JPH08313542A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JPH08313542A
JPH08313542A JP12514595A JP12514595A JPH08313542A JP H08313542 A JPH08313542 A JP H08313542A JP 12514595 A JP12514595 A JP 12514595A JP 12514595 A JP12514595 A JP 12514595A JP H08313542 A JPH08313542 A JP H08313542A
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JP
Japan
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displacement
end side
probe
scanning probe
probe microscope
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JP12514595A
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English (en)
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Shinichirou Aizaki
紳一郎 合▲崎▼
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プローブの振動成分のみを高精度に検出するこ
とによって、高分解能に試料を測定することが可能な走
査型プローブ顕微鏡を提供する。 【構成】カンチレバー2の先端側測定点2aと基端側測
定点2bの変位を同時に光学的に検出する変位検出器4
と、系全体の振動成分からカンチレバーの振動成分のみ
を分離して測定するように、変位検出器からの検出信号
に差演算を施す信号処理回路48とを備える。変位検出
器には、先端側及び基端側測定点に同時に第1及び第2
の測定用レーザー光28a,28bを照射する照明光学
系と、先端側及び基端側測定点からの第1及び第2の反
射光38a,38bの入射角に応じて各反射光の伝波光
量を変化させる第1及び第2の臨界角プリズム42a,
42bと、これら臨界角プリズムを伝波される各反射光
の受光量変化に対応した信号を出力する第1及び第2の
4分割フォトダイオード46a,46bとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料を原子オーダーの
分解能で観察するために用いられる走査型プローブ顕微
鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、試料を原子オーダーの分解能で観
察するための装置として、走査型プローブ顕微鏡(SPM;S
canning Probe Microscope) が知られている。このよう
なSPMの一例として、ビニッヒ(Binnig)やローラー
(Rohrer)等によって、走査型トンネル顕微鏡(STM;Sc
anning Tunneling Microscope)が発明された。しかし、
このSTMでは、観察できる試料は導電性の試料に限ら
れている。そこで、サーボ技術を始めとするSTMの要
素技術を利用し、絶縁性の試料を原子オーダーの分解能
で観察できる装置として原子間力顕微鏡(AFM;AtomicFo
rce Microscope)が提案された(特開昭62−1303
02号公報参照)。
【0003】AFM構造は、STMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置付けられる。この
ようなAFMは、鋭く尖った突起部(探針)を自由端に
持つプローブを備えている。この探針を試料に近づける
と、探針先端の原子と試料表面の原子との間に働く相互
作用力(原子間力)によりプローブの自由端が変位す
る。この自由端に生じる振動振幅の変化を電気的あるい
は光学的に測定しながら、探針を試料表面に沿ってXY
方向に走査することによって、試料の凹凸情報等を三次
元的にとらえることができる(以下、従来技術1とい
う)。
【0004】このようなAFM測定時において、プロー
ブの振動を検出する技術としては、例えば特開平4−1
61808号公報に示されたように、臨界角プリズムを
用いた焦点ずれ検出法を応用した方法(以下、従来技術
2という)や、例えば特開平6−26852号公報に示
されたように、プローブ先端及び基端の変位を光学的に
検出する方法(以下、従来技術3という)を適用するこ
とも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プローブに
