JPH08283179A - クリアランス測定用標準曲線及びクリアランス測定方法 - Google Patents

クリアランス測定用標準曲線及びクリアランス測定方法

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JPH08283179A
JPH08283179A JP7108306A JP10830695A JPH08283179A JP H08283179 A JPH08283179 A JP H08283179A JP 7108306 A JP7108306 A JP 7108306A JP 10830695 A JP10830695 A JP 10830695A JP H08283179 A JPH08283179 A JP H08283179A
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clearance
inulin
curve
vss
standard curve
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JP7108306A
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Tatsuji Kikuchi
辰次 菊地
Toyohiko Nitta
東洋彦 新田
Tomoko Ito
友子 伊藤
Kenji Kasai
健二 笠井
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縦軸及び横軸にそれぞれ特異な指標をとって
作成されるクリアランス測定用標準曲線を提供する。 【構成】 座標軸の一方に、被検物質の投与から採血ま
での時間(T)とクリアランス(CL)との積をとり、
他方に血漿中被験物質濃度(Cp)と被験物質投与量
(D)との比をとる。又は、一方に、TとCLとの積を
定常状態分布容積(Vss)で除した値をとり、他方に
CpをDとVssの比で除した値をとる。 【効果】 被検物質の単回投与及び試料の単回採血によ
る腎クリアランスの正確な測定を可能にし、患者の苦痛
や負担及び検査者の負担を著しく軽減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクリアランス測定用標準
曲線に関する。本発明による前記の標準曲線は、縦軸及
び横軸にそれぞれ特異な指標をとって作成され、被験物
質の単回投与及び試料の単回採血による腎クリアランス
の正確な測定を可能にする。
【0002】
【従来の技術】腎機能の指標の一つとして糸球体濾過値
(GFR:glomerular filtration rate)が用いられて
いる。GFRは、クレアチニンクリアランスやイヌリン
クリアランス等のクリアランス試験によって測定され
る。古くからイヌリンクリアランスがGFRの標準測定
法(Golden Standard )とされてきたが、イヌリンが日
本では医薬品として認可されておらずかつ高価であり、
更にその測定法が煩雑なため日本では普及せず、内因性
クレアチニンクリアランスが一般的に用いられている。
しかし近年、腎疾患の進行への治療が問題となり、GF
Rの絶対的な変化や長期にわたる変動をより正確に把握
することが臨床において不可欠となりつつある。イヌリ
ンはβ−D−(2→1)フルクトースからなり、末端に
非還元性グルコースを持つ直鎖フルクタンである。ダリ
アやキクイモの根茎に貯蔵されている。分子量は約50
00の白色無定型の粉末で、血漿中では蛋白と結合せ
ず、糸球体以外の尿細管で***も再吸収も受けない理想
的なGFR物質である。
【0003】イヌリンクリアランスの標準的測定法とし
て、現代臨床機能検査の腎機能検査−糸球体濾過量(三
戸康義ほか,日本臨床,Vol.37,夏季増刊号,pp.1283-
1284,1979)には、前日にイヌリンの3%溶液を調製し
ておき、初回に細胞外体液量(体重の20%)に25m
g/dlの濃度で分布するようにイヌリン50mg/k
gを30分間かけて静脈投与し、導尿後維持量(内因性
