JPH08301952A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その製造方法、活性エネルギー線硬化型樹脂の成形硬化物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その製造方法、活性エネルギー線硬化型樹脂の成形硬化物

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JPH08301952A
JPH08301952A JP7115595A JP11559595A JPH08301952A JP H08301952 A JPH08301952 A JP H08301952A JP 7115595 A JP7115595 A JP 7115595A JP 11559595 A JP11559595 A JP 11559595A JP H08301952 A JPH08301952 A JP H08301952A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】良好な透明性に加えて、一層高度の強靱性を備
えた硬化物を形成することができ、また硬化収縮の度合
いが小さい活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供す
ること 【構成】活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が、(a)
熱可塑性ポリウレタンエラストマー、(b)単官能性モ
ノマーであって、そのホモポリマーのガラス転移点が5
0℃以上である単官能性モノマー、および(c)硬化後
に(a)の熱可塑性ポリウレタンエラストマーと相溶す
るウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有する
ことを特徴とする。これは、熱可塑性ポリウレタンエラ
ストマー、単官能性モノマーおよびウレタン(メタ)ア
クリレートオリゴマーからなる混合物100重量部に対
して、光重合開始剤0〜20部、光増感剤0〜20部、
熱硬化成分0〜10部、添加剤0〜10部、着色剤0〜
60部を含有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線の照
射によって硬化し、透明性、強靱性、耐擦傷性、耐水
性、低硬化収縮性に優れ、さらに特筆すべきは硬化形状
記憶性を有する硬化物を提供し得るような光硬化性樹脂
組成物に関するものである。本発明は、主として、塗料
(インク)、接着剤、注型品、光造形品等の製造用とし
て有用な新素材を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、主として塗料インキ、接着剤、注
型品の製造用に、光硬化性組成物が採用されてきた理由
は、次の通りである。 (イ)光硬化性組成物は、硬化速度が大きいので、生産
性を向上させることができる。 (ロ)硬化する際に溶剤や水などが発生しないので、作
業環境が優れている、 (ハ)室温で取り扱えるため、熱に不安定な基材へと光
硬化性組成物を塗布したり、熱に不安定な薬剤や物質を
混入したり、埋め込んだりするのに有利である。 (ニ)光硬化性組成物を硬化させたときに、硬化物の表
面硬度を高くすることができる。 近年は、これらの利点を生かして、光硬化性組成物をシ
ートやフィルムに対して応用することも考案され、その
検討段階に入っている。そして、この種の光硬化性樹脂
組成物を硬化させることによって、比較的良好な透明
性、高硬度及び耐擦傷性を有する硬化物が得られること
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者が、
従来の光硬化性組成物を検討してみると、その硬化物は
硬く、脆くなる傾向があり、伸長しにくいので、比較的
に小さな衝撃等の外力によって硬化皮膜に容易にひび割
れや破壊が生ずる傾向があった。また、光硬化性組成物
の硬化に必要な時間は、数秒程度と短いために、硬化時
の収縮性が高いので、製品の寸法精度を向上させること
が困難になったり、製品の外観にしわを生じたり、被着
体への密着性に欠けたりすることがあった。
【0004】本発明の課題は、良好な透明性に加えて、
一層高度の強靱性を備えた硬化物を形成することがで
き、また硬化収縮の度合いが小さい活性エネルギー線硬
化型樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の各種
性能を充足できるような光硬化樹脂組成物に関して種々
検討した結果、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを含
む光硬化性樹脂組成物が、上記諸要件を充分満足し、か
つ驚くべき事に、形状記憶性を有する硬化物を形成する
事を見い出し、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明は、(a)熱可塑性ポリウレ
タンエラストマー、(b)単官能性モノマーであって、
そのホモポリマーのガラス転移点が50℃以上である単
