JPH08329901A - メタルハライドランプ、メタルハライドランプ装置、メタルハライドランプ点灯装置、投光装置および液晶プロジェクタ - Google Patents

メタルハライドランプ、メタルハライドランプ装置、メタルハライドランプ点灯装置、投光装置および液晶プロジェクタ

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JPH08329901A
JPH08329901A JP8074333A JP7433396A JPH08329901A JP H08329901 A JPH08329901 A JP H08329901A JP 8074333 A JP8074333 A JP 8074333A JP 7433396 A JP7433396 A JP 7433396A JP H08329901 A JPH08329901 A JP H08329901A
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JP
Japan
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metal halide
halide lamp
liquid crystal
lighting
reflector
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JP8074333A
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Hiromichi Kawashima
弘道 川島
Nanao Murase
七生 村瀬
Mamoru Furuya
守 古谷
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アークを安定させかつ点光源に近づけること。 【解決手段】1はメタルハライドランプ、2は透光性の
気密容器で、内表面がほぼ4.3cm2 、内容積が1.
5cc以下例えば0.82ccとなっている。3、4は
気密容器2内に電極間距離が6mm以下となるように離
間して配設された一対の電極で、電極間距離を例えば
3.0mmとしている。気密容器2には、水銀、希ガ
ス、セシウム、希土類金属およびハロゲンを含み、セシ
ウムの封入量が5.1×10-3mg/cc以上、10.
2×10-2mg/cc以下である放電媒体が封入されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セシウムを封入し
たショートアーク形のメタルハライドランプ、メタルハ
ライドランプ装置、メタルハライドランプ点灯装置、投
光装置および液晶プロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】特公平5−65977号公報には、希ガ
スおよび水銀の他にセシウムハロゲン化物と希土類金属
のハロゲン化物とを10:90から50:50までの分
子混合比で放電管内に充填して高圧放電ランプの記載が
ある。従来ランプは、5000Kの色温度に相当する昼
光と同じ光色を得るためにセシウムハロゲン化物を放電
管に封入して室内照明、食料品照明およびショーウイン
ド照明用に好適にしようとしたものである。なお、本公
報には、電極間距離を7mmまたは18mmとした従来
ランプの記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】メタルハライドランプ
の電極間距離を6mm以下のいわゆるショートアーク形
にすると、アークが短くなるので、リフレクタ等による
光制御が容易となり液晶プロジェクタ用の光源として好
適となり得る。しかし、上述の従来ランプは、電極間距
離が7mmまたは18mmと長いためにアークが長くな
ってしまいリフレクタ等による光制御が困難であり光制
御の要求がが厳しい例えば液晶プロジェクタ用の光源と
しては適さない。また、液晶プロジェクタであると、C
RTテレビジョン並のスクリーン照度を得るためには光
源の色温度を6000K以上にする必要がある。しか
し、従来ランプでは、色温度が低すぎて実用に供さな
い。
【0004】したがって、本発明は、セシウムを封入し
たメタルハライドランプに関するものであるが、従来ラ
ンプとは全く異なる課題を解決するもので、安定したア
ークでありながら点光源に近いメタルハライドランプ、
メタルハライドランプ装置、メタルハライドランプ点灯
装置、投光装置および液晶プロジェクタを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1のメタルハライ
ドランプの発明は、透光性の気密容器と;気密容器内に
電極間距離が6mm以下となるように離間して配設され
た一対の電極と;気密容器に封入され、少なくとも水
銀、希ガス、セシウム、希土類金属およびハロゲンを含
み、セシウムの封入量が5.1×10-3mg/cc以