クレアチニンクリアランスより予測したGFR×0.2
5mg/min)を90分間にわたり連続静注し、30
分間毎に採血・採尿を行い、アンスロン法でイヌリンを
定量し、その濃度比からクリアランスを算出する方法が
記載されている。最近では、イヌリンを単回静注した
後、採尿することなく経時的に7回以上の採血を行い、
血漿中のイヌリン濃度を測定し、2コンパートメントモ
デルによって解析して、イヌリンクリアランスを算出す
る方法が提案されている(例えば、K.W.Florijn et a
l., Kidney International, Vol.46, pp.252-259, 1994
参照)。更に、イヌリン(5g)を単回静注した後、採
尿することなく単回採血の血漿中のイヌリン濃度を測定
し、1コンパートメントモデルによって解析して、イヌ
リンクリアランスを算出する方法(K.Jung et al., Nep
hron, Vol.59, pp.694-695, 1991)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】クリアランスは被験物
質の単位時間あたりの尿中***量を血漿中濃度に換算し
た場合の流量として表したものである。標準的測定法に
おいて、イヌリンクリアランス(CL)は、イヌリンの
尿中濃度(U)と血漿中濃度(Cp)との比、及び尿流
量(V)の積であり、次式から求められる。 CL=(U/Cp)×V この場合、イヌリンの連続静注と頻回採血に伴う苦痛に
加え、厳密な時間採尿と完全な排尿が必要であり、理想
的には膀胱カテーテル挿入下に検査が行われるので患者
の負担が大きい。検査者にとっても煩雑な測定法であ
る。その上、通常臨床的には自然排尿で採尿が行われる
ため、正確な採尿が困難な症例(非協力的な患者、排尿
困難な患者、急用などで採尿を忘れた患者、小児)など
ではこの点において誤差が最も起こりやすい。
【0005】2コンパートメントモデルを用いる単回静
注・頻回採血による方法は、採尿を必要とせず血漿中濃
度のみから測定するものである。イヌリンが完全に糸球
体濾過のみで***されるとすれば、尿中に***される被
験物質の総量は被験物質の投与量(D)に等しくなる。
被験物質の血漿中濃度(Cp)の対数を時間に対してプ
ロットすると血漿中濃度は分布相であるα相と***相で
あるβ相からなる2コンパートメントモデルに近似でき
る。イヌリンクリアランス(CL)は、イヌリンの投与
量(D)と血漿中濃度曲線下の面積(AUC)の比よ
り、次式から求められる。 CL=D/AUC この場合、採尿の負担はないが、例えば注射液約20m
l(イヌリン約5g)を約5分間かけて投与し、その後
に、時間を決めて頻回採血を行うもので、患者の負担は
大きい。
【0006】1コンパートメントモデルを用いる単回静
注・単回採血による K.Jung et al.の方法は、21人の
慢性腎疾患患者につき、先ず 99mTc−DTPA(ジエ
チレントリアミン五酢酸)を用いたアイソトープクリア
ランスを測定しておき、この値とイヌリン投与量と各時
間に対するイヌリン濃度から各時間に対するファクター
t を求める。次に、このkt とイヌリン投与量との積
をイヌリン濃度で除して各時間に対するイヌリンクリア
ランスを求める。イヌリンクリアランスとDTPA値と
の間の回帰分析を行い最適ファクターk0 を決定する。
このk0 を用いることにより、k0 とイヌリン投与量の
積を1試料のイヌリン濃度で除してイヌリンクリアラン
スを求めることができる。この場合、あるまとまった数
の患者につき予めアイソトープクリアランスとイヌリン
クリアランスを測定しておくという手間がかかる。ま
た、静注後のイヌリンの血漿中濃度を時間に対してプロ
ットすると、1コンパートメントモデルから期待される
1本の直線にならずα相とβ相の2本の直線に近似さ
れ、1コンパートメントモデルによる近似には精度的に
無理があることは明らかである。
【0007】本発明者らは、上記の問題点を解決した新
規なクリアランスの測定方法を開発するべく鋭意研究し
