JPH08325305A - 環状ポリサッカライドの包接化合物を荷電制御剤として使用する方法 - Google Patents

環状ポリサッカライドの包接化合物を荷電制御剤として使用する方法

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JPH08325305A
JPH08325305A JP8115127A JP11512796A JPH08325305A JP H08325305 A JPH08325305 A JP H08325305A JP 8115127 A JP8115127 A JP 8115127A JP 11512796 A JP11512796 A JP 11512796A JP H08325305 A JPH08325305 A JP H08325305A
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aromatic
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Ruediger Baur
リユーデイガー・バウル
Hans-Tobias Macholdt
ハンス−トビアス・マッコルト
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Hoechst AG
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改善された特に効果的な無色の荷電制御剤を
見出すこと、つまり迅速に所望の帯電状態を達成しそし
てこれを一定に維持させるだけではなく、高い熱安定性
(分解温度>200 ℃)を有する化合物を開発すること。 【解決手段】 3〜100 個のモノマーサッカライド単位
を有しそしてその分子フレーム構造中に空隙を形成する
環状的に結合されたポリサッカライドであるホスト化合
物と、この空隙中にゲスト化合物として挿入される一種
またはそれ以上の化合物からなり、0.1 μm 〜1000μm
、好ましくは0.5 μm 〜100 μm の固形物粒度、カー
ル- フィッシャー方法によって測定された0.1 〜20%の
水含有率及び200 ℃より高い熱安定性を有する、包摂化
合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子写真記録法の
ためのトナー及び現像剤、表面被覆のための粉末及び粉
体塗料、エレクトレット材料、特にエレクトレットファ
イバー、及び分離プロセスに使用する荷電制御剤の技術
分野に属する。
【0002】
【従来技術】電子写真記録法においては、“静電潜像(l
atent charge image) ”が光導電体に生ずる。この像に
静電的に帯電されたトナーを付すことによって現像し、
次いでこれを例えば、紙、繊維生地、箔またはプラスチ
ックに転写し、そして例えば圧力、輻射線、熱または溶
剤の作用により定着させる(L.B. Schein,“Electropho
tography and Development Physics"; Springer Series
in Electrophysics 14; SpringerVerlag, 1988)。
【0003】トナーの品質の一つの目安はその比帯電率
q/m (単位材料量当たりの帯電量)である。静電荷の符
号及びレベルに加えて、所望の帯電レベルに迅速に到達
すること並びに長期の活性化期間にわたってこの帯電の
レベルが維持されることが、主な決定的に重要な品質基
準である。これに加えて、環境的な影響、例えば温度及
び大気湿度に対するトナーの不感性も、その安定性のた
めの重要な判定基準である。
【0004】プラス及びマイナスの両方に帯電可能なト
ナーが、プロセス及び装置のタイプに依存して、複写機
及びレーザープリンターに使用される。プラスまたはマ
イナスの電荷を有する電気写真用トナーまたは現像剤を
得るために、いわゆる荷電制御剤(charge control agen
t)を添加することが通例である。一般的に、トナーバイ
ンダーの帯電は活性化期間に非常に影響されるので、荷
電制御剤の機能は、一方では、トナーの帯電の符号とレ
ベルを設定し、また他方ではトナーバインダーのチャー
ジドリフトを防ぎそしてトナーの帯電を一定に保つこと
である。
【0005】それ故、長い使用期間中にトナーまたは現
像剤が高いチャージドリフト(老化)を示すのを防ぐこ
とができず、更にトナーまたは現像剤の電荷を反転させ
る恐れがある荷電制御剤は実用には適さない。黒色のト
ナーには、黒色、青色または暗色の荷電制御剤を使用す
ることができるが、カラートナーにおいては、色相に係
わる理由のため固有の色を持たない荷電制御剤が必要と
される。
【0006】フルカラートナーにおいては、色に関して
厳密に定義される要求に加えて、3種のトナー、つまり
イエロー、シアン及びマゼンタが、同じ装置中で順次転
写されるので、これらが摩擦電気的性質の点で互いに正
確に適合する必要もある。数種の着色剤がトナーの摩擦
電気的帯電に持続効果をもたらし得ることが公知である
(H.-T. Macholdt, A. Sieber, Dyes & Pigments 9 (19
88), 119-127) 。着色剤のそれぞれ異なる摩擦電気的効
果と、それによって時折非常に顕著に現れるトナーの帯
電性への影響のため、一度調製したトナーベース調合物
には着色剤を単純に添加するというわけにはいかず、む
しろ、必要とされる荷電制御剤の性質と量を特別に設定
した各々別の調合物を、それぞれの着色剤に用意する必
要があると考えられる。
【0007】このような作業は非常に手間がかかるた
め、様々な着色剤のそれぞれ異なる摩擦電気的性質を補
い、かつトナーを望まれる通りに帯電させることができ
る、非常に効果的で無色の荷電制御剤に対する要望があ
る。このような荷電制御剤を使用することによって、摩
擦電気的な性質に関して非常に異なる着色剤を、最初に
調製したトナーベース調合物を基本として、一つ及び同
じ荷電制御剤を用いて必要とされる様々なトナー(イエ
ロー、シアン、マゼンタ及び場合によってはブラック)
に使用することが可能になる。
【0008】実用的な問題における他の重要な要求事項
は、荷電制御剤が高い熱安定性及び良好な分散性を示す
ことである。混練装置及び押出機を用いる場合にトナー
樹脂に荷電制御剤が組み込まれる際の一般的な温度は10
0 ℃と200 ℃の間である。それ故、200 ℃、更に望まし
くは250 ℃における熱安定性が非常に有利なものとな
る。比較的長い時間(約30分間)にわたって及び様々な
バインダーシステムにおいて熱安定性が保証されること
も重要である。これは、再三生ずるマトリックス効果が
トナー樹脂中の荷電制御剤の時期早々の分解を導き、こ
れによってトナー樹脂が暗い黄色または暗褐色に変色し
そして荷電制御効果が全てまたは部分的に損失されてし
まうため重要な事柄である。代表的なトナーバインダー
は付加重合樹脂、重付加樹脂及び重縮合樹脂、例えばス
チレン- 、スチレンアクリレート-、スチレンブタジエ
ン- 、アクリレート- 、ポリエステル- 及びフェノール
エポキシ- 樹脂のそれぞれ単独のまたはこれらを組み合
わせた樹脂であり、これらは更に別の成分、例えば着色
剤、ワックスまたは流動助剤を含んでいてもよく、また
これらの成分が後で添加されることもできる。
【0009】できるだけ荷電制御剤がワックスのような
特性を示さず、粘着性を持たず、150 ℃より高い、好ま
しくは200 ℃より高い融点または軟化点を有するなら
ば、その分散性に関して非常に有利である。粘着性はト
ナー調合物に配量供給する際にしばしば弊害となり、ま
た低い融点または軟化点は、この材料がキャリアー材料
において滴状に凝集してしまうので分散させる際に不均
一な分布をまねく恐れがある。
【0010】電子写真用トナー及び現像剤における用途
とは別に、荷電制御剤は、特に、例えば金属、木材、プ
ラスチック、ガラス、セラミック、コンクリート、繊維
材料、紙またはゴムから作られた物の表面を被覆するの
に使用される摩擦電気的にまたは動電気的に噴霧した粉
体塗料における粉体及び塗料の静電的な帯電を改善する
ためにも使用できる。粉体被覆技術は、例えば庭用具、
キャンプ用品、家庭用品、車の部品、冷蔵庫及びたな材
料等の物を被覆する際、及び複雑な形状の工作物を被覆
するために使用される。粉体塗料または粉体は、一般的
に以下の2つの方法のうちの一つを用いて静電気的に帯
電される: 1) コロナ方法において、粉体塗料または粉体を、帯電
したコロナに導き通して、そこで帯電させる。 2) 摩擦電気または動電気的方法において、摩擦電気の
原理を使用する。
【0011】粉体塗料または粉体は、噴霧装置内におい
て、その摩擦パートナー、一般的には例えばポリテトラ
フルオルエチレンから作られたホースまたはスプレーチ
ューブの帯電とは反符号に静電気的に帯電される。上記
の二つの方法を組み合わせて使用することも可能であ
る。使用される粉体塗料樹脂の典型的な例は、エポキシ
樹脂、カルボキシル基及びヒドロキシル基を含むポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂であ
り、これらは慣用の硬化剤と組み合わせて使用される。
これらの樹脂を組み合わせて使用することもできる。例
えば、エポキシ樹脂は、しばしば、カルボキシル基及び
ヒドロキシル基を含むポリエステル樹脂と組み合わせて
使用される。
【0012】エポキシ樹脂を使用する場合の代表的な硬
化成分の例は、酸無水物、イミダゾール及びジシアンジ
アミド、並びにこれらの誘導体である。ヒドロキシル基
を含有するポリエステル樹脂を使用する場合の代表的な
硬化成分の例は、酸無水物、ブロックドイソシアネート
類、ビスアシルウレタン類、フェノール樹脂及びメラニ
ン樹脂である。カルボキシル基を含有するポリエステル
樹脂を使用する場合の代表的な硬化成分の例は、トリグ
リシジルイソシアヌレート類またはエポキシ樹脂であ
る。アクリル樹脂に使用される代表的な硬化成分は、例
えば、オキサゾリン類、イソシアネート類、トリグリシ
ジルイソシアヌレート類またはジカルボン酸類である。
【0013】不十分な帯電により生じる不都合は、とり
わけ、ポリエステル樹脂、特にカルボキシル基含有ポリ
エステルを用いて、またはいわゆる混合粉体(ハイブリ
ッド粉体とも呼ばれる)を用いて調製した、摩擦電気的
にまたは動電気的に噴霧された粉体及び粉体塗料に見る
ことができる。混合粉体とは、その樹脂ベースがエポキ
シ樹脂とカルボキシル基含有ポリエステル樹脂の組み合
わせからなる粉体塗料である。混合粉体は、最も一般的
に実用されている粉体塗料の基体をなすものである。上
記の粉体及び粉体塗料の帯電が不適切に行われると、被
覆されるべき工作物上において、均一付着性(throwing
power)と付着率(deposition rate) が不十分なものとな
る。“均一付着性”という用語は、粉体または粉体塗料
が、どの程度、被覆されるべき工作物、並びにその裏
面、空隙、割れ目及びとりわけ内部の縁及び角に付着す
るかの尺度である。
【0014】加えて、荷電制御剤が、エレクトレット材
料、特にエレクトレットファイバーの帯電及び帯電安定
性をかなり改善できることがわかっている(ドイツ特許
出願公開第43 21 289 号)。従来、エレクトレットファ
イバーは主に、非常に微細なダストを濾過する問題に係
わって文献に記載されている(例えば、von Biermann,
“Evaluation of permanenly charged electrofibrous
filters ”, 17th DOENuclear Air Cleaning Conferenc
e, Denver, USA (1982)及びChemiefasern/Textilindust
rie 40/92 (1990/91))。このフィルター材料は、ファ
イバーを構成する材料及びこのファイバーに静電的な帯
電を与えるための方法に関して異なっている。典型的な
エレクトレット材料は、ポリオレフィン、ハロゲン化し
たポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリアクリロニ
トリル、ポリスチレンまたはフッ素化したポリマー、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオ
ルエチレン及びパーフルオル化したエチレン及びプロピ
レン; あるいはポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリイミド、ポリエーテルケトン; ポリアリー
レンスルフィド、特にポリフェニレンスルフィド; ポリ
アセタール、セルロースエステル、ポリアルキレンテレ
フタレート、及びこれらの混合物を基材とするものであ
る。エレクトレット材料、特にエレクトレットファイバ
ーは、例えば(非常に微細な)ダストを濾過するために
使用できる。エレクトレット材料は、様々な方法で帯電
させることができ、例えばコロナ帯電または摩擦電気的
帯電方法によって帯電させることができる。
【0015】更に、荷電制御剤を、静電分離方法、特に
ポリマーを分離する方法に使用できることが公知であ
る。例えば、荷電制御剤としてトリメチルフェニルアン
モニウムテトラフェニルボレートを外部適用した例を用
いて、どのようにポリマーを互いに分離でき、そしてポ
リマーのリサイクルに役立てることができるかが文献に
記載されている(Y. Higashiyama等, J. Electrostatic
s 30 (1993), 203〜212頁)。荷電制御剤を用いない場
合は、低密度ポリエチレン(LDPE)と高密度ポリエチレン
(HDPE)の摩擦電気的帯電特性は極めて類似する。荷電制
御剤を添加することによって、LDPEは高くプラスにそし
てHDPEは高くマイナスに帯電され、それによってこれら
の材料を簡単に分離することができる。荷電制御剤を外
部使用する他に、例えば、摩擦電気的な電圧列内でのポ
リマーの位置をシフトさせそしてそれによって分離効果
を得るために、荷電制御剤をポリマー中に組み込むこと
も原則的に考えることもできる。この方法においては、
他のポリマー、例えばポリプロピレン(PP)及び/ または
ポリエチレンテレフタレート(PET) 及び/ またはポリビ
ニルクロライド(PVC) を互いに分離することもできる。
【0016】例えば、塩鉱物についても、これらが、基
質特異的な静電荷(sbstrate-specific electrostatic c
harge)を改善する添加物で前もって表面処理(表面コン
ディショニング)されている場合には同様に特に良好な
選択性をもってこれらを分離できる(A. Singewald, L.
