JPH08338678A - 冷凍設備 - Google Patents

冷凍設備

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JPH08338678A
JPH08338678A JP14724695A JP14724695A JPH08338678A JP H08338678 A JPH08338678 A JP H08338678A JP 14724695 A JP14724695 A JP 14724695A JP 14724695 A JP14724695 A JP 14724695A JP H08338678 A JPH08338678 A JP H08338678A
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JP
Japan
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freezing
liquefied gas
temperature
refrigerator
freezer
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JP14724695A
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English (en)
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Hidenori Awata
秀則 粟田
Takeshi Tsuruya
毅 鶴谷
Yoshinobu Kano
吉信 加納
Takaaki Asakura
隆晃 朝倉
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LIQUID GAS KK
Original Assignee
LIQUID GAS KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 食品の冷却、冷凍さらには、冷凍状態におけ
る保冷を良好におこなえ、品質面でも好ましく、さらに
は、比較的狭い設備面積で済み、設備拡充が容易な冷凍
設備を得る。 【構成】 電気式冷凍機20と液化ガス式冷凍機1とを
冷凍室8に備え、両冷凍機を各別に、運転、運転停止制
御する制御手段と、冷凍室内温度を検出する冷凍室温度
検出機構16とを備え、冷凍対象食品の凍結温度を記憶
する記憶手段を備え、検出される冷凍室内温度が、凍結
温度の近傍にある場合に、液化ガス式冷凍機1を運転動
作させる凍結温度通過冷凍制御手段を、制御手段に備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の食品を冷凍庫内
で凍結する冷凍設備に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍庫内で一度に大量の食品を凍結させ
る場合に使用される冷凍設備としては、冷凍庫に、所
謂、電気式冷凍機(蒸気圧縮式冷凍機)を備えたもの、
さらには、液化炭酸ガスや液化窒素ガス等の冷媒である
液化ガスを、ボンベ等の液化ガス源から冷凍庫内へ導く
とともに、これを噴射して、庫内を冷却する液化ガス式
冷凍機(噴射式冷凍機)を備えたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、夫々、以下のような欠点があった。 電気式冷凍機を備える冷凍設備の欠点 これは、冷媒と庫内の空気間の熱交換によって庫内を冷
却するため、所定の温度まで下げるのにかなりの時間を
要する。また、庫内が所定の温度まで下がったとして
も、庫内の食品はその冷やされた空気に触れて冷却され
るものであるから、その間の熱伝達率が悪く、食品を良
好かつ効率良く凍結することができない。従って、急速
凍結がおこなえず、冷凍食品として好ましい品質を備え
た製品を得にくい場合がある。 液化ガス式冷凍機を備える冷凍設備の欠点 これは、冷媒である液化ガスがノズルより噴出して、直
ちに気化して、そのガスの冷熱により食品を冷却すると
ともに凍結させるものであるが、液化ガスは消耗品であ
ることから凍結コストが電気式冷凍機に比べて高くつ