た結果、正常なラット、イヌ及びヒトだけでなく、様々
なレベルの腎疾患を有する多数のラット、イヌ及びヒト
について、イヌリンを単回静注(投与量D)した後の各
時間(T)において採血した血漿中イヌリン濃度(C
p)から2コンパートメントモデルにより算出したクリ
アランス(CL)の値を用いて、座標軸の一方にCLと
Tとの積をとり、座標軸の他方にCpとDとの比の値を
とってプロットすることにより、驚くべきことに、プロ
ットした点が各動物種毎に1本の曲線(CL×T−Cp
/D曲線)に収斂することを見出した。そして、このC
L×T−Cp/D曲線を用いることにより、イヌリンの
単回静注後の任意の時間に採血した1試料の血漿中イヌ
リン濃度から精度よくクリアランスを求めることができ
ることを見出した。
【0008】更に、2コンパートメントモデルにより求
められる定常状態分布容積(又は総分布容積)(Vs
s)を用いて、座標軸の一方にCL×T/Vssをと
り、他方にCp/(D/Vss)をとってプロットし直
すことにより、プロットした点が各動物毎に1本の曲線
〔CL×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕にも
収斂することを見出した。そして、このCL×T/Vs
s−Cp/(D/Vss)曲線を用いることにより、イ
ヌリンの単回静注後の任意の時間に採血した1試料の血
漿中イヌリン濃度から精度よくクリアランスを求めるこ
とができることを見出した。加えて、イヌリンの代わり
にイオタラム酸メグルミンを用いても同様の結果が得ら
れることを見出した。本発明はこうした知見に基づくも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、座標
軸の一方に、被験物質の投与から採血までの時間とクリ
アランスとの積の値をとり、座標軸の他方に血漿中被験
物質濃度と被験物質投与量との比の値をとることを特徴
とする、クリアランス測定用標準曲線(以下、第一標準
曲線と称することがある)に関する。また、本発明は、
座標軸の一方に、被験物質の投与から採血までの時間と
クリアランスとの積の値を定常状態分布容積で除した値
をとり、座標軸の他方に血漿中被験物質濃度を被験物質
投与量と定常状態分布容積の比の値で除した値をとるこ
とを特徴とする、クリアランス測定用標準曲線(以下、
第二標準曲線と称することがある)にも関する。
【0010】本発明による前記の第一標準曲線又は第二
標準曲線を用いると、例えば、被験物質を既知量(D)
で検査対象体に投与し、続いて採血して調製した血漿試
料内の被験物質濃度(Cp)を測定し、前記被験物質の
投与量(D)に対する血漿試料内の被験物質濃度(C
p)の比(Cp/D)と、前記投与から採血までの時間
(T)とを用いて、前記の第一標準曲線からクリアラン
ス(CL)、すなわち腎クリアランス(CL)を算出す
ることができる。この場合、被験物質を単回投与した
後、任意の時間に単回採血して得た血漿試料に関する被
験物質濃度(Cp)を用いるだけで高精度にクリアラン
ス(CL)を決定することができる。
【0011】更に、前記の第一標準曲線は、次の各工程
からなる被験物質クリアランスの新規な測定方法に用い
ることができる。 (1)被験物質を既知量(D)で検査対象体に投与する
工程; (2)前記の検査対象体から採血して血漿試料を調製
し、その血漿試料中の被験物質濃度(Cp)を測定する
工程; (3)前記工程(2)で得た被験物質濃度(Cp)と前
記工程(1)の被験物質投与量(D)との比(Cp/
D)を算出する工程; (4)予め作成した前記第一標準曲線から、前記工程
(3)で得た比(Cp/D)を用いて、クリアランス
(CL)と、前記投与から採血までの採血時間(T)と
の積(CL×T)の値を読みとる工程;及び (5)前記工程(4)で得た値(CL×T)を前記採血
時間(T)で除してクリアランス(CL)を算出する工
程。 この場合、被験物質を単回投与した後、任意の時間に単
回採血して得た血漿試料に関する被験物質濃度(Cp)
を用いるだけで高精度にクリアランス(CL)を決定す
ることができる。
