JPH08327613A - 電子走査型超音波検査方法及び装置 - Google Patents

電子走査型超音波検査方法及び装置

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JPH08327613A
JPH08327613A JP7132254A JP13225495A JPH08327613A JP H08327613 A JPH08327613 A JP H08327613A JP 7132254 A JP7132254 A JP 7132254A JP 13225495 A JP13225495 A JP 13225495A JP H08327613 A JPH08327613 A JP H08327613A
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JP
Japan
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signal
array type
echo
type probe
frequency band
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Application number
JP7132254A
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English (en)
Inventor
Atsushi Yamakoshi
淳 山越
Masahiro Koike
正浩 小池
Yoshinori Takesute
義則 武捨
Yoshihiro Michiguchi
由博 道口
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主ビームによる実像を、グレーティングロー
ブによる虚像との間で誤認識なく容易に判別可能とす
る。 【構成】 アレイ型探触子1からの受信信号を遅延,加
算を経て二分し、周波数帯域の異るフィルタ31a,3
1bに各別に通過させた後、信号処理回路26a,26
bに各別に送り波高値及び伝搬時間を各々測定してその
結果を探触子1の位置情報と共にメモリに保持し、被検
体走査後、メモリ28上に保持されている各波高値及び
伝搬時間と探触子位置情報とから二分後の信号によるエ
コー強度とエコー源位置とを各々求め、各エコー源位置
を画像表示装置29に別個に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アレイ型探触子を用い
た電子走査型超音波検査方法及び装置に係り、特に、ア
レイ型探触子の位相制御の際に発生するグレーティング
ローブを除去するのに好適な電子走査型超音波検査方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アレイ型探触子を用いた従来の電子走査
型超音波検査装置は図5に示すように構成されている。
図5において、1はアレイ型探触子で、図6に示すよう
にn個の超音波振動子(単に振動子ともいう。)11
2…1nを等間隔dで並設してなるものである。超音波
送信においては、上記アレイ型探触子1を構成する各振
動子11,12…1nに接続された送信駆動回路24によ
る振動子駆動のタイミングを、送信遅延コントロール回
路21により制御して目的とする検査方向あるいは集束
位置において位相が揃うように電子的に遅延させる。ま
た超音波受信においても、アナログ信号である各振動子
1,12…1nの受信信号を、増幅器23で増幅した
後、受信遅延コントロール回路27で制御される受信遅
延回路22により所望の遅延時間だけ遅延させる。その
後、加算器25で加算して1つの信号としている。この
ように、送受信においてアレイ型探触子1を構成する各
振動子11,12…1nを個別に遅延制御することによ
り、超音波ビームを目的とする方向に向けて偏向するこ
とや、超音波ビームを集束してより高精度に検査を行う
ことが可能となっている。
【0003】上記加算器25の出力信号は、信号処理回
路26でその波高値及び伝搬時間が測定され、その測定
値はメモリ28上に保持される。また、アレイ型探触子
1にはスキャナ30が取り付けられており、被検体(図
示せず)を超音波ビームで走査可能となっていると共
に、超音波ビーム送受信時のアレイ型探触子1(スキャ
ナ30)の位置情報をメモリ28上に保持されるように
