JPH0832664B2 - 光学活性なエステル類およびその製造法 - Google Patents

光学活性なエステル類およびその製造法

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JPH0832664B2
JPH0832664B2 JP14252388A JP14252388A JPH0832664B2 JP H0832664 B2 JPH0832664 B2 JP H0832664B2 JP 14252388 A JP14252388 A JP 14252388A JP 14252388 A JP14252388 A JP 14252388A JP H0832664 B2 JPH0832664 B2 JP H0832664B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、有機電子材料たとえば液晶材料、特に画像
表示の応答性にすぐれた液晶材料として有用な光学活性
なエステル類およびその製造法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来から液晶の構成要素として種々の化合物が開発さ
れているが、コア部(すなわち、フェニル基またはビフ
ェニル基などの中核となる部分)に直結した不斉炭素原
子を有する化合物は極めて少なく、しかも該化合物の中
でも特定の構造を有し、本発明者らが見出した新規な化
合物である光学活性なエステル類は強誘電性液晶化合物
または/および強誘電性液晶組成物として利用できる
が、該光学活性なエステル類およびその工業的有利でか
つ新規な製法は従来知られていない。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、このように強誘電性液晶化合物または/お
よび強誘電性液晶組成物として有用な光学活性なエステ
ル類およびその新規な製造法を提供するものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は一般式(II) (式中、Aは炭素数3〜20のアルキル基またはアルコキ
シル基を、R′は水酸基またはハロゲン原子をそれぞれ
示し、lは1または2である。) で示されるカルボン酸化合物と、一般式(III) (式中、Rは炭素数1〜20のハロゲン原子で置換されて
いてもよいアルキル基またはアルキルオキシアルキル基
であり、mは1または2であり、*印は不斉炭素原子で
あることを示す。) で示される光学活性フェノール化合物を反応させること
を特徴とする一般式(I) (式中、A、R、l、mおよび*印は前記と同じ意味を
有する。) で示される光学活性なエステル類およびその製造法であ
る。
本発明で使用される一方の原料の光学活性フェノール
化合物(III)は、たとえば4−ヒドロキシアセトフェ
ノンもしくは4−アセチル−4′−ヒドロキシビフェニ
ルを水素化ナトリウムとベンジルブロミドを用いて水酸
基をベンジルエーテルとしたのち、水素化ホウ素ナトリ
ウム等を用いてアセチル基を還元してα−ヒドロキシエ
チルに導き、次にアセチルクロリド−ピリジンにて酢酸
エステルとし、この酢酸エステルをエステラーゼたとえ
ばリパーゼを用いて不斉水解して光学活性なα−ヒドロ
キシエチル基としたのち、脂肪族カルボン酸(光学活性
脂肪族カルボン酸)もしくはその誘導体を用いてエステ
ル化し、最後にパラジウム系触媒の存在下に水素添加し
て脱ベンジル化することにより製造することができる。
このような光学活性フェノール化合物(III)としては
4−(1−アルキルカルボニルオキシエチル)フェノー
ル、4′−(1−アルキルカルボニルオキシエチル)−
4−ヒドロキシビフェニル、4−(1−アルコキシアル
キルカルボニルオキシエチル)フェノール、4′−(1
−アルコキシアルキルカルボニルオキシエチル)−4−
ヒドロキシビフェニルなどが例示され、これらは金属フ
ェノラートとして使用することもできる。
ここで、上記のアルキルカルボニルもしくはアルコキ
シアルキルカルボニルとは前記一般式(III)における
−CO−Rに相当し、その置換基Rとして具体的にはメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘ
キサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシ
ル、エイコシル、イソプロピル、1−メチルエチル、2
−メチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2,3,3−トリメ
チルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチ
ル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、
2,3,3,4−テトラメチルペンチル、2−メチルヘキシ
ル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、2,5−
