JPH0833625A - 超音波血流計測装置 - Google Patents

超音波血流計測装置

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Publication number
JPH0833625A
JPH0833625A JP19224494A JP19224494A JPH0833625A JP H0833625 A JPH0833625 A JP H0833625A JP 19224494 A JP19224494 A JP 19224494A JP 19224494 A JP19224494 A JP 19224494A JP H0833625 A JPH0833625 A JP H0833625A
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JP
Japan
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blood flow
ultrasonic
flow velocity
probe
measured
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Application number
JP19224494A
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English (en)
Inventor
Katsunori Asanori
房 勝 徳 浅
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 心臓などの血流が一定の方向性を有しない部
位等においても、2次元の血流速及び血流方向並びに分
散を定量的かつ自動的に計測して表示する。 【構成】 超音波送受信部2からの受信信号を入力しド
プラ効果による周波数シフト成分を検出して血流速を求
め2次元の断面上で流速の大きさをカラー表示するため
の演算を行うCFM演算部3内には、探触子から送受信
される少なくとも2方向の偏向角を有する超音波ビーム
のうち一方の受信信号に遅延時間を与えてタイミングを
合わせる遅延回路8を有すると共に、同じく上記探触子
から送受信される少なくとも2方向の偏向角を有する超
音波ビームのなす角度、及び各超音波ビームの偏向角か
らそれぞれ計測される血流成分によって、計測対象の血
流の2次元の血流速及び血流方向並びに分散を求める計
測手段9を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波のドプラ効果を
利用して被検体の計測部位の血流を計測し2次元の断面
上で流速の大きさをカラー表示するカラーフローマッピ
ング(以下「CFM」と略称する)機能を有する超音波
血流計測装置に関し、特に心臓などの血流が一定の方向
性を有しない部位や血管が複雑に混在している部位にお
いても、2次元の血流速及び血流方向並びに分散を定量
的かつ自動的に計測して表示することができる超音波血
流計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波血流計測装置は、図2に示
すように、短冊状に形成された複数個の振動子素子を列
状に配列し超音波を送受信する探触子1と、この探触子
1に超音波送信信号を与えると共に上記探触子1からの
超音波受信信号を入力して増幅し信号処理を行う超音波
送受信部2と、この超音波送受信部2からの受信信号を
入力しドプラ効果による周波数シフト成分を検出して血
流速を求め2次元の断面上で流速の大きさをカラー表示
するための演算を行うCFM演算部3と、このCFM演
算部3からの血流速信号をディジタル化して記憶手段に
書き込むと共に読み出すディジタルスキャンコンバータ
部4と、このディジタルスキャンコンバータ部4からの
画像信号を表示する画像表示器5とを有して成ってい
た。そして、被検体の血流についてCFM計測を行う範
囲であるCFM関心領域内の血流情報等を計測するの
に、上記探触子1及び超音波送受信部2により一つの計
測部位に対し一方向の超音波ビームを複数回送受信し、
CFM演算部3で上記送信した周波数に対し受信した周
波数シフト成分を検出していた。また、送受信フォーカ
