JPH08336810A - 原料用丸竹の展開加工方法と装置 - Google Patents

原料用丸竹の展開加工方法と装置

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JPH08336810A
JPH08336810A JP16831895A JP16831895A JPH08336810A JP H08336810 A JPH08336810 A JP H08336810A JP 16831895 A JP16831895 A JP 16831895A JP 16831895 A JP16831895 A JP 16831895A JP H08336810 A JPH08336810 A JP H08336810A
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JP
Japan
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raw material
bamboo
equipment
roller
rollers
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JP16831895A
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English (en)
Inventor
Seiji Yoshida
誠二 吉田
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Original Assignee
NIPPON BUROAA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 断面形状が一様でなく、徐々に外径が縮小
し、反りのある原料用丸竹(1A)を一定の長さとし、
その儘の状態から内外面を平滑に加工し、長手方向に付
けた溝を利用して、内外面から加圧し円形状から板状に
展開する。 【構成】 展開加工装置(72)は、導入設備(73)
と加熱設備(74)と矯正設備(75)と複数のゾーン
(76,77,78)の展開設備でなり、前記導入設備
はコンベヤ(81)を有し、前記加熱設備は上下ヒータ
(83,84)で構成し、上部のヒータ(83)は上下
移動手段を伴う。前記矯正設備と前記複数のゾーンの展
開設備には、鼓状をなす一組の加圧ローラ(91)と支
持ローラ(101)から始まり、平行状をなす一組の加
圧ローラ(91U)と支持ローラ(101U)に至る過
程を、分割して展開条件に相当した曲率半径を持つ多数
の組ローラを配置し、一部の組ローラ表面に溝を付け原
料用丸竹(1A)を展開する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】原料用丸竹から素材としての板材
を製造するには、次の主要な四つの基本工程を経由す
る。 原料用丸竹の外面の節と外皮を削り平滑とする外面加
工。 原料用丸竹の内面の節部分の隔壁と内皮を削り平滑と
する内面加工。 脱脂用温浴設備。 加熱炉を通しながら原料用丸竹をプレスして平板状に
する展開加工。
【0002】本発明は、上記の〔0001〕で説明した
工程のの部分に関する。内外面の加工を済ませた原料
用丸竹を展開して平板を製造するさい、副工程の原料用
丸竹の円周上の一個所に厚み以上の切込みを入れて切離
し、長手方向に延長して溝付とした原料用丸竹を使用
し、原料用丸竹の先端から末端までを連続して、その断
面を円形状から平板状に展開し、平板をうるための方法
と装置に関する。
【0003】
【従来の技術】生活水準の向上に伴って、人間が消費す
る資材の量は飛躍的に増加した。特に木材は欠かすこと
の出来ない原材料として重宝され、今や世界的にその枯
渇が心配されるようになった。衆知の通り木材は再生産
に膨大な時間と労力を掛けないと手に入れることができ
ないことから、木材の輸出国も原木輸出のための森林伐
採に厳重な歯止めを掛けるようになってきた。
【0004】このような現象は、多量の木材の輸入国で
ある我が国にとって、原木の安定供給ルートが崩れるこ
とであり、多様な代替品を開発し絶対量を確保すること
は極めて重要なことである。その代替品の一つとして、
成長期間が短く強度が高く国の内外で容易に入手可能な
原材料として竹がとり上げられ、その利用方法について
色々と研究がなされている。
【0005】利用の形態は多様であるが、原料用丸竹を
最も効果的に利用して付加価値を高め、多量に生産しよ
うとようとすれば円筒形状の材料を展開して平板状とす
る所謂竹板の製品化である。竹板の製品化に係る先行技
術には次のような出願がある。特公昭36−794,特
開昭59−48103,特開昭62−90202,特開
平1−294003,特開平4−67902,特開平6
−182712,特開平6−182713、特開平6−
320504等の出願で各々の要旨はつぎのような内容
である。
【0006】特公昭36−794では、原料用丸竹の中
節をとり縦に切り割りした原料用丸竹を恒温の油層の中
で加熱しながら、一端を固定し他端をローラで加圧展開
して板状とする技術が、特開昭59−48103では、
原料用丸竹の中空円筒内面の円周方向に多数の切込みを
入れ、縦方向に切断して簀子状に展開して板状とする技
術が、特開平昭62−90202では、縦方向に切込み
を入れた原料用丸竹を加熱浴の中に入れ、切込部を楔状
の拡開治具で除々に展開して板状とする技術が開示され
ている。
【0007】特開平1−294003では、半月状の原
料用丸竹を両面から加圧して板状とする際に、半月状の
原料用丸竹の内側が伸びないように両端に止め具を設置
して規制する技術が、特開平4−67902では、半割
りかそれ以上に割った原料用丸竹を連続して、節と内外
の表皮の除去に加えてカセット式の高周波加熱炉中を通
しながら圧延送りロールで板状とする技術が、特開平6
−182712では、カセット電極で半割り竹材を、長
手方向に多数並べて加圧成形して板状とするバッチ式電
気炉の技術について開示している。
【0008】また特開平6−182713では、原料用
丸竹を強制的に展開した板が乾燥等の状態の変化で反り
や戻り曲がり現象の発生の防止技術が、本願の出願人の
先願である特開平6−320504では、原料用丸竹を
半割り等でなく丸の儘で内外の節と表皮を除去し、その
後に縦方向に切込みをいれ加熱しながら順次内外から加
圧して展開し板状とする技術について開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の先願は、全て展
開加工に関して様々の技術が示されている。その内容は
切込みを入れた丸竹を温浴槽内で加熱し、一端を押さえ
て他端を押し広げる技術であり、他は半割りとした原料
用丸竹を高周波炉内で加熱しながら、幅方向を規制し加
圧展開する技術の二つに大別できる。然し、前者は原料
用丸竹の短い節と節の間の材料を対象とするものであ
り、後者は原料用丸竹の節を含むものの半割りとした状
態が対象とされる。
【0010】両者は、それぞれに特徴を有するが共通す
る大きな課題も含んでいる。それは実験的な規模での生
産には充分ではあっても、工業化の面から見た場合、原
料用丸竹から節部分の切除と半割り等により作業工程が
増加すること、長手方向または円周方向の展開長さの制
限から採取しうる製品サイズが限定されること、節部分
の未利用による原料用丸竹全体の有効活用率が低下する
ことである。
【0011】原料用丸竹の一般的な形状は、図1に示す
ように断面形状が根基部分において不揃いが多く変形を
伴い、長手方向に於いて多少とも反りを有し外径の縮小
を伴う場合が殆どで、加工に適した形状を期待すること
が出来ない以上、半割り材としても形状の制限から板厚
