JPH08290969A - 窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法並びに窒化アルミニウム回路基板 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体及びその製造方法並びに窒化アルミニウム回路基板

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JPH08290969A
JPH08290969A JP7090823A JP9082395A JPH08290969A JP H08290969 A JPH08290969 A JP H08290969A JP 7090823 A JP7090823 A JP 7090823A JP 9082395 A JP9082395 A JP 9082395A JP H08290969 A JPH08290969 A JP H08290969A
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sintered body
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oxide
dielectric loss
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JP7090823A
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Yoshiyuki Hirose
義幸 廣瀬
Tomoji Goto
智司 後藤
Junichi Shiraishi
順一 白石
Seisaku Yamanaka
正策 山中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/46Manufacturing multilayer circuits
    • H05K3/4611Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards
    • H05K3/4626Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials
    • H05K3/4629Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials laminating inorganic sheets comprising printed circuits, e.g. green ceramic sheets

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ICの絶縁基板、パッケージ材料などに使用
される窒化アルミニウム焼結体の提供。 【構成】 窒化アルミニウムに希土類酸化物、アルカリ
土類酸化物のいずれかを含有し、その酸化物の元素をM
としたとき、mMO・nAl23で表わされる焼結体中
の生成物においてn/mが1/2以上の生成物だけから
なり、この生成物の焼結体内の体積分率が0.01〜
2.5vol%の範囲で、1〜20GHz全域の誘電率
が9.0以下、かつ誘電損失が0.015以下であるも
の、又、かかる焼結体を用いた回路基板、さらには金属
不純物0.1wt%以下の窒化アルミニウム粉末に希土
類酸化物、アルカリ土類酸化物のいずれかを0.01〜
1.5%混合し、成形し、非酸化物雰囲気中で1500
〜2100℃で焼結する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はICの絶縁基板材料、
パッケージ材料などに使用される窒化アルミニウム焼結
体に関し、特に高熱伝導性を有し、マイクロ波帯などの
高周波帯での誘電率、誘電損失が低い窒化アルミニウム
焼結体並びにそれを用いた回路基板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、大規模集積回路装置(LSI)の
高集積化、高密度化の進歩は目覚ましく、これに伴いL
SIが搭載されるパッケージ単位の発熱量が増大してい
る。このため半導体装置用パッケージなどに用いられる
基板材料の放熱性が重要視されるようになってきた。基
板材料として従来はアルミナ焼結体が広く用いられてき
たが、アルミナの熱伝導率では放熱性が充分ではなくL
SIチップの発熱量の増大に対応できなくなっている。
このため高熱伝導性を有するベリリア(BeO)が検討