Ernst, Zeitschrift Fuer Physikal. Chem. Neue Folg
e, 第124 巻, 第223 〜248 頁(1981)) 。
【0017】加えて、荷電制御剤は、インクジェットプ
リンターに使用するインク中の電気伝導性提供剤(elect
roconductivity providing agent, ECPAs)として使用さ
れる。荷電制御剤は多数の文献から公知である。しか
し、これまで知られる荷電制御剤は、実用においてかな
りその用途が制限するか、更には使用できない場合もあ
るという多数の欠点がある。例えば、米国特許第4 656
112 号明細書に記載される重金属錯体、米国特許第5 28
1 709 号明細書に記載されるアジン及びニグロシン等の
荷電制御剤は、それらの固有の色のために、着色トナー
あるいは白色または着色粉体塗料には使用することがで
きない。
【0018】アンモニウム及びインモニウム(イミニウ
ム)化合物を基材とする無色の荷電制御剤は、光または
機械的な影響に対してしばしば敏感であり(米国特許第
4 683 188 号)そして熱的に不安定であるため、これら
の制御剤は分解生成物を形成する恐れがあり、更にこの
分解生成物はトナーの摩擦電気的な帯電に対して不都合
な影響を及ぼす可能性があり及び/ またはこの分解生成
物は、しばしば暗褐色の強い固有の色を有する。加え
て、これらはしばしばワックスのような性質を示し、そ
してそれらの幾つかは水溶性であり及び/ または荷電制
御剤としての効果は低い。
【0019】高度にフッ素化されたアンモニウム及びイ
ンモニウム化合物を基材とする荷電制御剤(米国特許第
5 069 994 号)は、原則的には適したものであるが、し
かし、これらはその合成が複雑であるという欠点を有
し、そのためその対応する物質を得るために製造に非常
に費用がかかり、また熱に対して十分な安定性を示さな
い。
【0020】ポリマー性アンモニウム化合物を基材とす
る荷電制御剤(米国特許第5 187 038 号)は、幾つかの
場合において、トナーまたは現像剤のアミン臭を生じ、
そしてこれらの物質の荷電制御特性は酸化及び水分を吸
収することによって比較的簡単に変化し得る。更に、こ
の酸化生成物は色づいているため、特にカラートナーに
おいて弊害となる。上記の電子写真用トナー及び現像剤
のための荷電制御剤は、それらの色及び不十分な熱安定
性のために、主に白色または透明の摩擦電気的にまたは
動電気的に噴霧した粉体及び粉体塗料における用途には
適さない。加えて、不十分な熱安定性は、例えば粉体塗
料は200 ℃を越える温度下に15分間ベイクされるので、
このような荷電制御剤の用途を非常に制限させる。米国
特許第5069 994 号に挙げられるような、粉体及び粉体
塗料中に使用される荷電制御剤は、それらのワックス的
性質及び水溶性または吸湿性のために取り扱うのが難し
く、そしてその適用性も非常に限られたものでしかな
い。米国特許第5 069 944 号及び米国特許第5 187 038
号に記載されるアンモニウム化合物は、不十分な熱安定
性、特定のポリエステル樹脂システムとの非相溶性及び
高価であるという欠点を有する。
【0021】例えば米国特許第4 789 614 号明細書に記
載される、スルホイソフタル酸及びその誘導体を基材と
するアンモニウム塩も、通例のバインダーシステム中で
安定性に乏しいという欠点を有する。例えば、1%の濃
度で典型的なトナーバインダー(スチレンアクリレート
またはポリエステル)中に組み入れた場合、これは、低
温(120 〜140 ℃)においても数分後には変色し黄色帯
びてしまうので、実用することができない。
【0022】米国特許第5 344 673 号及び同第5 422 22
7 号明細書に記載されるスルホイソフタル酸樹脂は、そ
れらが主となるキャリアー成分として使用されていると
きにだけしか際だった作用を示さないという欠点を有
し、またこの場合、これらの化合物はマイナスの帯電が
しばしば不安定なシステムを導く。安定した帯電を得る
ためにまたはプラスの帯電を設定するためには、追加の
荷電制御剤をバインダーに添加する必要がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の課題
は、改善された特に効果的な無色の荷電制御剤を見出す
こと、つまり迅速に所望の帯電状態を達成しそしてこれ
を一定に維持させるだけではなく、高い熱安定性(分解
温度>200 ℃)を有する化合物を開発することであっ
た。更に、これらの化合物は、実用される様々なトナー
バインダー、例えばポリエステル、ポリスチレン- アク
リレートまたはポリスチレン- ブタジエン/エポキシ樹
脂中において、分解することなく容易に分散できるべき
である。加えて、この化合物は、環境的に及び毒性の面
からその使用が制限されるべきではなく、つまり毒性が
なくかつ重金属を含まないべきである。更に、それらの
作用は、広い適用性を確立するために、樹脂/ キャリア
ーの組み合わせに左右されるべきではない。同様に、こ
れらの化合物は、通例の粉体塗料バインダー及びエレク
トレット材料、例えばポリエチレン- スチレン(PES) 、
エポキシ-PES- エポキシハイブリッド、ポリウレタン及
びアクリルシステム中において、分解することなく、良
好に分散できるべきであり、そして樹脂を変色させるよ
うなことは全くないものであるべきである。
【0024】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、多種の
公知の糖化合物の中で、或る置換されたまたは置換され
ていない、環状ポリサッカライドの包接化合物が良好な
荷電制御特性及び高い熱安定性を有することがわかっ
た。更に、これらの化合物は固有の色を持たず、そして
様々なトナー、粉体塗料及びエレクトレットバインダー
中で非常に良好な分散性を示す。これらの格別な利点
は、包接化合物を適切に選択することにより、特別な要
求条件に合わせて、荷電制御特性、熱安定性及び分散品
質を適合させることができることである。
【0025】二三のものだけを挙げれば、多種のモノ-
、ジ- 及びトリサッカライド、開鎖及び環状オリゴサ
ッカライド、ポリサッカライド、例えばキサンタンから
なる多数の糖誘導体(サッカライド)の中で、環状に結
合したポリサッカライドの小グループ、特にこれらの中
でもグルコース単位からなるシクロデキストリンは、そ
れらの環状分子フレーム構造に起因して、ゲスト分子及
びイオンを包接しそしてこれらをその結晶格子中に組み
入れる特殊な特性を示す。これらの化合物は、しばしば
粘性で容易に分解する多くの他の糖誘導体とは対照的
に、有利な易流動性及び良好な熱安定性を支持する、ほ
とんどが結晶性であるという挙動を維持して上記の特性
を示す。
【0026】本発明は、3〜100 個のモノマーサッカラ
イド単位を有しそしてその分子フレーム構造中に空隙を
形成する環状に結合したポリサッカライドであるホスト
化合物及びこの空隙にゲスト化合物として含まれる一種
またはそれ以上の化合物からなる包接化合物を、荷電制
御剤及び帯電改良剤(charging improver) として、電気
写真用トナー及び現像剤、摩擦電気的にまたは動電気的
に噴霧可能な粉体及び粉体塗料及びエレクトレット材料
中に使用する方法を提供する。
【0027】本発明において、好ましいホスト化合物
は、式(I)
【0028】
【化5】 で表される1,4-結合ピラノース及び式(II)
【0029】
【化6】 で表される1,6-結合ピラノース:[ 上記両式中、n1は、
6〜100 、好ましくは6〜80、特に好ましくは6〜60の
数であり、n2は、3〜100 、好ましくは3〜60の数であ
り、R1、R2及びR3は、互いに独立して、同一かまたは異
なっていて、ヒドロキシル; 分枝状または非分枝状の
環状または開鎖のC1-C30- アルコキシ; 分枝状または
非分枝状の環状または開鎖のC2-C30- アルケノキシ、好
ましくはビニルオキシまたはアリルオキシ(この際上記
のアルコキシ及びアルケノキシ基は部分的にまたは完全
にフッ素化されていてもよい); 置換されていない-O
- アリール(C6-C30)、好ましくは-O- フェニル、あるい
は1〜5個のC1-C30- アルキル基またはC1-C30- アルコ
キシ基で置換されている-O- アリール(C6-C30); -O-(C1
-C4)- アルキル-(C6-C30) アリール; -O-C60-C70- フ
ラーレン; -O-(アルキレン(C0-C30)-Y- アルキル(C1-
C30)) x 、-O-(アリール(C6-C30)-Y- アリール(C6-
C30)) x 、-O-(アリール(C6-C30)-Y- アルキル(C1-
C30)) x 、-O-(アルキレン(C0-C30)-Y- アリール(C6-C
30)- アルキル(C0-C4))x (この際、x は1〜30、好ま
しくは1または2であり、Y は化学結合、O 、S 、SO、
SO2 、PR4 、PR4 3、Si、SiR4 2 またはNR4 でありそして
この際の基R4は水素、C1-C4-アルキルまたはC1-C4-アル
コキシである)、好ましくは式-O-(C2-C3-アルキレン-
O) X -R5 (式中、R5は水素、C1-C4-アルキル、アセチ
ル、ベンゾイルまたはナフトイルである)で表されるポ
リオキシエチレン及び/ またはポリオキシプロピレン
基; 基-O-COR6 (式中、R6はOH、飽和または不飽和であ
り分枝状または非分枝状の環状または開鎖状C1-C18- ア
ルキル、部分的にフッ素化されたまたは完全にフッ素化
された(C1-C18)- アルキル、フェニル、C1-C18- アルキ
ル- フェニル、好ましくはベンジルまたはトリルであ
る); 基-O-PR7 2 または-O-PR7 4 (式中、R7は水素、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、イ
ソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、tert.-ブチ
ル、シクロヘキシル、シクロペンチル、フェニル、トリ
ル、ベンジル、部分的にフッ素化されたまたは完全にフ
ッ素化されたアルキル-(C1-C18)、並びにO 、OH、S 及
びNR8 2(式中、R8は水素、C1-C8-アルキルまたはフェニ
ルである)、特にPO(OH)2 またはPO-(O-C6H5)2であ
る);基-O-SO2R9(式中、R9は、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、ビニル、アリル、イソプロピル、イソブ
チル、ネオペンチル、tert.-ブチル、シクロヘキシル、
シクロペンチル、フェニル、トリル、ベンジル、部分的
にフッ素化されたまたは完全にフッ素化されたアルキル
-(C1-C18) 、O 、OR8 、S またはNR8 2である);基-O-Si
R10 3 (式中、R10 は、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ビニル、アリル、イソプロピル、イソブチル、ネ
オペンチル、tert.-ブチル、シクロヘキシル、シクロペ
ンチル、フェニル、トリル、部分的にフッ素化されたま
たは完全にフッ素化されたアルキル-(C1-C18) 、O 、OR
8 、S またはNR8 2である);基-O-BR11 2(式中、R
11 は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、
アリル、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、te
rt.-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、フェニ
ル、トリル、部分的にフッ素化されたまたは完全にフッ
素化されたアルキル-(C1-C18) 、O 、OH、OR8 、S また
はNR8 2である);式-NH2、-NHR12または-NR12 2で表され
るアミノ基(式中、各R12 は同一かまたは異なってい
て、1〜30個の複素原子N 、O 及び/ またはS で中断さ
れていてもよい、C1-C30脂肪族、C7-C60アリール- 脂肪
族またはC6-C30- 芳香族炭化水素基である);完全にフ
ッ素化されているかまたは部分的にフッ素化されている
アルキル(C1-C18);またはこの際、上記アミノ基の窒素
原子が、飽和または不飽和の芳香族または非芳香族5-〜
7-員環系、好ましくはピペリジルまたはピリジニウム環
系(これらは更に別の複素原子、好ましくは窒素、酸
素、硫黄をまたはこれらを組み合わせて環中、特にモル
ホリニウム環系中に含んでいてもよく、そして更に別の
環系、例えば特にキノリニウム環系に縮合または橋かけ
していることにより変性されていることができる)の一
部である; またはアンモニウム基 -NR12 4 + A - (式
中、A - は無機または有機アニオンである); またはア
