JPH08304571A - ステージ - Google Patents

ステージ

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Publication number
JPH08304571A
JPH08304571A JP11436995A JP11436995A JPH08304571A JP H08304571 A JPH08304571 A JP H08304571A JP 11436995 A JP11436995 A JP 11436995A JP 11436995 A JP11436995 A JP 11436995A JP H08304571 A JPH08304571 A JP H08304571A
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JP
Japan
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axis
inter
stage
sensors
interference
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Withdrawn
Application number
JP11436995A
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English (en)
Inventor
Jun Hane
潤 羽根
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価かつ省スペースで軸間干渉を高精度で位
置検出するステージの提供をする。 【構成】 ステージ全体が固定されるベース1、x方向
にステージが動作するためのガイド2、y軸に垂直な参
照面3a,3b、3cとz軸に垂直な参照面3dをもつ
可動部3、y軸を中心に120°おきでy軸から等距離
aで、参照面3a〜3cのy軸+方向に、ガイド2の裏
面側に位置する図示しないベースに対して動かぬよう
に、ベースから図示しない支持具に保持された各参照面
のy方向の位置を測る測長センサ4〜6、z軸を中心に
120°おきでz軸から等距離bで、参照面3dのz軸
+方向にベース1に対して動かぬように、図中に示して
いないベース1から支持具に保持された参照面3dのz
方向の位置を測る測長センサ7〜9からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度で位置決め、ア
ライメント・フォーカシング等を行うステージに関し、
特にステッパや3次元形状測定機等の0.01〜0.1
μm程度の位置精度を要求される機器に組み込まれるス
テージに最適のものである。
【0002】
【従来の技術】ステージを用いて高精度にワーク(積載
物)を動かすときに問題になるのは、ステージが所望の
方向のみならず、僅かながらも横ずれや回転ずれが発生
することである。この現象を軸間干渉という。例えば、
市販の1軸直動ステージでは横ずれが100mmあたり
10μm程度になるものもある。
【0003】3次元空間内でワークの位置をサブミクロ
ンオーダ、またはそれ以下の精度で把握するためには動
作方向の測長のみならず軸間干渉の量を求め、軸間干渉
のない理想のステージの位置から位置ずれを計算して補
正、ないし、他軸を動かして位置調整する必要がある。
【0004】ステージやステージに乗るワークの位置を
把握するために、6つの座標軸x,y,z,α,β,θ
を図20に示すように定義してステージの移動を説明す
る。ステージをある軸方向に動かすとき、その他の5軸
方向に軸間干渉が発生しうる。例えば、x軸方向に移動
するときに軸間干渉が発生しうるのは、y,z,α,
β,θ軸方向である。
【0005】最小限の個数の測長センサを用いてそれぞ
れの軸方向へのステージ可動部の変位を測定するには、
直線軸方向については軸に平行な方向の変位が測れるよ
うに配置したセンサ1つ、回転軸方向については変位が
極めて小さい場合、回転軸に垂直な面内で回転軸な同一
方向を測れるように配置した2つのセンサが必要であ
る。
【0006】しかし、軸間干渉が発生したときに1つの
軸間干渉の影響を求めるには、他の軸間干渉の影響と区
別する必要がある。直線軸方向の軸間干渉を測長センサ
を用いて求めるときには、その軸に垂直な2軸まわりの
軸間干渉の影響を除外する必要がある。具体的には、影
響を及ぼす2つの軸間干渉を求め、測長センサの値から
差し引くことになる。
【0007】図21は特開昭63−45819号公報に
開示された2軸ステージの例を示す。このステージは、
Xガイド2a、Yガイド2b、可動部3、反射ミラー7
0からなるもので、それぞれの軸は直交しており、Xガ
イド2aはX軸に平行、Yガイド2bはY軸に平行であ
る。反射ミラー70はX軸及びY軸に垂直な面をもち、
X測長光71をX軸に平行に、Y測長光72及び73を
Y軸に平行に反射ミラー70に入射することによってス
テージの位置測長が行われる。X測長光71、Y測長光
72及び73はレーザ測長器からの出力光で、測長用干
渉部に戻される。
【0008】ステージのある1軸を動作させたとき、現
実には対象とする軸だけでなく、他の軸にも軸間干渉が
生じる。通常、高精度のステージでは測長系を用いずに
1軸ずつ動作させたときの軸間干渉は各軸に対して10
0mm当たりサブミクロン程度となっている。しかし、
最近では0.01μmオーダーの位置精度をもつ大スト
ロークのステージが要求されてきているため、軸間干渉
の補正が必要不可欠になってきている。
【0009】図21の例においてθ回転の補正をするた
めに、Y軸に2つの測長光を用いている。ある位置aで
の2つの測長光によるY方向位置の読みをそれぞれ
1a,Y 2aとし、別の位置bで読みをそれぞれY1b,Y
2bとする。ただし、Y1a,Y1bは2つのY測長光の内の
X軸マイナス側、Y2a,Y2bはx軸プラス側の測長光の
読みをそれぞれ表している。2つの測長光の距離のY方
向の成分をLとして、位置aから位置bに移動する際に
発生する回転誤差Δθは Δθ={(Y2b−Y2a)−(Y1b−Y1a)}/L〔rad〕 となる。この方法により、任意の2点間でXY軸の動作
によるθ回転量(ヨーイング)が算出できる。この量を
もとに可動部上の点でのXY位置ずれ量が求められる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のステージにおい
て、ステージで精度よく位置検出を行うには、例えば1
軸ステージについて5つの軸間干渉検出部が必要であ
る。高精度ステージでは、測長のために高精度で測長範
囲の長いレーザ測長器を用いるのが一般的である。しか
しながら、レーザ測長器を用いると高価でコストがかか
ることと、測定器のヘッド・ミラー・干渉部などの光学
系の占める空間がかなり大きくなるため、作動範囲や対
象物を載せるスペースに比べて全体的に大型なステージ
になる。このためにレーザ測長器等の測長器を用いず
に、ステージの部品精度や加工精度にのみ頼って軸間干
渉を求めることをしなかったり、一部の軸間干渉のみを
測定してコストを下げるために精度を犠牲にすることも
多かった。
【0011】よって本発明は前記問題点に鑑みてなされ
たものであり、安価かつ省スペースで軸間干渉を高精度
で位置検出をするステージの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は直動ステージの軸間干渉部を動作方向に平
行かつ互いに直交し、動作方向に少なくとも動作範囲よ
り大きい長さをもつ2種類の参照平面群と、動作範囲内
ですべての軸間干渉が測定できるように配置されて参照
平面との間隔を測定する5個以上の測長センサにて構成
した。
【0013】直動ステージは図1の平面図、図2の側面
図で示す概念図のように、座標系xyzαβθは図中に
示す通りで、構成はステージ全体が固定されるベース
1、x方向にステージが動作するためのガイド2、y軸
に垂直な参照面3a,3b、3cとz軸に垂直な参照面
3dをもつ可動部3、y軸を中心に120°おきでy軸
から等距離aで、参照面3a〜3cのy軸+方向にベー