されているが、毒性が強いため取扱いが困難であるとい
う欠点を有する。これに対して窒化アルミニウム(Al
N)焼結体は高熱伝導性、高絶縁性を有し、毒性もない
ため半導体装置用の回路基板材料、あるいはパッケージ
材料として注目を集めている。ところが窒化アルミニウ
ムは本来難焼結性であり、加圧焼結によって単体での焼
結体は得られるが高熱伝導性を有する高密度焼結体は得
られないことから、焼結助剤を添加して高熱伝導性の高
密度焼結体を得る方法が採用されている。焼結助剤とし
ては希土類元素、アルカリ土類元素などの酸化物が用い
られている。
【0003】一方、LSIの発熱量増加の動向は、一般
的にコンピュータに代表される情報処理装置で顕著であ
るが、その他にも通信機器分野、特にマイクロ波と呼ば
れる1GHz(1×109Hz)以上の周波数帯を用い
る通信機器分野でも大きな問題となっている。この分野
において基板材料に求められる特性は、放熱性、絶縁性
が高いことだけでなく、マイクロ波信号を最小の損失で
伝送するために誘電率、誘電損失(tanδ)が低いこ
とが要求される。従来は基板材料としてアルミナを用い
てきたが、アルミナにおいて絶縁性、誘電率、誘電損失
という電気特性の点では問題はないものの、前述のよう
に放熱性が充分でないことが重要な問題となってきた。
ところがAlNのマイクロ波帯での誘電率、誘電損失を
低減した基板は今まで検討されていないのが現状であ
る。例えば特開平4−275981、特開平4−285
073には誘電率、誘電損失を低く抑えて低温焼結を得
る方法が開示されているが、対象となる周波数はたかだ
か1MHz(1×106Hz)であり、マイクロ波帯で
の検討は成されていない。1MHzでは波長が数mなの
に対して、マイクロ波帯では波長が数cmと回路基板や
パッケージ寸法と同じオーダーの長さとなり、回路基板
材料やパッケージ材料に求められる誘電率、誘電損失も
より厳しいものとなる。また、誘電率、誘電損失の1M
Hzでの測定値と1GHzの測定値は一般的に異なって
おり、1MHzでの測定値の良否はマイクロ波帯での特
性の良否と関係が無い。また、特開昭63−16676
4、特開昭63−233081にも誘電損失の測定の記
録があるが1MHzでの測定であり同様にマイクロ波帯
での検討は成されていない。特開平4−144967に
は誘電率を積極的に低減させる方法が提案されている
が、これも1MHzでの測定であり同様にマイクロ波帯
での検討は成されていない。特開平2−26872では
マイクロ波透過用窓材としてAlNを使用することを提
案し、誘電率が10以下、誘電損失が0.001以下の
ものが望ましいと記されているが、測定した周波数が明
記されておらず、また誘電率、誘電損失を低減させる方
法について何ら教示も示唆もされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】希土類元素、アルカリ
土類元素などの酸化物を焼結助剤として添加した窒化ア
ルミニウム焼結体のマイクロ波帯における誘電率や誘電
損失は、焼結助剤を添加せず加圧焼結にて得られた焼結
体より高い値を取る。これは焼結助剤として添加される
化合物(アルカリ土類、希土類元素の酸化物)と窒化ア
ルミニウム中に存在するアルミナとが焼結過程において
反応し、これにより生じた生成物が高い誘電率、誘電損
失を有することに起因する。一方、焼結助剤を添加しな
い窒化アルミニウムの誘電率、誘電損失は我々の測定で
は1〜20GHzにおいて誘電率8.5〜8.6、誘電
損失の最大値が0.01であり、現状マイクロ波帯の基
板として用いられているアルミナの誘電率10、誘電損
失の最大値が0.01と同程度の値となり、マイクロ波
帯用基板として充分使用できることを示唆している。た
だし、助剤無添加の窒化アルミニウムの熱伝導率は50
〜60W/mKであり、120W/mK以上の高い熱伝
導率を有する窒化アルミニウムの焼結体を得ることがで
きない。よって、この発明の目的は1〜20GHzとい
うマイクロ波帯において低い誘電率、誘電損失を有する
とともに、高い熱伝導率をも備えた窒化アルミニウム焼
結体及び基板及び多層基板及びパッケージを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題に
対して検討を重ねた結果、焼結助剤無添加の窒化アルミ
ニウムに比べて、焼結助剤を添加した窒化アルミニウム
焼結体の誘電率、誘電損失が上昇する割合は、焼結体中
の焼結助剤と窒化アルミニウム中に存在するアルミナと
が焼結過程において反応し生じた生成物の種類、及び生