官能性モノマー、および、、(c)硬化後に(a)の熱
可塑性ポリウレタンエラストマーと相溶するウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマーを含有することを特徴
とする、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に係るもの
である。
【0007】特には、この熱可塑性ポリウレタンエラス
トマーは無溶剤型のものである。また、熱可塑性ポリウ
レタンエラストマー、単官能性モノマーおよびウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマーからなる混合物100
重量部に対して、光重合開始剤0〜20部、光増感剤0
〜20部、熱硬化成分0〜10部、添加剤0〜10部、
着色剤0〜60部を添加することができる。
【0008】前記の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
を製造するためには、(1)分子量500以上、400
0以下の末端活性水素を有するポリオール、(2)分子
量490以下の低分子グリコールまたは低分子ジアミン
および(3)有機ジイソシアネートを付加重合させるこ
とによって熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造
し、この熱可塑性ポリウレタンエラストマーをウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマーと共に単官能性モノマ
ー中に溶解させることができる。または、(1)分子量
500以上、4000以下の末端活性水素を有するポリ
オール、(2)分子量490以下の低分子グリコールま
たは低分子ジアミンおよび(3)有機ジイソシアネート
を、前記単官能性モノマー中で付加重合させることによ
って、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造すると
共にこの熱可塑性ポリウレタンエラストマーを前記単官
能性モノマー中に溶解させ、ウレタン(メタ)アクリレ
ートオリゴマーを前記単官能性モノマー中に溶解させる
ことができる。
【0009】また、本発明は、前記の活性エネルギー線
硬化型樹脂組成物に活性エネルギー線を照射することに
よって形成される硬化物に係るものである。
【0010】本発明の組成物で用いる(a)熱可塑性ポ
リウレタンエラストマーは、(1)分子量500以上、
4000以下の末端活性水素を有するポリオール、
(2)分子量490以下の低分子グリコールまたは低分
子ジアミン、および(3)有機ジイソシアネートを付加
重合させることによって製造できる。この熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーは基本的に直鎖状ポリマーであっ
て、それ自体でゴム弾性を有しており、活性エネルギー
線による重合性を有していない。この分子量は1万以上
とすることが好ましいが、その上限は通常は50万であ
る。これが1万未満であると、十分な強度を得ることが
できない。これが50万を越えると、組成物の粘度が高
くなりすぎ、キャスティング時に流延しなくなる。
【0011】(1)分子量500以上、4000未満で
ある、末端活性水素を有するポリオールとしては、次の
ものを例示できる。ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
ポリオキシアルキレンポリオール:これらのポリオキシ
アルキレンポリオールと、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、ドデカンジカルボン酸等のポリカルボン酸との
エステル化反応物であるポリエーテルポリエステル変性
ポリオール類:1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,2−プロピレングリコール、エチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール等のアルキレンジオールと、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸等のジカルボン酸との任意の組合せによる縮合系ポ
リエステルポリオール;ラクトン系ポリオール等からな
るポリカーボネートジオール等のポリエステルポリオー
ル類;その他市販されている、アクリルポリオール、ポ
リブタジエン系ポリオール、ポリイソプレン系ポリオー
ル、ポリオレフィン系ポリオール、ケン化エチレンビニ
ルアセテート、含リンポリオール、含ハロゲンポリオー
ル等、一般にエラストマー分野で用いられるポリオー
ル。これらのポリオールの一種又は二種以上を用いるこ
とができる。
【0012】これらのポリオールのガラス転移点Tg
は、−20℃以下であることが好ましい。Tgが−20
℃を超えると、ポリオールの柔軟性が失なわれ、エラス
トマーとしての性質がないので、硬化物が強靱性を発現
しない。
【0013】(2)分子量490未満の低分子グリコー
ルとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ビス(ヒドロキシエチル)ヒドロキノン、ペンタ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール等のグ
リコール類を例示することができる。また、分子量49
0未満の低分子ジアミンとしては、ヒドラジン、エチレ
ンジアミン、ブチレンジアミン、ジアミノジフェニルメ
タン、P−フェニレンジアミン等の芳香族アミン類を例
示することができる。これらの低分子グリコールおよび
低分子ジアミンの中から、一種又は二種以上を、鎖延長
剤として用いることができる。
【0014】(3)有機ジイソシアネートとしては、ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジェニルメタンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添
キシリレンジイソシアネートからなる群より選ばれた一
種または二種以上の有機ジイソシアネートを使用するこ
とができる。
【0015】これらの(1)、(2)、(3)の各原料
を反応させて、熱可塑性ポリウレタンエラストマーを得
る際に、反応方法、反応条件には特に制限はなく、公知
の方法を採用することができる。
【0016】公知の製法としては、例えば、(甲)これ
ら三成分を一括して混合し、反応させるワンショット
法、(乙)(1)のポリオールと(3)の有機ジイソシ
アネートとを予じめ反応させ、この反応物に対して、
(2)の低分子グリコールまたは低分子ジアミンを混合
して反応させるツーショット法がある。
【0017】そして、反応性を制御する目的で、反応溶
媒及び反応触媒を用いることが好ましい。この反応溶媒
としては、原料を均一に溶解する能力のあるものならよ
く、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ジオ
キサン、イソホロン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホオキシド等の、ジイソシアネートと反応活性な水
素を含有しない有機溶媒を必要量用いる。
【0018】又、反応触媒としては、トリエチルアミ
ン、テトラメチルブタンジアミン、1,4−ジアザ
(2,2,2)ビシクロオクタン等の3級アミン、ジブ
チルチンジラウリレート等の、ウレタン化反応で使用さ
れる反応触媒を必要量用いる。
【0019】反応温度は、通常は40〜100℃であ
り、好ましくは60〜80℃である。本発明では、この
ような一般的な方法で得られる熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーを用いることができる。
【0020】本発明の組成物を製造するには、前記のよ
うにして得た熱可塑性ポリウレタンエラストマーを、ウ
レタン(メタ)アクリレートオリゴマーと共に単官能性
モノマー中に溶解させることができる。しかし、本発明
に係る組成物は、無溶剤型の組成物であり、前述の有機
溶剤を用いる場合には、有機溶剤の除去を考えなければ
ならない。又、有機溶剤を用いない場合にも、得られる
熱可塑性ポリウレタンエラストマーが固体状であること
から、固体状の熱可塑性ポリウレタンエラストマーを、
本組成物の他の成分に溶解する工程が必要であり、この
工程には、多くの時間と労力を要する。
【0021】そこで、(b)の単官能性モノマー中で、
前述のポリウレタン原料である(1)、(2)、(3)
の三成分を反応させることができる。この反応工程は、
前記したワンショット法でもよく、ツーショット法でも
よい。また、この際には、単官能性モノマー中に反応触
媒を添加することができ、反応温度等の反応条件は適宜
選択する。この方法によれば、熱可塑性ポリウレタンエ
ラストマーを(b)の単官能性モノマー中に溶解した溶
液状態で得ることができる。
【0022】ただし、この方法では、反応温度の上限を
80〜100℃に抑えなければならない。そうしない
と、(b)の単官能性モノマーが熱重合を開始する危険
性があるからである。また、この場合には、単官能性モ
ノマーが熱重合を起こさないようにするために、少量の
熱重合禁止剤を添加することが有効である。こうした熱
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、t−ブチルハイ
ドロキノン、フェノチアジン、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル等が用いられる。
【0023】本発明者は、このようにして導入した熱可
塑性ポリウレタンエラストマーが、本組成物の硬化物の
強靱性、耐擦傷性、低硬化収縮性を与えると共に、更に
形状記憶性を発現する事を見い出した。
【0024】この形状記憶性について説明する。本発明
の組成物に活性エネルギー線を照射することによってこ
の組成物を硬化させて硬化物を得る。この段階では、硬
化物に所定形状が付与される。この硬化物を加熱し、軟
化させて変形させる。または、外力を加えて変形させ
