JPH082879A - クレーン同士の衝突防止方法 - Google Patents

クレーン同士の衝突防止方法

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JPH082879A
JPH082879A JP13613594A JP13613594A JPH082879A JP H082879 A JPH082879 A JP H082879A JP 13613594 A JP13613594 A JP 13613594A JP 13613594 A JP13613594 A JP 13613594A JP H082879 A JPH082879 A JP H082879A
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JP
Japan
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cranes
distance
crane
interference prevention
collision
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Withdrawn
Application number
JP13613594A
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English (en)
Inventor
Itsuku Okamoto
逸句 岡本
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Publication date
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  • Control And Safety Of Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数台の天井走行クレーンを同時に稼働させ
ながら、確実な衝突防止を図る。 【構成】 倉庫3内には、それぞれ自動運転される天井
走行クレーン1,2が同時に稼働可能である。各天井走
行クレーン1,2には、倉庫3の管理用コンピュータか
ら、運搬すべき金属帯コイルの移動元Bと移動先Cとを
表す座標が与えられる。管理用コンピュータは、天井走
行クレーン1に現在位置Aから移動元Bまで移動するよ
うな指示を与え、Aの位置から干渉防止距離Laだけ離
れた位置にバリア10を設定する。天井走行クレーン1
が移動元Bに移動すると、バリア11が設定され、さら
に金属帯コイルを移動先Cまで運搬すると、バリア12
が設定される。管理用コンピュータは、他の天井走行ク
レーン2に対しては、その時点で設定されているバリア
11,12を越えるような移動指令を与えない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属帯の圧延工場など
で、仕掛かり品のコイルを保管する倉庫などに設けられ
る複数のクレーン同士の衝突防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多種多様な金属帯を、連続的に製造する
圧延工場などでは、製造された金属帯コイルを次工程や
需要先にまで移動させる物流過程で、一旦仕掛かり品と
して保管する必要がある。物流の効率化のためには、仕
掛かり倉庫を効率的に管理することが重要である。金属
帯のコイルは重量があり、大形クレーンを自動運転して
迅速な金属帯コイルの移動を行う必要がある。このよう
なクレーンの自動運搬については、たとえば特開昭59
−212321号公報、特開平2−255412号公報
あるいは特開平5−70083号公報などに開示されて
いる。特に特開平2−255412号公報には、複数台
の自動クレーンを用いて、倉庫内の金属帯コイルの運搬
を行う考え方が開示されている。この先行技術では、複
数のクレーンが同時に移動しているときのクレーン同士
の衝突防止のために、金属帯コイルを搬送しているか否
かで優先順位を定める。コイルを搬送しているクレーン
が優先され、金属帯コイルを搬送していないクレーンは
回避動作を行う。回避動作をできるだけ避けるために、
倉庫内のコイル置場について、クレーン毎に優先順位を
定めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−25541
2号公報に開示されているような、クレーン同士の衝突
防止方法は、実際にクレーン同士を同時に移動させてい
る場合に、衝突の危険性を検知したときに、その時点の
事情に応じていずれのクレーンが優先し、いずれのクレ
ーンが回避するかを判断しなければならない。この判断
を想定しうるあらゆる場合について誤りなく行えるよう
に、判断基準を予め設定することは非常に困難である。
またコイル置場についての優先順位を、予めクレーン毎
に設定しておくことは、複数台のクレーンを同等に取扱
って柔軟性のある金属帯コイルの管理を行うことが困難
となる。
【0004】本発明の目的は、複数台のクレーンを可能
な限り同等に取扱い、しかもクレーン同士の衝突を確実
に防止することができるクレーン同士の衝突防止方法を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、同一の走行範
囲内に設けられる複数のクレーン同士の衝突防止方法に
おいて、予め定める優先順位に従って、1つのクレーン
に移動経路を指示し、指示されたクレーンが移動を開始
した後では、指示された移動経路から予め定める干渉防
止距離だけ離れた範囲が干渉防止領域として設定され、
指示された移動を終了するまで、他のクレーンには設定
された干渉防止領域内に入るような移動を指示しないよ
うに制御することを特徴とするクレーン同士の衝突防止
方法である。
【0006】また本発明は、同一の走行範囲内に設けら
れる複数のクレーン同士の衝突防止方法において、各ク
レーンは、他のクレーンとの間の距離を監視しながら移
動し、移動中に他のクレーンとの間の距離が予め定める
減速開始距離以下になる時点で走行速度を減速させ、他
のクレーンとの間の距離が前記減速開始距離より短い予
め定める停止距離以下になる時点で走行を停止させるよ
うに制御することを特徴とするクレーン同士の衝突防止
方法である。
【0007】さらに本発明は、同一の走行範囲内に設け
られる複数のクレーン同士の衝突防止方法において、予
め定める優先順位に従って、1つのクレーンに移動経路
を指示し、指示されたクレーンが移動を開始した後で
は、指示された移動経路から予め定める干渉防止距離だ
け離れた範囲が干渉防止領域として設定され、指示され
た移動を終了するまで、他のクレーンには設定された干
渉防止領域内に入るような移動を指示しないように制御
し、各クレーンは、他のクレーンとの間の距離を監視し
ながら移動し、移動中に他のクレーンとの間の距離が前
記干渉防止距離よりも短い予め定める減速開始距離以下
になる時点で走行速度を減速させ、他のクレーンとの間
の距離が前記減速開始距離より短い予め定める停止距離
以下になる時点で走行を停止させるように制御すること
を特徴とするクレーン同士の衝突防止方法である。
【0008】さらにまた本発明は、同一の走行範囲内に
設けられる複数のクレーンに移動経路を指示する際のク
レーン同士の衝突防止方法において、隣接するクレーン
同士の間で、クレーン同士の相対的移動速度に基づい
て、衝突するおそれのない最小限の距離を干渉防止距離
として動的に設定し、各クレーンから干渉防止距離だけ
離れた範囲が干渉防止領域として設定され、各クレーン
には他のクレーンに設定された干渉防止領域内に入るよ
うな移動を指示しないように制御し、隣接クレーン同士
の間の距離が、クレーン同士の相対的移動速度に基づい
て制動停止可能な最小限になる時点で、両クレーンに停
止を指示するように制御することを特徴とするクレーン
同士の衝突防止方法である。
【0009】
【作用】本発明に従えば、1つのクレーンに移動経路が
指示され、指示されたクレーンが移動を開始した後で
は、指示された移動経路から予め定める干渉防止距離だ
け離れた範囲が干渉防止領域として設定される。なおク
レーンは、設定された干渉防止領域内に入るように移動
が指示されないので、クレーン同士については相互間で
衝突防止についての判断を行わなくても、衝突の危険な
く移動を行うことができる。
【0010】また本発明に従えば、クレーン同士が相互
間の距離を監視し、相互間の距離が減速開始距離以内に
なった時点で減速を開始し、さらに減速開始距離よりも
短い停止距離以内になった時点で走行を停止するので、
簡単な判断で確実にクレーン同士の衝突を防止すること
