が連結されるとと
もに、前記挿入部内に前記処置部材の操作軸が進退動作
可能に配設され、かつカム溝と、このカム溝に係合し、
このカム溝に沿って移動するカムピンとを組合わせたカ
ム機構が設けられ、前記操作部の操作にともない進退動
作する前記操作軸の動作に応動して前記カム機構を駆動
して前記処置部材を開閉駆動する開閉駆動手段を備えた
内視鏡用処置具において、前記処置部材を開位置と閉位
置との間で移動させる動作時に前記カムピンが前記カム
溝に沿って移動する動作範囲よりも前記カム溝の少なく
とも一端側の長さを長く設定したものである。
【0011】
【作用】処置部材を開位置から閉位置まで移動させる動
作時に処置部材が閉位置まで移動した時点で、カムピン
がカム溝の終端位置に達することをなくすことにより、
処置部材が閉位置まで移動した時点以後、操作部に更に
強く処置部材を閉じる方向の操作力が加えられた際に、
カムピンをカム溝に沿ってさらに前進させてその操作力
を処置部材の先端部に十分に伝え、生体内の薄膜状組織
等を十分に強い力で把持できるようにしたものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図1
5を参照して説明する。図1は内視鏡用処置具である把
持鉗子1の概略構成を示すものである。この把持鉗子1
には図示しないトラカール外套管を通して生体内に挿入
される挿入部2の基端部に手元側の操作部3が連結され
ている。
【0013】また、挿入部2には長軸状の軸体4が設け
られている。この軸体4の先端部には開閉可能な一対の
把持部材5,5を備えた処置部6が配設されている。こ
こで、挿入部2の軸体4にはこの挿入部2の外殻部を構
成するシースユニット7が設けられている。
【0014】なお、把持部材5,5は例えばステンレス
鋼(SUS420J2)でできており、その表面は耐摩
耗性を向上させるために、例えば化学蒸着法(CUD
法)によって窒化チタン(TiN)や、炭化チタン(T
iC)といったセラミック化合物を単層または複層にコ
ーティングしてある。
【0015】さらに、シースユニット7内には図2
(A),(B)に示すように処置部6の把持部材5,5
を開閉駆動する開閉駆動機構(開閉駆動手段)8を一体
的に組み付けた処置部駆動ユニット9が配設されてい
る。
【0016】そして、把持鉗子1の本体はそれぞれ別個
に組み立てられる処置部駆動ユニット9、シースユニッ
ト7および操作部3の3つの独立の組立てユニットによ
って構成されている。ここで、操作部3とシースユニッ
ト7との間は後述する第1の接続部10(図10参
照)、シースユニット7と処置部駆動ユニット9との間
は後述する第2の接続部11(図14(B)参照)を介
してそれぞれ着脱自在に接続されている。
【0017】また、処置部駆動ユニット9には把持部材
5,5を開閉駆動する開閉駆動機構8の操作軸12が設
けられている。この操作軸12はシースユニット7内に
進退動作可能に配設されている。さらに、操作軸12に
は図3(A),(B)に示すように先端側に配置される
棒状の先端側操作棒13と、手元側に配置される棒状の
手元側操作棒14と、これらの先端側操作棒13と手元
側操作棒14との間を連結する円筒状の操作棒連結部材
15とが設けられている。
【0018】ここで、操作棒連結部材15の内周面には
図5(C)に示すようにねじ穴15aが形成されてい
る。さらに、先端側操作棒13の後端部外周面および手
元側操作棒14の先端部外周面には操作棒連結部材15
のねじ穴15aに螺合される雄ねじ部13a,14aが
それぞれ形成されている。そして、先端側操作棒13の
雄ねじ部13aおよび手元側操作棒14の雄ねじ部14
aがそれぞれ操作棒連結部材15のねじ穴15aに螺着
されてこれらが一体化されるようになっている。
【0019】また、先端側操作棒13の先端部には図5
(A),(B)に示すようにWツナギ部材16が連結さ
れている。このWツナギ部材16の後端部には円筒状の
操作棒連結部17が形成されている。この操作棒連結部
17の筒内には雌ねじ部17aが形成されている。この
雌ねじ部17aには先端側操作棒13の先端部外周面に
形成された雄ねじ部13bが螺着されている。なお、W
ツナギ部材16の操作棒連結部17の外周面には図3
(A)、図4(C)に示すように両側面全長に渡り通水
溝17bが設けられている。
【0020】さらに、Wツナギ部材16の先端部には略
矩形平板状の把持部材連結部18が設けられている。こ
の把持部材連結部18の両面には図5(B)に示すよう
に略円弧状のピン摺動溝(カム溝)20がそれぞれ形成
されている。
【0021】また、Wツナギ部材16の外側には操作軸
12の軸心方向の移動動作をガイドする先端カバー21
が配設されている。この先端カバー21の先端部には2
本の支持アーム22,22が突設されている。さらに、
先端カバー21の後端部側には図4(D)に示すように
断面形状が略半円状に切りとられた回転方向位置決め用
の突設部23が突設されている。この突設部23の手元
側端縁部には図2(A)に示すように略90°に切り落
とされた切り落とし部24が形成されている。
【0022】また、Wツナギ部材16における把持部材
連結部18と操作棒連結部17との間の部分には図4
(C)に示すように先端カバー21の2本の支持アーム
22,22と接触する平面状の切欠部25,25が形成
されている。ここで、両側の切欠部25,25間の間隔
は先端カバー21の2本の支持アーム22,22間の間
隔と等間隔に設定されている。そして、このWツナギ部
材16の切欠部25,25と先端カバー21の2本の支
持アーム22,22との接触部分によってWツナギ部材
16がその中心軸に対して回転することを防止する回転
止め部26が形成されている。
【0023】また、処置部6の各把持部材5には先端部
側に生体組織を把持する把持部31が設けられている。
この把持部31には他方の把持部材5との接合面に略鋸
歯状の鉗子歯32がそれぞれ形成されている。なお、把
持部材5の把持部31の背面にはレーザマーキング等の
手段によって例えば製品名や、社名等が記入されてい
る。
【0024】さらに、各把持部材5の基端部側にはリン
クアーム33が突設されている。このリンクアーム33
の中途部には図5(B)に示すように長穴34が形成さ
れている。そして、図5(A)に示すように先端カバー
21の2本の支持アーム22,22の先端部にそれぞれ
設けられたピン挿入穴22aを通して回動軸となるカシ
メピン35が両側のリンクアーム33の長穴34内に挿
入されている。このカシメピン35の両端部は2本の支
持アーム22,22にそれぞれカシメ固定されている。
したがって、処置部6の両把持部材5は先端カバー21
の支持アーム22,22にカシメピン35を中心に回動
自在に支持されている。
【0025】また、各把持部材5のリンクアーム33の
先端部にはガイドピン(カムピン)36が突設されてい
る。このガイドピン36はWツナギ部材16のピン摺動
溝20内に摺動自在に挿入されている。そして、把持部
材連結部18の両面のピン摺動溝20と各把持部材5の
ガイドピン36とによってカム機構Kが形成されてい
る。
【0026】また、処置部駆動ユニット9の開閉駆動機
構8の駆動時には先端カバー21に対して操作軸12を
軸心方向に移動させることにより、カム機構Kが駆動さ
れる。すなわち、Wツナギ部材16が操作軸12ととも
に軸心方向に移動した際に、このWツナギ部材16の動
作にともないカム機構Kのガイドピン36がピン摺動溝
20に沿って移動される。このカム機構Kの動作にとも
ない処置部6の両把持部材5のリンクアーム33がカシ
メピン35を中心に回動されて処置部6の把持部31が
図1中に実線で示す閉位置と、同図中に仮想線で示す開
位置との間で開閉駆動されるようになっている。ここ
で、処置部6の両把持部材5は操作軸12が押し出し操
作されることにより、開操作されるとともに、引っ張り
操作されることにより、閉操作されるようになってい
る。
【0027】また、Wツナギ部材16の把持部材連結部
18のピン摺動溝20には把持部材5,5を閉じた時点
におけるガイドピン36の位置よりも、先端方向へ図6
(B)に示すように適宜の距離のクリアランスS1 が形
成されている。さらに、このピン摺動溝20には把持部
材5,5が閉操作され、図6(B)に示すようにリンク
アーム33のガイドピン36がピン摺動溝20の先端側
の溝側面20aに当接された際に、このガイドピン36
とピン摺動溝20の手元側の溝側面20bとの間には適
宜の距離のバックラッシュS2 が形成されている。
【0028】また、各把持部材5のガイドピン36には
図6(B)に示すように把持部材5,5を開操作する際
にWツナギ部材16を先端側へ押した時にWツナギ部材
16のピン摺動溝20の手元側の溝側面20bと当接摺
動する手元側当接面36bと、把持部材5,5を閉操作
する際にWツナギ部材16を手元側へ引く時にピン摺動
溝20の先端側の溝側面20aと当接摺動する先端側当
接面36aとが設けられている。ここで、ガイドピン3
6の先端側当接面36aの曲率半径はピン摺動溝20の
先端側の溝側面20aの曲率半径とほぼ同じになるよう
に形成されている。同様に、手元側当接面36bの曲率
半径はピン摺動溝20の手元側の溝側面20bの曲率半
径とはほぼ同じになるように形成されている。
【0029】なお、図6(A)に示すようにガイドピン
36の付け根部分や、Wツナギ部材16における把持部
材連結部18のピン摺動溝20の底面と側面との間には
隅肉部36a,18aが設けられており、この部分から
亀裂が入ることが防止されている。さらに、各把持部材
5のリンクアーム33の先端側のガイドピン36の付け
根付近には把持部材5の他の部分よりも断面積を小さく
してある最小断面積部83が設けられている。
【0030】また、先端カバー21の後端部側には図4
(D)に示すように略半円状の突設部23の内側に接続
パイプ37の先端部が嵌着固定されている。ここで、先
端カバー21と接続パイプ37との間は接着,ハンダ
付,ロー付,溶接等の手段で接続固定されているが先端
カバー21と接続パイプ37とを一体成形してもよい。
【0031】さらに、接続パイプ37の後端部側にはシ
ースユニット7と着脱自在に接続されるスナップフィッ
ト部(接続部)38が設けられている。このスナップフ
ィット部38には図4(E)に示すように接続パイプ3
7の後端部に4か所のスリ割り39を入れて片持ち梁状
の4つのスナップフィット腕(腕部)40が形成されて
いる。ここで、接続パイプ37は通常ステンレス鋼を使
用しているが耐摩耗性を向上させるためにステンレス鋼
のSUS420J2を使用してもよい。さらに、スナッ
プフィット部38の各スナップフィット腕40の先端部
外周面には突起部(係合突部)41が突設されている。
この突起部41の先端部側の端面にはテーパ状の先端側
スロープ41aが形成され、この突起部41の後端部側
の端面にはテーパ状の手元側スロープ41bが形成され
ている。
【0032】また、操作軸12における先端側操作棒1
3の後端部は先端カバー21のスナップフィット部38
から手元側に突出されており、スナップフィット部38
の外部で操作棒連結部材15に螺着されている。
【0033】また、操作棒連結部材15の外周面には後
端部側に大径なセンタリング部15bが設けられてい
る。このセンタリング部15bの外径寸法は後述するシ
ースユニット7のインナパイプ42の内径寸法とほぼ同
寸法に設定されている。さらに、このセンタリング部1
5bの外周面には図4(F)に示すように流水ガイド用
の4つの切欠面43が形成されている。そして、シース
ユニット7に処置部駆動ユニット9が組み付けられ、図
14(B)に示すようにシースユニット7のインナパイ
プ42内に操作棒連結部材15のセンタリング部15b
が挿入された状態では後述する注水コック44から注水
された水等がセンタリング部15bの切欠面43とシー
スユニット7のインナパイプ42の内周面との間に流入
されるようになっている。なお、センタリング部15b
の外周面の切欠面43は水等が流れるなら、いくつでも
よい。
【0034】また、操作棒連結部材15の外周面にはセ
ンタリング部15bよりも先端側に接続パイプ37の内
径寸法と略同径の先端細径部15cが形成されている。
そして、処置部6の把持部31が開閉駆動される際の操
作軸12の進退動作にともない先端細径部15cが接続
パイプ37の各スナップフィット腕40の内部側に出入
り可能になっている。
【0035】さらに、操作棒連結部材15の先端細径部
15cの先端側端面には先細状のテーパ部15dが形成
されている。ここで、スナップフィット腕40の突起部
41の手元側端面の内部側には操作棒連結部材15のテ
ーパ部15dに対応するテーパ部40aが形成されてい
る。
【0036】また、手元側操作棒14の後端部には例え
ばポリサルフォン等の樹脂でできたパイプカバー45お
よび接続部材46がねじ込み固定されている。ここで、
接続部材46の後端部には操作部3側に係脱可能に接続
される球部47が設けられている。さらに、この接続部
材46には球部47の先端側に連結された径の細い細径
部48と、この細径部48の先端側に中ぐらいの径の中
径部49を介して連結された太径部50とが設けられて
いる。なお、接続部材46の外周面には電気絶縁性を保
つためのテフロン等でできた熱収縮チューブ51が被覆
されている。
【0037】また、図7(A),(B)はシースユニッ
ト7を示すものである。このシースユニット7の外周面
には絶縁チューブ52が配設されている。この絶縁チュ
ーブ52の内側にはステンレス等の金属製のインナパイ