スによって超音波ビームを偏向させ、ドプラ成分の方向
を血流方向に近付けることにより計測可能な感度を向上
させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の超音波血流計測装置においては、上記探触子1の超
音波打出し面から被検体内の一つの計測部位に対し一方
向の超音波ビームしか打ち出していなかったので、この
一方向の超音波ビームに対する血流の流れる方向によっ
て周波数シフト成分の値が大きく影響されるものであっ
た。すなわち、上記一方向の超音波ビームに対して血流
の流れる方向が略平行の場合は、血流からの反射波の周
波数シフトは大きくその血流成分を計測することができ
るが、上記超音波ビームに対して血流の流れる方向が横
方向になっている場合は、その超音波ビームの方向と血
流方向とが略直角となり、血流からの反射波の周波数シ
フトは非常に小さくなりその血流成分を十分に計測でき
ないことがあった。従って、この場合は、血流計測の誤
差が大きくなり、2次元の血流速及び血流方向並びに分
散を正確には計測できないものであった。特に、心臓な
どの血流が一定の方向性を有しない部位や血管が複雑に
混在している部位においては、血流速を定量的に計測す
ることは事実上不可能であった。
【0004】また、上記の事情に対処して、できるだけ
良好な超音波ビームの方向と血流の流れる方向との関係
を作り出しより適切なCFM計測を行うために、前記探
触子1を被検体の体表面に当てる角度をいろいろな角度
に傾斜して計測することがあった。しかし、このように
探触子1を試行錯誤的にいろいろな角度に傾斜して計測
するのは、煩雑であると共に時間もかかるものであっ
た。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、心臓などの血流が一定の方向性を有しない部位や
血管が複雑に混在している部位においても、2次元の血
流速及び血流方向並びに分散を定量的かつ自動的に計測
して表示することができる超音波血流計測装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による超音波血流計測装置は、短冊状に形成
された複数個の振動子素子を列状に配列し超音波を送受
信する探触子と、この探触子に超音波送信信号を与える
と共に上記探触子からの超音波受信信号を入力して増幅
し信号処理を行う超音波送受信部と、この超音波送受信
部からの受信信号を入力しドプラ効果による周波数シフ
ト成分を検出して血流速を求め2次元の断面上で流速の
大きさをカラー表示するための演算を行うカラーフロー
マッピング演算部と、このカラーフローマッピング演算
部からの血流速信号をディジタル化して記憶手段に書き
込むと共に読み出すディジタルスキャンコンバータ部
と、このディジタルスキャンコンバータ部からの画像信
号を表示する画像表示器とを有して成る超音波血流計測
装置において、上記カラーフローマッピング演算部内に
は、上記探触子から送受信される少なくとも2方向の偏
向角を有する超音波ビームのうち一方の受信信号に遅延
時間を与えてタイミングを合わせる遅延回路を有すると
共に、同じく上記探触子から送受信される少なくとも2
方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角度、及び各
超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測される血流成分
によって、計測対象の血流の2次元の血流速及び血流方
向並びに分散を求める計測手段を備えたものである。
【0007】また、上記カラーフローマッピング演算部
内の計測手段は、計測対象の血流の2次元の血流速及び
血流方向並びに分散を、探触子から送受信される少なく
とも2方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角度、
及び各超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測される血
流成分を用いて、円のモデルによるベクトル演算を行っ
て求める演算回路としたものである。
【0008】さらに、上記カラーフローマッピング演算
部内の計測手段は、計測対象の血流の2次元の血流速及