る。この後、変形した硬化物を冷却すると、いったん変
形した形状を維持する。次に、変形した後の硬化物を再
び加熱して軟化させ、外力を除くと、初期の重合反応時
の形状を再び復元する。
【0025】本発明で用いる(b)の単官能性モノマー
は、そのホモポリマーのガラス転移点Tgが50℃以上
である単官能性モノマーの一種又は二種以上である。
【0026】単官能性モノマーのTgが50℃未満であ
る場合は、本発明の硬化物の表面にタックが残りやす
く、また硬化物の引張強度が低下する。即ち、本発明者
は、常温において(b)成分の重合反応物がガラス状に
固化し、充分な凝集力を持つことによって、本発明の硬
化物が強靱性を発現し、かつ透明性、耐擦傷性などバラ
ンスのとれた性能を示す事を見い出したのである。
【0027】(b)の単官能性モノマーの重合物を、T
g近傍以上の温度に加熱すると、容易に変形する。ホモ
ポリマーのTgが50℃以上の単官能性モノマーは、一
般に、低粘度の光硬化性を有するモノマーであり、光重
合成分として用いる。
【0028】前述したように、(b)の単官能性モノマ
ーを、(a)の熱可塑性ポリウレタンエラストマーを生
成するポリウレタン化反応の際の溶媒として、使用する
ことができる。ただし、単官能性モノマーの分子中に、
水酸基やアミノ基等のジイソシアネートとの反応に活性
な水素を含有する場合には、こうした反応溶媒としては
使用できない。
【0029】(b)ホモポリマーのTgが50℃以上の
モノ(メタ)アクリレートエステルとしては、次のもの
を例示できる。イソボルニルアクリレート(ホモポリマ
ーのTgが94℃である)、ジシクロペンテニルアクリ
レート(前記Tgが120℃)等のモノアクリレート。
イソボルニルメタアクリレート(前記Tgが170
℃)、ジシクロペンテニルメタアクリレート(前記Tg
が>120℃)、ジシクロペンタニルメタアクリレート
(前記Tgが95℃)、t−ブチルメタアクリレート
(前記Tgが107℃)、シクロヘキシルメタアクリレ
ート(前記Tgが66℃)、ベンジルメタアクリレート
(前記Tgが54℃)、メチルメタアクリレート(前記
Tgが105℃)、エチルメタアクリレート(前記Tg
が65℃)等のモノメタアクリレート。N−(メタ)ア
クロイルモルホリン(前記Tgが>60℃)、N−ビニ
ルピロリドン(前記Tgが>60℃)、N,N′−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド(前記Tgが>60℃)。
これらの単官能性モノマーの1種又は2種以上を用いる
ことができる。
【0030】これらの単官能性モノマーは、他の成分
(a)、(c)を溶解し、組成物の粘度を低下させ、組
成物の取り扱いを容易にする役目があるので、他の成分
との相溶性の良いものを選ぶ必要がある。
【0031】これらの単官能性モノマーは、光重合性基
が単官能であり、光重合した時に直鎖状のポリマー鎖部
分を生じさせ、熱可塑性の性質を硬化物に与える。又、
ホモポリマーのTgが50℃以上という性質から、常温
では与えられた形状を保持しつつ、50℃以上の高温で
は、ゴム状態であるため、外力により容易に変形する。
又、Tgが常温を超えた高い温度にある為、常温付近で
のベタツキをなくしたり、表面硬度を高く保つ効果があ
る。
【0032】(c)の成分は、硬化後に(a)成分と相
溶するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであ
る。従って、(a)成分と同じポリオールの活性水酸基
をウレタン(メタ)アクリレート化したオリゴマー、
(a)成分と同じ構成で、末端に活性水酸基をもつポリ
ウレタンをウレタン(メタ)アクリレート化したオリゴ
マーである事が好ましく、一般に一分子内に2ヶ以上の
(メタ)アクリル基を持つ多官能オリゴマーである。
【0033】ここで用いるポリウレタンは、(a)成分
と同じ分子量を持っている必要はなく、むしろポリオー
ルの分子量は500以上、3000以下であることが好
ましく、相溶性を保持する必要がある。
【0034】ポリウレタン(メタ)アクリレートを合成
する方法は公知の方法を用いる。即ち、液状のポリオー
ルのヒドロキシル価と等モルのジイソシアネートを添加
し、必要によってはウレタン化触媒を加え、20〜40
℃で反応させ、ジイソシアナートの方を前記活性水素と
結合させる。しかる後、等モルのヒドロキシル化(メ
タ)アクリレートを添加し、40〜100℃で、イソシ
アネート基がなくなるまで反応させる。
【0035】ここで用いるジイソシアネートとしては、
トリレンジイソシアネート、4,4′−ジェニルメタン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフ
チレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水
添キシリレンジイソシアネートからなる群より選ばれた
一種または二種以上の有機ジイソシアネートを使用する
ことができる。
【0036】ヒドロキシアルキル化(メタ)アクリレー