プ42が配設されている。
【0038】さらに、インナパイプ42の先端部には図
7(A)に示すように処置部駆動ユニット9との接続用
の接続パイプ53の後端部がロー付やレーザー溶接等の
手段で接合されている。この接続パイプ53は通常ステ
ンレス鋼のSUS303等でできているが、耐摩耗性を
向上させるためステンレス鋼のSUS420J2を使用
してもよい。
【0039】また、接続パイプ53の外周面には図8
(C)に示すように接着剤を溜めておくための複数の接
着剤溝54が形成されている。又、インナパイプ42の
先端部外周面にも同様の接着剤溝54が形成されてい
る。そして、この接着剤溝54内に塗布される接着剤に
よって絶縁チューブ52と接続パイプ53との間、およ
び絶縁チューブ52とインナパイプ42との間がそれぞ
れ接着されている。
【0040】また、接続パイプ53の後端部内周面には
処置部駆動ユニット9のスナップフィット腕40の外径
寸法よりも小径な内方突起部55が突設されている。さ
らに、接続パイプ53の内部にはこの内方突起部55よ
りも手元側の部分に処置部駆動ユニット9との接続時に
内方突起部55を乗り越えたスナップフィット腕40の
突起部41が収納される収納部56が形成されている。
そして、この収納部56と内方突起部55との間に処置
部駆動ユニット9のスナップフィット腕40の突起部4
1と係脱可能に係合する段部57が形成されている。な
お、内方突起部55の先端部側の端面にはテーパ状の先
端側スロープ55aが形成され、この内方突起部55の
後端部側の端面にはテーパ状の手元側スロープ55bが
形成されている。
【0041】また、接続パイプ53の先端部には図8
(A),(B)に示すように処置部駆動ユニット9の先
端カバー21の半円状の突設部23と噛み合うように半
円状に切り取られ、処置部駆動ユニット9を位置決めす
る位置決め用の突設部58が突設されている。この突設
部58の先端側端縁部には先端付近がR状に細く形成さ
れた先細部59が設けられている。
【0042】さらに、シースユニット7の基端部には図
7(B)に示すように手元側の操作部3側に着脱可能に
連結される手元側連結部60が設けられている。この手
元側連結部60には回転つまみ61と注水コック44が
設けられている。
【0043】ここで、シースユニット7の絶縁チューブ
52およびインナパイプ42の基端部には円筒体62が
外嵌されている。そして、この円筒体62の外周面に回
転つまみ61および注水コック44がそれぞれ一体に突
設されている。この注水コック44にはこの注水コック
44を開閉可能に閉塞するゴム栓63が取り付けられて
いる。
【0044】また、手元側連結部60の基端部には操作
部3と着脱自在に接続されるスナップフィット部64が
設けられている。このスナップフィット部64にはステ
ンレス鋼等によって形成された接続パイプ65が設けら
れている。この接続パイプ65の先端部は図7(B)に
示すように円筒体62の筒内に基端部側から挿入された
状態で固定されている。
【0045】また、この接続パイプ65の後端部には図
8(D),(E)に示すように2か所のスリ割り66を
入れて片持ち梁状の2つのスナップフィット腕(腕部)
67が形成されている。ここで、スナップフィット部6
4の各スナップフィット腕67の先端部外周面には突起
部(係合突部)68が突設されている。この突起部68
には各スナップフィット腕67の先端側(シースユニッ
ト7の手元側)に配置される第1のスロープ68aと、
各スナップフィット腕67の根元側(シースユニット7
の先端側)に配置される第2のスロープ68bとが設け
られている。
【0046】さらに、接続パイプ65の後端部には各ス
ナップフィット腕67の根元側に、操作部3との接続作
業時に後述する固定ハンドル70の挿入部接続部73に
おける大径部77と小径部78との間の段差部の突き当
て面77aに突き当てられる突き当て面65aが形成さ
れている。また、スナップフィット部64の接続パイプ
65には円筒体62との連結部近傍の外周面にリング状
のゴムパッキン69が設けられている。
【0047】なお、本実施例においては各スナップフィ
ット腕67の突起部68の第1のスロープ68aの中心
軸に対する傾き角θ1 は約30°,第2のスロープ68
bの傾き角θ2 は約45°に設定されているが、これら
の角度は任意の角度でよい。例えば、第1のスロープ6
8aの傾き角θ1 を小さくすることにより、スナップフ
ィット腕67,67を操作部3側へ挿入する際の力量が
小さくて良いという効果があり、逆に、第1のスロープ
68aの傾き角θ1 を大きくすると挿入力量が大きくな
るという効果がある。
【0048】また、図9(A)は挿入部2の先端側に配
置された処置部6の把持部材5,5を開閉操作するため
の操作部3を示すものである。この操作部3には略L字
状の固定ハンドル70と可動操作ハンドル71とが設け
られている。ここで、固定ハンドル70のL字状の屈曲
部には接続ねじ72を介して可動操作ハンドル71が回
動自在に接続されている。
【0049】また、固定ハンドル70の上部には管状の
挿入部接続部73が配設されている。この挿入部接続部
73の頭部外周面には図示しない高周波電源からの送電
コードの口金をはめこむための電極ピン74が突設され
ている。この電極ピン74の下部外周面はプラスチック
等の絶縁材料でできた絶縁パイプ75で覆われている。
この絶縁パイプ75の外周面には電解マーキング等の手
段によって例えば製品名や、社名等が記入されている。
なお、挿入部接続部73の後端部には水密を保つための
ゴムキャップ76が嵌め込まれている。このゴムキャッ
プ76には処置部駆動ユニット9の球部47を出入れす
る出入口76aが形成されている。
【0050】さらに、挿入部接続部73の内部には先端
部側にシースユニット7のゴムパッキン69が収納され
る大径部77が形成され、この大径部77の後方にはス
ナップフィット部64が収納される小径部78が形成さ
れている。この小径部78はスナップフィット部64の
スナップフィット腕67,67の外径寸法とほぼ同径
で、嵌まり合うようになっている。なお、固定ハンドル
70と可動操作ハンドル71とは金属材料製であり、そ
の外面側は例えば、フッ素樹脂等の絶縁被膜79で覆わ
れている。
【0051】また、可動操作ハンドル71の上端付近に
は処置部駆動ユニット9における接続部材46の球部4
7が挿入される接続溝80が形成されている。この接続
溝80の上部には球部47の直径と略同径の入口穴部8
0aが形成されている。さらに、接続溝80の奥部には
接続部材46の球部47を下方に案内する球案内穴部8
0bが垂直方向に向けて穿設されている。
【0052】なお、球案内穴部80bの側面開口部側に
は図9(B),(C)に示すように入口穴部80aの下
側部分に接続部材46の球部47の直径よりも幅が狭
く、接続部材46の中径部49より幅が広い接続部材案
内部80cが形成されている。
【0053】このように接続部材46の球部47が挿入
される接続溝80の入口穴部80aが可動操作ハンドル
71の上端面ではなく、先端側の側面に開口されている
ので、本実施例の把持鉗子1を使って高周波電流を流し
て各種処理を行なう際に、術者の手指が入口穴部80a
に触れにくくなる。そのため、術者の手指などが触れや
すい可動操作ハンドル71の上端面に入口穴部80aが
開口している場合のように可動操作ハンドル71の上端
面の開口部に術者の指が触れ、そこから高周波電流がも
れて指をやけどすることを防止できる効果がある。ま
た、球摺動穴部80bが接続ねじ72付近まで貫通して
設けられているので、従来に比べ、接続溝80の部分の
洗浄性が向上するという効果もある。
【0054】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、把持鉗子1の処置具本体を構成する3つの構
成要素である操作部3、シースユニット7、処置部駆動
ユニット9が分解されている状態から把持鉗子1の処置
具本体を組立てる作業について説明する。
【0055】まず、把持鉗子1の操作部3と、挿入部2
の外殻部を構成するシースユニット7との接続作業が行
われる。この操作部3と、シースユニット7との接続作
業時には固定ハンドル70の挿入部接続部73の先端側
に開口した大径部77から小径部78内にシースユニッ
ト7のスナップフィット部64が挿入される。ここで、
スナップフィット部64のスナップフィット腕67,6
7の外径寸法は小径部78の内径寸法とほぼ同径で、嵌
まり合うようになっており、突起部68の外径寸法は小
径部78より大きくなっている。そのため、スナップフ
ィット腕67,67の先端部の突起部68が小径部78
に挿入されると、スナップフィット腕67,67は内側
へ撓んだ状態に弾性変形される。
【0056】このようにスナップフィット腕67,67
が内側へ撓んだままの状態でシースユニット7が固定ハ
ンドル70の挿入部接続部73の小径部78内にさらに
押し込み操作される。そして、シースユニット7におけ
る接続パイプ65の後端部の突き当て面65aが固定ハ
ンドル70の挿入部接続部73における大径部77と小
径部78との間の突き当て面77aに突き当てられる
と、スナップフィット腕67,67の先端部の突起部6
8が小径部78の外側に延出される。このとき、各スナ
ップフィット腕67の突起部68の第2のスロープ68
bのスロープ始点が小径部78の手元側端部とほぼ当接
する位置に達するので、スナップフィット腕67,67
は内側へ撓んだ状態から元の状態へその弾性力によって
開いて復元される。
【0057】このように、スナップフィット腕67,6
7が元の状態へ開いて復元されると、図10に示すよう
に各スナップフィット腕67の突起部68が固定ハンド
ル70の挿入部接続部73の後端面に係脱可能に係合さ
れ、シースユニット7が操作部3の固定ハンドル70の
挿入部接続部73に接続される。このとき、スナップフ
ィット腕67,67の弾性力の効く範囲内において突起
部68が挿入部接続部73の小径部78の内径寸法まで
撓むことがなければスナップフィット部64が挿入部接
続部73の小径部78から抜けることはない。
【0058】さらに、シースユニット7が操作部3に接
続された状態では操作部3に対してシースユニット7は
その中心軸まわりに回動自在に支持されている。この場
合、ゴムパッキン69の外周突起69aが挿入部接続部
73の大径部77の内周面に密着しているので、シース
ユニット7の回動に対しては適度な抵抗力が働くように
なっている。
【0059】また、シースユニット7を操作部3から取
りはずす時には例えばシースユニット7を手でつかみ、
挿入部接続部73の内部にシースユニット7を押し込む
場合と逆方向に力を加えて引っ張り操作する。このよう
にシースユニット7に比較的大きな引っ張り操作力が加
えられた場合にはスナップフィット腕67,67が内側
へ撓んだ状態に弾性変形され、スナップフィット腕6
7,67の突起部68が挿入部接続部73の小径部78
内に引き込まれる。そのため、各スナップフィット腕6
7の突起部68と固定ハンドル70の挿入部接続部73
の後端面との係合が解除されるので、シースユニット7
が操作部3の挿入部接続部73から引き抜かれ、この操
作部3から取り外される。
【0060】この際、各スナップフィット腕67の突起
部68の根元側の第2のスロープ68bの傾き角θ2
本実施例では45°に設定してあるので、スナップフィ
ット腕67,67の弾性力とそれによって各スナップフ
ィット腕67の突起部68の根元側の第2のスロープ6
8bと固定ハンドル70の挿入部接続部73の後端面と
の間に生じる摩擦力より大きな力でシースユニット7を
操作部3から引き抜くことにより、シースユニット7を
操作部3から取り外すことができる。
【0061】ここで、仮に各スナップフィット腕67の
突起部68の根元側の第2のスロープ68bの傾き角θ
2 を90°以上に設定した場合には例えばスナップフィ
ット腕67,67の先端部を指でつまむ等の何らかの方
法で、スナップフィット腕67,67を内側に強制的に
撓ませて各スナップフィット腕67の突起部68と固定
ハンドル70の挿入部接続部73の後端面との係合を解
除する必要がある。
【0062】また、各スナップフィット腕67の突起部
68の根元側の第2のスロープ68bの傾き角θ2 を小
さくしたり、スナップフィット腕67,67の弾性力を
小さくしたり、あるいは突起部68の径を小さくするこ
とで、シースユニット7を操作部3から引き抜く力を小
さくすることができる。さらに、逆に各スナップフィッ
ト腕67の突起部68の根元側の第2のスロープ68b
の傾き角θ2 を大きくしたり、スナップフィット腕6
7,67の弾性力を大きくしたり、突起部68の径を大
きくすることでシースユニット7を操作部3から引き抜
く力を大きくできる。
【0063】また、各スナップフィット腕67の突起部
68の外径を大きくしたり、各スナップフィット腕67
の突起部68の先端側の第1のスロープ68aの傾き角
θ1を大きくしたり、スナップフィット腕67,67の
弾性力を大きくすることにより、シースユニット7を操
作部3へ装着する際の装着力が大きくなり、逆を行なえ
ば装着力は小さくなる。
【0064】又、各スナップフィット腕67の突起部6
8の根元側の第2のスロープ68bの傾き角θ2 と、各
スナップフィット腕67の突起部68の先端側の第1の
スロープ68aの傾き角θ1 との関係を調整すること
で、シースユニット7を操作部3へ装着する力量と、引
き抜く力量との関係を調整することができる。すなわ
ち、各スナップフィット腕67の突起部68の先端側の
