JPH08306609A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH08306609A
JPH08306609A JP7106556A JP10655695A JPH08306609A JP H08306609 A JPH08306609 A JP H08306609A JP 7106556 A JP7106556 A JP 7106556A JP 10655695 A JP10655695 A JP 10655695A JP H08306609 A JPH08306609 A JP H08306609A
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 凹凸変化(段差)が極めて小さい位置検出マ
ークであっても精度良く確実にその位置を検出可能とす
る。 【構成】 基板上の位置検出マークを照明する照明光学
系の瞳面での照明光を、光軸を中心とする輪帯領域に制
限するとともに、位置検出マークから発生する光を入射
してその像を撮像素子上に形成する結像光学系の瞳面上
の、照明光学系の瞳面上の輪帯領域と結像関係になる領
域内に分布する結像光束をほぼ遮光する。さらに、画像
信号の形成に寄与する照明光の波長域中の最短波長をλ
1、最長波長をλ2、位置検出マークの周期をPとする
と、照明光学系の瞳面上の輪帯領域の外半径ro 、及び
内半径ri を、 ri≧λ2/(2×P)、ro−ri≦λ1/P なる関係を満たすように定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子等を
製造する際にマスクパターンを感光性の基板上に露光す
るフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置に適用
されるマスクパターンと感光性基板の相対的な位置合わ
せ技術に関し、特に感光基板上のマークパターンの検出
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子、液晶表示素子、薄膜
磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、又は光磁気ディスク
等を製造するためのフォトリソグラフィ工程では、転写
用のパターンが形成されたフォトマスク又はレチクル
(以下、まとめて「レチクル」という)の像を、投影光
学系を介した投影露光法、あるいはプロキシミティ露光
法により、フォトレジストが塗布されたウエハ、又はガ
ラスプレート等の感光基板上に転写する露光装置が使用
されている。
【0003】このような露光装置においては、露光に先
立ってレチクルとウエハとの位置合わせ(アライメン
ト)を高精度に行う必要がある。このアライメントを行
うために、ウエハ上には以前の工程で形成(露光転写)
された位置検出マーク(アライメントマ−ク)が形成さ
れており、このアライメントマ−クの位置を検出するこ
とで、ウエハ(ウエハ上の回路パターン)の正確な位置
を検出することができる。
【0004】アライメントマークの検出方法としては、
例えばレーザビームスキャン方式、レーザ干渉式等のレ
ーザ光の散乱、回折光を検出するものがある。しかしな
がら、レーザ光は単色性が強く、フォトレジスト表面と
マーク表面との多重干渉等の悪影響により、位置検出精
度が悪化する恐れがある。これに対して、ランプ等を光
源としてアライメントマークをブロードバンドな光束で
照明し、その像を結像光学系を介して撮像し、その画像
信号に基づいて位置検出を行なう方式(以後「結像式位
置検出」と称す)は、フォトレジスト等の悪影響を受け
にくいというメリットがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体集積回路
等の微細化に伴い、成膜工程後であってフォトリソグラ
フィ工程前に、ウエハ表面を平坦化する工程が導入され
るようになった。これには、回路パターンが形成される
生成膜の厚さを均一化して素子特性を改善する効果と、
フォトリソグラフィ工程においてウエハ表面の凹凸が転
写パターンの線幅誤差に与える悪影響を改善する効果が
ある。
【0006】しかしながら、ウエハ表面のアライメント
マーク部での凹凸変化や反射率変化を基に位置検出を行
なう方式においては、平坦化工程によりアライメントマ
ーク部での凹凸変化が著しく減少するため、アライメン
トマークを検出できなくなる恐れがある。特に不透明な
生成膜(金属や半導体膜)に対する工程では、アライメ
ントマークは一様な反射率の不透明膜で被われる。この
ため、位置検出はマークの凹凸変化のみに頼ることにな
り、不透明な生成膜は平坦化が最も問題となる工程であ
る。
【0007】本発明は上述の問題点を鑑みてなされたも
ので、凹凸変化(段差)の極めて小さい位置検出マーク
であっても精度良く確実にその位置を検出できる位置検
出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の波長域
の照明光(例えば広帯域光、又は多波長光)で基板上の
位置検出マークを照射する照明光学系と、その位置検出
マークから発生する光を入射して撮像素子上にその位置
検出マークの像を形成する結像光学系とを備え、撮像素
子から出力される画像信号に基づいてその位置検出マー
クの位置を検出する装置に適用されるものである。そし
て本発明では、位置検出マークに対して実質的に光学的
フーリエ変換の関係となる照明光学系中の第1面(瞳
面)での照明光束を、照明光学系の光軸を中心とするほ
ぼ輪帯状の第1領域内に制限する照明光束制限部材と、
位置検出マークに対して実質的に光学的フーリエ変換の
関係となる結像光学系中の第2面(瞳面)上の、第1領
域と結像関係となるほぼ輪帯状の第2領域内に分布する
結像光束をほぼ遮光する結像光束制限部材とを設けるこ
ととした。
【0009】さらに本発明では、前述の照明光束制限部
材と、結像光学系中の第2面上に分布する、周期性を持
つ位置検出マークからの0次光をほぼ遮光する遮光部材
とを設ける、あるいは照明光学系中の第1面上での照明
光の強度分布を、輪帯状の第1領域で他の領域よりも高
める光学部材と、前述の結像光束制限部材とを設ける、
もしくは照明光学系の実質的な瞳面上の、輪帯状の第1
領域内に分布する照明光束を透過せしめる第1の絞り部
材と、結像光学系の実質的な瞳面上の、輪帯状の第2領
域以外に分布する結像光束を透過せしめる第2の絞り部
材とを設けるようにしても良い。
【0010】さらに、照明光のうち画像信号の形成に寄
与する光束の波長域中の最短波長をλ1、最長波長をλ
2、位置検出マークの周期をPとすると、輪帯状の第1
領域の外半径ro 、及び内半径ri は、 ri≧λ2/(2×P) ro−ri≦λ1/P の関係を満たすことが望ましい。また、結像光学系の開
口数NAoは、 NAo≧ro+λ2/P の関係を満たすことが望ましい。
【0011】また、結像光学系の光路に対して結像光束
制限部材(又は遮光部材、第2の絞り部材)を挿脱可能
に保持する部材を設けると良い。さらにこのとき、照明
光学系の光路に対して照明光束制限部材(又は光学部
材、第1の絞り部材)を挿脱可能に保持する部材も設け
ると良い。さらに、撮像素子上に指標マークの像を形成
する像形成手段を設け、撮像素子から出力される画像信
号に基づいて位置検出マークの像と指標マークの像との
位置ずれを検出するようにしても良い。この像形成手段
は、指標マークを有する指標板と、基板上に照射される
照明光とは異なる光ビームで指標板を照射する照明系