成物の焼結体中における体積分率とに大きく関係するこ
とを見出した。また、焼結助剤を添加した窒化アルミニ
ウム焼結体の誘電損失についてはマイクロ波帯で周波数
依存性が顕著であり、一般的に1〜5GHzで極大とな
り、その値は0.02を越えるが、その値を0.015
以下に抑えることにより、1〜20GHz中での極大と
なる周波数以外における誘電損失を0.01以下に抑え
ることができること、さらにこの誘電損失特性を実現
し、かつ誘電率を9.0以下に抑えることにより、アル
ミナ焼結体と同等の電気特性を有することを見出した。
すなわち、本発明の窒化アルミニウム焼結体は、焼結助
剤として希土類酸化物およびアルカリ土類酸化物の少な
くともいずれかを含有し、この元素をMとした時、mM
O・nAl23(m,nは整数)で表わされる焼結体中
の生成物においてn/mの値が1/2以上の生成物だけ
からなり、この生成物の焼結体内の体積分率が0.01
〜2.5vol%、好ましくは0.01〜2.0vol
%であり、焼結体の室温における1〜20GHz全域に
わたっての誘電率が9.0以下、誘電損失が0.015
以下であることを特徴とするものである。又、本発明は
かかる焼結体の表面および内部の少なくともいずれかに
同時焼成により導電層を形成した基板である。
【0006】以下、本発明を詳述する。本発明の焼結体
は焼結助剤として少なくともアルカリ土類か希土類元素
のいずれかからなる酸化物を含有する。これらの焼結助
剤は焼結過程において、窒化アルミニウム中に存在する
アルミナと反応し、アルカリ土類元素及び希土類元素を
Mとした時に、mMO・nAl23(m,nは整数)で
表わされる複合酸化物を生成する。本発明によればmM
O・nAl23(m,nは整数)でn/mの値が小さく
なると、同じ体積分率の生成物であってもAlN焼結体
の誘電損失が悪化する現象が認められ、n/mが1/2
より小さくなると、マイクロ波での電気特性が著しく悪
化するため、n/mを1/2以上に制御し、かつ、この
焼結体内に生成された複合酸化物の体積分率が2.5v
ol%以下になるように制御することにより、マイクロ
波における誘電損失が改善できる。ただし、0.01v
ol%より少ないと系の焼結性が著しく低下し緻密化が
達成されない。また、複合酸化物のn/mは焼結炉の形
態の違いなどによる焼結中の雰囲気の変化で容易に変化
し、酸化物の一部分のn/mが1/2より小さくなるこ
とがある。この現象は複合酸化物が2.0vol%以上
になると顕著になるため、窒化アルミニウム焼結体中の
複合酸化物は好ましくは0.01〜2.0vol%が望
ましい。
【0007】一方、誘電率については誘電損失ほどの悪
化は認められず、誘電損失を0.015以下にできる上
記の生成物の体積分率、すなわち0.01〜2.5vo
l%であれば、充分に誘電率を9.0以下にすることが
でき、実際には0.01〜4.0vol%の範囲で誘電
率を9.0以下にすることができる。次に本発明の窒化
アルミニウム焼結体の作成方法について説明する。ま
ず、窒化アルミニウム原料粉末としては、直接窒化法、
アルミナ還元法など公知の方法で製造したもので、金属
不純物含有量が0.1wt%以下の粉末を用いる。不純
物含有量が0.1wt%を越えると焼結体のマイクロ波
における電気特性が著しく低下する。
【0008】焼結助剤としては希土類元素かアルカリ土
類元素の少なくともいずれかからなる酸化物を用い、焼
結後の焼結助剤、すなわち窒化アルミニウム中に存在す
るアルミナと反応した複合酸化物が2.5vol%以下
となるように添加する。焼結前の添加量を多くすると焼
結後の複合酸化物が2.5vol%以上になるだけでな
く、複合酸化物の組成のmMO・nAl23においてn
/mが1/2より小さくなり、マイクロ波における電気
特性を悪化させる。例えば焼結助剤として希土類酸化
物、例えばY23を用いた場合は添加量を1.5wt%
以下にすると好適な焼結体を得ることができるが、焼結
炉の形態によってn/mが1/2より小さくなることが
あり、より好ましくは1.0wt%以下が望ましい。ま
た、添加量を0.01wt%以下にすると焼結性が著し
く低下する。得られた混合粉末は必要により有機溶媒中
に有機結合剤などと混合し、金型もしくは静水圧を用い
たプレス成形、シート成形、押し出し成形などの公知の
成形方法により所望の形状に成形した後焼成を行う。
【0009】焼成は窒素ガスを含有する非酸化性雰囲気
中で行う。緻密化するために必要な焼成温度は用いる焼
結助剤とその添加量により異なるが1500〜2100