発生する振動成分には、プローブ以外の他の走査型プロ
ーブ顕微鏡の系の振動成分も含まれている。しかしなが
ら、従来技術1ないし3を組み合わせた検出方法では、
走査型プローブ顕微鏡の系全体の振動成分と、プローブ
自身の振動成分とを分離して検出することができないた
め、プローブの振動成分のみを高精度に検出することが
できず、高分解能な試料の測定が困難であった。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされており、その目的は、プローブの振動成分のみ
を高精度に検出することによって、高分解能に試料を測
定することが可能な走査型プローブ顕微鏡を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、基端が支持され且つ先端が変位自
在に構成されたプローブを備えた走査型プローブ顕微鏡
であって、前記プローブの先端側と基端側の変位を同時
に光学的に検出する変位検出手段と、前記走査型プロー
ブ顕微鏡の系全体の振動成分から前記プローブの振動成
分のみを分離して測定するように、前記変位検出手段に
よって検出された検出信号に所定の演算を施す演算手段
とを備えている。
【0008】また、本発明の走査型プローブ顕微鏡にお
いて、前記変位検出手段は、前記プローブの先端側の変
位を光学的に検出する第1の変位検出光学系と、前記プ
ローブの基端側の変位を光学的に検出する第2の変位検
出光学系とを備えており、また、前記演算手段は、前記
第1及び第2の変位検出光学系からの各出力信号に対し
て差演算及び除演算の少なくとも一方を施す演算処理回
路を備えている。
【0009】更に、本発明の走査型プローブ顕微鏡にお
いて、前記第1及び第2の変位検出光学系には、前記プ
ローブの先端側と基端側に同時に測定光を照射する照明
光学系と、前記プローブの先端側と基端側からの各反射
光の入射角度に対応して前記各反射光の伝波光量を変化
させる第1及び第2の臨界角プリズムと、これら第1及
び第2の臨界角プリズムを介して伝波される前記各反射
光を受光して、その受光量変化に対応した信号を出力す
る第1及び第2の受光素子とを備えている。
【0010】
【作用】変位検出手段によって、プローブの先端側と基
端側の変位が同時に光学的に検出される。このとき変位
検出手段から出力された検出信号は、演算手段によって
所定の演算が施される。この結果、走査型プローブ顕微
鏡の系全体の振動成分からプローブの振動成分のみが分
離して測定される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る走査型プロー
ブ顕微鏡について、添付図面を参照して説明する。図1
に示すように、本実施例の走査型プローブ顕微鏡は、こ
の走査型プローブ顕微鏡の系全体の振動成分からプロー
ブ即ちカンチレバー2の振動成分のみを分離して検出す
るために、カンチレバー2の先端側と基端側の変位を同
時に光学的に測定する変位検出器4を備えている。
【0012】このような走査型プローブ顕微鏡におい
て、試料6は、X,Y軸方向に走査可能なチューブ型圧
電体スキャナ8上に載置されており、このチューブ型圧
電体スキャナ8は、Z軸ステージ10を介して鏡体12
の基台12a上に取り付けられている。
【0013】また、変位検出器4は、鏡体12の上部側
に取り付けられており、対物レンズ14の視野内に測定
用レーザー光を出射可能に構成されている。カンチレバ
ー2は、その基端部が支持部16を介してホルダ部18
に支持された状態で、対物レンズ14の観察視野内に位
置付けられており、ホルダ部18は、鏡体12に支持さ
れた積層型圧電体20に固定されている。この結果、積
層型圧電体20に所定の電圧を印加することによって、
カンチレバー2を試料6に対して粗動及び微動アプロー
チさせることができる。
【0014】また、変位検出器4には、観察光学系22
を介してCCDカメラ24が光学的に接続されており、
これら観察光学系22及びCCDカメラ24によって、
試料6に対するカンチレバー2の相対位置及びカンチレ
バー2に照射された測定用レーザー光のスポット位置を
光学的に観察したり、試料6表面の状態を光学的に観察
することができるように構成されている。
【0015】図2には、本実施例の走査型プローブ顕微
鏡に適用された変位検出器4の内部構成と、対物レンズ
14及びカンチレバー2の配置が概略的に示されてい
る。図2に示すように、第1及び第2の半導体レーザ2
6a,26bから出射された第1及び第2の測定用レー
ザー光28a,28bは、第1及び第2のコリメートレ
ンズ30a,30bによって平行光束に変換された後、
プリズム32に照射される。
【0016】プリズム32に照射された第1及び第2の
測定用レーザー光28a,28bは、平行ビームとなっ
て同一平面内を伝波した後、光アイソレータとして機能
