JPH0835736A - 圧縮吸収式複合冷凍機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮式冷凍機において，圧縮機の負荷を増や
すことなくその冷凍能力を上げる。 【構成】 圧縮式冷凍機の凝縮器冷却水として吸収冷凍
機の蒸発器冷却水を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、製氷機に適用する圧縮
式と吸収式を組み合わせた圧縮吸収式複合冷凍機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように従来の圧縮式冷凍機
は、凝縮器１、蒸発器２、圧縮機３からなり、フロンガ
ス等の冷媒を圧縮機３で圧縮しかつ高温にする。凝縮機
１で冷媒の温度を冷却水５で下げ、その後膨張弁４で膨
張減圧し、圧力を下げ、かつ温度を下げる。この低温の
冷媒を蒸発器２に送り、そこで気化させることにより管
６内の水を冷却し氷を作る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】圧縮式冷凍機におい
て、冷凍能力を上げようとした場合、圧縮機の圧力比を
上げるか、冷媒流量を増やすことが必要である。これ
は、圧縮機の負荷を増やすことになる。既設の圧縮式冷
凍機の容量アップをしようとした場合、冷媒にフロンを
使っているため、新設がむずかしい状況になっている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明による圧縮吸収式
複合冷凍機は、圧縮式冷凍機の凝縮器冷却水として吸収
冷凍器の蒸発器冷却水を供給するものである。

【０００５】

【作用】圧縮式冷凍機のサイクルをＴ−Ｓ線図で図２に
示す。温度Ｔ₁ の冷媒を蒸発器で蒸発させ１から２にエ
ントロピーが増加して、このとき冷却熱ｑ₁ をとり、こ
れが冷凍能力になる。２から３へは圧縮機で断熱圧縮し
て温度がＴ₂ に上昇する。３の状態は、冷媒は飽和蒸気
になり、凝縮器で熱をとり４の飽和液の状態にする。４
から１へは、膨張弁で膨張させ、再び、温度Ｔ ₁ の状態
にもっていく。図３に凝縮器の冷却水温度を下げた場合
のサイクルを示すが、凝縮器の出口の冷媒の温度は、Ｔ
₄ ´まで下げることができ、その結果、ハッチングの面
積で表わされる冷凍能力はｑ₁ ´となり、図２に示すｑ
₁ より大きくすることができる。

【０００６】

【実施例】図１に本願実施例を示し、圧縮式冷凍機の構
成１から５は従来と同じであるが、凝縮器１の冷却水５
の温度を下げるため、吸収式冷凍機を接続する。蒸発器
６内で冷水５（４〜７℃）から熱を奪って水が蒸発し水
蒸気となる。この水蒸気は吸収器内７に入り内部でＬｉ
Ｂｒ（臭化リチウム）の溶液に吸収される。水蒸気を吸
収した希溶液はポンプ（図示せず）により再生器８に入
り、この中で排熱等により加熱され、希溶液中の水蒸気
は追出されて濃溶液となり、吸収器７へ戻る。追い出さ
れた水蒸気は低圧の凝縮器９で凝縮し、水となって蒸発
器６に入り、ここで冷水５から熱を奪う。これを繰返す
ことにより既設の圧縮式冷凍機をそのまま使い冷凍能力
を増加させることができる。

【０００７】

【発明の効果】フロン等を冷媒とした、圧縮式冷凍機の
容量増加は、凝縮器の冷却水温度を下げることによって
冷凍機を取り換えることなく、可能になる。つまり、吸
収冷凍機で製造した、冷水を圧縮式冷凍機の凝縮器の冷
却水として供給することによって冷凍能力を増加させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成図。

【図２】従来圧縮式冷凍機のサイクル図。

【図３】本発明実施例の効果を示すサイクル図。

【図４】本発明・実施例に係る従来例の構成図。

【符号の説明】

１ 凝縮器 ５ 冷却水 ６ 蒸発器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧縮式冷凍機の凝縮器冷却水として吸収
   冷凍機の蒸発器冷却水を供給することを特徴とする圧縮
   吸収式複合冷凍機。