ス1に対して動かぬように、図中に示していないベース
1から支持具に保持された,各参照面のy方向の位置を
測る測長センサ4〜6、z軸を中心に120°おきでz
軸から等距離bで、参照面3dのz軸+方向にベース1
に対して動かぬように、図中に示していないベース1か
ら支持具に保持されて参照面3dのz方向の位置を測る
測長センサ7〜9からなる。
【0014】測長センサ4〜6の出力、即ち、参照面3
a〜3cのy方向の位置をそれぞれs1〜s3で、測長セ
ンサ7〜9の出力、即ち、参照面3dのz方向の位置を
それぞれs4〜s6で表す。s1〜s6は被検面がセンサに
近づくとき小さくなるように取ることとするが、各測長
センサの測定原点は任意の位置でよい。ここで、参照面
3d,3b,3cが1つの参照平面群に、参照面3dが
もう1つの参照平面群に対応する。このステージはX軸
方向に動作可能であり、軸間干渉の補正が可能な動作範
囲は測長センサによって対応する参照面3a〜3dのす
べてのy方向、またはz方向の位置の測定が可能な範囲
であり、各測長センサの下に参照面が常にあればよい。
【0015】回転ステージにおいては、回転軸に垂直で
動作角度範囲以上の幅をもつ1つ以上の参照平面と、回
転軸に平行で回転軸中心から等距離にあるシリンドリカ
ル(円筒側面またはその1部をなすことを指す)で動作
角度範囲以上の幅をもつ1つ以上の参照面の2種類の参
照面と、動作範囲内ですべての軸間干渉が測定できるよ
うに配置され,参照平面及びシリンドリカル参照面との
間隔を測定する5個以上の測長センサから構成される。
【0016】回転ステージは図3の平面図で示す概念図
のような1軸回転ステージであり、図中に示すxy座標
系でz軸を紙面に垂直になるように指定する。この回転
ステージの構成要素は、回転支持部11、回転中心が点
oである回転可動部12、参照面13a,13bを含む
参照ブロック13、参照面14a,14bを含む参照ブ
ロック14、参照面5a,5bを含む参照ブロック1
5、参照面6a,6bを含む参照ブロック16、回転可
動部12に図示されない支持具で取り付けられた測長セ
ンサ17〜24からなる。
【0017】参照面13a,14a,15a,16aは
z軸+側が平面度よく仕上げられ、z軸に垂直に固定さ
れている。参照面13b,14b,15b,16bはそ
れぞれ回転中心oを通りz軸に平行な直線を中心軸とす
るシリンドリカル面を成すように仕上げ、取り付け調整
されている。測長センサ17〜20はそれぞれ参照面1
3a,14a,15a,16aのz軸+側に配置される
ように回転可動部12から支持され、各参照面との間隔
を測定し、測定点oからの距離はrzである。測長セン
サ21〜24はそれぞれ参照面13b,14b,15
b,16bとの間隔を測定する。
【0018】図3のようにセンサ21,23がy軸方
向、センサ22,24がx軸方向を向いているときの回
転可動部の位置をθ=0とする。このステージにおいて
発生する軸間干渉は、数μm以下、または、数秒以下と
比較的小さいものとする。
【0019】
【作用】つぎに、この構成のステージにおいて、5つの
軸間干渉を測定するために必要な測長センサの最小個数
が5個であることを説明する。直動軸(x軸、y軸、z
軸)の軸間干渉を測定するのに必要な測長センサの最小
個数は1個である。回転軸(α軸、β軸、θ軸)の軸間
干渉を測定するのに必要な測長センサの最小個数は2個
である。これらは直動軸の軸間干渉測定の場合、測長セ
ンサの機能から明らかである。
【0020】回転軸の軸間干渉測定の場合、例えば、x
軸まわりの軸であるα軸の場合には、x軸に垂直に交わ
る直線上の異なる2点を測定してその差を2点間の距離
で割ることで回転による変位が求められ、また1点の測
定ではどのようにしても回転による変位が求められない
ことで確認できる。
【0021】これらの測長センサを組み合わせて5軸の
軸間干渉を測定するとき、センサの共通化、即ち、ある
センサを複数の軸の軸間干渉測定に用いることで個数の
削減ができる。1軸直動ステージの場合、2つの直動軸
と3つの回転軸の軸間干渉を測定するのに、1個×2+
2個×3=8個、と8個のセンサがあればよいことにな
る。例えばこれがx軸ステージだとすると、α軸、θ軸
用のセンサを合計4個をy軸に平行に配置し、各軸それ
ぞれ1個をy軸間干渉測定用センサと共通化することで
2個センサの数を減らし、β軸用のセンサ2個をz軸に
平行に配置し、1つをz軸間干渉測定用センサと共通化
することで1個のセンサの数を減らし、合計5個の測長
センサの構成とすることができ、これが最小個数の構成
となる。
【0022】1軸回転ステージの場合、3つの直動軸と
2つの回転軸の軸間干渉を測定するのに、1個×3+2
個×2=7個、と7個のセンサがあればよいことにな
る。例えば、これがα軸ステージだとすると、β軸、θ
軸用のセンサの合計4個をY軸に平行に配置し、各軸そ
れぞれ1個をY軸軸間干渉測定用センサと共通化するこ
とで2個のセンサの数を減らし、合計5個の測長センサ
の構成とすることができ、これが最小個数の構成とな
る。以上の説明により、5軸の軸間干渉測定に必要な測
長センサの最小個数が5個であることが示された。
【0023】直動ステージにおいて2種類の互いに直交
する参照面群を用いる。これらを参照面群1及び参照面
群2と呼ぶことにする。従来の技術の項で述べたよう
に、参照面群1と3個以上のセンサで、参照面群1に垂
直な方向への軸間干渉と、その方向に垂直な2軸(但
し、その内の1軸はステージの動作方向とする)まわり
の軸間干渉を求める。同様にして参照平面群2と2個の
センサで、この参照面群2に垂直方向への軸間干渉と、
参照面群2及びステージの動作方向の両方に垂直な軸ま
わりの軸間干渉を求める。以上によって求められた5つ
の軸間干渉をもとにステージ可動部の基準位置から相対
的な位置が全て求められる。さらに、動作方向の位置を
もとに3次元空間内での絶対位置が求められる。
【0024】1つの参照面群と測長センサの例を図4及
び5を用いて示す。この図は図1及び2に示されるステ
ージにおいて、軸間干渉測定に関してy方向の変位を測
るためのセンサと参照面のみをもつようにしたものであ
る。この場合のx軸方向動作時の軸間干渉を考えると、
y軸への軸間干渉、α軸及びθ軸への軸間干渉(それぞ
れx軸、及びz軸まわりの軸間干渉を表す)は3つのセ
ンサの出力s1〜s3を用いて表すことができる。即ち、 Y=−(S1+S2+S3)/3 α=(S3−S2)/31/2a 注)31/2
3の平方根 θ={(S2+S3)/2−S1}/1.5a
【0025】のようにy軸、α軸、θ軸方向の位置をそ
れぞれ定義し、この変化量を軸間干渉とすることで、こ
の場合3つのセンサで3つに軸間干渉が測定できる。こ
こで、Yは3つセンサ4〜6の測定点の中心位置のy座
標を、αはセンサ5及び6の測定点の高さのずれをその
間隔31/2aでわったα座標を、θはセンサ5及び6の
測定点の中間位置とセンサ4の測定点の高さの差をその
間隔1.5aで割ったθ座標を表している。3つのセン
サを用いたのは、2個以下のセンサ変位情報のみではy
軸への軸間干渉の値からα軸、θ軸への軸間干渉成分を
除去することができないからである。また、4つ以上の
センサを用いる場合はセンサ出力の誤差などの影響を少
なくすることによる精度向上を測ることができる。
【0026】このような参照面群と対応するセンサ2組
みを動作方向に平行で、かつ直交するように配置するこ
とで動作方向にステージを動かした際の他の5軸への軸
間干渉をすべて検出することができる。例えば、図4及
び5の例ではx軸に平行でy軸に垂直に参照面を配置し
たが、もう1つの参照面群をx軸に平行でz軸に垂直に
配置し、3つ以上のセンサで測定することで、z軸、α
軸、β軸への軸間干渉が計測可能である。但し、図3及
び4に示す参照面群を用いてα軸への軸間干渉が求めら
れるので回転に関しては1つの軸間干渉を求めるだけで
もよい。即ち、少なくともz方向への軸間干渉とβ軸へ
の軸間干渉(y軸まわりの軸間干渉)を求めればよい。
なおこの例では2組の参照面群をy軸z軸に垂直になる
ように配置したが、動作方向に平行で互いに直交してい
れば必ずしもステージの座標系にこだわる必要はない。
