JPH083093Y2 - 密着イメージセンサー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は密着イメージセンサーに関し、特にロッド
レンズアレイを保持するばねに関するものである。

〔従来の技術〕

文字／図形読取方式としては、従来よりCCDタイプ,CS
Dタイプや密着イメージセンサータイプ等があり、これ
までCCDタイプが主流を占めていた。また、CSDタイプの
読取方式では装置全体の小型化に限界がある。一方密着
イメージセンサーはセンサーの読取巾と同サイズの原稿
サイズ巾まで読み取ることが出来るため、装置の厚み方
向の寸法を小さくすることが出来る長所を有しており、
装置小型化の流れに沿って密着イメージセンサータイプ
の読取方式の需要が急速に増加している一方で密着イメ
ージセンサーの小型化といった要求が一段と厳しくなっ
てきている。

第４図，第５図，第６図は従来の密着イメージセンサ
ーの一部断面側面図、平面図、及び３つ爪ばねの斜視図
であり、図において、（１）はフレームＡ、（２）はフ
レームＡ（１）上に搭載固定されたセンサー基板、
（３）はフレームＡ（１）と滑り対称となるフレーム
Ｂ、（４）はフレームＢ（３）に定置されたロッドレン
ズアレイ、（５）はフレームＢ（３）に同様に定置され
たLED、（６）はガラス板、（７）はプラテン、（８）
は原稿、（９）はフレームＢ（３）とガラス板（６）と
を保持している側板、（10）は側板（９）をフレームＢ
（３）に固定しているねじ、（11）はロッドレンズアレ
イ（４）をフレームＢ（３）に保持している３つ爪ばね
である。

次に動作について説明する。ガラス板（６）とプラテ
ン（７）の間に挟まれた原稿（８）は単色光源であるLE
D（５）によって照明され、原稿（８）で反射した光は
ロッドレンズアレイ（４）を通して正立等倍像がセンサ
ー基板（２）上に配置されたセンサーに結像し原稿
（８）の読み取りが行われる。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の密着イメージセンサーは以上のように構成され
ていたので、フレームＢヘロッドレンズアレイを定置保
持させている３つ爪ばねの各々の長さがほぼ等しく、３
つ爪ばねを取りつける作業においてフレームＢとロッド
レンズアレイをほぼ同時に挟まなければならず、３つ爪
ばねの３つの爪の中の２つは無理に拡げて取り付けるこ
とが必要で、ばね性の弱いものはばね性が損なわれるな
どの問題点があった。

この考案は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、３つ爪ばねの各々のばね部を無理に拡げる
ことなくスムースに取り付けることができる密着イメー
ジセンサーを得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案に係る密着イメージセンサーはロッドレンズ
アレイをフレームＢに保持する３つ爪ばねのばね長さを
各々異なるように構成し、１つの爪が順次、フレームB,
ロッドレンズアレイの上面および側面を押え３つの爪が
所定位置に納まった時にロッドレンズアレイがフレーム
Ｂに保持されるようにしたもので、また、ロッドレンズ
アレイのピント調整時に対向しない１つの爪方向に位置
移動があり、この方向のばね性を保持できる形状にする
と共に材料をばね用ステンレス鋼帯にしたものである。

〔作用〕

この考案における密着イメージセンサーはロッドレン
ズアレイをフレームＢに保持する３つ爪ばねの各々ばね
長さを異なるように構成することにより、３つ爪ばねが
接触するフレームB,ロッドレンズアレイの上面および側
面に順次沿って位置され、３つ爪ばねが無理に拡げられ
ることなくロッドレンズアレイをフレームＢに保持がで
き、ロッドレンズアレイのピント調整時に大きな移動量
が必要となる爪部を大きく湾曲させることによりばね性
を保ったままロッドレンズアレイを保持する。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を図について説明する。第
１図，第２図および第３図において、（12）はロッドレ
ンズアレイ（４）をフレームＢ（３）へ保持する不等長
３つ爪ばねである。なお、符号（１）〜（10）は前記従
来のものと同一であるので説明を省略する。

不等長３つ爪ばね（12）は３つの爪の内対向していな
い１つの爪を大きく湾曲させてあり、かつ３つの爪の先
端部は外側に曲げてある。

次に動作について説明する。ガラス板（６）とプラテ
ン（７）の間に挟まれた原稿（８）は単色光源であるLE
D（５）によって照明され、この原稿で反射した光がロ
ッドレンズアレイ（４）を通じてこの原稿（８）の正立
等倍像としてセンサー基板（２）上に配置されたセンサ
ーに結像することにより、原稿（８）の読取りが行われ
る。

ここで、従来のロッドレンズアレイ（４）は３つ爪ば
ね（11）のばね性が損なわれた状態で保持されていた
が、この考案によれば不等長３つ爪ばね（12）を使用す
ることによりばね性が損われることなく適正な位置にロ
ッドレンズアレイ（４）が保持される。

このため、原稿（８）とセンサー基板（２）に対する
ロッドレンズアレイ（４）の位置精度が良くなり、安定
した読取りを行うことができる。

なお、上記実施例では３つ爪の中の１つのみ大きく湾
曲した不等長３つ爪ばね（12）の場合を示したが、３つ
爪の中の２つもしくは全ての爪が大きく湾曲した不等長
３つ爪ばね（12）にしてもよい。

又、ロッドレンズアレイ（４）をフレームＢ（３）へ
搭載した時のロッドレンズアレイ（４）の上面の位置と
不等長３つ爪ばね（12）をフレームＢ（３）に取り付け
た時のロッドレンズアレイ（４）の上面と接する爪の位
置が0mm以上離れており取り付けが容易になるように寸
法を決めたものでもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば３つ爪ばねを不等長
とし、かつロッドレンズアレイの上面と接する爪を大き
く湾曲させた構造としかつ材料をばね性の高いステンレ
ス鋼としたので、ロッドレンズアレイの位置安定性が高
いため安定した読み取りができる密着イメージセンサー
が得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図，第３図はこの考案の一実施例による密
着イメージセンサーを示す断面側面図，平面図および不
等長３つ爪ばねの斜視図、第４図，第５図，第６図は従
来の密着イメージセンサーを示す断面側面図，平面図お
よび３つ爪ばねの斜視図である。 図において、（１）はフレームＡ、（２）はセンサー基
板、（３）はフレームＢ、（４）はロッドレンズアレ
イ、（５）はLED、（12）は不等長３つ爪ばねである。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】フレームと、このフレームに固定され、原
   稿に光を照射するLEDと、原稿による反射光を上方から
   下方に導いて集束させ、底部が上記フレームに載置され
   たロッドレンズアレイと、このロッドレンズアレイの下
   方に設けられ、上記集束された反射光を受光するセンサ
   と、上記フレームに固定され、上記センサを載置するセ
   ンサ基板と、互いに長さの異なる３つの爪部を有し、最
   長の爪部を湾曲させて上記フレームに、中間長の爪部を
   上記ロッドレンズアレイの側部に、かつ、最短の爪部を
   上記ロッドレンズアレイの上部に順次に接触させ、上記
   最長の爪部のばね性により、上記ロッドレンズアレイを
   上記フレームに保持するとともに上記反射光の上下方向
   に移動可能な保持部材とを備えたことを特徴とする密着
   イメージセンサー。