び血流方向並びに分散を、探触子から送受信される少な
くとも2方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角
度、及び各超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測され
る血流成分を用いて、円のモデルによるベクトル演算を
行って予め求めたデータを記憶させたデータテーブルと
してもよい。
【0009】また、上記画像表示器による計測対象の血
流の2次元の血流速及び血流方向並びに分散の表示は、
カラーフローマッピングの関心領域内にサンプル点を表
示し、このサンプル点について血流速及び血流方向並び
に分散をベクトルによって表現するものとしてもよい。
【0010】さらに、上記画像表示器による計測対象の
血流の2次元の血流速及び血流方向並びに分散の表示
は、方形又は円形のカラースケールを用いて色の濃淡又
は色調の変化で表現するものとしてもよい。
【0011】
【作用】このように構成された超音波血流計測装置は、
超音波送受信部からの受信信号を入力してドプラ効果に
よる周波数シフト成分を検出し血流速を求め2次元の断
面上で流速の大きさをカラー表示するための演算を行う
カラーフローマッピング演算部内に設けられた遅延回路
により、探触子から送受信される少なくとも2方向の偏
向角を有する超音波ビームのうち一方の受信信号に遅延
時間を与えてタイミングを合わせ、同じくカラーフロー
マッピング演算部内に設けられた計測手段により、探触
子から送受信される少なくとも2方向の偏向角を有する
超音波ビームのなす角度、及び各超音波ビームの偏向角
からそれぞれ計測される血流成分によって、計測対象の
血流の2次元の血流速及び血流方向並びに分散を求める
ように動作する。これにより、心臓などの血流が一定の
方向性を有しない部位や血管が複雑に混在している部位
においても、2次元の血流速及び血流方向並びに分散を
定量的かつ自動的に計測して表示することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による超音波血流計測装
置のカラーフローマッピング(CFM)演算部の内部構
成例を示すブロック図であり、図2は上記超音波血流計
測装置の全体構成を示すブロック図である。この超音波
血流計測装置は、超音波のドプラ効果を利用して被検体
の計測部位の血流を計測し2次元の断面上で流速の大き
さをカラー表示するもので、図2に示すように、探触子
1と、超音波送受信部2と、CFM演算部3と、ディジ
タルスキャンコンバータ部(以下「DSC部」と略称す
る)4と、画像表示器5とを有して成る。
【0013】上記探触子1は、被検体内の計測部位に向
けて超音波を送信及び受信するもので、図3に示すよう
に、短冊状に形成された複数個の振動子素子6,6,…
を一列状に配列して成る。なお、上記複数の振動子素子
6,6,…は、超音波送信の電気信号を機械的振動に変
換して超音波を送波すると共に、受波した反射波の機械
的振動を電気信号に変換して超音波受信信号とするもの
である。超音波送受信部2は、上記探触子1に超音波送
信信号を与えると共に該探触子1からの超音波受信信号
を入力して増幅し信号処理を行うもので、図示省略した
がその内部には、送波パルス発生器と受信増幅器と遅延
回路と加算器とこれらの制御回路とが設けられている。
【0014】CFM演算部3は、上記超音波送受信部2
から出力された受信信号を入力してドプラ効果による周
波数シフト成分を検出して血流速を求め、2次元の断面
上で流速の大きさをカラー表示するための演算を行うも
ので、血流からの超音波の反射波は血流の速さに応じて
周波数が偏移することを利用して血流速を計測するよう
になっている。DSC部4は、上記CFM演算部3から
出力される血流速信号を入力してディジタル化し内部の
メモリなどの記憶手段に画像データを書き込むと共に読
み出すもので、図示省略したがその内部には、A/D変
換器と画像メモリとD/A変換器と制御回路とが設けら
れている。そして、画像表示器5は、上記DSC部4か
ら出力された画像信号を入力して血流像を表示するもの
で、白黒又はカラーのテレビモニタから成る。
【0015】ここで、本発明においては、上記CFM演
算部3内には、図1に示すように、前記超音波送受信部
