JPH08328738A - 電子ペン - Google Patents

電子ペン

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JPH08328738A
JPH08328738A JP13775095A JP13775095A JPH08328738A JP H08328738 A JPH08328738 A JP H08328738A JP 13775095 A JP13775095 A JP 13775095A JP 13775095 A JP13775095 A JP 13775095A JP H08328738 A JPH08328738 A JP H08328738A
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acceleration
acceleration sensor
electronic pen
input
detection
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JP13775095A
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Makoto Suzuki
鈴木  誠
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で、移動中にも入力可能な入力用の電子
ペンを提供することを目的とする。 【構成】可搬性を持ち、移動情報をデータとして入力す
る電子ペン10において、前記移動情報検出手段とし
て、検出方向が略直交する加速度センサ組12,14を
少なくとも2組備え、前記各組の略直交した加速度セン
サの加速度検出軸を含む平面が、各組で同一平面上にな
い構成とする。また、一つの加速度センサ組を電子ペン
の把持部10aに配置することができ、加速度センサの
電気的出力を検出方向が同じもの同士で差動増幅して処
理することができる。さらに、加速度センサを備える電
子ペンにおいて、入力中であることを指示するスイッチ
26を一体に備えることができ、スイッチ26を電子ペ
ンの把持部10aに配置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可搬性を有し、作業者
による任意移動の移動情報を検出してデータとして入力
するための電子ペンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ、ワード
プロセッサ、電子手帳などにおいて、キーボードに加
え、簡便な入力機器として、マウス、トラックボール、
タッチパネル、タブレットが用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したキーボード
は、入力機器としての小型化に限界があり、また図形の
入力ができないという問題がある。マウスは文字の入力
が困難であり、マウスを移動させるための入力面が存在
しないと入力できないという問題がある。一方、トラッ
クボールはマウスのように入力面が必要ではないが、文
字の入力が困難で細かい入力ができないという問題があ
る。また、タッチパネルとタブレットは入力面の面積を
大きくしなければならず、小型の、特に可搬性のある入
力機器としては採用しにくいという問題がある。
【0004】ところで、小型の入力機器としては、加速
度センサを用いたものが知られている。特開平6−19
8075号公報に記載されたものがそれである。ここに
開示された入力機器は、ゲームマシンの操作部に設けら
れたものであって、作業者に操作される操作部に互いに
直交する2軸方向の加速度を検出可能な1組の加速度セ
ンサを取り付け、操作部を操作することにより2軸方向
の加速度が検出されて移動量の信号が出力されるように
構成されたものである。
【0005】しかしながら、この記載技術においては、
操作部を操作する作業者は、操作中(入力中)は一定の
場所に静止していなければならない。これは、操作部を
操作したときに、操作による加速度のみを検出するため
に必須のことである。ところが、携帯型の入力機器とし
てこれを使用する場合、作業者が一定の場所に静止して
いる場合は少ないものである。例えば、歩きながら使用
しようとする場合が考えられ、また、乗り物に乗ってい
るときに使用しようとする場合が考えられる。この時に
前述の入力機器を使用すると、作業者による入力操作
(操作部材に加速度を与える入力操作)に基づく入力信
号と、作業者自身の移動による入力信号(作業者にかか
る加速度に基づく入力信号)とが同時に検出され、正確
な入力作業ができなくなるという問題があるのである。
例えば、操作部材を一の方向に操作したときに、作業者
