JPH08300331A - コンクリート成形用型およびその製造方法 - Google Patents

コンクリート成形用型およびその製造方法

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JPH08300331A
JPH08300331A JP11494795A JP11494795A JPH08300331A JP H08300331 A JPH08300331 A JP H08300331A JP 11494795 A JP11494795 A JP 11494795A JP 11494795 A JP11494795 A JP 11494795A JP H08300331 A JPH08300331 A JP H08300331A
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mold
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layer
concrete
sprayed metal
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JP11494795A
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Nobuhiko Yugawa
伸彦 湯川
Kazuyoshi Sugihara
一致 杉原
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CHUGOKU KAKO
CHUGOKU KAKO KK
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
CHUGOKU KAKO
CHUGOKU KAKO KK
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に微細な凹凸形状を有するコンクリート
成形体を能率的に製造できるようにする。 【構成】 コンクリート材料と接触する型面の少なくと
も一部を構成し、表面の少なくとも一部に凹凸形状22
が転写形成された型面用溶射金属層20と、型面用溶射
金属層20の背面に沿って密着して配置された補強層3
0とを備えたコンクリート成形用型10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に凹凸形状を有す
るコンクリート成形体を製造するために利用するコンク
リート成形用型と、このようなコンクリート成形用型を
製造する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の壁面などに施工されるコンクリ
ートパネルには、表面に様々なデザインの凹凸からなる
模様を施したものがある。また、自然の岩石や木材など
に似せた凹凸模様を有するものもある。このような凹凸
模様付コンクリートパネルを製造する方法としては、コ
ンクリートパネルを打ち込み成形するためのコンクリー
ト成形用型の型面に凹凸模様を形成しておく方法があ
る。コンクリート成形用型の型面の凹凸模様がコンクリ
ート成形体の表面に転写される。
【0003】型面に凹凸模様を有するコンクリート成形
用型を製造する方法として、以下の方法が提案されてい
る。凹凸模様を有する原型を準備し、この原型を元に樹
脂型を成形する方法がある。原型は、凹凸模様を有する
自然物の表面であってもよいし、木型や石膏型のように
加工の容易な材料を用いて凹凸模様が形成されたもので
もよい。同様の原型を用いて金属材料からなる電鋳型を
製造する方法もある。金型の型面に手彫りやエッチン
グ、機械加工で凹凸模様を形成する方法もある。
【0004】このような凹凸模様の形成技術とは別に、
特開昭61−66610号公報には、コンクリート成形
用の型枠表面にCr系ステンレス鋼の溶射被膜層を形成
しておく技術が示されている。溶射被膜層は型面の耐久
性を向上させるとされている。また、溶射被膜層に鉱油
等の離型剤を含浸させておくことで、コンクリート成形
体の型外しが容易になるとされている。
【0005】特開昭52−48232号公報には、コン
クリート成形型を構成する金属製の面板の表面に、溶射
金属層を介して合成樹脂を塗布しておく技術が示されて
いる。型面が合成樹脂からなるため、成形されるコンク
リート成形体の表面が平滑になること、コンクリート成
形体の剥離が容易であること、型面に錆が発生し難いこ
となどの利点があるとされている。溶射金属層は合成樹
脂層と金属製面板との接合を良好にするとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来技術のう
ち、樹脂型を用いたり、型面に合成樹脂層を形成してお
いたりする方法は、合成樹脂層の表面硬度が低く耐久性
に劣るため、ひとつのコンクリート成形型の使用ショッ
ト数が100程度以下になり、コンクリート成形型の耐
久性が劣るという問題がある。
【0007】電鋳型は、比較的精密な凹凸模様が形成で