と、指標マークから発生した光を入射してその像を撮像
素子上に形成する結像系とを有することが望ましい。特
に指標板を、結像光学系中の基板と実質的に共役な面に
配置し、結像光学系によって、位置検出マークの像を指
標板上に形成するとともに、この位置検出マークの像と
指標マークの像とを撮像素子上に形成するようにしても
良い。
【0012】また、照明光学系中の第1面上での照明光
の強度分布を、輪帯状の第1領域で他の領域よりも高め
る光学部材は、他の領域での光強度をほぼ零にするよう
に、他の領域をほぼ覆う遮光部を持つ絞り部材でも良
い。さらに光学部材は、輪帯状の第1領域の外半径と内
半径の少なくとも一方を変化させる強度分布変更部材を
有することが望ましい。この強度分布変更部材は、輪帯
状の開口の外半径と内半径の少なくとも一方が異なる複
数の絞り部材と、この複数の絞り部材の1つを照明光学
系の光路中に配置するように複数の絞り部材を保持する
部材とを持つようにしても良い。さらに結像光束制限部
材は、第1領域の外半径と内半径の少なくとも一方の変
化に応じて、輪帯状の第2領域をほぼ覆う遮光部の半径
方向の幅を変化させることが望ましい。
【0013】
【作用】ほぼ平坦な被検物上の「段差」部のみを検出す
る光学系としては、「暗視野顕微鏡」が知られている。
暗視野顕微鏡としては、結像光学系を透過しないような
大きな開口数で被検物を照明し、その散乱光のみを利用
して結像光学系を介して像を形成する構成、あるいは結
像光学系中の、被検物に対する光学的フーリエ変換面
(瞳面)の一部に、光軸を中心とする円形の遮光部材を
設け、これと共役な照明光学系中の面、即ち照明光学系
中の、被検物に対する光学的フーリエ変換面(瞳面)で
の照明光の分布を、前述の円形の遮光部材と結像関係に
なる円内に限定する開口絞り(σ絞り)を設ける構成が
ある。また、この開口絞り(σ絞り)として、円環(輪
帯)状の開口を持つ絞りを用いることもある。
【0014】暗視野顕微鏡は、被検物(例えばウエハ上
の位置検出マーク)への照明光の照射によってその被検
物から発生する反射回折光のうち、0次回折光(正反射
光)を遮光し、高次回折光(及び散乱光)のみによる像
を形成する作用がある。このうち0次回折光は、被検物
の凹凸や反射率変化に関する情報をほとんど含まない
が、高次(1次以上)の回折光はこれらの情報を含んで
いる。従って暗視野顕微鏡では、0次回折光が遮光さ
れ、高次回折光のみにより像が形成されるため、通常の
(明視野の)顕微鏡よりも明瞭に(高コントラストで)
段差を可視化することが可能となる。
【0015】しかしながら、従来の暗視野顕微鏡をウエ
ハ上の位置検出マークの検出に用いると、像形成に不要
な0次回折光だけでなく、比較的低次の回折光(像形成
に寄与する有益な回折光)までも遮光してしまい、像の
コントラストや忠実性が劣化するという問題がある。こ
れに対して本発明では、ウエハ等の基板上の位置検出マ
ークには通常、その位置検出方向にある一定の周期性
(周期P)があることに着目し、その周期性により生じ
る0次以外の回折光が効率良くマーク像の形成に寄与す
るように、照明光学系の2次光源(照明光学系内のフー
リエ変換面(瞳面)での照明光束分布、又は照明光の強
度分布)、及び結像光学系内のフーリエ変換面(瞳
面)、即ち照明光学系の瞳面と共役な面に暗視野化のた
めの絞り(遮光部)を設定したので、不要な0次回折光
を遮光しつつ、有益な回折光を効率よく利用することが
できる。
【0016】即ち本発明では、位置検出マークに対して
実質的に光学的フーリエ変換の関係となる照明光学系中
の第1面(瞳面)での照明光束(2次光源)を、光軸を
中心とするほぼ輪帯状の第1領域内に制限し、かつ位置
検出マークに対して実質的に光学的フーリエ変換の関係
となる結像光学系中の第2面(瞳面)上の、第1領域と
結像関係となるほぼ輪帯状の第2領域内に分布する結像
光束をほぼ遮光する、換言すればその第2面上に分布す
る位置検出マークからの0次光をほぼ遮光する。また
は、照明光学系の第1面上での照明光の強度分布を、輪
帯状の第1領域で他の領域よりも高め、かつ結像光学系
の第2面上の、第1領域と結像関係となるほぼ輪帯状の
第2領域内に分布する結像光束をほぼ遮光する。もしく
は、照明光学系の実質的な瞳面上の、輪帯状の第1領域
内に分布する照明光束を透過せしめ、かつ結像光学系の
実質的な瞳面上の、輪帯状の第2領域以外に分布する結
像光束を透過せしめるようにする。
【0017】このため、凹凸変化(段差)の極めて小さ
い位置検出マークに対しても、確実に(高コントラスト
な像で)位置検出を行なうことが可能となる。尚、結像
光学系中の第2面上の輪帯状の第2領域を完全に遮光す
る必要はなく、像コントラストや忠実性を多少劣化させ
ても所望の位置検出精度が得られるのであれば、その輪
帯状の第2領域に所定の透過率を持たせる、即ちその第
2領域を減光部としても良い。また、前述の第1及び第
2領域の形状は輪帯(円環)状であるとしたが、例えば
矩形、正方形、又は多角形(特に正多角形)としても良
い。さらに、照明光学系中の第1面(瞳面)上の第1領
域を部分的に遮光(又は減光)する、即ち第1領域を複
数の部分領域(その形状は任意で良く、例えば円弧、円
形、又は直線状等として構わない)から構成しても良
い。これに対応して結像光学系中の第2面(瞳面)上の
第2領域を、その第1領域と同一の形状としても良い
し、あるいはその第1領域と結像関係となる複数の部分
領域をほぼ含む輪帯、矩形、又は多角形状等としても良
い。
【0018】さらに、照明光のうち画像信号の形成に寄
与する光束の波長域中の最短波長をλ1、最長波長をλ
2、位置検出マークの周期をPとすると、輪帯状の第1
領域の外半径ro 、及び内半径ri を、 ri≧λ2/(2×P) ro−ri≦λ1/P なる関係を満足するように設定する。また、結像光学系
の開口数NAoを、 NAo≧ro+λ2/P なる関係を満足するように設定する。このため、低段差
の位置検出マークの像をより高いコントラストで検出す
ることができる。さらに、結像光学系内の第2面(瞳
面)、又はその共役面に、結像光学系の開口数NAoを
変化させるための可変開口絞り(NA絞り)を、結像光
束制限部材(遮光部材、第2の絞り部材)と機械的に干
渉しないように設けると良い。これにより、位置検出マ
ークの周期が変化しても、前述の条件を満足するよう
に、結像光学系の開口数をその周期に対応した値に設定
することができ、常にそのマーク像を高いコントラスト
で検出できる。尚、可変開口絞りは結像光学系の瞳面、
又はその共役面から光軸方向にずらして配置しても構わ
ない。
【0019】また、結像光学系の光路に対して結像光束
制限部材(又は遮光部材、第2の絞り部材)を挿脱可能
に保持する部材を設ける。このため、明視野検出と暗視
野検出とを切り替えることができ、位置検出マークの段
差量に応じて明視野検出と暗視野検出との一方を選択し
てそのマーク像を検出できる。従って、位置検出マーク
の段差量に依らず、常に高いコントラストのマーク像を
得ることができ、位置検出精度を向上させることができ
る。さらに、照明光学系の光路に対して照明光束制限部
材(又は光学部材、第1の絞り部材)を挿脱可能に保持
する部材も設ける。このため、輪帯照明と通常照明とを
切り替えることができ、位置検出マークが低段差でない
場合にはその反射率が低くても、通常照明によってその
マーク像を確実に検出することができる。
【0020】また、照明光学系中の第1面上での照明光
の強度分布を、輪帯状の第1領域で他の領域よりも高め
る光学部材は、輪帯状の第1領域の外半径と内半径の少
