JPH08300595A - 木目柄装飾シートおよびこれを用いた木目柄ラミネート製品の製造方法 - Google Patents

木目柄装飾シートおよびこれを用いた木目柄ラミネート製品の製造方法

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JPH08300595A
JPH08300595A JP7138697A JP13869795A JPH08300595A JP H08300595 A JPH08300595 A JP H08300595A JP 7138697 A JP7138697 A JP 7138697A JP 13869795 A JP13869795 A JP 13869795A JP H08300595 A JPH08300595 A JP H08300595A
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wood grain
layer
sheet
pattern
wood
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Shiro Okuno
至郎 奥野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色調が一様で継ぎ目などが目立たず、木目が
深く凹んだ木質感と表面強度を備えた木目柄を有する木
目柄ラミネート製品を得る。 【構成】 透明な基体シート1の表面に透明な表面保護
層2と着色された艶消し木目層3が順次形成され、裏面
に木目層4と不透明下地層5が順次形成された木目柄装
飾シートを、基材上に接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、家具用表面材、建築
用内外装材、キャビネット用表面材、キッチン扉用内装
材、自動車内装材およびそれらの外縁部材などとして用
いる板状物、棒状物などの材料に、木目柄を形成するた
めに使用する木目柄装飾シートと、これを用いた木目柄
ラミネート製品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家具用表面材や建築用内外装材な
どとして、いわゆる化粧合板が用いられている。化粧合
板としては、(1)単板オーバーレイ合板や(2)プリント合
板などがある。(1)単板オーバーレイ合板は、通常の合
板の表面に、天然の木材からなる化粧単板などを貼った
ものである。(2)プリント合板は、塩化ビニルシートや
紙に木目柄層(木目層と下地層とからなる。)を印刷し
たシートの塩化ビニルシートや紙の側を下にして、木材
などの基材の表面に貼ったものである。木目柄層は、通
常、木材を切断したときの切り口に現れる年輪、繊維、
導管などの筋を濃色で表現した筋状の木目層と、木目層
よりも淡色で木地を表現した下地層を順次重ねて印刷し
たものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(1)単板オー
バーレイ合板は、表面が天然木材であるので、その色調
が一様でない。特に、三六板(91cm×182cm)の合板の
場合は面積が大きいので、化粧単板が天然木材であって
も、すべての部分がむらなく美しい木目柄を有すること
は難しい。また、化粧単板の継ぎ目が目立ったり、化粧
単板に傷があった場合はその修正跡が目障りとなる。
【0004】(2)プリント合板は、木目柄層が表面に露
出しているので、人がプリント合板をつかんだり積み上
げたりするときに生じるひっかきや摩擦によって、プリ
ント合板の木目柄層が損傷しやすく、表面強度がない。
また、(2)プリント合板は、木目層を濃色とし下地層を
淡色として色調の濃淡によって、見た目に木目が深く凹
んだ感じを表現しているが、色調の濃淡では、遠目には
木目が深く凹んだ木質感を表現できても、近目には木目
と下地とが同一面上にある感じは依然として残り、視覚
的に平面的な木目柄となる。
【0005】この発明は上記の欠点を解決し、色調が一
様で継ぎ目などが目立たず、しかも木目が深く凹んだ木
質感と表面強度とを兼ね備えた木目柄を有する木目柄ラ
ミネート製品を得るための木目柄装飾シートと、これを
用いた木目柄ラミネート製品の製造方法を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、この発明の木目柄装飾シートは、請求項1
に記載したように、透明な基体シートの表面に透明な表
面保護層と着色された艶消し木目層が順次形成され、裏
面に木目層と不透明下地層が順次形成された構成とし
た。
【0007】この発明の請求項2に記載した木目柄装飾
シートは、請求項1に記載した木目柄装飾シートにおい
て、表面保護層の表面が艶消し状であってもよい。