℃で焼成する。焼成炉の形態は焼成温度により異なり、
1700℃までは焼成炉のヒーターとしてタングステン
やモリブデンなどの金属を用いることができるが、17
00℃を越えると一般的にカーボンヒーターを用いる。
上記焼結体を多層基板などに用いる場合、金属導体層を
形成する必要があるが、導体の形成方法としては、前記
方法により得られた焼結体の成形体に対してW,Mo,
Mn,Au,Ag,Cu,Tiなどの金属粉を含有する
メタライズペーストをスクリーン印刷法などによって塗
布し、600〜1700℃で熱処理するか、スパッタリ
ング法などの手段により金属薄膜を被着形成することに
より導体層を形成できる。このようにして回路基板を得
ることができる。また、前記焼結体の製法において、成
形体の表面にW,Moなどの金属粉を含有するペースト
を塗布し、1500〜2100℃の非酸化性雰囲気中で
同時焼成することもでき、このようにして回路基板を得
ることができ、さらに積層を行うことにより多層基板を
得ることができる。また、上記回路基板もしくは多層基
板のメタライズ部分にNiめっきなどを施すことにより
金属部品と銀ろう付け、はんだ付けなどを行うことがで
き、低融点ガラスなどにより金属を基板に接着すること
も可能で、これによりセラミックパッケージを得ること
ができる。
【0010】
【作用】窒化アルミニウムに焼結助剤として希土類酸化
物及びアルカリ土類酸化物の少なくともいずれかを含有
し、焼結後の焼結助剤、すなわち窒化アルミニウム中に
存在するアルミナと反応したmMO・nAl23(m,
nは整数)で表わされる複合酸化物が2.5vol%以
下となるように添加し、かつn/mを1/2以上に制御
することにより絶縁性に優れ、熱伝導率120W/mK
以上の特性を維持しつつ、焼結体の室温における1〜2
0GHzというマイクロ波帯全域にわたっての誘電率が
9.0以下、誘電損失が0.015以下の優れた電気特
性が得られる。
【0011】
【実施例】
実施例1 窒化アルミニウム原料粉末として平均粒径が0.8μ
m、酸素含有量が1.0wt%、金属不純物含有量が
0.1wt%以下の市販の粉末を用い、焼結助剤として
23を焼結後の複合酸化物の組成、量が表1に示す割
合になるように添加し十分混合した。このようにして得
られたスラリーをドクターブレード法でシート成形を行
った。得られたグリーンシートを窒素雰囲気中で190
0℃の温度で3時間焼成することによって窒化アルミニ
ウム焼結体が得られた。得られた窒化アルミニウム焼結
体の熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定した。この結果
を表1に示す。全ての試料について熱伝導率は120W
/mK以上で、体積固有抵抗も1010Ω以上であり、良
好な絶縁性を示した。本発明の範囲外の試料では良好な
誘電率、誘電損失をともに得ることはできなかった。
【0012】
【表1】
【0013】*印は本発明の範囲外の試料を示す。 実施例2 実施例1と同じ窒化アルミニウム原料粉末を用い、焼結
助剤として表2に示す元素の酸化物を用い、実施例1と
同様に焼結し、熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定し
た。全ての試料について熱伝導率は120W/mK以上
で、体積固有抵抗も1010Ω以上であり、良好な絶縁性
を示した。本発明の範囲外の試料では、良好な誘電率、
誘電損失をともに得ることはできなかった。
【0014】
【表2】
【0015】*印は本発明の範囲外の試料を示す。 実施例3 窒化アルミニウム原料粉末として、平均粒径が0.8μ
m、酸素含有量が1.0wt%、表3に示す金属不純物
含有量の粉末を用い、焼結助剤としてY23を焼結後の
複合酸化物の組成のn/mが1/2、体積分率が1.0
vol%となるように添加して十分混合し、実施例1と
同様に焼結し、熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定し
た。本発明の範囲外の試料では、良好な誘電率、誘電損
失を得ることはできず、熱伝導率も低く、体積固有抵抗
も1010Ω以下であり、良好な特性を得ることはできな
かった。
【0016】
【表3】
【0017】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0018】実施例4 実施例1と同じ窒化アルミニウム原料粉末を用い、実施
例1と同様に焼結助剤としてY23を焼結後の複合酸化
物の組成、量が表4に示す割合になるように添加し十分