なくとも一方を変化させる強度分布変更部材を有する。
このため、位置検出マークの周期が変化しても、前述の
条件式を満足するように、輪帯状の第1領域の外半径と
内半径の少なくとも一方をその周期に対応した値に設定
することができる。従って、位置検出マークの周期に依
らず、常に高いコントラストのマーク像を得ることがで
きる。尚、輪帯状の第1領域の外半径や内半径は、位置
検出マークの周期の変化に連動して変更する必要はな
く、その変化により像コントラストや忠実性が、所望の
位置検出精度を得られない程度に劣化したときのみ、そ
の外半径や内半径を変更するようにしても良い。
【0021】さらに結像光束制限部材は、第1領域の外
半径と内半径の少なくとも一方の変化に応じて、輪帯状
の第2領域をほぼ覆う遮光部の半径方向の幅と位置の少
なくとも一方を変化させる。このため、位置検出マーク
の周期に応じて輪帯状の第1領域の外半径と内半径の少
なくとも一方が変化しても、常に不要な0次回折光は遮
光して、像形成に寄与する有益な0次以外の回折光を効
率良く撮像素子に入射させることができる。尚、結像光
学系の遮光部の幅や位置は、輪帯状の第1領域の外半径
や内半径(位置検出マークの周期)の変化に連動して変
更する必要はなく、その変化により像コントラストや忠
実性が、所望の位置検出精度を得られない程度に劣化し
たときのみ、その遮光幅や位置を変更するだけでも良
い。
【0022】尚、前述した輪帯状の第1及び第2領域の
外半径や内半径(即ち半径方向の幅や位置)の変更は、
例えば液晶素子、又はエレクトロクロミック素子で作ら
れた開口絞りを各瞳面に配置する、あるいは照明光学系
にあっては開口部、結像光学系にあっては遮光部の外半
径と内半径の少なくとも一方が異なる複数の絞り部材を
それぞれ交換して各光路中に配置可能に構成することで
実現できる。
【0023】
【実施例】図1〜図5を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は、本実施例の位置検出装置の概略的
な全体構成を示す。図1において、ハロゲンランプ等の
光源1を発したブロードバンドな照明光束(広帯域光)
はコンデンサーレンズ2、及び波長選択素子(シャープ
カットフィルター、又は干渉フィルター等)3を経て照
明視野絞り4に入射する。
【0024】波長選択素子3は、後述するウエハ10上
に塗布されたフォトレジスト(露光波長は例えば365
nm、又は248nm)に対して、非感光な波長域(例
えば波長550nm〜750nm)の光束のみを透過さ
せる。ただし本発明を、フォトレジストで覆われていな
い基板の位置検出装置、例えば露光、現像処理後のウエ
ハ上の、回路パターンと転写したレジストパターンとの
重ね合わせ位置検出装置に適用するのであれば、フォト
レジストの感光を防ぐ必要はないので、より短波長の
(露光波長に近い)光束も使用することができる。
【0025】照明視野絞り4を透過した光束は、リレー
レンズ5を経て本発明の照明光束制限部材(開口絞り)
6に入射する。さらに照明光は、ビームスプリッター
8、及び対物レンズ群9を介して、位置検出マーク11
が形成されたウエハ10に入射する。照明光束制限部材
6は、ウエハ10の表面(位置検出マーク11)に対し
て、対物レンズ群9とビームスプリッター8を介して、
光学的にフーリエ変換の関係となっている面(以後「照
明系瞳面」と略す)に配置されている。すなわち、照明
光束制限部材6内の所定点の、照明光学系(1〜5、
8、9)の光軸AXIからの位置ずれ量は、その所定点
を通過する照明光束の、ウエハ10の表面に対する入射
角の正弦に比例する。
【0026】ここで、照明光束制限部材6は輪帯開口を
有し、その輪帯開口の中心が照明光学系の光軸AXIと
一致するように可動部材7に保持されている。この可動
部材7は、例えばターレット板、又はスライダーであ
り、照明光学系の光路に対して照明光束制限部材6を挿
脱可能としている。従って、本実施例では可動部材7に
よって輪帯照明と通常照明とを切り替えることができ、
位置検出マーク11の段差量(及び/又は微細度(周
期、線幅等))に応じていずれか一方を選択できるように
なっている。例えば、低段差の位置検出マーク、及び高
段差の微細な位置検出マークでは輪帯照明が選択されて
照明光束制限部材6が光路中に挿入され、高段差の粗い
位置検出マークでは通常照明が選択されて照明光束制限
部材6が光路外に待避される。
【0027】また、照明視野絞り4は一連の光学系5〜
9を介して、ウエハ10の表面(位置検出マーク11)
と実質的に共役(結像関係)となっており、照明視野絞
り4の透過部の形状、大きさに応じて、ウエハ10上で
の照明範囲を制限することができる。照明視野絞り4
は、例えば複数の可動ブレードからなり、位置検出マー
ク11の大きさや形状に応じて、その複数の可動ブレー
ドによって規定される開口部の大きさや形状を変化させ
ることでウエハ10上での照明範囲を変更することがで
きる。
【0028】ウエハ10は、2次元移動可能なウエハス
テージ12に載置され、このウエハステージ12の端部
にはレーザ干渉計15からのレーザビームを反射するミ
ラー14が固定されている。ウエハステージ12(ウエ
ハ10)のX、Y方向の位置はレーザ干渉計15によっ
て、例えば0.01μm程度の分解能で常時検出され
る。さらにウエハステージ12には、ベースライン計測
等に用いられる基準マークが形成された基準板13が設
けられている。
【0029】さて、ウエハ10(位置検出マーク11)
で反射した光束は、対物レンズ群9、及びビームスプリ
ッター8を介して、本発明の結像光束制限部材(開口絞
り)16に至る。結像光束制限部材16は、ウエハ10
の表面(位置検出マーク11)に対して、対物レンズ群
9とビームスプリッター8を介して、光学的にフーリエ
変換の関係となっている面(以後「結像系瞳面」と略
す)に配置されている。即ち、結像光束制限部材16内
の所定点の、結像光学系の光軸AXからの位置ずれ量
は、その所定点を通過する光束(結像光束)の、ウエハ
10の表面に対する射出角の正弦に比例する。
【0030】ここで、結像光束制限部材16は照明光束
制限部材6の輪帯開口と結像関係になる輪帯領域をほぼ
覆う遮光部を有し、その輪帯遮光部の中心が結像光学系
の光軸AXと一致するように可動部材17に保持されて
いる。この可動部材17は、例えばターレット板、又は
スライダーであり、結像光学系の光路に対して結像光束
制限部材16を挿脱可能としている。従って、本実施例
では可動部材17によって暗視野検出と明視野検出とを
切り替えることができ、位置検出マーク11の段差量に
応じていずれか一方を選択できるようになっている。例
えば、低段差の位置検出マークでは暗視野検出が選択さ
れて結像光束制限部材16が光路中に挿入され、高段差
の位置検出マークでは明視野検出が選択されて結像光束
制限部材16が光路外に待避される。
【0031】ここで、光学的なフーリエ変換の関係を図
2を用いて説明するが、図2では1枚のレンズ9’で表
される対物レンズ群9(焦点距離をfとする)の一方の
焦点面に、ウエハ10を配置すれば、他方の焦点面が
「光学的なフーリエ変換面(瞳面)」FPとなる。そし
て、ウエハ10上での入射、及び射出角度がθである光
束はそれぞれフーリエ変換面(瞳面)FP上の、光軸A
Xからf・ sinθだけ離れた位置を通ることになる。
【0032】図2では、対物レンズ群9を1枚のレンズ
9’で表しているが、これが複数枚から成るレンズ系で
あっても本質的には何ら変わりはなく、複数枚のレンズ
の合成焦点面にウエハ10を配置すれば、他方の焦点面
