JPH08337726A - 高吸水性樹脂及び吸収性物品 - Google Patents

高吸水性樹脂及び吸収性物品

Info

Publication number
JPH08337726A
JPH08337726A JP14793495A JP14793495A JPH08337726A JP H08337726 A JPH08337726 A JP H08337726A JP 14793495 A JP14793495 A JP 14793495A JP 14793495 A JP14793495 A JP 14793495A JP H08337726 A JPH08337726 A JP H08337726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
weight
water
polymer
swelling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14793495A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutoku Hosokawa
泰徳 細川
Takashi Kamidate
隆史 神舘
Yoko Hanada
洋子 花田
Masanori Minato
雅則 湊
Koji Hanaoka
幸司 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP14793495A priority Critical patent/JPH08337726A/ja
Publication of JPH08337726A publication Critical patent/JPH08337726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 体液(尿、経血、汗等)の吸収物性に優れる
だけでなく、体液を吸収した状態でも分解・劣化しにく
い吸収性物品の薄型化に極めて適した高吸水性樹脂及び
これを使用する吸収性物品の提供。 【構成】 本発明の高吸水性樹脂は、下記要件(1)〜
(3)を具備することを特徴とする。 (1)生理食塩水中30分膨潤後の遠心脱水法による吸
水量が35g/g以上である。 (2)生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマー量
が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。 (3)L−アスコルビン酸ナトリウムを0.05重量%
溶解させた生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマ
ー量が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高吸水性樹脂に関する
ものであり、特に、幼児用、大人用若しくは失禁者用の
使い捨ておむつ又は婦人用の生理用ナプキン等の吸収性
物品に好適な高吸水性樹脂に関するものである。さらに
詳しくは、本発明は、体液(尿、経血、汗等)の吸収物
性に優れるだけではなく、体液を吸収した状態でも分解
・劣化しにくい、吸収性物品の薄型化に極めて適した高
吸水性樹脂に関し、さらにはこの樹脂を使用する吸収性
物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】幼児
用、大人用若しくは失禁者用の使い捨ておむつ又は婦人
用の生理用ナプキン等の吸収性物品における吸収体とし
ては、近年、綿、パルプ、紙等の繊維質材料に高吸水性
樹脂を複合化したものが用いられている。
【0003】また、最近は、使いやすさ、携帯性、物流
の効率化等の観点から、幼児用、大人用及び失禁者用使
い捨ておむつ並びに生理用ナプキン等の吸収性物品は、
薄型化が進められており、そのためには吸収体をコンパ
クト化する必要がある。吸収体をコンパクト化するため
には、パルプの使用量を減らし、高吸水性樹脂の含有割
合を増やすことが好ましく、そのような吸収性物品も数
多く上市されている。しかし、さらなるコンパクト化を
目指す場合、あるいは吸収体の低コスト化を目指す場
合、高吸水性樹脂の使用量を少しでも減らすことが好ま
しい。高吸水性樹脂の使用量を減らしても吸収体の性能
を高レベルに保つためには、高吸水性樹脂の単位重量あ
たりの飽和吸水量、遠心脱水後の吸水量を増大させる必
要がある。
【0004】高吸水性樹脂の飽和吸水量、遠心脱水後の
吸水量を増大させる処方としては、一般的には架橋剤量
を低減させることが考えられる。しかしながら、架橋剤
量を必要以上に低減すると、体液が高吸水性樹脂と接し
てその樹脂の劣化、分解が起こった場合、高吸水性樹脂
の体液保持能力が低下してしまうという問題があった。
【0005】従って、本発明の目的は、体液(尿、経
血、汗等)の吸収物性に優れるだけでなく、体液を吸収
した状態でも分解・劣化しにくい吸収性物品の薄型化に
極めて適した高吸水性樹脂及びこれを使用する吸収性物
品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の要件を具備
する高吸水性樹脂、及びこれを使用する吸収性物品が、
上記目的を達成し得ることを見い出した結果、本発明を
完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、下記要件(1)〜(3)
を具備することを特徴とする高吸水性樹脂を提供するも
のである。 (1)生理食塩水中30分膨潤後の遠心脱水法による吸
水量が35g/g以上である。 (2)生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマー量
が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。 (3)L−アスコルビン酸ナトリウムを0.05重量%
溶解させた生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマ
ー量が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。
【0008】さらに、本発明は、かかる高吸水性樹脂を
使用する吸収性物品を提供するものである。
【0009】以下、本発明の高吸水性樹脂及び吸収性物
品についてそれぞれ詳細に説明する。
【0010】〔高吸水性樹脂〕まず、本発明の高吸水性
樹脂について説明する。本発明の高吸水性樹脂は、上述
の通り、上記要件(1)〜(3)を具備するが、好まし
くは上記要件(1)に代えて下記要件(1)’を具備す
る。 (1)’生理食塩水中30分膨潤後の遠心脱水法による
吸水量が40g/g以上である。
【0011】更に好ましくは、本発明の高吸水性樹脂
は、上記要件(1)又は(1)’を具備することに加
え、上記要件(2)及び(3)に代えて、下記要件
(2)’及び(3)’をそれぞれ具備する。 (2)’生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマー
量が高吸水性樹脂量に対して10重量%以下である。 (3)’L−アスコルビン酸ナトリウムを0.05重量
%溶解させた生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリ
マー量が高吸水性樹脂量に対して10重量%以下であ
る。
【0012】上記要件(1)〜(3)についてそれぞれ
説明すると、まず、上記要件(1)は、生理食塩水中3
0分膨潤後の遠心脱水法による吸水量が35g/g以上
であることである。従来、幼児用、大人用若しくは失禁
者用使い捨ておむつ又は生理用ナプキン等の吸収性物品
における吸収体に用いられる高吸水性樹脂は、一般的に
遠心脱水法による吸水量が30g/gあるいはそれ以下
のものが多い。しかしながら、遠心脱水法による吸水量
が35g/g未満の値を有する吸水性樹脂を使用した吸
収性物品では、本発明が所望する水準の薄型化を達成す
ることができない。従って、本発明においては、上記遠
心脱水法による吸水量を35g/g以上とした。