する偏光ビームスプリッタ34によって、対物レンズ1
4方向に反射される。
【0017】偏光ビームスプリッタ34から反射した第
1及び第2の測定用レーザー光28a,28bは、λ/
4板36によって、直線偏光から円偏光に変換された
後、対物レンズ14の主点14aで交差角θを成してカ
ンチレバー2の先端側測定点2aと基端側測定点2bに
夫々集光する。具体的には、第1の測定用レーザー光2
8aが先端側測定点2aに集光し、第2の測定用レーザ
ー光28bが基端側測定点2bに集光する。なお、本実
施例に適用されたλ/4板36は、その光軸(一般に
は、結晶軸)が第1及び第2の測定用レーザー光28
a,28bの光軸に対して45°の角度を成すように配
置されているものとする。
【0018】本実施例において、交差角θは、先端側測
定点2aと基端側測定点2bとの間隔をL、対物レンズ
14の焦点距離をfとすると、 tan(θ/2)=(L/2)/f なる関係に基づいて規定される。
【0019】従って、第1及び第2の半導体レーザ26
a,26bは、上記の関係を満足させるように配置され
ている。なお、対物レンズ14の主点14aとは、対物
レンズ14の主平面と光軸との交差点を意味しており、
この主点14aと対物レンズ14の焦点との間の距離の
ことを焦点距離fと称する。
【0020】カンチレバー2の先端側測定点2a及び基
端側測定点2bから反射した第1及び第2の反射光38
a,38bは、再び、対物レンズ14からλ/4板36
を介して偏光ビームスプリッタ34に伝波される。
【0021】この場合、λ/4板36に伝波された第1
及び第2の反射光38a,38bは円偏光であるが、再
度λ/4板36を透過することによって、第1及び第2
の反射光38a,38bは、先の直線偏光に対して90
°偏波面の異なった直線偏光に変換された状態で偏光ビ
ームスプリッタ34に伝波されることになる。
【0022】従って、偏光ビームスプリッタ34に伝波
された第1及び第2の反射光38a,38bは、この偏
光ビームスプリッタ34を透過した後、ビームスプリッ
タ40に伝波される。
【0023】ビームスプリッタ40に伝波された第1及
び第2の反射光38a,38bは、その一部の光がビー
ムスプリッタ40を透過した後、第1の臨界角プリズム
42aに伝波され、残りの光がビームスプリッタ40か
ら反射した後、第2の臨界角プリズム42bに伝波され
る。
【0024】図3(a),(b)に示すように、本実施
例に適用された第1及び第2の臨界角プリズム42a,
42bの頂角φは、第1及び第2の反射光38a,38
bが第1及び第2の臨界角プリズム42a,42b内で
全反射するように設計されている。具体的には、第1及
び第2の臨界角プリズム42a,42b内で全反射が始
まる際の第1及び第2の反射光38a,38bの入射角
(即ち、臨界角)をθcとすると、頂角φは、φ>θc
なる関係を満足するように設計されている。
【0025】この場合、頂角φと臨界角θcと交差角θ
との関係は、 tanφ=(sin2θc)/{cos(θ/2)} なる関係を満足する。
【0026】このような関係によれば、例えば20倍の
対物レンズ14(焦点距離f=9mm)を用いて、相互
の間隔が180μmの先端側測定点2aと基端側測定点
2bを測定する場合、第1及び第2の臨界角プリズム4
2a,42bの材質としてBK7(波長656.3nm
に対する屈折率1.5143)を用いると、臨界角θc
は、1.3度となる。この結果、第1及び第2の臨界角
プリズム42a,42bの頂角φは、44.76度とな
る。
【0027】図2に示すように、このような第1及び第
2の臨界角プリズム42a,42bに伝波された第1及
び第2の反射光38a,38bは、第1及び第2の臨界
角プリズム42a,42b内を反射した後、第1及び第
2の集光レンズ44a,44bによって第1及び第2の
4分割フォトダイオード46a,46b上に縮小投影さ
れる。
【0028】なお、第1及び第2の4分割フォトダイオ
ード46a,46bは、夫々、第1及び第2の集光レン
ズ44a,44bの焦点位置よりもレンズ側に接近させ
て配置されている。
【0029】以下、上述した変位検出器4によってカン
チレバー2の先端側測定点2a及び基端側測定点2bの
変位を検出する方法について説明する。なお、本実施例
に用いた変位検出方法は、例えば特開昭59−9000
7号及び特開昭60−38606号公報に開示された方
法を採用している。
【0030】ところで、カンチレバー2の先端側測定点
2a及び基端側測定点2bが対物レンズ14の焦点位置
に位置付けられている場合、先端側測定点2a及び基端
側測定点2bから対物レンズ14を介して伝波された第
1及び第2の反射光38a,38bは、平行光束とな
る。また、カンチレバー2の先端側測定点2a及び基端
側測定点2bが対物レンズ14の焦点位置よりもレンズ