がフーリエ変換面(瞳面)となる。そして、対物レンズ
群9と瞳面との間にビームスプリッター8を配すること
で、送光側(照明系)瞳面と受光側(結像系)瞳面とを
分離することが可能となる。また、この分離された2つ
の瞳面は共にウエハ10に対するフーリエ変換面であ
る、即ち照明系瞳面と結像系瞳面とはウエハ10、対物
レンズ群9、及びビームスプリッター8を介して実質的
に共役(結像関係)となっている。
【0033】結像光束制限部材16を通過した結像光束
は、レンズ系18、及びビームスプリッター19を経
て、指標板24上に位置検出マーク11の像を形成す
る。一方、指標板24は、指標板照明用光学系20〜2
3によっても照明される。この指標板照明用光学系は、
発光ダイオード等の光源20、コンデンサーレンズ2
1、指標板照明視野絞り22、及びリレーレンズ23か
らなる。指標板照明視野絞り22は、リレーレンズ2
3、及びビームスプリッター19を介して指標板24と
共役、ひいてはウエハ10の表面と共役になっている。
さらに指標板24には、後述するように位置検出マーク
11の検出に際して使用される基準指標(指標マーク)
が形成されている。指標板照明視野絞り22は、指標板
24上の基準指標のみが光源20からの照明光で照射さ
れるようにその基準指標と結像関係になる領域に開口を
有する。
【0034】指標板照明用光学系20〜23はこの基準
指標を照明するためのものであるので、光源20からの
照明光は、位置検出マーク11を照射する光源1からの
照明光と異なり、単色光でもよい。また、光源20から
の照明光はウエハ10上に照射されないため、その波長
がフォトレジストの感光波長であっても構わない。そこ
で、本実施例では発光ダイオードである光源20の波長
を500nm程度とし、ビームスプリッター19の反射
面をダイクロイックミラーとすることで、ウエハ10か
らの結像光束及び指標用照明光の利用効率を高める(即
ち光量損失を抑える)ことができる。尚、本実施例では
照明視野絞り4によってウエハ10上での照明範囲が制
限されるので、位置検出マーク11の像が基準指標に重
畳して形成されることはない。
【0035】指標板24上に形成される位置検出マーク
11の像と基準指標の像はそれぞれリレーレンズ25、
27によってCCD等の撮像素子28上に結像される。
画像処理系29は、撮像素子28からの出力信号を基
に、前述の基準指標像と位置検出マーク11の像との位
置関係(位置ずれ量)を算出する。位置検出マーク11
の像位置は、当然ながらレーザ干渉計15によって規定
される直交座標系XY上での位置検出マーク11の位置
を反映したものであるから、これにより位置検出マーク
11の位置検出が可能となる。即ち、画像処理系29で
算出される位置ずれ量と干渉計15から出力される座標
位置とによって位置検出マーク11の位置が求められ
る。
【0036】ところで、開口絞り26はウエハ10に対
して実質的に光学的なフーリエ変換の関係となる結像光
学系(9〜27)中の面(結像光束制限部材16と共役
(結像関係)の面)に配置され、結像光学系の開口数を
制限するものである。本実施例では、開口絞り26によ
って結像光学系の開口数を任意に変更できるものとす
る。また、図1では指標板24を結像光学系の光路中に
配置したが、指標板24をその光路外に配置し、結像系
を介して撮像素子28上に基準指標の像を形成するよう
に構成してもよい。例えば、指標板24の代わりに撮像
素子28を配置し、かつ指標板照明視野絞り22の代わ
りに指標板24を配置すれば、リレーレンズ25、27
が不要となって装置全体を小型化できる。このとき、基
準指標以外からの光が撮像素子28に入射しないよう
に、指標板24上の、基準指標以外の領域は遮光してお
くと良い。また、開口絞り26は結像光束制限部材16
と機械的に干渉しないようにそれに近接して配置すれば
良い。
【0037】ここで、位置検出マーク11の形状、指標
板24、指標板照明視野絞り22、及び照明視野絞り4
の各透過部の形状、及び撮像素子28上に形成される像
の強度分布の一例を、図3、図4を用いて説明する。図
4(A)は位置検出マーク11の上面図を示し、図4
(B)はその位置計測方向(図4(A)中のX方向)の
断面図を示す。即ち、本実施例ではウエハ10の表面
に、X方向に周期Pで配列される3本の帯状凹部からな
る位置検出マーク11を形成している。また、ウエハ1
0の表面には図4(B)に示すようにフォトレジスト1
0’が塗布されている。
【0038】照明視野絞り4は、図3(A)に示すよう
に、ウエハ10上での照明領域を制限する四角形の透過
部4M以外は、全て遮光部(斜線部)となっている。そ
して、この透過部4Mがウエハ10上に投影され、位置
検出マーク11を含む部分領域のみを照明する。この照
明領域は、図4(B)中のマーク領域M(X方向の幅
W)に相当し、図3(C)に示す指標板24上のマーク
像領域MIにも相当する。すなわち、指標板24上のマ
ーク像領域MI内に位置検出マーク11の像が形成され
る。
【0039】一方、指標板照明視野絞り22も図3
(B)に示すように、2つの四角形の透過部4L、4R
以外は、全て遮光部(斜線部)となっている。この透過
部4L、4Rからの透過光は、図3(C)に示す指標板
24上の矩形領域(透過部)LI、RIを照明する。そ
してこの矩形領域LI、RI内にはそれぞれ遮光部であ
る前述の基準指標(バーマーク)24L、24Rが形成
されている。
【0040】以上のことから、撮像素子28上に形成さ
れる像強度分布は図4(C)のようになる。即ち、光源
(ハロゲンランプ)1からの照明光で照射された位置検
出マーク11の像IMを中心として、その左右に光源
(発光ダイオード)20からの照明光で照射された基準
指標24L、24Rの像(暗像)IL、IRが形成され
る。なお前述及び後述の如く、本発明に於ては位置検出
マーク11への照明が暗視野照明であるため、位置検出
マーク11の像IMはそのマークに対して倍周期とな
る。また、図4(B)の断面図において、位置検出マー
ク11の左右の領域L、Rを平坦な領域としたが、この
領域L、Rの状態は位置検出マーク11の位置検出には
全く影響を与えない(照明光で照明されていない)の
で、ここに回路パターン等が存在しても全く問題はな
い。
【0041】画像処理系29は、撮像素子28からの出
力される図4(C)の如き光量信号を基に、位置検出マ
ーク11の像IMと基準指標24L、24Rの像IL、
IRとの位置関係を算出する。この算出過程は、従来の
結像式位置検出で一般に行なわれている処理と全く同様
である。例えば、所定のスライスレベルSLでの光量信
号のスライス位置(Lo、Li、M1 〜Mn 、Ri、R
o)に基づいて位置検出を行なってもよいし、あるテン
プレート信号とマーク部の光量信号の相関を基に位置検
出を行なってもよい。
【0042】また、これらの位置検出に先立ち、検出位
置の基準となる基準指標24L、24Rの、ウエハ10
(ウエハステージ12)に対する位置関係を計測してお
く必要がある。これも従来から知られているベースライ
ンチェックと呼ばれる処理であり、本実施例に於ても従
来と基本的に同様である。即ち、ウエハステージ12上
に固設される基準板13の表面に、位置検出マーク11
と同一形状の基準マークを形成しておき、位置検出マー
ク11の検出に先立ち、ウエハステージ12を駆動して
この基準マークを対物レンズ群9の下に移動し、この基
準マークと基準指標24L、24Rとの位置関係を検出
する。同時に、このときのウエハステージ12の位置
