JPH08316676A - 電子装置および筐体構造およびその冷却ユニット - Google Patents

電子装置および筐体構造およびその冷却ユニット

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JPH08316676A
JPH08316676A JP11568495A JP11568495A JPH08316676A JP H08316676 A JPH08316676 A JP H08316676A JP 11568495 A JP11568495 A JP 11568495A JP 11568495 A JP11568495 A JP 11568495A JP H08316676 A JPH08316676 A JP H08316676A
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housing
cooling
humidity
electronic device
temperature
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JP11568495A
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Inventor
Hideyuki Kimura
秀行 木村
Katsuo Oki
克夫 大木
Toshihiro Komatsu
利広 小松
Tadakatsu Nakajima
忠克 中島
Noriyuki Ashiwake
範行 芦分
Takayuki Shin
隆之 新
Toshio Hatada
敏夫 畑田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却手段を有する電子装置及び筐体構造及び
その冷却ユニットに加湿手段を具備し、該筐体内の冷却
空気の温度及び湿度を制御する。 【構成】 加湿手段として、筐体1の壁の一部を、湿度
に応じて水分を吸収したり放出したりする機能を有する
吸・放湿材15で構成し、該吸・放湿材15により高湿
度側の空気から低湿度側の空気に水分を移動させる。 【効果】 冷却空気の温度と湿度の両方を所望の範囲内
に制御でき、該電子装置等の障害の原因となる電子部品
の結露及び静電気を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子装置および筐体構造
およびその冷却ユニットに係り、特に、多数の発熱電子
部品を有する電子機器あるいはそれを用いた電子計算機
等の湿度を制御するのに好適な電子装置および筐体構造
およびその冷却ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】電子計算機や通信装置等の電子装置で
は、CPUやLSI等の発熱電子部品(半導体部品)を冷
却する冷却空気の温度および湿度制御が、信頼性確保の
上で重要である。該発熱電子部品を有する電子装置の冷
凍サイクルを利用した冷却法としては、たとえば、特開
平6−119083号公報に記載のような電子機器の冷
却装置、および特開平4−320399号公報に記載の
ような電子機器の冷却装置等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−11908
3号公報に記載の従来技術は、断熱された筐体内に冷凍
サイクルを設け、電子部品の温度を制御しようとするも
ので、該電子部品の結露を防止するため、内部温度を温
めるヒータが備えられている。また、特開平4−320
399号公報に記載の従来技術は、断熱された筐体内
に、温度調節手段に加えて除湿用熱交換器を具備してお
り、電子部品の結露を防止するため、該除湿用熱交換器
で筐体内空気を除湿する構成になっている。
【0004】しかしながら、これら2つの従来技術は、
いずれも筐体内電子部品の温度制御と除湿による電子部
品の結露防止を行うことはできるが、より信頼性の高い
電子装置の筐体構造を提供するには、筐体内電子部品の
温度制御(冷却・加熱)と湿度制御(除湿・加湿)の両
方が、きめ細かく行われることが望ましい。
【0005】一般の装置では、前記従来技術に見られる
ように、温度制御(冷却)と除湿のみが中心に行われ、
加湿手段は有していない。しかし、実際の電子装置等で
は、スイッチング部品も多数搭載されており、低湿度時
には静電気を発生する等大きな障害の原因となるため、
加湿手段も具備していることが望まれる。
【0006】本発明の目的は、電子装置の筐体内に加湿
手段を具備し、電子部品の温度制御と湿度制御の両方
が、きめ細かく行える電子装置および筐体構造およびそ
の冷却ユニットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子装置は、電子部品を収納する筐体を構成
する壁の少なくとも一部を、湿度に応じて水分を吸収し
たり放出したりする吸・放湿材料で構成し、前記吸・放
湿材料により高湿度側の空気から吸収した水分を低湿度
側の空気に放出することにより、前記筐体内の湿度が制
御されることを特徴とするものである。
【0008】また、筐体内に発熱する電子部品を収納
し、前記電子部品を空冷により冷却するように構成され
た電子装置において、前記筐体を構成する壁の少なくと
も一部を、湿度に応じて水分を吸収したり放出したりす
る吸・放湿材料で構成し、前記吸・放湿材料により高湿
度側の空気から吸収した水分を低湿度側の空気に放出す
ることにより、前記筐体内の冷却空気の湿度が制御され
ることを特徴とするものである。
【0009】また、筐体内に、発熱する電子部品、送風
手段、および冷却空気を供給する冷却器を具備し、前記
冷却空気により前記電子部品を強制空冷するように構成
された電子装置において、前記筐体を構成する壁の少な
くとも一部を、湿度に応じて水分を吸収したり放出した
りする吸・放湿材料で構成し、前記吸・放湿材料により
高湿度側の空気から吸収した水分を低湿度側の空気に放
出することにより、前記筐体内の冷却空気の湿度が制御
されることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の筐体構造では、内部に発熱
部品を有する冷却筐体の表面の少なくとも一部を壁で覆
い、該筐体内に冷却空気を供給する冷却器および温度調
節器を具備し、前記発熱部品の温度を制御するようにし
た筐体構造において、前記筐体に加湿手段を具備したこ
とを特徴とするものであり、また、前記加湿手段が、冷
却筐体を構成する壁の少なくとも一部に設けた湿度に応
じて水分を吸収したり放出したりする吸・放湿材料であ
って、該吸・放湿材料により高湿度側の空気から吸収し
た水分を低湿度側の空気に放出し、前記筐体内の空気の
湿度を制御することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の冷却ユニットでは、圧縮
機、凝縮器、蒸発器および膨張機構等の冷凍サイクルを
有する筐体により構成される冷却ユニットにおいて、前
記筐体を2つに分割して放熱室および吸熱室を設け、前
記放熱室に凝縮器を設け、前記吸熱室に冷却器として蒸
発器を設けるとともに、前記吸熱室に冷却空気が出入り
する少なくとも2つの開口部を設け、さらに前記吸熱室
に加湿手段を具備したことを特徴とするものであり、前
記加湿手段が、前記吸熱室を構成する壁の少なくとも一
部に設けた湿度に応じて水分を吸収したり放出したりす
る吸・放湿材料であって、前記吸・放湿材料により高湿
度側の空気から吸収した水分を低湿度側の空気に放出
し、前記吸熱室内の冷却空気の湿度を制御することを特
徴とするものである。
【0012】
【作用】上記構成の電子装置および筐体構造およびその
冷却ユニットでは、加湿手段を設けることにより低湿度
時に発生する静電気発生等の障害を防止できるなど、き
めの細かい対応ができる。また、加湿手段として、湿度
に応じて水分を吸収したり放出したりする機能を有する
吸・放湿材料を、それぞれの筐体壁の一部に用いること
により、次のような作用が得られる。
【0013】まず、空気の相対湿度が、筐体内の冷却空
気より周囲の空気の方が高い場合、上記吸・放湿材料
は、その外表面を介して相対湿度が高い周囲空気から水
分を迅速に吸収し、その水分は直ちに該材料内部まで浸
透する。一方、該材料は、その内表面を介して相対湿度
が低い筐体内の冷却空気に水分を迅速に放出する。この
ため、湿度に応じて水分を吸収したり放出したりする機
能を有する吸・放湿材料を介して、周囲空気から奪った
水分が筐体内の冷却空気に移動し、該筐体内の冷却空気
が加湿されることになる。本発明の前記加湿手段では、
周囲空気から水分を得るため、給水配管や補給水タンク
および加湿器等の付属設備が全く不要で、該材料のみで
構成できるという大きな特徴がある。
【0014】本発明の加湿手段に、冷凍サイクルの蒸発
器を用いた除湿手段を付加することにより、筐体内の冷
却空気の湿度を制御することが可能になる。さらに、上
記吸・放湿材料および蒸発器を最適化することにより、
筐体内の冷却空気の相対湿度を任意の範囲内に制御する
ことも可能になり、電子装置等の障害の原因となる電子
部品の高湿度時の結露や低湿度時の静電気の発生などを
防止し、きめの細かい対応をすることができる。
【0015】また、空気の相対湿度が、筐体内の冷却空
気より周囲の空気の方が低い場合、上記吸・放湿材料
は、逆に、除湿手段として作用する。まず、該材料は、
その内表面を介して相対湿度が高い筐体内の冷却空気か
ら水分を迅速に吸収し、その水分は直ちに該材料内部ま
で浸透する。一方、該材料は、その外表面を介して相対
湿度が低い周囲空気に水分を迅速に放出する。このた
め、湿度に応じて水分を吸収したり放出したりする機能
を有する該材料を介して、筐体内の冷却空気から奪った
水分が周囲空気に移動し、筐体内の冷却空気が除湿され
ることになる。
【0016】湿度に応じて水分を吸収したり放出したり
する機能を有する吸・放湿材料の一例としては、母材に
布を用い、この布に高分子材等から構成される特殊な吸
湿剤を含浸させたものがある。また、該吸・放湿材料の
水分吸収量は、該材料内に含浸させる吸湿剤の量を制御
することにより自由に設定できるし、該材料の表面積の
大きさによっても制御できる。
【0017】ここで、上記吸・放湿材料の母材の布とし
て不織布を用いることができる。また、応用できる他の
材料として、形状記憶ポリマーをナイロン等の生地の片
面に薄くコーティングしたものや、ラミネート状に製作
した、いわゆる透湿性素材を用いてもよい。ここで、形
状記憶ポリマーは、ポリウレタン系の形状記憶樹脂であ
り、生地としてはナイロン以外にポリエステル等でもよ
い。この場合も、不織布を用いてもよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1および図2により、本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明の電子装置筐体1の側面断面
図、図2は、その電子装置筐体1の斜視図である。ここ
では、電子装置の一例として電子計算機を取上げ、該電
子計算機を中心に説明する。なお、本発明でいう電子装
置は、CPU、LSIおよび抵抗器等の電子部品(半導
体部品)や電磁リレー等の発熱部品を有する装置であっ
て、電子計算機以外に、サーバ機、磁気デイスク装置、
電話交換機、通信装置、測定装置、制御装置等を含むも
のとする。
【0019】これらの図において、プリント基板2はC
PUやLSI等の発熱する電子部品3を多数搭載し、筐
体1の前部に2段に積層(2a、2b)されている。各段
には、図2に示すように、複数枚のプリント基板2が並
置されている。プリント基板2の積層段数および各段当
たりの枚数は、該電子装置の性能等により決まるもの
で、実装上は、1段または3段以上であってもよい。ま
た、プリント基板2上に搭載される電子部品3には、放