【0008】この発明の請求項3に記載した木目柄装飾
シートは、請求項2に記載した木目柄装飾シートにおい
て、艶消し木目層の表面が表面保護層の表面より強い艶
消し状であってもよい。
【0009】この発明の請求項4に記載した木目柄装飾
シートは、請求項1〜3に記載したいずれかの木目柄装
飾シートにおいて、艶消し木目層の木目模様が木目層の
木目模様と同調したものでもよい。
【0010】この発明の請求項5に記載した木目柄装飾
シートは、請求項1〜4に記載したいずれかの木目柄装
飾シートにおいて、不透明下地層の裏面に接着層が形成
されたものでもよい。
【0011】この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法は、請求項1〜請求項4に記載したいずれかの木目柄
装飾シートを、不透明下地層を接着面として基材上に接
着する構成とした。
【0012】この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法は、請求項5に記載した木目柄装飾シートを用いて、
接着層を接着面として基材上に接着する構成とした。
【0013】以下、この発明についてさらに詳しく説明
する。この発明の木目柄装飾シート10は、透明な基体
シート1の表面に透明な表面保護層2と着色された艶消
し木目層3が順次形成され、裏面に木目層4と不透明下
地層5が順次形成されたものを基本構成とする。
【0014】透明な基体シート1は、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルゴム等を用いる。
ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いると、印刷適
性、ラミネート加工性、製品強度などの点で特に好まし
い。基体シート1の厚みは、12μm〜50μmが適当であ
るが、16μm〜21μmが特に好ましい。厚みが21μm以
上であると、基体シート1の腰が強すぎるため基材7の
角部どおりに沿って曲がりにくく、基体シート1が基材
の表面から浮き上がりやすくなってしまう。一方、厚み
が16μm以下であると、基体シート1の強度が落ちるた
め、基体シート1にしわが入りやすくなったり、引っ張
りによって基体シート1が切れやすくなる。
【0015】透明な表面保護層2は、紫外線硬化性樹脂
などの光硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの放射線硬
化性樹脂、熱硬化性樹脂、二液硬化性樹脂などを用いる
と、ラミネート製品の外表面を強化し、傷をつきにくく
できる点で特に好ましい。二液硬化性樹脂として、アク
リル系樹脂、ウレタン系樹脂などがある。表面保護層2
は、その表面が過度の力を受けても傷や凹みが全くつか
ない耐傷性の硬さを有するいわゆる硬質表面を有する層
でもよいし、その表面が過度の力を受けて傷や凹みがつ
いても、層自体の柔軟性によって、瞬時にあるいは時間
をかけて傷や凹みのない表面状態に復元するようないわ
ゆる柔質表面を有する層であってもよい。表面保護層2
は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印
刷法やロールコート法により形成する。表面保護層2の
厚みは、0.5μm〜3μmが適当である。
【0016】透明な表面保護層2が形成された基体シー
ト1として、高硬度樹脂層と低硬度樹脂層とを積層した
シート状物がある。高硬度樹脂層と低硬度樹脂層とはど
ちらを基体シート1の替わりとしてもよいが、高硬度樹
脂層を表面保護層の替わりとし、低硬度樹脂層を基体シ
ート1の替わりとするタイプがある。高硬度樹脂層は、
たとえば、メチルメタアクリレート樹脂など、鉛筆硬度
H以上の樹脂がある。低硬度樹脂層は、ポリカーボネイ
ト樹脂、アクリルゴム、スチレン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン
樹脂、ABS樹脂などがあり、一般に鉛筆硬度は約HB以
下である。高硬度樹脂層と低硬度樹脂層とを積層したシ
ート状物は共押し出し法によって積層する。共押し出し
法とは具体的には、低硬度樹脂を押出し機より押出して
フィルム状あるいはシート状の低硬度樹脂層に押出し成
形すると同時に、高硬度樹脂を押出し機より押出してフ
ィルム状あるいはシート状の高硬度樹脂層を、低硬度樹
脂層の表面に成形し、多層構造のシート状物とするもの
である。透明な表面保護層2がシート状物の場合は、透
明な表面保護層2と基体シート1とをラミネート法など
で貼り合わせてもよい。
【0017】透明な表面保護層2の表面は、上記の樹脂
を用いる場合は、通常は艶状である(図1、図6)。透
明な表面保護層2の表面は、上記樹脂中に炭酸カルシウ
ム、酸化ケイ素、酸化チタンなどの粒子を混ぜることに