ジド基 -N3であるか、あるいはこの際、基R1とR2、また
はR2とR3は一緒に式
【0030】
【化7】 で表される環系を形成し、そしてX は、-CH2R1、-CH2-N
O2、-CH2- ハロゲン、好ましくは-CH2OH、-CH2OCH3、-C
H2OCO(C1-C4)アルキル、-CH2-O-SiR3 4、-CH2-O- トリチ
ル、-COOH 、-COO(C1-C4) アルキル、-CH2-O-SO2-(C1-C
4)- アルキルまたは-CH2-O-SO2-C6H4-(C1-C4)-アルキル
である]である。
【0031】上記のピラノースに加えて、対応するフラ
ノース、及びピラノースとフラノースの混合物も適して
いる。上記の環状に結合したポリサッカライドによって
包接される適当なゲスト化合物は、分子形状的に許容さ
れる全ての化合物及びイオン、例えば有機及び無機化合
物、有機金属化合物、金属カチオン、無機または有機ア
ニオン及びベタインである。
【0032】包接化合物を形成させるための必要条件
は、ゲスト化合物が、空隙中に挿入(settle)されるかま
たはドッキング(dock)するのに適当なサイズを有するこ
とである。例えば以下のホスト1〜3は、以下の外径及
び内径を有する: それ故、包接化合物を形成させるためには、ゲスト化合
物はホストの外径より大きくてはならない。また別の可
能性として、分子の部分、例えばアルキル基等の置換基
が空隙中にアンカーとして挿入され、それによってゲス
トをホストに結合させる。
【0033】それ故、本発明における意味内での包接化
合物の形成とは、ゲスト化合物が完全に組み入れられる
か、または分子の立体的に適当な部分、例えば置換基が
組み入れられることを包含するものである。本発明にお
いて使用される包接化合物の三次元的に示した図を図(I
V)及び(V)に示し、この際、頭端を切った円錐は環状に
結合したポリサッカライドを示し(例えば図(IV)に示さ
れる)、
【0034】
【化8】 はゲスト化合物を示し、そして[G]+/-はゲストイオンを
示す。
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】 本発明において特に興味深いホスト化合物は、式(I) ま
たは(II)中、R1、R2及びR3が、互いに独立して、ヒドロ
キシル、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプ
ロピルオキシ、n-ブチルオキシ、イソブチルオキシ、te
rt.-ブチルオキシ、ビニルオキシ、アリルオキシ、フェ
ノキシ、ベンジルオキシ、-O-CF3、-O-(CH2CH2-O) x -R
5 、-O-COR13(式中、R13 はC1-C8-アルキル、フェニル
またはC1-C8-アルキル- フェニルである); またはア
ミノ基-NR14R15(式中、R14 及びR15 は、互いに独立し
て、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、tert.-ブチル、アリル、ビ
ニル、フェニル、ベンジルまたはトリルである)、また
はその窒素原子が、ピペリジル、モルホリニル、ピリジ
ニウムまたはキノリニウム環系の部分である; または
アミノ基-N(+) HR14R15A' (-) (式中、A'(-) はボレー
ト- 、スルフェート-、クロライド- 、ブロマイド- 、
ニトレート- 、シアニド- 、ホスフェート-、カーボネ
ート- 、アセテート- またはアルコレート- アニオンで
ある)であり、そしてX が、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2C
l、-CH2Br、-COOH 、-COOCH3 、-CH2-O-C(C6H5)3 、-CH
2-O-Si(CH3)3 、-CH2-O-SO2-CH3または-CH2-O-SO2-C6H4
CH3、である化合物である。
【0038】特に興味深いゲスト分子またはゲストイオ
ンGは;分枝したまたは分枝していない、飽和または不
飽和の置換されたまたは置換されていない芳香族または
脂肪族の環状または直鎖状のアルコール;分枝したまた
は分枝していない、飽和または不飽和の置換されたまた
は置換されていない芳香族または脂肪族の環状または直
鎖状のケトン;分枝したまたは分枝していない、飽和ま
たは不飽和の置換されたまたは置換されていない芳香族
または脂肪族の環状または直鎖状のアルデヒド;分枝し
たまたは分枝していない、飽和または不飽和の置換され
たまたは置換されていない芳香族または脂肪族の環状ま
たは直鎖状のカルボン酸;分枝したまたは分枝していな
い、飽和または不飽和の置換されたまたは置換されてい
ない芳香族または脂肪族の環状または直鎖状のポリアル
コール;置換されたまたは置換されていないキノン類;分
枝したまたは分枝していない、飽和または不飽和の置換
されたまたは置換されていない糖;分枝したまたは分枝
していない、飽和または不飽和の置換されたまたは置換
されていない芳香族または脂肪族の環状または直鎖状エ
ーテル;分枝したまたは分岐していない、飽和または不
飽和の置換されたまたは置換されていない芳香族または
脂肪族の環状または直鎖状チオール;分枝したまたは分
岐していない、飽和または不飽和の置換されたまたは置
換されていない芳香族または脂肪族の環状または直鎖状
シアノ化合物;芳香族または脂肪族ニトロ化合物;第一、
第二または第三アミンNR3 (式中、R はH 、OH、ハロゲ
ン、または分枝したまたは分枝していない、飽和または
不飽和の置換されたまたは置換されていない、芳香族ま
たは脂肪族の環状または直鎖状の炭化水素基である);
例えばフェロセンまたは金属アルキル等の有機金属化合
物;ホウ素化合物 BR3及びBR4 - (式中、R は上記と同
じ意味を有する);ケイ素化合物 SiR4 (式中、R は上
記の意味を有する);燐化合物 PR'3 、PR'5またはPR'6
(式中、R'はH 、O 、S 、OH、ハロゲンまたは有機基で
ある);硫黄化合物 SR'2 、SR'3、-SO3 - 、SR'4(式
中、R'は上記の意味を有する);アンモニウム化合物 NR
4 + (式中、R は上記の意味を有する);無機カチオン、
例えば一価、二価、三価または四価の金属カチオン;一
価または二価の有機アニオン、例えばカルボキシレー
ト、フェノレート、チオレートまたはアルコレート;
または無機アニオン、または上記の有機または無機アニ
オンの一つと上記のカチオンの一つとの塩である。
【0039】本発明においてゲスト分子として使用され
るアルコールの例は、脂肪族C1-C30- アルコール、オレ
フィン性不飽和のC2-C30- アルコール及び脂環式C3-C30
- アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-及び
イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール及び
tert.-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールまたは
シクロヘキサノールである。
【0040】本発明においてゲスト分子として使用され
るケトンの例は、脂肪族C3-C30- ケトン、オレフィン性
不飽和のC4-C30- ケトン、脂環式C4-C30- ケトン及び芳
香族C8-C30- ケトン、例えばアセトン、ブタノン、アセ
トフェノン、ベンゾフェノン、ベンザルアセトン、イン
ダノン、インダネジオン、アセチルアセトン、シクロペ
ンタノン、シクロヘキサノン、フルオレノン、キサント
ン、ベンジル(benzil)、ピナコロン、ピルビン酸、フェ
ニルアセトン、カンファー、デカノン、ヘキサフルオル
アセトン、トロポロン及びヒドロインダンチン(hydrind
antine) である。
【0041】本発明においてゲスト分子として使用され
るアルデヒドの例は、脂肪族C1-C30- アルデヒド、オレ
フィン性不飽和のC3-C30- アルデヒド、脂環式C4-C30-
アルデヒド及び芳香族C7-C30- アルデヒド、例えばホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、アクロレイン、ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド、グリオキサール、クロトン
アルデヒド、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド及
びシンアムアルデヒドである。
【0042】本発明においてゲスト分子として使用され
るカルボン酸の例は、脂肪族C1-C30- カルボン酸、オレ
フィン性不飽和のC3-C30- カルボン酸、脂環式C4-C30-
カルボン酸及び芳香族C7-C30- カルボン酸; C2-C30-
脂肪族ジカルボン酸、オレフィン性不飽和のC4-C30- ジ
カルボン酸及び芳香族C8-C30- ジカルボン酸並びにトリ
カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、
バレリアン酸、カプロン酸; 脂肪酸、例えばオレイン
酸、ステアリン酸、ラウリン酸及びパルミチン酸; 蓚
酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、マレ
イン酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、没食子酸、重没食子酸、アスコルビン
酸、グルコン酸及びアニス酸である。
【0043】本発明においてゲスト分子として使用され
るポリアルコールの例は、2〜10個のOH基を有する、脂
肪族C2-C30- ポリアルコール、オレフィン性不飽和のC3
-C30- ポリアルコール、脂環式C3-C30- ポリアルコール
及び芳香族C6-C30- ポリアルコール、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、シクロヘキサンジオール、
グリセロール、アドニトール、モノ- 、ジ- 及びトリペ
ンタエリトリトール、マンニトール及びソルビトールで
ある。
【0044】本発明においてゲスト分子として使用され
るフェノールの例は、更に別の置換基を有していてもよ
いC6-C30- ヒドロキシ芳香族化合物であり、例えばフェ
ノール、ナフトール、レゾルシノール、クレゾール、ヒ
ドロキノン、ピクリン酸、ピロガロール及びフロログル
シノールである。本発明においてゲスト分子として使用
されるキノンの例は、6〜30個の炭素原子を有するキノ
ン、例えばベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノ
ン、アリザリン、フェナントレンキノン及びアセナフテ
ンキノンである。
【0045】本発明においてゲスト分子として使用され
る糖の例は、モノ- またはジサッカライド、例えばグル
コース、フルクトース、ラムノース、ガラクトース、ラ
クトース、スクロース、マンノース、キシロース、アロ
ース、アラビノース及びポリサッカライド、例えばセロ
ビオース、スターチまたはソルボースである。本発明に
おいてゲスト分子として使用されるエーテルの例は、脂
肪族C2-C30-エーテル、オレフィン性不飽和のC3-C30-
エーテル、脂環式C4-C30- エーテル、C7-C30- アリール
脂肪族及び芳香族エーテル、例えばジエチルエーテル、
ベンジルエーテル、フラン、ジオキサン、ジブチルエー
テル、ジグリコール、ジメトキシエタン及びジフェニル
エーテル、並びに3〜100 個のエポキシ及び/ またはプ
ロポキシ単位を有するポリエーテルである。
【0046】本発明においてゲスト分子として使用され
るチオールの例は、メタン- 、エタン- 、プロパン- 、
イソブタン- 、n-ブタン- 、1,1-ジメチルエタン- 、ペ
ンタン- 、ヘキサン- 、フェニルメタン- 及びベンゼン
チオール及びチオクレゾールである。本発明においてゲ
スト分子として使用されるシアノ化合物の例は、アセト
ニトリル、ベンゾニトリル、マロニトリル、シアノ酢
酸、プロピオニトリル、カプロニトリル、ドデシルシア
ニド、スクシノニトリル(succinonitrile)及びグルタロ
ニトリルである。 本発明においてゲスト分子として使
用されるニトロ化合物の例は、ニトロメタン、ニトロエ
タン、ニトロベンゼン、モノ- 、ジ- 及びトリニトロト
ルエン、ニトロフェノール及びニトロアニリンである。
【0047】本発明においてゲスト分子として使用され
る第一、第二及び第三アミンの例は、アンモニア、モノ
-(C1-C18)-アルキル- 、ジ-(C1-C18)-アルキル- 及びト
リ-(C1-C18)-アルキル- アミン(この際、これらのアル
キル基はオレフィン的にモノ- またはポリ不飽和であっ
てもよいかあるいはOH、NH2 またはアルコキシで置換さ
れていてもよい); アニリン、アリルアミン、モノ-
、ジ- またはトリ- メチルアミン、モノ- 、ジ- また