熱性能を向上させるための放熱フィンが設けられていて
もよい。送風手段は、ここではブロア4を示しており、
プリント基板2の下部(上流側)に置かれている。ブロア
4以外の送風手段として、ファンや圧縮機等であっても
よい。
【0020】冷却空気を供給する冷却器5は、筐体1の
後部中央に設けられている。冷却器5は、後述するよう
に冷凍サイクルの蒸発器であってもよいし、別に設けた
チラーユニット等から導かれる冷水が流れる冷却器であ
ってもよい。冷却空気6は、ブロア4から上方に吐き出
され、下段のプリント基板2a間、上段のプリント基板
2b間をそれぞれ通過しながら温められて、筐体1の上
部から後部に回り、冷却器5で冷されて筐体1の下部か
ら前部に回り、再びブロア4に吸い込まれる。そして、
冷却空気6は冷却流路内で連続的に循環し、電子部品3
を強制空冷するようになっている。
【0021】また、筐体1は、内部を前後に仕切る仕切
り板7、筐体1の前面に設けられた開閉可能なドア8、
筐体1の天井板9、筐体1の底板10、筐体1の後部側
板11等で構成され、各板8、9、10、11の内側に
は、内張り材12として断熱材か防音材のいずれか、ま
たは、両方が貼られている。フレーム13は筐体1の骨
組みを構成するもので、ロの字形やL字形のアングル等
で構成される。
【0022】ここで、内張り材12は、断熱材か防音材
のいずれか一方の性能のみ有した材料で構成するより
も、両者の性能を兼ね備えている材料で構成する方がよ
く、一般にはウレタンフォームやグラスウール等が用い
られる。なお、より一層の断熱が要求される電子装置に
おいては、真空断熱を用いてもよい。また、各板8、
9、10、11は、一般に鋼板等で作られるため、遮音
材としての効果が期待できる。ここで、各板8、9、1
0、11およびその内張り材12は、筐体1の壁を構成
しており、図では筐体1の全面を壁で覆っているため、
冷却空気6は周囲空気に対して、ほぼ完全に遮断され、
分離している。
【0023】このため、電子装置を運転している場合
は、筐体1の壁を介して筐体内冷却空気6と周囲空気が
混合することはほとんどないが、電子装置を長期間停止
している場合は、壁と壁との間の僅かな隙間から筐体内
冷却空気6と周囲空気がゆっくりと混合するものと思わ
れる。ここで、筐体1の断熱および防音がそれ程必要で
ないときは、筐体1の壁構成は、各板8、9、10、1
1のみで内張り材12がなくてもよい。また、筐体1の
壁は、各板材(8、9、10、11)のみの場所と各板材
に内張り材12を貼付た場所が混在していてもよい。さ
らに、筐体1の中央に設ける仕切り板7も断熱材で構成
するのが望ましい。キャスター兼ストッパー14は筐体
1の移動時および固定時に使用する。
【0024】次に、本発明の加湿手段について述べる。
図1において、吸・放湿材15が、湿度に応じて水分を
吸収したり放出したりする機能を有する材料である。吸
・放湿材15は、冷却空気6の流れ方向において、冷却
器5の上流部側に、筐体1の壁の一部を構成するように
設けられ、吸・放湿材15の外面部には、よろい戸16
を有する後部側板11aが設けられ、このよろい戸1
6、および吸・放湿材15を介して、水分のみが筐体内
外の空気間で行き来できるようになっている。矢印17
は、この場合の水分の移動方向を示す。
【0025】温度検出器18と湿度検出器19は、冷却
空気6の温度と湿度を検出する検出器で、いずれも最前
列プリント基板2aの流入側直前の冷却空気6の温度T
1と湿度φ1を測る位置に設けられている。温度検出器
18としては、熱電対かサーミスタのような安価なもの
でよく、湿度検出器19としては、静電容量式の湿度セ
ンサでよく、最低限各1個あればよいが、信頼性を増す
ため各2〜3個以上設けてもよい。また、温度検出器1
8と湿度検出器19とを合体し、一つの検出器として構
成してもよい。
【0026】該検出器18、19により検出される最前
列プリント基板2aの流入側直前の冷却空気6の温度T
1と湿度φ1とは、一列目プリント基板2a上の発熱す
る最上流側電子部品を通過する冷却空気6の温度と湿度
に相当し、電子部品3の許容温度(ICチップのジャン
クション温度等)や結露および静電気防止の観点から、
望ましくは、温度がT1=16〜22℃、相対湿度がφ
1=55%〜75%、になるように制御するのがよい。
この制御される温度T1と湿度φ1は、電子部品3の冷
却による冷却空気6の温度上昇と、それに伴う相対湿度
の低下を考慮して決められる。
【0027】図1に示した吸・放湿材15の位置および
筐体1全体の構成は、環境低湿時、例えば冬季の筐体1
内の冷却空気6の加湿手段として有効で、冬季乾燥時の
電子部品3の静電気防止等に効果がある。図1〜図3を
用いて、その理由および作動原理を説明する。図3は、
一般によく利用される湿り空気線図で、横軸は乾球温度
T、縦軸は絶対湿度x、右上がりの線は等相対湿度線φ
である。
【0028】冬季は、室内および室外とも乾燥状態にあ
り、相対湿度φが20〜30%以下になることが多い。
今、一例として、停止している電子装置筐体1が温度制
御された室内に置かれており、その室内空気の温度と相
対湿度が、図3の点に示すように、22℃、30%で
あったとすると、筐体1内の冷却空気6の温度と湿度も
同程度と考えられる。このままの絶対湿度で長時間電子
装置を運転すると、温度上昇時に冷却空気6の相対湿度
が低くなり、静電気を発生し、障害を起こす危険性があ
る。
【0029】しかしながら、本発明の筐体では、吸・放
湿材15により周囲空気の水分が筐体1内に補給され、
筐体1内の空気の湿度を静電気を防止できるところまで
高くすることができる。まず、筐体1内外とも22℃、
30%の温度と湿度の状態で電子装置を運転すると、筐
体1内のプリント基板2の流入側直前の冷却空気6(T
1=22℃、φ1=30%)は、2段のプリント基板2
a、2bを冷却することにより温度上昇し、それに伴っ
て相対湿度は低下する。
【0030】その昇温後の冷却空気6の温度をT2、相
対湿度をφ2とする。例として、冷却空気6のプリント
基板2の冷却による温度上昇を10℃とすると、T2=
32℃、φ2≒16%(図3の点)になる。相対湿度
は、絶対湿度xを一定に保って推定計算したものであ
る。そして、該温度と湿度の状態の冷却空気6は、筐体
1後部上方に設けられた吸・放湿材15に直面する。
【0031】ここで、吸・放湿材15の外表面に接する
周囲空気の温度T0と湿度φ0は、前記したようにT0
=22℃、φ0=30%であり、吸・放湿材15の内表
面に接する冷却空気6の温度T2と湿度φ2は、T2=
32℃、φ2=16%であるから、吸・放湿材15の内
外に湿度差Δφ=14%(=30%−16%)が生じ、吸
・放湿材15を介して水分の移動が起こる。つまり、空
気の相対湿度が、筐体内の冷却空気6より周囲の空気の
方が高いため、吸・放湿材15は、その外表面を介して
相対湿度が高い周囲空気から水分を迅速に吸収し、その
水分は直ちに吸・放湿材15内部まで浸透する。
【0032】一方、吸・放湿材15は、その内表面を介
して相対湿度が低い筐体1内の冷却空気6にその吸収し
た水分を迅速に放出する。このため、吸・放湿材15を
介して、周囲空気から奪った水分が筐体1内の冷却空気
6に移動し、冷却空気6が加湿されることになる。この
加湿後の冷却空気6の温度と湿度をT3およびφ3とす
ると、T3≒T2であるが、φ3>φ2となる。
【0033】ここで、相対湿度の増加量((φ3−φ2)
=冷却空気6の水分増加量=絶対湿度xの増加量)は、
ある程度自由に設定できる。一例として、吸・放湿材1
5として、母材に布を用い、該布に高分子材等から構成
される特殊な吸湿剤を含浸させた材料を用いた場合、吸
・放湿材15の水分吸収量は、該材料内に含浸させる吸
湿剤の量で制御することができる。つまり、布内への吸
湿剤の含浸量を増加させると、吸・放湿材15の水分吸
収量は増加する。また、該材料の表面積を変化させるこ
とによっても制御できる。
【0034】ここで、母材の布として不織布を用いても
よい。また、応用できる他の材料として、形状記憶ポリ
マーをナイロン等の生地の片面に薄くコーティングした
ものや、ラミネート状に製作した、いわゆる透湿性素材
を用いてもよい。ここで、形状記憶ポリマーは、ポリウ
レタン系の形状記憶樹脂であり、生地としてはナイロン
以外にポリエステル等でもよい。この場合も、不織布を
用いてもよい。
【0035】冷却器5の流入側の冷却空気6の温度と湿
度を、T3(T3≒T2)およびφ3(φ3>φ2)とし
て、該冷却器5により冷却空気6を除湿しないように冷
却し、冷却空気6を所望する設定温度T1=22℃(温
度検出器18により検出される設定温度)に制御したと
すると、そのときの相対湿度φ1は起動運転時の相対湿
度30%より高くなっている。この冷却空気6の循環を
連続的に繰り返すことにより、該筐体1内の冷却空気6
の相対湿度が徐々に高くなるため、吸・放湿材15を介
しての加湿量は徐々に減少するが、この加湿手段により
冷却空気6の相対湿度(φ1)を周囲空気の相対湿度(φ
0)より高くすることが可能で、静電気防止等に大きな
効果を発揮する。
【0036】吸・放湿材15を介しての水分移動量(加
湿量)がなくなる(平衡に達する)のは、相対湿度φ2と
φ0が等しくなったときである。なお、冷却空気6の相
対湿度が所望する設定値より高くなったときは、冷却器
5の冷媒の温度レベルや冷却空気6の風量を調節し、冷
却器5により除湿すればよい。つまり、吸・放湿材15
を用いた加湿手段と冷却器5を用いた除湿手段および湿
度検出器19を利用することにより、筐体1内の冷却空
気6の湿度を自由に制御することができ、プリント基板
2の流入側直前の冷却空気6の湿度を所望の湿度に制御
することができる。
【0037】ここでは、ブロア4の発熱による冷却空気
6の温度上昇は小さいと考え、プリント基板2の流入側
直前の温度(温度検出器18の温度)と、冷却器5の流出
側の温度を同じ温度T1として扱ったが、ブロア4の発
熱による冷却空気6の温度上昇が大きいときは、前記2
つの温度を切り分けて考えた方がよい。相対湿度につい
ても同様である。
【0038】また、上記検討例では、プリント基板2冷
却による冷却空気6の温度上昇を10℃としたが、より
温度上昇が大きい場合、吸・放湿材15の内外の湿度差
Δφが前記14%より大きくなり、より多くの水分を移
動させることができる。たとえば、温度上昇を20℃
(T2=42℃、φ2≒9%)とすると、湿度差Δφは2
1%になる。さらに、上記実施例は、強制空冷の場合を
例にとって説明したが、筐体1内の冷却が自然空冷であ
ってもよく、プリント基板2を通過して温められた(相
対湿度が低くなった)冷却空気6のところで、強制空冷
の場合と同様に吸・放湿材15により加湿すればよい。
【0039】図4は本発明の他の実施例で、図1と同
様、本発明の電子装置の筐体1の側面断面図である。図
1と異なる点は、吸・放湿材15が冷却器5の下流側
に、筐体1の壁の一部を構成するように設けられてい
る。この吸・放湿材15の位置および筐体1全体の構成
は、夏季および梅雨季の筐体1内の冷却空気6の除湿手
段として有効で、夏季および梅雨季高湿時の結露防止等
に効果がある。
【0040】前出の図3(湿り空気線図)を用い、以下
に、その理由と作動原理を説明する。ただし、この場
合、除湿手段として作用することに注意する必要があ
る。夏季および梅雨季は、室内および室外とも高湿度状
態にあり、相対湿度φが60〜70%以上になることが
多い。今、一例として、停止している電子装置筐体1が
温度制御された室内に置かれており、その室内空気の温
度と相対湿度が、図3の点に示すように、26℃、6
0%であったとすると、筐体1内の冷却空気6の温度と
湿度も同程度と考えられる。
【0041】まず、筐体1内外とも26℃、60%の温
度および湿度の状態で電子装置を運転すると、冷却空気
6は2段のプリント基板2a、2bを冷却することによ