側に接近して位置付けられている場合、先端側測定点2
a及び基端側測定点2bから対物レンズ14を介して伝
波された第1及び第2の反射光38a,38bは、発散
光束となる。また、カンチレバー2の先端側測定点2a
及び基端側測定点2bが対物レンズ14の焦点位置に対
してレンズから離間して位置付けられている場合、先端
側測定点2a及び基端側測定点2bから対物レンズ14
を介して伝波された第1及び第2の反射光38a,38
bは、集光光束となる。
【0031】つまり、カンチレバー2の先端側測定点2
a及び基端側測定点2bが対物レンズ14の焦点位置か
らずれている場合には、いずれも非平行光束が第1及び
第2の臨界角プリズム42a,42bに入射することに
なる。
【0032】第1及び第2の臨界角プリズム42a,4
2bは、上記平行光束を全反射させるように設計されて
いる。従って、非平行光束が第1及び第2の臨界角プリ
ズム42a,42bに入射する場合、その中心光線は臨
界角θcを成して入射するが、中心光線から一方にずれ
た光束は、その入射角が臨界角より小さくなる。このた
め、その光束の一部がプリズム外へ射出され、残りの光
が反射することになる。反対に、中心光線から他方にず
れた光束は、その入射角が臨界角より大きくなる。この
ため、全ての光束が全反射することになる。
【0033】このような光伝波プロセスが第1及び第2
の臨界角プリズム42a,42b内において、数回(本
実施例では、2回)繰り返されることによって、臨界角
よりも小さな入射角で入射した光束と、臨界角以上の入
射角で入射した光束との間の伝波光量(第1及び第2の
臨界角プリズム42a,42b内を伝波する光束の光
量)の差が拡大されることになる。
【0034】しかも、この場合、カンチレバー2の先端
側測定点2a及び基端側測定点2bが対物レンズ14の
焦点位置に対してレンズ側に接近している場合とレンズ
から離間している場合とでは、上記伝波光量差の大小が
逆転する。
【0035】本実施例では、このような光束のうち、カ
ンチレバー2の先端側測定点2aからの第1の反射光3
8aが、第1の4分割フォトダイオード46aの受光面
A,B及び第2の4分割フォトダイオード46bの受光
面E,Fに縮小投影されると共に、カンチレバー2の基
端側測定点2bからの第2の反射光38bが、第1の4
分割フォトダイオード46aの受光面C,D及び第2の
4分割フォトダイオード46bの受光面G,Hに縮小投
影されることになる。
【0036】この場合、第1及び第2の4分割フォトダ
イオード46a,46b上には、カンチレバー2の先端
と基端に発生する振動振幅の変位状態が光量分布となっ
て反映されることになる。
【0037】ここで、第1及び第2の4分割フォトダイ
オード46a,46bの受光面A,B,C,D,E,
F,G,Hを介して光電変換された信号をVA ,VB
C ,VD ,VE ,VF ,VG ,VH とすると、信号処
理回路48を介して上記各信号に所定の演算処理を施す
ことによって、カンチレバー2の先端及び基端の変位を
同時に検出することが可能となる。
【0038】具体的には、図1に示すように、本実施例
の走査型プローブ顕微鏡の積層型圧電体20を振動させ
ることによってカンチレバー2を励振させた状態で試料
6とカンチレバー2との間の相互作用によって生じるカ
ンチレバー2の先端と基端の振動振幅の変位を測定す
る。
【0039】この結果、信号処理回路48によって検出
されるカンチレバー2の先端側測定点2aの変位信号Z
1 は、 Z1 ={(VA −VB )+(VE −VF )}/(VA
B +VE +VF ) となり、カンチレバー2の基端側測定点2bの変位信号
2 は、 Z2 ={(VC −VD )+(VG −VH )}/(VC
D +VG +VH ) となる。
【0040】そして、信号処理回路48において、上記
の変位信号の差Z1 −Z2 を演算することによって、カ
ンチレバー2の先端及び基端の振動振幅の変位のみが検
出されることになる。
【0041】このように本実施例によれば、カンチレバ
ー2の先端側測定点2aの変位信号Z1 と基端側測定点
2bの変位信号Z2 との差演算を実行するだけで、走査
型プローブ顕微鏡の系全体の振動成分からカンチレバー
2の振動振幅の変位成分のみを高精度且つ簡単に分離し
て検出することが可能となる。しかも、本実施例によれ
ば、カンチレバー2の先端と基端の変位測定が同一の変
位検出器4で行われるため、複雑な信号処理を実行する
ことなく、単に変位信号の差Z1 −Z2 を演算するだけ
で簡単にカンチレバー2のたわみだけを高精度に測定す
ることが可能となる。
【0042】また、他の演算方法として、以下のような
除演算による信号処理を行うことも可能である。カンチ
レバー2が、角振動数ωで振動しているときのカンチレ
バー2の先端側測定点2aの変位信号(振動)Z1 は、
【0043】