よって艶消し状とすることができる(図2、図3、図
7、図8)。この粒子の粒径は0.1μm〜10μmであ
る。
【0018】艶消し木目層3は、通常、木材を切断した
ときの切り口に現れる年輪、繊維、導管など木目模様を
表現するための層である。具体的な木目模様としては、
柾目の筋、板目の曲線、条痕による断線などがある。艶
消し木目層3は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エ
ポキシ系樹脂などの樹脂と、炭酸カルシウム、酸化ケイ
素、酸化チタンなどの粒子とを混ぜ合わせたものを用い
る。この粒子の粒径は、0.1μm〜10μmである。艶消
し木目層3は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法など
の通常の印刷法などにより形成するとよい。艶消し木目
層3は、上記樹脂と粒子との混合物に顔料や染料などの
着色材を混ぜ合わせて、木目の色に着色された層であ
る。あるいは、着色されかつ光を透過させる層であって
もよい。艶消し木目層3の厚みは、0.5μm〜2μmが適
当である。
【0019】また、艶消し木目層3の表面は、表面保護
層2の表面より強い艶消し状であってもよい。具体的に
は、表面保護層2中に混ぜる粒子の配合率より、艶消し
木目層3中に混ぜる粒子の配合率の方を多くするとよ
い。たとえば、表面保護層2中に混ぜる粒子の配合率を
3重量%とし、艶消し木目層3中に混ぜる粒子の配合率
を7重量%とする。あるいは、表面保護層2中に混ぜる
粒子の粒径より、艶消し木目層3中に混ぜる粒子の粒径
の方を大きくするとよい。たとえば、表面保護層2中に
混ぜる粒子の粒径を3μmとし、艶消し木目層3中に混
ぜる粒子の粒径を7μmとする。粒径の差を2μm以上
とすれば、艶消し木目層3の木目がより深く凹んだ木質
感を得ることができる点で効果的である。
【0020】木目層4は、木材を切断したときの切り口
に現れる年輪、繊維、導管など木目模様を表現するため
の層である。具体的な木目模様としては、柾目の筋、板
目の曲線、条痕による断線などがある。木目層4は、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリアクリル、ポリウレタン、塩化ゴム、硝化綿な
どの熱可塑性樹脂をバインダーとして用い、木目模様の
色の染顔料を着色材として含有するものを用いて、茶色
や焦げ茶色、黄土色、赤茶色などから単一あるいは複数
色を選択する。木目層4は、グラビア印刷法、スクリー
ン印刷法などの通常の印刷法などにより形成する。ある
いは、木目層4は、天然の木目模様により近いものとす
るために、色濃度あるいは膜厚を段階的あるいは連続的
に変化させるようにグラデーションをかけて、基体シー
ト1の一部あるいは全面に形成してもよい。木目層4の
厚みは、0.5μm〜5μmの範囲内で調節する。
【0021】不透明下地層5は、木材を切断したときの
切り口に現れる木目以外の木地の色を表現した層であ
る。不透明下地層5は、通常、木目層4の色よりも淡色
でかつ単一色で表現した層である。木目層4は、塩化ビ
ニル酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、
ポリアクリル、ポリウレタン、塩化ゴム、硝化綿などの
熱可塑性樹脂をバインダーとして用い、下地層の色の染
顔料を着色材として含有するものを用いて、茶色や焦げ
茶色、黄土色、クリーム色、黄色、赤茶色などの色から
単一あるいは複数色を選択する。必要により、木目層4
として選択する色より濃色となるように選択してもよい
し、淡色となるように選択してもよい。不透明下地層5
は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの通常の印
刷法やロールコート法により形成する。不透明下地層5
の厚みは、2μm〜10μmが適当である。
【0022】なお、艶消し木目層3の木目模様は、木目
層4の木目模様と同調したものでもよい。同調とは、た
とえば、艶消し木目層3の導管の柄と木目層4の木目の
柄(導管の柄を除く。)とが、木目柄意匠として一体的
に融合した感じに視覚的に認識できることである。ある
いは、艶消し木目層3の導管の筋と木目層4の導管の筋
とが、平行に沿って並ぶことである。
【0023】また、艶消し木目層3の木目模様と木目層
4の木目模様とが上下に完全に重なり合ってもよい(厳
密に言うと、両者の間に表面硬化層と基体シート1とを
挟んでいることになる。)(図3、図8)。あるいは、
艶消し木目層3の木目模様の一部と木目層4の木目模様
の一部とが重なってもよい。艶消し木目層3の木目模様
と木目層4の木目模様とが上下に完全にあるいは一部重
なり合った関係の場合、艶消し木目層3が光を透過させ