り温度上昇し、それに伴って相対湿度は低下する。その
昇温後の冷却空気6の温度をT2、相対湿度をφ2とす
る。そして、該温度と湿度の状態の冷却空気6は、筐体
1後部に回り、冷却器5に至る。この間、絶対湿度xは
一定に保たれていると考える。
【0042】冷却器5の流入側の冷却空気6の温度およ
び湿度をT2およびφ2として、冷却器5により冷却空
気6を冷却し、冷却空気6を所望する設定温度T3=2
2℃(T3≒T1)に制御したとすると、そのときの相対
湿度φ3は、φ3≒77%(図3の点)になる。この相
対湿度は、絶対湿度xを一定に保って推定計算したもの
である。そして、該温度と湿度の状態の冷却空気6は、
筐体1後部下方に設けられた吸・放湿材15に直面す
る。
【0043】ここで、吸・放湿材15の外表面に接する
周囲空気の温度T0と湿度φ0は、T0=26℃、φ0
=60%であり、吸・放湿材15の内表面に接する冷却
空気6の温度T3と湿度φ3は、T3=22℃、φ3≒
77%であるから、吸・放湿材15の内外に湿度差Δφ
=17%が生じ、吸・放湿材15を介して水分の移動が
起こる。つまり、空気の相対湿度が、筐体1内の冷却空
気6より周囲の空気の方が低いため、吸・放湿材15
は、その内表面を介して相対湿度が高い冷却空気6から
水分を迅速に吸収し、その水分は直ちに吸・放湿材15
の内部まで浸透する。
【0044】一方、吸・放湿材15は、その外表面を介
して相対湿度が低い周囲空気にその吸収した水分を迅速
に放出する。このため、吸・放湿材15を介して、筐体
1内の冷却空気6から奪った水分が周囲空気に移動し、
冷却空気6が除湿されることになる。この除湿後の冷却
空気6の温度と湿度をT1およびφ1とすると、T1≒
T3であるが、φ1<φ3となる。この冷却空気6の循
環を連続的に繰り返すことにより、該除湿手段によって
冷却空気6の相対湿度(φ1)を周囲空気の相対湿度(φ
0)より低くすることが可能になる。なお、該除湿手段
だけでは十分な除湿が行えない場合は、冷却器5の冷媒
の温度レベルや冷却空気6の風量を調節し、冷却器5に
より除湿を補助すればよい。
【0045】以上の実施例では、冬季および夏季、梅雨
季で、吸・放湿材15の設置位置(冷却器5の上流側か
下流側)が異なり、季節毎に使い分ける必要がある。そ
の対応例として、次のことが考えられる。一つは、筐体
1の後部全面(冷却器5の上流側から下流側にかけて)に
吸・放湿材15を設けておき、季節または周囲空気の温
度と湿度の条件に応じて必要箇所の吸・放湿材15が作
用するように、吸・放湿材15の表面に設けたカバーを
移動する方法である。
【0046】図1および図4では、カバーを上下方向に
移動させればよい。もう一つは、筐体1後部の上部か下
部のどちらか一方(冷却器5の上流側か下流側)に、吸・
放湿材15を設けておき、季節毎に、筐体1後部側板1
1の上下を逆転させる方法である。しかし、これらの操
作は面倒であるため、吸・放湿材15を冬季の加湿手段
(図1)のみに利用し、夏季および梅雨季の除湿手段には
冷却器5を利用するように固定してもよい。これらは、
状況に応じて選択すればよい。なお、ここで、冬季およ
び夏季、梅雨季の吸・放湿材15の吸水性能(水分吸収
量)は異なる場合が多いので、仕様に応じて選択する必
要がある。
【0047】次に、本発明の電子装置の設置環境につい
て説明する。図5は、電子装置の筐体1を計算機室およ
び事務室等、ある程度温度制御された室内20に設置し
た場合の実施例で、電子装置の筐体1は図1等を簡略化
して記述したものである。ここで、冷却器5は冷凍サイ
クルの蒸発器で筐体1内に設けられ、該冷凍サイクルの
凝縮器21は室外に設けられている。また、該冷凍サイ
クルの圧縮機22は、凝縮器21と同様室外に設けら
れ、膨張機構23は、蒸発器5と同様に筐体1内に設け
られ、室内と室外の冷凍サイクル部品間は、冷媒配管2
4で接続されている。ファン25は凝縮器21用ファ
ン、ユニット26は前記室外部品を囲む室外ユニット、
部屋構成壁27は部屋を構成する壁、床および天井であ
る。なお、蒸発器5および凝縮器21以外の部品は、前
記室内および室外に限る必要はない。
【0048】本構成では、プリント基板2に搭載した電
子部品3等から冷却器(蒸発器)5を介して奪った熱は、
該室外ユニット26の凝縮器21により室外の周囲空気
に放熱されるため、計算機室および事務室等の室内20
に電子装置の筐体1を設置しても、室内20が電子装置
によって温度上昇することはない。ただし、本構成は、
冷却系が室内と室外に分かれるため、冷媒配管24等の
配管系が固定され、冷却筐体1を自由に移動させること
は難しく、固定形の冷却筐体となってしまう。
【0049】これに対し、図6は、電子装置の筐体1を
2つの部屋に分割し、第1の筐体28と第2の筐体29
を設け、冷却器5は冷凍サイクルの蒸発器で、プリント
基板2と同じ第1の筐体28内に設け、冷凍サイクルの
凝縮器21は第2の筐体29内に設け、該電子装置の筐
体全体を室内に設置した場合の実施例である。また、冷
凍サイクルの圧縮機22は、凝縮器21と同じ第2の筐
体29内に設けられ、膨張機構23は、蒸発器5と同じ
第1の筐体28内に設けられている。第1の筐体28と
第2の筐体29の冷凍サイクル部品間は、冷媒配管24
で接続されている。
【0050】本構成では、第1の筐体28内でプリント
基板2に搭載した電子部品3等から冷却器(蒸発器)5を
介して奪った熱は、隣接する第2の筐体29の凝縮器2
1により電子装置の筐体1の周囲空気に放熱されるた
め、計算機室および事務室等の室内20に筐体1を設置
すると、室内20が電子装置の放熱によって温度上昇す
る。しかし、本構成は、一つの筐体1内で冷却系が閉じ
るため、スタンドアロン形の冷却筐体として、室内を自
由に移動させることができるという大きな特徴がある。
ここで、蒸発器5、凝縮器21以外の冷凍サイクル構成
部品である圧縮機22および膨張機構23等の設置場所
は、前記に限る必要はない。
【0051】図5および図6の以上の説明では、いずれ
も電子装置の筐体1を計算機室および事務室等、室内2
0に設置する場合を述べたが、これら電子装置の筐体1
の設置場所は、作業現場や室外、または屋外であっても
よい。特に、図6に述べたスタンドアロン形の冷却筐体
では、第2の筐体29の凝縮器21により該電子装置の
筐体1の周囲空気に放熱するため、室外等では好都合で
ある。なお、電子装置の冷却系を図5のように分離形に
するか、また図6のように一体形にするかは、ユーザ等
の要望に応じて決定すればよい。ただし、電子装置の筐
体1を計算機室および事務室等、室内20に設置する場
合、図5の分離形では、熱を室外に放出するため、省電
力効果は期待できるが、図6の一体形では、熱を室内2
0に放出するため、室内用空調機の負荷が増え、省電力
効果は期待できない。
【0052】次に、本発明の電子装置筐体1内の冷却空
気6の送風方向について説明する。冷却器5に冷凍サイ
クルの蒸発器を使用し、冷却器5に除湿手段を持たせる
場合、冷却器5には冷却空気6中の水分が凝縮し、ドレ
ンを生じる。冷却器5の設置位置および送風方向が不適
切な場合、このドレンは冷却空気流によって飛散および
浮遊し、プリント基板2に達することがあり、ドレンが
結露の原因になる。このため、冷却器5で生成されたド
レンは、迅速に冷却器5から除去し、処理することが好
ましい。この対策は、一つは、冷却器5をプリント基板
2の上流側から十分離して設置することであり、もう一
つは、冷却器5からドレンを迅速に除去するため、冷却
空気6を、冷却器5の前後において、上側から下側に向
かって送風させることである。ここで、上側から下側に
向かっての送風は、望ましくは重力方向の送風である
が、筐体1の構成等により、重力方向から幾分傾いてい
ても差し支えない。
【0053】図7を用いて本発明の他の実施例を説明す
る。図1および図4に示した電子装置の筐体1は、上側
から下側に向かって送風する場合の一実施例で、冷却器
5は筐体1の後部中央部に水平方向に設置され、冷却器
5において、冷却空気6は上側から下側に向かって送風
される。図7に示す実施例では、冷却器5は筐体1の後
部下方に斜めに設置されているが、冷却空気6は上側か
ら下側に向かって送風されている。ドレンパン30は、
ドレンを回収するドレンパンで、冷却器5の下方に設け
られている。ここで、冷却器5の置き方は、図1および
図4のように水平方向でもよいし、図7のように傾斜し
ていても差し支えない。
【0054】また、図8は本発明の他の実施例で、冷却
器5は筐体1の前部のブロア4の下方に設けられてお
り、冷却空気6の流れ方向は、図7等と逆であるが、冷
却器5において、冷却空気6は上側から下側に向かって
送風される。このように、冷却器5の設置位置は一定の
場所に限られるものではなく、任意の場所であってもよ
く、該冷却器5において、冷却空気6が上側から下側に
向かって、望ましくは重力方向に、送風されればよい。
【0055】もちろん、冷却器5からのドレンの除去が
効率よく行われるのであれば、冷却器5における冷却空
気6の送風方向は、上側から下側に向かう流れでなくて
もよく、たとえば後述する図20のように、冷却器5を
垂直方向、あるいはそれに近い方向に設置し、冷却空気
6を該冷却器5に水平方向に流してもよい。さらに、冷
却器5の設置方向は、垂直方向と45度の方向であって
もよい。
【0056】次に、本発明の冷却器5に用いる熱交換器
の形状例を説明する。図9は、熱交換器の一例で、フィ
ンチューブ形熱交換器である。この熱交換器は、多数の
薄いフィン31を一定間隔で積層し、フィン31に多数
の円管32を貫通させて構成したもので、フィン31間
を冷却空気6が流れ、円管32内を冷媒が流れ、両流体
間で効率良い熱交換が行われる。ベンド32aは2つの
円管32を接続するものである。また、これ以外に、本
発明の冷却器5に適した熱交換器として、エンジン用ラ
ジエータ等に用いられるコンパクト形熱交換器等があ
る。なお、熱交換器において、ドレンをフィン31表面
から迅速に離脱させるため、フィン31の表面に、親水
性表面処理または撥水性表面処理のいずれかを施しても
よい。
【0057】次に、ドレンの処理方法を示す本発明の一
実施例を説明する。図10は、ドレンパン30で回収し
たドレンの処理方法を示す実施例で、電子装置筐体1の
側面断面図である。基本的な構成は、図1と同じである
が、冷却器5の下方にドレンパン30が設けられてお
り、冷却器5より落下したドレンは、ドレン案内33に
よりドレンパン30に導かれる。そしてドレンパン30
により回収したドレンの少なくとも一部は、電子装置筐
体1外の外部ドレンパン34に導かれる。
【0058】図11により、その様子を説明する。図1
1は、ドレンパン30および外部ドレンパン34の斜視
図で、筐体1内のドレンパン30に回収されたドレン3
5の一部は、該ドレンパン30と筐体1外の外部ドレン
パン34をつなぐ小さな連通孔36により外部ドレンパ
ン34に導かれる。連通孔36は、細いパイプ等でよ
く、1本だけでなく数本設けてもよい。外部ドレンパン
34の内側底部には、冷凍サイクルの高温・高圧側配管
37の一部が導かれており、ドレン35と接触する。高
温・高圧側配管37の一部としては、冷凍サイクルの凝
縮器21出口側の冷媒配管を用いればよく、該冷媒配管
は外部ドレンパン34を通過後、膨張機構23に至る。
【0059】このように構成すると、外部ドレンパン3
4内でドレン35が高温・高圧側配管37に接触するた
め、ドレン35は冷媒の熱によって徐々に蒸発する。ド
レン35の蒸発は筐体1の外部で行われるため、ドレン
35の蒸発によって筐体1内が加湿される心配はない。
ここで、ドレン35の蒸発を促進するため、接触させる
高温・高圧側配管37に伝熱面積拡大のための放熱フィ
ンを設け、該放熱フィンにドレン35を接触させてもよ
い。また、ドレン35の加熱は、冷凍サイクルの配管の
一部を利用するのではなく、別に設けたヒータで行って