なっている。そして、このようなメモリ28上に保持さ
れた上記波高値及び伝搬時間とアレイ型探触子1の位置
情報とからエコー強度とエコー源位置を求め、エコー源
位置を画像表示装置29に表示することにより、エコー
源位置を視覚的に認識可能となっている。なお、エコー
強度とエコー源位置は例えばメモリ28及び画像表示装
置29間に設けられた演算回路(図示せず)により求め
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術では、アレイ型探触子1を、それを構成する個々の
振動子11,12…1nを位相制御して超音波ビームを偏
向あるいは集束するように用いた場合、次のような問題
点があった。すなわち、振動子11,12…1nの間隔d
が超音波の波長λよりも長いとき、図7に示すように各
振動子11,12…1nから出された超音波による円弧上
の波面51は、目的とする方向にできる主ビームMBの
波面52以外にも、各振動子11,12…1nから出され
た超音波の位相が1波長ずつずれて揃う方向に生じる副
ビームの波面53が形成されることが知られている(こ
れをグレーティングローブGLという)。
【0005】このときの主ビームMBの方向θMとグレ
ーティングローブGLの方向θGは次式(1)の関係で
示される。
【0006】
【数1】
【0007】したがって、グレーティングローブ方向θ
Gにエコー源が存在した場合、グレーティングローブG
Lによるエコーを主ビームMBによるものと認識してし
まい、画像表示したときに虚像となり誤認識の原因とな
る。グレーティングローブGLを生じさせないために
は、振動子11,12…1nの間隔dを、使用する超音波
の波長λよりも小さくする必要があるが、そのためには
振動子11,12…1nのカッティングにおける精密加工
が要求される。また、間隔dを小さくすると、送信に用
いる振動子11,12…1nの個数を維持しようとすれば
探触子1の口径が小さくなって分解能が低下し、他方、
探触子1の口径を維持しようとすれば駆動する振動子1
1,12…1nの数を増やさなければならず、回路規模の
増大を招く等の問題点があった。
【0008】本発明の目的は、アレイ型探触子を用いて
グレーティングローブが生じる条件下で超音波ビームを
被検体内部又は被検体表面に向けて出射したときに、エ
コーが主ビームによるものかグレーティングローブによ
るものか判別可能で誤認識が防止でき、しかも、振動子
の精密加工を必要としたり、駆動する振動子の数を増や
すことによる回路規模の増大を招来することのない電子
走査型超音波検査方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、超音波の送
受信を行う複数の振動子を並設したアレイ型探触子を用
い個々の振動子の送受信のタイミングを電子的に制御し
て、超音波ビームを目的とする検査位置に向けて集束又
は偏向させ被検体内部又は被検体表面の検査を行う電子
走査型超音波検査方法において、上記アレイ型探触子の
各振動子で得られた受信信号を所望の遅延時間だけ遅延
させた後に加算して得られた信号を2又はそれ以上の異
った周波数帯域に分割し、各周波数帯域の信号に基づい
て超音波のエコー強度とエコー源位置を求め、各周波数
帯域間のエコー源位置のずれの有無を判定することによ
り達成される。
【0010】また、超音波の送受信を行う複数の振動子
を並設したアレイ型探触子を用い個々の振動子の送受信
のタイミングを電子的に制御して、超音波ビームを目的
とする検査位置に向けて集束又は偏向させ被検体内部又
は被検体表面の検査を行う電子走査型超音波検査装置に
おいて、上記アレイ型探触子の各振動子で得られた受信
信号を所望の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得ら
れた信号を2又はそれ以上の周波数帯域に分割する手段
と、この手段から送られてくる各周波数帯域の信号の波
高値及び伝搬時間を求める信号処理回路と、上記アレイ
型探触子による超音波ビームを被検体上で走査させる走
査手段と、上記信号処理回路からの各周波数帯域の信号
の波高値及び伝搬時間と上記走査手段からのアレイ型探
触子の位置情報とから各周波数帯域の信号毎のエコー強
度とエコー源位置を演算する演算手段と、この演算手段
の演算結果を各周波数帯域別に表示させる画像表示装置
とを設けることにより達成される。
【0011】更に、上記電子走査型超音波検査装置にお