ジメチルヘキシル、2−メチルヘプチル、2−メチルオ
クチル、2−トリハロメチルペンチル、2−トリハロメ
チルヘキシル、2−トリハロメチルヘプチル、2−ハロ
プロピル、3−ハロ−2−メチルプロピル、2,3−ジハ
ロプロピル、2−ハロブチル、3−ハロブチル、2,3−
ジハロブチル、2,4−ジハロブチル、3,4−ジハロブチ
ル、2−ハロ−3−メチルブチル、2−ハロ−3,3−ジ
メチルブチル、2−ハロペンチル、3−ハロペンチル、
4−ハロペンチル、2,4−ジハロペンチル、2,5−ジハロ
ペンチル、2−ハロ−3−メチルペンチル、2−ハロ−
4−メチルペンチル、2−ハロ−3−モノハロメチル−
4−メチルペンチル、2−ハロ−ヘキシル、3−ハロヘ
キシル、4−ハロヘキシル、5−ハロヘキシル、2−ハ
ロヘプチル、2−ハロオクチル(但し上記アルキル基中
ハロとは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を表す)、メ
トキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メ
トキシブチル、メトキシペンチル、メトキシヘキシル、
メトキシヘプチル、メトキシオクチル、メトキシノニ
ル、メトキシデシル、エトキシメチル、エトキシエチ
ル、エトキシプロピル、エトキシブチル、エトキシペン
チル、エトキシヘキシル、エトキシヘプチル、エトキシ
オクチル、エトキシノニル、エトキシデシル、プロポキ
シメチル、プロポキシエチル、プロポキシプロピル、プ
ロポキシブチル、プロポキシペンチル、プロポキシヘキ
シル、プロポキシオクチル、プロポキシデシル、ブトキ
シメチル、ブトキシエチル、ブトキシプロピル、ブトキ
シブチル、ブトキシペンチル、ブトキシヘキシル、ブト
キシヘプチル、ブトキシノニル、ペンチルオキシメチ
ル、ペンチルオキシエチル、ペンチルオキシプロピル、
ペンチルオキシブチル、ペンチルオキシペンチル、ペン
チルオキシオクチル、ペンチルオキシデシル、ヘキシル
オキシメチル、ヘキシオキシエチル、ヘキシルオキシプ
ロピル、ヘキシルオキシブチル、ヘキシルオキシペンチ
ル、ヘキシルオキシヘキシル、ヘキシルオキシオクチ
ル、ヘキシルオキシノニル、ヘキシルオキシデシル、ヘ
プチルオキシメチル、ヘプチルオキシエチル、ヘプチル
オキシプロピル、ヘプチルオキシペンチル、オクチルオ
キシメチル、オクシルオキシエチル、デシルオキシメチ
ル、デシルオキシエチル、デシルオキシプロピルなどが
あげられる。
尚、これらのハロゲン原子で置換されていてもよいア
ルキル基もしくはアルコキシアルキル基は光学活性基で
あってもよい。
これらの光学活性基を有する光学活性フェノール化合
物(III)は、先に説明したように光学活性脂肪族カル
ボン酸でエステル化することにより得られるが、該光学
活性脂肪族カルボン酸は対応するアルコールの酸化、ア
ミノ酸の還元的脱アミノ化により得られる。またあるも
のは天然に存在するか、又は分割により得られる次のよ
うな光学活性アミノ酸及び光学活性オキシ酸から誘導す
ることができる。
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニ
ルアラニン、セリン、スレオニン、アロスレオニン、ホ
モセリン、アロイソロイシン、tert−ロイシン、2−ア
ミノ酪酸、ノルバリン、ノルロイシン、オルニチン、リ
ジン、ヒドロキシリジン、フェニルグリシン、トリフル
オロアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、乳酸、
マルデル酸、トロパ酸、3−ヒドロキシ酪酸、リンゴ
酸、酒石酸、イソプロピルリンゴ酸等。
また、他方の原料であるカルボン酸化合物(II)はそ
の多くが公知化合物であり、文献記載の方法に準じて製
造することができる。かかるカルボン酸化合物(II)と
しては、4−アルコキシ安息香酸、4−アルキル安息香
酸、4′−アルコキシ−4−ビフェニルカルボン酸、
4′−アルキル−4−ビフェニルカルボン酸が挙げら
れ、これらは酸ハライド(たとえば酸クロリド、酸ブロ
ミド)として使用することもできる。
ここで、上記のアルキルあるいはアルコキシを形成す
るアルキルとして、具体的にはプロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシ
ル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オク
タデシル、ノナデシル、エイコシルが挙げられる。
光学活性フェノール化合物(III)とカルボン酸化合
物(II)との反応は通常のエステル化法を適用すること
ができ、溶媒の存在下あるいは非存在下に、触媒を用い
て反応させることにより行うことができる。
この反応において溶媒を使用する場合、その溶媒とし
てはたとえばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、ア
セトン、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、ク