ができる。また、クレーンの一方または双方を手動操作
している場合にも適用することができる。
【0011】さらに本発明に従えば、1つのクレーンに
移動経路が指示された後では、他のクレーンは1つのク
レーンに対して移動経路から予め定める干渉防止距離だ
け離れた範囲として設定される干渉防止領域内には入ら
ないような移動が指示される。クレーン同士は、さらに
相互間の距離を監視し、干渉防止距離よりも短い減速開
始距離以下に相互間の間隔が近付いた時点で減速を開始
し、さらに相互間の間隔が減速開始距離よりも短い停止
距離まで近付いた時点で走行を停止する。移動指示の誤
動作などで、干渉防止領域内に近付くような移動指令が
他のクレーンになされても、クレーン同士は相互間の間
隔に基づいて減速開始および停止を行うので、確実な衝
突防止を行うことができる。
【0012】さらにまた本発明に従えば、干渉防止距離
は、隣接するクレーン同士の相対的移動速度に基づいて
動的に設定される。たとえば相対的に離反しているとき
には、接近しているときに比較して衝突のおそれが生じ
る距離を短く設定することができる。また、相互間の接
近可能な距離を小さくするためには、減速すればよい。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例につき、図1〜図10に
従って説明する。図1は、本発明の基本的な考え方を示
し、図2は本発明の実施されるコイル置場の平面構成を
示し、図3はコイル置場内で実際に金属帯コイルが置か
れる場所の分布を示し、図4は制御のための電気的構成
を示し、図5はコイルの置場に金属帯コイルが置けるか
否かを決定する考え方を示し、図6はクレーン同士の間
での間隔検知のための構成を示し、図7は図6の間隔検
知器の構成を示し、図8はクレーンの走行中における振
れ止めを行うための構成を示し、図9は振れ止め制御を
伴うクレーンの走行パターンを示し、図10はクレーン
が金属帯コイルを吊下げる爪部の構成を示す。
【0014】図1に示すように、本発明の一実施例で
は、無人運転が行われる天井走行クレーン1と天井走行
クレーン2とが、1つの倉庫3に設けられ、同時に自動
運転による稼働が可能である。各天井走行クレーン1,
2は、倉庫3の天井付近に設けられる一対の平行なラン
ウエイ4,5上を走行する。
【0015】各天井走行クレーン1,2は、倉庫3内の
物流を管理する管理用コンピュータから、移動すべき位
置についての指示を受ける。たとえばAの位置にある天
井走行クレーン1が、Bの位置にある金属帯コイルをC
の位置まで搬送すべきことが管理用コンピュータから指
示される場合を想定する。Aの地点で、天井走行クレー
ン1は干渉防止領域としてバリア10を設定する。バリ
ア10が設定されると、管理用コンピュータは、他の天
井走行クレーンに対して、バリア10を越えて一方の天
井走行クレーン1に近付くような移動を指示することが
できなくなる。Bの地点の金属帯コイルをCの地点まで
搬送するためには、天井走行クレーン1はAの位置から
Bの位置まで移動しなければならない。天井走行クレー
ン1がBの位置まで移動すると、バリア10は消失し、
新たにバリア11が設定される。さらにBの地点のコイ
ルをCの地点まで搬送すると、バリア11は消失し、新
たにバリア12が設定される。
【0016】設定されるバリア10,11,12と、天
井走行クレーン1の存在位置との間隔La,Lb,Lc
は、天井走行クレーン1の速度や、吊具の長さや安全に
停止することができる距離などを考慮し、クレーン同士
が相互に干渉しないように定められる距離である。
【0017】なお、クレーン同士が相互に干渉せずに、
衝突のおそれなく接近可能な干渉防止距離は、動的に設
定することがさらに好ましい。クレーン同士の相対的速
度に基づき、たとえば急速に接近するときは大きく、離
反するときには小さく設定する。これによって、クレー
ン同士が相互に接近することができないデッドスペース
を極力減少させ、一層効率的な物流を実現することがで
きる。このような制御法であれば、クレーン間に特に優
先順位を設けなくても、隣接クレーン相互間で干渉防止
領域を設定すればよい。さらに、衝突の危険防止のた
め、相互間の距離が、たとえば50cmなど、制動停止
可能な最小限になる時点では、両クレーンを停止させる
ことが好ましい。
【0018】図2は、図1に示す倉庫3内の区域割り状