き耐久性にも優れているが、経済性に劣るという欠点が
ある。大型の電鋳槽を含む処理設備が必要であり、型の
製作に時間がかかりコストが高くつく。金型に手彫りや
エッチングで凹凸模様を加工する方法は、加工に手間と
時間がかかる。特に、同じ凹凸模様を有するコンクリー
ト成形型を大量生産するのが困難である。機械加工で
は、幾何学図形のような簡単な模様しか形成できず、細
かく複雑な模様は形成できない。
【0008】なお、型面に溶射金属層を形成する場合、
溶射金属層の表面に凹凸模様を形成しようとすれば、溶
射金属層の土台となる型枠の基材に凹凸模様を形成して
おく必要があり、前記金型に凹凸模様を加工する方法と
同様の問題がある。また、型枠の基材表面には細かな凹
凸模様があっても、その上に形成される溶射金属層の表
面には基材表面の凹凸模様が正確に再現できるわけでは
ないので、型面の凹凸模様は精密なものとはならない。
【0009】本発明の目的は、表面に微細な凹凸模様を
有するコンクリート成形体であっても正確かつ能率的に
製造できるコンクリート成形用型を提供することにあ
る。このようなコンクリート成形用型を能率的に製造で
きるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるコンクリ
ート成形用型は、コンクリート材料を成形するためのコ
ンクリート成形用型であって、型面用溶射金属層と補強
層とを備える。型面用溶射金属層は、コンクリート材料
と接触する型面の少なくとも一部を構成し、表面の少な
くとも一部に凹凸形状が転写形成されている。補強層
は、型面用溶射金属層の背面に沿って密着して配置され
ている。
【0011】なお、前記補強層が、型面用溶射金属層の
背面に沿って密着して配置された繊維強化樹脂からなる
FRP補強層を含むことができる。前記補強層が、FR
P補強層の背面に接合用溶射金属層を介して配置された
金属板および木質合板の何れかを含む板材補強層をさら
に備えることができる。本発明にかかるコンクリート成
形用型の製造方法は、前記のようなコンクリート成形用
型を製造する方法であり、以下の工程を含む。
【0012】表面の少なくとも一部に凹凸形状を有する
原型を準備する工程。原型の表面に低融点金属からなる
転写用金属を溶射し、得られた転写用溶射金属層を前記
原型から分離して転写用溶射金属層の表面に原型の凹凸
形状を転写する工程。転写用溶射金属層の表面に型面用
溶射金属層となる金属を溶射する工程。
【0013】前工程で得られた型面用溶射金属層の背面
に補強層を形成する工程。型面用溶射金属層および補強
層を転写用溶射金属層から分離して型面用溶射金属層の
表面に転写用溶射金属層の凹凸形状を転写する工程。
【0014】
【作用】本発明にかかるコンクリート成形用型は、型面
の少なくとも一部が、表面の少なくとも一部に凹凸形状
が転写形成された型面用溶射金属層で構成されているの
で、コンクリート材料を打ち込み成形したときに、型面
用溶射金属層の凹凸形状がコンクリート成形体の表面に
転写されて、表面に凹凸形状を有するコンクリート成形
体が得られる。
【0015】型面用溶射金属層の背面に沿って密着して
配置された補強層を備えているので、凹凸があり比較的
薄い型面用溶射金属層を良好に補強することができ、型
面用溶射金属層および表面の凹凸形状の耐久性を高める
ことができる。型面用溶射金属層は転写形成されたもの
である。転写形成とは、原型に金属を溶射して溶射金属
層を形成した後、原型から溶射金属層を分離して溶射金
属層の表面に原型の表面の凹凸形状を転写する方法であ
り、このような方法で得られる型面用溶射金属層には、
原型どおりの複雑で微細な凹凸形状を形成することがで
き、コンクリート成形体の表面にも同様に複雑な微細な
凹凸形状が形成される。
【0016】なお、補強層が、型面用溶射金属層に沿っ
て密着して配置された繊維強化樹脂からなるFRP補強
層を含むものであれば、凹凸のある型面用溶射金属層の
背面に沿ってFRP補強層の樹脂が確実に密着して配置
されることになり、型面用溶射金属層の補強が良好に行
える。FRP補強層は溶射金属に対する接合性が良好な
ので、型面用溶射金属層とFRP補強層との一体性も優
れたものとなる。
【0017】補強層が、FRP補強層の背面に接合用溶
射金属層を介して配置された金属板および木質合板の何
れかを含む板材補強層をさらに備えていれば、型面用溶
射金属層およびFRP補強層に比べて機械的強度や耐久
性に優れた板材補強層によって、コンクリート成形用型
全体の剛性や耐久性を向上させることができる。コンク
リート成形体が、建築物の壁面材など比較的大型で重量
のあるものの場合には、コンクリート成形用型に加わる
圧力や変形力が大きいので、板材補強層による補強が有
効である。
【0018】板材補強層とFRP補強層とは、間に接合
用溶射金属層を介することで強力に一体接合される。板
材補強層は凹凸形状のない平坦なものであっても、凹凸
形状を有する型面溶射金属層との間には自由な形状をと
れるFRP補強層が存在しているので、板材補強層と型