【0027】2つの参照面群をもつ構成が図1及び2に
示される。図4及び5を用いて説明した参照面群3a,
3b,3cを参照面群1、参照面3dを参照面群2とし
て、参照面群2を用いた軸間干渉の測定方法を示す。x
軸方向動作時のz軸への軸間干渉、β軸への軸間干渉
(y軸まわりの軸間干渉)は3つのセンサの出力s4
6を用いて表すことができる。即ち、 Z=−(S4+S5+S6)/3 β={(S5+S6)/2−S4 }/1.5b のようにZ軸及びβ軸方向の位置をそれぞれ定義し、こ
れらの変化量を測定することで軸間干渉が測定できる。
以上により2組の参照面群を用いることで軸間干渉がす
べて測定出来ることが判る。
【0028】回転ステージにおいて2種類の互いに直交
する参照面群を用いる場合、これらのうち回転軸を中心
軸とするシリンドリカル面状に配置されるものを参照面
群1、他方を参照面群2と呼ぶことにする。従来の技術
の項で説明したように、参照平面群1と2個以上のセン
サで、参照面群1の中心軸、即ち、回転軸に垂直な2方
向への軸間干渉を、参照平面群2と1個以上のセンサで
この回転軸に垂直な方向への軸間干渉を求める。さらに
必要に応じてセンサを加え、回転軸に垂直な2方向まわ
りの軸間干渉を求める。以上によって求められた5つの
軸間干渉を基にステージ可動部の基準位置からの相対的
な位置が全て求められる。さらに動作方向の位置を基に
3次元空間内での絶対位置が求められる。
【0029】次に、図3を用いて回転ステージの作用を
説明する。センサ17〜20の読みをそれぞれz1
2,z3,z4センサ21〜24の読みをそれぞれr1
2,r 3,r4とする。このとき単純な場合として、回
転可動部12の回転位置θ=0のときの軸間干渉に関す
る座標軸の値はそれぞれ次のようになる。 x=(r2−r4)/2 y=(r3−r1)/2 z=(z1+z2+z3+z4)/4 α=(z1−z3)/2rz β=(z2+z4)/2rz
【0030】ここで、xはセンサ22及び24の測定点
の中心位置のx座標を、yはセンサ21及び23の中心
位置のy座標を、zは4つのセンサ17〜20の測定点
の中心位置のz座標を、αはセンサ17及び19の測定
点の高さの差をその間隔2r zで割ったx軸まわりの回
転量であるα座標を、βはセンサ18及び20の測定点
の高さの差をその間隔2rzで割ったy軸まわりの回転
量であるβ座標を表している。θ≠0のとき、即ち、回
転可動部2をθ軸方向に角度θだけ動かしたとき,回転
分を考慮して、 x={(r2−r4)cosθ−(r3−r1)sinθ}
/2 y={(r2−r4)sinθ+(r3−r1)cosθ}
/2 z=(z1+z2+z3+z4)/4 α={(z1−z3)/2rz}cosθ−{(z2
4)/2rz}sinθ β={(z1−z3)/2rz}sinθ+{(z2
4)/2rz}cosθ のようにx,y,z,α,βの位置を座標系xyzαβ
と方向が合致するようにそれぞれ定義する。
【0031】ある基準の位置でこれらの値からの変化量
をもって軸間干渉と呼ぶ。x,y,z,α,β軸方向の
軸間干渉をそれぞれdx,dy,dz,dα,dβとす
る。この例では8か所の点で静電容量センサの値を測定
することで、1軸回転ステージが任意の位置にあるとき
の軸間干渉を求めることができる。いずれのタイプのス
テージの場合でも、軸間干渉は通常動作範囲に比べて極
めて小さいので測長センサとして測長範囲の小さいギャ
ップセンサを用いることが可能である。
【0032】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。但し、以下の実施例で、測長センサ、またはギャッ
プセンサの読みは参照面との間隔が広がるときにプラス
の方向、軸間干渉補正面の測長器による読みは測長器に
近づく側をプラス方向とする。
【0033】
【実施例1】図6及び図7は本発明の実施例1を示し、
図6は1軸直動ステージの平面図。図7は図6の側面図
である。なお、それぞれの図の座標系はその近傍にxy
zにて指定されている。紙面に対して垂直方向は図6に
おいてはz軸、図7においてはx軸である。
【0034】本実施例におけるステージは、ベース3
1、ガイド32、可動部33、参照面34a,34bを
有する参照ブロック34、参照面35a,35bを有す
るブロック35、静電容量センサ36〜43にて構成し
ている。可動部33はガイド32と可動部33との間の
図示しない軸受を介してx軸方向に動作可能である。
【0035】参照面34a,34b,35a,35bは
平面度よく仕上げられており、参照面34a,35aは
z軸に垂直、参照面34b,35bはy軸に垂直であ
り、図示されている動作方向であるx軸に対して平行度
良く取り付けられている。静電容量センサ36〜39可
動部33のz軸+方向の位置に取り付けられ、参照面3
4a,参照面35aとの間隔を測定する。
【0036】センサ36,37とセンサ38,39のy
方向の間隔はL,センサ36と37との間、及びセンサ
38と39との間のx方向の間隔はlである。静電容量
センサ40,41は参照面34bとの間隔を測定し、セ
ンサ40、41のx方向の間隔はdである。静電容量セ
ンサ42,43は参照面5bとの間隔を測定し、センサ
42,43のx方向の間隔もdである。このステージに
おいて、ガイド32の上を可動部33がx方向に動くと
きの軸間干渉は数μm以下と比較的小さいものとする。
【0037】この構成のステージにおいて、センサ36
〜39の読みをそれぞれz1,z2,z3,z4、センサ4
0〜43の読みをそれぞれy1,y2,y3,y4とすると
き、可動部33をx軸方向に動かした際の軸間干渉に関
する座標軸の値はそれぞれ次のようになる。 y=(y3+y4−y1−y2)/4 z=(z1+z2+z3+z4)/4 α=(z1+z2−z3−z4)/2L β=(z2+z4−z1−z3)/2l θ=(y2+y3−y1−y4)/2d
【0038】ここでyは4つのセンサ40〜43の測定
点の中心位置のy座標を、zは4つのセンサ36〜39
の測定点の中心位置のz座標を、αはセンサ36,37
の測定点の中心とセンサ38,39の測定点の中心高さ
のずれをその間隔Lで割ったα座標を、βはセンサ3
6,38の測定点の中心とセンサ37,39の測定点の
中心高さのずれをその間隔lで割ったβ座標を、θはセ
ンサ41,42の測定点の中心位置とセンサ40,43
の測定点の中間点の位置の差をその間隔dで割ったθ座
標を表している。
【0039】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。y,z,α,β,θ軸方向
の軸間干渉をそれぞれdy,dz,dα,dβ,dθと
する。ただし、z1〜z4及びr1〜r4の読みは被検面が
センサに近づくとき小さくなるものとする。このように
5箇所以上の点に配置した静電容量センサの値を測定す
ることで、1軸ステージが任意の位置にあるときの軸間
干渉を求めることができる。
【0040】本実施例によれば、1軸直動ステージの軸
間干渉を全て求めることで可動部上の任意の点の3次元
空間内での位置が求められる。即ち、軸間干渉の補正を
しなければ場所によっては最高数μm程度生じる位置検
出誤差がセンサで参照面との距離を測定する際の誤差数
十nm程度内に抑えることができる。また軸間干渉の測
定に必要な測定範囲は高々数μm程度なので、測長セン
サにも測定範囲が小さくて比較的安価でコンパクトなギ
ャップセンサを用いることで安価で省スペースのステー
ジが得られる。さらにセンサを必要最小限の個数より多
く使用することで、センサの精度や参照面の加工精度が
やや悪い場合でも、それらが平均化され、結果として統
計的に良い精度で軸間干渉が求められる。
【0041】
【実施例2】図8及び図9は本発明の実施例2を示し、
図8は1軸直動ステージの平面図、図9は図8の側面図
である。なお、それぞれの図の座標系はその近傍にxy
zにて指定されている。紙面に対して垂直方向は図8に
おいてはz軸、図9においてはx軸である。
【0042】本実施例では5個のセンサを用いて、その
内の4個を2個ずつ2種類の参照平面群に割当て、2つ
の測定点を結んだ線の、参照平面群の平行な面への射影
が動作方向に平行になるように間隔をおいて配置し、さ
