JPH08334459A - 油分濃度計 - Google Patents

油分濃度計

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JPH08334459A
JPH08334459A JP16471795A JP16471795A JPH08334459A JP H08334459 A JPH08334459 A JP H08334459A JP 16471795 A JP16471795 A JP 16471795A JP 16471795 A JP16471795 A JP 16471795A JP H08334459 A JPH08334459 A JP H08334459A
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政良 篠原
Takashi Kawamoto
隆司 川本
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洋 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属部品などの洗浄効果の確認などを簡単か
つ確実に行うことができる油分濃度計を提供すること。 【構成】 ベンチフレーム1の一端側に赤外光源2を設
け、他端側に赤外線検出器3,4を設け、これら赤外光
源2と赤外線検出器3,4とを結ぶ光路上に、赤外線透
過性のセル窓13a,13bを有するセル11とスペー
サ12とを互いに光学的直列状態かつ前記ベンチフレー
ム1に対して着脱自在に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、油分濃度計に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば排水中に含まれる油分の濃度を測
定する装置として、従来、図6に示すような油分濃度計
を用いていた。すなわち、この図において、41はセル
ベンチで、内部に試料セル42と比較セル43とが並列
的に設けられている。両セル42,43はそれぞれの両
端部が赤外線透過性の良好な材料よりなるセル窓42
a,43aで封止されているとともに、例えば適宜の抽
出溶媒に油分(HC成分)を抽出した試料Sを供給・排
出するための試料入口42b、試料出口42cが設けら
れている。また、比較セル43には比較試料として赤外
線に吸収帯を持たない窒素ガス43bが封入されてい
る。
【0003】44はセルベンチ41の一方の側に設けら
れる光源部で、試料セル42、比較セル43にそれぞれ
対応するように赤外光をそれぞれ照射する2つの赤外光
源45,46が設けられており、所謂2セル、2光源タ
イプに構成され、各光路中には、油分の吸収帯域である
波長3.4μmの干渉フィルタ47,48が介装されて
いる。また、49は赤外光源45,46からの赤外光を
所定の周期で断続する光チョッパで、50はその駆動モ
ータである。
【0004】51はセルベンチ41の他方の側に設けら
れるコンデンサマイクロホン型検出器で、隔壁51aで
仕切られた2つの受光室51b,51cを試料セル4
2、比較セル43にそれぞれ対応するようにして設けら
れている。52はコンデンサマイクロホン型検出器51
の出力を適宜増幅するアンプで、その出力は図示してな
い信号処理部に入力される。
【0005】53,54は2つの赤外光源45,46の
光量のバランスをとるための遮光板で、光源部44とセ
ルベンチ41との間およびセルベンチ41とコンデンサ
マイクロホン型検出器51との間に設けられている。
【0006】上記構成の油分濃度計においては、赤外光
源45,46をオンにし、光チョッパ49を動作させて
いる状態で、試料セル42に試料Sを供給すると、比較
セル43を透過した赤外光は、吸収を受けずにそのまま
コンデンサマイクロホン型検出器51の受光室51cに
強度I0 の光として入射し、試料セル42を透過した赤
外光は試料Sに含まれる油分によって吸収を受けて、受
光室51bに強度Iの光として入射する。したがって、
コンデンサマイクロホン型検出器51からは、I0 −I
なる差分が出力され、この出力を信号処理することによ
り、試料S中に含まれる油分の濃度が得られる。
【0007】しかしながら、上記従来の油分濃度計にお
いては、試料セル42と比較セル43とを並設するとと