面溶射金属層とを隙間なく強力に一体化させておくこと
ができる。
【0019】本発明にかかるコンクリート成形用型の製
造方法は、原型の凹凸形状を転写用溶射金属層に転写
し、得られた転写用溶射金属層の凹凸形状を、型面用溶
射金属層に転写することで、型面用溶射金属層に凹凸形
状を転写形成する。転写用溶射金属層に低融点金属を用
いるので、原型からの凹凸形状の転写が精密かつ容易に
行える。その理由を説明する。型面用溶射金属層は、コ
ンクリートの成形を繰り返すことができるように高硬度
の材料を用いるために、溶射金属の融点も高いものとな
る。原型には、木型や石膏型あるいは自然物など、凹凸
形状の形成は容易であっても機械的強度や耐熱性はそれ
ほど高くない材料を用いる。そのため、高融点の型面用
溶射金属を直接に原型に溶射すると、溶射時の高熱で原
型が損傷したり、溶射金属層を原型と分離する際に原型
の一部までが剥がれてしまう問題が生じるのである。し
かし、原型から凹凸形状を転写する転写用溶射金属層は
コンクリートの成形には用いないので、低融点の溶射金
属を使用することができる。
【0020】原型からの凹凸形状が転写された転写用溶
射金属層を元にして、型面用溶射金属層を転写形成すれ
ば、原型に比べてはるかに機械的強度や耐熱性の高い転
写用溶射金属層を元にしているので、高融点の型面用溶
射金属層を転写形成しても、凹凸形状の転写は良好に行
える。転写用溶射金属層は熱膨張率が型面用溶射金属層
に比較的近く、型面用溶射金属層を形成する際に発生す
る熱応力が小さく、比較的柔軟性にも優れているので、
転写用溶射金属層の凹凸形状が正確に型面用溶射金属層
に転写されるととも転写用溶射金属層が損傷することも
少ない。ひとつの転写用溶射金属層から多数の型面用溶
射金属層を転写形成することが可能になるので、原型を
何度も使用せずとも、大量のコンクリート成形用型を能
率的に製造することができる。
【0021】型面用溶射金属層の背面に補強層が形成さ
れていれば、比較的薄い溶射金属層であっても変形や損
傷が生じ難く、持ち運びや取扱いが容易になる。補強層
として、型面用溶射金属層の背面にFRP補強層を形成
すれば、FRP補強層を構成する樹脂が型面用溶射金属
層の背面に出来る凹凸に沿って密着して配置された状態
でFRPが成形されることになり、型面用溶射金属層と
FRP補強層との一体性はきわめて良好である。そし
て、FRP補強層の背面に接合用溶射金属層を介して金
属板補強層を配置すれば、FRP補強層と金属板補強層
との一体性も良好である。
【0022】
【実施例】
−コンクリート成形用型− 図1に示すコンクリート成形用型10は、コンクリート
材料を打ち込み成形するキャビィティ12を有する。コ
ンクリート成形用型10の壁面は、キャビィティ12の
型面に近い側から、型面用溶射金属層20および補強層
30が順次配置されている。
【0023】なお、コンクリート成形用型10は、全体
が一体形成されたものであってもよいし、複数部分に分
割形成されたものを組み立てるようになっていてもよ
い。例えば、底面部分と各側壁部分とがそれぞれパネル
状に形成されあって、ボルト締結などの手段で組み立て
られたものが使用できる。コンクリート成形用型10の
うち、凹凸模様を形成する型面のみを型面用溶射金属層
20と補強層30とで構成しておき、その他の部分は金
属板などで型面を構成しておいてもよい。
【0024】型面用溶射金属層20は、溶射により金属
層が形成可能な材料であれば、通常の各種金属からなる
ものが用いられる。溶射金属としては、融点が1000
℃以上の高融点金属が好ましい。具体的には、ニッケ
ル、銅、鉄、クロム、チタン等の金属単体、または、ス
テンレス、ニッケルクロム、モネル、洋白、丹銅、アル
ミブロンズ等の前記金属を主成分とする合金を挙げるこ
とができる。高融点金属としては、コンクリート成形に
適した硬度や耐磨耗性、耐食性、耐熱性その他の特性を
備えた材料が好ましい。型面用溶射金属層20の厚さ
は、転写により形成する凹凸模様の形状や成形するコン
クリート成形体の形状などの条件によって異なるが、型
面に高い耐久性、耐磨耗性を要求される場合には、50
0μm〜50mm程度の膜厚に設定する。
【0025】なお、型面用溶射金属層20が前記高融点
金属からなるものであれば、耐磨耗性や機械的強度に優
れているので、表面の凹凸模様22の耐久性が高まる。
コンクリート材料には骨材等として硬質材料が含まれる
可能性があるので型面には高い耐磨耗性が要求される。
また、成形後のコンクリート成形体は硬く、型外しの際
には型面に大きな負荷が加わるので、高い機械的強度が
必要となる。さらに、コンクリート成形体の成形を行う
と、型面にコンクリート材料の残留物等からなる汚れが
付着する。この汚れを取り除くにはワイヤブラシなどで
強力に掃除する必要があり、このような掃除に耐えるよ
うに、高い耐磨耗性や機械的強度が要求されるので、前
記高融点金属からなる型面用溶射金属層20が好まし
い。
【0026】型面用溶射金属層20の表面には凹凸模様
22が形成されている。凹凸模様22は、コンクリート