らに1個をどちらか1種類の参照平面群に対して、先に
配置した2つのセンサの測定点を含む3つの測定点の参
照平面群に平行な平面への射影が1直線上にないように
配置したものである。
【0043】ステージの構成としては、ベース31、ガ
イド32、可動部33、上面の平面度が数十nm程度の
参照面34、z軸+側面及びy軸+側側面の平面度が数
十nm程度の参照面35、静電容量センサ36〜40に
て構成している。可動部33はガイド32と可動部33
との間の図示しない空気軸受を介してx軸方向に動作可
能である。
【0044】参照面34,35は図示されている動作方
向であるx軸に対して平行度良く取り付けられている。
静電容量センサ36〜38は可動部33のz軸+方向の
位置に取り付けられ、参照面34,参照面35のz軸+
側との間隔を測定する。
【0045】センサ36とセンサ37,38のy方向の
間隔はL,センサ37と38のx方向の間隔はlであ
る。またセンサ36のx位置はセンサ37,38のx位
置の中間に位置する。静電容量センサ39,40は参照
面35のy軸+側との間隔を測定し、センサ39、40
のx方向の間隔はdである。このステージにおいて、ガ
イド32の上を可動部33がx方向に動くときの軸間干
渉は,長さに関するもので高々数μm、角度に関するも
ので高々数秒とする。
【0046】この構成のステージは、センサ36〜38
の読みをそれぞれz1,z2,z3、センサ39,40の
読みをそれぞれy1,y2とするとき、可動部33をx軸
方向に動かした際の軸間干渉に関する座標軸の値は、そ
れぞれ次のようになる。 y=(y1+y2)/2 z=(2z1+z2+z3)/4 α={z1−(z2+z3)/2}/L β=(z2−z3)/1 θ=(y2−y1)/d
【0047】ここで、yは2つのセンサ39,40の測
定点の中心位置のy座標を、zはセンサ37〜38の測
定点の中間点とセンサ36の測定点との中間位置の座標
を、αはセンサ37,38の測定点の中心とセンサ36
の測定点の高さのずれをその間隔Lで割ったα座標を、
βはセンサ37,38の測定点の高さのずれをその間隔
lで割ったβ座標を、θは、センサ39,40の測定点
の位置の差をその間隔dで割ったθ座標を表している。
【0048】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。y,z,α,β,θ軸方向
の軸間干渉をそれぞれdy,dz,dα,dβ,dθと
する。このように5箇所で静電容量センサの値を測定す
ることで、1軸ステージが任意の位置にあるときの軸間
干渉を求めることができる。
【0049】本実施例によれば、1軸直動ステージの軸
間干渉を全て求めることで、前記実施例1と同様に可動
部上の任意の点の3次元空間での位置が求められる。さ
らにセンサを必要最小限の個数だけ使用することで、前
記実施例1に比べて、より安価かつ省スペースなステー
ジを提供することができる。
【0050】
【実施例3】図10及び図11は本発明の実施例3を示
し、図10は1軸直動ステージの平面図、図11は図1
0の側面図である。なお、それぞれの図の座標系はその
近傍にxyzにて指定されている。紙面に対して垂直方
向は図10においてはz軸、図11においてはx軸であ
る。
【0051】本実施例におけるステージは、ベース3
1、ガイド32、可動部33、センサ支持部44及び4
5、静電容量センサ36〜40にて構成している。可動
部33はガイド32と可動部33との間の図示しない軸
受を介してx軸方向に動作可能であり、静電容量センサ
36〜40はが測長する部分が常に可動部表面上にある
ような範囲で動くようになっている。
【0052】可動部33上でセンサ36〜40が測長の
ために参照する部分は平面度よく仕上げられており、か
つz軸に垂直になるように加工または調整がされてい
る。静電容量センサ36〜38は可動部33の上面z軸
+側3か所を、静電容量センサ39,40は側面y軸−
側2か所との間隔を測定し、センサ36とセンサ37,
38のy方向の間隔はL、センサ37と38のx方向の
間隔はlである。またセンサ36のx位置はセンサ3
7,38のx位置の中間に位置する。センサ39とセン
サ40のx方向の間隔はdである。このステージにおい
て、ガイド32の上を可動部33がx方向に動くときの
軸間干渉は、長さに関するもので、高々数μm、角度に
関するもので高々数秒とする。
【0053】この構成のステージは、センサ36〜38
の読みをそれぞれz1,z2,z3、センサ39,40の
読みをそれぞれy1,y2とするとき、可動部33をx軸
方向に動かした際の軸間干渉に関する座標軸の値は、そ
れぞれ次のようになる。 y=(y1+y2)/2 z=−(2z1+z2+z3)/4 α={(z2+z3)/2−z1}/L β=(z3−z2)/1 θ=(y2−y1)/d
【0054】ここで、yは2つのセンサ39,40の測
定点の中心位置のy座標を、zはセンサ37〜38の測
定点の中間点とセンサ36の測定点との中間位置のz座
標を、αはセンサ37,38の測定点の中心とセンサ3
6の測定点の高さのずれをその間隔Lで割ったα座標
を、βはセンサ37,38の測定点の高さのずれをその
間隔lで割ったβ座標を、θは、センサ39,40の測
定点の位置の差をその間隔dで割ったθ座標を表してい
る。
【0055】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。y,z,α,β,θ軸方向
の軸間干渉をそれぞれdy,dz,dα,dβ,dθと
する。このように5箇所で静電容量センサの値を測定す
ることで、1軸ステージが任意の位置にあるときの軸間
干渉を求めることができる。
【0056】本実施例によれば、動作範囲が可動部のx
軸方向の長さ程度ないしそれ以下と比較的短いときに、
参照面を可動部側に設けることで1軸直動ステージの軸
間干渉を全て求め、可動部上の任意の点の3次元空間内
での位置が求められる。可動部に参照面を組み込むこと
と、センサを可動部外に固定できることでステージをよ
りコンパクトに構成できる。
【0057】
【実施例4】図12及び図13は本発明の実施例4を示
し、図12は1軸直動ステージの平面図。図13は図1
2の側面図である。なお、それぞれの図の座標系はその
近傍にxyzにて指定されている。紙面に対して垂直方
向は図12においてはz軸、図13においてはx軸であ
る。
【0058】本実施例におけるステージは、ベース3
1、ガイド32、可動部33、上面の平面度が数十nm
程度の参照面34、z軸+側面及びy軸+側側面の平面
度が数十nm程度の参照面35、静電容量センサ36〜
40、軸間干渉補正面41〜45にて構成している。可
動部33はガイド32と可動部33との間の図示しない
空気軸受を介してx軸方向に動作可能であり、静電容量
センサ36〜38は可動部33に対してz軸+側に配置
され、参照面34,35のz軸+側との間隔を測定し、
センサ36とセンサ37,38のy方向の間隔はL、セ
ンサ37と38のx方向の間隔はlである。またセンサ
36のx位置はセンサ37,38のx位置の中間に位置
する。静電容量センサ39と40は参照面35のy軸+
側との間隔を測定し、センサ39とセンサ40のx方向
の間隔はdである。
【0059】軸間干渉補正面41〜45は参照面の形状
精度不良や配置による位置ずれや傾きがあることを前提
としてそれらを実際の動作の前に測定するための補助部
品である。軸間干渉補正面41〜45が他の構成要素と
異なる点は、構成要素外の測定器を用いてその位置が計
測できるように被検部の平面度と測定したい方向に対す
る垂直度を出してあることである。この条件を満たせ
ば、特別に軸間干渉補正面41〜45を設けずに他の構
成要素の一部を利用してもよい。
【0060】軸間干渉補正面41,42はシリンドリカ
ル面で、y軸+側面が平面度よく加工され、かつy軸に
平行度良く可動部33のy軸+側面に固定されている。
軸間干渉補正面43〜45もシリンドリカル面で、z軸
+側面が平面度よく加工され、かつz軸に平行度良く可
動部33のz軸+側面に固定されている。軸間干渉補正
面41,42はy軸+側からy軸方向の位置が本実施例
のステージに含まれない測定器で精度良く測れるように