2からの受信信号を入力しドプラ効果による周波数シフ
ト成分を検出して血流速を求める従来からの演算回路7
と、今回付加した遅延回路8と計測手段9とが設けられ
ている。上記演算回路7は、図2に示す超音波送受信部
2で増幅、整相加算された1方向の超音波ビームによる
受信信号から1次元の流速成分を検出する回路である。
また、上記遅延回路8と計測手段9は、図3に示す探触
子1から送受信される少なくとも2方向の偏向角を有す
る超音波ビーム10a,10bのなす角度θ、及び各超
音波ビーム10a,10bの偏向角からそれぞれ計測さ
れる血流成分Va,Vbによって、計測対象の血流の2次
元の血流速V及び血流方向θv並びに分散を求めるもの
である。この場合、上記遅延回路8は、図3に示す2方
向の超音波ビーム10a,10bの打出しのタイミング
が少しずれるので、早く打出した方の超音波ビームによ
る受信信号に適当な遅延時間を与えて両超音波ビーム1
0a,10bによる受信信号のタイミングを合わせるも
のである。また、計測手段9は、計測対象の血流の2次
元の血流速及び血流方向並びに分散を求める演算回路で
ある。
【0016】このように構成されたCFM演算部3にお
ける計測対象の血流の2次元の血流速及び血流方向並び
に分散を求める演算動作の概要について、図1を参照し
て説明する。いま、図3に示すように、2方向の超音波
ビーム10a,10bの偏向角をそれぞれ0°及びθと
したときに計測される血流成分をVa,Vbとする。この
状態で、超音波送受信部2で増幅、整相加算された各方
向の超音波ビームによる受信信号は、従来からの演算回
路7に入力する。この演算回路7の演算により出力され
た1次元の血流成分Vaは、遅延回路8及び計測手段9
に入力する。このとき、一つ前のタイミングで上記演算
回路7から遅延回路8に入力されていた1次元の血流成
分Vbは、上記遅延回路8から出力されて計測手段9に
入力する。従って、この計測手段9には、一方の血流成
分Vaと他方の血流成分Vbとが同じタイミングで入力さ
れる。一方、上記2方向の超音波ビーム10a,10b
のなす角度θは、図2に示すDSC部4から上記計測手
段9に入力される。これにより、計測手段9は、上記2
方向の超音波ビーム10a,10bのなす角度θと、該
2方向の超音波ビーム10a,10bの偏向角からそれ
ぞれ計測された血流成分Va,Vbとによって、計測対象
の血流の2次元の血流速V及び血流方向θvを演算して
求める。
【0017】次に、上記のCFM演算部3において、2
次元の血流速及び血流方向を計測する具体的な動作につ
いて、図3〜図4を参照して説明する。まず、図3に示
すように、探触子1から少なくとも2方向の偏向角を有
する超音波ビーム10a,10bを送受信する。この例
では、一方向を真下方向とし、他の一方向を真下方向か
ら角度θだけ偏向した方向とし、複数個の振動子素子
6,6,…のうちあるn個の群Aから超音波を送受信す
ることによって真下方向の超音波ビーム10aを生成
し、他のm個の群Bから超音波を送受信することによっ
て真下方向から角度θだけ偏向した方向の超音波ビーム
10bを生成する。
【0018】図3において、被検体11内のある血管1
2を計測対象とし、上記血管12内のドプラサンプルゲ
ートFの血流の流速をVとしたときの、上記n個の振動
子素子群Aによる真下方向の超音波ビーム10aによっ
て計測される流速成分をVaとし、上記m個の振動子素
子群Bによる偏向角θ方向の超音波ビーム10bによっ
て計測される流速成分をVbとする。すると、これらの
関係は、図4に示すように、上記ドプラサンプルゲート
Fを基準点(0,0)とし、一のベクトルVaの終点
(0,Va)及び他のベクトルVbの終点(Vb sinθ,
Vb cosθ)を通る円13のモデルで表される。従っ
て、この場合は、図1に示すCFM演算部3内の計測手
段9は、探触子1から送受信される少なくとも2方向の
偏向角を有する超音波ビーム10a,10bのなす角度
θ,及び各超音波ビーム10a,10bの偏向角からそ
れぞれ計測される血流成分Va,Vbを用いて、円13の
モデルによるベクトル演算を行う演算回路とされてい
る。
【0019】次に、上記3点を通る円13のモデルによ
るベクトル演算法を、図4を参照して説明する。図4に
示す直交するX,Y座標系において、係数をc,d,