成形体の表面に形成すべき凹凸模様と反対の凹凸で形成
されている。凹凸模様の高さもしくは深さは、成形する
コンクリート成形体の表面に明瞭な模様として表現され
るように設定しておく。具体的にはコンクリート成形体
の表面粗さやコンクリート成形体の用途を考慮すれば、
凹凸模様の深さが約5mm程度以上になるのが好ましい。
型面用溶射金属層20の背面には表面の凹凸模様22に
対応する凹凸が生じている。凹凸模様22は、型面全体
に形成されていてもよいし、型面の一部のみに形成され
ていてもよい。凹凸模様22の意匠として、既知の梨地
模様などを採用することができる。
【0027】補強層30は、型面用溶射金属層20に隣
接するFRP補強層32と接合用溶射金属層34と金属
板補強層36とからなる。FRP補強層32は、熱硬化
性樹脂と強化繊維とからなり、型面用溶射金属層20の
背面の凹凸に沿って密着して設けられている。FRP補
強層32を構成する熱硬化性樹脂としては、通常の繊維
強化樹脂用の樹脂材料が使用でき、例えば、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等が使用される。強化繊維
も、通常の繊維強化樹脂用の繊維材料が使用でき、例え
ば、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリアミド繊維等が用
いられる。特に、エポキシ樹脂とカーボン繊維との組み
合わせやガラス繊維と不飽和ポリエステル樹脂との組み
合わせが好ましい。FRP補強層32には、金属枠など
の補強部材を埋設しておくことができる。
【0028】金属板補強層36は、コンクリート成形型
10に十分な剛性や機械的強度を与えることができれ
ば、各種の構造用金属材料からなるものが使用でき、例
えばアルミ板や鋼板が挙げられる。接合用溶射金属層3
4は、上記したFRP補強層32と金属板補強層36と
を強力に接合しておける材料を用いるのが好ましく、具
体的には、ニッケル−アルミ合金からなるボンディング
材料などの溶射金属が用いられる。
【0029】補強層30は、金属板補強層36を有さず
FRP補強層32だけからなるものでもよい。金属板補
強層36の代わりに予め製造されたFRP板や木質合板
を板材補強層として用いることもできる。FRP補強層
32に代えて単なる樹脂層を設けておくこともできる。
なお、本発明では、型面用溶射金属層20の表面には、
前記したような凹凸模様22の他にも、単純な直線や曲
線あるいは文字や図形などを凹凸で表した凹凸形状を設
けることもできる。凹凸模様22と文字図形などの両方
を含む凹凸形状を設けておくこともできる。
【0030】−コンクリート成形用型の製造− 〔原 型〕図2に示すように、樹脂等で原型40を作製
する。原型40の表面には微細な凹凸模様が形成されて
いる。原型40の材料には、微細な凹凸模様等が容易に
加工できる木材、石膏、樹脂、金属等が用いられる。天
然石の破砕面や木材の木目模様等、天然材料の表面をそ
のまま原型40として利用することもできる。金属材料
の表面に、エッチング加工で、革シボ模様やステッチ模
様、スウェード模様を形成したり、あるいは、前記木目
模様等を浮き出し加工したりすることもできる。凹凸の
高さまたは深さや幅は、最終的に製造するコンクリート
成形体の目的や意匠によって異なる。 〔転写用型〕図3に示すように、原型40の表面に離型
剤を塗布して離型剤層50を形成する。離型剤層50は
原型40の微細な凹凸模様に沿って薄く形成する。この
ような離型処理の具体的条件は、通常の溶射技術と同様
でよい。例えば、離型剤としてPVAの水溶液、溶剤に
分散されたシリコン等が用いられ、スプレー塗り等の塗
布手段が採用できる。離型剤層50は、その上に形成さ
れる転写用溶射金属層62の付着性を高めるとともに脱
型の際の離型性を高める。原型40の材料や処理条件に
よっては、離型剤層50を形成しなくてもよい場合もあ
る。
【0031】離型剤層50の上に通常の溶射手段で転写
用溶射金属層62を形成する。転写用溶射金属層62に
は、亜鉛や鉛、スズ等を主成分とする合金あるいは金属
単体からなる低融点金属が用いられる。このような低融
点金属は軟らかいので原型40の表面に良好に付着し、
しかも、微細な凹凸模様まで正確に写し取ることができ
る。転写用溶射金属層62は原型40の微細な凹凸模様
を埋めてしまってもよい。転写用溶射金属層62の厚み
は、25〜200μm程度が好ましい。転写用溶射金属
層62の厚みが、25μm未満では、転写用溶射金属層
62が一部で途切れる心配があり、後述する型面用溶射
金属層との付着性も悪くなる。転写用溶射金属層62の
厚みが200μmを超えても、目的とする効果はあまり
向上せず、熱歪みが発生し易くなるので却って好ましく
ない。溶射金属粒子の粒径は、小さいほうが微細な凹凸
模様が正確に転写できる。具体的には、溶射金属粒子の
粒径が、数μm〜100μm程度になるように、溶射時
の吹き付けエアー圧等を調整するのが好ましい。溶射手
段としては、火炎溶射、アーク溶射、プラズマ溶射等が