第1のスロープ68aの傾き角θ1 を各スナップフィッ
ト腕67の突起部68の根元側の第2のスロープ68b
の傾き角θ2 より大きくすれば、装着する力量が引き抜
く力量より大きくなり、逆に、各スナップフィット腕6
7の突起部68の根元側の第2のスロープ68bの傾き
角θ2 を各スナップフィット腕67の突起部68の先端
側の第1のスロープ68aの傾き角θ1 より大きくすれ
ば、引き抜く力量が、装着する時の力量より大きくな
る。
【0065】このように各スナップフィット腕67の突
起部68の先端側の第1のスロープ68aの傾き角θ1
と、各スナップフィット腕67の突起部68の根元側の
第2のスロープ68bの傾き角θ2 との傾き角θを任意
に変えることで、装着力量、引き抜き力量の調整が行な
える。尚、本実施例ではスナップフィット腕67は2本
であるが、3本,4本あるいはそれ以上でも良い。
【0066】次に、上述した手順で操作部3にシースユ
ニット7を接続させた接続部品に処置部駆動ユニット9
を組付ける方法について説明する。まず、シースユニッ
ト7の先端開口部からこのシースユニット7の内部に処
置部駆動ユニット9が挿入される。このとき、処置部駆
動ユニット9は後端部の球部47側からシースユニット
7の内部に挿入される。なお、この処置部駆動ユニット
9の挿入作業時には予め可動操作ハンドル71が図11
(B)に示すようにゴムキャップ76に当るまで同図中
で反時計方向に回転させた状態で待機される。
【0067】そして、シースユニット7の内部に挿入さ
れた処置部駆動ユニット9は操作部3における挿入部接
続部73の後端部のゴムキャップ76の出入口76aか
ら外部側に球部47が突出されるまで押し込まれる。こ
の処置部駆動ユニット9の挿入作業中、図11(A)に
示すように処置部駆動ユニット9の突設部23と、シー
スユニット7の突設部58の先端同志が突き合って両者
が噛み合わない場合には正規の嵌め込み位置とは回転方
向が合っていないことになる。この場合には処置部駆動
ユニット9が正規の挿入位置まで挿入される前に処置部
駆動ユニット9の突設部23と、シースユニット7の突
設部58との先端同志の突き合い部によってその挿入動
作が止められ、正しく挿入することができないようにな
っている。そのため、この場合には操作部3のゴムキャ
ップ76の外部側に突出される処置部駆動ユニット9の
後端部の球部47の突出量が小さくなるので、このまま
の状態では可動操作ハンドル71が図11(B)に示す
ようにゴムキャップ76に当るまで同図中で反時計方向
に回転されていても、球部47を可動操作ハンドル71
の接続溝80の球案内穴部80b内に完全に収納させる
ことができない。
【0068】そこで、このような場合には、シースユニ
ット7に対して処置部駆動ユニット9を軸まわりに回転
させることにより、図12(A)に示すように処置部駆
動ユニット9の突設部23と、シースユニット7の突設
部58とを正しく噛み合わせる正規の嵌め込み位置まで
回転方向を合わせる作業が行なわれる。
【0069】この処置部駆動ユニット9の回転方向の位
置合わせ作業が行なわれたのち、操作軸12が押し出し
位置で保持され、処置部6の両把持部材5が閉位置で保
たれたままの状態で処置部駆動ユニット9がさらにシー
スユニット7内に挿入される。
【0070】このように処置部駆動ユニット9の突設部
23と、シースユニット7の突設部58とが正規の回転
位置に位置合わせされた状態で少し噛み合うと、図12
(B)に示すように操作部3のゴムキャップ76の外部
側に突出される処置部駆動ユニット9の後端部の球部4
7の突出量が図11(B)の位置よりも大きくなる。
【0071】また、図12(A)に示すように処置部駆
動ユニット9の突設部23と、シースユニット7の突設
部58との噛み合いが開始される位置まで処置部駆動ユ
ニット9が挿入された時点で、処置部駆動ユニット9の
スナップフィット部38の突起部41がシースユニット
7の接続パイプ53の内方突起部55の先端側スロープ
55aに当たって各スナップフィット腕40が内方向へ
撓む。
【0072】そして更に、処置部駆動ユニット9を押し
込み、シースユニット7内へ挿入していくと図13
(A)に示すように突起部41が内方突起部55を完全
に乗り越えて収納部56内に入り、突起部41の先端側
スロープ41aが内方突起部55の手元側スロープ55
bである段部57と当接する。
【0073】これにより、シースユニット7の突設部5
8の先端面が処置部駆動ユニット9の突設部23の後端
面に突き当たり、完全に噛み合う。このように処置部駆
動ユニット9の突設部23と、シースユニット7の突設
部58との間が完全に噛み合う位置まで挿入された時点
で、処置部駆動ユニット9が正規の挿入位置に達するよ
うになっている。
【0074】また、処置部駆動ユニット9がシースユニ
ット7内の正規の挿入位置まで挿入される際に、同時に
処置部駆動ユニット9の球部47と操作部3の接続溝8
0との係合操作が行われる。すなわち、シースユニット
7の突設部58の先端面が処置部駆動ユニット9の突設
部23の後端面に突き当たり、完全に噛み合う状態に回
転方向の位置調整が行われたのち、処置部駆動ユニット
9がシースユニット7内の正規の挿入位置まで挿入され
る動作の途中で、処置部駆動ユニット9の球部47が操
作部3の接続溝80の入口穴部80aに挿入される。
【0075】この状態で、さらに処置部駆動ユニット9
がシースユニット7内の正規の挿入位置方向に押し込ま
れる動作にともない球部47が操作部3の接続溝80を
手元側に押し込むことになり、その結果、可動操作ハン
ドル71が図12(B)中で時計回り方向に回されて図
12(B)に示すように接続部材46の球部47が可動
操作ハンドル71の接続溝80の球案内穴部80b内に
完全に挿入される。
【0076】そして、この図12(B)に示す状態で、
可動操作ハンドル71を図12(B)中で時計回り方向
にさらに回動させることにより、接続部材46の球部4
7が球案内穴部80bによって手元側に引き込まれ、そ
の結果、図13(B)に示すように接続部材46の細径
部48、中径部49が順次接続部材案内部80cに入り
込み、操作部3にシースユニット7を接続させた接続部
品に処置部駆動ユニット9を組付ける作業が終了する。
【0077】また、図11(A),(B)に示すように
処置部駆動ユニット9の突設部23とシースユニット7
の突設部58との先端同志が突き当たった状態のとき
に、接続部材46の球部47が可動操作ハンドル71の
接続溝80や、球案内穴部80bに完全に入らないよう
な長さ関係に設定してあるため、処置部駆動ユニット9
の突設部23とシースユニット7の突設部58との先端
同志が突き当たった状態で、接続部材46の球部47が
可動操作ハンドル71の球案内穴部80bに入ってしま
い、その状態で可動操作ハンドル71に時計回り方向に
回るような力を加えて、処置部駆動ユニット9の突設部
23とシースユニット7の突設部58とが強く突き当た
り、破損することがないようになっている。
【0078】また、シースユニット7内の正規の挿入位
置に処置部駆動ユニット9が挿入,装着されている状態
ではシースユニット7のスナップフィット腕67,67
の内部に処置部駆動ユニット9の操作軸12が挿入され
た状態で保持される。この場合、スナップフィット腕6
7,67の内部に挿入される操作軸12のパイプカバー
45や、接続部材46に被せてある熱収縮チューブ51
の外径寸法はシースユニット7のスナップフィット腕6
7,67の内径寸法とほぼ同じなので、この状態ではス
ナップフィット腕67,67の内方向への移動は操作軸
12によって防止される。そのため、スナップフィット
腕67,67を内方向へ撓ませることができないので、
シースユニット7が操作部3から外れることを確実に防
止することができる。
【0079】すなわち、操作部3と、シースユニット7
と、処置部駆動ユニット9とを正規の組立て状態に組立
てることにより、シースユニット7が操作部3から外れ
ることを防止することができる。そのため、手術操作中
に操作部3からシースユニット7が外れてしまうおそれ
がない。
【0080】なお、スナップフィット腕40の突起部4
1の先端側スロープ41aや、手元側スロープ41b
や、シースユニット7の接続パイプ53の内方突起部5
5の先端側スロープ55aや、手元側スロープ55bの
中心軸に対するスロープ角度をいろいろと変えたり、ス
ナップフィット腕40の本数や、弾性を変えることで、
シースユニット7に対する処置部駆動ユニット9の着脱
力量をいろいろ変えることができる。これは、前述した
シースユニット7のスナップフィット部64のスナップ
フィット腕67や、突起部68等の諸条件を代えること
でシースユニット7と操作部3との着脱力量をいろいろ
変えられることと同様である。
【0081】次に、上記把持鉗子1による生体組織の把
持動作について説明する。まず、処置部6の把持部材
5,5を開操作する場合には可動操作ハンドル71を図
1の状態より、更に同図中で反時計方向に回動させる。
この場合には可動操作ハンドル71の回動動作にともな
い処置部駆動ユニット9の操作軸12が先端側へ押し込
み操作される。
【0082】さらに、この操作軸12の移動動作にとも
ない各把持部材5のガイドピン36はWツナギ部材16
のピン摺動溝20に沿ってこのピン摺動溝20の後端部
側に移動し、把持部材5,5が開き出す。このとき、更
に操作軸12の動作にともないWツナギ部材16の先端
部のピン摺動溝20の手元側の溝側面20bによってガ
イドピン36が前方に押圧される。そのため、把持部材
5がガイドピン36を介して先端側に押圧されて移動す
る動作にともないカシメピン35に沿って把持部材5の
長穴34が先端側へ移動するので、把持部材5,5は更
に大きく開き、図15(A)に示す全開状態に開操作さ
れる。
【0083】この時、処置部駆動ユニット9における操
作棒連結部材15の先端細径部15cは図15(B)に
示すようにスナップフィット腕40の内部に完全に入り
込むので、スナップフィット腕40は内部方向へ撓むこ
とはない。そのため、突起部41がシースユニット7側
の内方突起部55から外れることはないので、把持部材
5,5を開く操作中に可動操作ハンドル71を図1中で
反時計方向に回動させて把持部材5,5を開く際に作用
する力によって、処置部駆動ユニット9がシースユニッ
ト7から外れることはない。
【0084】また、操作棒連結部材15のセンタリング
部15bによって操作棒連結部材15の中心軸と、イン
ナパイプ42の中心軸との間を正確に一致させることが
できる。そのため、処置部駆動ユニット9,シースユニ
ット7,操作部3を組み合わせた状態で、把持部材5,
5を開閉操作する際に、シースユニット7のインナパイ
プ42の内部で径方向にずれることなく操作棒連結部材
15をその軸方向に前後に摺動できる。その結果、スナ
ップフィット腕40内の中心軸と、操作棒連結部材15
の先端細径部15cの中心軸との間が径方向にずれるこ
となく、操作棒連結部材15の先端細径部15cをスナ
ップフィット腕40の内部に正確に出入りさせることが
できるので、スナップフィット腕40の先端面に操作棒
連結部材15の先端細径部15cの先端面が当接するこ
とが避けられる効果がある。
【0085】さらに、操作棒連結部材15の先端細径部
15cがスナップフィット腕40内部に入っていれば把
持部材5,5を閉じる時にも、処置部駆動ユニット9が
シースユニット7から外れることはない。
【0086】また、処置部6の把持部材5,5を閉操作
する場合には図1中に仮想線で示すように把持部材5,
5が開いた状態から可動操作ハンドル71を図1中で時
計方向に回動させる。この場合には可動操作ハンドル7
1の回動動作にともない処置部駆動ユニット9の操作軸
12が手元側に引っ張り操作される。そのため、Wツナ
ギ部材16を手元側へ動かす力が働き、この操作軸12
の移動動作にともない各把持部材5のガイドピン36は
Wツナギ部材16のピン摺動溝20に沿ってこのピン摺
動溝20の先端部側に移動するので、このときのガイド
ピン36の移動動作にともない把持部材5,5がカシメ
ピン35を中心として回動し、閉じる方向に移動する。
【0087】ここで、Wツナギ部材16のピン摺動溝2
0には把持部材5,5を閉じた時点におけるガイドピン
36の位置よりも、先端方向へ適宜の距離のクリアラン
スS1 が形成されているので、両把持部材5,5が閉じ
る方向に移動した際に両把持部材5,5の先端部が接触
した時点でガイドピン36がピン摺動溝20の先端側の
終端部に当たることがない。そのため、両把持部材5,
5の先端部が接触した時点以後も上記クリアランスS1
に相当する距離だけ余分に操作軸12を手元側に引っ張
り操作することができるので、可動操作ハンドル71に
加えた力が把持部材5,5の先端側に十分に伝えること
ができ、薄い膜状の生体組織を両把持部材5,5間で強
く確実に把持できるという効果がある。
【0088】尚、このクリアランスS1 の量は把持部材
5,5に加えたい力量に応じて任意に調整してもよく、
場合によってはピン摺動溝20がWツナギ部材16の先
端側まで突き抜けていてもよい。
【0089】また、本実施例では図13(B)に示すよ
うに把持部材5,5を閉じた時に、図13(A)に示す
ように可動操作ハンドル71の入口穴80aや球案内穴
部80bが接続部材46の軸方向に対してほぼ垂直とな
るように構成されているので、可動操作ハンドル71を
図1中で時計方向に回動させる際に可動操作ハンドル7
1から球案内穴部80b内の球部47を介して接続部材
46に加えられる力の方向を、接続部材46をその軸方