の有効採取を伴った長尺展開加工をおこなうことが不可
能である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は竹が成長の過程
で、異常に変形したり反りを伴って加工に供しえない原
料用丸竹を除き、後日加工前に長手方向の真直度を改善
するために、加熱浴等で加熱し矯正を施こす対象である
多少の反りを持った原料用丸竹を含め、その儘の姿で外
面の節と表皮を、次に内面の節部分の隔壁・表皮を除去
し平滑な面と一様な厚みとした材料から、板状にする展
開加工に係る方法と装置を提供する。
【0013】本発明は最大長さ4m、好ましくは長さ2
mの最大外径が90〜160mmまでの原料用丸竹を展
開の対象とする。原料用丸竹の断面形状が長手方向にた
いし根基側に相当する端から他端である先端に至る全長
で、その平均的直径の最大/最小の違いが最大直径に対
して−5〜−15%の範囲、長手方向の中央部分で計測
した反りが長さ2mに対して4〜6%の範囲の原料用丸
竹を対象とし、外面と内面を加工し展開加工する。
【0014】展開加工の対称となる原料用丸竹は、原料
用丸竹の両端を切り離し枝を除去した以外は、その形状
に手を加えることなく、そのまま外面加工により節と外
皮を切削除去し、次いで内面加工により節部分の隔壁と
内皮を設定した厚みまで切削除去して、略均等な厚みと
したのち長手方向に一か所溝を形成した図2に示すよう
な形状である。
【0015】外面加工装置は供給設備と加工設備と排出
設備の三つからなり、加工設備の前後設備は、対称的な
位置関係であることを除けば略同様な構造を有してい
る。前記三部分の各フレーム上には、少なくとも一ケ所
以上で原料用丸竹を下側から支持するローラが設けられ
ている。前記支持ローラは加工設備用を除き組単位で使
用する。加工設備での前記支持ローラは、原料用丸竹の
表面を加工するために切削帯と向き合う場所では単独で
使用する。
【0016】原料用丸竹の支持ローラは、全て旋回軸を
持つ二また軸受の回転軸に回動可能に支承し、供給と加
工と排出の各設備の前記支持ローラの直径は150mm
で、18〜180rpmの範囲の回転数で動く。駆動手
段としては前記支持ローラ毎に併設したプーリと、前記
各設備のフレーム下に設置した動力源からベルトを介し
て駆動する。
【0017】各設備の支持ローラ上の原料用丸竹は、順
次回転し移動する必要性がある。然し、前記支持ローラ
が原料用丸竹の長手方向に直交するように配置された儘
で回転したのでは移動しない。従って、前記支持ローラ
を5〜8度の角度で旋回軸廻りに旋回させると、原料用
丸竹は回転力の分力として前記支持ローラから推進力を
受け取る。推進速度は0.5〜2.0m/minの範囲
である。
【0018】旋回角は、組単位の支持ローラの旋回軸毎
に平歯車を取付け中間に遊動歯車を挿入した歯車列を使
用し、前記歯車の一つを回転すれば容易に、組をなす前
記支持ローラは同方向に同時に旋回する。このような前
記歯車列を前記支持ローラ全てに設置し、前記歯車列の
各々の駆動側歯車を連動する回転機構を付与する。
【0019】供給設備と排出設備に位置する組単位の支
持ローラと、各部分のフレーム上に取付けた支柱上に、
固定したシリンダー先端の旋回軸受で回動自在に支承し
た加圧ローラとを、原料用丸竹を挟むようにして配置
し、前記加圧ローラを上下方向に動かしながら加圧す
る。原料用丸竹は三個のローラで挟むので、原料用丸竹
が変形していても、一様な周速度で円滑に回転しながら
次の部分に移動し、原料用丸竹は切削帯と確実に接触す
る。
【0020】切削帯が原料用丸竹に接触し切削する際、
原料用丸竹の断面形状の真円度に起因する接触圧力の不
均一が、原料用丸竹の切削面に及ぼす影響を緩和するた
め、前記切削帯を内蔵する加工ヘッドフレーム内に緩衝
用バネを用意し、切削圧力の変動に対応して原料用丸竹
に対し前記加工ヘッドフレームを前後に揺動するように
構成する。従って、原料用丸竹の形状による蛇行の影響
が解消し切削作業に支障を来すことはない。
【0021】供給設備を出た原料用丸竹は、加工設備で
節と表皮部分の削除を受ける。断面が一様でない原料用
丸竹の場合は、切削工具が原料用丸竹の表面に合わせ常
に前後進しなければ、過剰に切削が進み効率的な厚みの
板を得ることができない。特に太い繊維束を有する場
合、切削工具の形状や原料用丸竹の回転速度等の兼ね合
いが複雑で平滑な切削面を得ることが難しいために、本
発明では平ベルト状のエンドレス切削帯を使用する。
【0022】平ベルト状の切削帯は、原料用丸竹の外面
に接し長手方向に直交するように垂直に配置された駆動
と非駆動の二つのプーリ間に渡して使用する。プーリを
内蔵する加工ヘッドは、原料用丸竹にたいし直角に接近
又は離脱が可能なよう、水平方向に移動する微動調整手
段がついている。また前記切削帯が原料用丸竹表面への
接近の程度をしるために、前記加工ヘッドの周辺に設置
した位置センサーにより検出し前記加工ヘッドを繰り出
す。
【0023】原料用丸竹は回転しながら切削帯に触れ切
削される。前記切削帯は緊張して張らているとはいえ多
少の弾力性があるので、原料用丸竹の一様でない断面形
状にもよく追従して、過剰に食込むことなく切削し平滑
な外面に仕上げる。原料用丸竹と前記切削帯が接する部
分の回転と移動方向は、原料用丸竹の加工時の跳ね上が
りを防止するため通常上から下方向が採用される。また
前記切削帯の切削側が緊張側にあるように駆動プーリの
位置を選択する。その理由は切削面が常に弛緩側あると
前記切削帯の弾力性が乏しく切削面圧が変動し易いから
である。
【0024】加工設備で使用される切削帯は、回転速度
が20〜30m/min、幅方向に150mm、砥粒の
粒度は40〜60メッシュが選択使用される。この供給
設備と加工設備と排出設備からなる外面加工装置の加工
能力は、原料用丸竹の断面形状等の変形度合いを考慮し
平均直径で60〜160mmの範囲である。原料用丸竹
が供給設備から加工設備へ順次送り込まれ、節と表皮の
切削加工が終了した外面加工材は排出設備に順次移動す
るが、この部分の形状は前半の供給設備と構造並びに配
置が対称的な関係にある点を除けば略同じである。
【0025】原料用丸竹ないしは部分的な外面加工完了
材を、下面から支え移動させる支持ローラ毎の原料用丸
竹ないしは外面加工完了材の外径は、長手方向に僅かづ
つ異なり円周長の差を生じ、外面加工完了部分を含めた
原料用丸竹が複数の支持ローラに跨がるときに、前記支
持ローラの周速度が全て同一では、部分的にスリップし
て加工材表面または前記支持ローラ表面を傷つけるの
で、前記支持ローラに直接内蔵するか、または個々の駆
動部分に過剰回転力をスリップ等の形で吸収する機構を
組み込んでおくとよい。
【0026】外面加工装置により、外面の節と外皮の切
削除去を受けた原料用丸竹は、次の工程である内面加工
装置で内面の節部分の隔壁と内皮の切削除去をうける。
前記内面加工装置は加工設備と支持設備とからなる。加
工設備のフレーム上の昇降台は、原料用丸竹の内側下面
に中空軸先端に装備した小径の回転する切削刃を沿わせ
る微動調整手段と、前記切削刃を進める移動手段を伴っ
た加工ヘッドを載置しする。
【0027】支持設備のフレーム上に、少なくとも一組
以上の支持ローラで原料用丸竹の下面を支えて駆動し、
シリンダーで上面から加圧し移動する加圧ローラとで、
三点支持台を形成して原料用丸竹を挟み回転し支持す
る。前記支持ローラまたは加圧ローラの直径は100m
mである。この内面加工装置で処理出来る原料用丸竹外
径は90〜160mmの範囲である。前記支持ローラは
全て支持軸を持つ二また軸受台の回転軸で回動自在に支
承し、少なくとも前記支持ローラを12〜120rpm
の範囲で回転する。駆動手段として前記支持ローラの回
転軸を順次ユニバーサルジョイントで連接しプーリとベ