もよいし、外部ドレンパン34の設置位置は、筐体1の
後部でなく下部等であってもよい。
【0060】次に、本発明の電子装置筐体1に設ける開
閉可能なドアについて説明する。図12は、筐体1の斜
視図で、本発明のドアの一実施例を示している。図2で
は、開閉可能なドア8は筐体1の前面の一つの面全体に
わたって設けられているが、この構成では、プリント基
板2の保守・交換時にドア8を開けると、温度と湿度が
制御されている筐体1内の冷却空気6と、制御されてい
ない周囲空気とが激しく混合し、結露障害等の発生が懸
念される。この対策としては、プリント基板2の保守・
交換時に開けるドア8の開口部をできるだけ小さくし、
冷却空気6と周囲空気の混合を抑制することである。
【0061】まず、図12の上段のプリント基板2bの
前部に設けた開閉可能なドア8aは、一つの段に並置さ
れる複数枚のプリント基板2(図では、例として7枚の
プリント基板)毎に設けたドアで、この一つのドア8a
を開けることにより、その段の7枚のプリント基板2の
いずれかを挿抜できる。しかし、当然のことながら、ド
ア8aから下段のプリント基板2aを挿抜することはで
きない。また、図12の下段のプリント基板2a(図で
は見えない)の前部に設けた開閉可能なドア8bは、一
つの段に並置される複数枚のプリント基板2の左右半分
ずつに対応するドアで、この一つのドア8bを開けるこ
とにより、その段のプリント基板2の半分の枚数を挿抜
できる。
【0062】図12では、説明のため、一つの筐体1に
2種類のドア8a、8bを設けた例を述べたが、これら
複数枚のプリント基板2毎に対応して設ける開閉可能な
ドア8a、8bは、一つの筐体1内では、どちらか1種
類に統一してよい。また、ドア8a、8bに対応するプ
リント基板2の枚数は前記に限る必要はなく、10枚以
上であってもよいし、2〜3枚程度であってもよい。た
だし、ドア8a、8bに対応するプリント基板2の枚数
が多くなると、ドア8の開口部が広くなるため、冷却空
気6と周囲空気の混合がおこりやすくなるので、注意が
必要である。
【0063】図13は、本発明の開閉可能なドア8の他
の実施例で、開閉可能なドア8cが各プリント基板2毎
に1対1に対応して、多数設けられている。このため、
ドア8cからは、1枚のプリント基板2のみ挿抜でき
る。本実施例のドア8cは、図12に示したドア8a、
8bより、さらにドア8の開口部が小さくなるため、冷
却空気6と周囲空気の混合が一層抑制される。このよう
に、性能(空気の混合抑制)面では図13のドア8cの
方が良いが、生産性面では図12のドア8aまたは8b
の方が良いため、状況により選択する必要がある。ま
た、前記実施例では、開閉可能なドア8を筐体1の一つ
の壁面(前面)に集中して設けたが、他の壁面にも分散
して設けてもよい。
【0064】次に、図14および図15を用いて、図1
2および図13のようにドア8の開口部を小さくして
も、冷却空気6と周囲空気の混合を十分に抑制できない
ときの対策例を説明する。図14および図15は、空気
の混合を抑制する本発明の一実施例で、電子装置筐体1
の側面断面図である。図14は、プリント基板2に下向
きの冷却空気6を送風する構造例で、冷却空気6と周囲
空気の混合を抑制するため、プリント基板2前部の開閉
可能なドア8a、8bの内側近傍の狭い空間38に、ド
ア8a、8bの面に沿って実質的に並行に冷却空気6の
一部6aを流して、薄く広い空気流6aによるエアカー
テンを構成したものである。
【0065】上記エアカーテンを構成する冷却空気の一
部6aは、筐体1上部の空気分離板39により冷却空気
6の主流から分離され、ドア8aとプリント基板2a間
の狭い空間38aに、下向きの空気流として導かれる。
なお、冷却空気6の主流は、2段のプリント基板2a、
2bを通過後、ブロア4に吸い込まれる。エアカーテン
を構成する空気流6aは、プリント基板2a、2b間を
流れる冷却空気6の流速より速くするのが望ましい。狭
い空間38aから流出した空気流6aは、そのまま、下
段のドア8bとプリント基板2b間の狭い空間38bに
導かれ、下端よりブロア4に吸い込まれる。
【0066】このように冷却空気の一部6aを用いてエ
アカーテンを構成すると、ドア8の開放時においても、
ドア8の開口部を介して筐体1内の冷却空気6と周囲空
気が混合するのを抑制し、筐体1内外の熱交流を遮断す
るとともに、塵埃等の筐体1内への侵入も防止すること
ができる。ただし、完璧な遮断および侵入防止は期待で
きない。
【0067】図14では、冷却空気6の一部を用いてエ
アカーテンを構成したが、筐体1上部の空気分離板39
の部分に別のファンを設け、このファンによりエアカー
テンを構成する薄く広い空気流6aを作ってもよい。た
だし、この場合、該ファンを駆動する動力が必要にな
る。また、プリント基板2を2段に積層した実施例を述
べたが、該エアカーテン構造は、プリント基板2が1段
であってもよいし、3段以上積層されていてもよい。さ
らに、筐体1の一つの面全体にわたって設けた大きなド
ア8の場合にも、該エアカーテン構造を適用できる。
【0068】また、図15は、プリント基板2に上向き
の冷却空気6を送風する構造例で、ブロア4の流出口に
空気分離板39を設け、該空気分離板39でエアカーテ
ンを構成する冷却空気の一部6aを得ている。エアカー
テンを構成する薄く広い空気流6aは上向きの流れであ
るが、効果は図14と同じである。
【0069】次に、図16を用いて、本発明の電子装置
筐体1に用いる冷却器5の構成について説明する。図1
6は、本発明の冷却器5の構成を示す一実施例で、電子
装置筐体1の側面断面図である。冷却器5は、冷却空気
6の流れ方向に2分割されて、上流側に冷却器5aが、
下流側に冷却器5bが直列に隣接して設置されている。
このように冷却器5を2分割すると、それぞれの冷却器
5aおよび5b内を流れる冷媒の温度レベルを変化させ
ることができ、次のような使い方ができる。たとえば、
筐体1内の除湿量を増加させる場合、冷却器5内を流れ
る冷媒の温度レベルを低くする必要があり、それに応じ
て冷却空気6の温度も低くなることがあり、冷却空気6
の設定温度(たとえばT1=22℃)より低くなること
も考えられる。
【0070】この場合、まず上流側の冷却器5a内を流
れる冷媒の温度レベルを低くして冷却空気6の除湿量を
増加させ、冷却空気6の温度が設定温度より低くなった
とき、下流側の冷却器5b内を流れる冷媒の温度レベル
をやや高くして、冷却空気6の温度を設定温度まで加熱
するのである。このように、冷却器5を2分割して、そ
れぞれの冷却器5aおよび5b内を流れる冷媒の温度レ
ベルを変化させると、筐体1内の冷却空気6の温度と湿
度を比較的簡単に効率良く制御することができ、有効な
方法となる。ここで、冷却器5の分割は、2分割でな
く、3分割以上であっても差し支ええない。
【0071】また、図17は、本発明の冷却器5の構成
を示す他の実施例で、電子装置筐体1の側面断面図であ
る。図16と同様、冷却器5は、冷却空気6の流れ方向
に2分割されて、上流側に冷却器5aが、下流側に冷却
器5bが直列に設けられているが、該2つの冷却器5a
および5bは離れて設置されている。効果は、図16と
同様で、2つの冷却器5aおよび5bの設置位置は、前
記図16および図17に限る必要はない。また、冷却器
5aおよび5bの大きさ(体積)は同じである必要はな
く、たとえば除湿する側の冷却器5aの方を大きくして
もよい。
【0072】さらに、図18は、本発明の冷却器5の構
成を示す他の実施例で、電子装置筐体1の側面断面図で
ある。冷却器5は、冷却空気6の流れ方向と直角に2分
割されて、図で右側に冷却器5aが、左側に冷却器5b
が、冷却空気6の流れ方向に並列に隣接して設置されて
いる。このように冷却器5を2分割しても、それぞれの
冷却器5aおよび5b内を流れる冷媒の温度レベルを変
化させることができる。ここで、冷却器5の分割は、2
分割でなく、3分割以上であっても差し支ええない。
【0073】図19で、その効果を説明する。図19
は、図18の冷却器5部分のみを示す断面図で、冷却空
気6を該冷却器の上流側で分離し、右側の冷却器5a内
を流れる冷媒の温度レベルを低く(TL)して冷却空気
6の除湿量を増加させ、左側の冷却器5b内を流れる冷
媒の温度レベルをやや高く(TH)して冷却空気6の温
度をある程度抑え、2つの冷却器5aおよび5bにより
得られた温度と湿度の異なる冷却空気6を、冷却器の下
流側で混合することにより、設定温度および設定湿度の
冷却空気6を得るものである。
【0074】冷却器5b内を流れるやや高い温度レベル
の冷媒は、冷凍サイクルの凝縮器21の出口側の冷媒を
利用すればよく、凝縮器21出口部の高温・高圧の冷媒
をそのまま用いてもよいが、該凝縮器21出口部の高温
・高圧の冷媒を第1の膨張機構23aにより圧力レベル
を中圧まで下げ、その中温・中圧の冷媒を用いてもよ
い。冷却器5a内を流れる低い温度レベルの冷媒は、第
1の膨張機構23とは別の第2の膨張機構23bによ
り、さらに圧力レベルを下げた低温・低圧の冷媒を用い
ればよい。これら第1の膨張機構23aと第2の膨張機
構23bは、第1の膨張機構23a、冷却器5b、第2
の膨張機構23bおよび冷却器5aの順に直列に配管さ
れていてもよい。ここで、冷却器5aおよび5bの大き
さ(体積)は同じである必要はなく、たとえば除湿する
側の冷却器5aの方を大きくしてもよい。
【0075】次に、本発明の電子装置筐体1の起動時の
運転方法について説明する。特に、冬季の起動直前時に
は、筐体1内の電子部品3およびプリント基板2等の部
品温度は、かなり低くなっており、その状態で電子装置
筐体1を起動(電子部品3の電源投入および冷凍サイク
ルの運転)すると、該部品の温度が冷却空気6の露点温
度以下になり、結露発生の原因になる。このため、起動
時には、筐体1内の部品の温度および冷却空気6の温
度、湿度を検出し、その状況に応じて運転方法を制御す
ることが望ましい。
【0076】図20は、その一実施例で、電子装置筐体
1の側面断面図である。部品の温度検出器40はプリン
ト基板2上の電子部品3に設けられ、電子部品3の温度
を検出している。温度検出器40は、電子部品3がCP
UやLSI等のICチップであれば、ICチップの回路
内に設けられた感熱ダイオードで構成されるものでもよ
いし、電子部品3に新しく取り付ける熱電対やサーミス
タ等であってもよい。また、該部品の温度検出器40
は、代表的な電子部品3にのみ設けてもよいが、信頼性
の面から、できるだけ多数の電子部品3に設け、その中
で最悪の温度を代表部品温度としてもよい。
【0077】また、該部品の温度検出器40はプリント
基板2に設け、該プリント基板2の温度を検出してもよ
く、この場合の温度検出器40は、熱電対やサーミスタ
等でよい。さらに、該部品の温度検出器40は、電子部
品3かプリント基板2のどちらか一方にのみ設けるだけ
でもよいが、状況によってはその両方に設けてもよい。
また、本実施例では、部品の加熱手段41はプリント基
板2上の電子部品3そのもので、電子部品3に通電する
ことにより該電子部品3およびプリント基板2が昇温さ
れる。もちろん、部品の加熱手段41は、プリント基板
2上に新設したヒータであってもよいし、状況によって
は該ヒータと該電子部品3への通電を併用してもよい。
プリント基板2上に設けるヒータは、絶縁を施したSU
S箔やセラミックヒータ等でよい。
【0078】次に、特徴的な条件を例にとって、運転方
法を説明する。まず、電子部品3の電源投入および冷凍
サイクル起動の直前に、前記部品の温度検出器40によ
り電子部品3等の温度を検出し、同時に冷却空気6の温
度検出器18および湿度検出器19によりプリント基板
流入側直前の冷却空気6の温度と相対湿度を検出する。
そして、検出した部品の温度の内、最も低い温度を代表
部品温度とし、さらに冷却空気6の温度と相対湿度から
該冷却空気6の露点温度を求め、該代表部品温度と該冷