トとしては、2−ヒドロキシエチル化(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン
変性(メタ)アクリレートからなる群より選ばれた一種
または二種以上の(メタ)アクリレートを用いることが
できる。
【0037】更に、(c)成分としては、(a)の熱可
塑性ポリウレタンエラストマーと化学構造が類似してい
る必要はなく、結果的に(a)の熱可塑性ポリウレタン
エラストマーと相溶すればよい。
【0038】一般に市販されているウレタン(メタ)ア
クリレート系オリゴマーについては、化学構造式を明ら
かにしている場合は少ないので、試行錯誤のくりかえし
によって、(a)の熱可塑性ポリウレタンエラストマー
との相溶性を見い出す必要がある。
【0039】これらの三成分のうち、(a)と(b)と
の二成分は、組成物としては、透明に混合しているが、
(a)と(b)のみからなる組成物を重合硬化させる
と、この硬化物は白濁化し、相溶しない。ここで、
(a),(b),(c)の三成分の混合物を重合硬化さ
せると、透明で柔軟な硬化物が得られる事実から、
(c)成分のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
は、(a)成分と(b)成分との相溶化剤として作用し
ている事が解る。また、(a),(b),(c)の硬化
物を含有する組成物の共重合体においては、分子量の大
きい(c)成分の近傍に、(a)熱可塑性ポリウレタン
エラストマー成分が析出した、ミクロ相分離構造を形成
していると考えられる。
【0040】このように、ガラス状に凝集している
(b)成分の重合物と、これに共重合して結合している
(c)成分のウレタン(メタ)アクリレートポリマー
と、自己凝集力の強い熱可塑性ポリウレタン(a)との
ミクロ凝集体との組合せによって、強靱性を発現するの
である。
【0041】本発明の組成物の主要成分である(a),
(b),(c)の混合割合は、次のようにすることが好
ましい。
【0042】
【表1】 (a)熱可塑性ポリウレタン 5〜60重量部 (b)ホモポリマーのTgが50℃以上であるモノマー 5〜50重量部 (c)(a)と相溶するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー 5〜60重量部 ─────────────────────────────────── 合 計 100重量部
【0043】(a)、(b)、(c)の各成分を合わせ
て100重量部とする。このうち、(a)成分と(c)
成分との混合割合は、同量に近くすることが好ましい。
(c)が多くなった場合でも、透明性に優れた硬化物を
得る事が出来るが、架橋密度が高くなるため、硬くなっ
てくるため、(c)成分の割合が60重量部を超える事
は好ましくない。また、(c)成分の割合が5重量部未
満となると、(a)成分と相溶化しにくくなる。
【0044】(a)成分の割合が60重量部を越える
と、硬化物の伸度は大きくなっても、高い強度は得られ
ず、この観点から40重量部以下とすることが更に好ま
しい。また、(a)成分が5重量部より少なくなると、
硬化物に形状記憶性が発現しなくなる。(b)の単官能
性モノマー成分の割合が5重量%より少なくなると、十
分な強度を有する硬化物が得られず、50重量%を越え
ると、硬化物が硬く、脆くなる。
【0045】本発明において、(b)の単官能性モノマ
ー成分は、(a)成分1重量部に対して、0.5〜2重
量部の範囲で適量配合することが好ましい。(a)成分
1重量部に対して、(b)の単官能性モノマー成分の配
合量が2重量部を超える場合には、硬化物が硬く、脆く
なるし、0.5重量部より少ない場合には、組成物の粘
度が高くなり、取扱いしにくく、作業性を悪くする。す
なわち、(b)成分の量は、作業性の問題がない限り、
最低量を用いることが望ましい。
【0046】本発明の樹脂組成物には、熱硬化成分を加
える事ができる。例えば、2−ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートと、前記(3)記載のジイソシアネー
ト類;2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと
トリブトキシメラミン、トリメトキシメラミン等のメラ
ミン類;(メタ)アクリル酸とジグリシジルビスフェノ
ールA;グリシジル(メタ)アクリレートとジアミノベ
ンゼン;3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフ
ェニルメタンなどのジアミン類;(メタ)アクリロイル
エチルイソシアナートと2−ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート;トリレンジイソシアナート/2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート付加物と2−ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート;イソホロンジイ
