JPH08310788A - 荷役機械における荷役対象物の高さ検出方法及びその装置 - Google Patents

荷役機械における荷役対象物の高さ検出方法及びその装置

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JPH08310788A
JPH08310788A JP11428195A JP11428195A JPH08310788A JP H08310788 A JPH08310788 A JP H08310788A JP 11428195 A JP11428195 A JP 11428195A JP 11428195 A JP11428195 A JP 11428195A JP H08310788 A JPH08310788 A JP H08310788A
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ultrasonic
ultrasonic sensors
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height
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JP11428195A
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Inventor
Masayuki Kato
誠之 加藤
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Fuji Electric Engineering Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Techno Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴミ焼却工場におけるバケットクレーンのよ
うな荷役機械において、ゴミなどの荷役対象物の高さを
高速かつ高精度に検出できるようにすること。 【構成】 上空から荷役対象物2に向けて往復移動する
バケット8を備えて荷役対象物2の上空を移動する荷役
機械構造体5に複数個の超音波センサ10a〜10dを
荷役対象物2に対向させつつ分散させて装着しておき、
これらの超音波センサ10a〜10dをシーケンス制御
手段によって個々に又は特定のグループ毎に超音波信号
の発生タイミングをずらして相互干渉を生じない状態で
検出動作を行わせ、各々の超音波センサ10a〜10d
から得られる計測値に基づきその超音波センサ10a〜
10dから荷役対象物2までの距離を検出するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ゴミ焼却工場
用のバケットクレーン、鉄鋼用天井クレーン、アンロー
ダ等のような荷役機械における荷役対象物の高さ検出方
法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のバケットクレーン、ア
ンローダ等の荷役機械において、自動運転化しようとす
る場合、荷役対象物の高さレベルを自動検出できる機能
が必要不可欠となる。
【0003】例えば、ゴミ焼却工場における天井クレー
ン(バケットクレーン)の自動運転を例に採り、説明す
る。この天井クレーンの自動運転においては、ピット内
のゴミをバケットで掴んだ後、バケットを巻き上げ・横
行・走行させてホッパ上に移動させ、このホッパ真上位
置でバケットを開いてゴミをホッパ内に投入させる作業
を繰り返す。この際、ゴミピットの構造上、天井クレー
ンは通常30m以上の高物体であるため、バケットでピ
ット内のゴミを掴みに行く時、高速で巻き下げ、バケッ
トがゴミ山に接近した時に強制減速させて低速に切り換
え、着地と同時に巻下作業を停止させて、掴み動作に移
行させる制御を行う。
【0004】このような動作制御を行う背景は、バケッ
トを高速で巻き下げてゴミ山に着地すると同時に停止さ
せた場合には、停止のための減速制御中にバケットを吊
っているロープの繰出量が大きくなり、このため、ロー
プがバケットに絡まり、巻上時にロープが損傷したり、
場合によっては、切断してしまうことがあるためであ
る。
【0005】かといって、このようなロープトラブルを
防止するために、バケットの巻下停止時にロープ繰出量
がバケットに絡まない値となるようなレベルまで巻下速
度を低下させると、荷役時間が長くかかりすぎ、現実的
でなくなってしまう。即ち、ゴミ焼却工場の天井クレー
ンの自動運転においては、ゴミをホッパへ投入する作業
の他、例えば、ゴミの搬入準備、ピット内のゴミ山のな