が乗車した乗り物が他の方向に移動した(曲がった)場
合、入力されるデータは作業者による操作方向の加速度
と乗り物が移動したときの加速度の両方に基づくものと
なってしまうのである。
【0006】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、作業者が移動中であっ
ても正確な入力が可能な小型で可搬性のある電子ペンを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の電子ペンは、作業者に把持される筐体と、
その筐体内に設けられるとともに作業者により把持され
て任意移動されることによりその移動を検出するための
移動情報検出手段を備えた電子ペンであって、前記移動
情報検出手段は、互いに略直交する方向の加速度をそれ
ぞれ検出可能な加速度センサ組を2組有するとともに、
前記加速度センサ組の2つの加速度検出方向により画定
される加速度検出無限平面が、各加速度センサ組毎に異
なるように設定されている。
【0008】また、前記筐体は作業者により把持される
把持部を有するとともに、前記加速度センサ組のうちの
一方が前記筐体内の前記把持部の近傍に配置されていて
もよい。
【0009】また、前記2組の加速度センサ組のうちの
一方の組の第1,第2の加速度検出方向と、他方の組の
第3,第4の加速度検出方向とがそれぞれ略平行に設定
されており、前記第1,第3の加速度検出方向の加速度
出力を差動増幅し、前記第2,第4の加速度検出方向の
加速度出力を差動増幅する差動増幅回路を更に備えるよ
うにしてもよい。
【0010】また、前記移動情報検出手段による検出中
か否かを指定する指定スイッチを更に備えていてもよ
い。
【0011】また、前記指示スイッチは、作業者により
把持される前記筐体の把持部に配置されていてもよい。
【0012】
【作用】上述の構成を有する本発明においては、移動情
報検出手段は、互いに略直交する方向の加速度をそれぞ
れ検出可能な加速度センサ組を2組有するとともに、前
記加速度センサ組の2つの加速度検出方向により画定さ
れる加速度検出無限平面が、各加速度センサ組毎に異な
るように設定されており、作業者が筐体を把持して入力
操作を行うと、2組の加速度センサ組からは、入力操作
による加速度と作業者自身の加速度とが重なった出力が
発生する。一つの加速度センサ組は、互いに略直交する
方向に沿った2つの加速度(第1方向の加速度と第2方
向の加速度)を出力し、他の加速度センサ組は互いに略
直交する方向に沿った別の2つの加速度(第3方向の加
速度と第4方向の加速度)を出力するのである。出力さ
れた4つの加速度の内、略同方向の2つの加速度(例え
ば第1方向の加速度と第3方向の加速度)を互いに減算
等すれば作業者自身の移動に基づく加速度成分を除去す
ることができるのである。従って、作業者の入力操作に
よる加速度のみを正確に検出することができるのであ
る。
【0013】また、前記筐体は作業者により把持される
把持部を有するとともに、前記加速度センサ組のうちの
一方が前記筐体内の前記把持部の近傍に配置されること
によって、当該一方の加速度センサ組が作業者の移動に
基づく加速度のみを検出し、残りの加速度センサ組が作
業者の移動による加速度と入力による加速度とを検出す
ることになり、両者を減算するだけで作業者の入力操作
による加速度のみを正確に検出することができるのであ
る。
【0014】また、前記2組の加速度センサ組のうちの
一方の組の第1,第2の加速度検出方向と、他方の組の
第3,第4の加速度検出方向とがそれぞれ略平行に設定
されており、前記第1,第3の加速度検出方向の加速度
出力を差動増幅し、前記第2,第4の加速度検出方向の
加速度出力を差動増幅する差動増幅回路を設けた場合
は、加速度センサ組からの出力を補正することなくその
まま第1,第2,第3,第4方向の加速度として使用
し、これを差動増幅するのできわめて簡単な回路構成で
正確な加速度の検出が可能になるのである。
【0015】また、前記指定スイッチを設けた場合はデ
ータ入力が不要なときに誤ったデータを入力してしまう
ことが防止されるる。
【0016】また、その指定スイッチを前記筐体の把持
部に配置すれば操作性がよくなるのである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0018】本実施例は、本発明をペン形状とした入力
機器として適用したものである。図1において、本発明
の電子ペン10は、筐体(本体フレーム)が、円柱状の
把持部10aとその把持部10aの一端に形成された円
錐状の先端部10bとから構成されている。この把持部
10aの周面の、把持部の中心軸線Pに沿った略中間に
は、後述の指定スイッチ26が突出形成されている。こ