ロルベンゼン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジメチルホルムアミド、ヘキサ
ンまたはピリジン等の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、
エーテル、ハロゲン化炭化水素、有機アミン等の反応に
不活性な溶媒の単独または混合物があげられる。その使
用量については特に制限なく使用することができる。
この反応において、光学活性フェノール化合物(II
I)は高価であるため、この相手原料であるカルボン酸
化合物(II)をこれらに対して過剰量用いて反応を行う
ことが好ましく、通常1〜4当量倍、好ましくは1〜2
当量倍用いられる。
触媒としては、たとえばジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、
ピコリン、リジン、イミダゾール、炭酸ナトリウム、ナ
トリウムメチラート、炭酸水素カリウム等の有機あるい
は無機塩基性物質が挙げられる。
また、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸
などの有機酸あるいは無機酸を触媒として用いることも
できる。
触媒の使用量は使用する各反応原料の種類と使用する
触媒の組合わせ等によっても異なり、必ずしも特定でき
ないが、たとえば酸ハライドを使用する場合には当該酸
ハライドに対して1当量倍以上の塩基性物質が使用され
る。
さらには、一般式(II)で示されるカルボン酸化合物
がカルボン酸である場合に、N,N′−ジシクロヘキシル
カルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(4−ジ
エチルアミノ)シクロヘキシルカルボジイミドなどのカ
ルボジイミドが縮合剤として好ましく使用され必要によ
り4−ピロリジノピリジン、ピリジン、トリエチルアミ
ン等の有機塩基を併用することもできる。
この場合の縮合剤の使用量はカルボン酸に対して通常
1〜1.2当量倍であり、有機塩基を併用する場合、有機
塩基の使用量は縮合剤に対して0.01〜0.2当量倍であ
る。カルボン酸化合物(II)と光学活性フェノール化合
物(III)の反応に於ける反応温度は通常−30℃〜100℃
であるが、好ましくは−25℃〜80℃である。
反応時間は特に制限されない。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出、分液、
濃縮等により反応混合物から目的とする一般式(I)で
示される光学活性なエステル類を単離することができ、
必要によりカラムクロマトグラフィー、再結晶などで精
製することができる。
かくして得られる光学活性なエステル類として、具体
的には以下の化合物が例示される。4−アルキル(炭素
数3〜20)の安息香酸4′−〔1−アルキル(炭素数1
〜20)カルボニルオキシエチル〕フェニルエステル、4
−アルキル(炭素数3〜20の)オキシ安息香酸4′−
〔1−アルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエ
チル〕フェニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20
の)安息香酸4′−〔1−アルキル(炭素数1〜20の)
カルボニルオキシエチル〕−4−ビフェニリルエステ
ル、4−アルキル(炭素数3〜20の)オキシ安息香酸
4′−〔1−アルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオ
キシエチル〕−4−ビフェニリルエステル、4−アルキ
ル(炭素数3〜20の)−4′−ビフェニルカルボン酸4
−〔1−アルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシ
エチル〕フェニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜
20の)オキシ−4′−ビフェニルカルボン酸4−〔1−
アルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエチル)
フェニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20の)−
4′−ビフェニルカルボン酸4′−〔1−アルキル(炭
素数1〜20の)カルボニルオキシエチル〕−4−ビフェ
ニリルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20の)オキ
シ−4−ビフェニルカルボン酸4′−〔1−アルキル
(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエチル〕−4−ビ
フェニリルエステル。
以上例示のアルキル(炭素数1〜20の)はハロゲン原
子で置換されていてもよく、これらのハロゲン原子で置
換されていてもよいアルキルは分岐したアルキルでもよ
い。
また、これらのアルキルは光学活性アルキルであって
もよい。
さらに以下に例示するアルキル(またはアルキルオキ