向手元側へ引く力の方向に一致させることができる。そ
のため、最も効率よく把持部材5,5を閉じる力を得る
ことができるので、薄い膜状の生体組織を把持する場合
のように把持部材5,5がほぼ閉じている状態であって
も薄い膜状の生体組織を強く確実に把持することができ
る。
【0090】尚、本実施例では把持部材5,5をほぼ閉
じた状態で、球案内穴部80bや、接続部材案内部80
cが垂直になるように設定したが、把持する組織の種類
に応じて把持部材5,5を任意の角度に開いた時に、球
案内穴部80b、接続部材案内部80cが垂直になるよ
うに構成しても良い。
【0091】又、把持部材5,5で生体組織等を把持す
る際に、可動操作ハンドル71には図1中で時計方向へ
回す力をかけるが、この力が必要以上に強いものであっ
た場合には一番最初に接続部材46の細径部48の部分
がちぎれるようにしている。そのため、他の部品に必要
以上に強い力が働くことを防止することができる。
【0092】更に、図6(A)に示すように各把持部材
5のリンクアーム33の先端側のガイドピン36の付け
根付近に把持部材5の他の部分よりも断面積を小さくし
てある最小断面積部83を設けたので、万一、把持部材
5,5の開閉操作時にWツナギ部材16のピン摺動溝2
0の側面からガイドピン36に過大な力が加えられた場
合にはこのリンクアーム33の最小断面積部83を把持
部材5の他のどの部分よりも先に破断させることができ
る。そのため、把持部材5のリンクアーム33の最小断
面積部83以外の部分は破断するおそれがない。
【0093】なお、把持鉗子1の使用中はWツナギ部材
16や、把持部材5のリンクアーム33や、先端カバー
21は絶縁チューブ52によって覆われているために万
一、リンクアーム33の最小断面積部83で破断して
も、ガイドピン36等の破片が絶縁チューブ52の外に
出て体腔内に脱落されるおそれがない。
【0094】また、把持部材5,5が閉操作され、図6
(B)に示すようにリンクアーム33のガイドピン36
がピン摺動溝20の先端側の溝側面20aに当接された
際に、このガイドピン36とピン摺動溝20の手元側の
溝側面20bとの間に適宜の距離のバックラッシュS2
が形成されるようにしたので、図6(B)に示すように
リンクアーム33のガイドピン36がピン摺動溝20の
先端側の溝側面20aに当接された状態から把持部材
5,5を開くために可動操作ハンドル71を図1中で反
時計回りに回動させて操作軸12およびWツナギ部材1
6を先端側へ押し出す際に、バックラッシュS2 の間隔
分だけWツナギ部材16を先に先端側に移動させた後、
ガイドピン36とピン摺動溝20の手元側の溝側面20
bとの間を当接させることができる。
【0095】そのため、ガイドピン36をWツナギ部材
16によって押圧する前に図14(B)に示すように操
作棒連結部材15の先端細径部15cをスナップフィッ
ト腕40の内部へバックラッシュS2 の分だけ挿入させ
ることができるので、把持部材5,5がまだ閉じた状態
のままスナップフィット腕40の内部に挿入された操作
棒連結部材15の先端細径部15cによってスナップフ
ィット腕40が内部方向へ撓むことを防止することがで
きる。その結果、スナップフィット腕40の突起部41
も内方向に移動することができなくなるので、シースユ
ニット7の内方突起部55の手元側スロープ55bと突
起部41の先端側スロープ41aとが当接したままの状
態を保つことができ、処置部駆動ユニット9がシースユ
ニット7から外れてしまうことを防止することができ
る。
【0096】これは実使用上で以下のような場合に効果
がある。例えば、図14に示すように把持部材5,5を
閉じた状態で把持鉗子1を生体組織Hのすき間H1 に挿
入したのち、把持部材5,5を開くことによって生体組
織H同士を剥離する場合には生体組織H側から把持部材
5,5を閉じる方向へ力が加わる。そのため、仮にピン
摺動溝20に上記バックラッシュS2 が無い場合には生
体組織Hのすき間H1に把持部材5,5を閉じた状態で
挿入したのち、可動操作ハンドル71を図1中で反時計
方向に回動させ、把持部材5,5を開く方向に力を加え
た際に、操作軸12等に先端側へ押す力、すなわち、処
置部駆動ユニット9をシースユニット7から外す方向へ
力が掛かるので、スナップフィット腕40が内方向へ撓
んで突起部41が内方突起部55を乗り越えて抜け、処
置部駆動ユニット9がシースユニット7から外れてしま
うおそれがある。これに対し、本実施例のようにピン摺
動溝20に上記バックラッシュS2 を設けることによ
り、把持部材5,5が閉じた状態で、操作棒連結部材1
5の先端細径部15cをスナップフィット腕40の内部
に挿入させることができるので、上記のような生体組織
Hの剥離操作中に処置部駆動ユニット9がシースユニッ
ト7から外れることがなく、安全に、操作できるとう効
果がある。
【0097】尚、Wツナギ部材16と先端側操作棒13
の先端部との間、および先端側操作棒13の後端部と操
作棒連結部材15の先端部との間はそれぞれ螺合されて
いるので、各螺合部分のねじ込み具合をそれぞれ調整す
ることによって、スナップフィット腕40に対する操作
棒連結部材15の位置、すなわち操作棒連結部材15の
先端細径部15cの位置を軸前後方向に調整することが
できる。
【0098】又、Wツナギ部材16と先端側操作棒13
とが一体で形成されていてもよく、あるいは先端側操作
棒13と操作棒連結部材15が一体でも、あるいは、操
作棒連結部材15と手元側操作棒14とが一体、あるい
は先端側操作棒13と、手元側操作棒14と、操作棒連
結部材15とが一体であってもよい。
【0099】又、各把持部材5のガイドピン36の先端
側当接面36aの曲率半径はピン摺動溝20の先端側の
溝側面20aの曲率半径とほぼ同じになるように形成さ
れ、手元側当接面36bの曲率半径はピン摺動溝20の
手元側の溝側面20bの曲率半径とはほぼ同じになるよ
うに形成されているので、各把持部材5のガイドピン3
6の先端側当接面36aとピン摺動溝20の先端側の溝
側面20aとの間の接触面積、およびガイドピン36の
手元側当接面36bとピン摺動溝20の手元側の溝側面
20bとの間の接触面積を円形断面のガイドピンを使用
する場合よりも大きくすることができる。そのため、把
持部材5,5の開閉操作時にピン摺動溝20と摺動する
各把持部材5のガイドピン36の先端側当接面36aお
よび手元側当接面36bの摩耗が少なくなるという効果
がある。
【0100】なお、各把持部材5のガイドピン36の先
端側当接面36aおよび手元側当接面36bは直線状で
もよく、またその曲率半径は必要に応じて任意に選んで
もよい。
【0101】また、生体組織Hを把持する場合には把持
対象となる生体組織Hの大きさに応じて以上述べてきた
ように操作部3を操作して図1中に仮想線で示すように
把持部材5,5を開いたのち、可動操作ハンドル71を
図1中で時計方向に回動させることにより、同図中に実
線で示すように把持部材5,5を閉じて生体組織を把持
する。
【0102】そして、必要に応じて操作部3の電極ピン
74に図示しない高周波電源からの送電コード口金をは
めこみ、高周波電流を流すことにより、電極ピン74か
ら挿入部接続部73、スナップフィット部64、インナ
パイプ42、接続パイプ53、スナップフィット部3
8、先端カバー21、カシメピン35を順次介して把持
部材5,5に通電され、両把持部材5,5間に把持され
ている生体組織Hの焼灼や、出血部の止血等の処置が施
される。
【0103】また、把持部材5のリンクアーム33や、
Wツナギ部材16、先端カバー21等は絶縁チューブ5
2によって完全に覆われているので、高周波電流通電の
際に、これらの部分から高周波電流が漏れることがな
い。そのため、両把持部材5,5だけに高周波電流が流
れ、両把持部材5,5に触れている生体組織Hだけを確
実に焼灼することができるので、術者の意図していない
先端カバー21や、Wツナギ部材16や、把持部材5の
リンクアーム33に生体組織Hが触れて焼灼してしまう
ことを未然に防止することができる。
【0104】又、把持部材5,5で生体組織H等を強く
把持している状態では可動操作ハンドル71を図1中で
時計方向に強く回動させる力が働いているので、これに
よって接続部材46が強く手元側へ引っ張られること
で、処置部駆動ユニット9全体が手元側へ引っ張られ
る。そのため、処置部駆動ユニット9の先端カバー21
と当接しているシースユニット7の接続パイプ53が手
元側へ強く押圧されるので、シースユニット7が固定ハ
ンドル70の挿入部接続部73に押しつけられる。その
結果、シースユニット7のスナップフィット部64の接
続パイプ65の後端部突き当て面65aと、固定ハンド
ル70の挿入部接続部73における大径部77と小径部
78との間の段差部の突き当て面77aとが強く当接す
る。
【0105】このとき、接続パイプ65の後端部突き当
て面65aと挿入部接続部73の突き当て面77aとの
間には強い摩擦力が生じるため、操作部3に対してシー
スユニット7はその軸まわりに、容易に回動できない状
態で保持させることができる。
【0106】なお、シースユニット7は把持操作中には
接続パイプ65の後端部突き当て面65aと挿入部接続
部73の突き当て面77aとの間に生じる摩擦力によっ
て容易には回動しないが、把持操作状態以外の場合には
回転つまみ61を手指などで回すことで、このシースユ
ニット7を回動させることができる。このとき、シース
ユニット7の先端カバー21の突設部58と、処置部駆
動ユニット9の先端カバー21の突設部23との間は噛
み合っているので、操作部3に対してシースユニット7
を回動操作する際に、シースユニット7と処置部駆動ユ
ニット9とは一緒に回動することになる。
【0107】また、手術操作等が終了して処置部駆動ユ
ニット9をシースユニット7から外す場合には図5
(A),(B)に示すように把持部材5,5を完全に閉
じた状態で、可動操作ハンドル71を図1中で時計方向
に軽く回す。この操作にともない処置部駆動ユニット9
の操作軸12を手元側に引っ張り操作し、操作棒連結部
材15の先端細径部15cがスナップフィット腕40の
外側に完全に引き出された状態にしてから、把持部材
5,5を手指等でつまんで処置部駆動ユニット9をシー
スユニット7から引き抜く。
【0108】このとき、スナップフィット腕40の突起
部41の先端側スロープ41aが内方突起部55の手元
側スロープ55bによって内部側に押圧されてスナップ
フィット腕40が内部側に撓み、突起部41が内方突起
部55を乗り越えて先端側へ外れる。この状態で、処置
部駆動ユニット9をさらに引き抜き、それと同時に可動
操作ハンドル71を図1中で反時計方向へ回動させて図
11(B)の状態にして接続部材46の球部47を接続
溝80の球案内穴部80bから取り外すことにより、処
置部駆動ユニット9をシースユニット7から完全に引き
抜くことができる。
【0109】又、操作棒連結部材15の先端細径部15
cの先端側端面には先細状のテーパ部15dが形成され
ているとともに、スナップフィット腕40の突起部41
の手元側端面の内部側には操作棒連結部材15のテーパ
部15dに対応するテーパ部40aが形成されているの
で、シースユニット7から処置部駆動ユニット9を引き
抜く際に、突起部41が内方突起部55の手元側スロー
プ55bによって内方向へ押されることにより、スナッ
プフィット腕40のテーパ部40aを操作棒連結部材1
5のテーパ部15dに当接させてテーパ部15dを手元
側へ押圧させることができる。そのため、操作棒連結部
材15の先端細径部15cをスナップフィット腕40の
内部から手元側へ押し出し易くすることができるので、
突起部41を内方向へ撓み易くすることができ、シース
ユニット7から処置部駆動ユニット9を引き抜くことが
容易に行なえるという効果がある。
【0110】さらに、図14(A)に示すように各把持
部材5の把持部31とリンクアーム33との間には絶縁
チューブ52から外側に少し出た所に少し外方向へ突出
した突出部81が設けられている。これは、把持部材
5,5を閉じた状態で絶縁チューブ52の外径寸法より
少し小さくなるように形成されている。
【0111】なお、この突出部81が設けられていない
場合には各把持部材5の把持部31とリンクアーム33
との間における絶縁チューブ52から外側に少し出た部
分にすき間が出来るので、本把持鉗子1の処置部駆動ユ
ニット9、操作部3、シースユニット7を組み付けた
後、把持部材5,5を閉じた状態で、図示しないトラカ
ール外套管へ挿入,抜去の際、トラカール外套管内にあ
る気密保持弁が、そこのすき間の部分に入ったり、当た
ったりして、挿入,抜去の妨げとなるおそれがある。こ
れに対して、本実施例では各把持部材5の把持部31と
リンクアーム33との間に絶縁チューブ52から外側に
少し出た所に少し外方向へ突出した突出部81を設ける
ことにより、すき間が小さくなり、トラカール外套管内
の気密保持弁がそこへ入りこむことが防止できるという
効果がある。
【0112】また、注水コック44からゴム栓63を外
して、図示しない送水チューブ等を注水コック44に取
付け、水や、生理食塩水等を送水するとシースユニット
7のインナパイプ42の内周面と処置部駆動ユニット9
の手元側操作棒14との間を通り、操作棒連結部材15
の切欠面43とインナパイプ42の内周面との間を通
り、スナップフィット部38の内周面と先端側操作棒1
3との間を通り、Wツナギ部材16の送水溝17bを通
ってシースユニット7の絶縁チューブ52の先端面から
出てくる。
【0113】このように、操作棒連結部材15に切欠面