いて、演算手段からの各周波数帯域の信号毎のエコー源
位置を比較してエコー源位置のずれの有無を判定し、ず
れのなかったエコー源位置のみを画像表示装置で表示さ
せる比較演算回路を設けることにより達成される。
【0012】
【作用】本発明の電子走査型超音波検査方法において、
主ビームを形成するためにアレイ型探触子を構成する個
々の振動子11,12…1nに与える遅延時間t11,t1
2…t1nは、目的とする偏向方向あるいは集束位置に対
する個々の振動子11,12…1nの伝搬距離の差l11
l12…l1nと被検体内部における音速cで決まり、式
(2)のように示される。
【0013】
【数2】
【0014】音速cは超音波の周波数fに依存しないの
で、遅延時間t11,t12…t1nは周波数fに依存せ
ず、超音波ビームは周波数fに拘わらず同じ方向に形成
される。一方グレーティングローブの形成される方向は
式(1)で決るが、波長λは周波数fと式(3)に示す
関係がある。
【0015】
【数3】
【0016】したがって、超音波の周波数fが異れば、
グレーティングローブの形成される方向も異る。このた
め、個々の振動子11,12…1nによる受信信号を所望
の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られた信号を
2又はそれ以上の周波数帯域に分割して、各周波数帯域
の信号の波高値及び伝搬時間に基づいてエコー強度とエ
コー源位置を求めれば、主ビームによるエコーは同じ位
置にあるが、グレーティングローブによるエコーは位置
がずれ、それが虚像であると容易に判別可能となり、誤
認識が防止される。
【0017】また、本発明の電子走査型超音波検査装置
において、アレイ型探触子の各振動子で得られた受信信
号を所望の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られ
た信号を2又はそれ以上の周波数帯域に分割する手段か
ら送られてくる各周波数帯域の信号の波高値及び伝搬時
間を信号処理回路が求める。走査手段はアレイ型探触子
による超音波ビームを被検体上で走査させ、演算手段は
信号処理回路からの各周波数帯域の信号の波高値及び伝
搬時間と走査手段からのアレイ型探触子の位置情報とか
ら各周波数帯域の信号毎のエコー強度とエコー源位置を
演算する。演算されたエコー源位置は各周波数帯域別に
画像表示装置に表示され、したがってそれらは視覚的に
比較対照でき、エコー源位置のずれの有無からエコーが
グレーティングローブによるものか主ビームによるもの
か容易に判別可能となって誤認識が防止され、しかも、
振動子の精密加工を必要としたり、駆動する振動子の数
を増やすことによる回路規模の増大を招来することはな
い。
【0018】更に上記電子走査型超音波検査装置におい
て、比較演算回路は上記演算手段からの各周波数帯域の
信号毎のエコー源位置を比較してエコー源位置のずれの
有無を判定し、ずれのなかったエコー源位置のみを画像
表示装置で表示させる。すなわち、エコー源位置を各周
波数帯域別に画像表示装置に表示させる代わりに、各周
波数帯域で演算したエコー源位置を比較し、エコー源位
置のずれのなかったエコー源位置、つまり主ビームによ
るエコー源のみを画像表示装置で表示し、グレーティン
グローブによるエコー源を除去する。したがって誤認識
は確実に防止され、しかも、振動子の精密加工を必要と
したり、駆動する振動子の数を増やすことによる回路規
模の増大を招来することはない。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明による電子走査型超音波検査方法の
原理を説明するための図で、本発明方法のシミュレーシ
ョン結果の一例を示している。図1(a)は、アレイ型
探触子において駆動する各振動子の振動パルス波形を模
擬的に示した図であり、横軸は時間を、縦軸は振幅を示
す。このパルス波形を遅延時間差分だけずらし、各振動
子の指向性をかけあわせて各振動子からの寄与分を足し
合わせ、最大振幅を求めれば、図1(b)に示すような
超音波の強度分布が得られる。ここで、横軸はアレイ型
探触子の振動子の並び方向の位置を、縦軸は超音波強度
を示しており、主ビームMBの波形である右側波形のピ
ークと、グレーティングローブGLの波形である左側波
形のピークを再現することが可能である。図1(c),
(d)は、各振動子からの寄与分を足し合わせてできた
波形にフーリエ変換を施したものの実部41A及び虚部