採用される。さらに具体的な処理条件は、特開昭60−
121022号公報等に開示された技術が適用できる。
【0032】図4に示すように、転写用溶射金属層62
の上に繊維強化樹脂などの補強層64を形成する。補強
層64には、強化繊維を含まない樹脂単独層も利用でき
る。補強層62を構成する繊維強化樹脂は、熱硬化性樹
脂と強化繊維からなる。熱硬化性樹脂としては、通常の
繊維強化樹脂用の樹脂材料が使用でき、例えば、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が使用される。強化
繊維も、通常の繊維強化樹脂用の繊維材料が使用でき、
例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリアミド繊維等
が用いられる。そのうち、エポキシ樹脂とカーボン繊維
との組み合わせ、あるいは、ガラス繊維と不飽和ポリエ
ステル樹脂との組み合わせが好ましい。
【0033】熱硬化性樹脂および強化繊維は、通常の繊
維強化樹脂の製造手段で、前記転写用溶射金属層62の
背面に積層され硬化させられる。このとき、必要に応じ
て、鉄枠等の補強材を配設して全体の反りや変形を防止
してもよい。補強層64の樹脂が硬化した後、図5に示
すように、補強層64および転写用溶射金属層62から
なる転写用型60を原型40から脱型する。転写用溶射
金属層62の表面には原型40の表面の微細な凹凸模様
が正確に転写されている。
【0034】転写用型60は、必要な場合は表面を洗浄
してPVA等の離型剤層50を取り除いた後、次の工程
に供給される。 〔コンクリート成形用型〕図6に示すように、転写用溶
射金属層62の表面に、ベンガラを水ガラスに分散させ
たものなどからなる離型剤を塗布して離型剤層52を形
成する。この離型剤層52は転写用溶射金属層62の微
細な凹凸模様に沿って薄く形成する。離型剤層52は、
型面用溶射金属層20の付着性を高めるとともに転写用
溶射金属層62と型面用溶射金属層20の型離れを改善
する。離型処理としては、前記した原型40に塗布した
PVA等の離型剤を用いる通常の離型処理が適用でき
る。また、後述する特定の離型処理が好ましい方法とな
る。
【0035】この離型剤層52の上に、前記同様の溶射
手段で、今度はNi等の高融点金属からなる型面用溶射
金属層20を形成する。このとき用いる溶射手段は、火
炎溶射、アーク溶射、プラズマ溶射等が採用される。こ
の発明の目的とする機能が十分に発揮できるとともに、
転写用型60に対する熱影響が小さい点でアーク溶射法
が好ましい。型面用溶射金属層20は転写用溶射金属層
62の表面の微細な凹凸を埋めてしまってもよい。
【0036】なお、高融点溶射金属からなる型面用溶射
金属層20の背面に、別の低融点金属を重ねて溶射する
ことも可能である。これは、低融点金属は、溶射時に転
写用型60に与える熱影響が少ないので、迅速かつ大量
に溶射することができる。そのため、表面特性に必要な
厚みだけを型面用溶射金属層20で形成した後、低融点
溶射金属層で裏打ちすれば、機能や性能を低下させるこ
となく、作業性を向上させることができるのである。
【0037】図7に示すように、型面用溶射金属層20
の背面に、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等の繊維強化樹
脂を積層して、FRP補強層32を形成する。FRP補
強層32は型面用溶射金属層20の背面の凹凸に沿って
隙間なく配置されるとともにFRP補強層32の背面は
平坦面になるように成形される。予め表面に接合用溶射
金属層34が溶射形成されたアルミ板等の金属板補強層
36を、FRP補強層32の背面に接合用溶射金属層3
4が当接するように配置した状態で、FRP補強層32
を硬化させて、FRP補強層32と接合用溶射金属層3
4および金属板補強層34を一体化させる。FRP補強
層32、接合用溶射金属層34ならびに金属板補強層3
6が補強層30となる。このような補強層30の形成工
程の具体的手順や処理条件については、特公平3−35
107号公報に開示された技術が適用できる。
【0038】このようにしてコンクリート成形用型10
が得られる。なお、脱型した型面用溶射金属層20の表
面に、離型剤や転写用溶射金属層62の一部が付着した
ままになっている場合には、通常の転写方法における、
表面の清浄処理を行えばよい。 −凹凸模様付コンクリート成形体の製造− 図8に示すように、コンクリート成形用型10のキャビ
ィティ12にコンクリート材料を流し込む。コンクリー
ト材料は、型面用溶射金属層20の凹凸模様22の奥ま
で埋まる。一定時間保持してコンクリート材料を硬化さ
せる。得られたコンクリート成形体70をコンクリート
成形用型10から型外しすれば、表面に凹凸模様を有す
るコンクリート成形体70が得られる。
【0039】コンクリート成形用型10の型面用溶射金
属層20に、鉱油などを含浸させておくと、コンクリー
ト成形体70の型外しが容易になる。なお、前記実施例
のコンクリート成形用型10は流し込み成形に利用され