上、10.2×10-2mg/cc以下である放電媒体
と;を具備していることを特徴とする。
【0006】本請求項および以下の請求項において、透
光性の気密容器とは、メタルハライドランプを構成する
うえで十分な耐火性および気密性を有するものであれば
よく、石英の他、アルミナ等のセラミックス材料を使用
することができる。
【0007】一対の電極は、タングステン、トリエーテ
ッドタングステン等メタルハライドランプに使用される
周知の電極材料を使用することができる。電極構造とし
ては、棒状の電極の他、棒状の電極の先端近傍をコイル
状とした構造、電極軸の先端近傍にコイルを巻回した構
造を許容する。
【0008】また、一対の電極は、一方が陽極、他方が
陰極として作動するように構成することができる。電極
間距離は、1mm以上、4mm以下が望ましいが、6m
m以下であって、アークが形成できる距離であればよ
い。電極間距離が、6mmを越えると、アークが長すぎ
て、点光源がら遠ざかる方向となり、ランプからの発光
を制御することが難しくなる。
【0009】希土類金属としては、可視光域略全域に亘
る連続スペクトルの光を発するジスプロシウム、ネオジ
ウム、ホルミウムおよびツリウムを使用することが望ま
しいが、これに限定されない。
【0010】放電媒体としては、希土類金属の他、発光
時R、G、Bの3波長にそれぞれピーク波長を有するイ
ンジウム、タリウム、ガリウム、亜鉛、カドミウムから
選ばれた少なくとも1種の発光金属を含むことを許容す
る。
【0011】ハロゲンは、沃素およびまたは臭素を使用
することができるが、これに限定されない。また、ハロ
ゲンは、希土類金属または水銀との化合物の形態の他、
ハロゲン単体の形態で封入されることを許容する。希ガ
スとしては、アルゴンの他、ネオン、クリプトンおよび
キセノンを使用することができる。
【0012】5.1×10-3mg/cc以上、10.2
×10-2mg/cc以下のセシウムの封入量は、気密容
器の容積1cc当たりの封入量をいう。前記封入量は、
気密容器の容積および気密容器内のセシウムの封入量を
測定し、気密容器の容積1cc当たりの封入量を換算す
ることで算出することができる。希土類金属は、蒸気圧
が高いために希土類金属を所望に発光させようとすると
気密容器が高温となり気密容器内の熱対流の作用でアー
クが不安定になりがちであるが、セシウムは、ランプ点
灯中電極間に形成されるアークを太らせて安定させる作
用を行う。しかし、セシウムの封入量が5.1×10-3
mg/cc未満になると、極端に電極間距離を短くして
もアークが不安定となりアークに揺れが生じやすく、ラ
ンプがちらつきが発生してしまう。10.2×10-2
g/ccを越えるとアークが太くなりすぎて、アークの
表面積が大きくなってしまうので、点光源から遠ざかる
方向になり、ランプからの発光を制御することが難しく
なる。したがって、セシウムの封入量が5.1×10-3
mg/cc以上、10.2×10-2mg/cc以下であ
ることは、電極間距離が6mm以下の場合に、アークが
安定しながら点光源に近づけることができる一般的な範
囲である。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載のメタル
ハライドランプであって、セシウムは5.1×10-3
g/cc以上、9.2×10-2mg/cc以下であるこ
とを特徴とする。5.1×10-3mg/cc以上、9.
2×10-2mg/cc以下は、アークが安定しながら点
光源に近づけることができる望ましい範囲である。
【0014】請求項3の発明は、請求項1記載のメタル
ハライドランプであって、セシウムは5.1×10-3
g/cc以上、4.6×10-2mg/cc以下であるこ
とを特徴とする。
【0015】5.1×10-3mg/cc以上、4.6×
10-2mg/cc以下は、アークが安定しながら点光源
に近づけることができる最適範囲である。請求項4の発
明は、請求項1ないし3のいずれか一記載のメタルハラ
イドランプであって、色温度が6000K以上、かつ1
5000K以下で点灯可能に構成されていることを特徴
とする。
【0016】請求項4の発明は、セシウムの量を所定範
囲に規制して点灯時、色温度が6000K以上、かつ1
5000K以下となり得るようにしているので、セシウ
ムの赤ないし赤外線域の発光スペクトル量が少なくなる
ために目立たなくなるので、発光色が青ないし白色を呈
する発光となり、効率良く高い色温度の発光となる。
【0017】放電媒体とは、希土類金属としてジスプロ
シウム、ネオジウム、ホルミウム、ツリウムの少なくと
も1種またはインジウム、タリウム、ガリウム、亜鉛お
よびカドミウムの少なくとも1種が適量封入されること
で構成することができるが、これに限定されない。
【0018】請求項5の発明は、請求項1ないし3のい
ずれか一記載のメタルハライドランプであって、希土類
金属はジスプロシウム、ネオジウム、ホルミウム、ツリ