らし運転等を全て自動で繰り返して行うものであるが、
繰返作業の時間、即ち、サイクルタイムを極力短縮する
ことが必要だからである。このサイクルタイムが長いと
クレーン1台当りのゴミ荷役量が制約されるので、クレ
ーン台数を増やすか、又は、バケットの1回の掴み量を
多くする、といった対策が必要となり、設備費の増大を
招くことになる。
【0006】よって、ゴミ焼却工場において、クレーン
設備の経済化を図るためには、上述した背景より、ピッ
ト内のゴミ山の高さを常に精度よく正しく、かつ、自動
的に検出することが極めて重要な要因となる。
【0007】このようなことから、従来にあっては、ク
レーン運転前にバケットを実際に巻き下げてゴミ山に着
地させてバケットの荷重がなくなった時の荷重変化点を
ゴミ山の高さとして検出するようにした検出方式が考え
られている。
【0008】より具体的には、ゴミピット平面を複数の
領域に区分して番地化し、例えば、ゴミピットの横行方
向をA〜D、走行方向を1〜20に区分して4×20=
80番地に番地化し、まず、最初にクレーン位置をA1
番地上に移動させた後でバケットを巻き下げてその番地
のゴミ山高さを計測し、次いで、クレーン位置をA2番
地上に移動させてその番地のゴミ山高さを計測し、以
下、同じ要領でD20番地まで順次計測を行う方式であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようにバケットを
実際に着地させてゴミ山高さのレベルを計測する方式に
よれば、精度上優れているため、その計測の時点ではゴ
ミ山高さのレベルを正しく検出することができるといえ
るが、以下のような欠点がある。
【0010】第1に、番地数が多いと計測に長時間要す
ることになる。例えば、上例の区分例では80番地分を
次々に計測しなければならない。ここに、1番地当りの
計測時間を約3分としても全番地分の計測時間としては
最低でも約240分=4時間もかかってしまう。ここ
に、ゴミ焼却工場では、その焼却工場の規模にもよるが
ゴミのホッパへの投入頻度は約5〜20分に1回の割合
であり、上記のゴミ山高さの計測のためのみに長時間に
渡ってクレーンを移動させることは避けるべきである。
【0011】第2に、前回の計測時点と今回の計測時点
との時間間隔が長い場合、計測後のゴミ山高さのレベル
が実際の高さのレベルと異なってくる場合があり、必ず
しも高精度な計測方式であるとはいえないことがある。
これは、前回のゴミ山高さ計測後、しばらくの時間経過
でバケット荷役によりゴミ山高さが変化した時、1回の
荷役毎にゴミ山高さを演算・補正する補正値が実際値と
必ずしも合致するものではなく、かつ、現実的には、ゴ
ミ山が崩れることもあるからである。ちなみに、ゴミ山
の山崩れ対策として、ゴミ山がピット内で局部的に大き
くならないように、自動によるならし運転も行うように
している。しかし、このようなならし運転より優先する
運転、例えば、ゴミ搬入準備運転時には、どうしても変
則的なゴミ山高さとなりやすく、このため、ゴミ山が山
崩れを生ずる結果となりやすい。
【0012】ここに、自動クレーン運転において、ゴミ
山が崩れた結果、ゴミ山高さが計測値よりも低くなった
番地ではバケットの巻下低速時間が長くなり、この結
果、サイクルタイムが長くなるが、クレーンの運転とし
ては安全側である。しかし、ゴミ山高さが計測値よりも
高くなった番地では、バケットの巻下時において低速に
移行する前にこのバケットが高速のままゴミ山に突っ込
んでしまうことがある。これは、ロープトラブルの原因
となるので、危険であり、避ける必要がある。
【0013】このようなことから、現実には、大規模な
ゴミ焼却工場では、ピット内のゴミ山高さを人間の目に
よる目視で行い、手動にてゴミ山高さのデータをインプ
ットするようにしている。ここに、目視方法の場合、深
いピットを上方から眺めることになるため、ゴミ山高さ
を正しく計測することにはならず、ロープトラプルを避
けるために、実際のゴミ山高さよりも安全側、即ち、実
際値以上のゴミ山高さとして認識しているのが実情であ
る。これでは、精度に欠けるとともに、自動運転化には
適さない方式である。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の荷
役機械における荷役対象物の高さ検出方法は、上空から
荷役対象物に向けて往復移動するバケットを備えて前記
荷役対象物の上空を移動する荷役機械構造体に複数個の
超音波センサを前記荷役対象物に対向させつつ分散させ
て装着し、これらの超音波センサをシーケンス制御手段
によって個々に又は特定のグループ毎に超音波信号の発