はトリ- エチルアミン、ジ- 及びトリ- フェニルアミ
ン、ベンジルアミン、トルイジン、アニシジン、フェニ
レンジアミン、ベンジジン、ウロトロピン、アクリジ
ン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、インドー
ル、ピペラジン、ピリジン、ピコリン、キノリン、イソ
キノリン、ピリミジン、並びにアミノ酸である。
【0048】本発明においてゲスト分子として使用され
るケイ素化合物の例は、テトラメチルシラン、テトラエ
チルシラン、テトラプロピルシラン、テトラブチルシラ
ン、テトラフェニルシラン、トリメチルシリルエーテル
及びシロキサンである。本発明においてゲスト分子とし
て使用される硫黄化合物の例は、ジチオカルボン酸類、
ジフェニルスルフィド類、ベンゼンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、ジメチルスルホキシド、スルファニル
酸、スルファニルアミド、ナフタレンスルホン酸、フェ
ニルスルホン酸、スルホラン、チイラン及びチオフェン
である。
【0049】本発明においてゲスト分子として使用され
る燐化合物の例は、トリエチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェート、トリフェニルホスフィンオキシド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド及びジエチルホスフィッ
トである。本発明においてゲストイオンとして使用され
るアンモニウム化合物の例は、アンモニウム、テトラメ
チル- 、テトラエチル- 、テトラプロピル- 、テトラブ
チル- 及びテトラフェニル- アンモニウム、ジアリルジ
メチルアンモニウム、ピリジニウム、セチルピリジニウ
ム、フルオルアルキル(C1-C18)アンモニウム及びアニリ
ニウムである。
【0050】本発明においてゲストイオンとして使用さ
れる無機カチオンの例は、Li+ 、Na +、K + 、Rb+ 、Cs
+ 、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ti2+、Ti4+、Zr2+、Z
r4+、V3 + 、V5+ 、Cr3+、Cr6+、Mn2+、Mo4+、Fe2+、Fe
3+、Co2+、Ni2+、Cu+ 、Cu2+、Zn 2+、Al3+であり、これ
らの金属カチオンは、上記に示されたもののとは別の酸
化状態で存在することもできる。更に、無機カチオン
は、中性または陰イオン性配位子、例えばH2O 、CO、CN
- 、NH3 、OH- 、O2- 、Cl- 、F - 、Br(-) 及びI (- )
を有していてもよい。
【0051】本発明においてゲストイオンとして使用さ
れる無機アニオンの例は、NO3 - 、OH- 、HSO4 - 、SO4
- 、HSO3 - 、S2 - 、S2- 、SO3 2- 、S2O3 2-、HCO3 - 、CO
3 2-、H2PO4 - 、HPO4 2-、PO4 3- 、CN- 、CF3SO3 - 、CF3
COO- 、シアネート、イソシアネート、F - 、Cl- 、Br
- 、I - 、チオシアネート、亜鉛テトラシアネート、亜
鉛テトラチオシアネート、パークロレート、PF6 - 、モ
リブデート、例えばMoO4 2-、チオモリブデート、例えば
MoS4 2-、及びタングステート、例えばWO4 2- 、並びにモ
リブデートホスフェート等のヘテロポリ酸のアニオン、
例えばP(Mo3O10)4 3-、タングストホスフェート、例えば
P(W3O10)4 3- 、及びシリコモリブデート及びSiF6 2-であ
る。
【0052】本発明においてゲストイオンとして使用さ
れるホウ素化合物の例は、テトラフルオルボレート、テ
トラクロロボレート、テトラフェニルボレート、テトラ
(フルオルフェニル)ボレート、テトラ(クロロフェニ
ル)ボレート、テトラトリルボレート、テトラナフチル
ボレート、テトラ(メトキシフェニル)ボレート、テト
ラビフェニルボレート、テトラベンジルボレート、テト
ラ(パーフルオルアルキル)フェニルボレート及びテト
ラピリジルボレートであり、上記のうちの芳香族基はホ
ウ素原子に対してオルト- 、メタ- またはパラ位置にお
いて結合していることができる。
【0053】本発明においてゲストイオンとして使用さ
れる有機アニオンの例は、エチルスルフェート、チオレ
ート、フェノレート、ニトロフェノレート、飽和または
不飽和であり、脂肪族または脂環式または芳香族のカル
ボキシレートまたはスルホネート、好ましくはホルメー
ト、ラクテート、タートレート、ベンゾエート; ジチ
オジ安息香酸のモノ- またはジアニオン、4,4'- スルホ
ニルジベンゾエート、フタレート、テレフタレート、イ
ソフタレート、スルホイソフタレート、サリチレート、
2-ヒドロキシ-3- ナフトエート、2-ヒドロキシ-6- ナフ
トエート、エタンスルホネート、モノ- またはジメチル
スルフェート、フェニルスルホネートまたはトシレー
ト、並びにパーフルオル化された、飽和または不飽和
の、脂肪族または脂環式または芳香族カルボキシレート
またはスルホネート、好ましくはパーフルオルアセテー
ト、パーフルオル(C1-C30)- アルキルベンゾエート、パ
ーフルオルエタンスルホネートまたはパーフルオル (C1
-C30)-アルキルベンゼンスルホネート、並びに飽和また
は不飽和の、脂肪族または脂環式または芳香族ジ- 及び
トリカルボキシレートまたはジ- 及びトリスルホネー
ト、好ましくはシトレート、オキサレート及びサクシネ
ート、塩素化されたまたはフッ素化された脂肪族、脂環
式または芳香族カルボキシレート、例えばトリフルオル
アセテート、及びトリフルオルスルホネートである。
【0054】本発明においてゲスト分子として使用され
るベタインの例は、式(VI)
【0055】
【化12】 [式中、R1' 及びR2' は、水素、アルキル(C1-C5) また
はアルコキシ(C1-C5) 基、ポリオキシアルキレン基、好
ましくはポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレ
ン基、または式(アルキレン(C1-C5)-O)n -R(式中、R
は水素原子またはアルキル(C1-C4) 基であり、そしてn
は1〜10の数である)で表される基であり、そしてX 及
びY はそれぞれアルキレン(C1-C5) である]で表される
ジスルホ- ピロリジニウムベタインである。
【0056】環状に結合したポリサッカライド(ホスト
化合物)は、それぞれ同一かまたは異なるモノマー糖単
位からなることができ、これらはその構造(structure)
並びに配置(configuration) に関して異なることができ
る。特に、オリゴサッカライドまたはポリサッカライド
は、互いに鏡像異性体であるかジアステレオマーの関係
を有するこれらのモノマー糖単位を含むことができる。
【0057】本発明において、好ましいホスト化合物
は、それぞれ同一のまたは鏡像異性体のサッカライド単
位からなるか、あるいはこれらの単位の各鏡像異性体混
合物(ラセミ化合物)からなる環状に結合したポリサッ
カライドであり、この際それぞれの基R1、R2、R3及びX
は、上記の全てのサッカライド単位において同一であ
る。様々な環状に結合したポリサッカライドの混合物ま
たは混晶、並びに様々な環状に結合したポリサッカライ
ド- 鏡像異性体及び- ラセミ化合物の混合物も興味深
い。これらを、同一かまたは異なるゲスト分子Gと反応
させて対応する包接化合物を形成することができる。
【0058】同一かまたは異なるゲスト分子Gまたはゲ
ストイオンとの包接化合物の混合物または混晶も興味深
い。本発明において、特に好ましいものは、R1、R2及び
R3がそれぞれOH、OCH3、OC 2H5 、OC3H7 、O-n-ブチル、
O-イソブチル、O-tert.-ブチル、O-メシルまたはO-トシ
ルでありそしてX が-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2O-トシルま
たは-CH2O-メチルである6〜8個のモノマー単位を有す
る、1,4-結合オリゴグルコシドまたはオリゴラクトシド
である。
【0059】環状に結合したオリゴグルコシドは、文献
中にシクロデキストリンとして記載されている。α- 、
β- 、γ- シクロデキストリンという表示は、その環状
に結合したサッカライドモノマーの数によるものであ
る。環状に1,4-結合したオリゴサッカライドは、それが
6個のサッカライドモノマーからなるときは(n1=6)α-
シクロデキストリンと、7個のサッカライドモノマーか
らなるときは(n1=7)β-シクロデキストリンと、8個の
サッカライドモノマーからなるときは(n1=8)γ-シクロ
デキストリンと呼ばれる。より高級な同族列に対して
は、それに対応してギリシャ文字をつけて命名する。n<
6 の1,4-結合同族列は、立体的な問題から環化するのが
不可能なので知られていないが、n2= 3、4及び5の1,
6-結合同族列は存在する。
【0060】ホスト化合物として格別に興味深いもの
は、以下の、式(1) で表される1,4-結合- シクロデキス
トリンであり: ホスト1: R1及びR2がOHであり、X がCH2OH であり、
n1が6であるもの; ホスト2: R1及びR2がOHであり、X がCH2OH であり、
n1が7であるもの; ホスト3: R1及びR2がOHであり、X がCH2OH であり、
n1が8であるもの; これらは、解離した形または解離していない形の以下の
ゲスト化合物Gと図(IV)または(V) の包接化合物を形成
する: 化合物4: ホスト3 + G = LiCl 化合物5: ホスト3 + G = ZnCl2 化合物6: ホスト3 + G = SrCl2 化合物7: ホスト2 + G =オクタデシル3-(3,5- ジ-t
ert.- ブチル-4- ヒドロキシフェニル) プロピオネート 化合物8: ホスト3 + G = Na2CO3 化合物9: ホスト2 + G = NaBF4 化合物10: ホスト2 + G = Zn(NO3)2 化合物11: ホスト3 + G =ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド 化合物12: ホスト3 + G = CdCl2 化合物13: ホスト3 + G = FeSO4 化合物14: ホスト2 + G =ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド 化合物15: ホスト1 + G = Zn(NO3)2 化合物16: ホスト1 + G =蓚酸 化合物17: ホスト2 + G = NaB(C6H5)4 化合物18: ホスト2 + G = KNO3 化合物19: ホスト3 + G = Al(NO3)3 化合物20: ホスト1 + G =ココナッツアルキルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライド 化合物21: ホスト3 + G = CoCl2 化合物22: ホスト1 + G =サリチル酸 化合物23: ホスト1 + G =ステアリン酸 化合物24: ホスト3 + G = MnSO4 化合物25: ホスト2 + G =トリフェニルアミン 化合物26: ホスト2 + G = Na トリフルオルメタンスル
ホネート 化合物27: ホスト2 + G = CH3COONa 化合物28: ホスト2 + G = p- ベンゾキノン 化合物29: ホスト2 + G =アントラセン 化合物30: ホスト2 + G = 2,5- ジ-tert.- ブチル-
ヒドロキノン 化合物31: ホスト2 + G =トリエチルアミン 化合物32: ホスト2 + G =テトラメチルホスホニウム
クロライド 化合物33: ホスト2 + G =フェロセン 化合物34: ホスト2 + G = KPF6 化合物35: ホスト3 + G = K2MoO4 化合物36: ホスト2 + G =アスコルビン酸 化合物37: ホスト2 + G = Kソルベート 化合物38: ホスト2 + G =グルコン酸 化合物39: ホスト2 + G = DL-リンゴ酸 化合物40: ホスト2 + G =トリペンタエリトリトール 化合物41: ホスト2 + G =アドニトール 化合物42: ホスト2 + G =ヒドロインダンチン 化合物43: ホスト2 + G = Ca(NO3)2 化合物44: ホスト3 + G = Ca(NO3)2 化合物45: ホスト3 + G = CaSO4 化合物46: ホスト3 + G = ZrOCl2 化合物47: ホスト3 + G = Zn(NO3)2 化合物48: ホスト1 + G = Al(NO3)3 化合物49: ホスト2 + G = Al(NO3)3 化合物50: ホスト1 + G =プロピオン酸 化合物51: ホスト2 + G =グリコールビス[3,3- ビス
(4'-ヒドロキシ-3'-tert.-ブチルフェニル) ブタノエー
ト] 化合物52: ホスト2 + G =ペンタエリトリトールテト