く。さらに、凍結後の食品を長時間保冷する場合、コス
トがかさみ、液化ガスが無くなると、単なる断熱収納容
器になるという問題がある。
【0004】以上が夫々の冷凍機を備えた冷凍設備の問
題点であるが、最近、冷凍食品の種類・需要が、ともに
急増し、各メーカーではこのような事情に対処するため
冷凍設備の拡充をせまられているが、いずれか一方の冷
凍機を備えた冷凍設備を、その構成のまま新たに増設す
るには設備費が高価となるうえ、比較的広い設置面積が
要る。従って、設備の増設が現実的な意味で不可能とな
ることが多い。
【0005】本発明の目的は、上記の課題を解決するこ
とにあり、食品の冷却、冷凍さらには、冷凍状態におけ
る保冷を良好におこなえるとともに、品質面でも好まし
く、比較的狭い設備面積で済み、設備拡充が容易な冷凍
設備を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による請求項1に係わる冷凍設備の第1の特徴
構成は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成する機器を備
え、且つ冷凍庫内に備えられる冷凍室を電気を動力源と
して冷凍可能な電気式冷凍機と、液化ガス源より前記冷
凍庫内に液化ガスを導入するとともに、前記液化ガスを
ノズルより噴射して、前記冷凍室を冷凍可能な液化ガス
式冷凍機とを備え、前記電気式冷凍機と前記液化ガス式
冷凍機とを各別に、運転、運転停止制御する制御手段
と、前記冷凍室内温度を検出する冷凍室温度検出機構と
を備え、前記冷凍室内で冷凍対象となる冷凍対象食品の
凍結温度を記憶する記憶手段を備え、前記冷凍室温度検
出機構により検出される前記冷凍室内温度が、前記凍結
温度の近傍にある場合に、前記液化ガス式冷凍機を運転
動作させる凍結温度通過冷凍制御手段を、前記制御手段
に備えたことにある。さらに、上記、本願第1の特徴構
成の冷凍設備において、前記ノズルが前記液化ガスを面
状に噴射する平面ノズルであり、前記冷凍室内に循環流
を誘起する強制循環ファンを前記冷凍庫内に備え、前記
平面ノズルより面状に拡散噴射される前記液化ガスの拡
散噴射面が、前記強制循環ファンの吹き出し方向を横断
して配設されていることが好ましい。これが、請求項2
に係わる冷凍設備の第2の特徴構成である。そして、そ
れらの作用・効果は次の通りである。
【0007】
【作用】本願の第1の特徴構成を備えた冷凍設備には、
電気式冷凍機と液化ガス式冷凍機が共に備えられる。従
って、例えば、既存の電気式冷凍庫に液化ガス式冷凍機
を付設するだけの操作で、本願の冷凍設備を得ることが
できる。そして、制御手段を備えて、電気式冷凍機と液
化ガス式冷凍機との運転・運転停止を独立に制御できる
ため、冷凍負荷に応じて冷凍機を選択運転することによ
り冷凍能力が可変とできる。さらに、冷凍室温度検出機
構により冷凍室内温度を検出する。又、この設備には記
憶手段が備えられ、この記憶手段に冷凍対象となる食品
の凍結温度が記憶されている。そして、凍結温度通過冷
凍制御手段により、冷凍室内温度が前記凍結温度の近傍
にある場合に、液化ガス式冷凍機が運転される。従っ
て、本願の冷凍設備においては、冷凍操作を行う場合に
食品が凍結温度を通過する時点において、液化ガス式の
冷凍をおこなうこととなる。結果、例えば、食品の凍結
温度近傍までの冷却、冷凍状態における保冷を電気式冷
凍機でおこない、凍結温度通過冷凍制御手段により液化
ガス式冷凍機で凍結をおこなうようにすると、液化ガス
の消費を最小に抑えた状態で、良好な、冷却、冷凍保存
を継続的におこなうことができる。即ち、本願の冷凍設
備においては、経済的に稼働しうる電気式冷凍機と、負
荷に応じて冷熱を短時間に多量に供給できる液化ガス式
冷凍機のメリットを各々採り入れ、各種食品の冷凍に対
して最適な冷却速度と経済性とを両立させて、冷凍操作
を行うことが可能となる。
【0008】さらに、本願第2の特徴構成を備えた冷凍
設備においては、冷凍庫内に強制循環ファンを備えるこ
とにより、この強制循環ファンにより、冷凍室内を循環
する循環流が誘起される。液化ガス式冷凍機に備えられ
る液化ガス噴射用のノズルとしては、平面ノズルが採用
される。このノズルからは、液化ガスが面状に拡散噴射
される。そして、この拡散噴射の面が強制循環ファンの