の指定スイッチ26の近傍を作業者は把持するものであ
る。
【0019】この筐体内部には、後述するように、基準
位置測定用加速度検出センサ組12と入力用加速度検出
センサ組14と制御基板28とバッテリ32等が内蔵さ
れている。
【0020】基準位置測定用加速度センサ組12は、前
記指定スイッチ32の近傍、換言すれば、作業者により
把持される筐体部分(把持部10a)の内部に固設され
ている。このセンサ組12は、把持部10a(筐体)の
中心軸線Pに直交する無限平面内のX方向の加速度を検
出して出力電圧を発生する第1の加速度センサ12a
と、同無限平面内でX方向に対して直交するY方向の加
速度を検出して出力電圧を発生する第2の加速度センサ
12bとから構成されている。この第1の加速度センサ
12aの加速度検出方向(X方向;第1の加速度検出方
向と称する)と、第2の加速度センサ12bの加速度検
出方向(Y方向;第2の加速度検出方向と称する)とに
より画定される平面を加速度検出無限平面と称する。
【0021】一方、筐体の把持部10aと先端部10b
との境界部分には、入力用加速度検出センサ組14が固
設されている。このセンサ組14は、前記把持部10a
の中心軸線Pに直交する無限平面であって、前記基準位
置測定用加速度センサ組12の加速度検出無限平面に平
行な無限平面内のx方向の加速度を検出して出力電圧を
発生する第3の加速度センサ14aと、その無限平面内
でx方向に対して直交するy方向の加速度を検出して出
力電圧を発生する第4の加速度センサ14bとから構成
されている。尚、第3の加速度センサ14aの加速度検
出方向(x方向;第3の加速度検出方向と称する)は、
前記第1の加速度センサ12aの加速度検出方向と平行
に設定されている。また、第4の加速度センサ14bの
加速度検出方向(y方向;第4の加速度検出方向と称す
る)は、前記第2の加速度センサ12bの加速度検出方
向と平行に設定されている。従って、この入力用加速度
検出センサ組14の加速度検出無限平面は、前記基準位
置測定用加速度センサ組12の加速度検出無限平面と平
行であり、同一平面を構成しない。
【0022】つぎに、図2のブロック図を用いて、本実
施例の駆動回路を説明する。
【0023】この駆動回路は、バッテリ32とともに電
子ペン10の筐体(フレーム)に内蔵されている。前記
第1の加速度センサ12a、第2の加速度センサ12
b、第3の加速度センサ14a、第4の加速度センサ1
4bは一例として、圧電素子から構成され、この場合、
印加される加速度に応じた電圧が出力される。なお、こ
の加速度センサとしては、圧電素子のかわりにバネの伸
縮に伴う変位を検出する方法などが利用でき、加速度に
対応して出力電圧が変化する方式であればいずれの方法
でもよい。この加速度に対応した電圧出力が制御基板2
8で処理されるのである。
【0024】制御基板28はX方向の差動増幅器16、
Y方向の差動増幅器18、A−D変換器20,22、C
PU24から構成されている。前記4つの加速度センサ
の内、検出方向が互いに平行(略平行)に配置された第
1の加速度センサ12aと第3の加速度センサ14aの
それぞれの電圧出力は差動増幅器16の入力端子に入力
され、差動増幅器16の電圧出力はA−D変換器20に
てデジタル値に変換された後、CPU24に出力され
る。一方、第2の加速度センサ12bと第4の加速度セ
ンサ14bのそれぞれの電圧出力は差動増幅器18の入
力端子に入力され、その電圧出力はA−D変換器22に
てデジタル値に変換された後、CPU24に出力され
る。尚、第2の加速度センサ12bと第4の加速度セン
サ14bの検出方向は平行(略平行)に設定されている
ことは前述の通りである。
【0025】また、CPU24には前記指定スイッチ2
6が接続されており、この指定スイッチ24が作業者に
よりオンされている時のみCPU24は動作するもので
ある。CPU24にて演算処理された電子ペン10のペ
ン先の移動方向および距離を示すデータは発光素子30
を介して外部機器に無線送信される。尚、発光素子30
には赤外線LEDが好適に利用できる。
【0026】以上の構成の電子ペン10の作用を説明す
る。作業者は電子ペン10の把持部10aを持ち、ペン
先(円錐形の先端部10b)を任意の方向に移動させ
る。この時、指定スイッチ26を押さない場合はCPU
24は動作しない。指定スイッチ26を押しながら電子
ペン10で通常のペンと同様に入力を行うのである。
【0027】この時、電子ペン10先端の入力用加速度
検出センサ組14の第3の加速度センサ14aと第4の
加速度センサ14bからは、電子ペン10の動きに対応
した電圧出力が得られる。加速度が大きければ加速度セ
ンサの出力電圧の絶対値は大きくなり、また、移動する