e,fとすると、円13の方程式は、次のように表され
る。 c(x2+y2)+2dx+2ey+f=0 …(1) この場合、円13の直径φは次のように表される。
【0020】図4において、 となる。ここで、一般的に一方向の超音波ビーム10a
の偏向角をθa、他の一方向の超音波ビーム10bの偏
向角をθbとすると、上記ドプラサンプルゲートFの流
速V及び血流方向θvは、次のように表される。 この式(3)及び式(4)を用いて、図4に示す円のモ
デルによるベクトル演算を行うことによって、図3に示
す計測対象の血管12内の血流の2次元の血流速V及び
その血流方向θvが定量的かつ自動的に求まる。そし
て、上記の式(3)は、図4に示される実際の座標に対
応して一方向の偏向角θa=0°,他の一方向の偏向角
θb=θとすることにより、次式のように簡略化でき
る。
【0021】図5は、図3に示すように2方向の超音波
ビーム10a,10bの偏向角を例えば0°及びθとし
たときに2次元の血流速V及びその血流方向θvを演算
する計測手段9の具体的な演算回路を示すブロック図で
ある。この計測手段9は、図5に示すように、2個の2
乗器16a,16bと、1個の定数器17と、3個の掛
け算器18a,18b,18cと、1個の足し算器19
と、1個の1/2乗器20と、2個の割り算器21a,
21bと、1個のcosテーブル22と、1個のsinテーブ
ル23と、1個のarc cosテーブル24とで構成されて
いる。
【0022】上記の演算回路から成る計測手段9におい
て、偏向角0°の血流成分Vaは、第一の2乗器16a
及び第一の掛け算器18a並びに第三の掛け算器18c
に入力される。そして、上記第一の2乗器16aの演算
結果であるVa2は、足し算器19に入力される。また、
偏向角θの血流成分Vbは、第一の掛け算器18a及び
第二の2乗器16bに入力される。そして、この第二の
2乗器16bの演算結果であるVb2は、足し算器19に
入力される。さらに、2方向の超音波ビームのうちの一
つの偏向角θは、cosテーブル22及びsinテーブル23
に入力される。そして、上記cosテーブル22の演算結
果であるcosθは、前記第一の掛け算器18aに入力さ
れる。また、上記sinテーブル23の演算結果であるsin
θは、第一の割り算器21aに入力され、この割り算器
21aの演算結果である1/sinθは、第二の掛け算器
18bに入力される。
【0023】次に、前記定数器17の定数“−2”は、
第一の掛け算器18aに入力される。そして、前記血流
成分Va及びVbと、定数“−2”と、cosθとを入力し
た第一の掛け算器18aの演算結果である−2VaVb c
osθは、足し算器19に入力される。この足し算器19
の演算結果である Va2−2VaVb cosθ+Vb2 は、次の1/2乗器20に入力される。この1/2乗器
20の結果である は、次の第二の掛け算器18bに入力される。この第二
の掛け算器18bには1/sinθが入力しているので、
その演算結果は となり、これが求める計測対象の2次元の血流速Vとな
る。
【0024】また、第二の掛け算器18bの演算結果で
ある上記のVは、第二の割り算器21bに入力される。
そして、この第二の割り算器21bの演算結果である1
/Vと、前記血流成分Vaとを入力した第三の掛け算器
18cの演算結果であるVa/Vは、次のarc cosテーブ
ル24に入力される。このarc cosテーブル24の演算
結果である が求める計測対象の2次元の血流方向θvとなる。そし
て、このような演算処理を行うプロセスは、例えば高速
演算可能なDSP等によって実現できる。
【0025】図6は第1図に示す計測手段9の内容の他
の実施例を示す説明図である。この実施例は、上記計測
手段9として、計測対象の血流の2次元の血流速V及び
血流方向θvを、探触子1から送受信される少なくとも
2方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角度θ、及
び各超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測される血流
成分Va,Vbを用いて、円のモデルによるベクトル演算
を行って予め求めたデータを記憶させたデータテーブル
25を用いたものである。そして、このデータテーブル