43を設けたり、Wツナギ部材16に送水溝17bを設
けたりして、注水コック44から絶縁チューブ52の先
端面まで送水可能なので、注水コック44から生理食塩
水等を体腔内へ送ることも可能であるし、送水によって
シースユニット7のインナパイプ42の内周面を洗浄可
能となる。
【0114】又、シースユニット7に付いているゴム栓
63と、操作部3に付いているゴムキャップ76の色を
合わせることで、シースユニット7と操作部3との正規
の組み合わせ等を示すことができる。例えば、ゴム栓6
3とゴムキャップ76とが同じ色どうしならばシースユ
ニット7と操作部3とは組み合わせても良いが、ゴム栓
63とゴムキャップ76とが異なった色の場合は、組み
合わせることができない、又は組み合わせてはいけない
ということをゴム栓63とゴムキャップ76との色の組
み合わせで示すことができる。これにより、シースユニ
ット7と操作部3との組み合わせの可否が一目で判別す
ることができる。
【0115】また、同様に、処置部駆動ユニット9の例
えばパイプカバー45や、熱収縮チューブ51の色もゴ
ム栓63とゴムキャップ76との色の組み合わせで、シ
ースユニット7と操作部3と処置部駆動ユニット9との
組み合わせの可否を表わすこともできる。
【0116】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本把持鉗子1ではWツナギ部材
16の把持部材連結部18のピン摺動溝20に把持部材
5,5を閉じた時点におけるガイドピン36の位置より
も、先端方向へ適宜の距離のクリアランスS1 を形成し
たので、処置部6の把持部材5,5を開位置から閉位置
まで移動させる動作時に把持部材5,5が閉位置まで移
動した時点で、各把持部材5のガイドピン36がWツナ
ギ部材16のピン摺動溝20の終端位置に達することを
なくすことができる。
【0117】そのため、処置部6の把持部材5,5が閉
位置まで移動した時点以後、操作部3の可動操作ハンド
ル71に更に強く把持部材5,5を閉じる方向の操作力
が加えられた際に、ガイドピン36をピン摺動溝20に
沿ってさらに前進させてその操作力を把持部材5,5の
先端部に十分に伝えることができるので、把持鉗子1を
使用して体腔内の腸間膜等の薄膜状組織を把持部材5,
5間で把持して引き剥がす操作を行う場合に把持部材
5,5が全閉状態に閉じられた時点以後も操作部3の可
動操作ハンドル71に加えられた操作力を把持部材5,
5の先端側に十分に伝達することができ、把持部材5,
5間で腸間膜等の薄膜状組織を把持する力を十分に強く
することができる。その結果、把持部材5,5間で薄膜
状組織を把持した状態で引き剥がす操作を行う際に鉗子
把持部材5,5間から腸間膜等の薄膜状組織が抜け落ち
ることを防止することができ、薄膜状組織を引き剥がす
操作の操作性を高めることができる。
【0118】また、図16(A)〜(D)は本発明の第
2の実施例を示すものである。本実施例では第1の実施
例における処置部駆動ユニット9の先端カバー21と、
スナップフィット部38の接続パイプ37との間に図1
6(A)に示すようにねじ式の接続部91が設けられて
いる。
【0119】さらに、スナップフィット部38の接続パ
イプ37には図16(B)に示すように第1の実施例の
スナップフィット腕40の後端部に手元側へ延長される
延出部92が連結されている。この延出部92の手元側
端部には図16(D)に示すように環状に連結された環
状部93が形成されている。
【0120】また、第1の実施例の4か所のスリ割り3
9に相当する部分には本実施例では図16(B),
(C)に示すように4つの切り欠き穴94が形成されて
おり、各切り欠き穴94間にスナップフィット腕40が
それぞれ形成されている。この切り欠き穴94は必要に
応じてその数や、巾を変えることができる。
【0121】さらに、スナップフィット腕40の突起部
41のテーパ部40aはスナップフィット腕40の内部
にあり、操作棒連結部材15の先端細径部15cは環状
部93と突起部41との間の距離に相当する分だけ第1
の実施例よりも長く形成されている。なお、上述した部
分以外の部分の構成は第1の実施例と同様であり、ここ
では第1の実施例と同一部分には同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
【0122】そこで、上記構成のものにあっても第1の
実施例と同様に把持鉗子1の処置部駆動ユニット9、シ
ースユニット7、操作部3の3つのユニット間の接続部
にはねじ式の連結機構が設けられていないので、従来の
ように処置具の本体を構成する複数の構成部材間の接続
部にねじ式の連結機構を採用した場合に比べて把持鉗子
1の処置部駆動ユニット9、シースユニット7、操作部
3の3つのユニット間の着脱作業が短時間で、容易に行
なうことができ、本把持鉗子1の分解、組立作業を容易
化することができる。
【0123】さらに、本実施例では特に次の効果があ
る。すなわち、先端カバー21とスナップフィット部3
8の接続パイプ37との間をねじ式の接続部91を介し
て螺合させたので、処置部駆動ユニット9とシースユニ
ット7との間を繰り返し何回も着脱しているうちに、例
えばスナップフィット腕40の突起部41が摩耗した
り、あるいは何らかの破損等がスナップフィット部38
の接続パイプ37に生じた場合に接続部91の螺合をゆ
るめて先端カバー21からスナップフィット部38の接
続パイプ37を取り外して交換できる効果がある。
【0124】又、スナップフィット部38のスナップフ
ィット腕40の手元側を延長した延出部92を連結し、
この延出部92の手元側端部に環状部93を形成するこ
とにより、スナップフィット部38の各スナップフィッ
ト腕40を両持ち梁構造に形成したので、スナップフィ
ット腕40の手元側が、たとえば処置部駆動ユニット9
とシースユニット7との着脱操作時等に何かに引っ掛か
って外径方向に曲げられて、着脱不能になることを防止
できる効果がある。
【0125】また、図17(A)〜(G)は本発明の第
3の実施例を示すものである。本実施例は第1の実施例
における処置部6の構成を変更したものである。すなわ
ち、本実施例の処置部6には第1の実施例の把持部材
5,5の代りに図17(A),(B)に示すように固定
刃101と、可動刃102とを備えた切断用の処置部材
103が設けられている。
【0126】ここで、固定刃101は第1の実施例にお
ける先端カバー21の一方の支持アーム22が先端方向
へ延出され、この延出端部に連結されている。この固定
刃101の上面部には弓状の切開刃104が設けられて
いる。
【0127】さらに、図17(D)に示すように固定刃
101と他方の支持アーム22の先端部との間にはカシ
メピン105がカシメ固定されている。そして、可動刃
102はこのカシメピン105によって回動自在に支持
されている。
【0128】また、第1の実施例の操作軸12における
先端側操作棒13が先端方向へ延出され、この延出端部
に図17(E)に示すように可動刃102の基端部がカ
シメピン106によって回動自在にカシメ接続されてい
る。ここで、操作棒13の先端部には偏平な偏平部10
7が形成されている。この偏平部107には長円状のカ
シメ穴108が形成されている。そして、このカシメ穴
108にカシメピン106が挿入されている。さらに、
操作棒13の偏平部107にはカシメピン106とカシ
メ穴108の手元側の穴側面との間に適宜の距離のバッ
クラッシュS2が形成されている。
【0129】また、操作棒13の下側面には図17
(F)に示すように可動刃102がカシメピン105を
中心に回動する際にこの操作棒13が先端カバー21の
内周面と当接することを避けるための平面部109が切
欠形成されている。すなわち、操作部3の可動操作ハン
ドル71の開閉操作によって操作棒13を前後方向に移
動させることにより、可動刃102がカシメピン105
を中心に回動するようになっている。このとき、可動刃
102の回動動作に伴なって操作棒13は先端カバー2
1の内部で上下動するが、この際、操作棒13の下側面
の平面部109によって操作棒13の下側面が先端カバ
ー21の内周面とぶつかることを避けるようになってい
る。
【0130】また、第1の実施例とちがって本実施例で
は先端カバー21とスナップフィット部38とは一体に
形成されている。さらに、操作棒連結部材15のセンタ
リング部15bには図17(G)に示すように2面の流
水ガイド用の切欠面43が形成されている。この流水ガ
イド用の切欠面43は流水が確保できればその数や形状
(平面でなくても曲面でも溝でもよい)は問わない。な
お、上述した部分以外の部分の構成は第1の実施例と同
様であり、ここでは第1の実施例と同一部分には同一の
符号を付してその説明を省略する。
【0131】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、本実施例の処置具の使用時には可動操作ハンドル
71の開閉操作にともない操作軸12が前後動し、この
操作軸12の先端側操作棒13の動作にともない可動刃
102がカシメピン105を中心として回動することに
より、可動刃102が固定刃101に対して開閉する。
そして、この可動刃102の開閉操作によって生体組織
等を切除する。
【0132】ここで、可動刃102を閉じた状態から開
く場合には操作棒13が先端方向へ移動する動作にとも
ないカシメ穴108がカシメピン106に沿ってバック
ラッシュS2 に相当する距離だけ先端方向へスライドし
たのち、カシメ穴108の手元側端部にカシメピン10
6が当接する。このとき、本実施例でも第1の実施例と
同様に操作棒連結部材15の先端細径部15cの先端側
がスナップフィット部38の各スナップフィット腕40
の内部へ入りこむので、突起部41が内方向へ撓めなく
なる。その結果、可動刃102を閉じた状態から開く操
作の途中で処置部駆動ユニット9が挿入部ユニットから
外れることはない。
【0133】そして、カシメピン106がカシメ穴10
8の手元側端部へ当たってから更に操作軸12を先端へ
押すことにより、先端側操作棒13に押圧されて可動刃
102がカシメピン105を中心に開き始める。
【0134】そこで、上記構成のものにあっても把持鉗
子1の処置部駆動ユニット9、シースユニット7、操作
部3の3つのユニット間の接続部にはねじ式の連結機構
が設けられていないので、従来のように処置具の本体を
構成する複数の構成部材間の接続部にねじ式の連結機構
を採用した場合に比べて把持鉗子1の処置部駆動ユニッ
ト9、シースユニット7、操作部3の3つのユニット間
の着脱作業が短時間で、容易に行なうことができ、本把
持鉗子1の分解、組立作業を容易化することができる。
【0135】また、図18(A)〜(C)および図19
(A),(B)は本発明の第4の実施例を示すものであ
る。本実施例は第1の実施例と同様の処置具の把持部材
5の構成を図18(A)〜(C)に示すように変更する
とともに、シースユニット7の構成を図19(A),
(B)に示すように変更したものである。
【0136】すなわち、本実施例では図18(A)に示
すように把持部材5の本体111に同図中で先端に向か
って左方向へ湾曲する湾曲部112が設けられている。
この把持部材本体111の湾曲部112には生体組織の
剥離操作が行ない易いように形成された内側湾曲面11
2aと外側湾曲面112bとがそれぞれ設けられてい
る。ここで、内側湾曲面112aは特に血管等の管状組
織の外径寸法に合わせた形状に設定されており、それら
の剥離操作に有効である。
【0137】また、把持部材本体111における他方の
把持部材5との接合面(把持面)には湾曲部112の湾
曲方向と同方向に湾曲された図18(C)に示すように
2本の縦溝113が設けられている。これによって生体
組織の剥離や把持の際に、生体組織が把持部材本体11
1の把持面から横ずれすることを防止できる。
【0138】さらに、把持部材5における把持面の手元
側には図18(A),(B)に示すように長方形状の溝
114が設けられている。この溝114は長方形に限ら
ず、円形でも何でもよい。
【0139】また、図18(D)は第4の実施例の把持
部材5の把持部材本体111の変形例を示すものであ
る。この変形例の把持部材本体111には図18(D)
中で右方向へゆるやかに湾曲する湾曲部115が設けら
れている。この場合、把持部材本体111における他方
の把持部材5との接合面(把持面)に形成される2本の
縦溝113は把持部材本体111の湾曲部115の内側
湾曲面115aおよび外側湾曲面115bに沿ってそれ
ぞれ設けられていてもよい。
【0140】このように把持部材本体111の湾曲部1
15の内側湾曲面115aおよび外側湾曲面115bに
沿って2本の縦溝113を設けることで、湾曲部115
の内側湾曲面115aおよび外側湾曲面115bを使用
して生体組織の剥離を行なうときに、組織が2本の縦溝
113に引っ掛かりぎみになるので剥離がしやすくなる
効果がある。なお、把持部材5の湾曲方向や湾曲率,縦
溝113の本数,長さは必要に応じて変えることができ
る。
【0141】また、本実施例のシースユニット7では図
19(A),(B)に示すように絶縁チューブ52がシ
ースユニット7の先端付近のみに配置されている。そし
て、この絶縁チューブ52の後端部はインナパイプ42
の先端部外周面を被覆する位置まで配置されている。
【0142】さらに、本実施例ではシースユニット7の
インナパイプ42の外周面を覆う太径パイプ116が設
けられている。この太径パイプ116は例えばガラス繊
維を混合したポリサルフォンで押出成形したもので、こ