41Bを示す。各々横軸は周波数を、縦軸は振幅を示し
ており、またf0は図1(a)のパルス波形の中心周波
数を示す。この例では、図1(c)は、主ビーム位置の
波形のフーリエ変換を、図1(d)は、グレーティング
ローブGL位置のフーリエ変換を示している。図1
(e)は、図1(c),(d)に示す波形にA,Bフィ
ルタで示される周波数領域でフィルタをかけたものに、
各々フーリエ逆変換を施して得られた波形の最大振幅か
ら求めた超音波の強度分布であり、各軸は図1(b)と
同じである。この図1(e)から、主ビームMBでは通
過周波数帯域の異るA,Bフィルタを通した後、ピーク
位置が変化しないのに対して、グレーティングローブG
Lではピーク位置が変化していることが分かる。
【0020】したがって、アレイ型探触子の各振動子の
受信信号を遅延加算後、異る周波数帯域に分離し、各周
波数帯域毎にエコー強度とエコー源位置を求め、各周波
数帯域間でエコー源位置を比較し、エコー源位置のずれ
の有無を判定することにより、エコーが主ビームMBに
よるものかグレーティングローブGLによるものかの認
識が容易に可能、すなわち、グレーティングローブGL
による虚像を判別可能となる。
【0021】図2は、このような原理に基づく本発明に
よる電子走査型超音波検査方法が適用された装置(本発
明による電子走査型超音波検査装置)の一実施例を示す
ブロック図である。図2において、1はアレイ型探触子
で、図6に示すように多数(n個)の短冊状の超音波振
動子11,12…1nを等間隔dでアレイ状に1列に配列
した構成となっている。そして、上記振動子11,12
nの各電極は、信号線により各々引き出され、超音波
送信側回路用と同受信側回路用に二分されている。超音
波送信側の回路においては、各振動子11,12…1n
らの信号線がそれらに対応したn個の送信駆動部を備え
た送信駆動回路24に接続されている。そして、目的と
する検査方向あるいは集束位置で各振動子11,12…1
nから出た超音波の位相が揃うように、送信遅延コント
ロール回路21により個々の振動子11,12…1nを駆
動するトリガ信号のタイミングを制御し、所望の遅延時
間を得るようになされている。また、超音波受信側の回
路においては、各振動子11,12…1nからの信号線が
それらに対応したn個の増幅部を備えた増幅器23に接
続され、アナログ信号である各振動子11,12…1n
らの受信信号が各々増幅器23で増幅されるようになさ
れている。その後、受信遅延コントロール回路27によ
り制御される受信遅延回路22、例えばタップ付き遅延
線により、所望の遅延時間だけアナログ遅延させて受信
フォーカスさせ、続いてその受信フォーカスされたn個
の受信信号を加算器25で加算して1つの信号とする。
そして、その1つにされた受信信号をa,b側に二分
し、通過周波数帯域の異るA,Bフィルタ31a,31
bを各別に通過させた後、信号処理回路26a,26b
に各別に送り、各々波高値及び伝搬時間を測定し、その
結果(測定値)をメモリ28上に保持するようになされ
ている。また、アレイ型探触子1にはスキャナ30が取
り付けられており、被検体(図示せず)を超音波ビーム
で走査可能となっていると共に、超音波ビーム送受信時
のアレイ型探触子1(スキャナ30)の位置情報をメモ
リ28上に保持するようになされている。
【0022】このような構成により、被検体を走査した
後、メモリ28上に保持されているアレイ型探触子1の
位置情報とA,Bフィルタ31a,31bの各出力信号
の波高値及び伝搬時間とから、各々のエコー強度とエコ
ー源位置が求められ、各エコー源位置が画像表示装置2
9に表示され、それら両者を視覚的に比較できる。な
お、エコー強度とエコー源位置は例えばメモリ28及び
画像表示装置29間に設けられた演算回路(図示せず)
により求められる。
【0023】図3は上記画像表示装置29によるエコー
源位置の表示例を示す図である。この例ではAスコープ
で表示しているが、図示するように、周波数帯域の異る
A,Bフィルタ31a,31bの各出力信号によるエコ
ー源位置をフィルタ(周波数帯域)別に画面上下に並べ
て表示することにより、エコー源位置のずれがないもの
は主ビームMBによる実像61Aであり、位置のずれが
あるものはグレーティングローブGLによる虚像61B
であると容易に判断できることになる。また、グレーテ
ィングローブGLが発生する条件下でも、すなわち、ア
レイ型探触子1を構成する振動子11,12…1nの間隔