【0013】次に、上記要件(2)は、生理食塩水中1
5時間膨潤後の可溶分ポリマー量が高吸水性樹脂量に対
して20重量%以下であることである。該可溶分ポリマ
ー量が20重量%を超える高吸水性樹脂が生理用ナプキ
ン等の吸収性物品中に存在すると、吸水時にべとつきが
生じ、液保持性が不十分となる。従って、本発明におい
ては、上記可溶分ポリマー量を高吸水性樹脂量に対して
20重量%以下とした。
【0014】上記要件(3)は、L−アスコルビン酸ナ
トリウムを0.05重量%溶解させた生理食塩水中15
時間膨潤後の可溶分ポリマー量が高吸水性樹脂量に対し
て20重量%以下であることである。該可溶分ポリマー
量が20重量%を超えると、該高吸水性樹脂を使用する
吸収性物品を実際に使用した場合、該高吸水性樹脂が体
液を吸収したとき、経時的に劣化、分解する傾向とな
る。従って、本発明においては、上記可溶分ポリマー量
を高吸水性樹脂量に対して20重量%以下とした。
【0015】本発明の高吸水性樹脂の基本構造について
は特に制限はなく、例えば、ポリアクリル酸塩架橋体、
ポリ(ビニルアルコール/アクリル酸塩)共重合体架橋
体、澱粉−アクリル酸塩グラフト共重合体の架橋体、及
びポリビニルアルコール−ポリ無水マレイン酸塩グラフ
ト共重合体架橋体のようなカルボキシル基又はその塩を
有する高分子化合物の部分架橋体や、カルボキシメチル
セルロース塩架橋体のような多糖類の部分架橋体が挙げ
られる。特に吸水の性能の点からは、ポリアクリル酸塩
架橋体又は澱粉−アクリル酸塩グラフト共重合体の架橋
体を用いることが好ましく、特にポリアクリル酸塩架橋
体を用いることが好ましい。通常、これらの重合体及び
共重合体に含まれるカルボキシル基は、好ましくは40
〜90モル%、更に好ましくは50〜90モル%は、そ
の水素原子がアルカリ金属で置換された状態にある。な
お、これらの高吸水性樹脂は、各々単独で使用してもよ
く、または2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0016】その構成単位にカルボキシル基及び/又は
カルボキシレート基を有する高吸水性樹脂としては、一
般に、水溶性ビニルモノマー、例えば、アクリル酸又は
アクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体であ
り、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリメタクリル酸
及びその塩を例示することが出来る。ポリアクリル酸塩
や、ポリメタクリル酸塩としては、ナトリウム塩、カリ
ウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル
酸又はメタクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリ
ルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン
酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はス
チレンスルホン酸等のコモノマーを高吸水性樹脂の性能
を低下させない範囲で共重合せしめた共重合体も、本発
明に好ましく使用し得る。アクリル酸重合体を中和して
その塩にする場合には、アクリル酸重合体の中和度が、
上述の通り40〜90モル%であることが好ましく、更
に50〜90モル%であることが吸水物性及びコストの
点から好ましい。
【0017】上記水溶性ビニルモノマー等は、これを水
溶液にして重合に供することが好ましい。その場合、該
水溶液の濃度は25〜70重量%であることが好まし
く、35〜65重量%であることが更に好ましく、40
〜60重量%であることが一層好ましい。上記濃度が2
5重量%に満たないと、本発明の上記要件(1)である
遠心脱水法による吸水量が35g/g以上であることを
容易に達成し得るものの、生理食塩水中膨潤後のの可溶
分ポリマー量が増大してしまう場合があり、一方、上記
濃度が70重量%を超えると上記水溶性ビニルモノマー
が析出しやすくなる場合があるので上記範囲内とするこ
とが好ましい。
【0018】また、本発明の高吸水性樹脂が上記要件
(1)及び(2)を具備する為には、高吸水性樹脂製造
の際の開始剤の種類及び量、架橋剤の種類、量及び添加
時期も重要な因子となる。以下、これらについて詳述す
る。
【0019】上記重合開始剤としては、一般にラジカル
開始剤が用いられる。かかるラジカル開始剤としては、
例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソ
ブチルケトンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;
ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルクミルパ
ーオキシドなどのジアルキルパーオキシド;tert−ブチ
ルパーアセテート、tert−ブチルパーイソブチレート、
tert−ブチルピバレートなどのアルキルパーエステル;
tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパ
ーオキシドなどのハイドロパーオキシド類;過酸化水
素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸
塩;過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウムなどの過塩
素酸塩;塩素酸カリ、臭素酸カリなどのハロゲン酸塩;
2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,
2−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジ
ン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス
(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、4,
4’−アゾビス(4−シアノペンタノイツクアシッ
ド)、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,
2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4,4’−トリメチル
ペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−
メチルプロパン)などのアゾ化合物を挙げることができ
る。これらのラジカル開始剤は、単独で使用してもよく
又は二種以上の混合物として用いてもよい。更には亜硫
酸塩、これらのラジカル開始剤をL−アスコルビン酸や
第一鉄塩等の還元剤を組み合せて、レドックス開始剤系
としても用いることができる。
【0020】これらの重合開始剤のなかでも、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;及び2,
2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロ
リドを用いることが特に好ましい。上記重合開始剤の添
加量は、該重合開始剤の種類によっても異なるが、概ね
上記水溶性ビニルモノマーに対して、好ましくは0.0
1〜1重量%であり、更に好ましくは0.02〜0.6
重量%であり、一層好ましくは0.03〜0.4重量%
である。上記添加量が0.01重量%に満たないと、残
存未反応モノマーが増えてしまい、一方、上記添加量が
1重量%を超えると、本発明の上記要件(1)の遠心脱
水法による吸水量が35g/g以上であることを達成し
にくくなるので上記範囲内とすることが好ましい。ま
た、上記重合開始剤の中でも、特に過酸化物及び過硫酸
塩を用いる場合には、架橋反応も伴い、添加量が多いと
架橋反応が進みすぎ、上記要件(1)の遠心脱水法によ
る吸水量が35g/g以上であることは達成できない。
従って、過酸化物及び過硫酸塩を用いる場合には、その
添加量を水溶性ビニルモノマーに対して0.03〜0.