の太径パイプ116の外径寸法はインナパイプ42の外
径寸法の略2倍程度に形成されている。そして、この太
径パイプ116の前端部は図19(A)に示すように絶
縁チューブ52の後端部を被覆する位置まで延出されて
いるとともに、この太径パイプ116の後端部は図19
(B)に示すようにシースユニット7の基端部の手元側
連結部60側まで延出され、接着等の手段で取付けられ
ている。なお、太径パイプ116の外径寸法は使用目的
に応じて任意に作れるが、本実施例は図示しない太径の
トラカール外套管に案内される外径寸法に設定されてい
る。
【0143】そこで、上記構成のものにあっては図18
(A)〜(C)に示す本実施例の把持部材本体111を
有する処置部駆動ユニット9を図19(A),(B)に
示す本実施例のシースユニット7と組み合わせること
で、太径のトラカール外套管に挿入して使用することが
できるので、本実施例の把持部材本体111を有する処
置部駆動ユニット9を第1の実施例のシースユニット7
と組み合わせた場合のように把持部材本体111の湾曲
部112の部分が絶縁チューブ52の外周面を延長した
円の外に突出し、細径のトラカール外套管に挿入するこ
とが困難になることを防止できる。
【0144】また、本実施例では図19(B)に示すよ
うにゴム栓63における注水コック44の口元に嵌合さ
れる部分の内周面に口元から奥へ行くにしたがって、ゆ
るやかなテーパ面63が形成されているので、この奥に
ゴミ等がたまりにくく、又、洗浄,消毒等もしやすい。
【0145】また、図20(A)〜(E)は第4の実施
例のシースユニット7の変形例を示すものである。これ
は、第4の実施例の太径パイプ116に代えてシースユ
ニット7のインナパイプ42の先端側に図20(A)に
示すように先端側絶縁ブッシュ121、後端側に図20
(B)に示すように後端側絶縁ブッシュ122をそれぞ
れ配設するとともに、先端側絶縁ブッシュ121と後端
側絶縁ブッシュ122との間の外周面に例えばステンレ
ス鋼等でできた補強パイプ123を配設し、この補強パ
イプ123の上をフッ素樹脂等の絶縁性材料ででできた
絶縁チューブ124で覆う構成にしたものである。ここ
で、先端側絶縁ブッシュ121と後端側絶縁ブッシュ1
22とは例えばポリサルフォン等の絶縁性材料で出来て
いる。
【0146】また、図20(C)〜(E)に示すように
インナパイプ42の軸心位置に対して先端側絶縁ブッシ
ュ121、後端側絶縁ブッシュ122、補強パイプ12
3、絶縁チューブ124の軸心位置は偏心して設けられ
ている。
【0147】そこで、上記構成のものにあってはインナ
パイプ42の軸心位置に対して先端側絶縁ブッシュ12
1、後端側絶縁ブッシュ122、補強パイプ123、絶
縁チューブ124の軸心位置を偏心して設けたので、本
変形例のシースユニット7に図18(A)〜(C)に示
す把持部材本体111を有する処置部駆動ユニット9を
組み合わせた場合には把持部材本体111の湾曲部11
2の湾曲した先端部分をシースユニット7の偏心に応じ
て外側に伸ばすことができる効果がある。
【0148】また、本変形例のシースユニット7では先
端側絶縁ブッシュ121の外径寸法φXと、絶縁チュー
ブ124の外径寸法φYと、後端側絶縁ブッシュ122
の外径寸法φZとの関係がX<Y<Zとなるように設定
されているので、トラカール外套管への挿入,抜去がし
やすいという効果がある。なお、必要に応じてX=Y=
Zに設定してもよい。
【0149】また、図21(A),(B)は第1の実施
例の把持部材5の変形例を示すものである。これは、把
持部材5の本体131の背面(把持面131aとは逆の
面)に、例えばプラスチックのインサート成形などによ
って絶縁部材132を設けたものである。この絶縁部材
132はセラミック等の絶縁材料でもよい。
【0150】さらに、把持部材本体131の外周面には
絶縁部材132が抜け落ちることを防止するための溝1
33が設けられている。これは穴等でも良い。ここで、
絶縁部材132の内周面には把持部材本体131の溝1
33内に挿入される突出部134が形成されている。
【0151】そこで、上記構成のものにあっては把持部
材本体131の背面に絶縁部材132を配設したので、
把持部材本体131の把持面131a以外に生体組織が
触れている場合でも、把持面131aだけに高周波電流
を流すことができる。そのため、術者の意図しない所を
高周波電流で焼灼してしまうおそれがない。
【0152】なお、図21(A),(B)では絶縁部材
132を把持部材本体131の背面だけを覆う状態で設
けた構成のものを示したが、把持部材本体131の把持
面131aでも高周波電流を流したくない所は絶縁部材
132で被ってもよく、場合によっては把持部材本体1
31全体を絶縁部材132で覆い、高周波電流を流した
い所だけ金属部を露出させる構成にしてもよい。
【0153】また、図21(C)は第1の実施例の把持
部材5,5に代えて一対のハサミ刃141を備えた鋏形
の処置部142を処置部駆動ユニット9の先端部に設け
た変形例を示すものである。
【0154】さらに、各ハサミ刃141の先端面はカシ
メピン35の中心位置から各ハサミ刃141の先端面ま
での半径Rに沿って湾曲形成した状態で仕上げられてい
る。なお、上述した部分以外の部分の構成は第1の実施
例と同様であり、ここでは第1の実施例と同一部分には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0155】また、図22(A),(B)は第1の実施
例の把持部材5,5に代えて弓状に形成された一対のハ
サミ刃151を備えた鋏形の処置部152を処置部駆動
ユニット9の先端部に設けた変形例を示すものである。
【0156】さらに、本変形例では図22(A)に示す
ようにWツナギ部材16の先端部の略矩形平板状の把持
部材連結部18における各ハサミ刃151のリンクアー
ム33にはさまれている部分に両リンクアーム33,3
3間の間隙よりも少し小さい幅の幅狭部153が形成さ
れているとともに、その手元側には両リンクアーム3
3,33間の間隙とほぼ同じ幅の幅広部154が形成さ
れている。なお、上述した部分以外の部分の構成は第1
の実施例と同様であり、ここでは第1の実施例と同一部
分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0157】そこで、上記構成のものにあっては両ハサ
ミ刃151,151を開操作する場合に処置部駆動ユニ
ット9の操作軸12を先端方向へ前進させる際、Wツナ
ギ部材16の把持部材連結部18の幅狭部153が両リ
ンクアーム33,33間に挟まれている範囲では両リン
クアーム33,33とこの幅狭部153との間には摩擦
力が発生しないので、操作軸12を先端方向へ前進させ
る動作をスムーズに行なうことができる。そして、両リ
ンクアーム33,33の手元側端部がWツナギ部材16
の把持部材連結部18の幅狭部153の手元側の幅広部
154との間の段差部分まで移動したときには操作棒連
結部材15の先端細径部15cの先端付近が突起部41
の内部側に挿入されるようになっている。
【0158】さらに、処置部駆動ユニット9の操作軸1
2をさらに前進させてWツナギ部材16の幅広部154
が両リンクアーム33,33間に挟まれる位置まで移動
したのちは操作軸12を前進させために大きな力が必要
になる。このとき、処置部駆動ユニット9をシースユニ
ット7から抜く方向へ力が加わっても、先端細径部15
cが突起部41の内部に入っているので、スナップフィ
ット腕40の突起部41が内方向へ撓むおそれはない。
その結果、両ハサミ刃151,151を開操作する作業
中に処置部駆動ユニット9がシースユニット7から抜け
ることはなく、確実に両ハサミ刃151,151の開操
作を行なうことができる。
【0159】また、図23(A)〜図25(B)は本発
明の第5の実施例を示すものである。ここで、図23
(A),(B)は本実施例のシースユニット7を示し、
図24(A)〜(C)および図25(A),(B)は本
実施例の処置部駆動ユニット9を示すものである。
【0160】なお、本実施例ではシースユニット7は構
成は第4の実施例とほぼ同様である。すなわち、インナ
パイプ42の外周面が太径パイプ161で覆われてい
る。この太径パイプ161の先端部は図23(A)に示
すように接続パイプ53の先端部の外側まで延出され、
この太径パイプ161によって接続パイプ53が覆われ
ている。
【0161】さらに、太径パイプ161の外周面側には
絶縁チューブ162が配設されている。この絶縁チュー
ブ162の外径寸法は太径パイプ161の外径寸法と同
じに設定され、太径パイプ161の先端部外周面がこの
絶縁チューブ162によって覆われている。なお、太径
パイプ161および絶縁チューブ162等の外径寸法は
太径のトラカール外套管に案内されるように設定されて
いる。
【0162】また、処置部駆動ユニット9の先端カバー
21はシースユニット7の太径の絶縁チューブ162に
収納できる程度に外径寸法が比較的大きく形成されてい
る。さらに、この先端カバー21の形状に合わせて応じ
てWツナギ部材16も外径寸法が大きくなっている。
【0163】さらに、各把持部材5の本体163はシー
スユニット7の太径の絶縁チューブ162に収納できる
程度に外径寸法が比較的大きく形成されている。そし
て、各把持部材本体163の先端部には図24(A)に
示すように内方向に湾曲された湾曲部164が形成され
ている。さらに、この湾曲部164の先端部には図24
(C)に示すように略三角形の窓部165が設けられて
いる。
【0164】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果がある。すなわち、把持鉗子1の挿入部2の先端部に
配設されるシースユニット7の太径パイプ161および
処置部駆動ユニット9の各把持部材本体163等の各構
成部品を太径に形成することによって、体腔内のより大
きな組織でも確実に把持することができる。
【0165】また、各把持部材5の長さを長くすること
により、両把持部材5,5間で生体組織を把んだ時に各
把持部材5の長さが短い時よりも、各把持部材5に大き
な撓みが発生させることができるので、生体組織に必要
以上に大きな力が加わりにくくなり、組織を傷付けるお
それが少なくなる効果がある。
【0166】また、図26は第1の実施例の把持鉗子1
の固定ハンドル70に付いている電極ピン74にAコー
ド171のAコード口金172が接続された状態を示す
ものである。
【0167】このAコード口金172にはステンレス鋼
等の金属でできた電極ピン接続部173と、この電極ピ
ン接続部173を覆う絶縁ツマミ174等によって構成
されている。ここで、絶縁ツマミ174は例えば、ポリ
サルフォン等のプラスチックや、その他の絶縁材料で形
成されている。さらに、絶縁ツマミ174の先端面17
4aは導通電極ピン接続部173の先端面173aより
も更に長く突出されている。
【0168】また、電極ピン接続部173にはAコード
171内の電線175が接続されている。そして、この
Aコード171内の電線175を通して図示しない高周
波電源から送られる高周波電流が導通電極ピン接続部1
73に導通され、この導通電極ピン接続部173から把
持鉗子1の電極ピン74に通電されるようになってい
る。
【0169】そこで、上記構成のものにあっては絶縁ツ
マミ174の先端面174aは導通電極ピン接続部17
3の先端面173aよりも更に長く突出されているの
で、絶縁ツマミ174の先端面174aの位置と電極ピ
ン接続部173の先端面173aの位置とが同一位置に
配置されている場合に比べてAコード口金172を電極
ピン74と接続した際に絶縁ツマミ174の先端面17
4aと固定ハンドル70の挿入部接続部73との突き当
て面176からの高周波電流漏れが少なくなる効果があ
る。
【0170】また、図27(A)は把持鉗子1の電極ピ
ン74とAコード171のAコード口金172との接続
部の構造の第1の変形例を示すものである。これは、絶
縁ツマミ174における電極ピン接続部173の先端面
から突出する部分に先端側に向かうにしたがって内径寸
法が徐々に広がるテーパ面174bを設けるとともに、
電極ピン74の下部の絶縁パイプ75にもこれに対応さ
せて図27(A)中で下方に向かうにしたがって外径寸
法が徐々に大きくなるテーパ面75aを設けたものであ
る。
【0171】そこで、上記構成のものにあってはAコー
ド口金172を電極ピン74と接続した際に絶縁ツマミ
174のテーパ面174bと絶縁パイプ75のテーパ面
75aとを密着させることができるので、絶縁ツマミ1
74の先端面174aと固定ハンドル70の挿入部接続
部73との突き当て面176から例えば水や生理食塩水
が電極ピン接続部173の下端面側へ侵入することを防
止できる効果がある。そのため、電極ピン接続部173
の下端面側へ侵入する水や、生理食塩水を通して絶縁ツ
マミ174の先端面174aと固定ハンドル70の挿入
部接続部73との突き当て面176から高周波電流が漏
れることを防止できる効果がある。
【0172】また、図27(B)は把持鉗子1の電極ピ
ン74とAコード171のAコード口金172との接続
部の構造の第2の変形例を示すものである。これは、電
極ピン74の下部の絶縁パイプ75に絶縁ツマミ174
の先端部付近の外周面を覆う周壁部181を設けたもの
である。
【0173】そこで、上記構成のものにあっては図26
よりも更に絶縁ツマミ174の先端面174aと固定ハ
ンドル70の挿入部接続部73との突き当て面176か
らの高周波電流漏れが確実に防止できる効果がある。
【0174】また、図28(A)〜(C)は本発明の第