もに、これら2つのセル42,43をそれぞれ照射する
赤外光源45,46を設け、さらに、コンデンサマイク
ロホン型検出器51を用いていたために、装置の構成が
大掛かりとなり、コストアップとなっていた。
【0008】そして、油分濃度は、コンデンサマイクロ
ホン型検出器51からの出力I0 −Iに基づいて得られ
るが、この出力I0 −Iは、赤外光源45,46の出力
変化が生じた場合、スパン付近に大きな測定誤差が生じ
ることになるといった不都合もあった。また、測定に際
しては、赤外光源45,46からの光量のバランス調整
を行わなければならないなど、取扱いがかなり面倒であ
った。
【0009】そこで、このような問題を解決するものと
して、本願出願人は、平成6年3月30日付けで、図7
に示すような油分濃度計を特許出願している(特願平6
−85459号)。すなわち、図7において、61はセ
ルベンチで、内部には一つのセル62が設けられてい
る。このセル62は、例えばステンレス鋼やチタンなど
耐腐蝕性に優れた材料よりなり、その両端部が赤外線透
過性の良好な材料(例えばフッ化カルシウムなど)より
なるセル窓62aで封止されているとともに、例えばフ
ロンS−316などの抽出溶媒に油分(HC成分)を抽
出した試料Sを供給・排出するための試料入口62b、
試料出口62cを備えている。63はセルベンチ61の
一方の側に設けられ、セル62に赤外光を照射するため
の赤外光源である。
【0010】64,65はセルベンチ61の他方の側に
互いに並列的に設けられる測定用検出器、比較用検出器
で、両者64,65は例えば焦電型赤外線検出器よりな
る。そして、測定用検出器64の受光面側には、油分の
吸収帯域である波長3.4μmの第1干渉フィルタ66
が設けられている。より詳しくは、この第1干渉フィル
タ66は、その中心波長が3.4μm、半値幅が約9%
(約0.3μm、従来の約2倍)の光学フィルタであ
る。
【0011】また、比較用検出器65の受光面側には、
前記油分の吸収波長3.4μmを含む広い帯域(例えば
1〜5μm)においてフラットな透過特性を示す第2干
渉フィルタ67が設けられている。より詳しくは、この
第2干渉フィルタ67は、1μm〜5μmの範囲での透
過率が20%以下のワイドバンドパスフィルタ(光学フ
ィルタ)である。
【0012】比較用検出器65の光路中に、上記ワイド
バンドパスフィルタよりなる第2干渉フィルタ67を設
けた理由は、なるべく広い波長範囲の光を利用すること
により、光源63の変動などによるバックグランドの影
響を低減するためである。つまり、ワイドバンドパスフ
ィルタを用いることにより、比較用検出器65の出力
(基準光出力)は、透過波長範囲で積分された透過波長
範囲に比例したものとなる。この場合、油分吸収波長も
透過するが、その出力レベルは、全体の1/10程度で
あり、したがって、その波長領域で何らかの変動があっ
たとしても、基準光全体に対しては、その影響も1/1
0となり、無視できる。
【0013】68はセルベンチ61と干渉フィルタ6
6,67との間に設けられる光チョッパで、モータ69
によって駆動され、セル62を通過してきた赤外光を所
定の周期で断続するように構成されている。
【0014】70,71は測定用検出器64、比較用検
出器65の出力をそれぞれ適宜処理する前置増幅器、7
2は前置増幅器70,71の出力をそれぞれ増幅および
A/D変換するアンプ、73はマイクロコンピュータな
どよりなる演算部である。この演算部73においては、
測定用検出器64側の信号をI、比較用検出器65側の
信号をI0 とするとき、log(I0 /I)なる演算を
行い、これに基づいて油分濃度を得ることができる。
【0015】上記図7に示した油分濃度計においては、
測定用検出器64側からは、試料S中に含まれる油分に
よる油分吸収波長帯出力Iが出力される。また、比較用
検出器65からは、1〜5μmの範囲で積分された透過
赤外光に比例した基準光出力I0 が出力される。この場
合、基準光側には、油分吸収波長も通過するが、その出
力レベルは、全体の1/10程度であるので、ほとんど
無視できる。そして、演算部73において、log(I
0 /I)なる演算(吸光度計算)を行うことにより、試
料S中に含まれる油分濃度を得ることができる。
【0016】そして、上記油分濃度計においては、一つ
のセル62に対して一つの光源63を設けるだけである
ので、光源63のドリフトやセル62の汚れなどに起因