ルト等で動力源につなぎ駆動する。
【0028】原料用丸竹は、少なくとも一組以上の支持
ローラと加圧ローラで支持するが、前記支持ローラの間
に挟まれる原料用丸竹は、長手方向に対して根基から先
端に至る間にその直径を徐々に縮小変化する。従って、
前記複数組の支持ローラの軸間距離が一定では、原料用
丸竹内面の切削面を水平に保つことが出来ないので、支
持設備入口の位置センサーで原料用丸竹の下面を計測し
た基準値と、同様に以降の前記支持ローラの前に置いた
位置センサーで計測した値を比較し、その差をなくすよ
うにシリンダー等の移動手段で、前記支持ローラの軸間
距離を各組について調節し水平に保つ。
【0029】前述のように原料用丸竹の外径が、長手方
向に僅かづつ変化し円周長に差を生じるので、原料用丸
竹を下面から支える支持ローラの回転が、全て同一では
部分的に接触面でスリップし加工表面または前記支持ロ
ーラ表面を傷つけるので、前述の外面加工装置のよう
に、前記支持ローラに直接内蔵するかまたは前記支持ロ
ーラ個々の駆動部分に過剰回転力をスリップ等の形で吸
収する機構を組み込んでおくのが好ましい。
【0030】支持設備で原料用丸竹の位置決めが終了す
ると、原料用丸竹の入口側に向って設置した加工設備
は、原料用丸竹の長手方向に向かい水平に設置した加工
設備のフレームに、垂直に設置した摺動ガイドに沿い昇
降台を上下に微動調節手段により動かす。前記昇降台は
設置した加工ヘッドを送り機構により前後に移動可能に
支持し、前記加工ヘッドは加工ヘッドフレームと中空軸
と中空軸支持台並びに切削刃から構成する。前記切削刃
が原料用丸竹の切削開始位置に移動した後、加工ヘツド
を水平に移動し、前記切削刃を原料用丸竹の内側へ送り
込む。
【0031】切削刃の原料用丸竹の内面入口に接近と加
工量の設定を容易とするよう、垂直と水平方向に移動す
るためにそれぞれ移動調整手段がつくことは既に説明し
たが、切削刃の原料用丸竹入口への接近の程度を知るた
めの手段としては、支持ローラの入口部分に置かれた位
置センサーが計測した原料用丸竹の切削外面を基準点と
して、採取予定の板厚を加えた寸法に相当する位置を表
示器で指示することにより、前記切削刃が原料用丸竹の
切削開始位置に到達することを助ける。
【0032】切削刃の回転手段として、加工ヘッドフレ
ーム側から延びた中空軸先端に空気モータを取り付け、
前記中空軸の内部を利用して必要な圧縮空気を供給す
る。空気モータは小型で高回転数を容易に得る利点と負
荷により回転数が変動する欠点を持つが、この性質は原
料用丸竹の内面状態が産地や種類等により異なり、切削
速度も一様でないことから過剰切削を防止する意味で好
ましい。前記切削刃の回転数は3000〜12000r
pmの範囲を使用する。
【0033】切削刃が原料用丸竹の切削を始めると加工
ヘツドは徐々に前進する。この際、切削面が水平を維持
するように前記切削刃の直ぐ後方に、前記切削刃と同径
のガイドローラを同心円状に装着する。前記切削刃が切
削を開始し前記ガイドローラが切削直後の面上に達した
後は一定の削り代を維持する。このためには前記切削刃
と前記ガイドローラは共に同径であることが必要であ
る。
【0034】切削刃は中空軸の先端に設置するため、高
速回転により前記切削刃と前記中空軸が振動せぬよう
に、昇降台上に前記中空軸を摺動可能に三方からローラ
により支える固定支持台を置く。加工が進み前記切削刃
が進行して前記固定支持台から離れたとき、前述と同様
の問題が起こるのを防ぐため、前記切削刃を取付けた空
気モータの周辺部分に、前記切削刃とは反対の原料用丸
竹の内面に接し伸縮可能な支持部を持った緩衝器を取付
け、前記切削刃の位置の変動を抑止する。
【0035】切削刃は、磨耗に対応するため常に外径を
検査し、必要に応じて多数の溝付回転板の円周上に取り
付けたチップ状刃物を交換する。原料用丸竹の切削面の
仕上がりに関係する条件としては、前記切削刃の形状と
回転速度と原料用丸竹の回転方向と速度等があるので、
これらの条件から自動制御回路を構築して使用するのが
好ましい。
【0036】原料用丸竹の内面を切削すると、当然、切
粉が発生し放置すると原料用丸竹内部に付着や滞留を生
じ、切削刃の後部に位置するガイドローラが、切削した
表面と正確に接触することが難しくし、前記切削刃の位
置決めに影響するので、中空軸先端から圧縮空気を噴出
し、空気モータの排気と共に切粉を排除する。然し、未
加工部分では節部分の隔壁は残された儘のため、切削済
みの方向へ吸引排除する。このため原料用丸竹の内部
は、切削に先立ち節部分の隔壁全てに、最小限の孔を開
けておく事が通風のために好ましい。
【0037】本発明になる展開加工装置の態様は、上述
の装置で内外面を加工し長手方向に均一な幅の溝を付し
た図2に示すような原料用丸竹を材料とし、当該材料の
導入設備と加熱設備と矯正設備に加え、少なくとも一つ
以上のゾーンからなる展開設備で構成し、主要部通路全
体を保温材で覆ってトンネル化し、前記導入設備と前記
加熱設備と前記矯正設備を一群とし、残りの少なくとも
一つ以上のゾーンからなる前記展開設備を一群として、
それぞれ専用フレームに搭載する。
【0038】本発明になる展開加工装置の構成体である
導入設備は、原料用丸竹に設けた溝を上方にし、進行方
向の左右に転倒落下しないように、保護枠を使用し原料
用丸竹を推進させる爪付のコンベヤーに載せて移動す
る。この際、前記コンベヤーの上方架台から吊り下げら
れた案内棒が、原料用丸竹に設けた溝に収まり姿勢を保
ちながら次の加熱設備へ送り込む。
【0039】加熱設備に送り込まれる原料用丸竹は、
〔0001〕に説明した主要工程の一つの脱エキス用
温浴槽を経てくることが多いので、全体が80°C程度
に温められ、その際の含有水分は約70重量%であるの
が普通である。然し、そのような過程を経ない場合は、
予め温浴槽等で温めておくのが、前記加熱設備での熱負
荷を減らし速やかな昇温結果を得るために望ましい。本
発明では、原料用丸竹の内外面の各曲面に合わせて成形
した高周波加熱によるヒータを、原料用丸竹表面に、僅
か離すかまたは接触するようにして設置し使用する。特
にヒータは誘電加熱の電極の役割を持つ構造であるとよ
い。
【0040】上部ヒータは周囲の上部架台から伸びる支
持材に吊り下げられ、加工対象である原料用丸竹の姿勢
を一定に保つために、原料用丸竹の溝部分と前記支持材
の一部が遊合する。前記支持材を含めた前記ヒータは点
検整備等に対応して、上下方向に移動する調整手段を備
える。加熱設備自体が比較的短いときの原料用丸竹の移
動手段は、前後の設備の搬送手段により移動するが、加
熱設備が長いときは前記ヒータは幾つかに分割し、その
間に原料用丸竹外径形状にそった駆動ローラを配置す
る。
【0041】本発明になる展開加工装置に投入された時
点の、原料用丸竹は充分な水分を包含するが、加熱設備
を出た原料用丸竹の温度は、竹の炭化温度140°Cよ
りも低い120〜130°C程度に加熱昇温されてい
る。従って、加熱昇温の際に大量の水蒸気を発生するの
で排気設備が必要になる。然し、原料用丸竹が含有する
水分や発生する水蒸気は、加熱昇温過程での乾燥による
変形・割れ等を防止するのに極めて有効に働くので過剰
の排気は禁物である。
【0042】加熱昇温を終えた原料用丸竹は矯正設備に
送り込み、断面形状の一様化と反りの修正をする。矯正
の基本動作は原料用丸竹の内外面から圧力を加えるもの
で、僅かの展開機能も持ち合わせる。この過程を分割し
目的の曲率半径を持たせたローラを相当位置に配置し、
内側に凸型の非駆動鼓状ローラ(以後加圧ローラとい
う)を、外側には凹型の駆動鼓状ローラ(以後支持ロー
ラという)を、少なくとも一組以上配置し両者の間に原
料用丸竹を挟んで加圧し矯正する。
【0043】矯正設備では、原料用丸竹は円に近い形状