シ)安息香酸アルキルオキシアルキルカルボニルオキシ
エチルフェニルエステル(またはビフェニリルエステ
ル)、アルキル(またはアルキルオキシ)ビフェニルカ
ルボン酸アルキルオキシカルボニルオキシエチルフェニ
ルエステル(またはビフェニリルエステル)もまたあげ
られる。
4−アルキル(炭素数3〜20の)安息香酸4′−〔1
−アルキルオキシアルキル(炭素数1〜20の)カルボニ
ルオキシエチル〕フェニルエステル、4−アルキル(炭
素数3〜20の)オキシ安息香酸4′−〔1−アルキルオ
キシアルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエチ
ル〕フェニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20
の)安息香酸4′−〔1−アルキルオキシアルキル(炭
素数1〜20の)カルボニルオキシエチル〕−4−ビフェ
ニリルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20の)オキ
シ安息香酸4′−〔1−アルキルオキシアルキル(炭素
数1〜20の)カルボニルオキシエチル〕−4−ビフェニ
リルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20の)−4′
−ビフェニルカルボン酸4−〔1−アルキルオキシアル
キル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエチル〕フェ
ニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20の)オキシ
−4′−ビフェニルカルボン酸4−〔1−アルキルオキ
シアルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキシエチ
ル〕フェニルエステル、4−アルキル(炭素数3〜20
の)−4′−ビフェニルカルボン酸、4′−〔1−アル
キルオキシアルキル(炭素数1〜20の)カルボニルオキ
シエチル〕−4−ビフェニリルエステル、4−アルキル
(炭素数3〜20の)オキシ−4−ビフェニルカルボン酸
4′−〔1−アルキルオキシアルキル(炭素数1〜20
の)カルボニルオキシエチル〕−4−ビフェニリルエス
テル。
以上例示のアルキルオキシアルキル(炭素数1〜20
の)はハロゲン原子で置換されていてもよく、これらの
ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキルオキシア
ルキルは分岐したアルキルオキシアルキルでもよい。
また、これらのアルキルオキシアルキルは光学活性ア
ルキルオキシアルキルであってもよい。
尚、前記例示において、アルキル(炭素数1〜20の)
カルボニルオキシもしくはアルキルオキシアルキル(炭
素数1〜20の)カルボニルオキシのアルキルあるいはア
ルキルオキシアルキルは先に例示したものなどがあげら
れる。
〈発明の効果〉 かくして、本発明の方法によれば、光スイッチング素
子または液晶素子材料等として利用され、非常に有用な
光学活性なエステル類が工業的有利に製造される。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 (+)−4′−(1−ブチリルオキシエチル)−4−
ヒドロキシビフェニル2.84g(10ミリモル)を無水ピリ
ジン50mlに溶かし、これに4−オクチルオキシ安息香酸
クロリド3.22g(12ミリモル)をジクロルメタン10mlに
溶解した溶液を滴下する。
滴下終了後、40〜50℃で3時間攪拌したのち反応液を
3N塩酸水200ml中に注ぎ込む。これにトルエン200mlを加
えて抽出処理し、トルエン層を1N塩酸水、水、5%重曹
水、水で順次洗浄する。トルエン層を減圧下に濃縮し、
得られた白色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して(+)−4−オクチルオキシ安息香酸4′
−(1−ブチリルオキシエチル)−4−ビフェニリルエ
ステル4.85g(収率94.5%)を得た。
更なる精製はエタノールからの再結晶によった。
旋光度▲〔α〕20 D▼+61° (c=1,CHCl3) 実施例2 (+)−4′−(1−ブチリルオキシエチル)−4−
ヒドロキシビフェニルにかえて(+)−4′−(1−ペ
ンチルカルボニルオキシエチル)−4−ヒドロキシビフ
ェニル3.12g(10ミリモル)を用いる以外は実施例1と
同様に反応、後処理を行って(+)−4−オクチルオキ
シ安息香酸4′−(1−ペンチルカルボニルオキシエチ
ル)−4−ビフェニリルエステル5.12g(収率94%)を
得た。
旋光度▲〔α〕20 D▼+56° (c=1,CHCl3) 実施例3 (+)−4′−(1−ブチリルオキシエチル)−4−
ヒドロキシビフェニルにかえて(+)−4′−(1−ヘ
プチルカルボニルオキシエチル)−4−ヒドロキシビフ
ェニル3.4g(10ミリモル)を用いる以外は実施例1と同
様に反応、後処理を行って(+)−4−オクチルオキシ