ラキス[3,5- ジ-tert.-ブチル-4- ヒドロキシフェニル
プロピオネート] 化合物53: ホスト3 + G = MnCl2 化合物54: ホスト2 + G =β, β'-チオジ( プロピオ
ン酸ラウリルエステル) 化合物55: ホスト2 + G =β, β'-チオジ( プロピオ
ン酸ステアリルエステル) 化合物56: ホスト2 + G =ジオクタデシルジフルフィ
ド 化合物57: ホスト2 + G =トリス(2,4- ジ-tert.- ブ
チルフェニル) ホスフィット 化合物58: ホスト1 + G = C12/C14- アルキルトリメ
チルアンモニウム-Cl 化合物59: ホスト2 + G = C12/C14- アルキルトリメ
チルアンモニウム-Cl 化合物60: ホスト3 + G = C12/C14- アルキルトリメ
チルアンモニウム-Cl 化合物61: ホスト1 + G =安息香酸 化合物62: ホスト2 + G =ココナッツアルキルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド 化合物63: ホスト3 + G =ココナッツアルキルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド 化合物64: ホスト1 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムクロライド 化合物65: ホスト2 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムクロライド 化合物66: ホスト3 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムクロライド 化合物67: ホスト1 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムプロピオネート 化合物68: ホスト2 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムプロピオネート 化合物69: ホスト3 + G =ジデシルジメチルアンモニ
ウムプロピオネート 化合物70: ホスト1 + G =ポリ( ジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド) 化合物71: ホスト2 + G =ポリ( ジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド) 化合物72: ホスト3 + G =ポリ( ジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド) 化合物73: ホスト1 + G =ジメチルジアリルアンモニ
ウムクロライド 化合物74: ホスト3 + G = K2CO3 化合物75: ホスト3 + G = MgCl2 化合物76: ホスト1 + G = N-(トリヒドロパーフルオ
ルアルケン)-N,N,N-トリアルキルアンモニウムメトスル
フェート 化合物77: ホスト2 + G = N-(トリヒドロパーフルオ
ルアルケン)-N,N,N-トリアルキルアンモニウムメトスル
フェート 化合物78: ホスト3 + G = N-(トリヒドロパーフルオ
ルアルケン)-N,N,N-トリアルキルアンモニウムメトスル
フェート 化合物79: ホスト2 + G = 2,4,5,2',3',4'-ヘキサヒ
ドロキシベンゾフェノン 化合物80: ホスト2 + G = 2,4,6- トリヒドロキシ安
息香酸 化合物81: ホスト2 + G = 1,1,1- トリヒドロキシメ
チルエタン 及び各々の場合それらの鏡像異性体、及び他のモノとの
混合物。
【0061】環状に結合したポリサッカライドの製造方
法は、文献に多数記載されている(Beilstein “Handbu
ch der Organischen Chemie ”; Syst. No. 3011, 5th
supplementary work Vol. 19/12; Angew. Chem. 92 (19
80) 343, D.French, M.L. Levine, J.H. Pazur, E.Norb
erg J. Am. Chem. Soc. 71 (1949) 353.) 。一つの典型
的な方法においては、バシラスマセランス(Bacillus ma
cerans) の培養物とスターチを反応させることによって
環状オリゴサッカライドを合成する。各々の環系は、分
別結晶化またはクロマトグラフィーによる方法によって
混合物から分離できる。各々の誘導体は現在では既に市
販されているものから入手することができる。それら
は、α- 、β- またはγ- シクロデキストリンまたはシ
ャルディンガーデキストリンの名称で市販されている。
様々な置換された化合物が、文献から公知の方法によっ
て、環状オリゴサッカライド(X=CH2OH, R1/R1=OH)から
適当な反応試薬で誘導化することにより典型的に製造さ
れる(Angew. Chem. 103 (1991) 94, Angew. Chem. 199
4 (106), 851) 。更に別の誘導体及びそれらの製造方法
が、Chem. Ber. 102 (1969) 494-498 頁に記載されてい
る。図1に示される1,4 結合の他に、他の環結合も可能
であり(Angew. Chem. 106 (1994), 363頁) 、これはよ
り小さな環、例えばn=3 も可能にする。この場合、誘導
化反応は、環化する以前に、実質的に各々のモノマー単
位を介して行われる。
【0062】包接化合物の製造方法は、例えば以下の文
献から公知である: M.L. Bender, M.Komiyama; Cyclodextrin Chemistry, S
pringer Verlag, Berlin1978; F. Cramer 等; Die Naturwissenschaften 54 (1967) 62
5; G.Wenz; Angew. Chem. 106 (1994) 851; P.Kluefters 等, Angew Chem. 106 (1994) 1925; W.Saenger; Angew. Chem. 92 (1980) 343 。
【0063】例えば、水溶性物質を、等モル量のまたは
数倍の過剰量の環状に結合したポリサッカライド水溶液
と、高温または低温条件下に直接反応させて所望の包接
化合物を得ることができる。水不溶性化合物を有機溶媒
に溶解させ、そして環状に結合したポリサッカライドの
有機または水性溶液と一緒に攪拌または振盪することが
できる。
【0064】適当な混練装置、押出機または混合機を用
いて混練またはフラッシングすることによって包接化合
物を製造することもでき、この際各成分はペーストにさ
れそして激しく混合される。アルカリ性合成条件の下で
は、環状に結合したポリサッカライドのOH基の完全なま
たは部分的な脱プロトン化が起こる。金属イオンを用い
ると、金属ポリオレートが生じ、この際サッカライドの
アルコキシドの酸素原子が金属イオンを介して橋かけさ
れる。
【0065】包接化合物の形成は示差熱分析(DTA) によ
って検出できる。包接化合物の溶融温度及び分解温度並
びにエネルギーは純粋なホスト成分とのそれとは異な
る。それらの構造に左右されて、環状的に結合されたポ
リサッカライドは包接現象に対して様々な反応を有す
る。それ故、1:1 の比率の組み入れの他に、濃度または
反応条件に依存して他の化学量論的な関係もあり得る。
これに関連して、溝型(channel) またはかご(cage)型構
造も可能であり、それの空隙中に成分Gが組み入れられ
る。
【0066】驚くべきことに、本発明による新規包接化
合物は、特定の樹脂/ トナーシステムに正確に適合でき
る、広い用途に適用可能な荷電制御剤であり、純粋なホ
スト化合物と比べて非常に有利な利点を奏する。更なる
利点は、本発明において使用される化合物は無色であ
り、そして特に高くそして一定の荷電制御性、良好な熱
安定性及び非常に良好な分散性を有する。これらの非常
に容易に分散可能な化合物の非常に有利な技術的な利点
は、それらが様々なバインダーシステムに対し不活性で
あるため、広い範囲で使用できるということである。
【0067】それらがトナー中における用途に適してい
るという他に、該新規包接化合物は、特に粉体塗料の熱
的架橋(ベーキング)の間のゲル時間に対して不都合な
影響を与えない(促進する)ため、これらは、粉体及び
塗料、特に粉体塗料中の荷電制御剤及び荷電改良剤とし
て非常に適している。本発明の化合物の格別な利点は、
それらの高い活性、優れた熱安定性及び普遍的な樹脂相
容性である。工業的な使用に関して特に重要なファクタ
ーは非常に良好な分散性であり、これによって全てにお
いてレベルの高い効果を達成することができる。更に別
の利点は、包接化合物の合成及びバインダー中にこれら
を分散させることが一つの作業段階で行うことができる
ことである。各前駆体からペーストを形成させた後、混
練装置、混合機、押出機またはローラーベッドを用いて
軟化点よりも高い温度下にこれらをバインダーシステム
中に分散させることができ、これと同時に包接化合物が
合成される。
【0068】分散とは、一つの物質が他の物質に分布す
ること、つまり本発明においては荷電制御剤が、トナー
バインダー、粉体塗料バインダーまたはエレクトレット
材料中に分布することである。X-線分析の下に結晶性、
半- または部分的結晶性またはアモルファスであり得る
荷電制御剤に特有の物性に依存して、最適な及び優れた
分散とは、各々のバインダー中への荷電制御剤の均一な
分布を意味する。
【0069】例えば、それらの最も荒い形では結晶物質
は凝集体として存在する。バインダー中での均一な分布
を達成するためには、これらの凝集体を、分散操作によ
ってより小さな凝集体または理想的には一次粒子にまで
粉砕する必要がある。分散させた後にバインダー中に存
在する荷電制御剤粒子は1μm より小さく、好ましくは
0.5 μm より小さくあるべきであり、またその際粒度分
布が狭ければより有利である。
【0070】入力されるエネルギーから判断して、物質
に関してそれが容易に分散できるかまたは分散させるの
が困難であるかが示される。分散性は、材料特有の化学
物理的性質と密接に関連する。決定因子は以下のもので
ある:構造;固形物の形態;変態化/ 結晶化;粒度及び分
布;表面の性質及び形状;物質の後処理、例えば微粉砕化
(milling) 、乾燥;仕上げまたは表面被覆。
【0071】荷電制御剤の分散に関して、容易な分散性
とは以下のことを意味する: 1. 帯電制御剤粒子が機械的な応力によって(例えば押
出し、混練によって)簡単に粉砕できること; 2. 荷電制御剤粒子が、それらの粉砕されたまたは未粉
砕の形でバインダーによって良好に等しく湿潤されるこ
と; 3. 荷電制御剤粒子がそれらの粉砕された形で、均一に
分布、つまりバインダーの体積要素全体にわたり統計的
に均一に分布されること; そして 4. この均一な分布状態が維持されそして移行または再
結晶化効果によってバインダー中でこれが後で変化しな
いこと。
【0072】分散性という観点からいえば、荷電制御剤
の化学物理的性質は本質的に以下のものと関連する:粒
度;後処理/ 微粉砕並びに乾燥;結晶度;熱安定性;水含有
率。
【0073】d50 値によって定義される粒度に関して
は、材料に依存して最適な有効範囲がある。例えば、大
きな粒子(> 5mm)は或る場合には全く分散できない
か、あるいはかなり長い時間と高いエネルギーを費やし
たときだけ分散させることができ、一方、次微子範囲の
非常に微細な粒子には、粉体爆発の可能性等の安全性に
係わる重大な問題がある。
【0074】粒度及び粒子の形状は、合成及び/ または
後処理によって確立及び変性される。必要とされる性質
は、微粉砕化/乾燥等の制御された後処理に付した時に
だけ達成されることが多い。また、これによって、X-線
回折図によって検出及び確定できる結晶化度に影響を与
えることができる。上記の本発明によるバインダーシス
テムは、一般的に疎水性材料である。荷電制御剤中の高
い水含有率は、湿潤されるのを邪魔するかあるいは分散
を促進することができる(フラッシング)。それ故、実
用における水分含有率はそれぞれの材料について特異的
なものである。
【0075】本発明の新規包接化合物は以下の化学物理
的性質を有する: 1. カール- フィッシャー方法によって測定される水分
含有率が、0.001 〜30%、好ましくは0.01〜25%、特に
好ましくは0.1 〜20%であり、この際、その水は吸着及
び/ または結合されていることができ、またその割合は
200 ℃までの熱及び10-8torrまでの減圧の作用によりま
たは水を添加することによって調節することができる。 2. “Coulter counter ”方法またはレーザー光回折に
よって測定され、d50 値によって定義される粒度が、0.