を持続するので、前記矯正設備入口では原料用丸竹の内
外面の曲率半径は最も小さく、加圧ローラの構造は、原
料用丸竹の内側加圧面を除く他部分の内面に接しないよ
うに制限されるので、前記加圧ローラの直径は変わらず
に、幅は最小から順次出口にかけて拡大し併せて曲率半
径も変化するが、増加率は展開設備を含めたなかで最も
低い。
【0044】矯正設備の複数の加圧ローラは、上部架台
に設置し上下に移動し加圧するシリンダー等による調整
手段を伴った枠材から、下方に伸びる吊り下げ材に取付
けているので、前記加圧ローラは対応する支持ローラと
で、間に挟んだ原料用丸竹を同時に内外から押し付ける
ことができる。矯正設備では、上述のように前記加圧ロ
ーラの幅に対する許容空間が狭いので、側面への加圧が
有効に働くように前記加圧ローラを輪切り状に分割して
支持体を挟み込む。また前記加圧ローラと原料用丸竹内
面との接触状態を調整するために、僅かのストロークで
はあるがネジによる上下移動調整手段を個々に内蔵す
る。
【0045】矯正設備と展開設備では、加圧ローラと支
持ローラの形状が、原料用丸竹の展開に従って順次変化
してゆく点を除いて、各構成と動作は共通する部分が多
いので、矯正設備についてのみ詳しく説明し、共通点の
説明は展開設備を構成する各ゾーンにも同様に適用され
るものとし、展開設備では相違点のみの説明を付加する
に止める。
【0046】矯正を終えた原料用丸竹は、少なくとも一
つ以上のゾーンで構成した展開設備に送り込み本格的に
展開する。展開の基本動作は加圧力がやや低い点を除け
ば矯正の基本動作と同様で、矯正後の原料用丸竹の形状
は、展開により円形状から内外の曲率半径を逐次増加し
て遂には平板状となる。従って、より細かく分割し目的
の曲率半径を持たせた多数の組ローラを相当位置に設置
し、両者の間に原料用丸竹を挟むようにして加圧し強制
的に展開する。
【0047】展開設備の最初のゾーン入口から、展開設
備の最後のゾーン出口にかけて、接する加圧ローラと支
持ローラの形状は凸凹型の鼓状から平行型に変化し、ロ
ーラの中心径は変わらずに幅と曲率半径が変化する。そ
の変化率は前半のゾーンで大きく後半では小さい。また
各ゾーン内には少なくとも三組以上のローラが使用され
る。
【0048】矯正と展開の両設備の加圧ローラの形状
は、中心部分の外径を70〜90mmの範囲で好ましく
は80mm、曲率半径は55〜3500mmRの範囲
で、展開条件に応じた曲率半径で形成した曲面を持つの
で、前記加圧ローラ端部の外径は前記曲率半径に見合っ
た大きさになる。然し、最終ゾーンに近い複数本のみは
外径50mmの平行型で、前記加圧ローラ幅は30〜5
00mmの範囲から選択される。
【0049】矯正と展開の両設備の支持ローラの形状
は、中心部分の外径を40〜60mmの範囲で好ましく
は50mm、曲率半径は65〜3500mmRの範囲
で、展開条件に応じた曲率半径で形成した曲面を持つの
で、前記支持ローラ端部の外径は前記曲率半径に見合っ
た大きさになる。然し、最終ゾーンに近い複数本のみは
外径50mmの平行型で、前記支持ローラ幅は100〜
500mmの範囲から選択される。
【0050】矯正と展開の両設備の加圧ローラと支持ロ
ーラの材料は、表面硬化焼入れをした金属製品が使用さ
れるが、硬質プラスチック材であっても差し支えない。
また矯正設備に使用する前記両ローラの表面は無地でも
よいが、展開設備の各ゾーンに使用する前記両ローラ
は、幅方向の中心を境界として左右へそれぞれ逆に、ま
た対応するローラ間にも同様の螺旋状の溝を刻むと効果
的な展開が得られる。螺旋数は一〜三重の範囲、断面形
状は三角形か矩形がよい。
【0051】両ローラは互いに回転方向が逆になるの
で、原料用丸竹を挟むようにして両面に接する前記両ロ
ーラ表面に刻んだ螺旋状の溝の動きは、前記支持ローラ
の溝が回転時に外から中心に向かうように見え、前記加
圧ローラの溝は回転時に中心から幅の外側に向かうよう
に見える。一方、原料用丸竹が加圧ローラと支持ローラ
と接する部分の状態は、原料用丸竹が弾性体であるため
に点ではなく面接触であるために次のような効果を生
む。。
【0052】前記支持ローラは回転することにより、螺
旋状の溝が原料用丸竹の外表面の伸びを抑止するように
働きので、螺旋状の溝を付さないときに必要な、原料用
丸竹の外面の展開幅を規制する止め縁の設置を省略する
こができる。また前記加圧ローラは非駆動ではあるが原
料用丸竹に加圧蜜着しているので、回転により螺旋状の
溝が原料用丸竹の内表面を延伸するように働く。此の作
用は前記両ローラ外径が小さい曲率半径であるほど、幅
方向での円周差が大きく前記効果を促進する。螺旋状の
溝があるものは螺旋状の溝のないローラに較べ、展開の
さいに生じ易い内面の亀裂(筋割れ)を抑制する。
【0053】加熱設備を出た原料用丸竹は、展開設備の
最初のゾーンに入る直前に置かれたセンサーで検出し、
設置された上下移動手段が加圧ローラ群をゾーン毎に一
括して所定の位置に移動し、原料用丸竹がゾーンに入る
と同時に加圧展開を始める。加圧力は凡そゾーン当たり
2000kgを最大として使用するが、前記加圧ローラ
単位の加圧力は各ゾーンに配置される加圧ローラ数によ
り異なる。
【0054】本発明になる展開加工装置は、導入設備と
加熱設備と矯正設備に加え、少なくとも一ゾーン以上か
らなる展開設備の全ての主要部通路を、保温材でトンネ
ル状に覆い内部に高温高湿の空気を循環し、加熱昇温し
た原料用丸竹が冷却/乾燥するのを防止する。展開加工
装置は原料用丸竹の平均外径で90〜160mmを対象
とするので、製品として最大で460mm前後の幅を持
つ板の採取が可能で、展開速度は0.5〜2.0m/m
inである。尚、内部で使用する機器の材料は機械設備
で防錆と防滴、電気設備で耐熱と防滴の対策が必要にな
る。
【0055】本発明になる展開加工装置第2の態様は、
加熱設備の熱源として蒸気ヒータを使用する。原料用丸
竹自体は、前述のように120°C〜130°Cに引き
上げる必要があるが、熱源が蒸気のときは原料用丸竹の
表面から対流伝熱により加熱するので、高周波加熱にく
らべ加熱時間を要し設備も長くなる。従って、前記ヒー
タの原料用丸竹表面と向き合う面に、直径が0.5〜3
mmの範囲で、少なくとも2cm2 当たり1個以上の孔
を開け、前記ヒータと原料用丸竹との間を10〜20m
mに維持し、蒸気を直接原料用丸竹表面に噴射して加熱
時間を短縮する。然し、加熱設備に持込む前の原料用丸
竹を出来るだけ高めに加温しておくのが望ましい。然
し、蒸気の使用は急激な内部加熱がなく加熱操作が容易
の他に、原料用丸竹自体を充分な加湿状態に維持するの
で生地を保護する点で好ましい結果をうる。
【0056】本発明になる展開加工装置の第3の態様
は、高周波加熱によるヒータを複数のゾーンの展開設備
の半ばにさらにもう一組設置して、展開加工に伴う原料
用丸竹本体の温度低下を極力防止しようとするものであ
る。複数のヒータの設置は装置全体の温度と湿度の制御
を容易にする(図示せず)。
【0057】
【作用】本発明は、導入設備と加熱設備と矯正設備と少
なくとも一つ以上のゾーンの展開設備でなる展開加工装
置に、内外面の加工を済ませ長手方向に溝を入れた原料
用丸竹を挿入し、内外面を同時に加熱昇温し加圧ローラ
と支持ローラを一組として多数設け、その形状は曲率半
径を円形から最後は平行となるように徐々に変化構成
し、その間に原料用丸竹を挿入し、前記加圧ローラで原
料用丸竹を内側から前記支持ローラに向けて加圧し順次
展開する。この加工により断面が一様でなく長手方向に
反りのある原料用丸竹を、加工面に傷を生ずることなく
連続して展開する。
【0058】
【実施例1】図3は、外面加工装置2の正面図である。
外面加工装置2は供給設備3と加工設備4と排出設備5
からなり、加工設備4には加工ヘッド6が装着する。各