混合し、ドクターブレード法でシート成形を行い、その
後窒素雰囲気中で1900℃の温度で3時間焼成するこ
とによって窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた焼
結体表面にWを含有するメタライズペーストをスクリー
ン印刷法で塗布し、非酸化性雰囲気中で1600℃の温
度で1時間焼成することによって導電層を形成し窒化ア
ルミニウム回路基板が得られた。本基板の熱伝導率、誘
電率、誘電損失を測定した。本基板においては窒化アル
ミニウムとWを合わせた特性を測定することになるが、
Wだけの特性をあらかじめ測定しておくことによって、
窒化アルミニウムの特性を算出した。全ての試料につい
て熱伝導率は120W/mK以上で、体積固有抵抗も1
10Ω以上であり、良好な絶縁性を示した。本発明の範
囲外の試料では、良好な誘電率、誘電損失をともに得る
ことはできなかった。
【0019】
【表4】
【0020】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0021】実施例5 実施例4と同様に窒化アルミニウム焼結体を作成し、得
られた焼結体表面にスパッタリングにてTi/Pt/A
uの導電層を形成し窒化アルミニウム回路基板が得られ
た。本基板の熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定した。
結果を表5に示す。本基板においては窒化アルミニウム
とTi/Pt/Auの導電層を合わせた特性を測定する
ことになるが、Ti/Pt/Auの導電層だけの特性を
あらかじめ測定しておくことによって、窒化アルミニウ
ムの特性を算出した。全ての試料について熱伝導率は1
20W/mK以上で、体積固有抵抗も1010Ω以上であ
り、良好な絶縁性を示した。本発明の範囲外の試料では
良好な誘電率、誘電損失をともに得ることはできなかっ
た。
【0022】
【表5】
【0023】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0024】実施例6 実施例1と同じ窒化アルミニウム原料粉末を用い、実施
例1と同様に焼結助剤としてY23を焼結後の複合酸化
物の組成、量が表6に示す割合になるように添加し十分
混合し、ドクターブレード法でシート成形を行った。得
られたグリーンシート表面にWを含有するメタライズペ
ーストをスクリーン印刷法で塗布することによって導電
層を形成し、その後窒素雰囲気中で1900℃の温度で
3時間焼成することによって窒化アルミニウム回路基板
を得られた。本基板の熱伝導率、誘電率、誘電損失を測
定した。本基板においては、窒化アルミニウムとWを合
わせた特性を測定することになるが、Wだけの特性をあ
らかじめ測定しておくことによって、窒化アルミニウム
の特性を算出した。全ての試料について熱伝導率は12
0W/mK以上で、体積固有抵抗も1010Ω以上であ
り、良好な絶縁性を示した。本発明の範囲外の試料では
良好な誘電率、誘電損失をともに得ることはできなかっ
た。
【0025】
【表6】
【0026】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0027】実施例7 実施例6と同様に導電層を形成した窒化アルミニウムシ
ートを作成し、そのシートを6層積層し、その後窒素雰
囲気中で1900℃の温度で3時間焼成することによっ
て窒化アルミニウム多層回路基板が得られた。本基板の
熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定した。結果を表7に
示す。本基板においては窒化アルミニウムとWを合わせ
た特性を測定することになるが、Wだけの特性をあらか
じめ測定しておくことによって、窒化アルミニウムの特
性を算出した。全ての試料について熱伝導率は120W
/mK以上で、体積固有抵抗も1010Ω以上であり、良
好な絶縁性を示した。本発明の範囲外の試料では、良好
な誘電率、誘電損失をともに得ることはできなかった。
【0028】
【表7】
【0029】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0030】実施例8 実施例7と同様に窒化アルミニウム多層回路基板を作成
し、その後メタライズ部分にNiメッキを施し、Fe−
Ni系の合金製の金属リードをメタライズ部分に銀ろう
付けした。本基板の熱伝導率、誘電率、誘電損失を測定
した。結果を表8に示す。本基板においては窒化アルミ