する測定誤差をなくすことができるとともに、測定用検
出器64側の光路中に油分の吸収波長のみを通過させる
第1干渉フィルタ66を設ける一方、比較用検出器65
側の光路中に油分の吸収波長を含む広い帯域においてフ
ラットな透過特性を示す第2干渉フィルタ67を設けて
いるので、油分以外の吸収成分が存在していても、その
影響を除去した高精度の測定が可能になる。
【0017】そして、上記油分濃度計においては、従来
のように、基準側の出力I0 と測定側の出力Iとの差を
とるのではなく、マイクロコンピュータなどの演算部7
3において、log(I0 /I)の計算処理を行うよう
にしているので、従来に比べて、正確に吸光度演算を行
うことができる。また、光源63の光量に変動が生じて
も、測定誤差が生ずることがない。さらに、構成が簡単
であり、安価となるとともに、光源の調整作業もなくな
り、取扱いが容易であるなどの優れた効果を奏する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図6、
図7にそれぞれ示した油分濃度計は、いずれもその前段
に抽出器(図示してない)を有するものであり、測定の
ための油分抽出から測定後の試料排出までの工程がフロ
ー系となっている。したがって、これらの油分濃度計
は、工場排水やタンカーの油槽を洗浄した水における油
分など水系試料の測定に適している。
【0019】しかしながら、近年、環境保護などの観点
からフロンの使用が禁止され、電子または電気機器など
に組み込まれる基板や金属部品などの洗浄は、フロンに
代わる液体を用いて行われるようになっているが、前記
洗浄効果を確認する必要があるが、上述のような抽出器
を用いた油分濃度の測定を行うことができず、これに代
わる油分濃度計の開発が要求されるようになってきてい
る。この要求される油分濃度計としては、使用する試料
の量が少なく、かつ、測定時間もできるだけ短いものが
よい。
【0020】この発明は、上述の時代の要請に応えるも
のとして研究・開発されたもので、金属部品などの洗浄
効果の確認などを簡単かつ確実に行うことができる油分
濃度計を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の油分濃度計は、ベンチフレームの一端側
に赤外光源を設け、他端側に赤外線検出器を設け、これ
ら赤外光源と赤外線検出器とを結ぶ光路上に、赤外線透
過性のセル窓を有するセルとスペーサとを互いに光学的
直列状態かつ前記ベンチフレームに対して着脱自在に設
けたことを特徴としている。
【0022】そして、上記油分濃度計においては、セル
とスペーサとを着脱自在に載置するセルホルダを、ベン
チフレームに対して着脱自在に設けるとともに、セルを
所定の状態に付勢保持する押圧部材をセルホルダに設け
るようにしてもよい。
【0023】また、上記油分濃度計においては、セルと
して、赤外光透過性素材で形成され、セル窓を除く側面
部に光の散乱防止処理が施されているものを用いてもよ
い。
【0024】
【作用】例えば、フロンS−316などの抽出溶媒に油
分(HC成分)を抽出した試料Sをピペットによってセ
ル内に注入する。次いで、このセルとスペーサとを互い
に光学的直列状態となるようにセルホルダにセットす
る。この場合、セルホルダに設けた押圧部材によってセ
ルに当接しこれを軽く押圧することにより、セルは所定
の状態に保持される。そして、セルホルダをベンチフレ
ームの赤外光源と赤外線検出器との間に載置し、赤外光
をセルに対して照射し、セル透過後の光を赤外線検出器
によって受光させ、この赤外線検出器の出力を処理する
ことにより、所定の演算(吸光度計算)を行うことによ
り、試料中に含まれる油分濃度を得ることができる。
【0025】そして、上記構成の油分濃度計において
は、セルがセルホルダに着脱自在であり、このセルホル
ダがベンチフレームに対して着脱自在であるところか
ら、セルをベンチフレームから自在に取り出すことがで
き、少量の試料を確実にセル内に注入することができ
る。そして、スペーサの長さを適宜変えることによりセ
ル長が異なる複数のセルを使用することができる。した
がって、測定に際してセルの取扱いなどが簡単であり、
容易に所望の測定を行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の詳細を、図を参照しながら