ウムの少なくとも1種であることを特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項1ないし4のい
ずれか一記載のメタルハライドランプであって、電極間
距離は1mm以上、4mm以下であることを特徴とす
る。電極間距離は1mm以上、4mm以下は、アークが
点光源に近づく望ましい範囲である。なお、メタルハラ
イドランプは寿命中、気密容器中の放電媒体または電極
材料が電極先端に付着することがあり、電極間距離が1
mm未満になると、前記付着物が原因となって電極間距
離がなくなってしまい、短寿命になる虞がある。
【0020】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6のいずれか一記載のメタルハライドランプであって、
管壁負荷が30W/cm2 以上で点灯可能に構成されて
いることを特徴とする。
【0021】本発明において、管壁負荷とは、ランプ入
力電力Wを気密容器の内表面積で除した値をいう。請求
項7の発明では管壁負荷が30W/cm2 以上で点灯可
能であるので、気密容器の単位表面積当たりの光出力が
高くなる。
【0022】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7のいずれか一記載のメタルハライドランプであって、
一対の電極はそれぞれ陽極と陰極とで構成され、直流点
灯されることを特徴とする。
【0023】陽極は陰極よりも高温となるために、陽極
が陰極よりも大形であるのが一般的であるが、これに限
定されない。すなわち陰極と陽極とは同一の形状である
ことを許容する。
【0024】請求項9のメタルハライドランプ装置の発
明は、請求項1ないし請求項8のいずれか一記載のメタ
ルハライドランプと;メタルハライドランプから放射さ
れる光を反射するリフレクタと;を具備している。
【0025】リフレクタは、メタルハライドランプから
放射される光を所望に反射する構成であればよく、断面
形状が楕円または放物線をなす回転2次曲面のリフレク
タを使用することができるが、これに限定されない。
【0026】請求項10のメタルハライドランプ点灯装
置の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれか一記載
のメタルハライドランプと;メタルハライドランプを安
定点灯させる点灯手段と;を具備していることを特徴と
する。
【0027】点灯手段は、アークを安定的に維持でする
バラスト成分を有することを要するが、チョークコイル
使用の安定器の他、半導体スイッチング装置を使用した
インバータ等の電子安定器を使用することができる。
【0028】請求項11の投光装置の発明は、請求項1
ないし請求項8のいずれか一記載のメタルハライドラン
プと;メタルハライドランプを安定点灯させる点灯手段
と;メタルハライドランプから放射される光を反射する
リフレクタと;メタルハライドランプ、点灯手段および
リフレクタを収容する筺体と;を具備していることを特
徴とする。
【0029】投光装置としては、液晶プロジェクタ、オ
ーバーヘッドプロジェクタが望ましいが、ダウライト、
スポットライト等の照明器具を許容する。請求項12の
液晶プロジェクタの発明は、請求項1ないし請求項8の
いずれか一記載のメタルハライドランプと;メタルハラ
イドランプを安定点灯させる点灯手段と;メタルハライ
ドランプから放射される光を反射するリフレクタと;反
射体から照射される光で投影される液晶パネルと;液晶
パネルを駆動する液晶ドライバと;液晶パネルの透過光
を投影する光学系と;メタルハライドランプ、点灯手
段、リフレクタ、液晶パネル、液晶ドライバおよび光学
系を収容する筺体と;を具備していることを特徴とす
る。
【0030】光学系としては、画像投影用の集光レン
ズ、光フィルタ等周知の光学系を許容する。液晶パネル
としては、カラー液晶パネルが望ましいが、これに限定
されない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下本発明について、メタルハラ
イドランプとリフレクタを組み合わせて構成したメタル
ハライドランプ装置の第1の実施の形態を図1を参照し
て説明する。図1はメタルハライドランプ装置の一部断
面して示す側面図である。図において1は、定格入力2
50Wであるメタルハライドランプである。2は透光性
の気密容器で、例えば石英からなり、肉厚が1.2m
m、長径がほぼ13.5mm、短軸が略13mm程度の
楕円形の放電空間を有し、内表面がほぼ4.3cm2
内容積が1.5cc以下、例えば0.82ccとなって
いる。3、4は、気密容器2内に電極間距離Lが6mm
以下となるように離間して配設された一対の電極で、電
極間距離Lを例えば3.0mmとしている。一方の電極
3は陽極で、例えば直径0.9mmのタングステン製棒
の先端部が外径2.2mmの略半球状をなしている。他
方の電極4は陰極で、例えば先端が半球状をなした直径
0.7mmのタングステン製棒である。