る層であると、木目層4の色をそのまま生かすことがで
きるだけでなく、艶消し木目層3の艶消し作用により木
目層4の木目が深く凹んだ木質感を得ることができると
いう2つの点で効果的である。また、艶消し木目層3
が、木目層4の色と同系の色に着色された透明な層であ
ると、木目層4の色と艶消し木目層3の色とを複合させ
て、木目層4の木目模様をより濃色とすることができる
だけでなく、艶消し木目層3の艶消し作用により木目層
4の木目がより深く凹んだ木質感を得ることができると
いう2つの点で効果的である。
【0024】以上が、この発明の木目柄装飾シート10
の基本構成であるが、この発明の木目柄装飾シート10
ではさらに変形例として、透明な基体シート1の表面に
透明な表面保護層2と着色された艶消し木目層3が順次
形成され、裏面に木目層4と不透明下地層5と接着層6
が順次形成されていてもよい。接着層6は、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、エチレンブチルアルコール樹脂、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、などを
用いるとよい。
【0025】この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法は、以上の木目柄装飾シート10を基材7上に接着す
るものである。基材7の材質としては木材、改良木材、
合板、金属、プラスチックなどがある。また、基材7の
形状としては棒状や板状のものがある。金属の具体例と
しては、鉄、ステンレス、アルミニウムなどがあり、そ
の用途としては、手すり、エクステリアなどがある。プ
ラスチックの具体例としては、アクリルスチレンブタジ
エンゴム(ABS)や塩化ビニルなどがあり、その用途
としては、幅木、サッシなどがある。
【0026】この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法を、接着層6を有しない木目柄装飾シート10の不透
明下地層5を接着面として基材7上に接着する製造方法
(製造方法A)と、接着剤層60を有しない基材7上
に、木目柄装飾シート10の接着層6を接着面として接
着する製造方法(製造方法B)とに分けて説明する。製
造方法Aでは、基材7に接着剤を塗布しないで、接着層
6を有しない木目柄装飾シート10の不透明下地層5に
接着剤を塗布する工程を経る方法(図4)と、接着層6
を有しない木目柄装飾シート10の不透明下地層5に接
着剤を塗布しないで、基材7に接着剤を塗布する工程を
経る方法(図5)とがある。前者の方法の場合は、木目
柄装飾シート10の不透明下地層5に接着剤を塗布した
後、乾燥炉にて溶剤を排除し、基材7上に、木目柄装飾
シート10の接着剤層60を重ね合わせ、ゴムロール
(図示せず)を用いて基材7の各面を加圧して、木目柄
ラミネート製品100を得る(図10)。後者の方法の
場合は、接着剤を塗布した基材7上に木目柄装飾シート
10の不透明下地層5を重ね合わせ、ゴムロールを用い
て基材7の各面を加圧して、木目柄ラミネート製品10
0を得る(図10)。通常、ゴムロールによる加圧は、
基材7の一面について、ゴムロールを1本あるいは数本
用い、基材7の同じ面を1度あるいは数度押圧するもの
である。接着剤としては、接着層6として用いることが
できるアクリル樹脂などの樹脂群および二液硬化型樹脂
の中から適宜選択するとよい。
【0027】製造方法Bでは、基材7上に、木目柄装飾
シート10の接着層6を重ね合わせ(図9)、加熱され
たゴムロールを用いて基材7の各面を加熱および加圧し
て、木目柄ラミネート製品100を得る(図12)。な
お、加熱されたゴムロールを用いて基材7の各面を加熱
するのは、固化した接着層6を一時的に溶融あるいは軟
化させるためである。
【0028】なお、図11に示すような、基材7の裏面
にまで木目柄装飾シート10の端部が回り込んで接着し
た木目柄ラミネート製品100を得るためには、製造方
法Aのほうが有利である。なぜなら、製造方法Aでは、
ゴムロールを加熱する必要がない分、光熱費や熱源設備
などを要せず、基材7の裏面にまで木目柄装飾シート1
0の端部を回り込ませて接着させる場合でも、より低い
製造コストで済むからである。
【0029】
【作用】この発明の木目柄装飾シートおよび木目柄ラミ
ネート製品の製造方法は、木目層と不透明下地層とで木
目柄を表現するので、従来技術である単板オーバーレイ
合板の欠点を解決するために、天然木材の木目柄を用い
ることを要しない木目柄ラミネート製品が得られる。ま
た、表面保護層を有する透明な基体シートが木目層と不
透明下地層とを覆って保護しているので、木目柄層が表
面に露出せず、従来技術であるプリント合板の欠点を解
決した木目柄ラミネート製品が得られる。さらに、艶消