却空気6の露点温度を比較する。
【0079】ここで、該代表部品温度が該冷却空気6の
露点温度より高い場合、結露の心配がほとんどないた
め、電子装置をそのまま運転(電子部品電源投入および
冷凍サイクル起動)するように制御する。しかし、該代
表部品温度が該冷却空気6の露点温度より低いか同程度
の場合、結露の心配があるため、加熱手段41である電
子部品への通電により該電子部品3およびプリント基板
2を昇温させ、該代表部品温度が該冷却空気6の露点温
度より高くなってから、電子装置を運転するように制御
する。
【0080】また、図21は、電子装置筐体1の側面断
面図である。代表部品温度が冷却空気6の露点温度より
低いか、あるいは同程度の場合、別の結露防止法とし
て、図21に示すように、筐体1を構成してもよい。筐
体1内に、電子部品3を搭載したプリント基板2を冷却
する冷却空気6の第1の冷却流路(図18等で前述した
主冷却流路)とは異なる、該プリント基板2を経由しな
い第2の冷却流路42を構成し、該第2の冷却流路42
内に冷却器5と第2の冷却流路42用ファン43を具備
させている。
【0081】該第2の冷却流路42内に設ける冷却器
は、前記冷却器5全体ではなく、前記冷却器5の一部で
あってもよい。ここでは、冷却器5全体を図18に示し
たように2分割し、冷却器5aおよび5bを構成し、並
列に隣接して設置している。後述するが、冷却器5bは
再熱器(加熱器)の役目をし、該再熱器には冷凍サイク
ルの凝縮器21出口側の高温・高圧側冷媒配管の一部を
利用すればい。該2つのファン43aおよび43bは送
風方向が逆で、冷却空気6は、冷却器5aでは上方から
下方に向かって流れ、冷却器5bでは下方から上方に向
かって流れ、ショートパスの冷却流路を構成している。
【0082】このとき、ブロア4は停止しており、冷却
空気6は第1の冷却流路内を流れてはいない(滞留して
いる)。そして、冷却空気6は、まず温度レベルの低い
(TL)冷却器5aで除湿され、その後温度レベルの高
い(TH)冷却器5b(再熱器)で加熱され、該短い第
2の冷却流路42内で冷却空気6を素速く循環させるこ
とにより、冷却空気6の除湿のみ行い、冷却空気6の露
点温度を低くしている。冷却空気6の除湿は、第2の冷
却流路42内で局所的に行われるが、除湿された冷却空
気6は筐体1全体に迅速に拡散するため、筐体1内全体
の冷却空気6の露点温度は低くなる。そして、冷却空気
6の露点温度が代表部品温度より低くなってから電子装
置を運転(電子部品電源投入および冷凍サイクル起動)
するように制御する。これら図20および図21に述べ
た電子装置運転の制御方法は、組み合わせて用いてもよ
い。
【0083】また、該代表部品温度が該冷却空気6の露
点温度より高い場合、前記の如く電子部品電源投入およ
び冷凍サイクル起動を同時に行い、電子装置を運転して
もよいが、省エネ運転として、まず初めに電子部品電源
投入と、送風手段であるブロア4の運転とを行い、該電
子部品3の温度が許容値(たとえばICチップのジャン
クション温度)に近づいてから冷凍サイクルを起動運転
するように制御してもよい。
【0084】以上に説明した本発明の電子装置の実施例
では、比較的高信頼なハイエンドの電子装置を提供する
ため、十分に温度制御された室内に置かれることを想定
し、筐体1内のプリント基板流入側直前の冷却空気6の
温度と相対湿度を、16℃〜22℃、および55%〜7
5%に制御するようにしたが、作業現場および室外等の
やや環境の悪いところに置かれるローエンドの電子装置
の場合、筐体1内のプリント基板流入側直前の冷却空気
6の温度と相対湿度を、16℃〜32℃、および20%
〜80%程度に制御できれば十分な場合が多い。本発明
の電子装置は、このような冷却空気6の温度と湿度の制
御も容易に行うことができる。
【0085】次に、吸・放湿材15を設ける電子装置の
筐体壁部の防音対策について説明する。図1等で述べた
ように、電子装置の筐体壁部の一部である吸・放湿材1
5は、断熱材および防音材等で構成される内張り材12
と同様に、十分な厚さの布等で構成されるため、かなり
の防音効果は期待できるが、後部側板11aにはよろい
戸16が開いているため、遮音効果の低下が懸念され
る。
【0086】図22は、本発明の防音対策の一実施例
で、電子装置筐体1の側面断面図である。吸・放湿材1
5で構成されたよろい戸16を有する壁11aの外側
に、該壁を覆うように通気路44aが設けられている。
通気路44aは壁11aとの間に2箇所以上の開口部が
あり、空気が行き来できるようになっている。ここで、
該吸・放湿材15で構成された壁11aの内側に通気路
44bを設けてもよいし、該壁11aの内側と外側の両
方に、それぞれ通気路44aおよび44bを設けてもよ
い。また、通気路44aおよび44bを構成する材料
は、鋼板等の板材のみでもよいし、吸音機能を有する防
音材等のみでもよいし、また、該板材と防音材を組み合
わせてもよい。通気路44aまたは44bにより、主に
水平方向の騒音が抑制され、周囲で作業する人に不快感
を与えない。
【0087】また、図23は、本発明の防音対策の一実
施例で、吸・放湿材15で構成されたよろい戸16を有
する壁11aの外側に1枚の音響的な反射板45を設
け、該壁11aから漏れる騒音の伝播方向を任意の方向
に変化させている。ここでは、騒音を伝播させる任意の
方向として、周囲で作業する人がうるさいと感じにくい
床下(筐体1の下方)を選んでいる。逆に、騒音を伝播
させる方向を、筐体1の上方にしてもよい。また、騒音
を伝播させる方向の制御は、該反射板45の傾斜角度θ
等で行うことができる。また、反射板45は複数個に分
割されていてもよいし、反射板45を構成する材料は、
鋼板等の板材のみでもよいし、吸音機能を有する防音材
等のみでもよいし、また、板材と防音材を組み合わせて
もよい。
【0088】さらに、図24は、本発明の防音対策の他
の実施例で、吸・放湿材15で構成されたよろい戸16
を有する壁11aの外側に音の伝播路46を設け、該伝
播路46を構成する部材47は内側に吸音機能を有する
材料を貼付た板材等である。吸音機能を有する材料とし
ては、ウレタンフォームやグラスウール等が用いられ
る。伝播路46の開口部は1箇所(図では下部)であ
る。伝播路46により壁11aから漏れる騒音を低減す
ることができる。伝播路46は、1個でもよいし、紙面
に直角方向(後部壁11aの幅方向)に複数個に分割さ
れていてもよい。ただし、伝播路46の大きさにより抑
制できる周波数域が異なるので、伝播路46の分割数は
適当に選ぶ必要がある。
【0089】また、図25も、本発明の防音対策の他の
実施例で、吸・放湿材15で構成されたよろい戸16を
有する壁11aの外側に、図24と同様の1個もしくは
複数個に分割された音の伝播路46を設け、さらに伝播
路46の途中に騒音を検出するための基準センサ48、
騒音を打ち消すためのスピーカ49、および基準センサ
48から得られる信号を基に、同振幅で逆位相の信号を
生成するためのコントローラ50が設けられている。こ
のように伝播路46を構成すると、壁11aから漏れる
騒音と同振幅で逆位相の信号がスピーカ49から発せら
れ、騒音が信号で打ち消されるという効果が得られる。
【0090】また、別の防音対策として、吸・放湿材1
5で構成されたよろい戸16を有する壁11aの面積
を、筐体1を構成する壁全体の面積に対して十分小さく
することが考えられる。一般に、壁に壁全面積のn分の
1の大きさの孔が開いていたとすると、透過損失(d
B)の最大値は、10・log(n)で与えられる。こ
のため、本発明の電子装置の透過損失を10dB以上確
保するには、吸・放湿材15を有する壁11aの面積
を、筐体1を構成する壁全体の面積に対して10分の1
以下にする必要がある。図1等の本発明の電子装置筐体
1では、前記壁の面積比は、10分の1程度である。
【0091】次に、図26により、本発明の筐体構造の
実施例を説明する。図26は、本発明の筐体構造を示す
側面断面図で、例として、磁気ディスク装置の筐体1を
示している。該筐体1内には、発熱する部品として複数
台の磁気ディスクドライブ51、およびその制御回路、
駆動電源52等があり、筐体1は、周囲が壁53で覆わ
れている。筐体1の壁は、前述の図1と同様、前面に設
けられた開閉可能なドア8、天井板9、底板10、後部
側板11、および内張り材12等により構成されてい
る。
【0092】冷却空気6を供給する冷却器5、送風手段
であるファン43、温度検出器18、およびそれらを制
御する温度調節器により、発熱部品51等の温度が制御
されている。ここでは、冷却器5は、冷凍サイクルの蒸
発器を用いるが、別に設けたチラーユニット等から導か
れる冷水が流れる冷却器でもよいし、さらにはペルチェ
効果を利用した電子冷却素子(ペルチェ素子)であっても
よい。該電子冷却素子では、多量の熱を冷却することは
できないが、圧縮機等が不要のため、低騒音、低振動の
筐体構造になる。
【0093】次に、図26に示す本発明の冷却筐体1の
加湿手段について述べる。湿度に応じて水分を吸収した
り放出したりする機能を有する材料である吸・放湿材1
5が、冷却空気6の流れ方向において、冷却器5の上流
部側に、筐体1の壁の一部を構成するように設けられ、
該吸・放湿材15の外面部には、よろい戸16を有する
後部側板11aが設けられ、よろい戸16および吸・放
湿材15を介して、水分のみが筐体1の内外空気間で行
き来できるようになっている。このような加湿手段の効
果は、図1で説明した如くで、矢印17は、この場合の
水分の移動方向を示す。また、本発明の冷却筐体1の除
湿手段は冷却器5で、冷却器5の温度レベルおよび冷却
空気6の風量を調節することにより行われる。
【0094】冷却空気6の湿度検出器19は、温度検出
器18と同様、制御する冷却空気6の温度と湿度を検出
する位置に設けられる。温度検出器18としては、熱電
対かサーミスタのような安価なものでよく、湿度検出器
19としては、静電容量式の湿度センサでよく、最低限
各1個あればよいが、信頼性を増すため各2〜3個以上
設けてもよい。また、温度検出器18と湿度検出器19
を合体し、一つの検出器として構成してもよい。
【0095】本発明の冷却筐体1の設置環境は、図5と
同様、ある程度、温度制御された室内に設置してもよ
く、冷却器5は冷凍サイクルの蒸発器で冷却筐体1内に
設けられ、該冷凍サイクルの凝縮器は室外に設けられ
る。本構成では、発熱部品51等から冷却器(蒸発器)5
を介して奪った熱は、該凝縮器により室外の周囲空気に
放熱されるため、室内に該冷却筐体1を設置しても、室
内が該冷却筐体1によって温度上昇することはない。
【0096】また、図6と同様、冷却筐体1を2つの部
屋に分割し、第1の筐体と第2の筐体を設け、冷却器5
は冷凍サイクルの蒸発器で、発熱部品51等と同じ第1
の筐体内に設け、該冷凍サイクルの凝縮器は第2の筐体
内に設け、該冷却筐体1全体を室内に設置してもよい。
本構成では、第1の筐体内で発熱部品51等から冷却器
(蒸発器)5を介して奪った熱は、隣接する第2の筐体の
凝縮器により該冷却筐体1の周囲空気に放熱されるた
め、室内に該冷却筐体1を設置すると、室内が該冷却筐
体1の放熱によって温度上昇する。さらに、該冷却筐体
1の設置場所は、作業現場や室外、または屋外であって
もよい。なお、該冷却筐体1の冷却系を図5のように分
離形にするか、また図6のように一体形にするかは、ユ
ーザ等の要望に応じて決定すればよい。
【0097】次に、図27から図29により、本発明の
他の実施例を説明する。図27から図29は、いずれも
本発明の筐体構造を示す側面断面図で、例として、電子
計算機の筐体1を示している。図27では、該筐体1
は、複数の発熱する電子部品3を搭載したプリント基板
2が内蔵されている冷却筐体1aと、圧縮機22、凝縮
器21、蒸発器5およびその送風手段25、4、および
膨張機構23等の冷凍サイクルを有する筐体からなる冷