態を示す。コイル載置用スキッドは、倉庫建屋20内
で、1段積みエリア21と2段積みエリア22とに大別
される各エリアに配列される。倉庫建屋20には、外部
から金属帯コイルが搬入され、また外部へ金属帯コイル
が搬出される。外部との金属帯コイルのやり取りのため
に、仮置き場K01〜K06、KM1〜KM4、K11
〜K13およびST11,ST12が設けられる。K0
1〜K06およびK11〜K13は、フォークリフトに
よって金属帯コイルを運搬するために設けられる。仮置
き場KM1〜KM4は、コイルを無人台車によって搬入
するために設けられる。仮置き場ST11およびST1
2は、金属帯コイルを無軌道搬送台車によって搬出する
ために設けられる。
【0019】図3は、図2に示す1段積みエリア21お
よび2段積みエリア22内で、コイル置き場を論理アド
レスを付して示す置き場マップである。各置き場内は、
金属帯コイルの大きさに従うグループG1〜G8に割当
てられている。各グループの内容は、次の表1に示す。
なお、○は1段目、△は1列おきの2段目、●は連続の
2段目をそれぞれ示す。
【0020】
【表1】
【0021】図4は、図1の制御を行うための電気的構
成を示す。天井走行クレーン1,2は、倉庫3の物流を
全体的に制御する管理用のプロセスコンピュータである
管理用コンピュータ30から与えられる移動元アドレス
(from)と移動先アドレス(to)とに基づいて動
作する。各クレーン1,2には、それぞれコンピュータ
を含んだ制御回路31,41を備える。各天井走行クレ
ーン1,2の移動は、移動装置32,42によって行わ
れる。天井走行クレーン1,2同士の間隔は、間隔検知
器33,43によって行われる。また各天井走行クレー
ン1,2の現在位置は、位置検知器34,44によって
それぞれ行われる。各天井走行クレーン1,2が指定さ
れたコイル置場に達したときに、そのコイル置場にコイ
ルが存在するか否かはコイル検知器および振れ止め装置
35,45によって検知される。運搬するコイルの振れ
止めも、コイル検知器および振れ止め装置35,45に
よって行われる。
【0022】図5は、コイル置場の空きの有無を検出す
る考え方を示す。A,B,C,…,L,M,Nは、スキ
ッド位置の論理アドレスを示す。論理アドレスAおよび
論理アドレスBを1段目として、その上の2段目の論理
アドレスは、ABとして表される。図5の例では、論理
アドレスAB、Cは空いているので、コイルC0を置く
ことができる(OK)。論理アドレスLMやNは、すで
にコイルが置いてあるので、さらにコイルC0を置くこ
とはできない(NG)。2段目に載置されるコイルは、
通常は1列飛ばしで載置する。すなわち、LMの位置に
すでにコイルC2が載置されているときには、隣接する
2段目の載置位置MNにはコイルを載置しない。しかし
ながら、図3で●印で示す連続置きの場合は、このよう
な隣接する2段目位置にもコイルを載置する。
【0023】2段目の位置にコイルを載置する場合の物
理アドレスY,Zは、そのコイルの外径R、1段目のコ
イルの物理アドレスY1およびY2と、半径R1および
R2と、さらに1段目のコイルと床14との間隔δ1お
よびδ2とによって、次の第1式および第2式のように
表されるので、これらの第1式および第2式を連立させ
て計算することによって、YおよびZの値を求めること
ができる。
【0024】 √〔(Y−Y1)2+(Z−R1−δ1)2〕=R+R1 …(1) √〔(Y−Y2)2+(Z−R2−δ2)2〕=R+R2 …(2) 図6は、間隔検知器33の動作原理を示す。間隔検知器
33には、レーザビームの投光器33aと、受光器33
bを備える。投光器33aから発光されたレーザビーム
33cは、対象物に当たって反射し、反射光33dとし
て受光器33bによって検出される。受光器33bは、
33eとして示されるような検知パターンを有する。こ
の検知エリアの距離は、投光器33aおよび受光器33
bの間隔や角度によって定まる。間隔検知器33の直近
には、不感領域LX、さらにその外部に検知領域LYが
設けられる。全体の設定距離が20mの場合は、不感領
域LXは4m以内であり、設定距離が10mでは2m以
内であり、設定距離が5mの場合は1m以内である。前
記検知誤差は、設定距離が20〜15mの場合±1.5
m以内であり、設定距離が15〜5mの場合±1m以内