生タイミングをずらして検出動作を行わせ、各々の超音
波センサから得られる計測値に基づきその超音波センサ
から荷役対象物までの距離を検出するようにした。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の荷
役機械における荷役対象物の高さ検出方法に加えて、同
一の超音波センサによる検出動作を同一地点において複
数回行ってそれらの計測値同士の比較によりその超音波
センサから得られる計測値の正誤を判定するようにし
た。
【0016】請求項3記載の発明の荷役機械における荷
役対象物の高さ検出装置は、上空から荷役対象物に向け
て往復移動する荷役移動体を備えて前記荷役対象物の上
空を移動する荷役機械構造体を有する荷役機械におい
て、前記荷役機械構造体に分散させて装着されて前記荷
役対象物に対向する複数個の超音波センサと、これらの
超音波センサを個々に又は特定のグループ毎に超音波信
号の発生タイミングをずらして検出動作を行わせるシー
ケンス制御手段と、各々の超音波センサから得られる計
測値に基づきその超音波センサに対向する部分の荷役対
象物の高さを演算する演算手段とを備えている。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明においては、荷役対象物の
上空を移動する荷役機械構造体に、荷役対象物に対向す
る状態で分散させて装着された複数個の超音波センサが
荷役対象物に向けて超音波信号を発信して荷役対象物で
反射されて戻ってくる超音波を受信することにより、自
己の超音波センサから荷役対象物までの距離、従って、
荷役対象物の高さが検出される。この際、複数個の超音
波センサの内、近傍の超音波センサ同士は各々が発信し
た超音波の干渉によってその計測値の誤差が大きくなっ
てしまうが、これらの超音波センサはシーケンス制御手
段によって個々に又は特定のグループ毎に超音波信号の
発生タイミングをずらされた状態で検出動作を行うの
で、超音波センサ相互間の干渉の心配なく、荷役対象物
の高さ検出が高精度に行われる。このように複数の超音
波センサによる検出動作をタイミングをずらして行わせ
ても、実際の着地動作等を伴うことなく超音波を利用し
て非接触で行われるので、高速かつ短時間の計測処理で
済み、荷役機械の自動運転化を図った場合でもバケット
の安全運転が確保される。
【0018】請求項2記載の発明においては、同一の超
音波センサによる検出動作が同一地点において複数回行
ってそれらの計測値同士の比較により計測値の正誤を判
定するので、一過性の高い空中浮遊の塵埃等による乱反
射等の影響で誤差の大きい計測値に関してはその値を誤
りとして破棄し正しい計測値のみを採用することがで
き、信頼性の高い荷役対象物の高さ検出が行われる。
【0019】請求項3記載の発明においては、請求項1
記載の発明の検出方法を実現する上で、荷役対象物の上
空を移動する荷役機械構造体に複数個の超音波センサを
分散させて装着させるとともに、この種の荷役機械で一
般に装備されているシーケンス制御手段を利用してこれ
らの超音波センサの検出動作のタイミングをずらすよう
に構成すればよく、経済性及び信頼性の高い荷役機械が
提供される。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例は、ゴミ焼却工場の自動運転化されたバケ
ットクレーンに適用したものである。まず、コンクリー
ト壁1を有してゴミ(荷役対象物)2が搬入される大容
量のピット3の上空には、バケットクレーン4が装備さ
れている。このバケットクレーン4は、ピット3の上端
部にてピット3内のゴミ2の上空を紙面表裏方向(走行
方向)に走行運転される細長いクレーンガーダ(荷役機
械構造体)5と、このクレーンガーダ5上に搭載されて
紙面左右方向(横行方向)に横行運転される横行トロリ
6と、この横行トロリ6より巻上・巻下機構(図示せ
ず)及びロープ7により吊り下げられたバケット8とを
備えている。ここに、前記ピット3にはバケット8の横
行方向に隣接させてゴミ焼却用のホッパ9が設けられて
いる。
【0021】これにより、前記バケット8は横行トロリ
6に従い横行方向に位置変位自在であり、かつ、クレー
ンガーダ5の走行に従い走行方向にも位置変位自在であ
り、かつ、ロープ7による巻き下げ・巻き上げにより昇
降方向に往復移動自在であり、ピット3及びホッパ9の
上空を3次元的に変位可能とされている。これにより、
基本的には、ピット3内でバケツト8をゴミ2の位置ま
で下降させてゴミ2を掴ませ、その後、上昇・横行させ
て、バケット8をホッパ9の位置まで移動させ、この位
置でバケット8を開かせることによりゴミ2がホッパ9