方向に応じて出力電圧の極性が反転するのである。
【0028】作業者が乗り物等に乗車していない場合
(停止中の場合)、この電子ペンを任意に移動させる
と、前記基準位置測定用加速度センサ組12の第1の加
速度センサ12a、第2の加速度センサ12bには加速
度がかからないので、図3(c),(d)にそれぞれ示
すように電圧出力はゼロとなる。一方、前記入力用加速
度検出センサ組14の第3の加速度センサ14aと第4
の加速度センサ14bには、ペン先の動きに対応した加
速度がかかるため、図3(a),(b)にそれぞれ示す
ように電圧出力が発生する。第1の加速度センサ12a
の電圧出力と第3の加速度センサの電圧出力の差(図3
(e)に示す)が差動増幅器16によって求められる。
また、第2の加速度センサ12bの電圧出力と第4の加
速度センサ14bの電圧出力の差(図3(f)に示す)
が差動増幅器18によって求められる。
【0029】一方、作業者が乗り物等に乗車している場
合(移動中の場合)、この電子ペンを任意に移動させる
と、前記基準位置測定用加速度センサ組12と前記入力
用加速度検出センサ組14の双方に作業者の移動にとも
なう加速度がかかるとともに、入力用加速度検出センサ
組14にはペン先の移動による加速度が加算されること
になる。
【0030】図4(a)が入力用加速度検出センサ組1
4の第3の加速度センサ14aの電圧出力を示し、図4
(b)が入力用加速度検出センサ組14の第4の加速度
センサ14bの電圧出力を示している。また、図4
(c)が基準位置測定用加速度センサ組12の第1の加
速度センサ12aの電圧出力を示し、図4(d)が基準
位置測定用加速度センサ組12の第2の加速度センサ1
2bの電圧を示している。前記差分増幅器16により、
第1の加速度センサ12aと第3の加速度センサ14a
の電圧出力の差(図4(e)に示す)が求められ、差分
増幅器18により、第2の加速度センサ12bと第4の
加速度センサ14bの電圧出力の差(図4(f)に示
す)が求められるのである。
【0031】このため、差分増幅器16,18によって
作業者の移動による加速度の影響が排除され、ペン先の
移動による加速度のみが求められることになるのであ
る。従って、作業者が移動中であろうとなかろうと、常
に正確な加速度の検出が可能となるのである。
【0032】このようにして求められた差分増幅器1
6,18の出力電圧はそれぞれA−D変換器20,22
によりデジタル化され、それらのデータがX方向加速度
データ値,Y方向加速度データ値としてCPU24に取
り込まれて演算処理されるのである。このX方向加速度
データ値,Y方向加速度データ値は時間と共に変化する
ものである。
【0033】CPU24は前記指定スイッチ26がオン
している間のみ動作し、所定時間にわたって前記X方向
加速度データ値,Y方向加速度データ値をサンプリング
してメモリに加速度の変化曲線を記憶し、その変化曲線
をそれぞれ時間に関して2回積分演算してペン先の移動
方向及び移動量を演算し、それをX方向,Y方向それぞ
れ赤外線発光素子30を駆動して外部機器に無線送信す
るという動作を繰り返すのである。例えば、所定時間T
にわたって微小時間t毎にX方向加速度データ値,Y方
向加速度データ値をメモリに記憶していき、所定時間経
過したときの加速度の変化がそれぞれ図5(a)のX方
向変化曲線,図5(b)のY方向変化曲線になったと
き、所定時間T経過後にこの変化曲線を時間に関して2
回積分して求めた変位曲線(変位と時間の関係の曲線)
は、それぞれ図5(a),(b)となる。ここで、変位
軸と時間軸の原点は操作開始点を示している。
【0034】このようにして演算された、ペン先の移動
方向及び移動量は、XY方向それぞれ赤外線発光素子3
0のオンオフデータに変換されて外部機器に送信される
のである。外部機器ではこれらのデータに基づいてカー
ソルの移動指令に使用して座標入力を行ったり、文字認
識のための筆跡データの入力に使用したりすることがで
きるのである。
【0035】尚、外部機器に方向を指定するためには、
電子ペンのXY方向と外部機器のXY方向を対応させて
おく必要がある。これは、電子ペンを持ったときの電子
ペンの姿勢により出力データの方向がXY間の入れ替え
現象が発生してしまうためである。ペンを持ってX方向
に移動させたつもりでもX方向に電子ペンのY方向検出
用の加速度センサが指向していれば、Y方向の移動とし
てデータ出力されてしまうのである。これを防止するた
めには電子ペン10本体にXY方向を指示する刻印,印
刷等を行っておき、作業者はこの方向に沿って電子ペン
を把持するようにすればよいのである。方向としては、
例えばX方向を右方、Y方向を上方または下方としてお
けば好適である。
【0036】本発明は、前述の実施例にのみ限定される