却ユニット53とから構成されており、該冷却ユニット
53が該冷却筐体1aの上部に取り付けられた例を示し
ている。ここで、該冷却ユニット53と該冷却筐体1a
は、矢印A−B部で完全に切り離すことができ、それぞ
れ独立している。このため、該冷却ユニット53を別の
冷却筐体に取り付けることも可能である。
【0098】該冷却ユニット53の筐体は、該筐体を仕
切り板7aにより2つに分割して放熱室54と吸熱室5
5を設け、該放熱室54に凝縮器21を設け、該吸熱室
55に冷却器として蒸発器5を設けており、さらに該吸
熱室55に、冷却空気6が出入りできる2つの開口部、
吸気口56および排気口57を設けている。また、本発
明の加湿手段の一例である、湿度に応じて水分を吸収し
たり放出したりする機能を有する吸・放湿材15は、冷
却空気6の流れ方向において、冷却器5の上流部側に、
該吸熱室55を構成する壁の一部として設けられてい
る。
【0099】この吸・放湿材15の加湿手段としての効
果は、図1等で説明した通りで、吸・放湿材15を介し
て水分のみが吸熱室55内外の空気間で行き来できるよ
うになっている。矢印17は、この場合の水分の移動方
向を示す。一方、冷却筐体1aにも、冷却空気6が出入
りできる2つの開口部、吸気口56および排気口57が
設けられており、吸熱室55の吸気口56および排気口
57と、冷却筐体1aの吸気口56および排気口57と
が、冷却空気6が連通できるように接続されている。
【0100】このため、冷却筐体1a内で、複数の発熱
する電子部品3を搭載したプリント基板2により温度上
昇した冷却空気6は、吸気口56により冷却筐体1aか
ら冷却ユニット53に流入し、冷却器5により冷却され
て、その後、排気口57により冷却ユニット53から冷
却筐体1aに流出し、再び電子部品3等を冷却する。本
構成では、図6と同様、冷却器5を介して奪った熱は、
隣接する凝縮器21により冷却筐体1の周囲空気に放熱
されるため、冷却筐体1を室内に設置すると、室内が冷
却筐体1の放熱によって温度上昇する。また、吸気口5
6および排気口57は、一つずつに限る必要はなく、複
数個ずつであってもよい。
【0101】また、図28は、冷却ユニット53が冷却
筐体1aの側面部に取り付けられた例を示しており、冷
却ユニット53と冷却筐体1aとは、矢印A−B部で完
全に切り離すことができ、それぞれ独立している。図2
8は図27に対して、冷却ユニット53の取り付け位置
が異なるだけで、冷却ユニット53と冷却筐体1aとの
基本的な構成および効果はほぼ同じである。
【0102】なお、図27および図28において、冷却
ユニット53と冷却筐体1aとの吸気口56および排気
口57同士が密着固定することにより、冷却ユニット5
3と冷却筐体1aとが接続されるのではなく、冷却ユニ
ット53と冷却筐体1aとの吸気口56および排気口5
7が離れており、その吸気口56および排気口57同士
を2つのダクト等で接続し、冷却空気6を連通させても
よい。この方法は、冷却筐体1aに冷却ユニット53を
直接取り付けることが構造上困難な場合等に有効であ
る。
【0103】さらに、図29は、冷却ユニット53が冷
却筐体1aに取り付けられる開閉可能なドア8を兼ねて
いる例を示しており、冷却ユニット53は矢印A−B部
で開閉することができる。この場合、冷却ユニット53
は薄型、軽量であることが特に望まれる。図29も図2
7に対して、冷却ユニット53の取り付け位置が異なる
だけで、冷却ユニット53と冷却筐体1aとの基本的な
構成および効果はほぼ同じである。
【0104】ここで、冷凍サイクル構成部品の形状およ
び設置位置は、図27から図29に示したものに限る必
要はない。たとえば、冷却器5に用いる熱交換器は、図
9に示したフィンチューブ形熱交換器でもよいし、エン
ジン用ラジエータ等に用いられるコンパクト形熱交換器
等でもよい。また、送風手段4および25は、種々のブ
ロア、ファンおよび圧縮機等でよい。さらに、図27か
ら図29に示した冷却筐体構造においても、吸熱室55
または冷却筐体1aのいずれかの任意の場所に温度検出
器18と湿度検出器19を設け、冷却空気6の温度と湿
度を制御してもよい。
【0105】図27では、冷却筐体1aのプリント基板
2の流入側直前に検出器を設けた例を、また、図28で
は、吸熱室55の排気口57直前に検出器を設けた例を
それぞれ示している。温度検出器18としては、熱電対
かサーミスタのような安価なものでよく、湿度検出器1
9としては、静電容量式の湿度センサでよく、最低限各
1個あればよいが、信頼性を増すため各2〜3個以上設
けてもよい。また、温度検出器18と湿度検出器19を
合体し、一つの検出器として構成してもよい。
【0106】また、図26から図29に示した本発明の
筐体構造において、筐体1を構成する周囲の壁は、前述
の図1と同様、開閉可能なドア8、天井板9、底板1
0、後部側板11および内張り材12等により構成する
のがよく、内張り材12は断熱材か防音材のいずれか、
または、両方が貼られている。ここで、内張り材12
は、断熱材か防音材のいずれか一方の性能のみ有した材
料で構成するよりも、両者の性能を兼ね備えている材料
で構成する方がよく、一般にはウレタンフォーム、グラ
スウール等が用いられる。なお、より一層の断熱が要求
される冷却筐体1においては、真空断熱を用いてもよ
い。
【0107】さらに、該筐体1の断熱および防音がそれ
程必要でない時は、筐体1の壁構成は、各板8、9、1
0、11のみで内張り材12がなくてもよいし、筐体1
の壁は、各板材(8、9、10、11)のみの場所と各板
材に内張り材12を貼付た場所が混在していてもよい。
また、開閉可能なドア8は筐体壁の前面に設けるだけで
なく、その他の面に設けてもよい。また、開閉可能なド
ア8を筐体の壁を構成する複数の面に設けてもよい。さ
らに、電子部品3および磁気ディスクドライブ51等の
発熱部品の発熱密度(単位体積および単位面積当たりの
発熱量)が大きいときは、冷却空気6が当たる発熱部品
の表面に、表面積拡大手段として放熱フィンを設けても
よい。
【0108】また、図26から図29に示した本発明の
筐体構造は、発熱部品がプリント基板に搭載した電子部
品等であって、冷却筐体が電子計算機の筐体であっても
よいし、発熱部品が磁気ディスクドライブ等であって、
冷却筐体が磁気ディスク装置の筐体であってもよいし、
さらに、発熱部品が電子部品および磁気ディスクドライ
ブ等であって、冷却筐体がサーバ機の筐体であってもよ
く、それ以外の電子装置の筐体に利用してもよい。さら
に、本発明の筐体構造は、電源装置、増幅器、遮断器、
抵抗器、変圧器および電磁リレー等、発熱部品を有する
多種製品の温度と湿度制御にも用いることができる。
【0109】次に、図30により、本発明の他の実施例
を説明する。図30は、本発明の筐体構造を示す側面断
面図で、例として、サーバ機の筐体1を示している。筐
体1には、発熱部品である電子部品3、磁気ディスクド
ライブ51などが収納されている。冷却器5が2分割さ
れて、冷却器5aおよび5bを構成し、冷却空気6の流
れ方向に並列に設置されており、それぞれの冷却器5内
を流れる冷媒の温度レベルを変化させることができるよ
うになっている。ここで、冷却器5の分割は3分割以上
でもよい。
【0110】本実施例の効果は、図18および図19で
説明した通りで、除湿時の温度および湿度制御に有効で
ある。冷却空気6を分離し、冷却器5a内を流れる冷媒
の温度レベルを低くして冷却空気6の除湿量を増加さ
せ、冷却器5b内を流れる冷媒の温度レベルをやや高く
して冷却空気6の温度をある程度に抑え、それらの温度
と湿度の異なる冷却空気6を混合することにより、設定
温度および設定湿度の冷却空気6を得るものである。
【0111】冷却器5b内を流れるやや高い温度レベル
の冷媒は、冷凍サイクルの凝縮器21出口側の冷媒を利
用すればよく、凝縮器21出口部の高温・高圧の冷媒を
そのまま用いてもよいが、凝縮器21出口部の高温・高
圧の冷媒を第1の膨張機構23aにより圧力レベルを中
圧まで下げ、この中温・中圧の冷媒を用いてもよい。冷
却器5a内を流れる低い温度レベルの冷媒は、第1の膨
張機構23とは別の第2の膨張機構23bにより、さら
に圧力レベルを下げた低温・低圧の冷媒を用いればよ
い。これら第1の膨張機構23aと第2の膨張機構23
bは、第1の膨張機構23a、冷却器5b、第2の膨張
機構23bおよび冷却器5aの順に直列に配管されてい
てもよい。ここで、冷却器5aおよび5bの大きさは同
じである必要はなく、たとえば、除湿する側の冷却器5
aの方を大きくしてもよく、さらに、この分割する2つ
の冷却器5aおよび5bを、図16および図17の如く
直列に設けてもよい。
【0112】このように本発明の筐体において、冷却お
よび除湿手段である冷却器5を複数個に分割し、本発明
の吸・放湿材15による加湿手段と合わせて利用するこ
とにより、本発明の筐体構造およびその冷却ユニットの
冷却空気6の温度と湿度を比較的簡単に効率良く、かつ
きめ細かく制御することができるようになり、冷却空気
6の高湿度化による結露および低湿度化による静電気を
抑制することができ、電子装置等の障害発生を防止でき
る。
【0113】以上の実施例で説明した本発明の電子装置
および筐体構造およびその冷却ユニットにおいて、筐体
1内の冷却空気6の温度を、筐体1の周囲空気の温度よ
り低くしてもよい。ここで、温度を低くする冷却空気6
は、冷却器5により作られる冷却空気6であって、おお
よそプリント基板2の流入側直前の冷却空気6に相当す
る。たとえば、この冷却空気6の温度を、0℃〜15℃
程度の低温域に制御してもよい。温度を低くするには、
冷却器5を流れる冷媒の温度を低くすればよく、冷却器
(蒸発器)5の蒸発圧力を低くすればよい。本方法では、
結露防止等のため、温度を低くする冷却筐体1内の冷却
空気6の湿度管理に注意する必要があるが、冷却筐体1
内の発熱部品の全発熱量が多く、かつ発熱部品の温度レ
ベルを低く抑えなければならない場合に有効である。
【0114】特に、ICチップ等では、ジャンクション
温度が80℃〜90℃程度であるため、該許容温度を達
成する必要がある場合などに適用できる。また、前記電
子装置および筐体構造およびその冷却ユニットにおい
て、冷凍サイクルが冷却と加熱の切り換えが可能なヒー
トポンプサイクルであって、筐体1内等に設ける冷却器
(蒸発器)を加熱器(凝縮器)に切り換えて利用してもよ
い。たとえば、電子装置運転後の停止時に、ヒートポン
プサイクルを切り換え、該筐体1内に加熱器(凝縮器)を
設け、該加熱器によりドレンパン30内に溜ったドレン
35を蒸発させる構成をとってもよい。
【0115】
【発明の効果】本発明の電子装置および筐体構造および
その冷却ユニットでは、冷却手段および除湿手段に加え
て、冷却筐体に冷却空気の加湿手段も具備しているた
め、温度検出器および湿度検出器を用いることにより、
冷却筐体内の発熱部品を冷却する冷却空気の温度と湿度
の両方が制御でき、さらに、その温度と湿度を所望の範
囲内にきめ細かく制御することも可能で、電子装置等の
障害の原因となる電子部品の高湿度時の結露および低湿
度時の静電気の両方を防止することができる。また、本
発明の加湿手段は、湿度に応じて水分を吸収したり放出
したりする機能を有する吸・放湿材により、冷却筐体壁
の一部を構成し、周囲空気から水分を得るため、給水配
管や補給水タンクおよび加湿器等の付属設備が不要であ
り、冷却筐体の大型化、重量化を抑制できるという大き
な効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電子装置筐体の側面断
面図。
【図2】図1の電子装置筐体の斜視図。
【図3】本発明の効果を説明するために示す湿り空気線
図。
【図4】本発明の他の実施例を示す電子装置筐体の側面
断面図。
【図5】本発明の別の実施例で、室内と室外に分離され
た電子装置筐体の側面断面図。
【図6】本発明の別の実施例で、筐体が2つに分割され