設備のフレーム7,8,9は高さが一様で長手方向に接
続されている。然し、フレーム8の幅方向寸法は、加工
ヘッド6のフレーム8に対する移動を見込んで狭い。図
1に示した原料用丸竹1を支持し、少なくとも1ケ所以
上に組単位とした支持ローラ11を連結されたフレーム
7,8,9上に配置する。然し、フレーム8上では支持
ローラ11は単体で使用する。
【0059】原料用丸竹1は、支持ローラ11から表面
接触駆動により回転を伝えるので、一様でない断面形状
による周速度の不均一の問題を緩和する。支持ローラ1
1は軸受材を内蔵した二また軸受12で回動自在に支承
する。支持ローラ11に従動プーリ13を装着し、フレ
ーム7内に設けた動力源からベルトを介し駆動する。支
持ローラ11は原料用丸竹1を回転し推進する必要があ
るので、図4に示すように、支持ローラ11の旋回軸1
4をフレーム7,8,9上に設けた軸受15の回りに僅
かに旋回すると、支持ローラ11には回転力の分力とし
て推進力が生ずる。この旋回角度は5〜8度の範囲で、
推進速度は0.5〜2.0m/minの範囲である。
【0060】外面加工装置2のフレーム7,8,9上に
配置された支持ローラ11の回転数は、18〜180r
pmの範囲を使用する。然し、原料用丸竹1の長手方向
の外径が順次変化し接する位置により外周長が異なるた
めに、支持ローラ11全てが同一速度で回転すると、原
料用丸竹1の周速度は位置毎で異なり、両者の接触面に
スリップ現象が起こり易くなり、特に表面仕上がりを重
視する場合は、支持ローラ11を含む駆動手段内に摩擦
板等のスリップ吸収機構(図示せず)を入れ、過剰なト
ルクが原料用丸竹1に掛からぬようにする必要がある。
【0061】上述の旋回角度は、二また軸受12の底部
の旋回軸14に挿入した、円周上の一部が平歯で一部に
ネジを刻んで形成したウオームホイル16とウオーム1
6Aを噛合うように配置する。一組を構成する残りの支
持ローラ11にも歯車17を取付け中間に小歯車を挿入
する。各ウオーム16Aは順次軸受で支承した軸18と
連接するので、フレーム端上に取り付けたハンドル19
を回転すると、支持ローラ11全てが同時に同角度旋回
する。
【0062】図3,5に示すように、供給設備3・加工
設備4・排出設備5に設置された支持ローラ11には、
少なくとも一ケ所以上で原料用丸竹1を上方から押さえ
るための加圧ローラ20を、フレーム7,8,9上から
延びる支柱21に設置したシリンダー22先端の二また
軸受23で回動自在に支承する。その結果、反りを持ち
断面形状が一様でない原料用丸竹1を、シリンダー22
の推力により加圧ローラ20で押さえるので、原料用丸
竹1の形状による回転時の蛇行と加工のさい受ける反動
(跳ね上がり)を防止して円滑な加工をする。
【0063】供給設備3を通過した原料用丸竹は、加工
設備4に入り加工ヘッド6に達すると、図5に示すよう
に加工ヘッド6は、加工ヘッドフレーム27に設置した
上下軸受で支承した平プーリ24,25間に掛けた、4
0〜60メッシュの砥粒付の幅150mmのベルト状の
切削帯26が原料用丸竹1の表面を切削する。切削帯2
6は周速度20〜30m/minの範囲でプーリとベル
トを介し可変速駆動源28で駆動する。
【0064】原料用丸竹1は、回転と切削による跳ね上
がりを抑え、安定した状態で表面を切削するために切削
帯26は、上から下へ向かうように移動し、同様に原料
用丸竹1も切削帯26の移動方向と同方向に回転する。
切削帯26の原料用丸竹1との接触面側は、常に緊張側
におくよう駆動プーリ25の位置を選択する。この理由
は緊張側では弾力があるので、原料用丸竹1の切削面が
接触したとき、断面形状が一様でない面で起こる切削帯
26の部分的な当たり方を緩和するので、過剰に切削し
たり切削が不充分になることがすくなくできる。
【0065】加工ヘッド6を構成する加工ヘッドフレー
ム27は、切削帯26の受ける圧力の変化に追従するよ
うに緩衝バネ28を組込んである。加工設備4のフレー
ム8に対し、直角に加工ヘッドフレーム27が摺動台2
9上に乗り、摺動台29はベッド30上で矢印方向に移
動できるように、ネジ31による移動調整手段を備え
る。回転しながら移動する原料用丸竹1が切削帯26に
接近すると、原料用丸竹1の切削面と切削帯26の位置
関係は、加工ヘッド6の入口側に設置した切削ゲージで
検出しゲージに見合う距離分だけ切削帯26を前進す
る。
【0066】外面加工装置2を出た原料用丸竹1は、断
面の形状や反りの有無にかかわらず節と外皮を略均一な
状態で切削除去し、次の工程である内面加工装置32で
内面の加工をうける。図6は、内面加工装置32の正面
図を示している。内面加工装置32は加工設備33・支
持設備34からなり、加工設備33のフレーム37上に
上下の微動調節手段付の昇降台35を設置し、昇降台3
5上に加工ヘッド36を水平に移動する調節手段と、加
工ヘッドフレームと回転式切削刃の付いた中空軸と駆動
手段である空気モータと前記中空軸の軸振れ防止の支持
台等からなる加工ヘッド36を設置する。支持設備34
のフレーム38上には、駆動手段を伴った三点支持台3
7を長手方向に少なくとも三組以上配置する。
【0067】昇降台35の上下の微動調節手段は次の部
品により構成する。フレーム38上の複数個所に固定し
た上下に滑動可能な支持手段39により支持し先端に取
付けたハンドル40を回転して昇降ベッド41を移動す
る。昇降台35に取付けた水平方向の移動調節手段は、
昇降ベッド41の上面に二本の長手方向に延びたリニア
スライドベアリングの固定部分であるレール42を設置
し、残りの部分である可動ナットが、加工ヘッドフレー
ム43の底部に固定されて嵌合し、加工ヘッド36の水
平方向への移動を円滑にする。
【0068】加工ヘッドフレーム43の下面には、昇降
ベッド41の上面の両端に設けられた軸受44に支持さ
れ、フレーム37内に設置した可変速動力源から動力を
受けて回転するボールネジ(図示せず)と螺合するボー
ルネジナット45を取り付け加工ヘッド36を移動す
る。加工ヘッド36は、加工ヘッドフレーム43を貫通
して延びる中空軸46の先端に、圧縮空気を動力源とし
た空気モータ47を接続し、先端の円周上に交換可能な
チップ状の刃をつけた切削刃48と、その後ろに同一外
径のガイドローラ49を同心円状に取付ける。
【0069】中空軸46の一端につけた継手50から圧
縮空気を送ると、中空軸46を経由して空気モータ47
を動かし切削刃48を回転する。切削刃48が前進する
と原料用丸竹1の内面を削る。中空軸46は切削刃48
の高速回転による反動や振動等に影響されて、切削刃4
8が切削時に原料用丸竹との接触面から浮き上がる等の
動きを規制するために、空気モータ47もしくは中空軸
46の先端を利用して、切削刃48の接触面とは反対方
向の面と接する緩衝手段51を設けて反動や振動を吸収
し、常に原料用丸竹1の内面と切削刃48の接触を保
つ。
【0070】切削刃48を支える中空軸46は長くそれ
自体も、高速回転による反動や振動等の影響を受け易
く、前述の緩衝手段51に加え昇降ベッド41上に支持
台52を設置する。支持台52は内面に三個のローラで
中空軸46を抱えるように構成し、一個のローラには中
空軸46との接触調整手段が付く。この二つの支持また
は緩衝手段により切削刃48はより安定した状態に保持
できる。
【0071】図7に示すように、支持設備34のフレー
ム38上に設置した三点支持台37は、軸受材を内蔵し
た二また軸受54で支承し、二また軸受54はフレーム
38上に設置しハンドル付移動調整手段55を内蔵する
摺動台56と嵌合し、ハンドルを回転することにより軸
間距離を開閉する構造とした、原料用丸竹1の下面を支
え回転を伝える一組の支持ローラ53と、フレーム38
上から伸びる支柱59に設置したシリンダー60先端の