4重量%と少量にすることが好ましい。なお、上記重合
開始剤の反応系への添加方法に特に制限はないが、一般
には上記水溶性ビニルモノマーの水溶液に予め上記重合
開始剤を添加することが好ましい。
【0021】本発明の高吸水性樹脂を製造するに際して
は、重合前、重合時又は重合後に、公知の架橋剤を反応
系に添加することができる。以下、かかる架橋剤につい
て説明する。
【0022】上記架橋剤としては、例えば、N,N’−
ジアリルアクリルアミド、ジアリルアミン、ジアリルメ
タクリルアミン、ジアリルフタレート、ジアリルマレー
ト、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルフォスフェートなどのポリアリル化合
物;ジビニルベンゼン、N,N−メチレンビスアクリル
アミド、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、グリセリントリメタクリレートなどのポリビニル
化合物;エチレングリコールグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセ
リンポリグリシジルエーテルなどのポリグリシジルエー
テル;エピクロルヒドリン、α−メチルクロルヒドリン
などのハロエポキシ化合物;グルタールアルデヒド、グ
リオキザールなどのポリアルデヒド;グリセリンなどの
ポリオール;エチレンジアミンなどのポリアミン;2−
ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシビニ
ル化合物;カルシウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミ
ニウムなどの多価イオンを生じ得る無機金属塩及び有機
金属塩などを挙げることができる。上記架橋剤の添加量
は、最終生成ポリマーの所望の性状に従い適宜調整し得
るが、通常生成ポリマーに対して好ましくは0.001
〜1重量%の範囲になる様に添加し、さらに好ましく
は、0.005〜0.5重量%の範囲になる様に添加す
ることが好ましく、一層好ましくは、0.01〜0.2
重量%の範囲になる様に添加する。本発明の上記要件
(1)の遠心脱水法による吸水量が35g/g以上であ
ることを達成するには、遠心脱水法による吸水量が30
g/g以下である吸水性樹脂と比較して、上記架橋剤の
添加量を低減する必要があり、本発明の場合、上記範囲
内が好ましく用いられる。更に、上記添加量が0.00
1重量%に満たないと、生理食塩水中膨潤後の可溶分ポ
リマー量が増えてしまい、本発明の上記要件(2)を満
たさなくなる。一方、上記添加量が1重量%を超える
と、遠心脱水法による吸水量が35g/g未満になるこ
とが多く、本発明の上記要件(1)を満たさなくなるの
で上記範囲内とすることが好ましい。
【0023】また、上記架橋剤の中でも、ポリビニル化
合物以外の架橋剤を使用する場合には、重合後に架橋す
ることができる。その場合、重合後に生成ポリマー中の
含水率を制御し、架橋剤を添加することが好ましい。架
橋剤を添加する際のポリマー中含水率によっても、遠心
脱水法による吸水量は変化するが、本発明における最適
な含水率は、架橋剤との兼ね合いで決まる。即ち、遠心
脱水法による吸水量が35g/g以上であることを達成
するには、高含水率下では少ない架橋剤量、低含水率下
では多い架橋剤量を用いることが好ましい。
【0024】本発明の高吸水性樹脂の製造方法として
は、逆相懸濁重合、水溶液重合、静置重合、噴霧重合等
の公知である如何なる方法を用いてもよいが、可溶分ポ
リマー量を低減させるには、逆相懸濁重合が最も好まし
く用いられる。
【0025】上記逆相懸濁重合について説明すると、該
逆相懸濁重合における条件に特に制限はないが、好まし
くは分散剤の存在下、重合に不活性な疎水性有機溶媒及
び上記水溶性ビニルモノマーの水溶液を用いて行う。か
かる有機溶媒及び分散剤について以下に説明する。
【0026】まず、上記有機溶媒について説明すると、
上記有機溶媒は重合に不活性な疏水性有機溶媒であるこ
とが好ましい。かかる有機溶媒としては、例えば、n−
ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキ
サン、n−ヘプタン、メチルシクロヘキサンなどの脂肪
族炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水
素;n−ブチルアルコール、n−アミルアルコールなど
の炭素原子数4〜6の脂肪族アルコール;メチルエチル
ケトンなどの脂肪族ケトン;酢酸エチルなどの脂肪族エ
ステル類を挙げることができる。かかる有機溶媒は、単
独で又は二種以上の混合物として用いることができる。
かかる有機溶媒は、上記水溶性ビニルモノマーの水溶液
に対して、50〜500重量%の量で使用されることが
好ましい。
【0027】また、上記有機溶媒を使用するに際して
は、上記有機溶媒の使用量(重量)を超えない範囲にお
いて両親媒性の溶剤を加えてもよい。かかる両親媒性の
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール及び2−プロパノールなどのアルコール類;ア
セトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン及びジオキ
サンなどのエーテル類が挙げられる。
【0028】次に、上記有機溶媒と共に用いられる上記
分散剤について説明すると、上記分散剤としては、例え
ば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウ
レート及びポリオキシメチレンソルビタンモノオレート
等のソルビタン脂肪酸エステル;トリメチルステアリル
アンモニウムクロリド及びカルボキシメチルジメチルセ
チルアンモニウム等の陽イオン性及び両性の界面活性
剤;ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステル
ナトリウム塩及びドデシルエーテル硫酸エステルナトリ
ウム塩等のアニオン性界面活性剤;アルキルグルコシド
等のグリコシド化合物;エチルセルロース及びベンジル
セルロース等のセルロースエーテル;セルロースアセテ
ート、セルロースブチレート及びセルロースアセテート
ブチレート等のセルロースエステル;マレイン化ポリブ
タジエン、マレイン化ポリエチレン、マレイン化α−オ
レフィン、スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート4級塩及びイソプロピルメタクリレート−ジメチル
アミノエチルメタクリレート4級塩等の高分子分散剤を
挙げることができる。これらの分散剤は、単独で又は二
種以上の混合物として用いることができる。
【0029】本発明の高吸水性樹脂が上記要件(1)及
び(2)を具備するための主な手段については、上述の
通りである。一方、本発明の高吸水性樹脂が上記要件
(3)を具備するためには、いかなる方法を用いてもよ
いが、下記〜の方法のうちの少なくとも1つを行う
ことが有効である。
【0030】方法 [高吸水性樹脂の重合工程中又は
重合工程後、キレート化合物を高吸水性樹脂に添加する
方法]
【0031】ここで上記キレート化合物とは、例えば、
多価カルボン酸誘導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、
イミノジ酢酸誘導体、有機酸アミド誘導体、N−アシル
化アミノ酸誘導体、リン酸エステル誘導体、ホスホン酸
誘導体及び多価ホスホン酸誘導体並びにそれらのアルカ
リ金属塩及びアルカリ土類金属塩等が挙げられるが、こ
れらの例示に限定されるものではない。
【0032】上記各種キレート化合物について更に説明
すると、上記多価カルボン酸誘導体としては、アルキル
マロン酸及びアルケニルマロン酸並びにそれらの塩等を
挙げることができる。上記ヒドロキシカルボン酸誘導体
としては、クエン酸モノアルキルエステル及びクエン酸
モノアルケニルエステル並びにそれらの塩等を挙げるこ
とができる。上記イミノジ酢酸誘導体としては、N−ア
ルキル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸及びN
−アルケニル−N’−カルボキシメチルアスパラギン酸
並びにそれらの塩等を挙げることができる。上記有機酸
アミド誘導体としては、クエン酸モノアルキルアミド及
びクエン酸モノアルケニルアミド並びにそれらの塩等を
挙げることができる。上記N−アシル化アミノ酸誘導体
としては、N−アシル化グルタミン酸及びN−アシル化
アスパラギン酸並びにそれらの塩等を挙げることができ
る。上記リン酸エステル誘導体としては、モノアルキル
リン酸エステル及びモノアルケニルリン酸エステル並び