し木目層が表面に露出しているので、艶消し木目層の表
面の艶消しを形成している凹凸によって、色調による凹
み感に加えて視覚的な凹みをも表現できる。さらに、木
目層による年輪などの木目模様だけでなく、濃色に着色
された艶消し木目層による導管などの黒っぽい部分その
ものを艶消し状に表現することができる。よって、より
リアルな木目意匠および木質感を確実に表現できる。
【0030】
【発明の効果】この発明は、以上の構成、作用からなる
ので、次の効果が得られる。すなわち、この発明の木目
柄装飾シートと木目柄ラミネート製品の製造方法は、木
目柄装飾シートに天然木材を用いなくて済むので、色調
が一様で継ぎ目などが目立たない。また木目層は表面保
護層と基体フィルムとで保護されるので、表面強度のあ
る木目柄ラミネート製品を得ることができる。さらに、
艶消し木目層を有するので、木目が深く凹んだ木質感を
確実に有する木目柄ラミネート製品を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の木目柄装飾シートの一実施例を示
す断面図である。
【図2】 この発明の木目柄装飾シートの別の態様の実
施例を示す断面図である。
【図3】 この発明の木目柄装飾シートの別の態様の実
施例を示す断面図である。
【図4】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方法
の一工程を示す断面図である。
【図5】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方法
の別の態様の一工程を示す断面図である。
【図6】 この発明の木目柄装飾シートの一実施例を示
す断面図である。
【図7】 この発明の木目柄装飾シートの別の態様の実
施例を示す断面図である。
【図8】 この発明の木目柄装飾シートの別の態様の実
施例を示す断面図である。
【図9】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方法
の一工程を示す断面図である。
【図10】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法によって得られる木目柄ラミネート製品を示す断面図
である。
【図11】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法によって得られる木目柄ラミネート製品の他の態様を
示す断面図である。
【図12】 この発明の木目柄ラミネート製品の製造方
法によって得られる木目柄ラミネート製品の他の態様を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 基体シート 10 木目柄装飾シート 100 木目柄ラミネート製品 2 表面保護層 3 艶消し木目層 4 木目層 5 不透明下地層 6 接着層 60 接着剤層 7 基材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基体シートの表面に透明な表面保
    護層と着色された艶消し木目層が順次形成され、裏面に
    木目層と不透明下地層が順次形成されたことを特徴とす
    る木目柄装飾シート。
  2. 【請求項2】 表面保護層の表面が艶消し状である請求
    項1記載の木目柄装飾シート。
  3. 【請求項3】 艶消し木目層の表面が表面保護層の表面
    より強い艶消し状である請求項2記載記載の木目柄装飾
    シート。
  4. 【請求項4】 艶消し木目層の木目模様と木目層の木目
    模様とを同調させた請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の木目柄装飾シート。
  5. 【請求項5】 不透明下地層の裏面に接着層が形成され
    た請求項1〜請求項4のいずれかに記載の木目柄装飾シ
    ート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の木目柄
    装飾シートを、不透明下地層を接着面として基材上に接
    着することを特徴とする木目柄ラミネート製品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の木目柄装飾シートを、接
    着層を接着面として基材上に接着することを特徴とする
    木目柄ラミネート製品の製造方法。
JP7138697A 1995-05-11 1995-05-11 木目柄装飾シートおよびこれを用いた木目柄ラミネート製品の製造方法 Withdrawn JPH08300595A (ja)

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