x軸方向に間隔d′をおいて配置する。但し、測定器を
本発明のステージに組み込んでも何らの問題はない。軸
間干渉補正面43〜45はz軸+側からz軸方向の位置
が外部の測定器で測れるように補正面43,44と45
をy方向に間隔L′、補正面43と44をx方向に間隔
l′おいて配置する。このステージにおいて、ガイド3
2の上を可動部33がx方向に動くときの軸間干渉は、
長さに関するもので、高々数μm、角度に関するもので
高々数秒とする。
【0061】この構成のステージは、センサ36〜38
の読みをそれぞれz1,z2,z3、センサ39,40の
読みをそれぞれy1,y2とするとき、ステージを実際に
可動する前に参照面34,35の形状を測定する。これ
は、前記実施例1から3では参照面の平面度と測定した
い方向への参照面の垂直度が出ていることを前提として
いたが、本実施例ではそれらの条件を必ずしも満足して
おらず、形状を把握せずに参照面を軸間干渉に利用でき
ないためである。可動部33をx軸方向に動かした際の
つぎの量を測定する。 ys=(y1+y2)/2 zs=(2z1+z2+z3)/4 αs={z1−(z2+z3)/2}/L βs=(z2−z3)/1 θs=(y2−y1)/d
【0062】ここで、ysは2つのセンサ39,40の
測定点の中心位置のy座標を、zsはセンサ37〜38
の測定点の中間点とセンサ36の測定点との中間位置の
z座標を、αsはセンサ37,38の測定点の中心とセ
ンサ36の測定点の高さのずれをその間隔Lで割ったα
座標を、βsはセンサ37,38の測定点の高さのずれ
をその間隔lで割ったβ座標を、θsは、センサ39,
40の測定点の位置の差をその間隔dで割ったθ座標を
表している。
【0063】同様にして軸間干渉補正面41,42のy
方向の位置と軸間干渉補正面43〜45のz方向の位置
を、それぞれ決まった点ないし部分を用いて測定する。
測定には3次元形状測定器や光干渉計などの高精度の測
定器を用いる。このときの軸間干渉補正面41〜45の
位置をそれぞれy1, 2, 1, 2, 3′と
する。このときの以下の量をもとめる。 y′=(y1′+y2′)/2 z′=(2z1′+z2′+z3′)/4 α′={(z1′+z2′)/2−z3′}/L′ β′=(z1′−z2′)/l′ θ=(y2′−y1′)/d′
【0064】y〜θとy′〜θ′を同時に測定しながら
可動部33をx軸方向に全動作範囲分動かすことで参照
面の軸間干渉に関する特性が求められる。それらを座標
xの関数として以下のように表す。 yr(x)=Δys(x)−Δy′(x) zr(x)=Δzs(x)−Δz′(x) αr(x)=Δαs(x)−Δα′(x) βr(x)=Δβs(x)−Δβ′(x) θr(x)=Δθs(x)−Δθ′(x) ただし、Δがつくのはx軸上のある点を基準点とし、そ
の位置での値を基にしたときの値の変化量、即ち、変位
を表す。ここで得られた関数の値はステージ可動部が全
く軸間干渉を発生させずに動いたときに、参照面の形状
に起因して生じる見掛け上の各軸への軸間干渉である。
【0065】y,z,α,β,θ軸方向の軸間干渉をそ
れぞれdy,dz,dα,dβ,dθとし、yj,z
j,αj,βj,θjを以下のように定義する。 yj=ys(x)−yr(x) zj=zs(x)−zr(x) αj=αs(x)−αr(x) βj=βs(x)−βr(x) θj=θs(x)−θr(x)
【0066】すると、ys(x)〜θs(x)は或る基
準の位置での値に実際の軸間干渉と見掛け上の軸間干渉
yr(x)〜θr(x)を加えてものとなる。従って、
基準の位置でのyj〜θjの値からの変位をもってそれ
ぞれ軸間干渉dy,dz,dα,dβ,dθを表すこと
ができる。このように予め参照面の特性を測定した上で
5か所で静電容量センサの値を測定することで1軸直動
ステージが任意の位置にあるときの軸間干渉を求めるこ
とができる。
【0067】本実施例によれば、可動部に軸間干渉補正
用の測定面を設けて予め参照面形状軸間干渉に関わる特
性を求めた上で参照面と可動部の相対姿勢を求めること
で1軸直動ステージの軸間干渉を全て求めることがで
き、可動部のx方向の位置が判れば可動部上の任意の点
の3次元空間での位置が求められる。また参照面の特性
を予め測定しておくことで、参照面の取り付け精度や平
面度などの加工精度をそれほど高精度にすることなく良
い精度でステージの動きが求められる。
【0068】
【実施例5】図14は本発明に実施例5を示す1軸回転
ステージの平面図である。xyz座標系は図の側近に示
す通りで、z軸は紙面に対して垂直方向に指定する。こ
の1軸回転ステージは、回転支持部11、回転中心が点
oの回転可動部2、参照面13a,13bを含む参照ブ
ロック13、参照面14a、14bを含む参照ブロック
14、参照面15a、15bを含む参照ブロック15、
回転可動部12に図示しない支持具で取り付けられた測
長センサ17〜19及び21〜23にて構成している。
【0069】参照面13a,14a,15aはz軸+側
が平面度よく仕上げられており、z軸に対して垂直に固
定されている。参照面13b,14b,15bはそれぞ
れ回転中心oを通りz軸に平行な直線を中心軸とするシ
リンドリカル面をなすように仕上げ、取り付け調整され
ている。
【0070】測長センサ17〜19はそれぞれ参照面1
3a,14a,15aのz軸+側に配置されるように回
転可動部12から支持され、各参照面との間隔を測定
し、測定点のoからの距離はrzである。測長センサ2
1〜23は、それぞれ参照面13b,14b,15bと
の間隔を測定する。そして図14に示すようにセンサ2
1,23がy軸方向、センサ22がx軸方向を向いてい
るときの回転可動部の位置を、θ=0とする。このステ
ージにおいて発生する軸間干渉は数μm以下、または数
秒以下と比較的小さいものとする。
【0071】この構成の1軸回転ステージは、センサ1
7〜19の読みをそれぞれz1,z2,z3、センサ21
〜23の読みをそれぞれr1,r2,r3とする。このと
き回転可動部12のθ軸方向に角度θだけ動かした際の
軸間干渉に関する座標軸の値は、それぞれ次のようにな
る。 x={2r2・cosθ−(r3−r1)sinθ}/2 y={2r2・sinθ+(r3−r1)cosθ}/2 z=(z1+z3)/2 α={(z1−z3)/2rz}cosθ−{(2z2−z
1−z3)/2rz}sinθ β={(z1−z3)/2rz}sinθ+{(2z2−z
1−z3)/2rz}cosθ
【0072】ここで、x,y,zはそれぞれ回転中心位
置oのx座標、y座標、z座標を、α及びβはセンサ1
7,19の測定点の高さをその間隔2rzで割った値と
センサ18の測定点とセンサ17,19の測定点の中間
点である回転中心oの高さの差をその間隔rzで割った
値の2つの回転量の値から求められるx軸まわりの回転
量であるα座標とy軸まわりの回転量であるβ座標を表
している。
【0073】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。x,y,z,α.β軸方向
の軸間干渉をそれぞれdx,dy,dz,dα,dβと
する。この例では8か所の点で静電容量センサの値を測
定することで、1軸回転ステージが任意の位置にあると
きの軸間干渉を求めることができる。
【0074】本実施例によれば、1軸回転ステージの軸
間干渉をすべて求めることで、可動部12上の任意の点
の3次元空間内での位置が求められる。即ち、軸間干渉
の補正をしなければ場所によっては最高数μm程度生じ
り位置検出誤差がセンサで参照面との距離を測長する際
の誤差内に抑えることができる。
【0075】また、軸間干渉の測定に必要な測定範囲は
高々数μm程度なので、測長センサにも測定範囲が小さ
くて比較的安価、かつコンパクトなギャップセンサを用
いることで、安価で省スペースのステージが得られる。
さらに、センサを必要最小限の個数より多く使用するこ
とで、センサの精度や参照面の加工精度がやや悪い場合
でも、それらが平均化され、結果として統計的によい精
度で軸間干渉が求められる。
【0076】
【実施例6】図15は本発明の実施例6を示す1軸回転
ステージの平面図である。xyz座標系は図の側近に示