(ウエハステージ12上のミラー14の位置)をレーザ
干渉計15で計測する。この干渉計15の出力値と上記
検出値(画像処理系29で検出される位置関係)の和を
「ベースライン量」として記憶する。そして、位置検出
マーク11の計測時の干渉計15の出力値と、前述の光
量信号から求めた位置検出マーク11と基準指標24
L、24Rとの位置関係との和から「ベースライン量」
を差し引いた値が、位置検出マーク11の基準マークに
対する位置となるわけである。
【0043】また、本発明を投影露光装置の位置検出系
(アライメント系)に適用する場合には、以上の位置検
出値と、投影露光装置内に記憶された露光ショットの配
列データとを基に、ウエハ上の各ショット領域を不図示
の投影光学系の下に移動し、重ね合わせ露光を行なう。
次に、本実施例の照明光束制限部材6、及び結像光束制
限部材16について、周期8μmの位置検出マーク11
を波長域550〜750nmの照明光束で照射してその
位置検出することを前提として説明する。
【0044】図5(A)、(B)はそれぞれこの条件に
適した照明光束制限部材6、結像光束制限部材16の構
成を示す。各図中のU軸、V軸方向は、それぞれ図4
(A)に示した位置検出マーク11のX軸、Y軸方向に
等しいが、照明光束制限部材6、及び結像光束制限部材
16はそれぞれ位置検出マーク11に対する光学的フー
リエ変換面(瞳面)に配置されるので、慣例に従ってU
軸、V軸と表す。
【0045】図5(A)に示すように照明光束制限部材
6は、遮光性基板上に、照明光学系(1〜9)の光軸
(U軸とV軸の交点)を中心として内半径riが0.1
6(単位は開口数、以下も同様)、外半径roが0.2
0である円環(輪帯)状の透過部Iが形成されたもので
ある。一方、図5(B)に示すように結像光束制限部材
16は、照明光束制限部材6上の輪帯透光部Iと共役な
位置に、同様の輪帯遮光部S(図中斜線部)が形成され
たものとなっている。また、輪帯遮光部Sの大きさは、
照明光束制限部材6上の輪帯透光部Iよりも多少大きく
なるように、内半径ri'を0.15、外半径ro'を0.
21とした。これは、位置検出マーク11からの0次回
折光が結像光束制限部材16上で若干広がることを考慮
して、より確実に0次回折光を遮光するためである。ま
た、結像光学系の開口数NAo(結像系瞳面の半径)は
0.30であるものとした。尚、図1では実際の開口数
を規定する開口絞り26が、結像光束制限部材16と同
一位置ではなく、その共役位置に配置されているが、こ
こでの開口数NAoは、開口絞り26の開口数が対物レ
ンズ群9の開口数よりも小さく絞られている場合には、
開口絞り26の開口数(実効的な開口数)を表すことに
なる。また、照明光束制限部材6の外周の半径はその開
口数NAoに比べて十分に大きく、輪帯透光部Iの外側
に分布する透過光は当然ながら位置検出マーク11には
達しない。
【0046】ここで、照明光束制限部材6としては、金
属遮光板上の特定個所に輪帯開口を開けたもの、又はガ
ラス等の透明基板上に金属等で遮光膜を形成し、特定個
所の遮光膜を除去したものを使用する。また、結像光束
制限部材16としては、ガラス等の透明基板上の特定個
所に金属薄膜等で輪帯遮光部を形成したものを使用す
る。
【0047】図5(B)に、図5(A)の照明光束制限
部材6上の輪帯透光部Iを透過した照明光の照射によ
り、位置検出マーク11から発生した1つの1次回折光
の、結像光束制限部材16上での分布(図中の2つの破
線円で囲まれた領域D)を示す。尚、位置検出マーク1
1からの回折光のうち0次回折光は、輪帯透光部Iと共
役な(かつそれよりも一回り大きい)輪帯遮光部Sによ
って遮光される。もちろん実際には、これ以外の次数の
回折光も分布しているが、ここでは位置検出マーク11
の像の形成に支配的な1次の回折光についてのみ考察す
る。
【0048】ところで、図5(B)に示すように1次回
折光の一部は輪帯遮光部Sで遮光されることになるが、
本実施例では輪帯透過部Iの内半径ri及び外半径ro
が適切に定められているので、輪帯遮光部Sによる1次
回折光の遮光は最小限に抑えられている。以下、この理
由を説明する。まず、輪帯遮光部Sの内周及び外周とU
軸との交点のU座標は、それぞれri'、ro'(及び−r
i'、−ro')となる。一方、1次回折光が分布する領域
Dの境界(2つの破線円)とU軸との交点のU座標をD
pi、Dpo,Dmi、Dmoと定めると、これらの値は、 Dpi=λ/P+ri 、 Dpo=λ/P+ro Dmi=λ/P−ri 、 Dmo=λ/P−ro となる。
【0049】このとき、特にDpiの値がro'よりも小さ
い、あるいはDmoの値が−ri'よりも小さいと、輪帯遮
光部Sによる1次回折光の遮光の度合いが大きくなるこ
とは図5(B)から明らかである。また、Dmiの値がr
i'よりも大きくても、同様に遮光の度合いが大きくな
る。図5(A)の例においては、位置検出マーク11の
周期Pは8μm、輪帯透過部Iの内半径riが0.1
6、外半径roが0.20であり、照明光の波長λの範
囲は最短波長λ1が550nm、最長波長λ2が750
nmであるので、Dpiの最小値はλ=λ1のときに、 Dpi=λ1/P+ri=0.23 (1) となってro'(=0.21)より大きく、Dmoの最小値
はλ=λ1のときに、 Dmo=λ1/P−ro=−0.13 (2) となって−ri'(=−0.15)より大きい。
【0050】さらに、Dmiの最大値はλ=λ2のとき
に、 Dmi=λ2/P−ri=−0.07 (3) となってri'(=0.15)より小さい。従って、輪帯
遮光部Sによる1次回折光の遮光の度合いは小さくなる
が、このための条件を一般化すると、 Dpi=λ1/P+ri≧ro' (4) Dmo=λ1/P−ro≧−ri' (5) Dmi=λ2/P−ri≦ri' (6) となる。
【0051】また、輪帯遮光部Sの外半径ro'は輪帯透
過部Iの外半径roよりも大きく、輪帯遮光部Sの内半
径ri'は輪帯透過部Iの内半径riよりも小さいので、
上記不等式(4)〜(6)は、 Dpi=λ1/P+ri≧ro (7) Dmo=λ1/P−ro≧−ri (8) Dmi=λ2/P−ri≦ri (9) としても良い。特に不等式(7)、(8)は共に、 ro−ri≦λ1/P (10) と等価であり、不等式(9)は、 ri≧λ2/(2×P) (11) と等価である。従って、一般に輪帯透過部Iの内半径r
i 及び外半径ro が不等式(10)、(11)を満たす
とき、輪帯遮光部Sによる1次回折光の遮光の度合いを
極めて小さくできることになる。
【0052】ところで、結像光学系の開口数NAoの値
によっては、輪帯遮光部Sのみでなく、開口数NAoに
よる制限によっても1次回折光が遮光されてしまう恐れ
もある。すなわちDpo=λ/P+roの値が前述した開
口数NAo以下であることが望ましい。Dpoの最大値
は、λ=λ2のときにλ2/P+roとなるので、開口
数NAoは、 NAo≧λ2/P+ro (12) の関係を満たすことが望ましい。
【0053】以上の説明では、0次回折光に対して片側
(+U方向)に発生する1次回折光のみに着目して説明
したが、反対方向(−U方向)に発生する1次回折光に
ついても全く同様であり、上記の条件(不等式)に変わ
りはない。 また、位置検出マーク11の周期Pや照明
光束の波長域(λ1、λ2)も、上記の値に限らず、他
の条件であってもこれらの条件(不等式)が成立する。
【0054】次に、本実施例の位置検出装置の効果につ
いて、凹凸変化(段差)が極めて小さい位置検出マーク
の像のシミュレーション結果を基に説明する。図6は、