【0032】これら電極3、4は気密容器2の両端部に
形成された例えばピンチシール部5、6内に封着された
金属箔導体7、8に接続されている。金属箔導体7、8
は厚さ30μm、幅3mm程度のモリブデン箔からな
り、一方の金属箔導体7は図示しない外部リード線を介
して端部に被着された口金8に電気的に接続されてお
り、他方の金属箔導体7は外部リード線9に接続されて
いる。
【0033】気密容器2には、水銀、希ガス、セシウ
ム、希土類金属およびハロゲンを含み、セシウムの封入
量が5.1×10-3mg/cc以上、10.2×10-2
mg/cc以下である放電媒体が封入されている。
【0034】放電媒体は、金属ハロゲン化物の形態で封
入されているとともに、緩衝金属としての水銀が封入さ
れていて、かつアルゴン等の希ガスが封入されている。
金属ハロゲン化物は、ジスプロシウムDy、ネオジウム
Nd、ホルミウムHo、ツリウムTmの中から選ばれた
少なくとも1種の希土類金属のハロゲン化物と、インジ
ウムIn、タリウムTl、ガリウムGa、亜鉛Zn、カ
ドミウムCdの中から選ばれた少なくとも1種のハロゲ
ン化物と、セシウムCsのハロゲン化物とを含んでい
る。Dy,Nd,Ho,Tmの中から選ばれた少なくと
も1種の希土類金属のハロゲン化物はヨウ化物および臭
化物であり、例えばDyBr3 が0.8mg、NdBr
3 が0.2mgである。
【0035】In、Tl、Ga、Zn、Cdの中から選
ばれた少なくとも1種のハロゲン化物ヨウ化物および臭
化物であり、例えば、TlBrが0.4mgである。ま
た、セシウムCsのハロゲン化物はCsIであり、封入
量が0.01mg/cc以上、0.2mg/cc以下に
規制されており、例えばCsIは0.15mg、したが
って0.16mg/cc封入されている。CsIをモル
数で換算すると、5.8×10-7モルとなっている。ま
たCs量は、7.7×10-2mg/ccとしている。
【0036】金属ハロゲン化物の総封入量は3.0×1
-6モル/cc以上、3.0×10-5モル/cc以下で
あり、金属ハロゲン化物の総封入量を1.55mgとし
てあり、モル数で換算すると5.3×10-6モルであ
る。
【0037】よって、ヨウ化セシウムCsIの封入量と
金属ハロゲン化物の総封入量との関係は、0.11:1
(モル比)となっている。水銀Hgは30mg封入され
ており、アルゴンArは53kPaの封入圧で封入され
ている。
【0038】メタルハライドランプ1は、In、Tl、
Ga、Zn、Cdの中から選ばれた少なくとも1種のヨ
ウ化物および臭化物、具体的には、TlBrを0.4m
g封入してあるから、このTlBrは光の3原色である
RGBの波長域にピーク波長を有し、これらRGBの光
を効率よく放射する。そして、放電媒体は上記のように
封入され、発光時の色温度が6000K以上15000
K以下例えば7500Kとなるようにしている。
【0039】メタルハライドランプ1は、リフレクタ1
1に取り付けられていてメタルハライドランプ装置10
を構成している。リフレクタ11は基体がガラスまたは
金属からなり、回転曲面の内面に反射特性に優れたTi
2 −SiO2 等の蒸着膜からなる反射面12を有して
いる。リフレクタ11の前面は開口径が例えば90〜1
30mm程度の投光部13を形成している。リフレクタ
11の頂部には支持筒部14が設けられていて、支持筒
部14にはランプ1の口金8が絶縁セメント等の接着剤
15によって固着されていて、支持筒部14にメタルハ
ライドランプ1のランプ軸01 −01 がリフレクタ11
の中心軸つまり光軸02 −02 と略一致するようにして
リフレクタ3に取着されている。また、リフレクタ11
には導入孔16が形成され、導入孔16にメタルハライ
ドランプ1の外部リ−ド線9が貫通して背面側に導かれ
ている。
【0040】メタルハライドランプ1は、口金8と外部
リード線9とが例えば交流・直流変換器などからなる点
灯手段17に接続されてメタルハライドランプ点灯装置
を構成している。この点灯手段17は、ランプに150
W〜250Wの直流電力を投入することにより、メタル
ハライドランプ1を管壁負荷が30W/cm2 以上とな
る条件で点灯させるようになっている。管壁負荷は例え
ば気密容器の内表面積が4.5cm2 であるから、56
W/cm2 となる。
【0041】図2は、本発明の液晶プロジェクタの概念
図である。液晶プロジェクタは、メタルハライドランプ
1から放射される光を反射するリフレクタ11と、点灯
手段17と、リフレクタ11から照射される光で投影さ
れる液晶パネル21例えばカラー液晶パネルと、液晶パ
ネル21を駆動する液晶ドライバ22と、これらを収容
する筺体23とを備え、筺体23は例えば液晶パネル2
2と対向する部分に投光部を形成し、この投光部にレン
ズ等の光学系24を配設したハウジングである。
【0042】商用交流電源25に接続された点灯手段1
7からの電源供給によって、ランプ1が点灯すると、ラ
ンプ1から出た光はリフレクタ11により反射されて液