す通りで、z軸は紙面に対して垂直方向に指定する。本
実施例では5個の測長センサのうち、3個の測長センサ
を回転軸に垂直な参照平面に対して、それらの3つの測
定点の回転軸に垂直な平面への射影が1直線上にないよ
うに配置し、他の2個の測長センサを回転軸に平行な2
つのシリンドリカル参照面との間隔を測長するために、
それらの2つの測定点が回転軸に垂直な面内にあり、か
つ2点を結ぶ直線が回転中心軸と交わらないように配置
している。
【0077】この1軸回転ステージの構成は、回転支持
部11、回転可動部12、参照面13a,13bを含む
参照ブロック13、参照面14a,14bを含む参照ブ
ロック14、参照面15a,15bを含む参照ブロック
15、回転可動部12に取り付けられた測長センサ17
〜19及び21,22からなる。参照面13a,14
a,15aは平面度よく仕上げられており、120°間
隔でz軸に垂直に固定されている。
【0078】参照面13b,14bはそれぞれ、回転中
心oを通りz軸に平行な直線を軸とするシリンドリカル
面を成すように仕上げ、120°間隔で取り付け調整さ
れている。測長センサ17〜19は120°間隔で回転
可動部12に取り付けられ、それぞれ参照面13a,1
4a,15aとの間隔を測定し、測定点のoからの距離
はrである。
【0079】測長センサ21,22も120°間隔で回
転可動部に取り付けられ、それぞれ参照面13b,14
bとの間隔を測定する。図15のように、センサ21が
x軸方向を向いているときの回転可動部に12の位置
を、θ=0とする。このステージにおいて発生する軸間
干渉は数μm以下、または数秒以下と比較的小さいもの
とする。
【0080】この構成の1軸回転ステージにおいて、セ
ンサ17〜19の読みをそれぞれz 1,z2,z3、セン
サ21から22の読みをそれぞれr1,r2とする。この
とき回転可動部12をθ軸方向に動かした際の軸間干渉
に関する座標軸の値は、それぞれ次のようになる。 x=−2/31/2{r1cos(θ+π/6)+r2si
n(θ+π/6)} y=2/31/2{r1sinθ−r2cosθ} z=(z1+z2+z3) α={(z2−z3)/31/2r}cosθ−{(z2+z
3−2z1)/3r}sinθ β={(z2−z3)/31/2r}sinθ+{(z2+z
3−2z1)/3r}cosθ
【0081】ここで、xは2つのセンサ21,22の読
みに基づく回転中心oのx座標を、yは2つのセンサ2
1,22の読みに基づく回転中心oのy座標を、zは3
つのセンサ17から19の読みに基づく回転中心oのz
座標を,αはセンサ18,19の測定点の高さの差をそ
の間隔31/2rで割った値と、センサ18,19の測定
点の中間点とセンサ17の測定点の高さの差をその間隔
1.5rで割った値からx軸まわりの回転量であるα座
標を、βはαで求めた2つの回転量からy軸まわりの回
転量であるβ座標を求めている。
【0082】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。x,y,z,α.β軸方向
の軸間干渉をそれぞれdx,dy,dz,dα,dβと
する。このように5か所以上の点で静電容量センサの値
を測定することで、1軸回転ステージが任意の位置にあ
るときの軸間干渉を求めることができる。
【0083】本実施例によれば、1軸回転ステージの軸
間干渉をすべて求めることで、前記実施例5と同様に可
動部12上の任意の点の3次元空間内での位置が求めら
れる。さらにセンサを必要最小限の個数だけを使用する
ことで、前記実施例5に比べてより安価、かつ省スペー
スなステージが得られる。
【0084】
【実施例7】図16及び図17は本発明の実施例6を示
し、図16は1軸回転ステージの平面図、図17は図1
6の側面図である。xyz座標系は図の側近に示す通り
で、図16ではz軸が紙面に垂直で、図17ではx軸が
紙面に垂直になるように指定する。
【0085】本実施例は5個の測長センサのうち、4個
の測長センサを回転軸に平行なシリンドリカル参照面に
対して2個ずつのセンサの測定点が回転軸を含む平面内
に常に存在し、かつ2つの平面が常に直交するように配
置し、他の1個の測長センサを回転軸に垂直な参照平面
との間隔を測長するように配置したものである。
【0086】この1軸回転ステージの構成は、ステージ
全体が搭載されるベース51、x軸まわりに回転可能な
回転可動部52に固定されてx軸に合わせて配置される
回転軸53、回転軸53を回転可能に支持して下端がベ
ース51に固定される支持54a及び54b、回転軸5
3よりy軸−方向にある参照面55aをもつ参照ブロッ
ク55と、参照面56aをもつ参照ブロック56、回転
軸53よりz軸+方向にある参照面57aをもつ参照ブ
ロック57と参照面58aをもつ参照ブロック58、x
軸に垂直な参照面59aをもつ回転軸53左端に固定さ
れた参照ブロック59、回転可動部52に間隔lで配置
され、参照面55aと56aとの距離をそれぞれ測長す
るセンサ60,61、回転可動部52に間隔lで配置さ
れ、参照面57aと58aとの距離をそれぞれ測長する
測長センサ62,63、ベース51から図中に示してい
ない支持具で参照面59aのx方向の位置を測る測長セ
ンサ64とからなる。
【0087】参照面55a,56aは回転軸53からの
距離r1を、参照面57a,58aは回転軸からの距離
2を半径とするシリンドリカルな(円筒面の一部を形
成する)形状をもつ。測長センサ60,61と組み合わ
せと、測長センサ62,63との組み合わせはともに回
転軸まわりの角度αが常に等しくなるように配置され、
2つの組み合わせ同士の間隔は回転軸まわりに90°と
なるようにする。
【0088】測長センサ60〜63の出力、即ち、参照
面55a〜58aの中心軸に対する位置をそれぞれs1
〜s4で、測長センサ64の出力、即ち、参照面59a
のx方向の位置をs5で表す。s1〜s5は被検面がセン
サに近づくとき大きくなるようにとることとするが、各
測長センサの測定源点は任意の位置でよい。ここで参照
面55aから58aが1つの参照面群に、参照面59a
がもう1つの参照面群に対応する。
【0089】このステージの軸間干渉の補正が可能な動
作範囲は、ステージ可動部52の可動範囲内で、かつ測
長センサによって対応する参照面55a〜59aの全て
の位置の測定が可能な範囲であり、各測長センサの下に
参照面が常に有ればよい。回転角αは図16のように、
センサ60,61がy軸に平行で、センサ62,63が
z軸に平行なとき、α=0とする。
【0090】この構成の1軸回転ステージは、回転動作
時のx軸、y軸、z軸への軸間干渉、β軸、θ軸への軸
間干渉(それぞれy軸及びz軸まわりの軸間干渉を表
す)は5つのセンサの出力s1〜s5を用いて表すことが
できる。単純な場合として、回転角αがα=0のとき、 X=S5 Y=(S1+S2)/2 Z=−(S3+S4)/2 β=(S4−S3)/l θ=(S2−S1)/l とX,Y,Z,β,θの位置を定義する。ここで、Xは
センサ64の測定点のx座標を、Yは2つのセンサ6
0,61の測定点の中心位置のy座標を、Zは2つのセ
ンサ62,63測定点の中心位置のz座標を、βはセン
サ62,63の測定点に位置の差をその間隔lで割った
β座標を、θはセンサ60,61の測定点の位置の差を
その間隔lで割ったθ座標を表している。
【0091】α≠0のとき、回転分を考慮して、 X=S5 Y=cosα・(S1+S2)/2+sinα・(S3
4)/2 Z=sinα・(S1+S2)/2−cosα・(S3
4)/2 β=−sinα・(S2−S1)/l+cosα・(S4
−S3)/l θ=cosα・(S2−S1)/l+sinα・(S4
3)/l のようにX,Y,Z,β,θの位置を座標系xyzαβ
θと方向が合致するようにそれぞれ定義し、この変化量
を軸間干渉とすることで、この場合5つのセンサで5つ
の軸間干渉が測定できる。
【0092】本実施例によれば、前記実施例6と同様
に、必要最小限の個数のセンサからなる安価、かつ省ス
ペースなステージを用いて1軸回転ステージの軸間干渉
を全て求めることで、可動部上の任意の点の3次元空間
内での位置が求められる。
【0093】
【実施例8】図18は本発明の実施例8を示す1軸回転