である。レーザビーム33cの反射を確実にするため
に、相手方クレーン2には、反射板46が取付けられ
る。反射板46は、たとえばヘアライン研磨したステン
レス鋼板である。このような間隔検知器33と同様な間
隔検知器43は相手方の天井走行クレーン2にも設けら
れ、一方の天井走行クレーン1のほうにも反射板46と
同様な反射板が取付けられている。
【0025】図7は、間隔検知器33内の投光器33a
および受光器33bの配置状態を示す。投光器33aと
受光器33bは、フレーム33f上に取付けられる。投
光器33aには、照準33gが設けられる。投光器33
aの取付時には、この照準33gを覗きながら、水平方
向調整ねじ33hと上下角調整ねじ33iとを調整す
る。投光器33aからのレーザビーム33cは、相手方
の反射板46の中心に垂直に当たるようにする。このた
めに、まず照準33gを覗いて、反射板46の中心が見
えるように上下角調整ねじ33iで上下角を調整する。
次に水平方向調整ねじ33hを調整して、レーザビーム
33cが反射板46に垂直に当たるように水平方向を調
整する。表示灯窓33jには、電源表示灯とレーザビー
ムの発光確認表示灯などが設けられる。
【0026】受光器33bにも、照準33k、水平方向
調整ねじ33l、上下角調整ねじ33mおよび表示灯窓
33nが設けられる。上下角調整ねじ33mの調整につ
いては、投光器33aと同様に、反射板46の中心が照
準33kを通して見えるように調整する。水平方向調整
ねじ33lは、相手方の天井走行クレーンの反射板から
反射してくる反射光33dを検知することができる検知
領域の範囲を調整する。受光器33b内には、1次元イ
メージセンサが受光素子として設けられており、反射光
33dの入射位置から相手方天井走行クレーンとの間隔
を知ることができる。
【0027】図6に示す検知領域LYは、投光器33a
と受光器33bとの間隔で調整され、この検知領域LY
内で、天井走行クレーンの走行速度を減速開始する減速
開始距離を設定し、さらに接近した場合に停止させる停
止距離も設定する。
【0028】図8は、各天井走行クレーン1,2に設け
られる振れ止め制御のための構成を示す。天井走行クレ
ーン1,2は、図1に示すように、平行なランウエイ
4,5に沿ってX方向に走行し、さらにランウエイ4,
5間には門形のガーダが架け渡される。ガーダ上には、
ランウエイ4,5に垂直なY方向にレールが設けられ、
図8に示すような台車50がその上を往復走行する。台
車50は運搬物品であるコイルを吊下げて、その吊下げ
器具の振れ角θを振れ角センサ51によって検出する。
また台車50の移動と天井走行クレーン1,2自体のラ
ンウエイ4,5に沿った移動とに基づく加速度は、加速
度計52によって検出される。台車50上に設けられる
ロープ巻取りリール53には、吊具側に設けられる吊具
側シーブ54を経て振れ角センサ51の先端に接続され
る検出用ロープ55が巻取られる。振れ角センサ51か
らの振れ角θの検出器と加速度計52からの加速度αの
検出器は、信号伝送インターフェイス56を介して、図
4に示す振れ止め装置35,45に伝達される。
【0029】図9は、各天井走行クレーン1,2におい
て行われる振れ止め制御の概要を示す。天井走行クレー
ン1,2の起動から停止までの間は、予めプログラムと
して設定された速度パターンどおりに運転する。加速時
および減速時には振れが発生するので、振れ止めのため
の加減速を行う。しかしながら、制御誤差や外乱がある
と振れが止まらないことがあるので、実際に停止してか
ら残留振れの有無を検出し、その残留振れの量が許容値
より多ければ、フィードバック制御によって振れ角αが
許容値以下になるように天井走行クレーン1,2を少し
動かし、振れ止めと停止位置との徴調整を行う。
【0030】図10は、各天井走行クレーン1,2の吊
具の先端に設けられるコイルを把持するための爪部60
の構成を示す。爪部60の下部には、一端が爪部60の
先端に軸支されて揺動変位可能なアーム61が設けられ
る。アーム61の遊端部は、爪部60の下方に僅かに突
出する。爪部60を降ろしていった際に、下方にある物
体と衝突すれば、アーム61の遊端部が上昇し、その上
方に設けられているアーム下端衝突検出スイッチ62を
作動させて、爪部60の下端に物体が存在することを検
知することができる。