吹き出し方向に対して、その横断方向とされる。よっ
て、ノズルより吹き出した液化ガスは、拡散された状態
で、循環流の方向にさらに拡散されて、冷凍室内を循環
する。従って、強制循環ファンと拡散噴射面との位置関
係を密に狭くすることができ、比較的狭い空間で、十分
且つ均等な拡散を伴った状態で液化ガスを噴霧でき、有
効に液化ガスによる冷却、冷凍をおこなうことができ
る。
【0009】
【発明の効果】従って、例えば、冷凍に必要な液化ガス
量を冷凍対象食品の水分凍結に必要な量だけに抑える事
が可能となるとともに、最大氷結晶生成帯を通過する速
度を液化ガス式冷凍機だけで行った時と同様に急速化で
き、食品の品質を向上させることが可能となる。結果、
食品の冷却、冷凍さらには、冷凍状態における保冷を良
好且つ経済的におこなえるとともに、品質面でも好まし
く、さらには、比較的狭い設備面積で望ましい冷凍操作
を行え、例えば、既存の電気式冷凍庫に適応可能で、設
備拡充が容易な冷凍設備を得ることができた。
【0010】
【実施例】以下、本発明の冷凍設備の一例を、図面に基
づき説明する。図1は、本発明の冷凍設備の主要部の構
成を示す系統説明図である。同図において、符号3は食
品の冷凍庫、8は冷凍室、20は電気式冷凍機(蒸気圧
縮式冷凍機)であり、1は液化ガス式冷凍機(噴射式冷
凍機)を示している。この例の電気式冷凍機20は、前
記冷凍庫3に既設のものである。さらに、図2に、この
設備の正面図が示されている。
【0011】前記電気式冷凍機20は、蒸気圧縮式冷凍
サイクルを構成する機器である蒸発器33、圧縮機3
0、凝縮器31、圧力センサー(図示せず)、膨張弁3
5及び受液タンク32等と、これらを介する配管系を備
えて構成されている。ここで、図示するように、蒸発器
33と膨張弁35は冷凍庫3内に、それ以外は冷凍庫3
外に設置されている。この蒸発器33には、蒸発器用フ
ァン34が備えられている。この蒸発器用ファン34
は、液化ガス式冷凍機1の運転と連動して、電気式冷凍
機20に備えられる他の機器とは独立に運転が可能な構
成が取られている。この構成を採用することにより、液
化ガス式冷凍機1の運転時に蒸発器用ファン34を運転
して、蒸発器33への液化ガスの固着の問題を解消でき
る。
【0012】前記液化ガス式冷凍機1は、電気式冷凍機
20を備えた冷凍庫3に新たに追加されるものであり、
図1に示すようにノズル4、液化ガス源としての液化ガ
スボンベ2、液化ガス供給管7、液化ガス導入管6、電
磁弁5、液化ガスバイパス管9、安全弁10、強制循環
ファン12等を備えて構成されている。このうちノズル
4、液化ガス導入管6、強制循環ファン12は冷凍庫3
内に設置され、それ以外は冷凍庫3外に設置される。前
記強制循環ファン12は、電気式冷凍機20の動作とと
もに連動して動作することもできる構成が、取られてい
る。即ち、例えば電気式冷凍機20のみを運転して、食
品を凍結温度近傍まで冷却する場合にも、このファン1
2が運転される。この冷却工程では食品の凍結点以上の
温度における冷却を主としており、伝熱の推進力に相当
する温度差は充分確保できることから、強制循環ファン
12による空気流速の増加に伴う熱伝達率増加の効果が
大きく、初期温度の高い食品を凍結温度(凍結点)点付
近まで急速に冷却することが可能となる。前記ノズル4
は、液化ガスを面状に噴射する平面ノズルから構成され
ており、この平面ノズルより面状に拡散噴射される液化
ガス(具体的には窒素)の拡散噴射面が、前記強制循環
ファン12の吹き出し方向を横断するように構成されて
いる。具体的には、図1において、液化ガスは紙面表裏
方向に裏側から表側(図2において左側から右側)に向
けて噴射されており、紙面の上下方向に幅を有する面状
に拡散噴射される。
【0013】前記冷凍庫3の壁面には排気口13が設け
られ、この排気口13に電動排気ダンパー14が備えら
れている。この電動排気ダンパー14は、液化ガス式冷
凍機1に備えられる電磁弁5と連動して開閉する。後述
するように、この構成を採用することにより、液化ガス
の消費量を低減化することができる。さらに、冷凍室8
内の右側面の中央で冷凍室8の半分の高さに、冷凍室温
度検出機構を成す温度センサ16が設置されている。こ