内に投入される。
【0022】このようなバケットクレーンシステムにお
いて、本実施例では、まず、クレーンガーダ5の下面に
複数個、ここでは、LS1〜LS4で示す4個の超音波
センサ10a〜10dが装着されている。即ち、ピット
3の横行方向の長さを15mとしたとき、3m間隔に分
散させて超音波センサを配置させるため、本実施例で
は、4個の超音波センサ10a〜10dとしている。つ
まり、左右両端の超音波センサ10a,10dはコンク
リート壁1からも3m離されて設置されている(もちろ
ん、ピット3の大きさ等によっては4個には限られな
い)。さらには、これらの超音波センサ10a〜10d
は、ピット3内のゴミ2に対向する向きに装着される
が、より詳細には、超音波の性質上かなりの指向性を期
待できるので、何れの超音波センサ10a〜10dも真
下に向けて超音波を発信するように取り付けられてい
る。
【0023】ここに、これらの超音波センサ10a〜1
0dは、超音波を発信させるとこの超音波が対象物で反
射して返って来る原理を利用して、発信後・受信までの
時間を計測することにより、その超音波センサと対象物
との間の距離を演算・計測する小型・軽量・安価な周知
構造のものである。本実施例であれば、各々の超音波セ
ンサ10a〜10dとゴミ2との間の距離(バケット8
をクレーンガーダ5から巻き下げるべき距離)の計測に
用いられる。
【0024】これらの超音波センサ10a〜10dは各
々LC1〜LC4で示すレベルコントローラ11a〜1
11dに接続されている。これらのレベルコントローラ
11a〜11dは超音波センサ10a〜10dから得ら
れる信号(計測値)を4〜20mAのアナログ信号に変
換して耐ノイズ性に優れた状態で伝送出力させるための
ものである。また、これらの超音波センサ10a〜10
d及びレベルコントローラ11a〜11dはPLCで示
すシーケンスコントローラ(シーケンス制御手段)12
に接続されている。このシーケンスコントローラ12自
身は、通常、この種の自動運転化されたバケットクレー
ンシステムにおいて、そのシステムの大小、規模の大小
を問わず、必須的に装備されているものであり、CPU
13とI/Oポート14とにより構成されている。本実
施例では、このようなシーケンスコントローラ12中の
CPU13に所定のソフトウェアを組み込み、後述する
ようなゴミ山の高さ計測時の超音波センサ10a〜10
dのシーケンス制御に利用している。ここに、本実施例
のゴミ山の高さ計測用に要するI/O信号は僅かであ
り、各超音波センサ10a〜10dの超音波信号の発信
指令用としてデジタル信号4個、各レベルコントローラ
11a〜11bのアナログ信号4個で合計8個分のポー
トで足りる。ちなみに、この種の自動運転化されたバケ
ットクレーンシステムで扱うI/O信号は小規模システ
ムであっても500個に達するようなレベルであるの
で、4個の超音波センサ10a〜10dの付加に伴い、
I/O信号が8個程度増えても、システムを構築する上
で追加すべき費用は僅かで済む。
【0025】このような構成において、超音波センサ1
0a〜10dを用いたゴミ山高さの計測方法について説
明する。
【0026】まず、4個の超音波センサ10a〜10d
を全て同タイミングで検出動作させる場合を想定する。
一般に、超音波センサはその性質上、近接の他の超音波
センサが発信した超音波信号の干渉により計測値に誤差
を生ずることが多い。前述したような3m毎の超音波セ
ンサ10a〜10dの分散配置では、通常は、センサ相
互間の干渉が生ずる程度の近接配置と考えられる。この
結果、これらの超音波センサ10a〜10dを全て同じ
タイミングで検出動作させた場合には、例えば、超音波
センサ10bがこの超音波センサ10bの真下に位置す
るゴミ2のゴミ山高さを検出しようとしても隣りの超音
波センサ10aから発信された超音波信号が超音波セン
サ10b側へ乱反射することがあり、この超音波センサ
10bの真下のゴミ山高さが実際には低いレベルであっ
ても、上記の乱反射による干渉を受けた結果、超音波セ
ンサ10bの真下のゴミ山高さを高いと計測してしまう
ことがあり、採用できない。
【0027】かといって、複数の超音波センサを相互干
渉が生じない程度に大きく離して分散配置した場合に
は、計測地点(番地)が粗すぎてしまい、好ましくな
い。ちなみに、超音波センサ間の相互干渉を完全に防止
するため、クレーンガーダ5の下面に1個だけの超音波
センサを装着し、揺動(首振り)機構により、この1個
の超音波センサでピット3内のゴミ2の平面を順次セン
シングすることも考えられる。しかし、ゴミ焼却工場の