にそれらの塩等を挙げることができる。上記ホスホン酸
誘導体としては、アルキルホスホン酸及びアルケニルホ
スホン酸並びにそれらの塩やフェニルホスホン酸及びそ
の塩等を挙げることができる。そして、上記多価ホスホ
ン酸誘導体としては、アルキレンビス(ニトリロジメチ
レン)テトラホスホン酸及びその塩等を挙げることがで
きる。
【0033】更に、上記キレート化合物として、β−ジ
ケトン誘導体やトロポトン誘導体も好ましく用いること
ができる。
【0034】上記β−ジケトン誘導体について説明する
と、該β−ジケトン誘導体としては、アセチルアセト
ン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、フロイ
ルアセトン、ベンゾイルフロイルメタン、4−ヒドロキ
シ−ベンゾイルアセトン、4−tert−ブチル−4’−ヒ
ドロキシ−ジベンゾイルメタン、4−ヒドロキシベンゾ
イルメタン−tert−ブチルケトン、4−ヒドロキシ−
4’−ヒドロキシ−ジベンゾイルメタン等の化合物が挙
げられるが、これらの例示に限定されるものではない。
また、これらのうち、就中アセチルアセトン、4−ヒド
ロキシ−ベンゾイルアセトン、4−ヒドロキシベンゾイ
ルメタン−tert−ブチルケトンが好ましく用いられる。
【0035】また、上記トロポロン誘導体について説明
すると、該トロポロン誘導体としては、トロポロン、β
−ツヤプリシン、γ−ツヤプリシン、β−ドラブリン及
び6−イソプロピルトロポロン−4−カルボン酸メチル
並びにそのナトリウム塩及びカリウム塩等が挙げられる
が、これらの例示に限定されるものではない。また、こ
れらのうち、就中β−ツヤプリシン及びγ−ツヤプリシ
ンが好ましく用いられる。特にβ−ツヤプリシンは養・
育毛剤、歯磨、香料、外用剤、浴剤、シャンプー及びリ
ンス等の香料として添加/使用されれおり、生体的に安
全な化合物であるので好ましいものである。
【0036】なお、上記トロポロン誘導体としては、合
成品又は半合成品を用いても良く、或いは上記トロポロ
ン誘導体を含む天然産のヒバ油又はヒノキ抽出油等をそ
のまま用いても良く又はこれらを精製して用いても良
い。
【0037】以上の種々のキレート化合物は、各々単独
で使用してもよく、又は2種以上を組み合わせて使用し
てもよい。
【0038】上記キレート化合物の有効添加量は、該キ
レート化合物の種類、及び該キレート化合物を添加する
前の高吸水性樹脂の性質によっても異なるが、高吸水性
樹脂100重量部に対し概ね0.001〜10重量%で
あることが好ましく、0.005〜5重量%であること
が更に好ましく、0.01〜3重量%であることが一層
好ましい。上記添加量が0.001%に満たないと、本
発明の上記要件(3)を満たす効果は小さく、一方上記
添加量が10重量%を超えても本発明の上記要件(3)
を満たす効果は変わらない。
【0039】方法 [高吸水性樹脂の重合工程後、還
元性化合物を高吸水性樹脂に添加する方法」
【0040】ここで上記還元性化合物としては、例え
ば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩;
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸
水素塩;ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム等
のピロ亜硫酸塩;亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム等
の亜硝酸塩等が挙げられるがこの限りではない。
【0041】上記還元性化合物の添加量は、高吸水性樹
脂100重量部に対し好ましくは0.001〜2重量%
であり、更に好ましくは0.01〜1重量%であり、一
層好ましくは0.05〜0.5重量%である。上記添加
量が0.001重量%に満たないと、本発明の上記要件
(3)を満たす効果は小さく、一方、2重量%を超えて
用いると本発明の上記要件(3)は満たすものの、上記
要件(2)を満たさなくなるので上記範囲内とすること
が好ましい。即ち、上記還元性化合物を用いた場合、高
吸水性樹脂はL−アスコルビン酸ナトリウム溶液中では
分解しにくくなるが、L−アスコルビン酸ナトリウムの
濃度が薄くなるにつれて(又は全く含まない場合に)、
高吸水性樹脂が分解して可溶部ポリマー量が増える傾向
にある。
【0042】方法 [高吸水性樹脂の重合工程後、ラ
ジカル連鎖禁止剤を高吸水性樹脂に添加する方法]
【0043】上記ラジカル連鎖禁止剤としては、例え
ば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ベンゾ
キノン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキ
ノン、ピロガロール、没食子酸、没食子酸メチル、没食
子酸エチル、没食子酸プロピル、五倍子または没食子等
から得られる加水分解型タンニンやガンビア等から得ら
れる縮合型タンニン等のタンニン酸及びその塩、リグニ
ンスルホン酸塩、クェルセチンやエラグ酸等のフラボノ
イド類及びその塩、カテコール、レゾルシン等のフェノ
ール系化合物及びその誘導体類、n−ニトロソフェニル
ヒドロキシアミンアンモニウム塩、チオ尿素等のアミン
系化合物が好ましいが、これらに限定されるものではな
い。
【0044】これらの中でも特に好ましいものとして、
ピロガロール、没食子酸、没食子酸エステル、タンニン
酸、フラボノイド類、チオ尿素等が挙げられる。
【0045】上記ラジカル連鎖禁止剤の添加量は、高吸
水性樹脂100重量部に対し、好ましくは1〜10重量
%であり、更に好ましくは1〜5重量%であり、一層好
ましくは2〜5重量%である。上記添加量が1重量に満
たないと、本発明の上記要件(3)に対する効果が小さ
く、一方、10重量%を超えて添加しても本発明の上記
要件(3)に対する効果は変わらない。
【0046】方法 [高吸水性樹脂の重合工程後、親
水性ポリマーの架橋体で高吸水性樹脂の極表面を被覆す
る方法」
【0047】上記方法について詳しく説明すると、高吸
水性樹脂含水物に、(a)反応性基を有する親水性ポリ
マー、及び(b)該反応性基を有する親水性ポリマーと
反応し得る官能基を2個以上有する架橋剤をそれぞれ所
定量添加、混合する。この場合、(a)の親水性ポリマ
ー及び(b)の架橋剤は、同時に添加してもよく、或い
は、(a)の親水性ポリマーを添加した後に(b)の架
橋剤を添加してもよい。本発明においては、後者の方法
を採用することが、架橋効率の点から好ましい。かかる
操作によって、該高吸水性樹脂含水物の表面に該親水性
ポリマーのコーティングを形成し、その一部を該架橋剤
で架橋せしめる。上記反応性基を有する親水性ポリマー
としては、架橋剤の反応性基に対して何らかの化学反応
性を有する反応性基を有し、且つ、親水性であれば特に
制限はない。また、高吸水性樹脂にコーティングした
後、化学反応性を有する反応性基に変換し得るポリマー
も含まれる。
【0048】かかる反応性基としては、アミド基、水酸
基、アミノ基、アルデヒド基、スルホン酸基及びカルボ
キシル基等が挙げられる。特に好ましい反応性基は、ア
ミド基、水酸基、アミノ基である。この様な反応性基を
有する親水性ポリマーとしては、例えば(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート及びその塩化メチル4級化物、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート及びその塩化メチ
ル4級化物、ビニルピリジン、ビニルピロリドン及びア
リルアミン等の含窒素ビニルモノマーの重合体及び共重
合体;ポリ〔2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト〕、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及
びポリビニルアルコール等の含水酸基ビニルモノマーの
重合体及び共重合体;ビニルスルホン酸、スチレンスル
ホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等の含スルホン酸ビニルモノマーの重合体及び
共重合体;並びにポリエチレンイミン、ポリアクロレイ
ン、ポリエチレングリコール及びポリアクリルアミドの
ホフマン分解物等を挙げることが出来る。特に含窒素ビ
ニルモノマーの重合体及び共重合体並びにポリエチレン
イミンを用いることが好ましく、就中ポリエチレンイミ
ンが最も好ましい。
【0049】上記親水性ポリマーの分子量は、特に制限
はないが、好ましくは500〜500000である。
【0050】上記の方法において、高吸水性樹脂に対