ものではなく、種々の変更が可能である。例えば、実施
例では、差分増幅器は電子ペンに内蔵されているが、外
部機器に設けてもよい。この場合は、電子ペンは、4つ
の加速度センサからの電圧出力をそのまま外部機器に送
信すればよいのである。要するに、作業者の移動に伴う
加速度が電子ペンに加わったとしても、ペン先の移動に
よる加速度のみが検出できるように最低限2組の加速度
センサ組が備えられていればよいのである。
【0037】また、外部機器へのデータ送信は本実施例
の場合は赤外線発光素子を使用した無線送信方式が採用
されているが、これに替えて、有線により外部機器にデ
ータを送信することも可能である。
【0038】また、前記基準位置測定用加速度センサ組
12と前記入力用加速度検出センサ組14の加速度検出
無限平面は、平行に設定されていたが、互いに交差する
平面であっても可能である。また、各加速度検出無限平
面内の2つの加速度検出方向は本実施例では直交する関
係に設定されていたが、同一方向でない限り互いに交差
する関係であれば可能である。この場合、各加速度検出
センサからの電圧出力を検出方向の交差角度に基づい
て、直交した場合の出力に補正することになる。これ
は、周知の三角関数を使用した座標変換技術を応用すれ
ば当業者には容易に実行できることである。
【0039】また、本実施例では加速度のデータをCP
U24に取り込んでいるが、前記差動増幅器16、18
とA−D変換器20、22の間に積分回路を設けること
によって、加速度に代わって速度または位置情報をCP
U24に入力することも可能である。
【0040】また、加速度センサとしては、実施例の圧
電素子を使用したタイプのものに限定されることはな
く、加速度を検出できるものであればどの様なタイプの
ものであっても可能である。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、互いに
略直交する方向の加速度をそれぞれ検出可能な加速度セ
ンサ組を2組有するとともに、前記加速度センサ組の2
つの加速度検出方向により画定される加速度検出無限平
面が、各加速度センサ組毎に異なるように設定されてい
るため、作業者が筐体を把持して入力操作を行うと、2
組の加速度センサ組からは、入力操作による加速度と作
業者自身の加速度とが重なった出力が発生する。作業者
自身の加速度は全ての加速度センサ組に同様に検出され
るため、入力操作による加速度のみを容易に検出するこ
とができる。このため、作業者が移動中であろうとなか
ろうと常に正確な入力が可能となるとともに、可搬性の
小型の電子ペンとして使用環境を選ばないという大変実
用的な効果を有する。
【0042】また、一方の加速度センサ組を筐体内の把
持部の近傍に配置することによって、当該一方の加速度
センサ組が作業者の移動に基づく加速度のみを検出し、
残りの加速度センサ組が作業者の移動による加速度と入
力による加速度とを検出することになり、両者を減算す
るだけで作業者の入力操作による加速度のみを正確に検
出することができ、その複雑な演算が不要で操作応答性
がよくなるという効果を有する。
【0043】また、前記2組の加速度センサ組のうちの
一方の組の第1,第2の加速度検出方向と、他方の組の
第3,第4の加速度検出方向とがそれぞれ略平行に設定
されており、前記第1,第3の加速度検出方向の加速度
出力を差動増幅し、前記第2,第4の加速度検出方向の
加速度出力を差動増幅する差動増幅回路を設けた場合
は、加速度センサ組からの出力を補正することなくその
まま第1,第2,第3,第4方向の加速度として使用
し、これを差動増幅するのできわめて簡単な回路構成で
正確な加速度の検出が可能となり、簡単な回路系で信頼
性が高いという効果を有する。
【0044】また、前記指定スイッチを設けた場合はデ
ータ入力が不要なときに誤ったデータを入力してしまう
ことが防止されるという効果を有する。
【0045】また、その指定スイッチを前記筐体の把持
部に配置すれば操作性が向上するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の電子ペンの概略構成図である。
【図2】回路系のブロック図である。
【図3】(a)は作業者が停止中の入力操作による入力
用加速度センサ組の第3の加速度センサ14aから出力
された電圧出力の一例の波形を示す図である。(b)は
作業者が停止中の入力操作による入力用加速度センサ組
の第4の加速度センサ14bから出力された電圧出力の
一例の波形を示す図である。(c)は図3(a)の波形
出力時に基準用加速度検出センサ組の第1の加速度セン
サ12aから出力された電圧出力の波形を示す図であ
る。(d)は図3(b)の波形出力時に基準用加速度検