ソシアナート/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート付加物と2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート;などの各組合せがある。
【0047】前記(a)と(b)と(c)の各成分の合
計量を100重量部としたときに、これらの熱硬化成分
を0〜10重量部付加することができる。これが10重
量部をこえると、硬くなり、又形状記憶性が発現しなく
なる。これらの熱硬化成分はなくてもよいが、熱硬化成
分を添加することによって、硬化物の強度や表面のベタ
つきを改良することができる。熱硬化成分の添加量は、
3〜5重量部とすることが更に好ましい。
【0048】光重合開始剤としては、例えば、ジエトキ
シアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピル
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン等のアセトフ
ェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン系;
ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3′
−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン系;チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプ
ロピルチオキサントン等のチオキサントン系;その他、
1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エ
トキシカルボニル)オキシム、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフ
ェニルグリオキシレート、ベンジル等の光重合開始剤が
ある。
【0049】光重合開始剤は、一種または二種以上を使
用することができる。光重合開始剤の配合量は、0〜1
0重量部とする。これらの光重合性開始剤に、硬化性を
調整する為に、光重合増感剤を併用してもよい。公知の
光増感剤の中から代表的なものを挙げると、トリエタノ
ールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロ
パノールアミン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェ
ノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸−n−ブトキシエチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミル等がある。
【0050】本発明の組成物には、組成物本来の特性、
特に光硬化特性が損なわれない範囲で、所望に応じて、
界面活性剤、レベリング剤、消泡剤、粘度調整用の稀釈
剤、カップリング剤、香料、難燃化剤、その他の添加剤
を0〜10重量部含有させることができる。また、顔
料、染料、金属微粉末などの着色剤を0〜60重量部含
有させても良い。
【0051】本発明の組成物に光を照射して硬化させる
方法としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、アーク灯等を付帯した紫外線発生装置が用いられ、
大気中又はチッ素等の不活性ガス中で行なうことができ
る。又、電子線発生装置やコバルト線発生装置を利用す
ることもできる。この場合には、光重合開始剤を用いな
くても、本発明の組成物を重合させ、硬化させることが
できる。
【0052】本発明の組成物は、活性エネルギー線によ
って硬化し、透明性、強靱性、耐擦傷性、耐水性、低硬
化収縮性、低温でのプレス成形性及び硬化形状記憶性を
有する硬化物を与える。このため、傷付きを防止する目
的の表面保護シートまたは表面保護フィルム、光学特性
の優れたフィルムやシート、柔軟性に富んだフィルムや
シート、低温成形できるフィルムやシート、形状記憶性
を有するフィルムやシートを、本発明の組成物を硬化さ
せることによって、製造できる。更に、これらの各特性
をもつ塗膜を与えるような塗料、接着層を与えるような
接着剤、注型品を製造するための注型用材料として、好
適に使用できる。
【0053】本発明の組成物を用いてシートまたはフィ
ルムを製造するには、例えば、金属製の鏡面仕上げドラ
ムやエンドレスベルトに組成物をキャスティングし、こ
れを上記したように硬化させることができる。
【0054】本発明の組成物を用いて注型品を製造する
には、光に対して透明な材質からなる任意の形状の型の
中に本発明の組成物を充填した後、型の周囲から光を照
射して内部の組成物を硬化させる方法を使用できる。ま
た、本発明の組成物は、コンピュータ制御によるレーザ
ー光で硬化させるための光造形用材料としても利用でき
る。
【0055】又、本発明の組成物を用いて基材上に硬化
被膜を形成させるには、基材に任意の塗装方法を用い
て、本発明の組成物を塗布することができる。この塗布
段階においては、例えば、スプレー法、ディップ法、フ