ステージの平面図である。xyz座標系は図の側近に示
す通りで、z軸は紙面に垂直になるように指定する。
【0094】この1軸回転ステージの構成は、回転支持
部11、回転可動部12、静電容量センサ75〜79か
ら成る。但し、センサの支持具は図示省略してある。回
転可動部12は回転支持部の中心点oを中心としてz軸
まわりθ軸方向に動作可能であり、静電容量センサ75
〜79にて一部を測長するための参照面が上面及び側面
に作られている。回転可動部12上でセンサ75〜79
が測長のために参照する部分の内、上面z軸+側は平面
度が良く、かつz軸に垂直になるように側面側はz軸に
平行で円筒度が良くなるように加工、または調整されて
いる。
【0095】静電容量センサ75〜77は可動部12上
の上面z軸+側3か所を、静電容量センサ78,79は
側面側2か所との間隔を測定し、センサ77,79は回
転中心oからみてx軸プラス側にあり、センサ75〜7
7は回転中心oから等距離rのところに120°おき
に、センサ78は回転中心oから見てy軸+側に配置さ
れている。
【0096】この構成の1軸回転ステージにおいて、セ
ンサ75〜77の読みをそれぞれz 1,z2,z3、セン
サ78,79の読みをそれぞれs1,s2とする。このと
き、回転可動部12をθ軸方向に動かした際の軸間干渉
に関する座標軸の値は、それぞれ次のようになる。 x=−s2 y=−s1 z=−(z1+z2+z3)/3 α=(z2−z1)/31/2r β={z3−(z1−z2)/2}/1.5r
【0097】ここで、xはセンサ57の読みに基づく回
転中心oのx座標を、yはセンサ56の読みに基づく回
転中心oのy座標を、zは3つのセンサ75〜77の読
みに基づく回転中心oのz座標を,αはセンサ75,7
6の測定点の高さの差をその間隔31/2rで割った値で
あるα座標を、βはセンサ75,76の測定点の中間点
とセンサ77の測定点の高さの差をその間隔1.5rで
割った値であるβ座標を求めている。
【0098】ある基準の位置でのこれらの値からの変化
量をもって軸間干渉と呼ぶ。x,y,z,α,β軸方向
の軸間干渉をそれぞれdx,dy,dz,dα,dβと
する。このように5か所以上の点で静電容量センサの値
を測定することで、1軸回転ステージが任意の位置にあ
るときの軸間干渉を求めることができる。
【0099】本実施例によれば、参照面を可動部側に設
けることで1軸回転ステージの軸間干渉を全て求め、可
動部12上の任意の点の3次元空間内での位置が求めら
れる。さらに可動部12に参照面を組み込むことと、セ
ンサを可動部12外に固定できることでステージをより
コンパクトに構成できる。またセンサが可動部12とと
もに回転しないため、軸間干渉の補正計算が容易にな
る。
【0100】
【実施例9】図19は本発明の実施例を示す1軸回転ス
テージの平面図である。xyz座標系は図の側近に示す
通りで、z軸は紙面に垂直になるように指定する。
【0101】この1軸回転ステージの構成は、回転支持
部11、回転可動部12、参照面13a.13bを含む
参照ブロック13、参照面14a,14bを含む参照ブ
ロック14、参照面15a,15bを含む参照ブロック
15、回転駆動部12に取り付けられた測長センサ17
〜19及び21,22、回転可動部12上の軸間干渉補
正部62〜67から成る。参照面13a,14a,15
aは平面度良く仕上げられており、120°間隔でz軸
に垂直に固定されている。
【0102】参照面13b,14b,15bはそれぞ
れ、回転中心oを通りz軸に平行な直線を軸とするシリ
ンドリカル面を成す用に仕上げ、120°間隔で取り付
け調整されている。測長センサ17〜19は120°間
隔で回転可動部12に取り付けられ、それぞれ参照面1
3a,14a,15aとの間隔を測定し、測定点のoか
らの距離はrである。測長センサ21,22も120°
間隔で回転可動部12に取り付けられ、それぞれ参照面
13b,14b,15bとの間隔を測定する。
【0103】軸間干渉補正部62〜67は参照面の形状
精度不良や配置による位置ずれや傾きがあることを前提
としてそれらを実際の動作の前に測定するための補助部
品である。軸間干渉補正部62〜67は回転可動部12
の表面に取りついた平面度の良い面をもつ部材である
が、回転可動部12表面の一部または前面を精度良く仕
上げすることで実現してもよい。軸間干渉補正部62〜
64は平面度良く仕上げられており、120°間隔で測
定点のoからの距離がr′となるようにz軸に垂直に固
定されている。軸間干渉補正部65〜67は平面度良く
仕上げられており、120°間隔でz軸に平行に固定さ
れている。
【0104】図19のように、センサ21がx軸方向を
向いているときの回転可動部12の位置をθ=0とす
る。このステージにおいて発生する軸間干渉は、数μm
以下、または数秒以下と比較的小さいものとする。
【0105】この構成の1軸回転ステージにおいて、セ
ンサ17〜19の読みをそれぞれz 1,z2,z3、セン
サ21,22の読みをそれぞれr1,r2とする。また軸
間干渉補正面62〜67の位置をそれぞれz1′,
2′,z3′、r1′,r2′,r3′とする。
【0106】ステージを実際に可動する前に参照ブロッ
ク14〜16の形状を測定する。これは本実施例では参
照面の平面度と測定したい方向へ参照面の垂直度が必ず
しも出ておらず、軸間干渉を測定する前に参照面の形状
を把握する必要があるからでである。可動部12をθ軸
方向に動かした際の次の量を測定する。 xs=−2/31/2{r1cos(θ+π/6)+r2
in(θ+π/6)}y s=2/31/2(r1sinθ−r2cosθ) zs=(z1+z2+z3)/3 αs={(z2−z3)/31/2r}cosθ−{(z2
3−2z1)/3r}sinθ βs={(z2−z3)/31/2r}sinθ+{(z2
3−2z1)/3r}cosθ
【0107】ここで、xsは2つのセンサ21,22の
読みに基づく回転中心oのx座標を、ysは2つのセン
サ21,22の読みに基づく回転中心oのy座標を、z
sは3つのセンサ17〜19の読みに基づく回転中心o
のz座標を,αsはセンサ18,19の測定点の高さの
差をその間隔31/2rで割った値と、センサ18,19
の測定点の中間点とセンサ17の測定点の高さの差をそ
の間隔1.5rで割った値からx軸まわりの回転量であ
るα座標を、βsはαで求めた2つの回転量からy軸ま
わりの回転量であるβ座標を求めている。
【0108】同様にして、軸間干渉補正面62〜64の
z方向の位置と軸間干渉補正面65〜67の半径方向の
位置をそれぞれ決まった点ないし部分を用いて測定す
る。測定には3次元形状測定器や光干渉計などの高精度
の測定器を用いる。このときの以下の量を求める。 x′={(r1′+r3′−r2)/2}cosθ−
{(r1′−r3′)/31/2}sinθ y′={(r1′+r3′)/2}sinθ+{(r1
−r3′)/31/2}cosθ z′=(z1′+z2′+z3′)/3 α′={(z1′−z3′)/31/2r′}cosθ−
{(z1′+z3′−2z2′)/3r′}sinθ β′={(z1′−z3′)/31/2r′}sinθ+
{(z1′+z2′−2z2′)/3r′}cosθ
【0109】x〜βとx′〜β′を同時に測定しながら
回転可動部12をθ軸方向に1回転または、動作範囲分
だけ動かすことで参照面の軸間干渉に関する特性が求め
られる。それらを座標。xの関数として以下のようにし
て表す。 xr(θ)=Δxs(θ)−Δθ′(θ) yr(θ)=Δys(θ)−Δy′(θ) zr(θ)=Δzs(θ)−Δz′(θ) αr(θ)=Δαs(θ)−Δα′(θ) βr(θ)=Δβs(θ)−Δβ′(θ) 但し、Δが付くのはθ軸上のある点を基準とし、その位
置での値を基準にしたときの変化量を表す。ここで得ら
れた関数の値は、ステージ可動部12が全く軸間干渉を
発生させずに動いたときに参照面の形状に起因して生じ
る見掛け上の各軸への軸間干渉である。
【0110】x,y,z,α,β軸方向の軸間干渉をそ
れぞれdx,dy,dz,dα,dβとし、xj,y
j,zj,αj,βjを以下のように定義する。 xj=xs(θ)−xr(θ) yj=ys(θ)−yr(θ) zj=zs(θ)−zr(θ) αj=αs(θ)−αr(θ) βj=βs(θ)−βr(θ)