【0031】天井走行クレーン1,2の運搬対象である
コイルが、正しい位置に置かれ、さらに各天井走行クレ
ーン1,2に正しい位置座標が与えられていれば、爪部
60は大きな誤差なく、運搬すべきコイルの中心孔付近
に移動する。爪部60には、中心孔を確認するためのコ
イル中心孔確認用光スイッチ63,64が、上下方向に
間隔をあけて設けられている。また爪部60には、コイ
ルを確実に吊上げておくことを検出するためのコイル吊
上げ検出スイッチ65も設けられている。コイル吊上検
出スイッチ65は、コイルの中心孔を受けたことを機械
的に感知するレバー66の変位によって作動する。レバ
ー66の上下の変位は、アーム67の左右の変位として
コイル吊上げ検出スイッチ65を作動させる。さらに各
天井走行クレーン1,2には、吊下げられたコイルの重
量を検出するロードセルなどを含むコイル検知器35,
45も設けられている。天井走行クレーン1,2が運搬
すべきコイルは、その重量などの情報も与えられてお
り、コイル検知器および振れ止め装置35,45によっ
て検知される重量が、情報として与えられた重量と大き
く異なっているときには異常として認識される。
【0032】図1の構成では、2つの天井走行クレーン
1,2とも同等の自動運転可能なクレーンであるけれど
も、吊上荷重や動作機能に差異があってもよい。またク
レーン同士の間で、直接間隔を検知して衝突防止を果す
機能を設けてあれば、一方または他方の天井走行クレー
ンは、手動運転されていてもよい。また間隔検知による
衝突防止機能が備えられていなくても、倉庫全体を管理
する管理用コンピュータ30にバリアを設定する機能が
設けられていれば、クレーン同士の衝突を防止すること
ができる。さらに、倉庫3内で作業するクレーン2の台
数は、3台以上であってもよい。複数のクレーンが完全
に同一の走行範囲を有していなくても、少なくとも2つ
のクレーン同士が一部に走行範囲が重複していれば、本
発明による衝突防止方法が好適に実施される。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、移動を指
示されたクレーンの移動経路から予め定める干渉防止距
離だけ離れた干渉防止領域に設定され、他のクレーンは
この干渉防止領域内に入るような移動指令を受けないの
で、クレーン同士の衝突を確実に防止することができ
る。衝突防止のための判断は、干渉防止領域に入るか否
かで行えばよいので、干渉防止領域外であれば他のクレ
ーンも自由に移動が可能で、効率的な運搬を行うことが
できる。
【0034】また本発明によれば、複数のクレーン同士
が相互間の距離を監視し、距離に応じて減速開始および
停止を行う。クレーン自体にこのような相互間の衝突防
止のための構成を設けているので、クレーンを自動的に
運行させたり、手動操作によって運行させたりするとき
であっても、クレーン同士の衝突を確実に防ぐことがで
きる。
【0035】さらに本発明によれば、クレーン同士の移
動に対し、干渉防止領域の設定に基づく衝突防止が行わ
れ、さらにクレーン同士の間でも相互間の間隔を監視し
て衝突防止を行うので、確実な衝突防止を行い、搬送さ
れる物品の損傷なども確実に防ぐことができる。
【0036】さらにまた本発明によれば、クレーン同士
の干渉防止領域を、相対的な速度に基づいて動的に設定
するので、クレーン同士が近付くことができないデッド
スペースを極力減少させ、複数クレーンを効率的に運用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の基本的な考え方を示す簡略
化した平面図である。
【図2】図1に示す実施例の対象となる倉庫における金
属帯コイルの置場配置を示す簡略化した平面図である。
【図3】図2の金属帯コイル置場のマップである。
【図4】図1の実施例の制御のための電気的構成を示す
ブロック図である。
【図5】図1の実施例におけるコイル置場があいている
か否かを検出する基本的な考え方を示す簡略化した側面
図である。
【図6】天井走行クレーン同士の間で間隔を検知するた
めの構成を示す簡略化した側面図である。
【図7】図6の間隔検知器の構成を示す斜視図である。
【図8】天井走行クレーンにおける振れ止め制御のため
の構成を示す部分的な側面図である。
【図9】振れ止め制御の考え方の一例を説明する概念図
である。
【図10】天井走行クレーンのコイル吊下用爪部の構成