た電子装置筐体の側面断面図。
【図7】本発明の別の実施例で、冷却器を斜めに設置し
た電子装置筐体の側面断面図。
【図8】本発明の別の実施例で、冷却器がブロアの下方
に設置された電子装置筐体の側面断面図。
【図9】本発明の実施例に用いるフィンチューブ形熱交
換器の側面図。
【図10】本発明の別の実施例で、ドレンパンを有する
電子装置筐体の側面断面図。
【図11】本発明の実施例に用いるドレンパンの斜視
図。
【図12】本発明の別の実施例で、ドアを有する電子装
置筐体の斜視図。
【図13】本発明の別の実施例で、プリント基板毎に設
けられたドアを有する電子装置筐体の部分斜視図。
【図14】本発明の別の実施例で、下向きのエアカーテ
ンを持つ電子装置筐体の側面断面図。
【図15】本発明の別の実施例で、上向きのエアカーテ
ンを持つ電子装置筐体の側面断面図。
【図16】本発明の別の実施例で、流れ方向に2分割さ
れた冷却器を有する電子装置筐体の側面断面図。
【図17】本発明の別の実施例で、2分割した冷却器を
分離した電子装置筐体の側面断面図。
【図18】本発明の別の実施例で、並列に2分割した冷
却器を有する電子装置筐体の側面断面図。
【図19】本発明の別の実施例における、並列に2分割
した冷却器の効果を示す部分断面図。
【図20】本発明の別の実施例で、加熱手段を有する電
子装置筐体の側面断面図。
【図21】本発明の別の実施例で、第2の冷却流路を持
つ電子装置筐体の側面断面図。
【図22】本発明の別の実施例で、通気路を有する電子
装置筐体の側面部分断面図。
【図23】本発明の別の実施例で、反射板を有する電子
装置筐体の側面部分断面図。
【図24】本発明の別の実施例で、伝播路を有する電子
装置筐体の側面部分断面図。
【図25】本発明の別の実施例で、伝播路の別の例を有
する電子装置筐体の側面部分断面図。
【図26】本発明の別の実施例で、磁気ディスク装置筐
体構造の側面断面図。
【図27】本発明の別の実施例で、上部に冷却ユニット
を持つ筐体構造の側面断面図。
【図28】本発明の別の実施例で、側面部に冷却ユニッ
トを持つ筐体構造の側面断面図。
【図29】本発明の別の実施例で、ドアを兼ねる冷却ユ
ニットを持つ筐体構造の側面断面図。
【図30】本発明の別の実施例で、並列に2分割した冷
却器を有するサーバ機筐体の側面断面図。
【符号の説明】
1 電子装置筐体 2 プリント基板 3 電子部品 4 ブロア 5 冷却器 6 冷却空気 7 仕切り板 8 ドア 9 天井板 10 底板 11 後部側板 12 内張り材 13 フレーム 14 キャスター 15 吸湿材 16 よろい戸 17 水分移動方向 18 温度検出器 19 湿度検出器 20 室内 21 凝縮器 22 圧縮機 23 膨張機構 24 冷媒配管 25 凝縮器用ファン 26 室外ユニット 27 部屋構成壁 28 第1の筐体 29 第2の筐体 30 ドレンパン 31 フィン 32 円管 33 ドレン案内 34 外部ドレンパン 35 ドレン 36 連通孔 37 高温高圧側配管 38 空間 39 空気分離板 40 部品温度検出器 41 部品加熱手段 42 第2の冷却流路 43 ファン 44 通気路 45 反射板 46 伝播路 47 吸音材 48 基準センサ 49 スピーカ 50 コントローラ 51 磁気ディスクドライブ 52 駆動電源 53 冷却ユニット 54 放熱室 55 吸熱室 56 吸気口 57 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 忠克 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 芦分 範行 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 新 隆之 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 畑田 敏夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (57)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品を収納する筐体を構成する壁の
    少なくとも一部を、湿度に応じて水分を吸収したり放出
    したりする吸・放湿材料で構成し、前記吸・放湿材料に
    より高湿度側の空気から吸収した水分を低湿度側の空気
    に放出することにより、前記筐体内の湿度が制御される
    ことを特徴とする電子装置。
  2. 【請求項2】 筐体内に発熱する電子部品を収納し、前
    記電子部品を空冷により冷却するように構成された電子
    装置において、前記筐体を構成する壁の少なくとも一部
    を、湿度に応じて水分を吸収したり放出したりする吸・
    放湿材料で構成し、前記吸・放湿材料により高湿度側の
    空気から吸収した水分を低湿度側の空気に放出すること
    により、前記筐体内の冷却空気の湿度が制御されること
    を特徴とする電子装置。
  3. 【請求項3】 筐体内に、発熱する電子部品、送風手
    段、および冷却空気を供給する冷却器を具備し、前記冷
    却空気により前記電子部品を強制空冷するように構成さ
    れた電子装置において、前記筐体を構成する壁の少なく
    とも一部を、湿度に応じて水分を吸収したり放出したり
    する吸・放湿材料で構成し、前記吸・放湿材料により高
    湿度側の空気から吸収した水分を低湿度側の空気に放出
    することにより、前記筐体内の冷却空気の湿度が制御さ
    れることを特徴とする電子装置。
  4. 【請求項4】 前記筐体を構成する壁の全面もしくは一
    部に、断熱材または防音材の少なくともいずれか一方を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれ
    かに記載の電子装置。
  5. 【請求項5】 前記筐体内に、冷却空気の温度と湿度を
    検出する検出器を具備し、電子部品への流入側直前の冷
    却空気の温度および相対湿度を、16℃ないし32℃お
    よび20%ないし80%に制御したことを特徴とする請
    求項1ないし4のうちいずれかに記載の電子装置。
  6. 【請求項6】 前記筐体内に、冷却空気の温度と湿度を
    検出する検出器を具備し、電子部品への流入側直前の冷
    却空気の温度および相対湿度を、16℃ないし22℃お
    よび55%ないし75%に制御したことを特徴とする請
    求項1ないし4のうちいずれかに記載の電子装置。
  7. 【請求項7】 前記筐体の壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成された
    壁部を、冬期等の低湿環境では、冷却器の冷却空気の流
    れ方向の高温度・低湿度空気側である上流側に設けたこ
    とを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれかに記載
    の電子装置。
  8. 【請求項8】 前記筐体の壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成された
    壁部を、夏季または梅雨季等の高湿環境では、冷却器の
    冷却空気の流れ方向の低温度・高湿度空気側である下流
    側に設けたことを特徴とする請求項1ないし6のうちい
    ずれかに記載の電子装置。
  9. 【請求項9】 前記筐体が室内に設置され、冷却空気を
    供給する冷却器が、圧縮機、凝縮器、蒸発器および膨張
    機構等により構成される冷凍サイクルの蒸発器であっ
    て、前記凝縮器を室外に設置したことを特徴とする請求
    項1ないし8のうちいずれかに記載の電子装置。
  10. 【請求項10】 前記筐体を2つに分割して、第1の筐
    体と第2の筐体とから構成し、冷却空気を供給する冷却
    器が、圧縮機、凝縮器、蒸発器および膨張機構等により
    構成される冷凍サイクルの蒸発器であって、前記蒸発器
    を電子部品の収納された第1の筐体内に設け、前記凝縮
    器を第2の筐体内に設けたことを特徴とする請求項1な
    いし8のうちいずれかに記載の電子装置。
  11. 【請求項11】 前記筐体内の冷却器に供給する冷却空
    気を、前記冷却器部前後において、上側から下側に向か
    って送風したことを特徴とする請求項1ないし10のう
    ちいずれかに記載の電子装置。
  12. 【請求項12】 前記筐体内の冷却器の下方に、前記冷
    却器により生成した凝縮水(ドレン)を回収するドレンパ
    ンを設け、前記ドレンパンにドレンを回収する構成とし
    たことを特徴とする請求項1ないし11のうちいずれか
    に記載の電子装置。
  13. 【請求項13】 前記筐体内の冷却器により生成したド
    レンの少なくとも一部を、前記筐体外に導き、冷凍サイ
    クルの高温・高圧側配管の一部分を接触させたことを特
    徴とする請求項1ないし12のうちいずれかに記載の電
    子装置。
  14. 【請求項14】 前記筐体内に内臓されている多数のプ
    リント基板毎に、1対1に対応した多数の開閉可能なド
    アを設けたことを特徴とする請求項1ないし13のうち
    いずれかに記載の電子装置。
  15. 【請求項15】 前記筐体内に内臓されている多数のプ
    リント基板のうち、複数枚毎に対応した開閉可能なドア
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし13のうちい
    ずれかに記載の電子装置。
  16. 【請求項16】 前記筐体内の多数のプリント基板を収
    納する開閉可能なドアが、前記筐体の一つの壁面に集中
    して設けられていることを特徴とする請求項1ないし1
    5のうちいずれかに記載の電子装置。
  17. 【請求項17】 前記筐体の開閉可能なドアの内側近傍
    の空間に、前記ドア面に沿って実質的に並行に空気を流
    すエアカーテン手段を設けたことを特徴とする請求項1
    ないし16のうちいずれかに記載の電子装置。
  18. 【請求項18】 前記筐体の開閉可能なドアの内面に沿
    って、エアカーテン手段により流す空気が、冷却空気の
    一部であることを特徴とする請求項1ないし17のうち
    いずれかに記載の電子装置。
  19. 【請求項19】 前記筐体内に収納されたプリント基板
    か電子部品の少なくともいずれか一方に、温度検出器お
    よび加熱手段を具備したことを特徴とする請求項1ない
    し18のうちいずれかに記載の電子装置。
  20. 【請求項20】 前記筐体内に収納されたプリント基板
    か電子部品の少なくともいずれか一方に、温度検出器お
    よび加熱手段を具備し、前記加熱手段は、プリント基板
    上に搭載された電子部品への通電か、あるいはプリント
    基板上に設けたヒータへの通電の、少なくともいずれか
    一方によることを特徴とする請求項1ないし19のうち
    いずれかに記載の電子装置。
  21. 【請求項21】 前記筐体内の電子部品への電源投入、
    および冷凍サイクル起動の直前に、前記電子部品の温度
    と冷却空気の温度および湿度を検出し、該電子部品温度
    が該冷却空気の露点温度より低い場合、プリント基板お
    よび電子部品の温度を冷却空気の露点温度以上に加熱手
    段により昇温させてから、前記電子部品への電源投入お
    よび冷凍サイクル起動運転を行うように制御することを
    特徴とする請求項1ないし20のうちいずれかに記載の
    電子装置。
  22. 【請求項22】 前記筐体内の電子部品への電源投入、
    および冷凍サイクル起動の直前に、前記電子部品の温度