晶パネル21を照射する。液晶表示パネル21には各画
素に対応して図示しないRGBのカラーフィルタを備え
ており、カラーフィルタがカラー画像信号に応じて動作
する液晶ドライバ22により制御される。液晶パネル2
1を透過した光はこのカラーフィルタによりRGBのい
ずれかに着色され、この着色光が光学系24で集光され
てスクリーン26に投影される。したがって、スクリー
ン26上には液晶表示パネル21で制御されたカラー映
像が投影される。
【0043】図3は、上記実施の形態のメタルハライド
ランプ中のセシウムの封入量を変化させた場合のスクリ
ーン照度を測定した特性図である。なお、縦軸は、相対
スクリーン照度、横軸はセシウムの封入量を示す。
【0044】図3から、セシウムの封入量を10.2×
10-2mg/cc以下、望ましくは9.2×10-2mg
/cc以下にすればスクリーン照度を80%以上のレベ
ルに高めることが確認された。さらにはセシウムの封入
量を4.6×10-2mg/cc以下にすれば、スクリー
ン照度を90%以上のレベルに高めることが確認され
た。
【0045】一方、セシウムの封入量を少なくし過ぎる
と、アークが極端に不安定になり、アークの曲りや揺れ
が生じて画面がちらつくなどの不具合が生じる。表1は
初期点灯時におけるアークの安定化を測定した結果を示
す表である。
【0046】
【表1】
【0047】表1から、セシウムの封入量を5.1×1
-3mg/cc未満にすると、初期点灯時におけるアー
クが顕著に不安定になることがわかる。ランプ1は直流
点灯されるので、カタホリシス現象により点灯中に金属
ハロゲン化物と水銀とが、陽極と陰極とに分離されるよ
うになり、よってハロゲン化物が気密容器内壁に付着し
にくくなる。このため失透を防止することができ寿命特
性が向上する。
【0048】そして、上記実施の形態のメタルハライド
ランプ装置10は、光源としてのメタルハライドランプ
1が点光源に近く高輝度で点灯されるから、リフレクタ
11による反射制御が容易になり、集光率を高めること
ができる。
【0049】さらに、本実施形態の液晶プロジェクタに
よれば、スクリーン26面の照度を高めることができ
る。そして、上記実施の形態によれば、金属ハロゲン化
物の総封入量に対するDyBr3 およびNdBr3 など
の希土類金属ハロゲン化物の封入量が0.3(モル比)
以上になっているから、金属ハロゲン化物の総封入量に
対する希土類金属ハロゲン化物の封入量が相対的に多く
なっている。この結果、ハロゲン化セシウムの封入量が
相対的に少なくなり、よってアークを細くすることがで
き、発光面積を小さくして点光源に近づけることができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、アークを短くかつ細くするとともに、アークを安
定化させることができ、安定した点光源を提供すること
ができる。
【0051】請求項2の発明によれば、さらにアークが
細くなるため、より安定した望ましいメタルハライドラ
ンプを提供することができる。請求項3の発明によれ
ば、さらにアークが細くなるため、より安定した最適な
メタルハライドランプを提供することができる。
【0052】請求項4の発明によれば、色温度が高いメ
タルハライドランプであるので、カラー画像表示用とし
て望ましいメタルハライドランプを提供することができ
る。請求項5の発明によれば、可視域をのほぼ全波長域
に亘った光を発生することができるのでカラー画像表示
用として望ましい光源を提供することができる。
【0053】請求項6の発明によれば、長寿命であっ
て、点光源により近いメタルハライドランプを提供する
ことができる。請求項7の発明によれば、小形で高い光
出力を持つメタルハライドランプを提供することができ
る。
【0054】請求項8の発明によれば、ランプが直流点
灯されるので、アーク金属ハロゲン化物と水銀が陽極と
陰極とに分離され、金属ハロゲン化物がバルブ壁に付着
し難くなって失透を防止することができ、寿命特性が向
上する。
【0055】請求項9の発明によれば、光源としてのメ
タルハライドランプが高輝度で点光源に近いからリフレ
クタによる反射制御が容易になり、集光率を高めること
ができる。請求項12の発明によれば、スクリーン照度
が高い液晶プロジェクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタルハライドランプ装置の第1の実
施形態を一部断面して示す側面図。
【図2】本発明の液晶プロジェクタを示す概念図。
【図3】放電ランプ中のセシウムの封入量とスクリーン
照度との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1…メタルハライドランプ 2…気密容器 3,4…電極 11…リフレクタ 17…点灯手段 21…液晶表示パネル 22…液晶ドライバ 23…筺体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性の気密容器と;気密容器内に電極