の温度センサ16は冷凍室8の温度を検出する。
【0014】前記電気式冷凍機20と液化ガス式冷凍機
1との運転制御用に、図2に示すように、運転操作盤1
00が備えられている。これは、制御手段としてのシー
ケンスコントローラー101を内蔵し、電気式冷凍機2
0及び液化ガス式冷凍機1の運転、運転停止を自由に選
択、制御する。このシーケンスコントローラー101に
よる制御は、下記する運転切り換えスイッチ111、冷
却スイッチ112の操作に優先し、シーケンスコントロ
ーラー101に記憶されている、手順に従って、両冷凍
機1、20を択一的にもしくは併用状態で、同時的に運
転することが可能となっている。当然、各冷凍機に於け
る運転開始温度、停止温度、運転時間等の制御が可能と
なっている。さらに、シーケンスコントローラー101
は、冷凍対象となる冷凍対象食品の凍結温度を記憶する
メモリーから構成される記憶手段102を備えている。
このメモリーには、凍結対象食品を液化ガス冷凍機1で
凍結処理する場合に必要となる、凍結温度(凍結点)、
処理時間、処理開始温度、処理停止温度等が記憶されて
おり、これらの情報が、書き込み変更可能に構成されて
いる。このメモリーより後述する制御ソフトである凍結
温度通過冷凍制御手段103に、適切な情報を与えるこ
とができる。即ち、前記冷凍室温度検出機構を成す温度
検出センサ16により検出される冷凍室内温度が、凍結
温度の近傍にある場合に、液化ガス式冷凍機1を運転動
作させる凍結温度通過冷凍制御手段103が前述の制御
手段としてのシーケンスコントローラー101に格納さ
れている。このシーケンスコントローラー101は、既
存の電気式冷凍機20の運転に関しては、電気式冷凍機
20の元電源(図示せず)、扉ヒーター電源(図示せ
ず)、蒸発器用ファン34の電源を制御する。一方、液
化ガス式冷凍機1の運転に関しては、温度調節器15、
電磁弁5、庫内強制循環ファン12、電動排気ダンパー
14の制御を行う。
【0015】運転操作盤100に対して備えられる操作
パネル110内には、各冷凍機1、20の運転切り換え
スイッチ111、および冷却スイッチ112、液化ガス
式冷凍機1の運転時間を制御する第1タイマー113、
液化ガス式冷凍機1と電気式冷凍機20の併用運転にお
ける初期の電気式冷凍機20の単独運転時間を制御する
第2タイマー114、各種警報ランプ115、ブザー1
16、液化ガス圧力計11等が備えられている。
【0016】前記液化ガス式冷凍機1は、前記運転操作
盤100の運転切り換えスイッチ111が液化ガス式の
位置で、冷却スイッチ112(運転スイッチ)が押され
ることにより運転を開始する。但し、これらのスイッチ
に対してシーケンスコントローラー101からの指示が
優先する運転も可能な構成である。運転を開始すると、
温度センサ16が庫内温度を検出し、温度調節器15で
設定された温度以上であれば電磁弁5を開き、液化ガス
導入管6をへて液化ガスが冷凍室8内に流入される。流
入した液化ガスは、ノズル4で気化し、庫内空気と熱交
換して冷却される。さらに、前記電磁弁5が開くと同時
に電動排気ダンパー14が開き、液化ガスが気化して熱
交換したあとの排気ガスを排気口13を経て、冷凍庫3
外へ放出する。庫内温度が温度調節器15の設定温度に
達すると、液化ガス用の第1タイマー113が作動し、
第1タイマー113で設定された時間だけ庫内温度を温
度調節器15で設定された温度に保つように液化ガスを
電磁弁5の開閉で制御し、正確に庫内温度を制御する。
一方、この液化ガスの導入時に、電磁弁5が閉じた場
合、冷凍室8の冷気を逃さない様に電動排気ダンパー1
4を閉じることにより排気口13を閉じる構成が採用さ
れており、省エネルギー化が図られている。また、この
電動排気ダンパー14の閉じる時間としては、液化ガス
導入管6(電磁弁5とノズル4の間のもの)に溜まった
液化ガスが完全に抜けきるまでの時間を考慮した遅延機
構(図示せず)を持たせ、冷凍室8内が残留した液化ガ
スの気化に伴って圧力上昇することを防いでいる。さら
に、液化ガス式冷凍機1に備えられる安全弁10は、液
化ガスボンベ2の元弁(図示せず)を閉止した際に、こ
の液化ガスボンベ元弁と電磁弁5の間の液化ガス供給管
7内に滞留した液化ガスが気化して高圧となった場合