説明する。図1〜図4は、この発明の一実施例を示すも
のであり、まず、図1において、1はベンチフレーム
で、その一端側には赤外光源2が設けられており、他端
側に測定用検出器3と比較用検出器4が設けられてい
る。
【0027】前記検出器3,4は、ベンチフレーム1の
他端側において互いに光学的に並列に設けられており、
例えば焦電型赤外線検出器よりなる。5,6は検出器
3,4の受光面側に設けられる干渉フィルタで、測定用
検出器3に対応して設けられる干渉フィルタ5は、前記
図7に示した第1干渉フィルタ66と同様であり、比較
用検出器4に対応して設けられる干渉フィルタ6は、前
記図7に示した第2干渉フィルタ67と同様であるの
で、それらの詳細な説明は省略する。そして、7は干渉
フィルタ5,6の光入射側に設けられる光チョッパで、
モータ8によって駆動され、セル11(後述する)を通
過してきた赤外光を所定の周期で断続するように構成さ
れている。
【0028】なお、前記検出器3,4より後段の構成
は、前記図7に示した検出器64,65以降の構成と同
じであり、図7に示したものと同様の演算を行うように
構成されている。
【0029】9は前記赤外光源1と検出器3,4とを結
ぶ光路上にベンチフレーム1に対して着脱自在に設けら
れるセルユニットで、このセルユニット9は、図2,図
3にも示すように、セルホルダ10と、このセルホルダ
10に対して着脱自在に装着されるセル11と二つのス
ペーサ12とからなる。
【0030】説明の便宜上、セル11およびスペーサ1
2の構成について説明する。まず、セル11は、例えば
赤外線透過性の石英よりなり、図4にも示すように、試
料Sを収容する円筒状のセル本体部13とこれに連通す
るように上方に延設された試料導入・導出のための口部
14とからなる。そして、石英は透明であるため、セル
窓となる両側端部13a,13bを除くセル本体部13
の外周部全面と口部14の外周部の大部分は、光の散乱
防止処理が施されている。すなわち、この実施例では、
セル窓13a,13bを除く部分に、エポキシ剤、尿素
メラニン、酸化鉛、エチレングリコール、モノエチルエ
ーテルといった黒色色素を塗布した後、200℃で焼付
けることにより黒色コーティング処理を施している。符
号15はコーティングされた部分を示している。
【0031】上記コーティング処理を行う場合、口部1
4の上部の一側にV字カット部16が形成されるよう
に、この部分については前記黒色コーティング処理を施
さないようにする。
【0032】次に、スペーサ12は、例えば真鍮のパイ
プを適宜長さに切断してなるもので、内面には光を良好
に反射できるように金メッキ処理が施され鏡面仕上げさ
れている。このスペーサ12は、前記セル11の光路長
さ(セル本体部13のセル窓13a,13b間距離)に
合わせて適宜長さのものが選ばれ、セル11の両側のセ
ル窓13a,13bに密着するように設けられる。
【0033】前記セルホルダ10は、上述のセル11お
よび二つのスペーサ12を着脱自在に載置するものであ
り、例えばビニル樹脂などよりなるブロック体で、ベン
チフレーム1に対して適宜ねじ止めできるように構成さ
れている。このセルホルダ10には、図3に示すよう
に、セル11とスペーサ12とを着脱自在に装着するた
めの一端が斜め上方に開放された装着空間17が形成さ
れている。そして、セルホルダ10の装着空間17下方
の底部18は、V字型に形成され、セル11のセル本体
部13の底部と線状に接し、これを安定に保持できるよ
うに構成されている。また、セルホルダ10のセル11
が装着される部分のほぼ中央上面には、図2に示すよう
に、ほぼ90°に切り込まれた凹部(平面視V型)19
が形成され、セル11の口部14を横ずれすることなく
保持できるように構成されている。
【0034】さらに、前記セルホルダ10の装着空間1
7の開放側には、例えば金属板からなる押圧部材20が
設けられている。この押圧部材20は、一端がセルホル
ダ10の底部外面に支持された捩じりばね21によって
セルホルダ10方向に常時付勢され、その上端側20a
は、セルホルダ10方向に傾斜してセル11の上端と当
接し、これを軽く押圧する当接部に形成され、セルホル
ダ10に面した中間位置には例えばスポンジパッド22
が設けられている。
【0035】なお、図1において、23は赤外光源2と
セルホルダ10との間、および、セルホルダ10と光チ