    間距離が6mm以下となるように離間して封装された一
    対の電極と;気密容器に封入され、少なくとも水銀、希
    ガス、セシウム、希土類金属およびハロゲンを含み、セ
    シウムの封入量が5.1×10-3mg/cc以上、1
    0.2×10-2mg/cc以下である放電媒体と;を具
    備していることを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】 セシウムは5.1×10-3mg/cc以
    上、9.2×10-2mg/cc以下であることを特徴と
    する請求項1記載のメタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】 セシウムは5.1×10-3mg/cc以
    上、4.6×10-2mg/cc以下であることを特徴と
    する請求項1記載のメタルハライドランプ。
  4. 【請求項4】 メタルハライドランプは色温度が600
    0K以上15000K以下で点灯可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の
    メタルハライドランプ。
  5. 【請求項5】 希土類金属はジスプロシウム、ネオジウ
    ム、ホルミウムおよびツリウムの少なくとも1種からな
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載
    のメタルハライドランプ。
  6. 【請求項6】 電極間距離は1mm以上、4mm以下で
    あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記
    載のメタルハライドランプ。
  7. 【請求項7】 管壁負荷が30W/cm2 以上で点灯可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項6のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
  8. 【請求項8】 一対の電極はそれぞれ陽極と陰極とで構
    成され、直流点灯されることを特徴とする請求項1ない
    し請求項7のいずれか一記載のメタルハライドランプ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれか一記
    載のメタルハライドランプと;メタルハライドランプか
    ら放射される光を反射するリフレクタと;を具備してい
    ることを特徴とするメタルハライドランプ装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項8のいずれか一
    記載のメタルハライドランプと;メタルハライドランプ
    を安定点灯させる点灯手段と;を具備していることを特
    徴とするメタルハライドランプ点灯装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項8のいずれか一
    記載のメタルハライドランプと;メタルハライドランプ
    を安定点灯させる点灯手段と;メタルハライドランプか
    ら放射される光を反射するリフレクタと;メタルハライ
    ドランプ、点灯手段およびリフレクタを収容する筺体
    と;を具備していることを特徴とする投光装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項8のいずれか一
    記載のメタルハライドランプと;メタルハライドランプ
    を安定点灯させる点灯手段と;メタルハライドランプか
    ら放射される光を反射するリフレクタと;反射体から照
    射される光で投影される液晶パネルと;液晶パネルを駆
    動する液晶ドライバと;液晶パネルの透過光を投影する
    光学系と;メタルハライドランプ、点灯手段、リフレク
    タ、液晶パネル、液晶ドライバおよび光学系を収容する
    筺体と;を具備していることを特徴とする液晶プロジェ
    クタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6545413B1 (en) 1997-10-13 2003-04-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Metal halide lamp
JP2010012794A (ja) * 2009-09-28 2010-01-21 Showa Highpolymer Co Ltd 光硬化方法及び光照射装置
JP2018037243A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 照明装置

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