に、ブルドン管式圧力計11と電磁弁5の破損や作動不
良を防止するため、所定の圧力以上となった時に安全弁
10を開き、液化ガスバイパス管9を経て冷凍室8内に
導入し、液化ガス供給管7内の液化ガス圧力を低下させ
る役割を果たす。
【0017】前記電気式冷凍機20は、前記運転操作盤
100の運転切り換えスイッチ111が電気式で冷却ス
イッチ112(運転スイッチ)が押された場合に運転を
行う。但し、これらのスイッチに対してシーケンスコン
トローラー101からの指示が優先する運転も可能であ
る。運転を開始すると、従来周知のように、蒸気圧縮式
冷凍サイクルを成す機器が働き、蒸発器ファン34によ
り冷凍庫3内に形成される循環流と蒸発器33の間での
熱交換によりその循環流を冷却することができる。
【0018】本願の冷凍設備1においては、2種類の冷
凍運転方式を選択できる。即ち、その第1の冷凍運転方
式は、電気式→液化ガス式→電気式といった各冷凍機を
順次運転して冷凍する方式であり、他方のものは、電気
式と液化ガス式を併用する方式である。自動運転する場
合は、前述のシーケンスコントローラ101に運転手順
を入力しておくことで、冷却、冷凍、保冷を自動的に行
える。
【0019】先ず、第1の冷凍運転方式について詳述す
る。この第1の冷凍運転方式は、冷凍対象の食品が高温
で凍結点よりもかなり温度が高い時に用いる冷凍方式
で、まず電気式冷凍機20の運転で食品を凍結温度(凍
結点)付近に冷却し、その後の凍結温度を通過させるた
めに必要な冷熱を液化ガス式冷凍機1によって供給し
て、凍結を急速に行う。この液化ガス式冷凍機1の運転
開始、運転停止が前述の凍結温度通過冷凍制御手段10
3によって、温度、運転開始からの時間基準で行われ
る。この時、食品によっては冷凍温度を電気式冷凍機2
0の冷媒沸点より低い温度に設定する事もあるため、あ
らかじめ電気式冷凍機20の運転は停止させる。しかし
ながら、蒸発器用ファン34は液化ガス式冷凍機1運転
での低温に対処するため連続で運転され、固着の防止が
図られている。また、この時の液化ガス式冷凍機1の運
転時間は各種食品によって異なってくるので、冷凍予備
実験等であらかじめ食品の芯温と保持時間との関係を求
めて、記憶手段102に記憶させておき、第1タイマ1
13をその時間に設定する。そして、この第1タイマー
113の設定時間が終了すると、電気式冷凍機20の運
転を再開するが、この時の冷凍室8内温度が電気式冷凍
機20の冷媒沸点以下である場合や、異常があれば、電
気式冷凍機20自身が持つ、安全スイッチの1つである
圧力スイッチ(図示しない)が働き、電気式冷凍機20
は作動しない。冷凍室8内の冷熱が放熱その他食品への
過冷凍に使用され冷凍室8内温度が上がってくれば、電
気式冷凍機20が作動し、冷凍食品の保存運転を行う。
このような冷凍方式を取ることによって、冷凍に必要な
液化ガス量を被凍結物の水分凍結に必要な量だけに抑え
る事ができるうえ、最大結晶生成帯を通過する速度を、
液化ガス式冷凍機1だけで行った時と同様に急速化で
き、冷凍食品の品質を向上させることが可能となる。
【0020】この冷凍方式を取る場合に於ける強制循環
ファン12の運転について説明すると、初期の電気式冷
凍機20の運転時には、液化ガス式冷凍機1に備えられ
ている強制循環ファン12を運転して熱伝達率を向上さ
せ、急速冷却が可能である。一方、凍結後から保存冷凍
に入った場合は、通常の電気式冷凍機20のみの運転と
同じく、蒸発器用ファン34だけの運転とする。
【0021】以上が、本願の冷凍設備の主要部の構成
と、その主な運転方式に関する説明であるが、以下に、
実際の運転状態について説明する。実施にあたって使用
した冷凍設備の概要と、冷凍対象とした食品の概要を表
1に箇条書きする。
【0022】
【表1】冷凍設備関係 冷凍室容積 350リットル 食品受棚 奥行き430mm×幅450mmのアルミトレイを75
mm間隔で14段を装備 電気式冷凍機能力 公称1100W 冷媒 R−22 冷凍対象の食品関係 醗酵前のパン生地で、1個45g、それをアルミトレイ
1段当たり43個充填し、冷凍室内に全14段で602
個のパン生地を充填した。 全充填量は重量で27.09kg
【0023】以下、運転状況について説明する。 1 無負荷運転(食品の凍結を伴わない運転) 図3に、電気式冷凍機単独もしくは液化ガス冷凍機単独