るものであるが、前記同様の型面用溶射金属層20およ
び補強層30を備えたプレス成形用のコンクリート成形
用型を製造することもでき、同様の作用効果を達成する
ことができる。
【0040】−離型処理− 前記コンクリート成形型10の製造に適用するのに好ま
しい離型処理について説明する。この技術は、主に型面
用溶射金属層20を形成する際の離型処理に適用され、
型面用溶射金属層の厚みが1〜10mm程度の場合に良好
に適用される。しかし、転写用溶射金属層62を形成す
る際の離型処理にも適用できる。
【0041】離型剤として、平均粒径0.05〜20μ
の無機物粒子を、揮発性溶剤、あるいは、水ガラス等の
無機バインダー、その他の分散媒に分散させたものが使
用される。分散媒を用いない無機物粒子のみからなる離
型剤を直接、原型表面に塗布してもよい。無機物粒子と
しては、通常の高温用潤滑剤やセラミック成形用に使用
されている無機材料が用いられる。具体的には、酸化第
二鉄、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化チタン等の
金属酸化物や、ニッケル、クロム、ステンレス、炭化ケ
イ素、窒化ケイ素、グラファイトが挙げられる。無機物
粒子は、融点が1000℃以上のものが、溶射時の高熱
で溶解しないので好ましい。無機物粒子は、外形が滑ら
かな球状のものよりも、外形に凹凸のある異形状のもの
のほうが、溶射金属層の付着性が良い。この点で、塗料
に用いられる球状のベンガラ(酸化第二鉄)よりも、ベ
ンガラ原料を粉砕したもののほうが好ましい。
【0042】上記無機物粒子を、水ガラスに分散させて
離型剤が得られる。水ガラスと無機物粒子の割合は、水
ガラス100重量部に対して、無機物粒子20〜200
重量部程度が好ましい。無機物粒子が20重量部未満で
あると、被溶射面の表面に塗布された離型剤の表面に溶
射金属の付着に必要な凹凸構造が十分には形成されず、
溶射金属層が剥離する心配がある。無機物粒子が200
重量部を超えると、離型剤を均一に塗布するのが難しく
なる。しかも、無機物粒子が水ガラスで十分に固着され
なくなるので、溶射時の衝撃で、離型剤の被膜が剥離し
てしまう。その結果、溶射金属が良好に付着しない。
【0043】離型剤は、被溶射面にハケ塗りやスプレー
等の通常の塗布手段で塗布される。塗布の作業性を向上
させるには、離型剤を水やアルコール等で希釈して使用
するのが好ましい。無機物粒子として、平均粒径0.1
〜20μの第1の無機物粒子と、平均粒径0.05〜
5.0μの第2の無機物粒子との混合物を用いると、溶
射金属、特に高融点溶射金属の付着性が良好になる。ま
た、被溶射面の微細な凹凸模様を、高融点溶射金属から
なる溶射金属層の表面に正確に再現させることが可能に
なる。上記効果を良好に発揮させるには、第1の無機物
粒子の平均粒径が第2の無機物粒子の平均粒径の2倍以
上であるのが好ましい。さらに、第1の無機物粒子の平
均粒径が2.0〜20μm、第2の無機物粒子の平均粒
径が0.05〜2.0μmであるのが好ましい。第1の
無機物粒子としては、酸化第二鉄またはニッケルが好ま
しく、両者を混合して用いてもよい。第2の無機物粒子
としては、球状のものよりも、りん片状をなすものが、
好ましい性能を発揮できる。りん片状をなす無機物粒子
としては、窒化ホウ素やグラファイトが好ましいもので
あり、両者を併用することもできる。
【0044】離型処理として、次の方法も採用できる。
すなわち、前記平均粒径0.1〜20μの比較的大きな
無機物粒子を水ガラスに分散させた液状物を、前記同様
に被溶射面に塗布する。その後、平均粒径0.05〜
2.0μの比較的小さな無機物粒子を、先に塗布された
無機物粒子層の上から付着させる。この比較的小さな無
機物粒子を付着させる方法としては、例えば、無機物粒
子を粉体のままで、エアーで吹き付けて散布する方法
や、簡単に蒸散する低沸点溶媒に無機物粒子を分散させ
た状態でスプレーする方法などを採用することができ
る。
【0045】離型剤を被溶射面に塗布したときに形成さ
れる被膜の厚みは、1〜100μm程度が好ましく、特
に、微細な凹凸模様を転写するような場合には、3〜2
0μm程度に設定するのが望ましい。つぎに、より具体
的な実施例について説明する。 〔実施例1〕コンクリート成形体70として、住宅の外
装用壁材となるコンクリートパネルを製造した。コンク
リートパネル70は500mm×500mmの寸法で表面に
深さ5mm程度の凹凸模様を有する。
【0046】原型40は、全体形状を木型で製作した。
凹凸模様部分は、全体の模様をNC加工で作製したあと
細かい模様部分を彫刻して最終的な凹凸模様を作製し
た。原型40に、木型処理剤(ポリタイト:商品名、久
保孝ペイント株式会社製)をスプレーした。木型処理剤
が硬化後、離型剤(PVA水溶液EP−11:商品名、
株式会社日本触媒製)をスプレーして離型剤層50を形
成した。
【0047】溶射装置としてアークスプレーガン(88
30ガン:商品名、TAFA社製)を使用し、Zn線