する上記親水性ポリマーの添加量は、要求される用途に
応じて広範囲に変えることが出来るが、高吸水性樹脂1
00重量部に対して好ましくは0.005〜5部、更に
好ましくは0.01〜1部、特に好ましくは0.05〜
0.8部となる量で添加する。上記親水性ポリマーの添
加量が0.005部に満たない場合には、コーティング
の架橋効果が十分に発揮しない。一方、上記親水性ポリ
マーの添加量が5部超えても物性向上は認められず、更
には強固な架橋構造により遠心脱水法による吸水量が3
5g/g以上であること〔上記要件(1)〕を達成する
ことは難しくなるので、上記範囲内とすることが好まし
い。
【0051】このようにして高吸水性樹脂含水物の表面
に形成された該親水性ポリマーのコーティングの一部
を、該親水性ポリマーの反応性基と反応し得る官能基を
2個以上有する架橋剤によって架橋せしめる。この場
合、該コーティングの架橋の程度(つまり、該親水性ポ
リマー/該架橋剤の重量比)を適切に調整することが好
ましい。この理由は、架橋の程度が低過ぎるとコーティ
ングが脆弱となるので膨潤ゲルの経時安定性が劣り、逆
に架橋の程度が高過ぎると高吸水性樹脂の表面がコーテ
ィングによって強固に包接されるので吸水機能が低下す
るからである。上記架橋剤における官能基としては、例
えば、グリシジル基、アルデヒド基、イソシアナート基
などを挙げることができ、特にグリシジル基が好まし
い。これらの官能基は、架橋剤中に2個以上含まれる
が、それらは同一であってもよく又は異なっていてもよ
い。特に、上記架橋剤は、ポリグリシジルエーテル、ハ
ロエポキシ化合物、ポリアルデヒド、ポリオール及びポ
リアミンから成る群から選ばれる少なくとも1種である
ことが好ましい。ポリグリシジルエーテルとしては、例
えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EG
DG)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
及びポリグリセロールポリグリシジルエーテル(PGP
G)等を挙げることができ;ハロエポキシ化合物として
は、例えば、エピクロルヒドリン(ECH)及びα−メ
チルクロルヒドリン等を挙げることができ;ポリアルデ
ヒドとしては、例えば、グルタールアルデヒド及びグリ
オキザール等を挙げることができ;ポリオールとして
は、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール及びエ
チレングリーオル等を挙げることができ;そしてポリア
ミンとしては、例えば、エチレンジアミン等を挙げるこ
とができる。
【0052】上記架橋剤の添加量は、架橋剤の種類によ
っても異なるが、高吸水性樹脂100重量部に対して、
好ましくは0.005〜10重量%、更に好ましくは
0.005〜1重量%である。尚、本法を用いる場合
は、上述の重合工程で用いる架橋剤量が0%でも差し支
えない。
【0053】上述の通り、本法を用いる場合は、上記
親水性ポリマーと上記架橋剤との比率を適切に調整する
ことが好ましい。該比率は、使用する親水性ポリマー及
び架橋剤の種類、また高吸水性樹脂の含水量によって異
なるが、好ましくは親水性ポリマー/架橋剤=0.1〜
30の重量比、更に好ましくは0.1〜20の重量比、
一層好ましくは0.5〜10の重量比の範囲である。上
記重量比が30を超えると、架橋が十分でなく上記親水
性ポリマーの網目構造が十分に形成されないので、膨潤
ゲルの経時安定性に優れた高吸水性樹脂を得ることがで
きない場合があり、一方、上記重量比が0.1に満たな
い場合には、上記親水性ポリマーの架橋が進み過ぎるの
で、樹脂の吸水機能が低下してしまう場合があるので上
記範囲内とすることが好ましい。
【0054】反応性基を有する親水性ポリマーを高吸水
性樹脂含水物の表面にコーティングする方法としては、
種々の方法があるが、特に限定されるものではない。例
えば逆相懸濁重合法により得られた高吸水性樹脂を用い
る場合には、該高吸水性樹脂の含水量が該高吸水性樹脂
に対して好ましくは10〜100重量部(更に好ましく
は20〜50重量部)の範囲となるように調整された高
吸水性樹脂含水物を有機溶媒に懸濁した状態において上
記親水性ポリマーを加え、また必要に応じてエチルセル
ロース、シュガーエステル又はソルビタンエステル等の
逆相懸濁重合用の分散剤を上記親水性ポリマーの添加前
又は添加後に追加して加える。そして、その後に上記架
橋剤を加え、加熱・反応させる。加熱温度は、一般に5
0〜100℃である。また、上記親水性ポリマーの添加
方法の別法としては、親水性ポリマーを分散剤を用いて
非極性溶媒中に予め分散させた分散液を、含水量を調整
した高吸水性樹脂含水物の懸濁液中に加えてもよい。
【0055】以上の方法〜を単独で用いることで、
本発明の上記要件(3)を達成し得るが、上記方法〜
を併用しても差し支えない。しかしながら、上記方法
を用いる場合には、臭いや安定性の点で問題があり、
本発明の高吸水性樹脂においては上記還元性化合物を実
質的に含有しないことが望ましい。この場合において、
「実質的に」とは、上記還元性化合物が、高吸水性樹脂
量に対して0.05重量%以下であることを意味する。
また、上記方法を用いる場合には、ラジカル連鎖禁止
剤を多量に必要とし、コストの面でも問題がある上、多
量に添加するため高吸水性樹脂の初期の吸水速度等の物
性に影響を受けることがある。従って、本発明の高吸水
性樹脂においては、ラジカル連鎖禁止剤を実質的に含有
しないことが望ましい。この場合において、「実質的
に」とは、上記ラジカル連鎖禁止剤が、高吸水性樹脂量
に対して0.05重量%以下であることを意味する。
【0056】〔吸収性物品〕次に、上記高吸水性樹脂を
使用する、本発明の吸収性物品について説明する。
【0057】本発明の高吸水性樹脂は、例えば、園芸用
の保水剤や土木用の止水剤として用いられるが、特に、
幼児用、大人用若しくは失禁者用の使い捨ておむつ(フ
ラットタイプまたはパンツタイプ)又は婦人用の生理用
ナプキン(羽付又は羽なし)等の吸収性物品に非常に有
効に用いられる。
【0058】本発明の吸収性物品は、液透過性のトップ
シートと液不透過性のバックシートと、これら両シート
間に配置された吸収体を備えるものである。これらの構
造は、従来公知の構造及びその他種々の構造を採用する
ことができる。また、上記トップシート及び上記バック
シートの材料等も従来用いられているものを特に制限な
く用いることができる。
【0059】而して、本発明の吸収性物品の特徴部分に
ついて説明すると、該吸収性物品に用いられる吸収体
は、親水性繊維を主たる材料とし、これに本発明の高吸
水性樹脂を混合して得られるものである。該親水性繊維
としては、解繊パルプ、セルロース系繊維、あるいは、
熱可塑性繊維を親水化した繊維等が特に好ましく挙げら
れるが、その他に一般に吸収性物品の吸収体に用いられ
るものも特に制限されずに使用可能である。
【0060】本発明の吸収性物品の上記吸収体における
上記親水性繊維と上記高吸水性樹脂との配合割合(上記
高吸水性樹脂の含有割合)は、好ましくは上記親水性繊
維1〜99重量部に対して上記高吸水性樹脂が99〜1
重量部、更に好ましくは、上記親水性繊維80〜40重
量部に対して、上記高吸水性樹脂20〜60重量部であ
る。
【0061】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。なお、実施例及び比較例で行った試験方法は、
次の通りである。
【0062】〔高吸水性樹脂の遠心脱水法による吸水量
測定〕高吸水性樹脂1gを生理食塩水(0.9%NaC
l溶液、大塚製薬製)150mlで30分間膨潤させた
後、不織布袋に入れ、遠心分離機にて143G、10分
間脱水し、脱水後の総重量を測定した。そして、以下の
式(1)に従って、遠心脱水法による吸水量を測定し
た。
【0063】
【数1】
【0064】〔高吸水性樹脂の生理食塩水中膨潤後の可
溶分ポリマー量測定〕高吸水性樹脂1gを正確に計りと
り、生理食塩水(0.9%NaCl溶液、大塚製薬製)
150mlで時々かきまぜながら15時間膨潤させた後、
No2の濾紙を用いて吸引濾過した(そのときの濾液の
重量をAgとする)。上記濾液のうち、約1/5の量を
計りとり(Bgとする)、イオン交換水で希釈して10
0mlとした。この液5mlを、100mlの三角フラスコに
計りとり、0.005Nメチルグリコールキトサン溶液
を10ml加え、さらにアンモニア水でpHを約11に調
整した後、これにトルイジンブルー溶液を2〜3滴加え
る。過剰のメチルグリコールキトサンを0.0025N
−ポリビニル硫酸カリウム溶液の色が青色から赤紫色に
変化するまで滴定する(aml)。別に同様の方法で空試
験を行い(bml)、以下の式(2)に従って、可溶分ポ