ように、元々、粉塵の多い環境条件下で、複雑な揺動機
構付き構造とすることは設備費等の面で好ましくない。
【0028】これらの点を考慮して、本実施例では、計
測地点があまり粗くならないように、超音波センサ10
a〜10dが隣接間で相互干渉を生じることがある程度
に近接した状態で配設されていても、計測結果に相互干
渉の影響が出ないように、シーケンスコントローラ12
のCPU13に組み込まれたプログラムソフト上のシー
ケンス制御により、これらの超音波センサ10a〜10
dに関して個々に超音波信号の発生タイミングをずらし
て検出動作を行わせる。この検出動作はバケットクレー
ン4(クレーンガーダ5)の停止時において実行され
る。
【0029】例えば、走行方向の或る位置でクレーンガ
ーダ5が停止した状態で、まず、シーケンスコントロー
ラ12からレベルコントーラ11aを経て超音波センサ
10aに対してのみ超音波信号の発信指令信号が与えら
れ、この超音波センサ10aが真下方向に向けて超音波
信号を発信し、ゴミ2側で反射されて返って来る超音波
信号をこの超音波センサ10aで受信し、レベルコント
ローラ11aを経てシーケンスコントローラ12側に出
力させることにより、この超音波センサ10aの真下地
点のゴミ2のゴミ山高さの検出動作を完了させる。実際
のゴミ山高さは、レベルコントローラ11aからの信号
を受け取ったCPU13が演算手段として機能して算出
する。このような検出動作の実行時に、他の超音波セン
サ10b〜10dに関しては、超音波信号を発信しない
ようにシーケンスコントローラ12により制御されてい
るため、超音波センサ10aは自己の発信した超音波信
号の反射分のみを受信することになり、センサ相互間の
干渉の影響を受けないので、高精度な計測となる。
【0030】超音波センサ10aによる検出動作が完了
すると、シーケンスコントローラ12は、次の超音波セ
ンサ10bに対してのみ超音波信号の発信指令信号を与
えて検出動作を同様に実行させ、その後、超音波センサ
10c,10dについても各々個別のタイミングで検出
動作を単独で実行させ、各々の超音波センサ10b,1
0c,10dの真下地点のゴミ2のゴミ山高さの計測を
行わせる。
【0031】ここに、1組の超音波センサ及びレベルコ
ントローラ、例えば、超音波センサ10aとレベルコン
トローラ11aとによる組に関して、超音波信号の発信
から演算計測完了までに要する時間としては100〜2
00msecで十分であり、4個の超音波センサ10a〜1
0dによる検出動作をタイミングをずらして行っても、
これらの超音波センサ10a〜10d分のゴミ山高さの
計測に要する全時間としても1sec 以内で済む。このた
め、バケットクレーン4のサイクルタイム上、全く支障
なくゴミ山高さの計測を行えることになる。
【0032】なお、本実施例においては、横行方向に4
個の超音波センサ10a〜10dが分散配置されてお
り、横行方向には4区分に分割された番地分のゴミ山高
さの計測が可能である。そして、走行方向には、クレー
ンガーダ5が走行停止した位置毎に上記の検出動作が行
われるので、走行方向に20箇所でクレーンガーダ5が
任意に停止するものとすれば、本実施例にあっても、ピ
ット3内のゴミ平面を合計で80番地に区分してそのゴ
ミ山高さを計測し得ることは理解し得る。
【0033】ところで、ゴミ焼却工場のような環境下で
は、ピット3のコンクリート壁1による超音波の乱反射
の他、ゴミ2の性格上、ピット3内の上空中に浮遊する
粉塵による超音波の乱反射が、これらの超音波センサ1
0a〜10dによる計測の誤差の原因となることもあ
る。
【0034】特にコンクリート壁1に近い超音波センサ
10a,10dの場合には、このコンクリート壁1によ
る超音波の乱反射の影響を受けやすいと考えられる。こ
の点、本実施例においては、超音波の指向性が高い点に
着目し、これらの超音波センサ10a,10dについて
クレーンガーダ5の真下に向けて超音波信号を発信する
ようにこのクレーンガーダ5に取り付けてあるので、コ
ンクリート壁1による乱反射についての信号を識別し得
るので、この乱反射による計測値への影響は回避でき
る。
【0035】一方、ピット3内の空中を浮遊する粉塵に
よる乱反射の影響を考えた場合、一過性のものと考えら
れる。そこで、本実施例では、バケットクレーン4(ク
レーンガーダ5)の停止時に、超音波センサ10a〜1
0dによる前述したようなタイミングをずらした検出動
作を複数回行うことにより一過性の高い乱反射の影響が
出ないようにしている。即ち、バケットクレーン4の停
止時に各々の超音波センサ10a〜10dについて複数
回の検出動作を行わせるものであり、ゴミ2の同一地点