ョッパ7との間に、それぞれ設けられる石英板である。
【0036】上記構成の油分濃度計における動作につい
て説明する。例えば、金属部品などの洗浄効果の確認の
ために測定を行う場合、例えばフロンS−316などの
抽出溶媒に油分を抽出した試料Sをピペットなどを用い
てセル11に入れる。今、セルホルダ10がベンチフレ
ーム1に対して予め取り付けられているものとすると、
このセルホルダ10の押圧部材20をばね21の付勢力
に抗して、図3において矢印Xで示す方向に押して、セ
ルホルダ10の装着空間17をオープン状態とする。そ
して、この状態でセル11およびスペーサ12をセルホ
ルダ10の装着空間17にセットする。この場合、セル
11の口部14に形成されたV字カット部16の位置を
確認しながらセル11をセットする。
【0037】前記セル11の装着に際し、押圧部材20
に対する力を解除すると、ばね21の付勢力により、押
圧部材20が図3において矢印Yで示す方向に傾き、こ
れに設けたスポンジパッド22がセル11の側面部を押
し、セル11がスムーズに装着される。このとき、押圧
部材20の上部の当接部20aがセル11の口部14の
上端部を軽く押圧し、セル11はその本体部13の底部
が装着空間17の下方のV字型底部18と当接しこれに
よって保持され、前記当接部20aにとる押圧力によっ
て、セル11の上下方向の浮き上がりが防止される。ま
た、セル11は、その口部14がセルホルダ10の上部
に形成されたV字型の凹部19に保持されるので、左右
方向(赤外光源2と検出器3,4を結ぶ方向)へずれる
ことがない。
【0038】上述のようにして、セル11およびスペー
サ12のセットが済むと、赤外光源2をオンする。この
赤外光源2によって発せられた赤外光は、セル11の前
段側のスペーサ12の内部を経てセル11の本体部13
を通過し、さらに、セル11の後段側のスペーサ12の
内部を経て、光チョッピングされた後、検出器3,4に
入射する。この場合、スペーサ12の内部は、金メッキ
して鏡面仕上げされているので、前記赤外光が減衰する
ことがない。そして、検出器3,4からの出力は、前記
図7に示したものと同様に処理され、セル11装着後、
1分程度で試料S中に含まれる油分濃度を得ることがで
きる。
【0039】そして、セル11とスペーサ12とがセル
ホルダ10に対して着脱自在にセットできるので、それ
らの取扱いがきわめて簡単である。また、セル11は、
そのセル本体部13を小型化することにより、容量を小
さくでき、例えば1回の測定に6mlといった少量の試
料Sでも十分測定が行える。さらに、セル11の口部1
4には、その一側にV字カット部16が形成してあるの
で、この部分の位置を確認することにより、セル11を
常に所定の状態でセットすることができるとともに、試
料Sの液面を確認することができる。
【0040】なお、上述の動作説明では、セル11およ
びスペーサ12を、ベンチフレーム1に固定されている
セルホルダ10にセットするようにしていたが、セルホ
ルダ10もベンチフレーム1に対して着脱自在であると
ころから、セル11およびスペーサ12をセットした状
態のセルホルダ10をベンチフレーム1にセットし、こ
れを固定するようにしてもよい。
【0041】また、上述の実施例では、セル11に焼付
けコーティングを施して光の散乱を防止するようにして
いるが、この焼付けコーティングに代えて、図5に示す
ように、セル11のセル窓13a,13bを除く部分に
サンドブラストなどによって粗面加工してもよい。図5
において、符号15’は粗面加工部分であり、符号16
はV字カット部を示している。
【0042】ここで、セルとして、石英からなり、焼付
けコーティングを施したもの(以下、セルAという)
と、石英からなり、粗面加工を施したもの(以下、セル
Bという)と、石英からなり、焼付けコーティングや粗
面加工を一切施さないもの(以下、セルCという)を用
いて、次のような条件で測定を行い、これらのセルA,
B,Cにおける再現性を調べた結果、下記表1のような
結果が得られた。
【0043】試験条件は、 溶媒:S−316(ゼロ溶媒) 室温:23.5℃〜25.1℃ セル長:20mm である。
【0044】
【表1】
【0045】上記表1によれば、焼付けコーティングや
粗面加工を一切施さないセルCに比べて、この発明の実
施例である、焼付けコーティングを施したセルAや、粗