25を構成する具体例としては、ROM又はRAM等の
記憶装置がある。この場合は、2方向の超音波ビームの
偏向角0°及びθ,各超音波ビームによって得られる血
流成分Va及びVb,さらにこれらによって求められる血
流速V及び血流方向θvの結果を予め演算して記憶させ
たデータテーブル25の値を参照することにより、計測
対象の2次元の血流速V及び血流方向θvを定量的かつ
自動的に求めることができる。この場合は、部品点数を
減らすことができ、装置構成を小形簡略化することがで
きる。
【0026】なお、以上の説明では、探触子1から送受
信する超音波ビームは2方向としたが、本発明はこれに
限らず、3方向以上としてもよい。超音波ビームを送受
信する方向数を増やすほど計測の精度を上げることがで
きる。例えば、3方向の超音波ビームを有するときのC
FM演算部3の回路構成は、図1に示す遅延回路8を2
段有し、計測手段9を並列に2回路又は3回路有するこ
とにより実現できる。この場合、上記2段の遅延回路8
により、同時に3方向の超音波ビームによって計測され
た血流速と血流方向を、並列に設けられた計測手段9に
入力することによって演算することができる。
【0027】また、図3に示す2方向の超音波ビーム1
0a,10bの偏向角を±θとすることにより、図4に
示す円のモデルによるベクトル演算の中の式(3)にお
いて、cosの項は共通とされ、sinの項は符号反転で表さ
れ、計測手段9の簡略化及び小型化並びに低コスト化を
図ることができる。
【0028】図7は本発明の超音波血流計測装置による
血流表示の一例を示す説明図である。この例における画
像表示器5(図2参照)による計測対象の血流の2次元
の血流速及び血流方向並びに分散の表示は、CFMの関
心領域ROI内にサンプル点26,26,…を表示し、
このサンプル点26について血流速及び血流方向並びに
分散をベクトルによって表現するものである。例えば、
被検体内のある血管12を計測対象とし、この血管12
を含んでその周辺にCFMの関心領域ROIを設定し、
このROI内に血流方向を示すためのサンプル点26,
26,…を格子状に表示する。これらのサンプル点26
において、前述のCFM演算部3により式(3)及び式
(4)を用いて演算した血流速V及び血流方向θvを、
ベクトル素線27で表示する。表示方法としては、血流
速Vをベクトル素線27の長さで、血流方向θvをベク
トル素線27の方向で、さらに血流の分散をベクトル素
線27の太さ又はベクトル素線27に付けた色の濃淡で
それぞれ表示すればよい。この場合、従来装置における
CFM表示と組み合わせることにより、血流速及び血流
方向並びに分散、分布を同時に計測できる。
【0029】なお、図7に示す血流表示において、計測
対象の表示部位、表示深度及び関心領域ROIの面積等
によって、自動的にサンプル点26,26,…の表示間
隔を変更する機能手段を付加することにより、計測の手
間をかけることなしに上記サンプル点26,26,…の
表示間隔を変更できる。この場合においても、手動で上
記サンプル点26,26,…の表示間隔を変更する機能
手段を有することにより、操作者の好みのサンプル点の
表示間隔に変更することができる。また、計測対象の任
意の場所の血流速及び血流方向並びに分散を計測する方
法として、図2に示す画像表示器5の画面に表示された
カーソル等のマークを、マウス又はトラックボール、テ
ンキー等の入力装置によって測定したい場所に移動さ
せ、例えば指定用のボタンでその位置を入力することに
より、任意の場所について計測し表示できる。さらに、
任意の場所の血流速及び血流方向並びに分散を表示する
方法として、図7に示すベクトル素線27の長さ及び方
向並びに太さで示す以外に、画面上にそれらの項目内容
を示す数字を表示することにより、自動的に定量的な血
流速及び血流方向並びに分散を表示できる。さらにま
た、画面上でスクロールしながら任意の場所を示すこと
により、その部分の血流速及び血流方向並びに分散を表
示するようにすることもできる。
【0030】図8は本発明の超音波血流計測装置による
血流表示の他の例を示す説明図である。この例における
画像表示器5による計測対象の血流の2次元の血流速及
び血流方向並びに分散の表示は、図8(a)に示すよう
に、方形のカラースケール28を用いて色の濃淡又は色