で、無負荷で運転した場合の経過時間と庫内温度との関
係を示した。結果からも判るように、電気式冷凍機の運
転だけでは冷凍室内を常温(20℃)から−40℃に下
げるのに無負荷でも2時間30分を要している。それに
対して液化ガス式は4分強で冷凍室内を冷却でき、電気
式の約1/40時間で冷凍室を冷却できる速度が得られ
る。
【0024】2 食品の凍結を伴う両冷凍機の交互運転 上記の醗酵前のパン生地を各冷凍機を併用して凍結した
結果を図4に示した。この例では、冷凍室内を予め−4
0℃に冷却しておき、一度運転停止の状態から、アルミ
トレイをすばやく冷凍室に充填して冷凍運転を開始し
た。開始から24分までを電気式冷凍機と循環ファンと
の共用運転とし、それ以降を液化ガス式冷凍機単独運転
としている。冷凍室の上から1,4,7,10,14段
のアルミトレイ内の、中央部に位置するパン生地の中心
部に温度センサーを取り付け、芯温の測定を行った。図
からも判るようにパン生地の平均芯温が−7〜−8℃の
凍結点を通過するのに約4分と液化ガス式と同じで、−
10℃の過凍結温度までわずか32分であった。この時
の液体窒素消費量は約12.5kgで、液化ガス式冷凍
機だけで行ったときの、2/3の消費量で凍結ができ
た。ここで、凍結には、実機運転においては26分から
30分までの凍結帯通過時の運転で充分である。 3 食品の凍結を伴う電気式冷凍機単独の運転 上記の例と同様な醗酵前のパン生地を電気式冷凍機だけ
で凍結した結果を、図5に示した。この例では、凍結前
に冷凍室をあらかじめ−40℃に冷却しておき、電気式
冷凍機の運転を停止させてから、パン生地を充填したア
ルミトレイをすばやく冷凍室に充填して冷凍運転を開始
した。芯温の測定も上記の例と同様に行った。図からも
判るようにパン生地の平均芯温が−7〜−8℃の凍結点
を通過するのに約20分を要し、−10度の過凍結温度
まで70分を費やしている。
【0025】4 食品の凍結を伴う液化ガス式冷凍機単
独の運転 上記の例と同様な醗酵前のパン生地を液化ガス式冷凍機
だけで凍結した結果を図6に示した。この例では、完全
に運転停止の状態から凍結を行っており、冷凍室内温度
は外気温と同じである。この状態でアルミトレイをすば
やく冷凍室に装填して冷凍運転を開始した。芯温の測定
も上記の例と同様に行った。図からも判るようにパン生
地の平均芯温が−7〜−8℃の凍結点を通過するのに約
4分と非常に早く、−10℃の過凍結温度までわずか1
8分であった。この時の液体窒素消費量は約19kgで
あったが冷凍室内を予め冷却しておけば消費量をより少
なくできる。また、−40℃の設定温度に達する速度
は、無負荷時と同じ4分で、負荷の量にかかわらず急速
に設定温度まで冷却できている。この結果からも判るよ
うに、冷凍食品の生産量が電気式冷凍機の4倍程度能力
アップできる。さらに、凍結点を通過する速度が電気式
の5倍近く速く、品質面においても非常に優れた冷凍食
品が得られる。
【0026】上記の例においては、電気式と液化ガス式
の冷却、冷凍、保冷を2種の冷凍機を交互に働かせて択
一的に行ったが、食品の初期温度状態、さらに食品の性
状によっては、両方式を同時的に適応することもでき
る。こういった例を以下に説明する。この第2の冷凍運
転方式は、電気式冷凍機20は常時運転しておき、食品
の最大氷結晶生成帯を通過するときに、液化ガス式冷凍
機1を同時に運転して急速にその温度帯を通過させ、そ
れ以降食品を過冷凍する時には電気式冷凍機20の運転
のみにするものである。この様な方式を適応できる冷凍
対象食品としては、液状凍結物(袋詰めスープ類等)等
で、初期温度が低く且つ冷凍物の厚さが薄いものを挙げ
ることができる。この場合は、食品自体の伝熱面積も大
きく、液化ガス式冷凍機1での設定温度を電気式冷凍機
20の設定温度以下に下げる必要が無いため、常時、電
気式冷凍機20を運転しておき、凍結温度近傍で液化ガ
ス式冷凍機1を同時運転し、液化ガス量を極力抑えた凍
結を行うことができる。
【0027】以上、電気式、液化ガス式を併用すると、
冷凍食品の生産量が電気式冷凍機のほぼ2倍程度能力ア
ップでき、さらに、凍結点(温度)を通過する速度が液
化ガス式と同じにできるため、品質が良く、かつ液体窒