01μm 〜3000μm 、好ましくは0.1 μm 〜1000μm 、特
に好ましくは0.5 μm 〜100 μm である。 3. X-線回折によって測定される化合物の結晶化度が、
X-線分析の下に高度に結晶化乃至部分的に結晶化してい
るか、あるいはアモルファス、好ましくは高度結晶化乃
至部分的結晶化状態であり、そしてこれは2〜80の範囲
で2θの値で記録されたX-線回折図における突出した反
射から認定することができる。
【0076】特に好ましい包接化合物は以下の性質を有
する: ・ a)1kHz で測定した、1×103ohm×cm〜9×1016oh
m ×cm、好ましくは1×105ohm×cm〜9×1015ohm ×cm
の降伏抵抗; b)1kHz で測定した、9×10-1〜1×10-3、好ましくは
5×10-1〜5×10-3の誘電正接(dielectric loss facto
r tan delta); c)1〜20、好ましくは3〜15の誘電率 (dielectric con
stant epsilin)・ 3K/min の一定の加熱速度における
示差熱分析によって測定した、200 ℃より高い熱安定
性。
【0077】本発明は、3〜100 個のモノマーサッカラ
イド単位を有しそしてその分子フレーム構造中に空隙を
形成する環状に結合したポリサッカライドであるホスト
化合物と、この空隙中にゲスト化合物として組み入れら
れる一種またはそれ以上の化合物からなり、そして0.1
μm 〜1000μm 、好ましくは0.5 μm 〜100 μm の固形
物粒度、カール- フィッシャー方法によって測定された
0.1 〜20%の水含有率及び200 ℃より高い熱安定性を有
する包接化合物をも提供する。
【0078】更に、本発明は、環状に結合したポリサッ
カライドを、7〜14、好ましくは8〜12のpHにおいてゲ
スト化合物と反応させ、そして生じた包接化合物を噴霧
乾燥、または乾燥及び微粉砕することからなる、包接化
合物の製造方法を提供する。ゲスト化合物に対するホス
トのモル比は、広い範囲の包接化合物を製造する場合は
様々な値を取ることができ、例えば0.1:10〜10:0.1であ
る。
【0079】合成条件に依存して、その生成物はしばし
ば荒い結晶性粒子であり、これは後処理、例えば微粉砕
行程に付す必要がある。様々な微粉砕化技術がこの目的
のために適している。有利な微粉砕機の例は、エアージ
ェットミル、カッティングミル、ハンマーミル、ビーズ
ミル及びインパクトミルである。重要なファクターは微
粉砕化の作用が狭い粒度を導くことである。好ましい値
は、500 μm 未満、特に200 μm 未満の範囲Δ(d95-
d50) である。微粉砕化技術の代わりに、噴霧乾燥技術
も好都合に使用できる。
【0080】シクロデキストリン包接化合物は複屈折性
質を有し得る: 特に化合物18及び24は、低レベルの結
晶シンメトリーによって支持される複屈折粒子として、
それらが偏光の偏光面を回転させるところに特徴を有す
る。上記の化合物4〜81について(これらの化合物に限
定されるものではないが)、1重量%の量の包接化合物
の添加が、時間に依存して非常に少ない段階で摩擦電気
的な帯電性を導くことが試験トナーにおいて見ることが
できる。摩擦電気試験については(その結果は以下の表
1に示す)、1%の量のホスト1〜3及び化合物4〜81
を、混練装置を用いてスチレン- メタクリレート共重合
体(60:40)トナーバインダー中に均一に分散させた。使
用したキャリアーは、スチレン- メタクリレート共重合
体で被覆されそして50〜200 μm の粒度(嵩密度 2.62g
/cm3)を有する磁鉄鉱粒子またはフェライト粒子である
(FBM 100 A; Powder Techn.製) 。 表1: 1%の濃度でトナーバインダー中に分散させて
そしてキャリアーで活性化した、包接化合物1〜81の時
間依存で測定したq/m 値 [μC/g]。“min”は分を示し
そして“h ”は時間を示す(大気湿度 40 〜60%);*
は、10K/分の加熱速度を示す。“Host”はホストの意味
であり、“Compd.”は化合物の意味である。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】 表1から示される通り、包接化合物は主にマイナスの摩
擦電気荷電制御効果を有するが、ただしホストに対して
成分Gを適当に選択することにより、バインダーマトリ
ックスのプラスの摩擦電気的帯電を生じさせることもで
きる(例えば、化合物16及び57)。二三の例外を除い
て、全ての包接化合物が非常に高い熱安定性を有する。
分散性及び帯電レベル等の荷電制御性、一定性及び符号
は、広い範囲の水含有率にわたって安定であり、そのた
め本発明において使用する包接化合物は変動する周囲条
件、例えば大気湿度をカバーすることができる。更に、
q/m値は、成分Gを適当に選択することによって、トナ
ー- プロセス複写機に必要な基礎となる摩擦電気的配合
物を広い範囲内で選択できることを示している。
【0087】純粋なホスト化合物と比較して特に有利な
利点は、バインダーの摩擦電気的帯電を所望のレベルに
選択的に調節できることである。それ故、包接化合物の
濃度及びゲスト分子Gを選択することにより、特定の狙
いに合わせて所望のように組み合わせることができそし
て使用するシステムにおいて所望の摩擦電気的な帯電を
細かく調節するための利用技術における最大のフレキシ
ビリティーをユーザーに与えるモジュラー式のシステム
を得ることができる。
【0088】用途に依存して、その狙いとなる用途に最
も効果的な帯電のレベルを持ちそして非常に簡単に分散
させることができる荷電制御剤を選択することができ
る。例えば、粉体塗料の用途においては、より高い熱安
定性が、例えば黄色帯び変色を防ぐために有利である
(例えば化合物10、11、15、49、60、66)。複写機にお
いて、或る静電レベルに迅速に到達することがしばしば
要求される。化合物9、10及び11は特に、純粋なホスト
化合物と比べて短時間の帯電化に著しい利点を示す。
【0089】更に、トナーシステムは、キャリアー/ バ
インダーを選択することによって静電的なトナーの帯電
の符号を前もって調節し、更に付加的に帯電状態のレベ
ルと長期安定性のために荷電制御剤を必要とする応用場
面において使用される。ここで特に必要とされるもの
は、帯電の絶対的なレベルには依存しない帯電調節性質
(charge regulating property)である。この性質は特に
化合物25、42、19、59及び69が有している。これは、そ
れらの値をこのようには選択的に選ぶことができない純
粋なホスト化合物に比べて更に有利な利点である。
【0090】この高いレベルの効果は、他のポリサッカ
ライドと比較すると特に明らかになる。例えば、下記式
VII
【0091】
【化13】 で表される、β-1,4- 結合グルコース単位から形成され
る約2百万の分子量を有するキサンタン(Roempp, 第9
版, 第6巻, 5075頁)は、全く効果を示さず、そしてそ
の熱安定性も僅かなものである。シクロデキストリンと
同様に、キサンタンはNa(+) 及びK + 等のカチオンイオ
ンをその塩の形で結合できるが、しかし空隙を形成しな
い。この構造的な欠点は、包接化合物と比較して明らか
に、低い摩擦電気効率をまねく。例えば、Rhodopol (Rh
one-Poulenc)の登録商標を持つキサンタンは、使用実施
例1に類似して組み入れそして測定すると、10分後に-1
μC/g 、30分後に-3μC/g 、2時間後に-7μC/g そして
24時間後に-17 μC/g である帯電状態を示す(比較例:
2)。
【0092】上記組成の1%濃度の試験トナーは、150
℃において既に明らかな褐色の変色を示し始めるが(こ
れは熱安定性が低いことの証拠である)、一方、例えば
化合物4を含む試験トナーは200 ℃以上においても完全
に澄んで、つまり透明でありそして分解することにより
生じる変色は全く示さない。帯電性における明らかな改
善及びそれに伴う高い付着率は、粉体塗料バインダー中
にも非常にはっきりと見ることができる。純粋なバイン
ダーは1.8 〜2.5 μA の帯電性を有し、またそれに伴い
63%の付着率を有するが(比較例3)、18重量%の量の
化合物18を添加することによって帯電性は2.3 〜2.9 μ
A に改善できそして付着率は72%に改善することができ
る(使用実施例2)。溶融した状態及び完全に硬化した
状態における塗料材料の高度な透明性のために、本発明
において使用される化合物は粉体塗料にも特に適してい
る。
【0093】本発明おいて使用される化合物は、各々ま
たは他のモノと組み合わせて、全混合物を基準として、
0.01〜50重量%、好ましくは0.5 〜20重量%、特に好ま
しくは0.1 〜5.0 重量%の濃度で、各トナー、現像剤、
塗料材料、粉体塗料、エレクトレット材料のバインダー
に、あるいは静電気的に分離するべきポリマーのバイン
ダーに、例えば押出しまたは混練することによって均一
に組み入れられる。これに関連して、本発明において使
用される化合物は、乾燥及び微粉砕した粉体、分散液ま
たは溶液、プレスケーキ、マスターバッチ、プリパレー
ション、調製したペースト、並びに水性または非水性溶
液から適当なキャリアー、例えばシリカゲル、TiO2、Al
2O3 に塗布された化合物として、またはその他の形で添
加することができる。同様に、本発明において使用する
化合物は、原則的に、各々のバインダーの製造中、つま
りそれらの付加重合、重付加または重縮合重合の間にも
添加することができる。
【0094】更に、本発明は、慣用のトナーバインダ
ー、例えばエポキシド、カルボキシル及びヒドロキシル
基を含むアクリルまたはポリエステル樹脂、あるいはこ
れらの組み合わせと、0.01〜50重量%、好ましくは0.5
〜20重量%、特に好ましくは0.1 〜5重量%の量の少な
くとも一種の上記包接化合物からなる、電気写真用トナ
ー、粉体または粉体塗料を提供する。
【0095】ポリマー、特に(塩)鉱物の静電的分離方
法においては、荷電制御剤は、外部的に、すなわち分離
するべき材料の表面に上記に記載した量で適用すること
もできる。本発明による荷電制御剤が均一に組み入れら
れている電気写真用トナーまたは粉体塗料の静電的帯電
状態のレベルを予測することはできず、これは均一な条
件(同一の分散時間、同一の粒度分布、同一の粒子形
状)の下での標準試験システムを用いて約20℃の温度及
び50%の相対大気湿度で測定される。トナーの静電的帯
電は、ローラーベンチを用いて(一分間当たり150 回
転)、キャリアー、つまり標準化した摩擦パートナー
(キャリアー98重量部当たりトナー3重量部)と一緒に
渦動させることによって起こす。この静電的帯電を次い
で慣用のq/m 測定スタンドを用いて測定する(J.H. Des
sauer, H.E. Clark,“Xerography and related Process
es”, Focal Press, N.Y., 1965,第289 頁; J.F. Hughe
s,“Electrostatic Powder Coating”, Research Studi
es Press Ltd., Letchworth, Hertfordshire, England,
1984,第2章) 。粉体塗料のq/m 値または静電的帯電の
測定においては、粒度が大きな影響度を持ち、このため
スクリーニングすることにより得られる粉体塗料または
トナーサンプルの場合には、均一な粒度分布に細心の注
意が払われる。例えば、トナーについては10μm の平均
粒度が狙いとなり、そして粉体塗料には50μm の平均粒
度が実用的である。
【0096】粉体(または粉体塗料)の摩擦電気的噴霧
は、標準の噴霧チューブ及び星形インサートを有する噴
霧装置を用いて、3bar の噴霧圧力の最大の粉体処理量
で行う。このためには、噴霧されるべき対象物を噴霧ブ
ース中に吊り下げそして約20cmの間隔をもって全面から
直接噴霧し、この際噴霧装置を更に動かすことはしな
い。次いで、噴霧した粉体のその帯電を、Intec(Dortmu
nd) 製の、粉体の摩擦電気的帯電を測定するための装置
を用いて測定する。その測定のためには、噴霧装置から
雲状に出てくる粉体のところに直接、測定装置の測定ア
ンテナをひらく。粉体塗料または粉体の静電的帯電から
生じる電流強度が示される(μA )。次いで、噴霧した
粉体塗料と付着したその塗料の重量の差から得られる付
着率を測定する(%)。
【0097】
【実施例】以下の実施例においては、“min ”は分をそ
して“h ”は時間を示す。 使用実施例1(静電試験) 混練装置を用いて、1部の量の化合物4を、99部のトナ
ーバインダー(スチレン- メタクリレート共重合体(60:
40) )に45分間にわたって均一に組み入れた。次いで、
この混合物を、実験室用として普遍的なミルを用いて微
粉砕し、次いで遠心分離分級機により分級した。所望の
粒子フラクション(4〜25μm )を、50〜200 μm の粒
度を有し(嵩密度 2.62 g/cm3)(FBM 100 A; Powder Te
chn.製)、スチレン- メタクリレート共重合体で被覆さ
れた磁鉄鉱粒子からなるキャリアーを用いて活性化し
た。
【0098】慣用のq/m 測定スタンドを用いて測定を行
った。25μm のメッシュサイズを有する篩を用いること
によって、トナーを吹き飛ばした際にキャリアーが持ち