リマー量(%)を測定した。
【0065】
【数2】
【0066】〔高吸水性樹脂の、L−アスコルビン酸ナ
トリウムを溶解させた生理食塩水中膨潤後のの可溶分ポ
リマー量の測定〕生理食塩水の代わりに、L−アスコル
ビン酸ナトリウム(和光純薬)を0.05重量%、生理
食塩水に溶解させた溶液を用いること以外は、上記「生
理食塩水中膨潤後の可溶分ポリマー量測定」と同様に測
定した。
【0067】〔高吸水性樹脂の膨潤ゲルの経時安定性の
測定〕高吸水性樹脂0.5gを0.05重量%のL−
アスコルビン酸ナトリウムを含有した生理食塩水25g
で膨潤させ、スクリュー管内に密閉し、40℃で3時間
放置した。その時の膨潤ゲルの状態を観察することによ
り膨潤ゲルの経時安定性を評価した。なお、膨潤ゲルの
経時安定性を、ゲルの流動性、曳糸性、保型性を基準と
し、以下の表1中の4段階で評価した。この評価におい
て、○以上は生理用品、紙おむつなどに用いられる高吸
水性樹脂として適する。
【0068】
【表1】
【0069】〔高吸水性樹脂の膨潤ゲルの経時安定性の
測定〕0.05重量%のL−アスコルビン酸ナトリウ
ムを含有した生理食塩水の代わりに、大人の尿を用いて
他の条件は同様に評価した。但し、尿は採取して30分
以内に使用した。また、個人によって尿の成分も異な
り、評価に差が生じることを懸念し、最低n=3で評価
し、平均的な評価結果を示した。
【0070】〔吸収性物品の液戻り量の測定〕0.05
重量%のL−アスコルビン酸ナトリウムを含有する生理
食塩水を吸収性物品に150g吸収させ、該吸収性物品
をポリエチレンパックに密封して40℃で6時間保存し
た後、2分間、35g/cm2 の荷重で加圧し、内部から
トップシート表面に戻ってくる生理食塩水の量を測定し
た。
【0071】〔吸収性物品の膨潤ゲルの安定性の測定
〕0.05重量%のL−アスコルビン酸ナトリウムを
含有する生理食塩水を吸収性物品に150g吸収させ、
該吸収性物品をポリエチレンパックに密封して40℃で
6時間保存した後、高吸水性樹脂の膨潤ゲルの様子を肉
眼にて観察し、その状態(安定性)を上記表1と同様に
4段階で評価した。
【0072】〔実施例1〕攪拌機、還流冷却器、滴下ロ
ート、窒素ガス導入管を付した1000ml4つ口フラス
コにシクロヘキサン400ml、エチルセルロース(ハー
キュレス製、商品名エチルセルロースN−100)0.
625g(0.5重量%対生成ポリマー)を仕込み、窒
素ガスを吹き込んで溶存酸素を追い出し、75℃まで昇
温した。別のフラスコ中において、アクリル酸102.
0gをイオン交換水25.5gで希釈し、外部より冷却
しつつ、30wt%水酸化ナトリウム水溶液140gで中
和した。次いで、過硫酸カリウム0.204g(0.2
%対アクリル酸)を水7.5gに溶解させたものを添加
溶解した後、窒素ガスを吹き込み水溶液内に残存する酸
素を除去した。このフラスコ内容物を上記4つ口フラス
コに1時間かけて滴下し、重合した。重合終了後、脱水
管を用い、共沸脱水を行い、高吸水性樹脂の含水量を高
吸水性樹脂100重量部に対して30重量部に調整し
た。その後、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(ナガセ化成工業(株)製、商品名デナコールEX−5
12)0.04g(0.04wt%対アクリル酸)を水4
gに溶解・添加し、75〜80℃で1時間反応させた。
冷却後、シクロヘキサンをデカンテーションで除き、高
吸水性樹脂含水物を得た。この高吸水性樹脂含水物(乾
燥重量100g)を双腕型ニーダーに入れモノアルキル
リン酸エステル(アルキル基炭素原子数16)の5%水
溶液を20g(固形分で対高吸水性樹脂1重量%)噴霧
添加し、十分攪拌混合し、次いで、80〜100℃で5
0Torrに加熱減圧下で乾燥させ、高吸水性樹脂組成
物を得た。評価を行うに当たり、850μm以上の粒子
を除いた。以下の実施例においても、同様の操作を行っ
た。評価結果を表2に示す。
【0073】〔実施例2〜14〕表2に示すように、分
散剤の種類及び量、開始剤の種類及び量、架橋剤の量、
架橋時の含水率、添加剤の種類及び量を変え、実施例1
と同様の操作を行い、高吸水性樹脂組成物を得た。これ
らの高吸水性樹脂組成物について実施例1と同様に評価
を行った。各々の評価結果を表2に示す。
【0074】〔比較例1〜7〕実施例1、12及び14
の添加剤を加えない条件で得られた高吸水性樹脂(比較
例1、2及び3)、あるいは他の合成条件で得られた高
吸水性樹脂(比較例4及び5)、さらに花王製ポイズS
A−20(比較例6)、日本触媒製アクアリックCAW
−4(比較例7)について、実施例1と同様に評価を行
った。各々の評価結果を表3に示す。
【0075】〔実施例15〕アクリル酸102.0gを
イオン交換水25.5gで希釈し、外部より冷却しつ
つ、30wt%水酸化ナトリウム水溶液140gで中和し
た。次いで、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(ナガセ化成工業(株)製、商品名デナコールEX−5
12)0.06g(0.06wt%対アクリル酸)を水4
gに溶解したもの、および過硫酸カリウム0.204g
(0.2wt%対アクリル酸)を水7.5gに溶解させた
ものを添加・溶解した後、窒素ガスを吹き込み水溶液内
に残存する酸素を除去した。このフラスコ内容物をステ
ンレスバットの中に流し込み、加熱乾燥機の中で窒素ガ
スを吹き込みながら、80℃で5時間静置重合し、その
後減圧乾燥した。乾燥高吸水性樹脂を粉砕した後、双腕
型ニーダーに入れクエン酸アルキルアミド(アルキル基
炭素原子数18)の5%水溶液を10g(固形分で対ポ
リマー0.5重量%)噴霧添加し、十分攪拌混合し、次
いで80〜100℃で50Torrに加熱減圧下で乾燥
させ、高吸水性樹脂組成物を得た。この高吸水性樹脂組
成物について実施例1と同様に評価を行った。評価結果
を表4に示す。
【0076】〔実施例16〕架橋剤ポリグリセロールポ
リグリシジルエーテル(ナガセ化成工業(株)製、商品
名デナコールEX−512)を0.04g(0.04wt
%対アクリル酸)にする以外は、実施例15と同様に行
い高吸水性樹脂組成物を得た。この高吸水性樹脂組成物
について実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表
4に示す。
【0077】〔比較例8及び9〕クエン酸アルキルアミ
ドを添加しない(比較例8)、添加量を減らす(比較例
9)以外は、実施例16と同様に行い高吸水性樹脂組成
物を得た。これらの高吸水性樹脂組成物について実施例
1と同様に評価を行った。評価結果を表4に示す。
【0078】〔実施例17〕攪拌機、還流冷却器、滴下
ロート、窒素ガス導入管を付した1000ml4つ口フラ
スコにシクロヘキサン400ml、エチルセルロース(ハ
ーキュレス製、商品名エチルセルロースN−100)
0.625gを仕込み、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素
を追い出し、75℃まで昇温した。別のフラスコ中にお
いて、アクリル酸102.0gをイオン交換水25.5
gで希釈し、外部より冷却しつつ、30wt%水酸化ナト
リウム水溶液140gで中和した。次いで、過硫酸カリ
ウム0.153g(0.15wt%対アクリル酸)を水
7.5gに溶解させたものを添加・溶解した後、窒素ガ
スを吹き込み水溶液内に残存する酸素を除去した。この
フラスコ内容物を上記4つ口フラスコに1時間かけて滴
下し、重合した。重合終了後、脱水管を用い、共沸脱水
を行い、高吸水性樹脂の含水量を高吸水性樹脂100重
量部に対して30重量部に調整した。この高吸水性樹脂
を分散したシクロヘキサン中にポリエチレンイミン(日
本触媒(株)製、商品名エポミンSP−006)0.2
04g(0.20wt%対高吸水性樹脂)を水5gに溶解
・添加し、75〜80℃で15分間攪拌した。ポリグリ
セロールポリグリシジルエーテル(ナガセ化成工業
(株)製、商品名デナコールEX−512)0.081
6g(0.08wt%対高吸水性樹脂)を水4gに溶解・
添加し、75〜80℃で1時間反応させた。生成したゲ
ルを分別し、減圧下に乾燥することによりアクリル酸
(ナトリウム)重合体を得た。この様にして得られた高
吸水性樹脂について実施例1と同様に評価を行った。評
価結果を表5に示す。
【0079】〔実施例18〜22〕表5に示すように、
開始剤の種類及び量、添加する親水性ポリマーの種類及
び量、架橋剤の量、架橋時の含水率を変え、更に必要に
応じて種々の添加剤を添加して、実施例17と同様の操
作を行い、高吸水性樹脂を得た。なお、添加剤の添加方
法は実施例1と同様に双型型ニーダーを用いた。この様
にして得られた高吸水性樹脂について実施例1と同様に