素消費量を少なくできる。つまり、冷凍能力のアップと
品質向上さらに冷凍コストを低くできる冷凍設備を得る
ことができた。
【0028】さらに、液化ガス式冷凍機1の運転時に、
排気ダンパー14を電磁弁5の作動状態と連動させて、
冷凍室8内の冷気が排気口から逃げることを防止する効
果について、発明者らが、検討した結果について以下に
説明する。冷凍室8内を空の状態にして、冷凍室8内を
外気温と同じ温度に保ち、その状態から液化ガス式冷凍
機1の運転を行った。運転では電動排気ダンパー14を
全開したままの状態(全開式と記載)と、前述したよう
に電磁弁5と連動して開閉(電磁弁5開の時電動排気ダ
ンパー14開で、閉の時閉(但し前述のようにダンパー
14の閉操作は、幾分遅延して行われる))させた状態
(開閉式と記載)での液体窒素消費量の比較を行った。
これらの場合の庫内温度の変化及び液体窒素消費量を図
7に示した。図7からも判るように、冷凍室8内を設定
温度−40℃で40分間保持した場合に、電動排気ダン
パー14を全開している時は15.2kgの液体窒素を
消費し、電動排気ダンパー14を電磁弁5と連動して開
閉した時は14kgと1.2kgも少ない液体窒素量で
ある。すなわち、電動排気ダンパー14を電磁弁5と連
動させて開閉することにより、1分間当たり30gの液
体窒素に相当する熱量損失を防止できる。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍設備の主要部の構成を示す系統説
明図
【図2】冷凍設備の正面図
【図3】無負荷状態に於ける庫内温度の変化を示す図
【図4】併用運転をした場合の庫内温度、パン生地芯温
度、液体窒素消費量を示す図
【図5】電気式冷凍機のみを運転した場合の庫内温度、
パン生地芯温度を示す図
【図6】液化ガス式冷凍機のみを運転した場合の庫内温
度、パン生地芯温度、液体窒素消費量を示す図
【図7】排気口を開閉制御した場合と全開状態に維持し
た場合の庫内温度及び液体窒素消費量を示す図
【符号の説明】
1 液化ガス冷凍機 3 冷凍庫 4 ノズル 8 冷凍室 16 冷凍室温度検出機構 20 電気式冷凍機 101 制御手段 102 記憶手段 103 凍結温度通過冷凍制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝倉 隆晃 大阪府大阪市西区京町堀一丁目4番22号 株式会社リキッドガス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成する機器
    を備え、且つ冷凍庫(3)内に備えられる冷凍室(8)
    を、電気を動力源として冷凍可能な電気式冷凍機(2
    0)と、 液化ガス源より前記冷凍庫内に液化ガスを導入するとと
    もに、前記液化ガスをノズル(4)より噴射して、前記
    冷凍室(8)を冷凍可能な液化ガス式冷凍機(1)とを
    備え、 前記電気式冷凍機(20)と前記液化ガス式冷凍機
    (1)とを各別に、運転、運転停止制御する制御手段
    (101)と、前記冷凍室内温度を検出する冷凍室温度
    検出機構(16)とを備え、 前記冷凍室(8)内で冷凍対象となる冷凍対象食品の凍
    結温度を記憶する記憶手段(102)を備え、 前記冷凍室温度検出機構(16)により検出される前記
    冷凍室内温度が、前記凍結温度の近傍にある場合に、前
    記液化ガス式冷凍機(1)を運転動作させる凍結温度通
    過冷凍制御手段(103)を、前記制御手段(101)
    に備えた冷凍設備。
  2. 【請求項2】 前記ノズル(4)が前記液化ガスを面状
    に噴射する平面ノズルであり、前記冷凍室(8)内に循
    環流を誘起する強制循環ファン(12)を前記冷凍庫
    (3)内に備え、前記平面ノズルより面状に拡散噴射さ
    れる前記液化ガスの拡散噴射面が、前記強制循環ファン
    の吹き出し方向を横断して配設される請求項1記載の冷
    凍設備。
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Cited By (6)

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