(番地)に対する複数回の計測であって、かつ、時間的
にもずれた計測であるこを意味する。このような複数回
の検出動作に基づき計測された計測値をシーケンスコン
トローラ12内のCPU13に取り込み、同一の超音波
センサから得られた計測値同士の比較を行い、これらの
計測値が同じ値あればその番地の正しいゴミ山高さの計
測値であると判断し、万一、これらの計測値が不一致の
場合には粉塵の乱反射による影響を受けておりその番地
のゴミ山高さの計測値は正しくないので、再度、検出動
作をやり直す、というようなソフト処理を行うことによ
り、粉塵の乱反射の影響による計測誤差も防止できる。
これにより、計測値の信頼性が高まる。
【0036】ここに、これらの超音波センサ10a〜1
0dに関して、同一地点で複数回の検出動作を行わせる
方法としては、例えば、超音波センサ10a→超音波セ
ンサ10b→超音波センサ10c→超音波センサ10d
→超音波センサ10a→…といったように連続的に動作
させる超音波センサを変えるようにしてもよい。或い
は、超音波センサ10a→(1sec 休み)→超音波セン
サ10a→超音波センサ10b→(1sec 休み)→超音
波センサ10b→…といったように同じ超音波センサに
関して多少の時間(例えば、1sec )をおいて駆動を繰
り返しながら、順次、動作させる超音波センサを変える
ようにしてもよい。
【0037】何れの方法にしても、各超音波センサ10
a〜10dによる1回当りの計測に要する時間は極めて
短時間であるので、バケットクレーン4の停止時に、こ
れらの超音波センサ10a〜10dに関して複数回の検
出動作を行わせても、自動運転化されたバケットクレー
ン4のサイクルタイムへの影響は無視できる。これは通
常、自動運転化されたバケットクレーン4は、FROM
‐TOの信号が与えられて横行・走行を開始するが、例
えば、バケット8によるゴミ2の掴み時にはTOの位置
に達した後にこのバケット8の巻き下げ運転を開始する
ので、バケットクレーン4の走行停止時間としては少な
くとも30〜50sec が期待できるからである。
【0038】なお、本実施例では、全ての超音波センサ
10a〜10dをタイミング的に重複することなく個々
に検出動作させるようにシーケンス制御したが、例え
ば、超音波センサ10a,10cが超音波的に相互干渉
を生ぜず、超音波センサ10b,10dが超音波的に相
互干渉を生じない条件にある場合には、これらを特定の
グループとしてグループ分けし、或るタイミングでは超
音波センサ10a,10cのグループを検出動作させ、
次の或るタイミングでは超音波センサ10b,10dの
グループを検出動作させるようにシーケンスコントロー
ラ12で制御するようにしてもよい。この方式によれ
ば、相互干渉による影響を受けずに、かつ、より高速に
計測動作を行うことができる。即ち、クレーンの形状、
サイズ、超音波センサの配置関係等によって、相互に干
渉を生じない関係にある超音波センサ同士が同一のグル
ープに属するようにグループ分けするようにしてもよ
い。
【0039】また、本実施例は、ゴミ焼却工場の自動運
転化されたバケットクレーン4への適用例として説明し
たが、このような装置に限らず、自動クレーンにおいて
バケットを対象物に向けて昇降移動させるために対象物
の高さの自動計測が必要不可欠な装置であれば同様に適
用できる。具体的には、鉄鋼工場のスクラップハンドリ
ング用天井クレーンにおける自動化や、鉱石専用船大型
アンローダの自動化についても本発明を適用できる。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、上空から
荷役対象物に向けて往復移動するバケットを備えて前記
荷役対象物の上空を移動する荷役機械構造体に複数個の
超音波センサを前記荷役対象物に対向させつつ分散させ
て装着し、これらの超音波センサをシーケンス制御手段
によって個々に又は特定のグループ毎に超音波信号の発
生タイミングをずらして検出動作を行わせ、各々の超音
波センサから得られる計測値に基づきその超音波センサ
から荷役対象物までの距離を検出するようにしたので、
超音波センサ相互間の干渉の心配なく、荷役対象物の高
さ検出を高精度に行うことができ、かつ、荷役対象物に
対する実際の着地動作等を伴うことなく超音波を利用し
て非接触で行うので、計測処理を高速かつ短時間で行う
ことができ、荷役機械の自動運転化を図った場合にバケ
ットの安全運転を確保することができる。
【0041】請求項2記載の発明によれば、同一の超音
波センサによる検出動作を同一地点において複数回行っ
てそれらの計測値同士の比較によりその超音波センサか