越されないことを確実にした。測定は、50%の相対大気
湿度において行った。q/m 値[μC/g]を、活性化時間の
関数として測定した。ホスト1〜3及び化合物5〜81を
同様に組み入れそして測定した。 使用実施例2(粉体塗料の試験) 使用実施例1に記載の通りに、1部の量の化合物18、17
または9をスチレン/アクリレート樹脂に組み入れた。
分級後に得られた>25 μm の粒子フラクションを、3ba
r と5bar の空気圧でスプレーガンを用いて摩擦電気的
に噴霧し、そして帯電性と付着性を測定した。 比較例1(静電試験) 純粋なスチレン- アクリレートトナーバインダー(スチ
レン- メタクリレート共重合体 60:40) を用いて測定す
るために、使用実施例1の手順を繰り返すが、但し添加
物を混練しなかった(樹脂ブランク値)。このトナーバ
インダーを、50〜200 μm の粒度を有し(嵩密度 2.62
g/cm3) (FBM 100 A; Powder Techn.製)、スチレン- メ
タクリレート共重合体で被覆された磁鉄鉱粒子からなる
キャリアーで活性化した。
【0099】 比較例2(静電試験):使用実施例1に従い、Rhodopol
1部を組み入れそして測定した。
【0100】 比較例3(粉体塗料の試験) 添加物を含まない、純粋なスチレン/ アクリレートバイ
ンダー(Dialac(登録商標)S309)を、使用実施例1に
記載のように、混練することによって均一にし、微粉砕
しそして分級した。粉体塗料として噴霧するために、>2
5 μm のフラクションを、使用実施例2に記載のよう
に、スプレーガンを用いて噴霧しそして測定した。
【0101】 製造実施例1(一般的な形) 環状に結合したポリサッカライド 0.02molを使用した。
反応させるために、成分Gは脱イオン水、有機溶媒また
は水性/ 有機媒体中に溶解または懸濁させた。溶解し
た、懸濁したまたは固形の形の環状に結合したポリサッ
カライドを、この溶液/ 懸濁液に配量供給した。次い
で、必要に応じて加熱しながら、攪拌して反応を完結さ
せた。好ましい態様においては、この反応を、NaOH、Na
2CO3またはNH 4OH 等の塩基を添加することによって加速
することができる。この場合、設定されるpHは7〜14、
好ましくは8〜12である。
【0102】透明な溶液が生じた時点で反応は完了す
る。この透明反応溶液を、例えば蒸発、蒸留または噴霧
乾燥することによって溶媒から分離し、そして生じる固
形物を、──必要に応じて減圧及び乾燥剤を用いること
によってアシストして──高温下に乾燥させ、そして微
粉砕した。純粋な環状に結合したポリサッカライドに対
する───例えば示差熱分析を用いて───熱的性質の
変化を見ることにより首尾のよい合成を検出することが
できた。
【0103】上記の方法を化合物4〜81を製造するため
に使用した。 製造実施例2(化合物4) LiCl 0.84g (0.02mol)を脱イオン水60ml中に溶解した。
固形の12.9g のホスト3をこの溶液中に攪拌しながら導
入した。30〜100 ℃、好ましくは50〜80℃の温度に加熱
することによって、透明な溶液が生じ、これらは冷却し
た後でも、透明のままでありそして希液性の稠度を示し
た。水を減圧下及び30〜100 ℃、好ましくは60〜90℃の
温度でストリップし、そして残留する白色の固形物を単
離しそして微粉砕した。 DTA: 209℃; d50 = 33.3μm; d95 < 100μm; H2O: 12.4 %; 15〜19及び20〜24の領域(2θ) において
強い反射 更に水を除去するために、この固形物を減圧及び高温下
に再び乾燥することができる。
【0104】13.3g の包接化合物が単離された。 製造実施例3 (化合物17) 更に別の態様において、11.95gのホスト2(0.01mol) を
室温下に脱イオン水614ml 中に溶解した。この溶液に、
脱イオン水31ml中のナトリウムテトラフェニルボレート
3.42g (0.01mol)の溶液を攪拌しながら添加した。透明
な溶液が得られ、これを次いで70℃に加熱しそして冷却
した後に減圧下に濃縮した。
【0105】次いで、その残留物を、重量が一定になる
まで減圧下に高温で乾燥すると、白色の粉末状包接化合
物14.3g が得られた。 DTA: 214℃; d50 = 23.3μm; d95 < 100μm; H2O: 7.9%; 10〜15及び17〜22の領域(2θ) において強
い反射 製造実施例4(化合物18) 23.9g のホスト2(0.02mol) をKNO3 13.3g (0.13mol)と
一緒に脱イオン水200ml 中に懸濁させた。次いで、この
溶液を、水性NaOH (33% 濃度) を用いてpH11に調節し、
40〜80℃、好ましくは60℃に加熱し、そして30分間攪拌
した。加熱した後に透明な溶液が生じた。溶媒を減圧下
に留去しそして残った残留物を、重量が一定になるまで
減圧下に60〜140 ℃の温度で乾燥すると、白色の固形物
35g が得られた。 DTA:分解246 ℃; d50 = 23.9μm; d95<100μm; H2O: 3.7%; 17〜36 (2 θ) において強い反射 製造実施例5(化合物10) 11.95gのホスト2(0.01mol) を、Zn(NO3)2・6H2O 19.73
g (0.07mol) と一緒に脱イオン水100ml 中に溶解した。
次いで、この溶液を、水性NaOH (33% 濃度) を用いてpH
10に調節し、40〜80℃、好ましくは60℃に加熱し、そし
て30分間攪拌した。加熱した後に、透明な溶液が生じ
た。溶媒を減圧下に留去しそして残った残留物を、重量
が一定になるまで減圧下に80℃で乾燥すると、白色の固
形物27.2gが得られた。 DTA: 297℃; d50 = 4.2 μm; d95 < 100μm; H2O: 5.2%; 27〜39の領域(2θ) において強い反射

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3〜100 個のモノマーサッカライド単位
    を有しそしてその分子フレーム構造中に空隙を形成する
    環状に結合したポリサッカライドであるホスト化合物
    と、この空隙中にゲスト化合物として包接される一種ま
    たはそれ以上の化合物からなる包接化合物を、電子写真
    用トナー及び現像剤、摩擦電気的または動電気的に噴霧
    可能な粉体及び粉体塗料、及びエレクトレット材料中の
    荷電制御剤及び帯電改良剤として使用する方法。
  2. 【請求項2】 ホスト化合物が、式(I) 【化1】 で表される1,4-結合ピラノースまたは式(II) 【化2】 で表される1,6-結合ピラノース:[上記両式中、 n1は、6〜100 の数であり、 n2は、3〜100 の数であり、 R1、R2及びR3は、互いに独立して、同一かまたは異なっ
    ていて、ヒドロキシル; 分枝状または非分枝状の環状
    または開鎖のC1-C30- アルコキシ; 分枝状または非分
    枝状の環状または開鎖のC2-C30- アルケノキシ(この
    際、アルコキシ及びアルケノキシ基は部分的にまたは完
    全にフッ素化されていてもよい); 置換されていない
    -O- アリール(C6-C30)、または1〜5個のC1-C30- アル
    キル基またはC1-C30- アルコキシ基によって置換されて
    いる-O- アリール(C6-C30); -O-(C1-C4)- アルキル-
    (C6-C30) アリール; -O-(C60-C7 0)フラーレン; -O-
    (アルキレン(C0-C30)-Y- アルキル(C1-C30)) x 、-O-
    (アリール(C6-C30)-Y- アリール(C6-C30)) x 、-O-(ア
    リール(C6-C30)-Y- アルキル(C1-C30)) x 、-O-(アルキ
    レン(C0-C30)-Y- アリール(C6-C30)- アルキル(C0-C4))
    x (この際、x は1〜30、好ましくは1〜2であり、Y
    は化学結合、O 、S 、SO、SO2 、PR4 、PR4 3、Si、SiR4
    2 またはNR4 でありそして基R4は水素、C1-C4-アルキル
    またはC1-C4-アルコキシである); 基 -O-COR6(式中、
    R6はOH、飽和または不飽和であり、分枝状または非分枝
    状の環状または開鎖のC1-C18- アルキル、部分的にフッ
    素化されたまたは完全にフッ素化された(C1-C18)- アル
    キル、フェニル、C1-C18- アルキル- フェニルであ
    る);基 -O-PR7 2または-O-PR7 4 (式中、R7は、水素、
    メチル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、
    イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、tert.-ブチ
    ル、シクロヘキシル、シクロペンチル、フェニル、トリ
    ル、ベンジル、部分的にフッ素化されたまたは完全にフ
    ッ素化されたアルキル-(C1-C18) 、並びにO 、OH、S 及
    びNR8 2(この際、R8は水素、C1-C8-アルキルまたはフェ
    ニルである)である);基 -O-SO2R9 (式中、R9は、メ
    チル、エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、イ
    ソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、tert.-ブチ
    ル、シクロヘキシル、シクロペンチル、フェニル、トリ
    ル、ベンジル、部分的にフッ素化されたまたは完全にフ
    ッ素化されたアルキル-(C1-C18) 、O 、OR8 、S または
    NR8 2である);基 -O-SiR10 3(式中、R10 は、メチル、
    エチル、プロピル、ブチル、ビニル、アリル、イソプロ
    ピル、イソブチル、ネオペンチル、tert.-ブチル、シク
    ロヘキシル、シクロペンチル、フェニル、トリル、部分
    的にフッ素化されたまたは完全にフッ素化されたアルキ
    ル-(C1-C18) 、O 、OR8 、S またはNR8 2である);基 -O
    -BR11 2 (式中、R11 は、メチル、エチル、プロピル、
    ブチル、ビニル、アリル、イソプロピル、イソブチル、
    ネオペンチル、tert.-ブチル、シクロヘキシル、シクロ
    ペンチル、フェニル、トリル、部分的にフッ素化された
    または完全にフッ素化されたアルキル-(C1-C18) 、O 、
    OH、OR8 、S またはNR8 2である);式 -NH2 、-NHR12
    たは-NR12 2で表されるアミノ基(式中、各R12 は、同一
    かまたは異なっていて、1〜3個の複素原子N 、O 及び
    / またはS によって中断されていてもよい、C1-C30- 脂
    肪族- 、C7-C60- アリール脂肪族- またはC6-C30- 芳香
    族炭化水素- 基である);完全にフッ素化されたまたは部
    分的にフッ素化されたアルキル(C1-C18);またはアミノ
    基の窒素原子が、窒素、酸素、硫黄またはこれらの組み
    合わせから選択される更に別の複素原子を環中に含んで
    いてもよくそして更に別の環系に縮合または橋かけして
    いることにより変性されていてもよい、飽和または不飽
    和の芳香族または非芳香族の5〜7員環系の一部となっ
    ており; またはアンモニウム基 -NR12 4 + A - (式
    中、A - は無機または有機アニオンである);またはア
    ジド基 -N3であるか; あるいは基R1とR2、またはR2
    R3が一緒になって式 【化3】 で表される環系を形成し、そしてX は、-CH2R1、-CH2-N
    O2、-CH2- ハロゲン、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2OCO(C1-C
    4)アルキル、-CH2-O-SiR4 3、-CH2-O- トリチル、-COOH
    、-COO-(C1-C4)アルキル、-CH2-O-SO2-(C1-C4)- アル
    キルまたは-CH2-O-SO2-C6H4-(C1-C4)-アルキルである]
    である請求項1の使用方法。
  3. 【請求項3】n1が、6〜80、好ましくは6〜60の数であ
    り、n2が、3〜60の数であり、R1、R2及びR3が、互いに
    独立して、-O-(C2-C3-アルキレン-O) x -R5 (式中、R5
    は水素、C1-C4-アルキル、アセチル、ベンゾイルまたは
    ナフトイルであり、そしてx が1〜30の数である)、-P
    O(OH)2または-PO-(O-C6H5)2 である、請求項2の使用方
    法。
  4. 【請求項4】R1、R2及びR3が、互いに独立して、ヒドロ
    キシル、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプ
    ロピルオキシ、n-ブチルオキシ、イソブチルオキシ、te
    rt.-ブチルオキシ、ビニルオキシ、アリルオキシ、フェ