二また軸受58で回動自在に支承した加圧ローラ57と
で、原料用丸竹1を挟むように支え回転し加圧ローラ5
7構成で上下に動かして加圧する。
【0072】原料用丸竹1は長手方向に、根基から先端
にかけて順次外径が縮小するので加工に先立ち、その内
側下面が切削刃48の下面と常に接するよう水平に保つ
ために、複数組の設置した支持ローラの軸間距離を、原
料用丸竹1の根基を基準として先端にゆくほど狭くす
る。このため、支持設備34入口の三点支持台37で支
持した原料用丸竹1の外側下面とフレームの間を位置セ
ンサーで測定して基準値とし、其の他の三点支持台37
における原料用丸竹1を同様にして位置センサーで測定
し、基準値との差を零とするように各一組の支持ローラ
53の軸間距離を調整する。
【0073】一組の支持ローラ53は、フレーム38の
長手方向に並んだ同種の支持ローラの回転軸との間をユ
ニバーサルジョイント61で順次連結し(図6参照)、
端に設置したプーリとベルト等を介して、フレーム38
の下に設置した可変速動力源により駆動する。この駆動
手段では複数設置された三点支持台37の各一組の支持
ローラの軸間距離が全て相違しても回転力の伝達に支障
を来すことはない。また片側の支持ローラ53のみを駆
動とし、相対する支持ローラ53を非駆動としてもよ
い。
【0074】外面加工が終了した原料用丸竹1の根基部
分を加工設備33側に向け、少なくとも三組以上の三点
支持台37に跨がるように乗せ、加工時に原料用丸竹1
が蛇行して動かぬように固定して回転する。しかる後、
最初の三点支持台37で支持した原料用丸竹1の下面
を、位置センサーで測定し採取板厚値を加えた位置ま
で、昇降台35(加工ヘッド36)を上下方向へ移動
し、同様にして、原料用丸竹1の切削開始面に切削刃4
8が位置する地点まで水平方向に移動する。この作業が
終了すると、原料用丸竹1の長手方向に加工ヘッド36
を送り出し加工を開始する。
【0075】切削が進み真うしろのガイドローラ49
が、切削刃48が削った原料用丸竹1の内面と接触し始
めると、ガイドローラ49の動きは切削刃48が新に削
り始める部分の削り代を規制する。ガイドローラ49の
動きは倣い加工機で使用される倣い装置の役目に相当す
る。従って、ガイドローラ49と切削刃48の外径は同
径であることが水平加工するための条件になる。このた
め切削刃48のチップ状の刃は取替可能とし、絶えず外
径が検査され同径に維持される。切削により発生した切
粉は外部へ通風により排除する。
【0076】切削刃48の動きは、支持ローラ53によ
る原料用丸竹1の回転数と関係し、前者で水平方向への
移動速度が0.5〜2.0m/minの範囲から、回転
数で3000〜12000rpmの範囲から、後者で1
2〜120rpmの範囲から条件により組合せ選択す
る。空気モータの場合は負荷による回転数変動が著しい
く切削刃48の回転数も変化するが、原料用丸竹1の切
削形状が常に一定の状態にないので、上述の前記空気モ
ータの特性は寧ろ切削対象物を必要以上に加工しないた
めに望ましい性質である。
【0077】切削刃48の加工移動に伴い推力が生じ、
原料用丸竹1は長手方向に押されるので、支持設備34
のフレーム38上には、原料用丸竹1の先端に長さに合
わせ移動可能な推力受手段62(図6参照)を設置し原
料用丸竹1の移動を防止する。この様にして内面加工を
済ませた原料用丸竹1は、一様でない形状や反りにもか
かわらず一定の板厚みを維持し、さらに切込みによる溝
をつけた図2の形状の原料用丸竹1Aになる。
【0078】図8,9は、本発明になる展開加工装置7
2の正面図と上面図である。展開加工装置72は導入設
備73と加熱設備74と矯正設備75に加え、少なくと
も一以上のゾーン76,77,78からなる展開設備と
で構成する。導入設備73と加熱設備74と矯正設備7
5を一群とし、展開設備の各ゾーン76,77,78を
一群として、それぞれ専用フレーム79,80に搭載す
る。
【0079】導入設備73は、図2に示した溝を上にし
た原料用丸竹1Aを、転落防止枠と滑り止めの爪付コン
ベヤー81に乗せ、前記溝を上方架台から吊り下げた案
内棒82と遊合させ、姿勢を維持し加熱設備74へ移動
する。図10に示したように、加熱設備74は原料用丸
竹1Aの内外面の形状に合わせて成形し、高周波による
誘電加熱の電極の役割り持つ上下ヒータ83,84を、
原料用丸竹1Aに対して、内外表面を僅か離すかまたは
接触しつつ移動できるように設置し加熱源として使用す
る。
【0080】原料用丸竹1A内面に使用される上部ヒー
タ83は、周囲の上部架台85から吊り下げたI型をし
た支持材86に取り付けた原料用丸竹1Aの溝部分と遊
合する。支持材86を含めた上部ヒータ83は、上部架
台に設置したハンドル付調整ネジ87の動きにより上下
方向に移動する。その際、上部架台85に設置した軸受
88と支持材86の上辺に固定した案内棒89が滑動可
能に嵌合し、上部ヒータ83の円滑な移動を助ける。
【0081】加熱設備74の中で、原料用丸竹1Aが高
周波による加熱操作を受けると、包含された水分が一斉
に蒸発を始め、水蒸気を大量に炉内に充満させるので排
気手段(図示せず)により排除する。然し、発生する水
蒸気は加熱昇温過程に伴う乾燥による原料用丸竹1Aの
変形・割れ等を防止するのに極めて有効に働くので、排
気し過ぎることのないように温度と湿度のセンサーによ
り、炉内を一定の条件に保つように制御する。
【0082】加熱昇温を終えた原料用丸竹1Aを、矯正
設備75に送り込み断面形状や反りによる歪みの除去修
正をする。矯正の基本動作は原料用丸竹1Aの加工前の
円形状の姿に、内外面から圧力を加えるもので僅かの展
開機能も持ち合わせる。この過程を分割し目的の曲率半
径を持たせたローラを該当位置に設置し、内側に凸型の
非駆動鼓状ローラ91(以後加圧ローラという)を、外
側に凹型の駆動鼓状ローラ101(以後支持ローラとい
う)を、少なくとも一組以上配置して原料用丸竹を両者
の間に挟み加圧し矯正する。
【0083】矯正設備75では、原料用丸竹1Aの断面
は円形状に近い状態を保つので最も内容積が小さい。図
11に示すように、加圧ローラ91の側面も有効加圧面
とするために、必要な曲率半径を持った凸形の鼓を輪切
りにしたブロック92,92Aが軸受材94を内蔵し、
抜止め付の軸95の回りに回動自在とし、前記ブロック
の間に吊り下げ用支持材96を内蔵するように挟み構成
する。
【0084】吊り下げ用支持材96は、加熱設備と同様
な手段で周囲の上部架台85から吊り下げた枠状の支持
材97に取付け、その胴部が原料用丸竹1Aの溝部分と
遊合する。少なくとも設備内部に三個以上の加圧ローラ
91を設置するので、枠状の支持材97には加圧ローラ
91と同数の吊り下げ用支持材96がつき、シリンダー
98の動きにより上下に移動し加圧する。
【0085】上部架台85に設置した軸受99は、枠状
の支持材97の上辺に固定した案内棒100と滑動可能
に嵌合して、枠状の支持材97の円滑な移動を助ける。
尚、複数の加圧ローラ91の加圧面と原料用丸竹1Aの
受圧面との接触状態を最善に保つために、各加圧ローラ
91の吊り下げ用支持材96と枠状の支持材97の間
に、ネジによる上下方向の微調整手段(図示せず)を内
蔵し、この微調整手段は全加圧ローラに装備する。
【0086】原料用丸竹1Aの外側加圧面に使用される
支持ローラ101は、容積上の制限を受けることがなく
細分化の必要がないので支持ローラ101は、図11に
示すように、原料用丸竹1の外面に接し展開に相当する
曲率半径を持つ凹形の鼓状をなし、両端についた回転軸
102を軸受103が支えて鎖車104のような動力伝
達手段により回転する。
【0087】矯正設備75で説明した構成と構造は、次
の展開設備の各ゾーン76、77,78では加圧ローラ
と支持ローラの数と形状が、原料用丸竹の展開に従って