本実施例の位置検出装置により得られる、段差5nmの
位置検出マーク像のシミュレーション結果を示す。マー
ク形成条件は、周期が12μmで、凹部幅と凸部幅が等
しく、マーク表面の材質は一様で(屈折率は3.5
5)、その上に屈折率が1.68であるフォトレジスト
が厚さ1μmで塗布されているものとした。尚、照明光
の波長域は550nm(=λ1)から750nm(=λ
2)であり、照明光束制限部材6上の輪帯透過部Iの内
半径、外半径はそれぞれ前述の条件(不等式)に従い、 ri=0.10≧λ2/(2×P)=0.750/24
=0.031 ro=0.14 (ro−ri=0.04≦λ1/P=0.550/12
=0.046) とした。また、結像光束制限部材16上の輪帯遮光部S
の内半径、外半径はそれぞれ輪帯透過部Iの内半径r
i、外半径roと等しくし、結像光学系の開口数NAo
は前述の条件(不等式)に従い、 NAo=0.22≧λ2/P+ro=0.750/12
+0.14=0.203とした。
【0055】図6に示した像強度分布は、位置検出マー
ク11の1周期分であり、横軸の位置0はマーク(凹
部)の中心を示し、±P/4の破線はマークのエッジ
(凹部と凸部の境界)を示す。また、縦軸の強度分布は
一周期の像強度の最大値が1となるように規格化してあ
る。さらに図7には、図6とほぼ同一の条件で、開口数
NAoのみを0.18とし、前述した開口数NAoの条
件式(12)を満たさない場合のシミュレーション結果
を示す。この図7のマーク像は、図6に示した像に比べ
てやや暗部(マークのエッジ部分)のシャープさが劣る
ものの、エッジ位置、即ちマーク位置を検出するのに十
分なコントラストを有している。従って、本実施例によ
る前述の条件式(10)〜(12)のうち、開口数NA
oの条件式(12)については必ずしもこれを厳密に満
たす必要はないことが分かる。
【0056】同様に図8には、図6の条件とほぼ同一の
条件で、輪帯透過部Iの外半径roのみを0.18と
し、前述した外半径roの条件式(10)を満たさない
場合のシミュレーション結果を示す。この場合、図6、
図7に示した像に比べて像コントラストの劣化が顕著で
あり、従ってこのような像に基づいた位置検出では良好
な検出精度を得ることができないことが分かる。
【0057】さらに図9には、図6の条件とほぼ同一の
条件で、輪帯透過部Iの内半径riを0.02、外半径
roを0.06とし、前述した外半径roの条件式(1
0)は満たすものの、内半径riの条件式(11)は満
たさない場合のシミュレーション結果を示す。この場
合、像のコントラストは高いものの、マークエッジだけ
でなく、凹部及び凸部の各中心においても暗部が形成さ
れ、4倍周期の像となってしまう。そしてこのような像
では、P/4だけマーク位置を誤検出してしまう恐れが
あるので、位置検出に使用することは難しい。
【0058】図10には、図6〜図9と異なり、照明光
束制限部材6上の透過部Iが光軸を中心とする円形(通
常のσ絞り)であり、結像光束制限部材16上の遮光部
Sも光軸を中心とする円形である場合のシミュレーショ
ン結果を示す。なおこのときの透過部I、遮光部Sの半
径は共に0.66(σ値としては0.3)とした。波長
域、開口数、その他の条件は、図6の条件と同一であ
る。この場合の像も、図9と同様に4倍周期となり、位
置検出に使用することは難しい。
【0059】図11には、通常(明視野)の顕微鏡によ
る像を示す。σ絞りの半径は0.176(σ値としては
0.8)であり、当然ながら遮光部Sは設けない。その
他の条件は図6の条件と同一である。図11から明らか
なように、低段差(5nm)の位置検出マークに対して
明視野顕微鏡を使用すると、像に明暗変化(コントラス
ト)が殆どなく、位置検出は不可能なことがわかる。
【0060】以上のように、図8〜図11に示した各像
に比べて図6、図7に示した本発明の位置検出装置によ
る像は、コントラストが十分であるばかりでなく、その
最暗部がマークエッジと一致しているため、このような
マーク像を用いて確実な位置検出を行なうことができ
る。尚、前述の実施例における照明光束制限部材6及び
結像光束制限部材16は、段差の小さな位置検出マーク
の検出に極めて有効であることは前述の通りであるが、
段差の大きな(例えば100nm以上)の位置検出マー
クに対しては、従来の位置検出装置でも十分な検出精度
が得られるので、段差の大きなマークを検出する際に
は、照明光束制限部材6及び結像光束制限部材16を、
交換機構(可動部材)7及び17を用いて光路外へ待避
させるようにしてもよい。また、ガラス基板からなる結
像光束制限部材16(又は照明光束制限部材6)の待避
により、光学系の収差状態が変動する恐れがある場合
は、その待避時に、結像光束制限部材16(又は照明光
束制限部材6)の代わりにそれと同等な光学的厚さを有
する透明部材を挿入する必要がある。これは、交換機構
7、17にそれぞれその透明部材を保持させておけば、
簡単に交換を行なうことができる。
【0061】ところで、前述の実施例では、照明光束制
限部材6が形成する離散的な複数個の各2次光源の幅
D、及びそれと共役な結像光束制限部材16上の遮光部
の幅は、照明光束の波長域(λ1〜λ2)により決定さ
れるとしたが、例えば位置検出マーク11と撮像素子2
8との間にシャープカットフィルター等の波長選択素子
を挿入する場合、または撮像素子28の分光感度が照明
光束の波長域よりも狭い場合などは、上記2次光源の幅
Dや遮光部の幅は、これらを考慮して、すなわち位置検
出マーク11の画像信号の形成に実際に寄与する波長域
に基づいて、各幅を決定することになる。
【0062】また、前述の実施例で用いた照明光束制限
部材6は、照明系瞳面上に分布する光束のうち輪帯透過
部I内の光束のみを透過し、それ以外は遮光するという
ものであったが、照明光束を照明系瞳面上の輪帯領域
に、例えば光ファイバー、又は凹型円錐プリズムと凸型
円錐プリズムとを組み合わせもの等を用いて集光させる
ようにしても良い。この場合、光量損失が大幅に低減さ
れるという利点が得られる。また、照明光源1として、
半導体レーザ等のレーザを用いてもよい。この場合も照
明光束としてはある程度の波長域を有することが望まし
いので、多波長で発振するレーザ、例えば色素レーザを
使用するか、異なる波長で発振する複数個のレーザを使
用すると良い。
【0063】さらに、輪帯透過部Iの外半径と内半径の
少なくとも一方が異なる、換言すれば輪帯透過部Iの半
径方向の幅(輪帯比)と位置の少なくとも一方が異なる
複数の開口絞りを交換機構7に設け、この複数の開口絞
りをそれぞれ交換して照明光路中に配置するように構成
しても良い。この場合、位置検出マーク11の微細度
(周期P)の変化に応じて、前述の条件式(10)、
(11)を満足する、その周期に最適な開口絞りを選択
して照明光路に配置することができる。従って、位置検
出マーク11の周期に依らず、常に高いコントラストの
マーク像を得ることができる。尚、輪帯透過部Iの外半
径や内半径は、位置検出マーク11の周期の変化に連動
して変更する必要はなく、その変化により像コントラス
トや忠実性が、所望の位置検出精度を得られない程度に
劣化したときのみ、その外半径や内半径を変更するよう
にしても良い。
【0064】また、複数の開口絞りを有する交換機構7
の代わりに、例えば液晶素子、又はエレクトロクロミッ
ク素子で作られた開口絞りを照明系瞳面に配置するよう
にしても良い。この場合、照明系瞳面上の透過部Iの形
状、大きさ、及び位置を任意に変更することが可能とな
る。さらに、凹状円錐プリズムと凸型円錐プリズムとを