ニウムとW及び金属リードを合わせた特性を測定するこ
とになるが、W、金属リードだけの特性をあらかじめ測
定しておくことによって、窒化アルミニウムの特性を算
出した。全ての試料について熱伝導率は120W/mK
以上で、体積固有抵抗も1010Ω以上であり、良好な絶
縁性を示した。本発明の範囲外の試料では良好な誘電
率、誘電損失をともに得ることはできなかった。
【0031】
【表8】
【0032】*印は本発明の範囲外の試料を示す。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は窒化アルミ
ニウムに焼結助剤として希土類酸化物及びアルカリ土類
酸化物の少なくともいずれかを含有し、焼結後の焼結助
剤、すなわち窒化アルミニウム中に存在するアルミナと
反応したmMO・nAl23(m,nは整数)で表わさ
れる複合酸化物が2.5vol%以下となるように添加
し、かつn/mを1/2以上に制御することにより絶縁
性、高熱伝導率の特性を維持しつつ、焼結体の室温にお
ける1〜20GHzというマイクロ波帯全域にわたっ
て、誘電率、誘電損失の電気特性に優れた焼結体を得る
ことができる。よってこの焼結体の表面に金属導体層を
形成するか、同時焼成によって金属導体層を形成するこ
とにより、例えば多層基板としてマイクロ波信号の損失
を小さくすることができる。これにより通信分野で用い
られるLSIを搭載する基板、多層基板、パッケージな
どとして好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 正策 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウムを主体とし、希土類酸
    化物およびアルカリ土類酸化物の少なくともいずれかを
    含有し、その酸化物の元素をMとした時、mMO・nA
    23(m,nは整数)で表わされる焼結体中の生成物
    においてn/mの値が1/2以上の生成物だけからな
    り、かつ、この生成物の焼結体内の体積分率が0.01
    〜2.5vol%の組成領域からなるとともに、焼結体
    の室温における1〜20GHz全域にわたっての誘電率
    が9.0以下、かつ誘電損失が0.015以下であるこ
    とを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結
    体で、焼結体中の生成物の体積分率が0.01〜2.0
    vol%の組成領域からなる窒化アルミニウム焼結体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結
    体の表面に導電層を形成させたことを特徴とする窒化ア
    ルミニウム回路基板。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結
    体の表面及び内部の少なくともいずれかに同時焼成によ
    り導電層を形成させたことを特徴とする窒化アルミニウ
    ム回路多層基板。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の窒化アルミニウム焼結
    体と半導体素子と金属部品からなるセラミックパッケー
    ジ。
  6. 【請求項6】 金属不純物0.1wt%以下の窒化アル
    ミニウム粉末を準備する工程と、希土類酸化物およびア
    ルカリ土類酸化物の少なくともいずれかを0.01〜
    1.5wt%添加して混合する工程と、前記混合物を成
    形体に成形する工程と、前記成形体を非酸化性雰囲気中
    で1500〜2100℃の温度で焼結する工程を備えた
    窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10182235A (ja) * 1996-12-19 1998-07-07 Tokuyama Corp 窒化アルミニウム部材
KR101348451B1 (ko) * 2006-01-31 2014-01-06 오스람 실바니아 인코포레이티드 희토류-활성화 질화 알루미늄 분말들 및 그 제조 방법

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JPH10182235A (ja) * 1996-12-19 1998-07-07 Tokuyama Corp 窒化アルミニウム部材
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