ローコート法、ロールコート法、バーコート法、カーテ
ンフローコート法、スピンコート法、スクリーン印刷法
等、いずれの方法も使用することができる。組成物を基
材に塗装した直後に、または、塗装してから数分セッテ
ィングした後に、光を塗布層に照射して硬化被膜を形成
させる。
【0056】
【実施例】
(実施例1)「プラクセルCD−210PL」(ダイセ
ル化学(株)製、ポリカーボネートジオール、分子量2
000、成分(1))を27g、イソホロンジイソシア
ネート(成分(3))を18g、1,4−ブタンジオー
ル(成分(2))を5g、ジブチルチンジラウリレート
を0.02gを、容量300ccのフラスコ中に配合
し、マントルヒーターによってフラスコの内容物を50
℃に加温しながら、攪拌した。徐々に発熱が起こり、配
合液の透明度が上がってきた。30分程で80℃まで昇
温した。
【0057】次に、イソボルニルアクリレート(成分
(b))50g、紫光7000B(日本合成化学(株)
製、ポリエステル系ウレタンアクリレート)100g
を、上記の配合液に配合し、均一に混合し、50℃に加
温しながら24時間反応させた。この反応液を赤外スペ
クトル測定した結果、2250cm-1に見られる−NC
O(イソシアネート基)の吸収が消滅したことを確認し
た。この段階で(a)成分が生成した。
【0058】次いで、この反応液に、光開始剤としてイ
ルガキュア184(チバガイギー社製)を加えて攪拌
し、均一に混合した。この混合液を、真空乾燥器を用い
て脱気し、シリコン離型処理をほどこした厚さ50μm
のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム2枚
の間に流延し、アプリケーターを用いて液の厚みが20
0μmになる様に調整し、ただちに高圧水銀燈を用いて
1000mJ/cm2 照射し、硬化フィルムを得た。
【0059】この硬化フィルムを用いて、以下の項目に
ついてテストした。 引張り物性:JIS−K−6301に準じて硬化物の引
張り強度、伸長度を測定した。 強靱性:(硬化物の引張強度×伸長度)/1000の値
を算出し、強靱性の指標とした。 透明性:硬化物の透明性を目視にて確認した。
【0060】プレス成形性:高さ5mmの凹凸のあるオ
ス、メスの上下の金型にフィルムをはさみ、油圧式プレ
ス機で10kg/cm2 の圧をかけ、25℃の雰囲気で
10分間プレス成形を行なった。そして、この型の形状
に沿った変形度合、ひび割れをしらべた。 形状記憶性:幅1cm、長さ10cmの長方形の試料
を、ほぼ長さ5cmの所で180°折り曲げて、折り目
をつけた試料をつくった。この試料を、70℃の温水に
10秒間浸漬し、折り目の復元の度合を観察した。
【0061】(比較例1)実施例1のイソボルニルアク
リレートをフェノキシエチルアクリレートに変えた以外
は、実施例1と同様にして行なった。
【0062】(比較例2)紫光7000B(日本合成化
学(株)製、ポリエステル系ウレタンアクリレート)を
100g、イソボルニルアクリレートを50g、および
「イルガキュアー184」1.5gを、容量300cc
のビーカーにとり、25℃雰囲気下でビーカーの内溶液
を攪拌し、混合した。次に、この混合液を、真空乾燥器
を用いて脱気した。これ以後の操作は、実施例1と同様
にして行なった。以下に本実施例、比較例の配合表及び
測定結果を示す。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】これらの結果からわかるように、本発明の
実施例1においては、硬化物の強靱性が顕著に向上し、
透明性も保持されており、プレス成形が容易である上、
形状を記憶する機能を有していた。これに対して比較例
1においては、硬化物の引っ張り伸度が低く、プレス成
形性も低い上、形状記憶作用は見られない。更に、比較
例2においては、硬化物の伸度が極度に低くなってい
た。
【0066】(実施例2)「プラクセルCD−210P
L」(ダイセル化学製、ポリカーボネートジオール、水
酸基価112KOHmg/g)78.6g、イソホロン
ジイソシアネート52.2g、1,4−ブタンジオール
14.4g及びt−ブチルメタアクリレート145.2
gを、容量1リットルのフラスコにしこみ、30分間攪
拌し、均一の液状態にした。次に、ジブチルチンジラウ
リレート(ウレタン化触媒)0.145gを添加して、
攪拌をつづけた。10分後、反応の熱の為、液温は80
℃まで昇温した。1時間攪拌を続けると、白色のもち状
の液状態になった。
【0067】次いで、別に、「フラクセルCD−210
PL」(ポリカーボネートジオール)1モル、イソホロ
ンジイソシアネート2モル、2−ヒドロキシエチルアク
リレート2モルとを、t−ブチルメタアクリレート中で
65wt%濃度で反応させて得たポリカーボネートウレ
タンアクリレート257.4gを加え、よく混合した。
この結果、白色が消え、無色透明な粘調な液が得られ
た。
【0068】この液を、更に、80℃の状態で保ち、と
きどきサンプリングして赤外線吸収スペクトルを測り、
2250cm-1のイソシアネート基の吸収が消えるのを
確認して、ウレタン化反応を完結させた。36時間かか