安息香酸4′−(1−ヘプチルカルボニルオキシエチ
ル)−4−ビフェニリルエステル5.3g(収率92%)を得
た。
これを、更にエタノールを用いて再結晶処理して精製
を行った。
▲〔α〕25 D▼+49.4° (c=1,CHCl3) 相転移点(℃) 上記方法に準じ、表−1に示す各種の光学活性なエス
テル類を製造した。
得られた化合物の旋光度および相転移点を表−1に示
す。
実施例18 4−オクチルオキシ安息香酸3.0g(12ミリモル)、
(+)−4−(1−ペンチルカルボニルオキシエチル)
フェノール2.36g(10ミリモル)、N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド2.47g(12ミリモル)、4−ピロリ
ジノピリジン0.13gおよびジクロルメタン30mlを25〜30
℃にて15時間反応させる。反応終了後、N,N′−ジシク
ロヘキシルウレアを濾別して除き、濾液を濃縮し残渣を
得る。得られた濃縮残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、(+)−p−オクチルオキシ安息香
酸4−(1−ペンチルカルボニルオキシエチル)フェニ
ルエステルを得た。
▲〔α〕25 D▼=+51° (c=1,CHCl3実施例19 (+)−4−(1−ペンチルカルボニルオキシエチ
ル)フェノールにかえて(+)−4−(1−アセチルカ
ルボニルオキシエチル)フェノール1.8g(10ミリモル)
を使用する以外は実施例18と同様に反応、後処理して
(+)−p−オクチルオキシ安息香酸4−(1−アセチ
ルカルボニルオキシエチル)フェニルエステル3.85g
(収率93.5%)を得た。
▲〔α〕25 D▼=+60° (c=1,CHCl3) 上記方法に準じ、表−2に示す各種の光学活性なエス
テル類を製造した。
得られた化合物の旋光度および相転移点を表−2に示
す。
参考例1 表−3に光学活性なエステル誘導体の自発分極の測定
値を示す。
尚、測定値はいずれもSC *上限温度から10℃低い温度
における値である。
参考例2 上記3種の液晶化合物を所定のモル比となるように加
熱溶融しながら混合して液晶組成物を作成した。
得られた液晶組成物は38℃以下でカイラルスメクチッ
クC相(SC *)を示し、25℃での自発分極は40nC/cm2
あった。
尚、上記2種の公知化合物の等モル混合物は35℃以下
でSC *相を示し、自発分極は4nC/cm2であった。
〔液晶素子製造法〕
酸化インジウム透明電極が設けられているガラス基盤
上にポリイミド系高分子膜を設け、一定方向にガーゼを
用いてラピングし、2枚の基板のラピング方向が平行に
なるようにガラスファイバー(径6μm)をスペーサー
として液晶セルを組立て、これに上記液晶組成物を真空
封入して液晶素子を得る。
この液晶素子を2枚の直交する偏光子の間に設置し、
電界を印加した所、20Vの印加によって透過光強度の変
化が観測された。
この時の透過光強度の変化から応答時間を求めると約
0.5msの値を示し、コントラストも1:20の値であった。
参考例3 本発明化合物No.1に代えて、それ単独ではSC *相を示
さなかった本発明の光学活性なベンゼン誘導体を使用す
る以外は実施例3と同様にして液晶組成物を作成し、そ
れぞれについて自発分極を測定した。結果を表−4に示
す。
この結果、これらの本発明化合物はそれ自体ではSC *
相を示さなくても、公知化合物と配合することにより自
発分極の拡大に有効であることがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Aは炭素数3〜20のアルキル基またはアルコキ
    シル基を、R″はハロゲン原子で置換された炭素数1〜
    20のアルキル基またはハロゲン原子で置換されていても
    よい炭素数1〜20のアルコキシアルキル基である。lお
    よびmはそれぞれ1または2であり、*印は不斉炭素原
    子であることを示す。) で示される光学活性なエステル類。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、Aは炭素数3〜20のアルキル基またはアルコキ
    シル基を、R′は水酸基またはハロゲン原子をそれぞれ
    示し、lは1または2である。) で示されるカルボン酸化合物と、一般式 (式中、Rは炭素数1〜20のハロゲン原子で置換されて
    いてもよいアルキル基またはアルキルオキシアルキル基
    であり、mは1または2であり、*印は不斉炭素原子で
    あることを示す。) で示される光学活性フェノール化合物を反応させること
    を特徴とする一般式 (式中、A、R、l、mおよび*印は前記と同じ意味を
    有する) で示される光学活性なエステル類の製造法。
JP14252388A 1988-06-08 1988-06-08 光学活性なエステル類およびその製造法 Expired - Fee Related JPH0832664B2 (ja)

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