出センサ組の第2の加速度センサ12bから出力された
電圧出力の波形を示す図である。(e)は図3(a),
図3(c)の電圧波形に基づく差分増幅器16の出力波
形を示す図である。(f)は図3(b),図3(d)の
電圧波形に基づく差分増幅器18の出力波形を示す図で
ある。
【図4】(a)は作業者が移動中の入力操作による入力
用加速度センサ組の第3の加速度センサ14aから出力
された電圧出力の一例の波形を示す図である。(b)は
作業者が移動中の入力操作による入力用加速度センサ組
の第4の加速度センサ14bから出力された電圧出力の
一例の波形を示す図である。(c)は図4(a)の波形
出力時に基準用加速度検出センサ組の第1の加速度セン
サ12aから出力された電圧出力の波形を示す図であ
る。(d)は図4(b)の波形出力時に基準用加速度検
出センサ組の第2の加速度センサ12bから出力された
電圧出力の波形を示す図である。(e)は図4(a),
図4(c)の電圧波形に基づく差分増幅器16の出力波
形を示す図である。(f)は図4(b),図4(d)の
電圧波形に基づく差分増幅器18の出力波形を示す図で
ある。
【図5】(a)はCPU24に入力されるX方向の加速
度波形(変化曲線)を示す図である。(b)はCPU2
4に入力されるY方向の加速度波形(変化曲線)を示す
図である。(c)は図5(a)のX方向の加速度波形を
時間に関して2回積分して求めたX方向の変位と時間の
関係を示す図である。(d)は図5(b)のY方向の加
速度波形を時間に関して2回積分して求めたX方向の変
位と時間の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 電子ペン 10a 把持部 12 基準位置測定用加速度センサ組 12a 第1の加速度センサ 12b 第2の加速度センサ 14 入力用加速度検出センサ組 14a 第3の加速度センサ 14b 第4の加速度センサ 16 差分増幅器 18 差分増幅器 24 CPU 26 指定スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業者に把持される筐体と、その筐体内
    に設けられるとともに作業者により把持されて任意移動
    されることによりその移動を検出するための移動情報検
    出手段を備えた電子ペンであって、 前記移動情報検出手段は、互いに略直交する方向の加速
    度をそれぞれ検出可能な加速度センサ組を2組有し、前
    記加速度センサ組の2つの加速度検出方向により画定さ
    れる加速度検出無限平面が、各加速度センサ組毎に異な
    るように設定されていることを特徴とする電子ペン。
  2. 【請求項2】 前記筐体は作業者により把持される把持
    部を有し、前記加速度センサ組のうちの一方が前記筐体
    内の前記把持部の近傍に配置されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電子ペン。
  3. 【請求項3】 前記2組の加速度センサ組のうちの一方
    の組の第1,第2の加速度検出方向と、他方の組の第
    3,第4の加速度検出方向とはそれぞれ略平行に設定さ
    れており、前記第1,第3の加速度検出方向の加速度出
    力を差動増幅し、前記第2,第4の加速度検出方向の加
    速度出力を差動増幅する差動増幅回路を更に備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至2に記載の電子ペン。
  4. 【請求項4】 前記移動情報検出手段による検出中か否
    かを指定する指定スイッチを更に備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至3に記載の電子ペン。
  5. 【請求項5】 前記指示スイッチは、作業者により把持
    される前記筐体の把持部に配置されていることを特徴と
    する請求項4に記載の電子ペン。
JP13775095A 1995-06-05 1995-06-05 電子ペン Pending JPH08328738A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008507754A (ja) * 2004-07-22 2008-03-13 キーネティック・インコーポレーテッド 手持ち式電子装置用アクティブキーボードシステム
JP2008530685A (ja) * 2005-02-09 2008-08-07 エス.シー.ソフトウィン エスアールエル 手書き署名の取得、分析および認証のためのシステムと方法

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