5の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の
各把持部材5のリンクアーム33の長穴34に、図28
(B)に示すように把持部材5,5を閉じた時点におけ
るカシメピン35の位置よりも、先端方向へ更に延長さ
れた適宜の距離のクリアランスS3 を設けたものであ
る。なお、上述した部分以外の部分の構成は第1の実施
例と同様であり、ここでは第1の実施例と同一部分には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0175】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、長穴34が先端方向へ延長され
て、クリアランスS3 が形成されているので、把持部材
5,5を閉じたのち、更に、操作部3に把持部材5,5
を閉じる方向の操作力を加えることにより、長穴34内
のカシメピン35をクリアランスS3 が少なくなる方向
に移動する範囲で、把持部材5,5の弾性力によって把
持部材5,5を若干撓ませることができる。このように
把持部材5,5が若干撓むことで把持部材5,5の先端
に強い把持力を発生させることができるので、例えば生
体内の薄い膜状組織を把持部材5,5間で把持する場合
などに把持部材5,5の先端に強い把持力を加えて薄い
膜状組織を一層強く把持することができ、大変有効であ
る。
【0176】また、図29(A),(B)は本発明の第
6の実施例を示すものである。これは、先端側操作棒1
3の先端のWツナギ部材16の先端部に把持部材5,5
の手元側端部をカシメピン191を介して回動自在に連
結するとともに、各把持部材5における先端側の把持部
5aとカシメピン191との間にカム機構Kのカム溝で
ある長穴192を形成し、この長穴192内にカムピン
193を挿入させたものである。
【0177】ここで、カムピン193の両端部は先端カ
バー21の2本の支持アーム22,22の先端部にそれ
ぞれカシメ固定されている。さらに、各把持部材5の長
穴192には把持部材5を図29(A)に示す開位置か
ら図29(B)に示す閉位置まで移動させる動作時に長
穴192がカムピン193に沿って移動する動作範囲よ
りも長穴192の先端側の長さが長く設定されている。
そして、この長穴192には把持部材5を閉じた時点に
おけるカムピン193の位置よりも、先端方向に延在す
るクリアランスS4 が形成されている。なお、上述した
部分以外の部分の構成は第1の実施例と同様であり、こ
こでは第1の実施例と同一部分には同一の符号を付して
その説明を省略する。
【0178】次に、上記構成の作用について説明する。
処置部6の把持部材5,5を図29(A)に示す開位置
から図29(B)に示す閉位置まで閉操作する場合には
操作部3の可動操作ハンドル71を図1中で時計方向に
回動させる。この場合には可動操作ハンドル71の回動
動作にともない処置部駆動ユニット9の操作軸12が手
元側に引っ張り操作され、この操作軸12の移動動作に
ともない各把持部材5のカシメピン191に引っ張られ
て両把持部材5,5の手元側端部が手元側に引っ張り操
作される。
【0179】このとき、両把持部材5,5の手元側端部
が手元側に移動する動作と同時に、両把持部材5,5が
カシメピン191を中心に各把持部材5の先端側の把持
部5aを接近させる方向に回動する(両把持部材5,5
を閉じる)動作が行なわれる。なお、このときの両把持
部材5,5の軸方向の移動動作およびカシメピン191
を中心とする回動動作は長穴192がカムピン193に
沿って移動する状態で行なわれる。
【0180】また、把持部材5,5の先端側の把持部5
a同士が接触し、把持部材5,5が閉じたのち、更に、
操作部3に把持部材5,5を閉じる方向の操作力を加え
ることにより、長穴192をカムピン193との間の先
端側のクリアランスS4 が少なくなる方向に移動する範
囲で、把持部材5,5の弾性力によって把持部材5,5
を若干撓ませることができる。
【0181】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、両把持部材5,5が閉じる方向
に移動した際に両把持部材5,5の先端側の把持部5a
同士が接触した時点でカムピン193が長穴192の先
端側の終端部に当たることがない。そのため、両把持部
材5,5の先端側の把持部5a同士が接触した時点以後
も上記クリアランスS4 に相当する距離だけ余分に操作
軸12を手元側に引っ張り操作することができるので、
可動操作ハンドル71に加えた力を把持部材5,5の先
端側に十分に伝えることができ、薄い膜状の生体組織を
両把持部材5,5間で強く確実に把持できるという効果
がある。
【0182】また、図30は本発明の第7の実施例を示
すものである。本実施例には図17(A)〜(G)に示
す第3の実施例と同様に固定式の把持部材201と、可
動式の把持部材202とを備えた片開き用の処置部材2
03が設けられている。そして、可動式の把持部材20
2にカム機構Kのカム溝である長穴204が形成され、
この長穴204内にカムピン205が挿入されている。
【0183】ここで、下の固定式の把持部材201は先
端カバー21と一体に形成されており、動かない。ま
た、上の可動式の把持部材202の基端部は操作軸12
における先端側操作棒13の先端部にカシメピン206
によって回動自在にカシメ接続されている。
【0184】さらに、可動式把持部材202の長穴20
4にはこの可動式把持部材202を閉じた時に長穴20
4のカムピン205の先端側には長穴204を延長した
クリアランスS5 が設けられている。なお、カムピン2
05の両端部は先端カバー21の2本の支持アーム2
2,22の先端部にそれぞれカシメ固定されている。
【0185】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、可動式把持部材202が閉じる
方向に移動した際に両把持部材201,202の先端側
の把持部同士が接触した時点でカムピン205が長穴2
04の先端側の終端部に当たることがない。そのため、
両把持部材201,202の先端側の把持部同士が接触
した時点以後も上記クリアランスS5 に相当する距離だ
け余分に操作軸12を手元側に引っ張り操作することが
できるので、可動操作ハンドル71に加えた力を可動式
把持部材202の先端側に十分に伝えることができ、薄
い膜状の生体組織を両把持部材201,202間で強く
確実に把持できるという効果がある。
【0186】また、図31(A),(B)は本発明の第
8の実施例を示すものである。これは、第1の実施例の
Wツナギ部材16の把持部材連結部18の両側面にカム
機構Kのカムピン211を突設するとともに、各把持部
材5のリンクアーム33の先端部にカム機構Kのカム溝
である長穴212をそれぞれ形成したものである。そし
て、各把持部材5のリンクアーム33の長穴212内に
Wツナギ部材16のカムピン211が挿入されている。
【0187】さらに、各把持部材5のリンクアーム33
の長穴212には把持部材5を開位置から図31(A)
に示す閉位置まで移動させる動作時に長穴212がカム
ピン211に沿って移動する動作範囲よりも長穴212
の後端側の長さが長く設定されている。そして、この長
穴212には把持部材5を閉じた時点におけるカムピン
211の位置よりも、後端方向に延在するクリアランス
6 が形成されている。
【0188】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、第1の実施例と同様、操作部3の可動操作ハンド
ル71を開操作して操作軸12とともにWツナギ部材1
6を先端側へ動かした場合にはカムピン211が各把持
部材5のリンクアーム33の長穴212内を先端方向へ
水平に移動することにより、両把持部材5,5がカシメ
ピン35を中心として開く。
【0189】また、処置部6の把持部材5,5を開位置
から図31(A)に示す閉位置まで閉操作する場合には
操作部3の可動操作ハンドル71を閉じる方向に回動操
作する。この動作にともない処置部駆動ユニット9の操
作軸12が手元側に引っ張り操作され、この操作軸12
の移動動作にともないWツナギ部材16のカムピン21
1に引っ張られて両把持部材5,5の手元側端部が手元
側に引っ張り操作される。
【0190】また、把持部材5,5の先端側の鉗子歯3
2同士が接触し、把持部材5,5が閉じたのち、更に、
操作部3に把持部材5,5を閉じる方向の操作力を加え
ることにより、各把持部材5のリンクアーム33の長穴
212をカムピン211との間の後端側のクリアランス
6 が少なくなる方向に移動する範囲で、把持部材5,
5の弾性力によって把持部材5,5を若干撓ませること
ができる。
【0191】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、両把持部材5,5が閉じる方向
に移動した際に両把持部材5,5の先端側の鉗子歯32
同士が接触した時点でカムピン211が長穴212の後
端側の終端部に当たることがない。そのため、両把持部
材5,5の先端側の鉗子歯32同士が接触した時点以後
も上記クリアランスS6 に相当する距離だけ余分に操作
軸12を手元側に引っ張り操作することができるので、
可動操作ハンドル71に加えた力を把持部材5,5の先
端側に十分に伝えることができ、薄い膜状の生体組織を
両把持部材5,5間で強く確実に把持できるという効果
がある。
【0192】また、図32(A)〜(F)は本発明の第
9の実施例を示すものである。これは、図31(A),
(B)の第8の実施例のWツナギ部材16の両側面を削
ることにより平面状の回転止め部221を形成し、この
回転止め部221を先端カバー21の2本の支持アーム
22,22間に配置したものである。
【0193】そこで、上記構成のものにあっても第8の
実施例と同様の効果を得ることができる。さらに、本実
施例ではWツナギ部材16の両側面に平面状の回転止め
部221を形成し、この回転止め部221を先端カバー
21の2本の支持アーム22,22間に配置したので、
Wツナギ部材16が中心軸まわりに回転することがな
い。そのため、Wツナギ部材16のカムピン211や、
各把持部材5のリンクアーム33の長穴212に操作軸
12や、Wツナギ部材16に発生する回転トルクを伝え
ることがなくなるので、操作軸12や、Wツナギ部材1
6に発生する回転トルクによるWツナギ部材16のカム
ピン211や、各把持部材5のリンクアーム33等の破
損や、リンクアーム33の長穴212からWツナギ部材
16のカムピン211が外ることを防止できる効果があ
る。
【0194】また、図33(A)〜(C)はさらに別の
構成の把持鉗子231を示すものである。この把持鉗子
231は第1の実施例の処置部駆動ユニット9における
把持部材5,5を開閉駆動する開閉駆動機構8としてカ
ム機構Kに代えてパンタグラフ式のリンク機構232を
採用したものである。
【0195】このリンク機構232には図33(E)に
示すようにWツナギ部材16の先端部に一対のリンクア
ーム233,233の基端部がカシメピン234を介し
て回動自在にカシメ固定されている。各リンクアーム2
33の先端部は図33(D)に示すように各把持部材5
のリンクアーム33の基端部にそれぞれカシメピン23
5を介して回動自在にカシメ固定されている。
【0196】さらに、Wツナギ部材16の両側面には図
33(F)に示すように平面状の回転止め部236が切
削形成されており、この回転止め部236が先端カバー
21の2本の支持アーム22,22間に配置されてい
る。なお、上述した部分以外の部分の構成は第1の実施
例と同様であり、ここでは第1の実施例と同一部分には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0197】そこで、上記構成のものにあっては操作軸
12の移動動作にともないWツナギ部材16を介してリ
ンク機構232が駆動され、両把持部材5,5が開閉操
作される。ここで、回転止め部236,236が先端カ
バー21の2本の支持アーム22,22の内側に配置さ
れているので、両把持部材5,5の開閉操作の際に、W
ツナギ部材16が中心軸まわりに回転することがない。
そのため、操作軸12や、Wツナギ部材16に発生する
回転トルクがカシメピン234や、各リンクアーム23
3や、各把持部材5のリンクアーム33に伝わることが
ないので、操作軸12や、Wツナギ部材16に発生する
回転トルクによるカシメピン234や、各リンクアーム
233や、各把持部材5のリンクアーム33の破損等を
防止できる効果がある。
【0198】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形
実施できることは勿論である。
【0199】次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下
記の通り付記する。
【0200】記 (付記項1) 生体内に挿入される挿入部と、該挿入部
内に配置された操作軸と、カム溝と該カム溝に係合する
カムピンとのどちらか一方が前記操作軸の進退動作に応
動して鉗子部材を開閉させる開閉機構を有した内視鏡用
鉗子において、鉗子部材を閉じたとき、または開いたと
きに、少なくとも一方の側のカム溝の長さを、カムピン
の摺動範囲よりも長く構成したことを特徴とする内視鏡
用鉗子。
【0201】(付記項2) 生体内に挿入させる挿入部
と、該挿入部の先端に設けられ、開閉機構を備えた内視
鏡用鉗子において、鉗子先端部の把持部と前記把持部の