評価を行った。評価結果を表5に示す。
【0080】〔比較例10及び11〕重合条件を変え、
かつ添加剤を添加しない高吸水性樹脂を得た。これらの
高吸水性樹脂について実施例1と同様に評価を行った。
評価結果を表5に示す。
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】注1)分散剤 EC;ハーキュレス製、エチルセルロースN−100 AG;ドデシルグルコシド(糖縮合度1.25) ES;花王製、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサ
ルフェート、エマールE−27C(27%水溶液)、実
施例の添加量は水溶液換算。 注2)開始剤 KPS;過硫酸カリウム V−50;和光純薬製、2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)ハイドロクロライド 注3)親水性ポリマー PEI(600);日本触媒製、ポリエチレンイミン、
エポミンSP−006 PEI(7万);日本触媒製、ポリエチレンイミン、エポ
ミンSP−1000 PAlAm(1万);日東紡績製、ポリアリルアミンP
AA−L 注4)添加剤
【0086】
【化1】
【0087】〔実施例23及び24〕坪量200g/m
2 になるようにパルプを積層して、300mm(幅)×4
10mm(長さ)×5mm(厚さ)のパルプシートを得、得
られたパルプシートの中央部表面に実施例2及び12で
得られた高吸水性樹脂を、それぞれ150mm(幅)×4
10mm(長さ)の面積に一定量均一に散布し、次に左右
両側縁部(それぞれ75mm(幅)×410mm(長さ)の
面積)を内側に向けて(高吸水性樹脂を散布した上記中
央部上に)折り返し、左右両側縁に互いに接するように
重ね、上記高吸水性樹脂が上記パルプシートで挟持され
てなる吸収体を得た。得られた吸収体をバックシートと
しての1枚のポリエチレンフィルム及びトップシートと
しての1枚のポリプロピレン不織布で挟持して本発明の
吸収性物品(使い捨ておむつ)を得た。このようにして
得られた吸収性物品について、液戻り量及び膨潤ゲルの
安定性を評価した。評価結果を表6に示す。
【0088】〔比較例12及び13〕比較例2及び5の
高吸水性樹脂を使用すること以外は、実施例23及び2
4と同様に行い、吸収性物品を得た。これらの吸収性物
品について実施例23及び24と同様に評価を行った。
評価結果を表6に示す。
【0089】
【表6】
【0090】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明の高吸水性
樹脂は、吸収物性に優れるだけではなく、尿、経血、汗
用の体液を吸収した状態でも分解/劣化しにくく、幼児
用、大人用若しくは失禁者用の使い捨ておむつ又は婦人
用の生理用ナプキン等の吸収性物品に特に有効に用いら
れ、しかも薄型吸収体に極めて適したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湊 雅則 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 花岡 幸司 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記要件(1)〜(3)を具備すること
    を特徴とする高吸水性樹脂。 (1)生理食塩水中30分膨潤後の遠心脱水法による吸
    水量が35g/g以上である。 (2)生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマー量
    が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。 (3)L−アスコルビン酸ナトリウムを0.05重量%
    溶解させた生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマ
    ー量が高吸水性樹脂量に対して20重量%以下である。
  2. 【請求項2】 上記要件(1)に代えて下記要件
    (1)’を具備する請求項1記載の高吸水性樹脂。 (1)’生理食塩水中30分膨潤後の遠心脱水法による
    吸水量が40g/g以上である。
  3. 【請求項3】 上記要件(2)及び(3)に代えて下記
    要件(2)’及び(3)’をそれぞれ具備する請求項1
    又は2記載の高吸水性樹脂。 (2)’生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリマー
    量が高吸水性樹脂量に対して10重量%以下である。 (3)’L−アスコルビン酸ナトリウムを0.05重量
    %溶解させた生理食塩水中15時間膨潤後の可溶分ポリ
    マー量が高吸水性樹脂量に対して10重量%以下であ
    る。
  4. 【請求項4】 還元性化合物を実質的に含有しない請求
    項1〜3のいずれかに記載の高吸水性樹脂。
  5. 【請求項5】 ラジカル連鎖禁止剤を実質的に含有しな
    い請求項1〜4のいずれかに記載の高吸水性樹脂。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の高吸水
    性樹脂を使用する吸収性物品。
JP14793495A 1995-06-14 1995-06-14 高吸水性樹脂及び吸収性物品 Pending JPH08337726A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14793495A JPH08337726A (ja) 1995-06-14 1995-06-14 高吸水性樹脂及び吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14793495A JPH08337726A (ja) 1995-06-14 1995-06-14 高吸水性樹脂及び吸収性物品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08337726A true JPH08337726A (ja) 1996-12-24

Family

ID=15441375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14793495A Pending JPH08337726A (ja) 1995-06-14 1995-06-14 高吸水性樹脂及び吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08337726A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000000463A (ja) * 1998-04-15 2000-01-07 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤、吸収体、吸収性物品、および吸収特性の測定方法
US6194531B1 (en) 1996-06-05 2001-02-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of cross-linked polymer
US6599989B2 (en) 1998-03-03 2003-07-29 Nippon Skokubai Co., Ltd. Water-absorbent agents containing polycarboxylic amine chelating agents
JP2006055833A (ja) * 2004-03-29 2006-03-02 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂を主成分とする粒子状吸水剤
US7473470B2 (en) 2004-03-29 2009-01-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbing agent with irregularly pulverized shape
JP2009155651A (ja) 1998-03-03 2009-07-16 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤の製造方法
JP2010163467A (ja) * 2000-11-20 2010-07-29 Sorbent Therapeutics Inc 水吸収性ポリマーの生体内での使用
JP2010214371A (ja) * 1998-04-15 2010-09-30 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤、吸収体、吸収性物品、および吸収特性の測定方法