【0111】するとxs(θ)〜βs(θ)は或る基準
位置での値に実際の軸間干渉と見掛け上の軸間干渉xr
(θ)〜βr(θ)を加えたものとなる。従って、基準
の位置でのxj〜βjの値からの変化量をもってそれぞ
れの軸間干渉dx,dy,dz,dα,dβを表せる。
このように、予め参照面の特性を測定した上で5か所で
静電容量センサの値を測定することで1軸回転ステージ
が任意の位置にある時の軸間干渉を求めることができ
る。
【0112】本実施例によれば、可動部12に軸間干渉
補正用の測定面62〜67を設けて、予め参照面形状軸
間干渉に関する特性を求めたうえで参照面と可動部12
の相対的姿勢を求めることで1軸回転ステージの軸間干
渉を全て求めることができ、可動部12のθ方向の位置
が判れば可動部12上の任意の点の3次元空間内での位
置が求められる。参照面の特性を予め測定しておくこと
で、参照面の取り付け精度や平面度などの加工精度をそ
れほど高精度にすることなく良い精度でステージの動き
が求められる。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、請求項1及び5に係る
効果として、1軸直動または回転ステージの軸間干渉を
全て求めることで可動部上に任意の点の3次元空間内で
の位置が求められる。即ち、軸間干渉の補正をしなけれ
ば場所によっては最高数μm程度生じうる位置検出誤差
がセンサで参照面との距離を測長する際の誤差範囲内に
抑えることができる。また、軸間干渉の測定に必要な測
定範囲は高々数μm程度でなので、測長センサにも測定
範囲が小さく、かつ比較的安価でコンパクトなギャップ
センサを用いることで安価、かつ省スペースのステージ
が得られる。
【0114】請求項2及び6に係る効果としては、セン
サを有効に配置でき、その数が最小限に抑えられるので
それぞれ請求項1及び4の場合よりさらにコンパクト、
かつ安価なステージが得られる。
【0115】請求項3及び7に係る効果としては、動作
範囲が狭い範囲に限られたステージにおいて、参照面を
可動部上に配置することで部品点数とスペースを節減す
ることができ、さらに、センサを可動部外に固定できる
ので、可動部の側まで他のシステム構成要素を近づける
ことができる。これにより、それぞれ請求項1及び4の
場合よりさらにコンパクトなステージが得られる。
【0116】請求項4及び8に係る効果としては、請求
項1及び5の場合に比べ、参照面の特性を予め測定して
おくことで、参照面の取り付け精度や平面度などの加工
精度をそれほど高精度にすることなく良い精度でステー
ジの動きが求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直動ステージの概念図。
【図2】図1の側面図。
【図3】本発明の回転ステージの概念図。
【図4】1つの参照面群と測長センサの例を示す図。
【図5】図4の側面図。
【図6】本発明のの実施例1を示す1軸直動ステージの
平面図。
【図7】図6の側面図。
【図8】本発明のの実施例2を示す1軸直動ステージの
平面図。
【図9】図8の側面図。
【図10】本発明のの実施例3を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図11】図10の側面図。
【図12】本発明のの実施例4を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図13】図12の側面図。
【図14】本発明のの実施例5を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図15】本発明のの実施例6を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図16】本発明のの実施例7を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図17】図16の側面図。
【図18】本発明のの実施例8を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図19】本発明のの実施例9を示す1軸直動ステージ
の平面図。
【図20】xyz座標系を示す図。
【図21】従来の2軸ステージの説明図。
【符号の説明】
1,31,51 ベース 2,32 ガイド 3,33 可動部 3a,3b,3c y軸に垂直な参照面 3d z軸に垂直な参照面 4,5,6,7,8,9,17,18,19,20,21,22,23,24,60,61 測長セ
ンサ 10,70,71,72,73 反射ミラー 11 回転支持具 12 回転可動部 13,14,15,16,34,35,55,56,57,58,59 参照ブロック 36,37,38,39,40,41,42,43,75,76,77,78,79 静電容量セ
ンサ 44,45 センサ支持部 52 回転可動部 53 回転軸 54 支持 62,63,64,65,66,67 軸間干渉補正部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動作方向に平行かつ互いに直交し、動作
    方向に少なくとも動作範囲より大きい長さをもつ2種類
    の参照平面群と、動作範囲内ですべての軸間干渉が測定
    できるように配置された前記参照平面群との間隔を測定
    する5個以上の測長センサを有する直動ステージ。
  2. 【請求項2】 5個の測長センサを配置したことを特徴
    とする請求項1記載の直動ステージ。
  3. 【請求項3】 可動部上に参照面群を配置したことを特
    徴とする請求項1または2記載の直動ステージ。
  4. 【請求項4】 ステージの位置と姿勢を測定するための
    5個以上の軸間干渉補正面をステージ可動部に有する請
    求項1から3のいずれかに記載の直動ステージ。
  5. 【請求項5】 回転軸に垂直かつ動作角度範囲以上の幅
    をもつ1つ以上の参照平面からなる参照平面群と、回転
    軸に平行かつ回転中心から等距離にある動作角度範囲以
    上の幅をもつ1つ以上のシリンドリカル参照面からなる
    参照面群の2種類の参照面群と、動作範囲内ですべての
    軸間干渉が測定できるように配置された参照平面及びシ
    リンドリカル参照面との間隔を測定する5個以上の測長
    センサを有する回転ステージ。
  6. 【請求項6】 5個の測長センサを配置したことを特徴
    とするを請求項5記載の回転ステージ。
  7. 【請求項7】 可動部上に参照面群を配置したことを特
    徴とする請求項5または6記載の回転ステージ。
  8. 【請求項8】 ステージの位置と姿勢を測定するための
    5個以上の軸間干渉補正面をステージ可動部に有する請
    求項5から7のいずれかに記載の回転ステージ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020528834A (ja) * 2017-10-23 2020-10-01 シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーSchaeffler Technologies AG & Co. KG スピンドルを監視するための測定システム
WO2023153102A1 (ja) * 2022-02-09 2023-08-17 芝浦機械株式会社 工具機上測定装置

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US11883918B2 (en) 2017-10-23 2024-01-30 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Measuring system for monitoring a spindle
WO2023153102A1 (ja) * 2022-02-09 2023-08-17 芝浦機械株式会社 工具機上測定装置

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