を示す部分的な側面図である。
【符号の説明】
1,2 天井走行クレーン 3 倉庫 4,5 ランウエイ 10,11,12 バリア 20 倉庫建屋 21 1段積エリア 22 2段積エリア 30 管理用コンピュータ 31,41 制御回路 33,43 間隔検知器 34,44 位置検知器 35,45 コイル検知器および振れ止め装置 50 台車 51 振れ角センサ 52 加速度計 60 爪部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の走行範囲内に設けられる複数のク
    レーン同士の衝突防止方法において、 予め定める優先順位に従って、1つのクレーンに移動経
    路を指示し、指示されたクレーンが移動を開始した後で
    は、指示された移動経路から予め定める干渉防止距離だ
    け離れた範囲が干渉防止領域として設定され、指示され
    た移動を終了するまで、他のクレーンには設定された干
    渉防止領域内に入るような移動を指示しないように制御
    することを特徴とするクレーン同士の衝突防止方法。
  2. 【請求項2】 同一の走行範囲内に設けられる複数のク
    レーン同士の衝突防止方法において、 各クレーンは、他のクレーンとの間の距離を監視しなが
    ら移動し、移動中に他のクレーンとの間の距離が予め定
    める減速開始距離以下になる時点で走行速度を減速さ
    せ、他のクレーンとの間の距離が前記減速開始距離より
    短い予め定める停止距離以下になる時点で走行を停止さ
    せるように制御することを特徴とするクレーン同士の衝
    突防止方法。
  3. 【請求項3】 同一の走行範囲内に設けられる複数のク
    レーン同士の衝突防止方法において、 予め定める優先順位に従って、1つのクレーンに移動経
    路を指示し、指示されたクレーンが移動を開始した後で
    は、指示された移動経路から予め定める干渉防止距離だ
    け離れた範囲が干渉防止領域として設定され、指示され
    た移動を終了するまで、他のクレーンには設定された干
    渉防止領域内に入るような移動を指示しないように制御
    し、 各クレーンは、他のクレーンとの間の距離を監視しなが
    ら移動し、移動中に他のクレーンとの間の距離が前記干
    渉防止距離よりも短い予め定める減速開始距離以下にな
    る時点で走行速度を減速させ、他のクレーンとの間の距
    離が前記減速開始距離より短い予め定める停止距離以下
    になる時点で走行を停止させるように制御することを特
    徴とするクレーン同士の衝突防止方法。
  4. 【請求項4】 同一の走行範囲内に設けられる複数のク
    レーンに移動経路を指示する際のクレーン同士の衝突防
    止方法において、 隣接するクレーン同士の間で、クレーン同士の相対的移
    動速度に基づいて、衝突するおそれのない最小限の距離
    を干渉防止距離として動的に設定し、 各クレーンから干渉防止距離だけ離れた範囲が干渉防止
    領域として設定され、各クレーンには他のクレーンに設
    定された干渉防止領域内に入るような移動を指示しない
    ように制御し、 隣接クレーン同士の間の距離が、クレーン同士の相対的
    移動速度に基づいて制動停止可能な最小限になる時点
    で、両クレーンに停止を指示するように制御することを
    特徴とするクレーン同士の衝突防止方法。
JP13613594A 1994-06-17 1994-06-17 クレーン同士の衝突防止方法 Withdrawn JPH082879A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009004686A1 (ja) * 2007-06-29 2010-08-26 富士通株式会社 搬送装置
KR102661711B1 (ko) * 2023-09-20 2024-04-29 주식회사 자레스 Plc 장치 기반의 크레인 충돌 방지 시스템
KR102661713B1 (ko) * 2023-09-13 2024-04-29 주식회사 자레스 크레인 충돌 방지를 위한 plc 장치 및 이의 운용방법

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