順次変化してゆく点を除いて、各構成と構造と動作は共
通する部分が多く、矯正設備についての説明を利用し改
めて説明することはしない。従って展開設備の各ゾーン
76、77,78では相違点のみの説明を付加するに止
める。
【0088】図12に示すように、展開設備の最初のゾ
ーン76では、加圧ローラ91Hはブロック93,93
A,93Bのように三つに分割され、前記ブロックの間
に吊り下げ用支持材96Hを挟む構造になる。然し、一
組として動作する加圧ローラと支持ローラの形状も、原
料用丸竹1Aの展開とともに変化し、図13に示すよう
に、最終の段階では平行な形状の加圧ローラ91Uと支
持ローラ101Uに変化し、この間支持ローラの中心の
直径は変わらないが、幅の寸法は30〜500mmにわ
たって拡大する。
【0089】図2の矢印Eに鎖線で加圧ローラ幅の変化
の一パターンを示したように、その拡大率は矯正設備で
は小さく展開設備に入ると大きく幅も変化し相応して曲
率半径も大きく変化する。従って、ローラの支持手段と
して吊り下げ用支持材を内蔵する必要がなくなり両端支
持方式にかわる。尚、図2,3の矢印Fは原料用丸竹1
Aの展開状況の一パターンを示した。
【0090】矯正と展開の両設備内の、加圧ローラ91
から91Uと支持ローラ101から101Uの材料は、
表面硬化焼入れをした金属製品を使用するが、硬質プラ
スチック材であっても差し支えない。さらに本実施例で
は、展開設備に設置した加圧ローラ91Dから91Uに
至る全ローラ面上に、幅中心から左右外側に向って一重
の螺旋状の溝105,105A,106,106Aを、
回転したとき溝の動きが中心から外に向かうように見
え、対応する前記支持ローラ101Dから101Uに至
る全ローラ面上にも同様に溝108,108A,10
9,109Aを、回転したとき溝の動きが外から中心に
向かうように見えるように刻む。
【0091】上述のような、加圧ローラと支持ローラの
表面形状は、間に挟んだ原料用丸竹1Aを展開時に外側
からは外皮が延びないように抑制し、内側からは内皮が
延びるように促進する効果を生むので、展開時に起こり
がちな内側の割れを防止する事が可能である。この作用
により螺旋を使用しない展開加工装置に必要な、原料用
丸竹1Aの外面の端部を伸びないように強制的に規制す
る止め縁または止め金具を必要としない。前記両ローラ
の表面上の螺旋状溝断面は、図14,15に示すよう
に、前記両ローラが鼓状のときは台形、平行状のときは
三角形が好ましく、そのピッチは2.0〜4.0mm
で、原料用丸竹1と接する部分の角107,110には
丸みを付けてある。
【0092】矯正と展開の両設備内の加圧ローラは、中
心部分の外径が80mm、幅は最小30mm最大500
mm、曲率半径は最小55mmRから最大3500mm
R、同様にして支持ローラは、中心部分の外径を50m
m、幅は最小100mmから最大500mm、曲率半径
は最小65mmRから最大3500mmR、最終ゾーン
の数本のみ両ローラ共に外径50mmの平行型で、総数
22組の前記加圧ローラと前記支持ローラから構成され
ている。
【0093】各設備で使用されるシリンダー98は油圧
駆動によるもので、最大のローラ当たりの加圧力は33
3〜500kgである。また導入設備73と加熱設備7
4と矯正設備75に加えて、三つのゾーン76,77,
78からなる展開設備の主要部通路全体が保温材により
覆われてトンネル111,112を構成し、内部を高温
高湿の空気を循環する手段(図示せず)を設置し、加熱
昇温した原料用丸竹1が冷却/乾燥するのを防止する。
【0094】
【実施例2】図16に示すように、本発明になる展開加
工装置の第2の態様は、実施例1の加熱設備74の熱源
として蒸気を使用した上下の一組のヒータ113,11
4からなり、両ヒータの原料用丸竹1Aと向き合う面に
多数の細孔115,116を貫通して設ける。両ヒータ
には共に原料用丸竹1Aの表面から10〜20mm離し
て設置するが、下部ヒータ114には特にガイド板11
7がつく、管118、119から供給した内部蒸気は、
細孔115,116から原料用丸竹1Aに向けて直接吹
きつけ、蒸気の持つ潜熱と顕熱で原料用丸竹1Aを加熱
昇温する。下部ヒータ114にはドレン抜き管120が
つく。
【0095】然し、本加熱手段は原料用丸竹1Aの表面
からの熱伝達であり、高周波加熱手段に較べると時間を
要し両ヒータは長いものになる。従って、下部ヒータ1
14を分割し間に駆動支持ローラを挿入する必要が生ず
る。このため熱負荷を軽くするために前の工程で充分予
熱しておくことが望ましい。反面昇温時間が長いことは
温度制御が楽になり原料用丸竹1を傷めることもない。
尚、上部ヒータ113の上下方向への移動手段は実施例
1と同じである。
【0096】
【実施例3】本発明の展開加工装置の第3の態様は、実
施例1の加熱設備74で使用した高周波加熱用電極とし
た一組のヒータ83、84と同種同型のものを、さらに
一組を実施例1の展開設備のゾーン76と77の間に設
置したもので、これにより原料用丸竹1Aを展開に好ま
しい条件の温度と湿度に維持することがより容易になる
(図示せず)。
【0097】
【発明の効果】本発明による展開加工装置の使用にによ
り次の効果を得た。 断面形状が一様でなく、長手方向の一端から他端に渡
り徐々に外径が縮小し反りのある原料用丸竹を、その儘
の状態で内外面の切削を済ませ、長手方向に切込みによ
る溝を設けた後、加熱矯正することで展開加工が可能に
なった。 加圧ローラと支持ローラの表面に螺旋状の溝を設けた
ことにより、展開時に起こり勝ちな割れの問題が解消で
き製品の品質が向上した。 溝付ローラの使用により、表面に艶が生じ製品の見栄
えが向上した。 溝付ローラの使用により、展開時に原料用丸竹外周の
伸びと割れを抑止する手段を特別に設置する必要がなく
なった。 原料用丸竹を円形状のまま加工できるので作業工程の
短縮ができた。 原料用丸竹の加工速度を早めることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 最初の原料用丸竹の形状を示す鳥瞰図であ
る。
【図2】 加工対象となる原料用丸竹の形状を示す鳥瞰
図である。
【図3】 外面加工装置の正面図である。
【図4】 図3のA−Aに沿った支持ローラの断面図で
ある。
【図5】 図3のB−Bに沿った断面図である。
【図6】 内面加工装置の正面図である。
【図7】 図2のA−Aに沿った三点支持台の断面図で
ある。
【図8】 本発明になる展開加工装置の正面図である。
【図9】 本発明になる展開加工装置の上面図である。
【図10】 図8のA−Aに沿ったヒータ部分の断面図
である。
【図11】 図8のB−Bに沿った矯正設備内の加圧ロ
ーラと支持ローラの部分断面図である。
【図12】 図8のC−Cに沿った展開設備ゾーン内の
加圧ローラと支持ローラの部分断面図である。
【図13】 図8のD−Dに沿った展開設備ゾーン内の
加圧ローラと支持ローラの部分断面図である。
【図14】 鼓状で螺旋溝付加圧ローラと同支持ローラ
の正面図である。
【図15】 平行で螺旋溝付加圧ローラと同支持ローラ
の正面図である。
【図16】 実施例2による蒸気ヒータの断面図であ
る。
【符号の説明】
2 外面加工装置 3,4,5 供給設備、加
工設備、排出設備 32 内面加工装置 33,34 加工設備、支
持設備 72 展開加工装置 73,74,75 導入設備、加
熱設備、矯正設備 76,77,78 展開設備ゾー
ン 83,84 ヒータ(高周
波加熱) 91,91D,91H,91U 加圧ローラ 101,101D,101H,101U 支持ローラ 113,114 ヒータ(蒸気
加熱)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料用丸竹(1A)が、下記の(A)か