(直径1.6mm)を厚み100μmになるまで溶射し
て、転写用溶射金属層62を形成した。溶射条件は、2
0V、50〜80A、60PSI であった。転写用溶射金
属層62の上に補強層64を作製した。補強層64は、
不飽和ポリエステル樹脂(エポラックN−350YT:
商品名、株式会社日本触媒製)と強化繊維(硝子繊維M
C−450A:商品名、日東紡績株式会社製)からなる
FRP層を転写用溶射金属層62の上に形成した。
【0048】補強層64が硬化したあと、補強層64お
よび転写用溶射金属層62からなる転写型60を原型4
0から脱型した。転写型60の表面に離型剤(RA−
C:商品名、中国化工株式会社製)をスプレーした。常
温で30分間放置したあと、綿布で全体を拭いて過剰な
離型剤を取り除いた。
【0049】形成された離型剤層52の上に、前記した
アークスプレーガンを使用し、Ni線(直径1.6mm)
を厚み1mmになるまで溶射して、型面用溶射金属層20
を形成した。溶射条件は、25V、60〜90A、50
PSI であった。型面用溶射金属層20の上に、前記転写
用型60の補強層64と同じ補強層30を形成した。し
たがって、補強層30は、FRP補強層32だけで構成
されていることになる。
【0050】補強層30が硬化した後、型面用溶射金属
層20と補強層32とからなるコンクリート成形用型1
0を転写用型60から脱型した。以上のようにして得ら
れたコンクリート成形用型10を用いて、前記したコン
クリートパネル70を成形したところ、コンクリートパ
ネル70の表面には、原型40の凹凸模様が正確に転写
された微細な凹凸模様が形成されていた。
【0051】コンクリート成形を繰り返しても、得られ
るコンクリートパネル70の表面の凹凸模様は良好であ
り、コンクリート成形用型10の傷みも目立たなかっ
た。このコンクリート成形用型10であれば、5000
ショット以上の成形も可能であると推定された。 〔実施例2〕実施例1において、型面用溶射金属層20
の溶射金属として、Niの代わりにZn−Al合金(融
点が1000℃未満)を用いた以外は同様の工程を経
て、コンクリート成形用型10を製造し、コンクリート
パネル70の成形を行った。
【0052】その結果、実施例1に比べるとコンクリー
トパネル70の表面に形成される凹凸模様の品質が劣る
が、実用的には十分な凹凸模様を形成することができ
た。しかし、ショット数が増えると、型面用溶射金属層
20のZn−Al合金がコンクリートパネル70側に付
着したまま型面から剥がれてしまった。 〔実施例3〕転写用型60の表面に型面用溶射金属層2
0を形成し、型面用溶射金属層20の上にFRP補強層
32に形成するまでの工程は、前記実施例1と同様に行
った。但し、FRP補強層32には、エポキシ樹脂(デ
ブコンJF−24、日本デブコン株式会社製)とカーボ
ン繊維(トレカ#6341、東レ株式会社製)からなる
FRP層を用いた。
【0053】一方、金属板補強層36として、厚み12
mmのアルミ板を用いた。この金属板補強層36の表面を
溶融アルミナでブラスト処理した後、ニッケル−アルミ
を10μmの厚みに溶射して接合用溶射金属層34を形
成した。この接合用溶射金属層34が形成された金属板
補強層36を、前記FRP補強層32に押し付けて、F
RP補強層32のエポキシ樹脂を接合用溶射金属層32
に含浸せしめ、その後でエポキシ樹脂を硬化させて、F
RP補強層32と接合用溶射金属層32および金属板補
強層36を一体化させて補強層30を形成した。
【0054】転写用型60から、型面用溶射金属層20
および補強層30を型外しして、コンクリート成形用型
10を得た。このコンクリート成形用型10は、型面に
良好な凹凸模様を有するとともに、型全体の剛性が高
く、かなりの外力が加わってたわみを生じることのない
丈夫な型であった。このコンクリート成形用型10を用
いて、実施例1と同様にコンクリート成形を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に良好な性能が発揮できた。 〔比較例〕実施例1のコンクリート成形用型10と同じ
形状を有するFRP製の成形型を製造した。FRPは樹
脂としてポリエステル樹脂を用いた。
【0055】FRP製の成形型を用いてコンクリートパ
ネル70を製造したところ、10ショットの成形を終え
たところで、成形型の型面を構成する表面ゲルコート樹
脂層にクラックが発生した。
【0056】
【発明の効果】本発明にかかるコンクリート成形用型
は、型面用溶射金属層に設けられた凹凸形状により、コ
ンクリート成形体の表面に微細で複雑な凹凸形状を容易
に形成することができる。型面用溶射金属層で型面が構
成されているので、コンクリート成形体の成形を繰り返
しても型面の傷みは少なく、耐久性に優れている。型面
用溶射金属層が補強層で補強されているので、コンクリ
ート成形用型の耐久性を高めるとともに型面用溶射金属
層の厚みを薄くでき、生産性を高め製造コストを低減で
きる。
【0057】なお、補強層が、前記のようなFRP補強
層を含むものであれば、凹凸のある型面用溶射金属層に