面加工を施したセルBは、実測値のバラツキが少なく、
再現性に優れていることがわかる。
【0046】この発明は、上述の実施例に限られるもの
ではなく、例えば、検出器3,4として、半導体検出器
など他の固体検出器やコンデンサマイクロホン型検出器
を用いてもよい。そして、図示は省略するが、測定用検
出器3を複数個設け、それらの検出器3に油分吸収波長
を透過しない干渉フィルタと、油分吸収波長の中の特定
の波長のみを透過させる干渉フィルタを複数個配置し、
複数の油種を個別に濃度測定できるようにしてあっても
よい。
【0047】また、光チョッパ7を赤外光源2とセル1
1との間に設けてもよい。そして、光チョッパ7に代え
て、赤外光源2を一定周期で断続(オン・オフ)させる
ようにして変調するようにしてもよい。
【0048】さらに、スペーサ12をセル11の両側に
設ける必要はなく、一つだけであってもよい。その場
合、セルホルダ10における凹部19の位置を適宜設定
する必要がある。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の油分濃
度計は、セルがセルホルダに着脱自在であり、このセル
ホルダがベンチフレームに対して着脱自在であるところ
から、セルをベンチフレームから自在に取り出すことが
でき、少量の試料を確実にセル内に注入することができ
る。そして、スペーサの長さを適宜変えることによりセ
ル長が異なる複数のセルを使用することができる。した
がって、測定に際してセルの取扱いなどが簡単であり、
容易に所望の測定を行うことができる。特に、金属部品
などの洗浄効果の確認などを簡単かつ確実に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の油分濃度計の一例を示す断面図であ
る。
【図2】前記油分濃度計の要部の上面図である。
【図3】前記要部の縦断面図である。
【図4】セルおよびスペーサの一例を示す一部断面分解
斜視図である。
【図5】セルの他の実施態様を示す斜視図である。
【図6】従来の油分濃度計を示す図である。
【図7】図6に示した油分濃度計を改良した油分濃度計
を示す図である。
【符号の説明】
1…ベンチフレーム、2…赤外光源、3,4…赤外線検
出器、10…セルホルダ、11…セル、12…スペー
サ、13a,13b…セル窓、20…押圧部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 邦雄 京都府京都市南区吉祥院宮の東町2番地 株式会社堀場製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンチフレームの一端側に赤外光源を設
    け、他端側に赤外線検出器を設け、これら赤外光源と赤
    外線検出器とを結ぶ光路上に、赤外線透過性のセル窓を
    有するセルとスペーサとを互いに光学的直列状態かつ前
    記ベンチフレームに対して着脱自在に設けたことを特徴
    とする油分濃度計。
  2. 【請求項2】 セルとスペーサとを着脱自在に載置する
    セルホルダを、ベンチフレームに対して着脱自在に設け
    るとともに、セルを所定の状態に付勢保持する押圧部材
    をセルホルダに設けている請求項1に記載の油分濃度
    計。
  3. 【請求項3】 セルが赤外光透過性素材で形成され、セ
    ル窓を除く側面部に光の散乱防止処理が施されている請
    求項1または2に記載の油分濃度計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216094A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Kurabo Ind Ltd 透過光測定用フローセル
JP2010060484A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Yazaki Corp 気体セル、気体サンプル室、及び、濃度測定装置
JP2016053483A (ja) * 2014-09-02 2016-04-14 株式会社堀場製作所 光学分析装置
JP2019144271A (ja) * 2019-05-14 2019-08-29 株式会社堀場製作所 光学分析装置

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