    ら(F)の工程を移動する間に加工され、原料用丸竹
    (1A)を円形の状態から板状に押し広げることを特徴
    とする原料用丸竹の展開加工方法。 (A).原料用丸竹(1A)に設けた溝を上方に向け
    て、導入設備(73)のコンベヤー(81)で移動し、
    加熱設備(74)から矯正設備(75)を経て三つのゾ
    ーン(76,77,78)からなる展開設備に送る。 (B).原料用丸竹(1A)は、加熱設備(74)のな
    かで上下ヒータ(83,84,113,114)により
    展開加工に必要な温度まで加熱昇温し、次の展開設備に
    送りこむ。 (C).原料用丸竹(1A)は、矯正設備(75)のな
    かに設置した原料用丸竹(1A)の展開前の曲率半径よ
    りやや大きめの、凸凹形の鼓状をなした、少なくとも一
    組以上の加圧ローラ(91)と支持ローラ(101)に
    よる加圧を先ず受け、断面形状の一様化と反りの修正等
    矯正処理を受ける。 (D).原料用丸竹(1A)は、展開設備の各ゾーン
    (76,77,78)のなかに設置した、原料用丸竹
    (1A)の矯正後の曲率半径よりはやや大きめの、凸凹
    形で鼓状をなした、少なくとも一組以上の加圧ローラ
    (91D)と支持ローラ(101D)に始まる加圧展開
    を受け、平行状の最終組の加圧ローラ(91U)と支持
    ローラ(101U)に至るまでを、順次その形状をかえ
    複数の段階に区分した多数組のローラにより、連続して
    内外から加圧して板状に展開される。 (E).原料用丸竹(1A)は、展開設備の各ゾーン
    (76,77,78)にあって展開加工をうける際、内
    面は加圧ローラ(91D,91H)に接して延伸作用を
    受け、外面は支持ローラ(101D,101H)に接し
    て圧縮作用を受けることにより、好ましい板状に展開さ
    れる。 (F).原料用丸竹(1A)は、展開加工中に充分な湿
    度を持った加熱トンネル(111,112)内に保たれ
    移動する。
  2. 【請求項2】 原料用丸竹(1A)の展開加工装置(7
    2)が、下記に示した(A)と(B)と(C)と(D)
    と(E)の各設備を合成してなり、原料用丸竹(1A)
    を(A)から(E)に移動させることにより、原料用丸
    竹(1A)の円形断面の状態から板状に押し広げること
    を特徴とする原料用丸竹の展開加工装置。 (A).導入設備(73)は、原料用丸竹(1A)に設
    けた溝が上方に向くように支持する上部架台から吊り下
    げた案内棒(82)と、原料用丸竹(1A)を加熱設備
    (74)に移送する転落防止用保護柵を設けたコンベヤ
    ー(81)とから構成される。 (B).加熱設備(74)は、原料用丸竹(1A)の内
    外面の形状に合わせ、形成した上下一組のヒータ(8
    3,84,113,114)の組合せでなり、上部のヒ
    ータ(83,113)は、上部架台に設置し上下方向に
    変位する移動手段を伴う吊り下げ材で支持される。 (C).矯正設備(75)の、少なくとも一組以上の加
    圧ローラ(91)と駆動した支持ローラ(101)をゾ
    ーン内に構成し、加圧ローラ(91)を支持ローラ(1
    01)に対して上下方向に変位し加圧するために、上部
    架台に設置した加圧する移動手段を伴う吊り下げ材で加
    圧ローラ(91)を支持する。 (D).少なくとも一つ以上のゾーンで構成した展開設
    備(76,77,78)に、少なくとも一組以上の加圧
    ローラ(91D,91H,91U)と駆動した支持ロー
    ラ(101D,101H,101U)を各ゾーン内に構
    成し、加圧ローラ(91D,91H,91U)を支持ロ
    ーラ(101D,101H,101U)に対して上下方
    向に変位し加圧するために、上部架台に設置し上下に変
    位する移動手段を伴う吊り下げ材で加圧ローラ(91
    D,91H,91U)を支持する。 (E).導入設備(73)と加熱設備(74)と矯正設
    備(75)展開設備のゾーン(76,77,78)は内
    部を高温高湿に保ため、原料用丸竹(1A)の進行通路
    に沿って保温トンネル(111,112)を構築し、内
    部に高温高湿空気を維持し循環する両手段を備える。
  3. 【請求項3】 加熱設備(74)で使用する、少なくと
    も上下一組以上のヒータ(83,84)が、少なくとも
    原料用丸竹(1A)の加工前の形状に合わせて成形する
    と共に、高周波により加熱する構造であることを特徴と
    する請求項2に記載の原料用丸竹の展開加工装置。
  4. 【請求項4】 加熱設備(74)で使用する、少なくと
    も上下一組以上のヒータ(83,84)が、高周波によ
    る誘電加熱の電極であることを特徴とする請求項2か3
    の項に記載の原料用丸竹の展開加工装置。
  5. 【請求項5】 加熱設備(74)で使用する、少なくと
    も上下一組以上のヒータ(113,114)が、少なく
    とも原料用丸竹(1A)の加工前の形状に合わせて成形
    すると共に、蒸気を加熱源とし、原料用丸竹と向かい合
    う各表面に直径が0.5〜3mmの範囲で、少なくとも
    2cm2 当たり1個以上の孔(115,116)を設け
    て、内部の蒸気を原料用丸竹(1A)の面に直接噴射す
    る構造であることを特徴とする請求項2に記載の原料用
    丸竹の展開加工装置。
  6. 【請求項6】 矯正設備(75)と、少なくとも一つ以
    上のゾーン(76,77,78)の展開設備の各内部に
    配置した,少なくとも一組以上の加圧ローラ(91,9
    1D,91H,91U)と支持ローラ(101,101
    D,101H,101U)の曲率半径を段階的に変化
    し、鼓形状から平行形状としたことを特徴とする請求項
    2に記載の原料用丸竹の展開加工装置。
  7. 【請求項7】 矯正設備(75)と、少なくとも一つ以
    上のゾーン(76,77,78)の展開設備の各内部に
    配置した,加圧ローラの一部を幅方向に細分割してブロ
    ック(92,92A,93,93A,93B)とし、内
    部に吊り下げ用支持材(96,96H)を挟みこんだ構
    造であることを特徴とする請求項2か6の項に記載の原
    料用丸竹の展開加工装置。
  8. 【請求項8】 展開設備のゾーン(76,77,78)
    内に配置した、加圧ローラ(91D,91H,91U)
    と支持ローラ(101D,101H,101U)の面上
    に、ローラの中心を境界として左右方向の端まで、少な
    くとも一重以上の互いに逆螺旋状の溝を付し、回転によ
    る前記螺旋状の溝の動きが、加圧ローラ(91D,91
    H,91U)では外側に、支持ローラ(101D,10
    1H,101U)では内側に向かつて進むように見える
    構成としたことを特徴とする請求項2,6,7のいずれ
    かの項に記載の原料用丸竹の展開加工装置。
  9. 【請求項9】 展開設備のゾーン(76,77,78)
    内に配置した、加圧ローラ(91D,91H,91U)
    と支持ローラ(101D,101H,101U)の面上
    に螺旋状の溝を付すことにより、前記支持ローラの幅方
    向に原料用丸竹の外面の展開幅を規制する止め縁の設置
    を省略したことを特徴とする請求項2と6から8のいず
    れかの項に記載の原料用丸竹の展開加工装置。
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