密着して確実に補強することができ、型面の凹凸形状を
含むコンクリート成形体の耐久性を高めることができ
る。補強層が、前記のような板材補強層をさらに備えて
いれば、コンクリート成形体の剛性および機械的強度を
高めることができ、大型あるいは重量のあるコンクリー
ト成形体を製造するのに適したものとなる。
【0058】本発明にかかるコンクリート成形用型の製
造方法は、原型の凹凸形状を転写用溶射金属層を経て型
面用溶射金属層に転写することにより、前記した優れた
効果を有するコンクリート成形用型を容易に製造するこ
とができる。原型を傷めることなく原型の凹凸形状を正
確に型面用溶射金属層に転写することができるので、同
一形状のコンクリート成形体を能率的に大量生産するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表すコンクリート成形用型の
断面図(a) および要部拡大断面図。
【図2】本発明の実施例となるコンクリート成形用型の
製造工程を段階的に表す工程図のうち第1段階の断面
図。
【図3】第2段階の断面図。
【図4】第3段階の断面図。
【図5】第4段階の断面図。
【図6】第5段階の断面図。
【図7】第6段階の断面図。
【図8】本発明の実施例となる凹凸模様付コンクリート
成形体の製造方法を表し、全体の断面図(a) および要部
拡大断面図(b) 。
【符号の説明】
10 コンクリート成形用型 12 キャビィティ 20 型面用溶射金属層 22 凹凸模様(凹凸形状) 30 補強層 32 FRP補強層 34 接合用溶射金属層 36 金属板補強層(板材補強層) 40 原型 50、52 離型剤層 60 転写用型 62 転写用溶射金属層 64 補強層 70 コンクリート成形体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年10月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表すコンクリート成形用型の
断面図(a) および要部拡大断面図(b)
【図2】本発明の実施例となるコンクリート成形用型の
製造工程を段階的に表す工程図のうち第1段階の断面
図。
【図3】第2段階の断面図。
【図4】第3段階の断面図。
【図5】第4段階の断面図。
【図6】第5段階の断面図。
【図7】第6段階の断面図。
【図8】本発明の実施例となる凹凸模様付コンクリート
成形体の製造方法を表し、全体の断面図(a) および要部
拡大断面図(b) 。
【符号の説明】 10 コンクリート成形用型 12 キャビィティ 20 型面用溶射金属層 22 凹凸模様(凹凸形状) 30 補強層 32 FRP補強層 34 接合用溶射金属層 36 金属板補強層(板材補強層) 40 原型 50、52 離型剤層 60 転写用型 62 転写用溶射金属層 64 補強層 70 コンクリート成形体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート材料を成形するためのコンク
    リート成形用型であって、 前記コンクリート材料と接触する型面の少なくとも一部
    を構成し、表面の少なくとも一部に凹凸形状が転写形成
    された型面用溶射金属層と、 前記型面用溶射金属層の背面に沿って密着して配置され
    た補強層とを備えたコンクリート成形用型。
  2. 【請求項2】前記補強層が、前記型面用溶射金属層の背
    面に沿って密着して配置された繊維強化樹脂からなるF
    RP補強層を含む前記請求項1に記載のコンクリート成
    形用型。
  3. 【請求項3】前記補強層が、前記FRP補強層の背面に
    接合用溶射金属層を介して配置された金属板および木質
    合板の何れかを含む板材補強層をさらに備える前記請求
    項2に記載のコンクリート成形用型。
  4. 【請求項4】前記請求項1〜3の何れかに記載のコンク
    リート成形用型を製造する方法であって、 表面の少なくとも一部に凹凸形状を有する原型を準備す
    る工程と、 前記原型の表面に低融点金属からなる転写用金属を溶射
    し、得られた転写用溶射金属層を前記原型から分離して
    前記転写用溶射金属層の表面に前記原型の凹凸形状を転
    写する工程と、 前記転写用溶射金属層の表面に前記型面用溶射金属層と
    なる金属を溶射する工程と、 前工程で得られた型面用溶射金属層の背面に補強層を形
    成する工程と、 前記型面用溶射金属層および前記補強層を前記転写用溶
    射金属層から分離して前記型面用溶射金属層の表面に前
    記転写用溶射金属層の凹凸形状を転写する工程とを含む
    コンクリート成形用型の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106976147A (zh) * 2016-01-18 2017-07-25 周兆弟 一种预制混凝土异型桩模具

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