組み合わせ、照明系瞳面上に前述の条件式(10)、
(11)を満足する輪帯状の照明光束分布(又は光強度
分布)を形成するようにしても良い。このとき、この2
つのプリズムを光軸方向に相対移動可能に構成して、そ
の輪帯状の照明光束分布(光強度分布)の半径方向の位
置を変更するようにしてもよい。また、光源1とこの2
つのプリズムとの間にズームレンズ系を配置して、光源
側の円錐プリズムに入射する照明光束の径(大きさ)を
変化させるようにし、その輪帯状の照明光束分布(光強
度分布)の半径方向の幅を変更するようにしても良い。
【0065】尚、照明系瞳面上の輪帯透過部I以外を完
全に遮光する必要はなく、像コントラストや忠実性を多
少劣化させても所望の位置検出精度が得られるのであれ
ば、その輪帯透過部I以外の領域に所定の透過率を持た
せる、即ちその輪帯透過部I以外の領域を減光部として
も良い。換言すれば、照明系瞳面上での照明光の強度分
布を、前述の条件式(10)、(11)を満足する輪帯
領域で他の領域よりも高めるようにするだけでも良い。
【0066】さらに、結像系瞳面上の輪帯遮光部Sの外
半径と内半径の少なくとも一方が異なる、換言すれば輪
帯遮光部Sの半径方向の幅(輪帯比)と位置の少なくと
も一方が異なる複数の開口絞りを交換機構17に設け、
この複数の開口絞りをそれぞれ交換して結像光路中に配
置するように構成しても良い。この場合、前述の如く位
置検出マーク11の周期に応じて輪帯透過部Iの外半径
と内半径の少なくとも一方が変化しても、この変化後の
輪帯透過部Iに最適な開口絞りを選択して結像光路に配
置することができる。従って、常に不要な0次回折光は
遮光して、像形成に寄与する有益な0次以外の回折光を
効率良く撮像素子28に入射させることができる。尚、
結像系瞳面上の輪帯遮光部Sの幅や位置は、照明系瞳面
上の輪帯透過部Iの外半径や内半径の変化に連動して変
更する必要はなく、その変化により像コントラストや忠
実性が、所望の位置検出精度を得られない程度に劣化し
たときのみ、その遮光幅や位置を変更するだけでも良
い。
【0067】尚、結像系瞳面上の輪帯遮光部Sは、像コ
ントラストや忠実性を多少劣化させても所望の位置検出
精度が得られるのであれば、所定の透過率を持つ減光部
としても良い。また、前述の輪帯透過部I及び輪帯遮光
部Sは共にその形状が輪帯(円環)状であるとしたが、
例えば矩形、正方形、又は多角形(特に正多角形)とし
ても良い。さらに、照明系瞳面上の光透過領域を部分的
に遮光(又は減光)する、即ち光透過領域を複数の部分
領域(その形状は任意で良く、例えば円弧、円形、又は
直線状等として構わない)から構成しても良い。これに
対応して結像系瞳面上の遮光領域を、その光透過領域と
同一の形状としても良いし、あるいはその光透過領域と
結像関係となる複数の部分領域をほぼ含む輪帯、矩形、
又は多角形状等としても良い。尚、照明系瞳面上の輪帯
透過部を正方形とする場合は、その正方形透過部の内側
エッジと光軸との距離を前述の内半径ri、その外側エ
ッジと光軸との距離を前述の外半径roと見做して、前
述の条件式(10)、(11)を満足するように各値を
決定すれば良い。但し、結像光学系の開口数NAoにつ
いては前述の条件式(12)から決定される開口数より
も大きくしておくことが望ましい。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、平坦化工
程等により凹凸変化(段差)が極めて小さくなる位置検
出マークであっても、十分にコントラストの高いマーク
像を得ることができる。従って、高いコントラストの像
強度分布を用いてそのマーク位置の検出を高精度に行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による位置検出装置の概略的な
全体構成を示す図。
【図2】本発明における光学的なフーリエ変換の関係の
説明に供する図。
【図3】(A)は照明視野絞りの構成を示す図、(B)
は指標板用照明視野絞りの構成を示す図、(C)は指標
板の構成を示す図。
【図4】(A)、(B)は位置検出マークの具体的な構
成を示す図、(C)は撮像素子上に形成される像強度分
布を示す図。
【図5】(A)は照明光束制限部材の具体的な構成を示
す図、(B)は結像光束制限部材の具体的な構成を示す
図。
【図6】本発明の実施例による位置検出装置で得られる
低段差の位置検出マークの像のシミュレーション結果を
示す図。
【図7】図6のシミュレーション条件のうち結像光学系
の開口数のみを変更して得られる低段差の位置検出マー
クの像のシミュレーション結果を示す図。
【図8】図6のシミュレーション条件のうち照明系瞳面
上の輪帯透過部の外半径のみを変更して得られる低段差
の位置検出マークの像のシミュレーション結果を示す
図。
【図9】図6のシミュレーション条件のうち照明系瞳面
上の輪帯透過部の内半径のみを変更して得られる低段差
の位置検出マークの像のシミュレーション結果を示す
図。
【図10】照明系瞳面上の透過部、及び結像系瞳面上の
遮光部をそれぞれ円形としたときに得られる低段差の位
置検出マークの像のシミュレーション結果を示す図。
【図11】明視野顕微鏡で得られる低段差の位置検出マ
ークの像のシミュレーション結果を示す図。
【符号の説明】
4 照明視野絞り 6 照明光束制限部材 16 結像光束制限部材 22 指標板照明視野絞り 24 指標板 28 撮像素子 29 画像処理系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 531J

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の波長域の照明光で基板上の位置検
    出マークを照射する照明光学系と、該位置検出マークか
    ら発生する光を入射して撮像素子上に該位置検出マーク
    の像を形成する結像光学系とを備え、前記撮像素子から
    出力される画像信号に基づいて前記位置検出マークの位
    置を検出する装置において、 前記位置検出マークに対して実質的に光学的フーリエ変
    換の関係となる前記照明光学系中の第1面での照明光束
    を、前記照明光学系の光軸を中心とするほぼ輪帯状の第
    1領域内に制限する照明光束制限部材と;前記位置検出
    マークに対して実質的に光学的フーリエ変換の関係とな
    る前記結像光学系中の第2面上の、前記第1領域と結像
    関係となるほぼ輪帯状の第2領域内に分布する結像光束
    をほぼ遮光する結像光束制限部材とを備えたことを特徴
    とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記照明光のうち前記画像信号の形成に
    寄与する光束の波長域中の最短波長をλ1、最長波長を
    λ2、前記位置検出マークの周期をPとすると、前記輪
    帯状の第1領域の外半径ro 、及び内半径ri は、 ri≧λ2/(2×P) ro−ri≦λ1/P の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 前記輪帯状の第1領域の外半径をro 、
    前記位置検出マークの周期をP、前記照明光のうち前記
    画像信号の形成に寄与する光束の波長域中の最長波長を
    λ2とすると、前記結像光学系の開口数NAoは、 NAo≧ro+λ2/P の関係を満たすことを特徴とする請求項1、又は2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記結像光学系の光路に対して前記結像