調の変化で表現するものである。例えば、被検体の頚動
脈29などを計測対象とし、この頚動脈29を含んでそ
の周辺にCFMの関心領域ROIを設定し、上記頚動脈
29内を一方向に流れる血流を表示する簡易的な手法で
ある。前述のCFM演算部3により式(3)及び式
(4)を用いて演算した血流速V及び血流方向θvを用
いて、最も多い血流方向θvに対しカラースケール28
を同方向に傾斜させて血流方向を表示する。そして、そ
のカラースケール28に示される色調により血流速Vを
表示する。図8(b)に示すカラースケール28は、血
流の向きと速度とを異なる色調で表示するものである。
また、図8(c)に示す他のカラースケール28′は、
血流の速度のみを異なる色調で表示するものである。
【0031】図9は本発明の超音波血流計測装置による
血流表示の更に他の例を示す説明図である。この例にお
ける画像表示器5による計測対象の血流の2次元の血流
速及び血流方向並びに分散の表示は、図9(a)に示す
ように、円形のカラースケール30を用いて色の濃淡又
は色調の変化で表現するものである。例えば、被検体の
心臓31を計測対象とし、この心臓31を含んでその周
辺にCFMの関心領域ROIを設定し、上記心臓31内
をあらゆる方向に流れる血流を表示する手法である。上
記円形のカラースケール30は、図9(b)に示すよう
に、血流方向をR(赤),G(緑),B(青)のグラデーショ
ンを利用して色種で表示し、血流速度をその色の濃淡で
表示し、さらに血流分布を色の有無で表示することによ
り、図9(c)に示すように、血流速及び血流方向並び
に血流分布を同時に計測し表示できる。なお、図7で示
したベクトル素線27を利用した2次元の血流方向を表
示する手法と同時に上記円形のカラースケール30を用
いて色の濃淡又は色調の変化で表現すると、細かな流速
分布や複雑な流速分布等において、簡単かつ高速に血流
速及び血流方向並びに分散、分布を同時に計測し表示で
きる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
超音波送受信部からの受信信号を入力してドプラ効果に
よる周波数シフト成分を検出し血流速を求め2次元の断
面上で流速の大きさをカラー表示するための演算を行う
カラーフローマッピング演算部内に設けられた遅延回路
により探触子から送受信される少なくとも2方向の偏向
角を有する超音波ビームのうち一方の受信信号に遅延時
間を与えてタイミングを合わせ、同じくカラーフローマ
ッピング演算部内に設けられた計測手段により、探触子
から送受信される少なくとも2方向の偏向角を有する超
音波ビームのなす角度、及び各超音波ビームの偏向角か
らそれぞれ計測される血流成分によって、計測対象の血
流の2次元の血流速及び血流方向並びに分散を求めるよ
うに動作する。これにより、心臓などの血流が一定の方
向性を有しない部位や血管が複雑に混在している部位に
おいても、2次元の血流速及び血流方向並びに分散を定
量的かつ自動的に計測して表示することができる。ま
た、上記のことから、より適切なCFM計測を行うため
に従来のように探触子を被検体の体表面に当てる角度を
いろいろな角度に傾斜させて計測する必要がなくなり、
計測操作が容易となると共に計測時間を短縮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波血流計測装置のCFM演算
部の内部構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明及び従来例による超音波血流計測装置の
全体構成を示すブロック図である。
【図3】探触子から被検体内へ2方向の偏向角を有する
超音波ビームを送信する状態を示す説明図である。
【図4】計測対象の血流の2次元の血流速及び血流方向
を円のモデルによるベクトル演算を行って求める状態を
示す説明図である。
【図5】2次元の血流速及びその血流方向を演算する計
測手段の具体的な演算回路を示すブロック図である。
【図6】図1に示す計測手段の内容の他の実施例を示す
説明図である。
【図7】本発明の超音波血流計測装置による血流表示の
一例を示す説明図である。
【図8】上記超音波血流計測装置による血流表示の他の
例を示す説明図である。
【図9】上記超音波血流計測装置による血流表示の更に