dが超音波の波長λよりも長い場合でも、グレーティン
グローブGLによる虚像61Bを認識可能であるので、
振動子11,12…1nの精密加工を必要とせず、また駆
動する振動子11,12…1nの数も増やす必要がないた
め回路規模の増大も最小限に抑えることが可能となる。
【0024】図4は、本発明による電子走査型超音波検
査装置の他の実施例の要部を示すブロック図である。図
から分かるように、A,Bフィルタ31a,31bで異
る周波数帯域に分けた信号を信号処理回路26a,26
bに各別に通し、波高値及び伝搬時間を測定してそれを
メモリ28上に保持すると共に、アレイ型探触子1(ス
キャナ30)の位置情報をメモリ28に保持し、各周波
数帯域毎にエコー強度とエコー源位置を演算するまで
は、図2に示した実施例と同じである。この例では、そ
の後、比較演算回路32によりエコー源位置のずれの有
無を判定し、エコー源位置のずれの無かったもののみを
画像表示装置29に表示するようにしたもので、これに
より主ビームMBによる実像61A(図3参照)のみが
画像表示装置29に表示されることとなる。
【0025】なお上述実施例では、被検体の走査をスキ
ャナ30で機械的に行っているが、実際に駆動する振動
子数n個以上の振動子を多数並列させ、駆動する振動子
群を1素子ずつずらせていく電子走査で行ってもよい。
また上述実施例では、アレイ型探触子1の構成要素であ
る各振動子11,12…1nで得られた受信信号を所望の
遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られた信号を2
又はそれ以上の周波数帯域に分割するまでの手段を、増
幅器23、受信遅延回路22、加算器25及びA,Bフ
ィルタ31a,31bで構成したが、各振動子11,12
…1nで得られた受信信号の波形を増幅器23の前後で
各振動子毎にA/D変換をするか、あるいは加算器25
で加算した信号の波形をA/D変換した後、そのデジタ
ル値をメモリ28上に保持し、上述本発明電子走査型超
音波検査方法のシミュレーションで述べた演算処理を施
して、受信信号を異る周波数帯域に分割するように構成
してもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電子走査型
超音波検査方法によれば、アレイ型探触子の受信信号を
遅延加算した後、2又はそれ以上の異った周波数帯域に
分割し、各周波数帯域の信号に基づいて超音波のエコー
強度とエコー源位置を求め、各周波数帯域間のエコー源
位置のずれの有無を判定するので、グレーティングロー
ブによる虚像と主ビームによる実像を容易に判別できる
という効果がある。
【0027】また、本発明の電子走査型超音波検査装置
によれば、アレイ型探触子の各振動子で得られた受信信
号を所望の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られ
た信号を2又はそれ以上の周波数帯域に分割する手段
と、この手段から送られてくる各周波数帯域の信号の波
高値及び伝搬時間を求める信号処理回路と、アレイ型探
触子による超音波ビームを被検体上で走査させる走査手
段と、信号処理回路からの各周波数帯域の信号の波高値
及び伝搬時間と走査手段からのアレイ型探触子の位置情
報とから各周波数帯域の信号毎のエコー強度とエコー源
位置を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果を
各周波数帯域別に表示させる画像表示装置とを設け、あ
るいは更に、演算手段からの各周波数帯域の信号毎のエ
コー源位置を比較してエコー源位置のずれの有無を判定
し、ずれのなかったエコー源位置のみを画像表示装置で
表示させる比較演算回路を設けたので、グレーティング
ローブによる虚像と主ビームによる実像を容易に判別で
き、しかも、アレイ型探触子を構成する振動子の間隔が
超音波の波長よりも長い場合でもグレーティングローブ
による虚像を認識可能で誤認識は確実に防止され、振動
子の精密加工が不要で、回路規模の増大も最小限に抑え
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の原理説明図である。
【図2】本発明方法が適用された装置(本発明装置)の
一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す本発明装置の画像表示装置によるエ
コー源位置の表示例を示す図である。