った。
【0069】この反応液に、2−ヒドロキシエチルメタ
アクリレート32.4g、2−ヒドロキシエチルメタア
クリレートとイソホロンジイソシアネートとの等モル付
加物10.2g、フッ素系離型剤4.8g、「イルガキ
ュアー184」(チバガイギー社製、1−ヒドロキシ−
シクロヘキシル−フェニル−ケトン)4.8gを添加し
て、50℃で3時間攪拌して、均一な溶液状態にした。
【0070】この液を厚さ3mmのガラス板の上に流延
し、この液の上から厚さ50μmのPETフィルムを被
覆し、アプリケーターで液僧の総厚が250μmになる
ように調整した。次に、高圧水銀燈を使用して、これに
1000mJ/cm2 の紫外線を照射し、硬化フィルム
を得た。
【0071】この硬化フィルムの引張強度は405kg
/cm2 であり、伸度は310%であり、50%伸長モ
ジュラスは101kg/cm2 /25℃、29kg/c
2/50℃、9kg/cm2 /80℃であった。従っ
て、「強靱性」は125.55である。この硬化フィル
ムは透明性に優れていた。また、この硬化フィルムにつ
いて、上記と同様にして形状記憶性を測定したところ、
優れた形状記憶性を有していた。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、良好な透明性に加え
て、一層高度の強靱性、更には形状記憶性を備えた硬化
物を形成することができ、また硬化収縮の度合いが小さ
い活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性ポリウレタンエラストマ
    ー、(b)単官能性モノマーであって、そのホモポリマ
    ーのガラス転移点が50℃以上である単官能性モノマ
    ー、および(c)硬化後に(a)の熱可塑性ポリウレタ
    ンエラストマーと相溶するウレタン(メタ)アクリレー
    トオリゴマーを含有することを特徴とする、活性エネル
    ギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無溶剤型である、請求項1記載の活性エ
    ネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性ポリウレタンエラストマ
    ー、前記単官能性モノマーおよび前記ウレタン(メタ)
    アクリレートオリゴマーからなる混合物100重量部に
    対して、光重合開始剤0〜20部、光増感剤0〜20
    部、熱硬化成分0〜10部、添加剤0〜10部、着色剤
    0〜60部を加えてなることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の活性エネルギー線硬化型
    樹脂組成物を製造する方法であって、(1)分子量50
    0以上、4000以下の末端活性水素を有するポリオー
    ル、(2)分子量490以下の低分子グリコールまたは
    低分子ジアミンおよび(3)有機ジイソシアネートを付
    加重合させることによって前記熱可塑性ポリウレタンエ
    ラストマーを製造し、この熱可塑性ポリウレタンエラス
    トマーを前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
    と共に前記単官能性モノマー中に溶解させることを特徴
    とする、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の活性エネルギー線硬化型
    樹脂組成物を製造する方法であって、(1)分子量50
    0以上、4000以下の末端活性水素を有するポリオー
    ル、(2)分子量490以下の低分子グリコールまたは
    低分子ジアミンおよび(3)有機ジイソシアネートを、
    前記単官能性モノマー中で付加重合させることによっ
    て、前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーを製造する
    と共にこの熱可塑性ポリウレタンエラストマーを前記単
    官能性モノマー中に溶解させ、前記ウレタン(メタ)ア
    クリレートオリゴマーを前記単官能性モノマー中に溶解
    させることを特徴とする、活性エネルギー線硬化型樹脂
    組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 (a)熱可塑性ポリウレタンエラストマ
    ー、(b)単官能性モノマーであって、そのホモポリマ
    ーのガラス転移点が50℃以上である単官能性モノマ
    ー、および(c)硬化後に(a)の熱可塑性ポリウレタ
    ンエラストマーと相溶するウレタン(メタ)アクリレー
    トオリゴマーを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組
    成物に対して活性エネルギー線を照射することによって
    生成した活性エネルギー線硬化型樹脂の成形硬化物。
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