【数1】 と表される。
【0044】ここで、iは虚数単位、tは時間、|Z1
|は振動の振幅、φ1 は振動の位相である。同様にし
て、カンチレバー2の基端側測定点2bの変位信号(振
動)Z2 は、
【0045】
【数2】 と表される。
【0046】ここで、iは虚数単位、tは時間、|Z2
|は振動の振幅、φ2 は振動の位相である。これら
(1)式及び(2)式から算出された変位信号Z1 ,Z
2 に基づいて、Z1 /Z2 の除演算を行うと、
【0047】
【数3】 となり、位相φ2 に対する位相φ1 のずれ量が分かる。
即ち、カンチレバー2の基端部に対する先端部の振動と
位相とが得られる。
【0048】よって、このような除演算を行うことで、
カンチレバー2の先端側測定点2aと基端側測定点2b
の振動振幅比が分かるため、更に高精度にカンチレバー
2の撓みだけを分離して得ることが可能となると共に、
高分解能に試料6を測定することが可能となる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、プローブの先端側及び
基端側の変位を検出し、その検出信号の差演算及び除演
算の少なくとも一方を行うだけで、走査型プローブ顕微
鏡の系全体の振動成分からプローブの振動成分のみを分
離して測定することができる。この結果、高分解能に試
料を測定することが可能な走査型プローブ顕微鏡を提供
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る走査型プローブ顕微鏡
の構成を概略的に示す側面図。
【図2】本発明の走査型プローブ顕微鏡に適用された変
位検出器の内部構成と、対物レンズ及びカンチレバーの
配置を概略的に示す斜視図。
【図3】(a)は、本発明の走査型プローブ顕微鏡に適
用された臨界角プリズム内で反射光が全反射している状
態を示す斜視図、(b)は、同図(a)に示す臨界角プ
リズムの縦断面図。
【符号の説明】
2…カンチレバー、2a…先端側測定点、2b…基端側
測定点、4…変位検出器、28a…第1の測定用レーザ
ー光、28b…第2の測定用レーザー光、38a…第1
の反射光、38b…第2の反射光、42a…第1の臨界
角プリズム、42b…第2の臨界角プリズム、46a…
第1の4分割フォトダイオード、46b…第2の4分割
フォトダイオード、48…信号処理回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端が支持され且つ先端が変位自在に構
    成されたプローブを備えた走査型プローブ顕微鏡であっ
    て、 前記プローブの先端側と基端側の変位を同時に光学的に
    検出する変位検出手段と、 前記走査型プローブ顕微鏡の系全体の振動成分から前記
    プローブの振動成分のみを分離して測定するように、前
    記変位検出手段によって検出された検出信号に所定の演
    算を施す演算手段とを備えていることを特徴とする走査
    型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記変位検出手段は、前記プローブの先
    端側の変位を光学的に検出する第1の変位検出光学系
    と、前記プローブの基端側の変位を光学的に検出する第
    2の変位検出光学系とを備えており、また、前記演算手
    段は、前記第1及び第2の変位検出光学系からの各出力
    信号に対して差演算及び除演算の少なくとも一方を施す
    演算処理回路を備えていることを特徴とする請求項1に
    記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の変位検出光学系に
    は、前記プローブの先端側と基端側に同時に測定光を照
    射する照明光学系と、前記プローブの先端側と基端側か
    らの各反射光の入射角度に対応して前記各反射光の伝波
    光量を変化させる第1及び第2の臨界角プリズムと、こ
    れら第1及び第2の臨界角プリズムを介して伝波される
    前記各反射光を受光して、その受光量変化に対応した信
    号を出力する第1及び第2の受光素子とを備えているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
JP12514595A 1995-05-24 1995-05-24 走査型プローブ顕微鏡 Withdrawn JPH08313542A (ja)

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JP12514595A Withdrawn JPH08313542A (ja) 1995-05-24 1995-05-24 走査型プローブ顕微鏡

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