    光束制限部材を挿脱可能に保持する部材を有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記照明光学系の光路に対して前記照明
    光束制限部材を挿脱可能に保持する部材を有することを
    特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像素子上に指標マークの像を形成
    する像形成手段を有し、前記撮像素子から出力される画
    像信号に基づいて前記位置検出マークの像と前記指標マ
    ークの像との位置ずれを検出することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記像形成手段は、前記指標マークを有
    する指標板と、該指標板を前記照明光と異なる光ビーム
    で照射する照明系と、前記指標マークから発生した光を
    入射してその像を前記撮像素子上に形成する結像系とを
    含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記指標板は、前記結像光学系中の前記
    基板と実質的に共役な面に配置され、前記結像光学系
    は、前記位置検出マークの像を前記指標板上に形成する
    とともに、該位置検出マークの像と前記指標マークの像
    とを前記撮像素子上に形成することを特徴とする請求項
    7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 所定の波長域の照明光で基板上の周期性
    を持つ位置検出マークを照射する照明光学系と、該位置
    検出マークから発生する光を入射して撮像素子上に該位
    置検出マークの像を形成する結像光学系とを備え、前記
    撮像素子から出力される画像信号に基づいて前記位置検
    出マークの位置を検出する装置において、 前記位置検出マークに対して実質的に光学的なフーリエ
    変換の関係となる前記照明光学系中の第1面での照明光
    束を、前記照明光学系の光軸を中心とするほぼ輪帯状の
    第1領域内に制限する照明光束制限部材と;前記位置検
    出マークに対して実質的に光学的なフーリエ変換の関係
    となる前記結像光学系中の第2面上に分布する前記位置
    検出マークからの0次光をほぼ遮光する遮光部材とを備
    えたことを特徴とする位置検出装置。
  10. 【請求項10】 前記照明光のうち前記画像信号の形成
    に寄与する光束の波長域中の最短波長をλ1、最長波長
    をλ2、前記位置検出マークの周期をPとすると、前記
    輪帯状の第1領域の外半径ro、及び内半径riは、 ri≧λ2/(2×P) ro−ri≦λ1/P の関係を満たすことを特徴とする請求項9に記載の装
    置。
  11. 【請求項11】 前記輪帯状の第1領域の外半径をr
    o、前記位置検出マークの周期をP、前記照明光のうち
    前記画像信号の形成に寄与する光束の波長域中の最長波
    長をλ2とすると、前記結像光学系の開口数NAoは、 NAo≧ro+λ2/P の関係を満たすことを特徴とする請求項9、又は10に
    記載の装置。
  12. 【請求項12】 所定の波長域の照明光で基板上の位置
    検出マークを照射する照明光学系と、該位置検出マーク
    から発生する光を入射して撮像素子上に該位置検出マー
    クの像を形成する結像光学系とを備え、前記撮像素子か
    ら出力される画像信号に基づいて前記位置検出マークの
    位置を検出する装置において、 前記位置検出マークに対して実質的に光学的なフーリエ
    変換の関係となる前記照明光学系中の第1面上での前記
    照明光の強度分布を、前記照明光学系の光軸を中心とす
    るほぼ輪帯状の第1領域で他の領域よりも高める光学部
    材と;前記位置検出マークに対して実質的に光学的なフ
    ーリエ変換の関係となる前記結像光学系中の第2面上
    の、前記第1領域と結像関係となるほぼ輪帯状の第2領
    域内に分布する結像光束をほぼ遮光する結像光束制限部
    材とを備えたことを特徴とする位置検出装置。
  13. 【請求項13】 前記照明光のうち前記画像信号の形成
    に寄与する光束の波長域中の最短波長をλ1、最長波長
    をλ2、前記位置検出マークの周期をPとすると、前記
    輪帯状の第1領域の外半径ro、及び内半径riは、 ri≧λ2/(2×P) ro−ri≦λ1/P の関係を満たすことを特徴とする請求項12に記載の装
    置。
  14. 【請求項14】 前記輪帯状の第1領域の外半径をr
    o、前記位置検出マークの周期をP、前記照明光のうち
    前記画像信号の形成に寄与する光束の波長域中の最長波
    長をλ2とすると、前記結像光学系の開口数NAoは、 NAo≧ro+λ2/P の関係を満たすことを特徴とする請求項12、又は13
    に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記光学部材は、前記第1面上の前記
    他の領域での光強度をほぼ零にするように、前記他の領
    域をほぼ覆う遮光部を持つ絞り部材を有することを特徴
    とする請求項12〜14のいずれかに記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記光学部材は、前記輪帯状の第1領
    域の外半径と内半径の少なくとも一方を変化させる強度
    分布変更部材を有することを特徴とする請求項12に記
    載の装置。
  17. 【請求項17】 前記強度分布変更部材は、輪帯状の開
    口の外半径と内半径の少なくとも一方が異なる複数の絞
    り部材と、該複数の絞り部材の1つを前記照明光学系の
    光路中に配置するように該複数の絞り部材を保持する部
    材とを有することを特徴とする請求項16に記載の装
    置。
  18. 【請求項18】 前記結像光束制限部材は、前記第1領
    域の外半径と内半径との少なくとも一方の変化に応じ
    て、前記輪帯状の第2領域をほぼ覆う遮光部の半径方向
    の幅を変化させることを特徴とする請求項16、又は1
    7に記載の装置。
  19. 【請求項19】 所定の波長域の照明光で基板上の位置
    検出マークを照射する照明光学系と、該位置検出マーク
    から発生する光を入射して撮像素子上に該位置検出マー
    クの像を形成する結像光学系とを備え、前記撮像素子か
    ら出力される画像信号に基づいて前記位置検出マークの
    位置を検出する装置において、 前記照明光学系の実質的な瞳面上の、前記照明光学系の
    光軸を中心とするほぼ輪帯状の第1領域内に分布する照
    明光束を透過せしめる第1の絞り部材と;前記結像光学
    系の実質的な瞳面上の、前記第1領域と結像関係となる
    ほぼ輪帯状の第2領域以外に分布する結像光束を透過せ
    しめる第2の絞り部材とを備えたことを特徴とする位置
    検出装置。
  20. 【請求項20】 前記照明光学系は、前記照明光として
    広帯域光、又は多波長光を射出する光源を含むことを特
    徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の装置。
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