    ノキシ、ベンジルオキシ、-O-CF3、-O-(CH2CH2-O) x -R
    5 、-O-COR13(式中、R13 はC1-C8-アルキル、フェニル
    またはC1-C8-アルキル- フェニルである)、またはアン
    モニウム基 -NR14R15 (式中、R14 及びR15 は、互いに
    独立して、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ
    ロピル、n-ブチル、イソブチル、tert.-ブチル、アリ
    ル、ビニル、フェニル、ベンジルまたはトリルであ
    る)、またはこの際、窒素原子が、ピペリジル、モルホ
    リニル、ピリジニウムまたはキノリニウム環系の一部と
    なっており、またはアンモニウム基 -N (+) HR14R15A'
    (-) (式中、A'(-) はボレート、スルフェート、クロラ
    イド、ブロマイド、ニトレート、シアニド、ホスフェー
    ト、カルボネート、アセテートまたはアルコレートアニ
    オンである)であり、そしてX が、-CH2Cl、-CH2Br、-C
    OOCH3 、-CH2-O-Si(CH3)3 、-CH2-O-SO2-CH3または-CH2
    -O-SO2-C6H4CH3である、請求項2または3の使用方法。
  5. 【請求項5】 ホスト化合物が、式(I) 中、R1及びR2
    それぞれOHであり、X がCH2OH でありそしてn1が6〜8
    の数である、式(I) で表される1,4-結合シクロデキスト
    リンである請求項2〜4のいずれか一つの使用方法。
  6. 【請求項6】 ゲスト化合物が、分枝状または非分枝状
    であり、飽和または不飽和の、置換されたまたは置換さ
    れていない、芳香族または脂肪族の、環状または直鎖状
    アルコール;分枝状または非分枝状であり、飽和または
    不飽和の、置換されたまたは置換されていない、芳香族
    または脂肪族の、環状または直鎖状ケトン;分枝状また
    は非分枝状であり、飽和または不飽和の、置換されたま
    たは置換されていない、芳香族または脂肪族の、環状ま
    たは直鎖状アルデヒド;分枝状または非分枝状であり、
    飽和または不飽和の、置換されたまたは置換されていな
    い、芳香族または脂肪族の、環状または直鎖状カルボン
    酸;分枝状または非分枝状であり、飽和または不飽和
    の、置換されたまたは置換されていない、芳香族または
    脂肪族の、環状または直鎖状ポリアルコール;置換され
    たまたは置換されていないキノン類;分枝状または非分
    枝状であり、飽和または不飽和の、置換されたまたは置
    換されていない糖;分枝状または非分枝状であり、飽和
    または不飽和の、置換されたまたは置換されていない、
    芳香族または脂肪族の、環状または直鎖状エーテル;分
    枝状または非分枝状であり、飽和または不飽和の、置換
    されたまたは置換されていない、芳香族または脂肪族
    の、環状または直鎖状チオール;分枝状または非分枝状
    であり、飽和または不飽和の、置換されたまたは置換さ
    れていない、芳香族または脂肪族の、環状または直鎖状
    シアノ化合物;芳香族または脂肪族ニトロ化合物;第一、
    第二または第三アミン NR3(式中、R は、H 、OH、ハロ
    ゲン、または分枝状または非分枝状であり、飽和または
    不飽和の、置換されたまたは置換されていない、芳香族
    または脂肪族の環状または直鎖状の炭化水素基であ
    る);有機金属化合物、例えばフェロセンまたは金属ア
    ルキル;ホウ素化合物 BR3及びBR4 - (式中、R は上記
    の意味を有する);ケイ素化合物 SiR4 (式中、R は上
    記の意味を有する);燐化合物 PR'3 、PR'5またはPR'6
    (式中、R'は、H 、O 、S 、OH、ハロゲンまたは有機基
    である);硫黄化合物 SR'2 、SR'3、-SO3 - 、SR'4(式
    中、R'は上記の意味を有する);アンモニウム化合物 NR
    4 + (式中、R は、上記の意味を有する);無機カチオ
    ン、例えば一価、二価、三価または四価の金属カチオ
    ン;一価または二価の有機アニオン、好ましくはカルボ
    キシレート、フェノレート、チオレートまたはアルコレ
    ート; または無機アニオン、または上記の有機または
    無機アニオンの一つと上記のカチオンの一つとの塩;で
    ある請求項1〜5のいずれか一つの使用方法。
  7. 【請求項7】 ゲスト化合物が、脂肪族C1-C30- アルコ
    ール、オレフィン性不飽和のC2-C30- アルコール及び脂
    環式C3-C30- アルコール;脂肪族C3-C30- ケトン、オレ
    フィン性不飽和のC4-C30- ケトン、脂環式C4-C30-ケト
    ン及び芳香族C8-C30- ケトン;脂肪族C1-C30- アルデヒ
    ド、オレフィン性不飽和のC3-C30- アルデヒド、脂環式
    C4-C30- アルデヒド及び芳香族C7-C30- アルデヒド;脂
    肪族C1-C30- カルボン酸、オレフィン性不飽和のC3-C30
    - カルボン酸、脂環式C4-C30- カルボン酸及び芳香族C7
    -C30- カルボン酸;脂肪族C2-C30- ジカルボン酸、オレ
    フィン性不飽和のC4-C30- ジカルボン酸または芳香族C8
    -C30- ジカルボン酸;2〜10個のOH基を有する、脂肪族C
    2-C30- ポリアルコール、オレフィン性不飽和のC3-C30-
    ポリアルコール、脂環式C3-C30- ポリアルコール及び
    芳香族C6-C30-ポリアルコール;C6-C30- ヒドロキシ芳香
    族化合物;6〜30個の炭素原子を有するキノン類;モノ-
    またはジサッカライド;脂肪族C2-C30- エーテル、オレ
    フィン性不飽和のC3-C30- エーテル、脂環式C4-C 30- エ
    ーテル、アリール脂肪族C7-C30- エーテル及び芳香族C7
    -C30- エーテル;3〜100 個のエポキシ及び/ またはプ
    ロポキシ単位を有するポリエーテル;NH3 、モノ-(C1-C
    18)-アルキル- 、ジ-(C1-C18)-アルキル- 及びトリ-(C1
    -C18)-アルキル- アミン、窒素含有ヘテロ環; アミノ
    酸; アルカリ金属及びアルカリ土類金属カチオン、Zn
    2+、Mn2+、Co2+、Fe3+及びAl3+; NO3 - 、OH- 、HSO4
    - 、SO4 2- 、HSO3 - 、SO3 2- 、S2 - 、S2O3 2-、HCO3 -
    CO3 2- 、H2PO4 - 、HPO4 2-、PO4 3- 、CN- 、CF3SO3 -
    CF3COO- 、F - 、Cl- 、Br- 、I - 、PF6 - 、亜鉛テト
    ラシアナート、パークロレート、SiF6 2-、テトラフルオ
    ルボレート、テトラフェニルボレート; 飽和または不
    飽和であり、脂肪族または脂環式または芳香族のカルボ
    キシレートまたはスルホネート; 並びに式(IV) 【化4】 [式中、 R1' 及びR2' は、水素、アルキル(C1-C5) またはアルコ
    キシ(C1-C5) 基、ポリオキシアルキレン基、好ましくは
    ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレン基、ま
    たは式(アルキレン-(C1-C5)-O) n -R(式中、R は、水
    素原子またはアルキル(C1-C4) 基でありそしてn は1〜
    10の数である)の基であり、そしてX 及びY はそれぞれ
    アルキレン(C1-C5) である]で表されるジスルホピロリ
    ジニウムベタインである、請求項1〜6のいずれか一つ
    の使用方法。
  8. 【請求項8】 環状に結合したポリサッカライド(ホス
    ト化合物)が、基R1、R2、R3及びX がそれぞれ同じ意味
    を有する、それぞれ同一のまたは鏡像異性体のサッカラ
    イド単位からなるか、あるいはこれらの単位の鏡像異性
    体混合物からなる請求項1〜7のいずれか一つの使用方
    法。
  9. 【請求項9】 同一かまたは異なるゲスト化合物を有す
    る包接化合物の混合物または混晶を使用する請求項1〜
    8のいずれか一つの使用方法。
  10. 【請求項10】 慣用のトナーバインダーと、0.01〜50
    重量%、好ましくは0.5 〜20重量%の量の、請求項1〜
    9のいずれか一つに記載した少なくとも一種の包接化合
    物からなる電気写真用トナー。
  11. 【請求項11】 包接化合物を均一にトナーバインダー
    中に組み入れる、請求項10に記載の電気写真用トナーの
    製造方法。
  12. 【請求項12】 エポキシド、カルボキシルまたはヒド
    ロキシル基を含むポリエステルまたはアクリル樹脂、あ
    るいはこれらの樹脂の組み合わせと、0.01〜50重量%、
    好ましくは0.5 〜20重量%の量の、請求項1〜9のいず
    れか一つに記載した少なくとも一種の包接化合物からな
    る粉体または粉体塗料。
  13. 【請求項13】 包接化合物を均一に樹脂中に組み入れ
    る請求項12に記載の粉体または粉体塗料の製造方法。
  14. 【請求項14】 3〜100 個のモノマーサッカライド単
    位を有しそしてその分子フレーム構造中に空隙を形成す
    る環状的に結合されたポリサッカライドであるホスト化
    合物と、この空隙中にゲスト化合物として挿入される一
    種またはそれ以上の化合物からなり、0.1 μm 〜1000μ
    m 、好ましくは0.5 μm 〜100 μm の固形物粒度、カー
    ル- フィッシャー方法によって測定された0.1 〜20%の
    水含有率及び200 ℃より高い熱安定性を有する、包接化
    合物。
  15. 【請求項15】 ホスト化合物が請求項2〜5のいずれ
    か一つに記載の化合物であり、そしてゲスト化合物が請
    求項6または7に記載の化合物である、請求項14の包
    接化合物。
  16. 【請求項16】 ホスト化合物が請求項5に記載される
    化合物であり、そしてゲスト化合物が、LiCl、ZnCl2
    SrCl2 、オクタデシル 3-(3,5-ジ-tert.- ブチル-4- ヒ
    ドロキシフェニル) プロピオネート、Na2CO3、NaBF4
    Zn(NO3)2、CdCl2 、FeSO4 、蓚酸、NaB(C6H5)4、KNO3
    ココナッツアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロ
    ライド、サリチル酸、ステアリン酸、MnSO4 、トリフェ
    ニルアミン、Naトリフルオルメタンスルホネート、CH3C
    OONa、p-ベンゾキノン、アントラセン、2,5-ジ-tert.-
    ブチル- ヒドロキノン、トリエチルアミン、テトラメチ
    ルホスホニウムクロライド、フェロセン、KPF6、K2Mo
    O4、アスコルビン酸、K ソルベート、グルコン酸、DL-
    リンゴ酸、トリペンタエリトリトール、アドニトール、
    ヒドロインダンチン、Ca(NO3)2、CaSO4 、Al(NO3)3、プ
    ロピオン酸、グリコールビス[3,3- ビス(4'-ヒドロキシ
    -3'-tert.-ブチルフェニル) ブタノエート]、ペンタエ
    リトリトールテトラキス[3,5- ジ-tert.- ブチル-4- ヒ
    ドロキシフェニルプロピオネート] 、β, β'-チオジ
    (プロピン酸ラウリルエステル)、β,β'-チオジ(プ
    ロピオン酸ステアリルエステル)、ジオクタデシルジフ
    ルフィド、トリス(2,4- ジ-tert.- ブチルフェニル)ホ
    スフィット、C12/C14-アルキルトリメチルアンモニウム
    -Cl 、安息香酸、ジデシルジメチルアンモニウムクロラ
    イド、ジデシルメチルアルコキシアンモニウムプロピオ
    ネート、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライ
    ド)、K2CO3 、N-(トリヒドロパーフルオルアルケン)
    -N,N,N- トリアルキルアンモニウムメトスルフェート、
    2,4,5,2',3',4'- ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2,
    4,6-トリヒドロキシ安息香酸または1,1,1-トリヒドロキ
    シメチルエタンである請求項14または15の包接化合物。
  17. 【請求項17】 環状に結合したポリサッカライドを、
    7〜14、好ましくは8〜12のpHにおいてゲスト化合物と
    反応させ、そして生じる包接化合物を噴霧乾燥するか、
    あるいは乾燥及び微粉砕する、請求項14〜16のいずれか
    一つの包接化合物を製造する方法。
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