    と冷却空気の温度および湿度を検出し、該電子部品温度
    が該冷却空気の露点温度より高い場合、そのまま前記電
    子部品への電源投入および冷凍サイクル起動運転を行う
    ように制御することを特徴とする請求項1ないし21の
    うちいずれかに記載の電子装置。
  23. 【請求項23】 前記筐体内の電子部品への電源投入
    と、冷却器用送風手段の運転とを初めに行い、前記電子
    部品の温度が許容温度に近づいてから冷凍サイクルを起
    動運転させるように制御することを特徴とする請求項1
    ないし22のうちいずれかに記載の電子装置。
  24. 【請求項24】 前記筐体内の冷却器を2以上に分割し
    て冷却空気の流れ方向に直列に配置し、それぞれの冷却
    器内を流れる冷媒の温度レベルを少なくとも2つに変化
    させたことを特徴とする請求項1ないし23のうちいず
    れかに記載の電子装置。
  25. 【請求項25】 前記筐体内の冷却器を2以上に分割し
    て冷却空気の流れ方向に並列に配置し、それぞれの冷却
    器内を流れる冷媒の温度レベルを少なくとも2つに変化
    させたことを特徴とする請求項1ないし23のうちいず
    れかに記載の電子装置。
  26. 【請求項26】 前記筐体内の電子部品を搭載したプリ
    ント基板を冷却する冷却空気の第一の冷却流路とは異な
    る、前記プリント基板を経由しない第2の冷却流路を構
    成し、該第2の冷却流路内に冷却器の少なくとも一部を
    具備したことを特徴とする請求項1ないし25のうちい
    ずれかに記載の電子装置。
  27. 【請求項27】 前記筐体壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成した壁
    の内側または外側の少なくともいずれか一方に、この壁
    を覆うように構成された通気路を設けたことを特徴とす
    る請求項1ないし26のうちいずれかに記載の電子装
    置。
  28. 【請求項28】 前記筐体を構成する壁の全面積に対し
    て、湿度に応じて水分を吸収したり放出したりする吸・
    放湿材料で構成した壁の面積を、10分の1以下にした
    ことを特徴とする請求項1ないし26のうちいずれかに
    記載の電子装置。
  29. 【請求項29】 前記筐体壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成した壁
    の外側に、音響的な反射板を設け、この壁から漏れる騒
    音の伝播方向を任意に変化できるようにしたことを特徴
    とする請求項1ないし26のうちいずれかに記載の電子
    装置。
  30. 【請求項30】 前記筐体壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成した壁
    の外側に、1個もしくは複数個に分割された音の伝播路
    を設け、該伝播路内面に吸音機能を有する部材を貼付け
    ることにより、該壁から漏れる騒音を低減したことを特
    徴とする請求項1ないし26のうちいずれかに記載の電
    子装置。
  31. 【請求項31】 前記筐体壁のうち、湿度に応じて水分
    を吸収したり放出したりする吸・放湿材料で構成した壁
    の外側に、1個もしくは複数個に分割された音の伝播路
    を設け、該伝播路に騒音を検出するための基準センサ
    と、騒音を打ち消すためのスピーカと、前記基準センサ
    から得られる信号をもとに同振幅逆位相の信号を生成す
    るためのコントローラとを備えたことを特徴とする請求
    項1ないし26のうちいずれかに記載の電子装置。
  32. 【請求項32】 前記筐体内の温度を検出する温度検出
    器が、熱電対またはサーミスタの少なくともいずれか一
    方であることを特徴とする請求項1ないし31のうちい
    ずれかに記載の電子装置。
  33. 【請求項33】 前記筐体内の湿度を検出する湿度検出
    器が、静電容量式湿度センサであることを特徴とする請
    求項1ないし32のうちいずれかに記載の電子装置。
  34. 【請求項34】 前記筐体壁の一部を構成する湿度に応
    じて水分を吸収したり放出したりする吸・放湿材料は、
    母材が不織布であることを特徴とする請求項1ないし3
    3のうちいずれかに記載の電子装置。
  35. 【請求項35】 前記筐体壁の一部を構成する湿度に応
    じて水分を吸収したり放出したりする吸・放湿材料は、
    ナイロン、ポリエステル等の生地の片面に形状記憶ポリ
    マーをコーティングしたものや、ラミネート状に製作し
    た、いわゆる透湿性素材を用いることを特徴とする請求
    項1ないし34のうちいずれかに記載の電子装置。
  36. 【請求項36】 内部に発熱部品を有する冷却筐体の表
    面の少なくとも一部を壁で覆い、該筐体内に冷却空気を
    供給する冷却器および温度調節器を具備し、前記発熱部
    品の温度を制御するようにした筐体構造において、前記
    筐体に加湿手段を具備したことを特徴とする筐体構造。
  37. 【請求項37】 前記加湿手段が、冷却筐体を構成する
    壁の少なくとも一部に設けた湿度に応じて水分を吸収し
    たり放出したりする吸・放湿材料であって、該吸・放湿
    材料により高湿度側の空気から吸収した水分を低湿度側
    の空気に放出し、前記筐体内の空気の湿度を制御するこ
    とを特徴とする請求項36に記載の筐体構造。
  38. 【請求項38】 前記冷却筐体が室内に設置され、冷却
    器が、圧縮機、凝縮器、蒸発器および膨張機構等により
    構成される冷凍サイクルの蒸発器であって、前記凝縮器
    を室外に設けたことを特徴とする請求項36ないし37
    のうちいずれかに記載の筐体構造。
  39. 【請求項39】 前記冷却筐体を2つに分割して、第1
    の筐体および第2の筐体を構成し、冷却器が、圧縮機、
    凝縮器、蒸発器および膨張機構等により構成される冷凍
    サイクルの蒸発器であって、前記蒸発器を発熱部品と同
    じ第1の筐体内に設け、前記凝縮器を第2の筐体内に設
    けたことを特徴とする請求項36ないし37のうちいず
    れかに記載の筐体構造。
  40. 【請求項40】 圧縮機、凝縮器、蒸発器および膨張機
    構等の冷凍サイクルを有する筐体により構成される冷却
    ユニットにおいて、前記筐体を2つに分割して放熱室お
    よび吸熱室を設け、前記放熱室に凝縮器を設け、前記吸
    熱室に冷却器として蒸発器を設けるとともに、前記吸熱
    室に冷却空気が出入りする少なくとも2つの開口部を設
    け、さらに前記吸熱室に加湿手段を具備したことを特徴
    とする冷却ユニット。
  41. 【請求項41】 前記加湿手段が、前記吸熱室を構成す
    る壁の少なくとも一部に設けた湿度に応じて水分を吸収
    したり放出したりする吸・放湿材料であって、前記吸・
    放湿材料により高湿度側の空気から吸収した水分を低湿
    度側の空気に放出し、前記吸熱室内の冷却空気の湿度を
    制御することを特徴とする請求項40に記載の冷却ユニ
    ット。
  42. 【請求項42】 請求項40ないし41のうちいずれか
    に記載の冷却ユニットを、内部に発熱部品を有し、少な
    くとも2つの開口部を持つ冷却筐体に取付け、該冷却筐
    体の開口部と前記冷却ユニットの開口部をそれぞれ接続
    し、前記冷却ユニットの吸熱室と前記冷却筐体との間で
    冷却空気が連通できるようにしたことを特徴とする筐体
    構造。
  43. 【請求項43】 前記冷却ユニットの吸熱室または前記
    冷却筐体の少なくともいずれか一方に、温度検出器およ
    び湿度検出器を具備し、冷却空気の温度および湿度を制
    御するようにしたことを特徴とする請求項42に記載の
    筐体構造。
  44. 【請求項44】 前記冷却ユニットを前記冷却筐体の上
    部に取付けたことを特徴とする請求項42ないし43の
    うちいずれかに記載の筐体構造。
  45. 【請求項45】 前記冷却ユニットを前記冷却筐体の側
    面部に取付けたことを特徴とする請求項42ないし43
    のうちいずれかに記載の筐体構造。
  46. 【請求項46】 前記冷却ユニットが、前記冷却筐体に
    取付けられる開閉可能なドアを兼ねていることを特徴と
    する請求項42ないし43のうちいずれかに記載の筐体
    構造。
  47. 【請求項47】 前記冷却筐体を構成する壁の全面もし
    くは一部に、断熱材と、吸音材、遮音材等からなる防音
    材とのうち、少なくともいずれか一方を設けたことを特
    徴とする請求項36ないし39、42ないし46のうち
    いずれかに記載の筐体構造。
  48. 【請求項48】 前記冷却筐体を構成する壁の少なくと
    も一つの面に、開閉可能なドアを設けたことを特徴とす
    る請求項36ないし39、42ないし47のうちいずれ
    かに記載の筐体構造。
  49. 【請求項49】 前記冷却筐体内を冷却する冷却器を2
    つ以上に分割し、それぞれの冷却器内を流れる冷媒の温
    度レベルを、少なくとも2つに変化させたことを特徴と
    する請求項36ないし39、42ないし48のうちいず
    れかに記載の筐体構造。
  50. 【請求項50】 前記冷却筐体内の発熱部品への流入側
    直前の冷却空気の温度を、該筐体の周囲空気の温度より
    低くしたことを特徴とする請求項36ないし39、42
    ないし49のうちいずれかに記載の筐体構造。
  51. 【請求項51】 前記冷却筐体内の温度を検出する温度
    検出器が、熱電対またはサーミスタの少なくともいずれ
    か一方であることを特徴とする請求項36ないし39、
    42ないし50のうちいずれかに記載の筐体構造。
  52. 【請求項52】 前記冷却筐体内の湿度を検出する湿度
    検出器が、静電容量式湿度センサであることを特徴とす
    る請求項36ないし39、42ないし51のうちいずれ
    かに記載の筐体構造。
  53. 【請求項53】 前記冷却筐体を冷却する冷凍サイクル
    が、冷却および加熱の切り換えが可能なヒートポンプサ
    イクルであることを特徴とする請求項36ないし39、
    42ないし52のうちいずれかに記載の筐体構造。
  54. 【請求項54】 前記冷却筐体内の発熱部品の一つが、
    プリント基板に搭載した電子部品または半導体部品であ
    って、前記筐体が電子計算機の筐体であることを特徴と
    する請求項36ないし39、42ないし53のうちいず
    れかに記載の筐体構造。
  55. 【請求項55】 前記冷却筐体内の発熱部品の一つが、
    磁気ディスクドライブであって、前記筐体が磁気ディス
    ク装置の筐体であることを特徴とする請求項36ないし
    39、42ないし53のうちいずれかに記載の筐体構
    造。
  56. 【請求項56】 前記冷却筐体内の発熱部品の少なくと
    も2つが、プリント基板に搭載した電子部品と磁気ディ
    スクドライブとであって、前記筐体がサーバ機の筐体で
    あることを特徴とする請求項36ないし39、42ない
    し53のうちいずれかに記載の筐体構造。
  57. 【請求項57】 前記冷却筐体が電子装置または電子機
    器の筐体であることを特徴とする請求項36ないし3
    9、42ないし53のうちいずれかに記載の筐体構造。
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