【図4】本発明装置の他の実施例の要部を示すブロック
図である。
【図5】従来装置のブロック図である。
【図6】アレイ型探触子の説明図である。
【図7】グレーティングローブ発生の説明図である。
【符号の説明】
1…アレイ型探触子、11,12…1n…超音波振動子、
21…送信遅延コントロール回路、22…受信遅延回
路、23…増幅器、24…送信駆動回路、25…加算
器、26,26a,26b…信号処理回路、28…メモ
リ、29…画像表示装置、30…スキャナ、31a…A
フィルタ、31b…Bフィルタ、32比較演算回路、4
1a…実部、41b…虚部、61a…実像、61b…虚
像、MB…主ビーム、GL…グレーティングローブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武捨 義則 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号株式 会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 道口 由博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号株式 会社日立製作所日立研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波の送受信を行う複数の振動子を並
    設したアレイ型探触子を用い個々の振動子の送受信のタ
    イミングを電子的に制御して、超音波ビームを目的とす
    る検査位置に向けて集束又は偏向させ被検体内部又は被
    検体表面の検査を行う電子走査型超音波検査方法におい
    て、上記アレイ型探触子の各振動子で得られた受信信号
    を所望の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られた
    信号を2又はそれ以上の異った周波数帯域に分割し、各
    周波数帯域の信号に基づいて超音波のエコー強度とエコ
    ー源位置を求め、各周波数帯域間のエコー源位置のずれ
    の有無を判定することを特徴とする電子走査型超音波検
    査方法。
  2. 【請求項2】 超音波の送受信を行う複数の振動子を並
    設したアレイ型探触子を用い個々の振動子の送受信のタ
    イミングを電子的に制御して、超音波ビームを目的とす
    る検査位置に向けて集束又は偏向させ被検体内部又は被
    検体表面の検査を行う電子走査型超音波検査装置におい
    て、上記アレイ型探触子の各振動子で得られた受信信号
    を所望の遅延時間だけ遅延させた後に加算して得られた
    信号を2又はそれ以上の周波数帯域に分割する手段と、
    この手段から送られてくる各周波数帯域の信号の波高値
    及び伝搬時間を求める信号処理回路と、上記アレイ型探
    触子による超音波ビームを被検体上で走査させる走査手
    段と、上記信号処理回路からの各周波数帯域の信号の波
    高値及び伝搬時間と上記走査手段からのアレイ型探触子
    の位置情報とから各周波数帯域の信号毎のエコー強度と
    エコー源位置を演算する演算手段と、この演算手段の演
    算結果を各周波数帯域別に表示させる画像表示装置とを
    具備することを特徴とする電子走査型超音波検査装置。
  3. 【請求項3】 上記演算手段からの各周波数帯域の信号
    毎のエコー源位置を比較してエコー源位置のずれの有無
    を判定し、ずれのなかったエコー源位置のみを上記画像
    表示装置で表示させる比較演算回路を具備することを特
    徴とする請求項2に記載の電子走査型超音波検査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005164370A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
JP2009293980A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Hitachi Ltd 超音波探傷装置及び方法
JP2016114441A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 株式会社日立製作所 超音波探傷システム及び検査方法

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