ら得られる計測値の正誤を判定するようにしたので、請
求項1記載の発明による効果に加えて、一過性の高い空
中浮遊の塵埃等による乱反射等の影響で誤差の大きい計
測値に関してはその値を誤りとして破棄し正しい計測値
のみを採用することができ、荷役対象物の高さ検出を信
頼性高く行うことができる。
【0042】請求項3記載の発明によれば、上空から荷
役対象物に向けて往復移動する荷役移動体を備えて前記
荷役対象物の上空を移動する荷役機械構造体を有する荷
役機械において、前記荷役機械構造体に分散させて装着
されて前記荷役対象物に対向する複数個の超音波センサ
と、これらの超音波センサを個々に又は特定のグループ
毎に超音波信号の発生タイミングをずらして検出動作を
行わせるシーケンス制御手段と、各々の超音波センサか
ら得られる計測値に基づきその超音波センサに対向する
部分の荷役対象物の高さを演算する演算手段とを備えた
ので、請求項1記載の発明の検出方法を実現する上で、
荷役対象物の上空を移動する荷役機械構造体に複数個の
超音波センサを分散させて装着させるとともに、この種
の荷役機械で一般に装備されているシーケンス制御手段
を利用してこれらの超音波センサの検出動作のタイミン
グをずらすようにソフトウェアを組み込んで構成すれば
よく、荷役対象物の高さ検出を高い精度に行える機能を
備えて、経済性及び信頼性の高い荷役機械を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すゴミ焼却工場における
バケットクレーン設置例の概略構成図である。
【図2】その電装系の一部を抽出して示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
2 荷役対象物 4 荷役機械 5 荷役機械構造体 8 バケット 10a〜10d 超音波センサ 12 シーケンス制御手段 13 演算手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上空から荷役対象物に向けて往復移動す
    るバケットを備えて前記荷役対象物の上空を移動する荷
    役機械構造体に複数個の超音波センサを前記荷役対象物
    に対向させつつ分散させて装着し、これらの超音波セン
    サをシーケンス制御手段によって個々に又は特定のグル
    ープ毎に超音波信号の発生タイミングをずらして検出動
    作を行わせ、各々の超音波センサから得られる計測値に
    基づきその超音波センサから荷役対象物までの距離を検
    出するようにしたことを特徴とする荷役機械における荷
    役対象物の高さ検出方法。
  2. 【請求項2】 同一の超音波センサによる検出動作を同
    一地点において複数回行ってそれらの計測値同士の比較
    によりその超音波センサから得られる計測値の正誤を判
    定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の荷役
    機械における荷役対象物の高さ検出方法。
  3. 【請求項3】 上空から荷役対象物に向けて往復移動す
    る荷役移動体を備えて前記荷役対象物の上空を移動する
    荷役機械構造体を有する荷役機械において、前記荷役機
    械構造体に分散させて装着されて前記荷役対象物に対向
    する複数個の超音波センサと、これらの超音波センサを
    個々に又は特定のグループ毎に超音波信号の発生タイミ
    ングをずらして検出動作を行わせるシーケンス制御手段
    と、各々の超音波センサから得られる計測値に基づきそ
    の超音波センサに対向する部分の荷役対象物の高さを演
    算する演算手段とを備えたことを特徴とする荷役機械に
    おける荷役対象物の高さ検出装置。
JP11428195A 1995-05-12 1995-05-12 荷役機械における荷役対象物の高さ検出方法及びその装置 Pending JPH08310788A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101900397A (zh) * 2009-05-27 2010-12-01 松下电器产业株式会社 空气调节机
JP2019210093A (ja) * 2018-06-04 2019-12-12 大同特殊鋼株式会社 クレーン設備およびその制御方法
JP2021147129A (ja) * 2020-03-17 2021-09-27 Jfeエンジニアリング株式会社 管理装置、管理方法、およびプログラム

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