US7981833B2 (en) 2004-03-31 2011-07-19 Nippon Shokubai Co., Ltd. Aqueous-liquid-absorbing agent and its production process
US9826765B2 (en) 2010-07-01 2017-11-28 Toyo Suisan Kaisha, Ltd. Dried noodle and process for producing the same

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6207772B1 (en) 1996-06-05 2001-03-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of cross-linked polymer
US6194531B1 (en) 1996-06-05 2001-02-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of cross-linked polymer
US7420018B2 (en) 1998-03-03 2008-09-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent production process with surface crosslinking and ion blocking
JP2009155651A (ja) 1998-03-03 2009-07-16 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤の製造方法
US6964998B2 (en) 1998-03-03 2005-11-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent and its production process and use
US6599989B2 (en) 1998-03-03 2003-07-29 Nippon Skokubai Co., Ltd. Water-absorbent agents containing polycarboxylic amine chelating agents
EP1795211A2 (en) * 1998-03-03 2007-06-13 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent and its production process and use
EP1795211A3 (en) * 1998-03-03 2007-08-22 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water-absorbing agent and its production process and use
JP2010214371A (ja) * 1998-04-15 2010-09-30 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤、吸収体、吸収性物品、および吸収特性の測定方法
JP2000000463A (ja) * 1998-04-15 2000-01-07 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水剤、吸収体、吸収性物品、および吸収特性の測定方法
JP2010163467A (ja) * 2000-11-20 2010-07-29 Sorbent Therapeutics Inc 水吸収性ポリマーの生体内での使用
JP2014156492A (ja) * 2000-11-20 2014-08-28 Sorbent Therapeutics Inc 水吸収性ポリマーの生体内での使用
US7473470B2 (en) 2004-03-29 2009-01-06 Nippon Shokubai Co., Ltd. Particulate water absorbing agent with irregularly pulverized shape
JP2006055833A (ja) * 2004-03-29 2006-03-02 Nippon Shokubai Co Ltd 吸水性樹脂を主成分とする粒子状吸水剤
US7981833B2 (en) 2004-03-31 2011-07-19 Nippon Shokubai Co., Ltd. Aqueous-liquid-absorbing agent and its production process
US9826765B2 (en) 2010-07-01 2017-11-28 Toyo Suisan Kaisha, Ltd. Dried noodle and process for producing the same
US10045556B2 (en) 2010-07-01 2018-08-14 Toyo Suisan Kaisha, Ltd. Dried noodle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5453323A (en) Superabsorbent polymer having improved absorbency properties
EP0530438B1 (en) A superabsorbent polymer having improved absorbency properties
KR100441472B1 (ko) 물및수성액체용흡수제와이의제조방법및용도
US7183360B2 (en) Method for crosslinking hydrogels with morpholine-2,3-diones
US7132479B2 (en) Polymer mixtures with improved odor control
KR970010058B1 (ko) 수액 및 혈액 흡수성의 망상형 중합체 분말, 그것을 제조하는 방법 및 그것을 흡수제로서 포함하는 위생용품
EP1196204B1 (en) Superabsorbent polymers having delayed water absorption characteristics
US5597873A (en) Superabsorbent polymers and products therefrom
KR100444022B1 (ko) 유체흡수용중합체,이것의제조방법및사용방법
US20040249079A1 (en) Highly swellable hydrogels with acid centers
US20040180189A1 (en) Acidic superabsorbent hydrogels
US7144980B2 (en) Manufacture of web superabsorbent polymer and fiber
KR20000069764A (ko) 온도 민감성 중합체 및 이 중합체를 함유하는 수분산성 제품
EP1457541A1 (en) Water absorbing agent, process for its production, and absorbers and absorbent articles made by using the agent
HU213903B (en) Process for producing powder-form swelling with water cross-linked polymers capable of absorbing aqueous liquids and body fluids, and for using thereof
US5668236A (en) Hydrophilic highly swellable hydrogels
EP1629854A1 (en) Surface cross-linked superabsorbent polymer particles and methods of making them
JPH08337726A (ja) 高吸水性樹脂及び吸収性物品
JP4550256B2 (ja) 吸水性樹脂の製造法
JPH0323567B2 (ja)
JP4341143B2 (ja) 親水性重合体塊または粒子の製造方法
JP2001200006A (ja) 吸水性樹脂の製造法
JPS62225507A (ja) 吸水性複合体の製造方法
JPS60161409A (ja) 高吸水性樹脂の製造方法
JP2001172331A (ja) 吸水性樹脂及びその製造方法