他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…探触子 2…超音波送受信部 3…CFM演算部 4…DSC部 5…画像表示器 6…振動子素子 7…演算回路 8…遅延回路 9…計測手段 10a,10b…超音波ビーム 25…データテーブル 26…サンプル点 27…ベクトル素線 28,28′…方形のカラースケール 30…円形のカラースケール Va,Vb…2方向の血流成分 θ…2方向の超音波ビームのなす角度 V…計測対象の2次元の血流速 θv…計測対象の2次元の血流方向 ROI…CFMの関心領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短冊状に形成された複数個の振動子素子
    を列状に配列し超音波を送受信する探触子と、この探触
    子に超音波送信信号を与えると共に上記探触子からの超
    音波受信信号を入力して増幅し信号処理を行う超音波送
    受信部と、この超音波送受信部からの受信信号を入力し
    ドプラ効果による周波数シフト成分を検出して血流速を
    求め2次元の断面上で流速の大きさをカラー表示するた
    めの演算を行うカラーフローマッピング演算部と、この
    カラーフローマッピング演算部からの血流速信号をディ
    ジタル化して記憶手段に書き込むと共に読み出すディジ
    タルスキャンコンバータ部と、このディジタルスキャン
    コンバータ部からの画像信号を表示する画像表示器とを
    有して成る超音波血流計測装置において、上記カラーフ
    ローマッピング演算部内には、上記探触子から送受信さ
    れる少なくとも2方向の偏向角を有する超音波ビームの
    うち一方の受信信号に遅延時間を与えてタイミングを合
    わせる遅延回路を有すると共に、同じく上記探触子から
    送受信される少なくとも2方向の偏向角を有する超音波
    ビームのなす角度、及び各超音波ビームの偏向角からそ
    れぞれ計測される血流成分によって、計測対象の血流の
    2次元の血流速及び血流方向並びに分散を求める計測手
    段を備えたことを特徴とする超音波血流計測装置。
  2. 【請求項2】 上記カラーフローマッピング演算部内の
    計測手段は、計測対象の血流の2次元の血流速及び血流
    方向並びに分散を、探触子から送受信される少なくとも
    2方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角度、及び
    各超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測される血流成
    分を用いて、円のモデルによるベクトル演算を行って求
    める演算回路であることを特徴とする請求項1記載の超
    音波血流計測装置。
  3. 【請求項3】 上記カラーフローマッピング演算部内の
    計測手段は、計測対象の血流の2次元の血流速及び血流
    方向並びに分散を、探触子から送受信される少なくとも
    2方向の偏向角を有する超音波ビームのなす角度、及び
    各超音波ビームの偏向角からそれぞれ計測される血流成
    分を用いて、円のモデルによるベクトル演算を行って予
    め求めたデータを記憶させたデータテーブルであること
    を特徴とする請求項1記載の超音波血流計測装置。
  4. 【請求項4】 上記画像表示器による計測対象の血流の
    2次元の血流速及び血流方向並びに分散の表示は、カラ
    ーフローマッピングの関心領域内にサンプル点を表示
    し、このサンプル点について血流速及び血流方向並びに
    分散をベクトルによって表現するものであることを特徴
    とする請求項1,2又は3記載の超音波血流計測装置。
  5. 【請求項5】 上記画像表示器による計測対象の血流の
    2次元の血流速及び血流方向並びに分散の表示は、方形
    又は円形のカラースケールを用いて色の濃淡又は色調の
    変化で表現するものであることを特徴とする請求項1,
    2又は3記載の超音波血流計測装置。
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