開閉を行う回転中心としてのカシメピンとの間に、外径
方向へ突出した突出部を備えたことを特徴とする内視鏡
用鉗子。
【0202】(付記項3) 前記突出部は、挿入部の先
端側から露出した部分に備えられていることを特徴とす
る付記項2に記載の内視鏡用鉗子。
【0203】(付記項4) 前記突出部は、前記鉗子の
前記把持部が閉じられた状態のときに、前記挿入部の外
径よりも僅かに小さくなるように構成されたことを特徴
とする付記項2に記載の内視鏡用鉗子。
【0204】(付記項5) 生体内に挿入される挿入部
と、該挿入部内に配置された操作軸と、該操作軸の進退
動作に応動させて鉗子部材を開閉させる開閉機構を備え
た内視鏡用鉗子において、操作軸と鉗子部材との間の一
部材の強度を弱く構成したことを特徴とする内視鏡用鉗
子。
【0205】(付記項6) 強度を弱く構成したのは、
前記鉗子部材のピン取付部近傍であることを特徴とする
付記項5に記載の内視鏡用鉗子。
【0206】(付記項7) 強度を弱く構成したのは、
前記鉗子部材に取り付けたピン、またはピン取付構造で
あることを特徴とする付記項5に記載の内視鏡鉗子。
【0207】(付記項8) 生体内に挿入される挿入部
と、該挿入部内に配置された操作軸と、該操作軸の進退
動作に応動させて鉗子部材を開閉させる開閉機構を備え
た内視鏡用鉗子において、操作軸に回転止め部を備えた
ことを特徴とする内視鏡用鉗子。
【0208】(付記項9) 前記回転止め部は、Wツナ
ギと腕の摺動部のうち少なくとも一箇所が平面で接触し
ていることを特徴とする付記項8に記載の内視鏡用鉗
子。
【0209】(付記項10) 生体内に挿入される挿入
部と、前記挿入部内に配置された操作軸と、該操作軸の
進退動作に応動させて鉗子部材を開閉させる開閉機構
と、前記操作軸に進退動作を伝達する操作部を備えた内
視鏡用鉗子において、鉗子が閉じた状態のときに、操作
軸の中心線と、前記操作軸と接続する操作部の接続溝
と、が略直角となるように構成したことを特徴とする内
視鏡用鉗子。
【0210】(付記項12) 生体内に挿入される挿入
部と、該挿入部の先端に設けられた鉗子と、操作を行う
操作部と、高周波電流用導入用口金と、該高周波電流用
口金に接続する高周波電流用ケ−ブルと、を備えた内視
鏡用鉗子において、高周波電流導入用口金と、該高周波
電流導入用口金に接続する高周波電流用ケ−ブルとの少
なくとも一方に絶縁部材を備えたことを特徴とする内視
鏡用鉗子。
【0211】
【発明の効果】本発明によれば処置部材を開位置と閉位
置との間で移動させる動作時にカムピンがカム溝に沿っ
て移動する動作範囲よりもカム溝の少なくとも一端側の
長さを長く設定したので、体腔内の薄膜状組織等を強く
確実に把持することができ、薄膜状組織を把持した状態
で引き剥がす操作を行う際に、薄膜状組織が抜け落ち難
く、薄膜状組織を引き剥がす操作の操作性を高めること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の内視鏡用処置具であ
る把持鉗子の概略構成を示す側面図。
【図2】 (A)は処置部駆動ユニットを示す平面図、
(B)は同側面図。
【図3】 (A)は処置部駆動ユニットの要部構成を一
部断面にして示す平面図、(B)は同側面図。
【図4】 (A)は図3(B)のL1 −L1 線断面図、
(B)は図3(B)のL2 −L2 線断面図、(C)は図
3(B)のL3 −L3 線断面図、(D)は図3(B)の
4 −L4 線断面図、(E)は図3(B)のL5 −L5
線断面図、(F)は図3(B)のL6 −L6 線断面図。
【図5】 (A)は処置部駆動ユニットの先端部を一部
断面にして示す平面図、(B)は同側面図、(C)は処
置部駆動ユニットの接続部のスナップフィット腕を示す
縦断面図。
【図6】 (A)は図5(B)のL1 −L1 線断面図、
(B)は処置部材におけるリンクアームのガイドピンの
連結部を示す横断面図。
【図7】 (A)はシースユニットの先端部を示す縦断
面図、(B)はシースユニットの後端部を一部断面にし
て示す側面図。
【図8】 (A)はシースユニットの接続パイプの先端
の位置決め部を示す縦断面図、(B)は(A)のL1
1 線断面図、(C)はシースユニットの接続パイプと
内パイプとの連結部を示す縦断面図、(D)はシースユ
ニットの後端のスナップフィット腕を一部断面にして示
す側面図、(E)は(D)のL1 −L1 線断面図。
【図9】 (A)は操作部を一部断面にして示す側面
図、(B)は可動操作ハンドルの接続溝を示す正面図、
(C)は(A)のL1 −L1 線断面図。
【図10】 シースユニットが操作部の固定ハンドルの
挿入部接続部に接続された状態を示す縦断面図。
【図11】 (A)は処置部駆動ユニットの突設部とシ
ースユニットの突設部の先端同志が突き合って両者が噛
み合わない状態を示す縦断面図、(B)は(A)の状態
で可動操作ハンドルをゴムキャップに当るまで回転させ
た状態を示す縦断面図。
【図12】 (A)は処置部駆動ユニットの突設部とシ
ースユニットの突設部とを正規の嵌め込み位置まで回転
させた状態を示す縦断面図、(B)は(A)の状態の操
作部を示す縦断面図。
【図13】 (A)は突起部が内方突起部を完全に乗り
越えて収納部内に入った状態を示す縦断面図、(B)は
(A)の状態の操作部を示す縦断面図。
【図14】 (A)は把持部材を閉じた状態で把持鉗子
を生体組織のすき間に挿入した状態を示す縦断面図、
(B)は(A)の状態の処置部駆動ユニットとシースユ
ニットとの接続部を示す縦断面図。
【図15】 (A)は把持部材を開いた状態を示す縦断
面図、(B)は(A)の状態の処置部駆動ユニットとシ
ースユニットとの接続部を示す縦断面図。
【図16】 本発明の第2の実施例を示すもので、
(A)は把持鉗子の先端部分の概略構成を示す縦断面
図、(B)は処置部駆動ユニットとシースユニットとの
接続部を示す縦断面図、(C)は(B)のL1 −L1
断面図、(D)は(B)のL2 −L2 線断面図。
【図17】 本発明の第3の実施例を示すもので、
(A)は把持鉗子の先端部分の概略構成を示す縦断面
図、(B)は処置部駆動ユニットとシースユニットとの
接続部を示す縦断面図、(C)は(A)のL1 −L1
断面図、(D)は(A)のL2 −L2 線断面図、(E)
は(A)のL3 −L3 線断面図、(F)は(A)のL4
−L4 線断面図、(G)は(B)のL5 −L5 線断面
図。
【図18】 (A)は本発明の第4の実施例の処置具の
把持部材を示す平面図、(B)は把持部材の側面図、
(C)は把持部材の縦断面図、(D)は第4の実施例の
把持部材本体の変形例を示す平面図。
【図19】 (A)は本発明の第4の実施例の処置具に
おけるシースユニットの先端部を一部断面にして示す側
面図、(B)はシースユニットの手元側端部を一部断面
にして示す側面図。
【図20】 第4の実施例のシースユニットの変形例を
示すもので、(A)はシースユニットの先端部を一部断
面にして示す側面図、(B)はシースユニットの手元側
端部を一部断面にして示す側面図、(C)は(A)のL
1 −L1 線断面図、(D)は(A)のL2 −L2 線断面
図、(E)は(B)のL3 −L3 線断面図。
【図21】 (A)は第1の実施例の把持部材の第1の
変形例を示す横断面図、(B)は同変形例の把持部材の
平面図、(C)は第1の実施例の把持部材の第2の変形
例を示す側面図。
【図22】 (A)は第1の実施例の把持部材の第3の
変形例を示す縦断面図、(B)は同変形例のスナップフ
ィット部を示す平面図。
【図23】 本発明の第5の実施例を示すもので、
(A)はシースユニットの先端部を一部断面にして示す
側面図、(B)はシースユニットの手元側端部を一部断
面にして示す側面図。
【図24】 (A)は第5の実施例の処置部駆動ユニッ
トの先端部分の概略構成を一部断面にして示す側面図、
(B)は処置部駆動ユニットのスナップフィット部を示
す縦断面図、(C)は(A)のL3 −L3 線断面図。
【図25】 (A)は図24(A)のL1 −L1 線断面
図、(B)は図24(A)のL2 −L2 線断面図。
【図26】 第1の実施例の把持鉗子の電極ピンにAコ
ードのAコード口金が接続された状態を示す要部の縦断
面図。
【図27】 (A)は把持鉗子の電極ピンとAコードの
Aコード口金との接続部の構造の第1の変形例を示す要
部の縦断面図、(B)は把持鉗子の電極ピンとAコード
のAコード口金との接続部の構造の第2の変形例を示す
要部の縦断面図。
【図28】 (A)は本発明の第5の実施例の把持鉗子
の先端部を一部断面にして示す平面図、(B)は同実施
例の把持鉗子の先端部を一部断面にして示す側面図、
(C)は処置部駆動ユニットの接続部のスナップフィッ
ト腕を示す縦断面図。
【図29】 (A)は本発明の第6の実施例の把持鉗子
の先端部を開いた状態を一部断面にして示す側面図、
(B)は把持鉗子の先端部を閉じた状態を一部断面にし
て示す側面図。
【図30】 本発明の第7の実施例の把持鉗子の先端部
を示す縦断面図。
【図31】 (A)は本発明の第8の実施例の把持鉗子
の先端部を示す側面図、(B)は(A)のL1 −L1
断面図。
【図32】 (A)は本発明の第9の実施例の把持鉗子
の先端部を示す側面図、(B)は(A)のL1 −L1
断面図、(C)は(A)のL2 −L2 線断面図。
【図33】 (A)は他の把持鉗子の先端部を示す側面
図、(B)は同把持鉗子の平面図、(C)は(A)のL
1 −L1 線断面図、(D)は(A)のL2 −L2 線断面
図、(E)は(A)のL3 −L3 線断面図、(F)は
(A)のL4 −L4 線断面図。
【符号の説明】
2…挿入部、3…操作部、5…把持部材(処置部材)、
8…開閉駆動機構(開閉駆動手段)、9…処置部駆動ユ
ニット、12…操作軸、K…カム機構、20…ピン摺動
溝(カム溝)、36…ガイドピン(カムピン)、S1
3 ,S4 ,S5 ,S6 …クリアランス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 勝巳 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 木村 健一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 村上 栄治 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 飯田 浩司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 菊地 康彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 菅井 俊哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内に挿入される挿入部の先端部に開
    閉可能な処置部材が配設され、前記挿入部の基端部に手
    元側の操作部が連結されるとともに、前記挿入部内に前
    記処置部材の操作軸が進退動作可能に配設され、かつカ
    ム溝と、このカム溝に係合し、このカム溝に沿って移動
    するカムピンとを組合わせたカム機構が設けられ、前記
    操作部の操作にともない進退動作する前記操作軸の動作
    に応動して前記カム機構を駆動して前記処置部材を開閉
    駆動する開閉駆動手段を備えた内視鏡用処置具におい
    て、前記処置部材を開位置と閉位置との間で移動させる
    動作時に前記カムピンが前記カム溝に沿って移動する動
    作範囲よりも前記カム溝の少なくとも一端側の長さを長
    く設定したことを特徴とする内視鏡用処置具。
JP6179194A 1994-07-29 1994-07-29 内視鏡用処置具 Withdrawn JPH0838495A (ja)

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EP95110854A EP0694289B1 (en) 1994-07-29 1995-07-11 Medical instrument for use in combination with endoscopes
DE69530642T DE69530642T2 (de) 1994-07-29 1995-07-11 Medizinisches Instrument zur Benützung in Kombination mit Endoskopen
DE69534011T DE69534011T8 (de) 1994-07-29 1995-07-11 Medizinisches Instrument zur Benutzung in Kombination mit Endoskopen
AT01126032T ATE288706T1 (de) 1994-07-29 1995-07-11 Medizinisches instrument zur benutzung in kombination mit endoskopen
EP01126032A EP1177771B1 (en) 1994-07-29 1995-07-11 Medical instrument for use in combination with endoscopes
AT95110854T ATE239425T1 (de) 1994-07-29 1995-07-11 Medizinisches instrument zur benützung in kombination mit endoskopen
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