【0012】更に、前記の第二標準曲線は、次の各工程
からなる被験物質クリアランスの新規な測定方法に用い
ることができる。 (1)被験物質を既知量(D)で検査対象体に投与する
工程; (2)前記の検査対象体から採血して血漿試料を調製
し、その血漿試料中の被験物質濃度(Cp)を測定する
工程; (3)前記工程(2)で得た被験物質濃度(Cp)を、
前記工程(1)の被験物質投与量(D)と定常状態分布
容積(Vss)との比(D/Vss)で除した値〔Cp
/(D/Vss)〕を算出する工程; (4)予め作成した前記第二標準曲線から、前記工程
(3)で得た値〔Cp/(D/Vss)〕を用いて、ク
リアランス(CL)と、前記投与から採血までの採血時
間(T)との積(CL×T)の値を定常状態分布容積
(Vss)で除した値〔(CL×T)/Vss〕を読み
とる工程;及び (5)前記工程(4)で得た値〔(CL×T)/Vs
s〕を、前記採血時間(T)と定常状態分布容積(Vs
s)の比(T/Vss)で除してクリアランス(CL)
を算出する工程。 この場合、被験物質を単回投与した後、任意の時間に単
回採血して得た血漿試料に関する被験物質濃度(Cp)
を用いるだけで高精度にクリアランス(CL)を決定す
ることができる。
【0013】前記の第一標準曲線又は第二標準曲線を用
いる前記の各測定方法は、好ましくは哺乳動物(ヒトを
除く)、例えば、イヌやネコなどのペットや、マウス、
ラット、イヌ、サル、又はモルモットなどの実験動物の
クリアランス測定に用いることができる。特にマウスや
ラットなどの小動物では、採血回数が増加すると、それ
に耐えることができずに死亡する場合が多いので、単回
採血で1回のクリアランス測定が可能な前記の方法は小
動物に与える負担を軽減することができる点で特に好ま
しい。具体的には、ペットに対してはヒトと同様の腎機
能の診断などに用いることができる。実験動物に対して
は、単回採血によって1回のクリアランス測定が可能に
なり、同一個体での腎機能の経時的評価を従来法よりも
長期的に実施することができることから、腎疾患治療用
化合物などの薬効評価やスクリーニング、各種薬剤が腎
機能に与える副作用の評価などをより精密に行う場合な
どに有用である。更に、環境や老化などによる動物の腎
機能の変化をヒトと同様に把握することができる点など
でも有用である。
【0014】本発明に用いる被験物質は体内で代謝を受
けず、糸球体濾過でのみ***され、尿細管で分泌も再吸
収もされない物質であれば特に限定されるものではな
い。このような物質として、例えばイヌリン、イオタラ
ム酸メグルミン、パラアミノ馬尿酸ナトリウム、 123
−オルソヨード馬尿酸(OIH)、 131I−OIH、
99mTc−メルカプトアセチルグリシルグリシルグリシ
ン(メルカプトアセチルトリグリシン:MAG3 )、チ
オ硫酸ナトリウム、ダイオドラスト、 125I−イオタラ
メート、 99mTc−ジエチレントリアミン五酢酸(DT
PA)、51Cr−エチレンジアミン四酢酸(EDTA)
などがある。イヌリン、イオタラム酸メグルミン、パラ
アミノ馬尿酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、又はダ
イオドラストが好ましく、イヌリン、イオタラム酸メグ
ルミン、又はパラアミノ馬尿酸ナトリウムがより好まし
く、イヌリン又はイオタラム酸メグルミンが更に好まし
い。特に好ましいのは、イヌリンである。
【0015】本発明に用いるイヌリンは特に限定される
ものではないが、例えば、ダリア、キクイモ(Helianth
us tuberosus)、又はチコリ(Chicorium intybus )の
根茎、海葱の鮮茎、若しくはカサノリ属の海藻などの天
然物より分離されるもの、又は試薬として市販されてい
るものなどいずれのものでもよい。また、Inutes
t(商品名)(Polyfructosan )も、イヌリンと同様に
用いることができる。Inutestは Inutest-Ampul
len (Polyfructosan 5.0g含有)としてLaevosan
G.m.b.H. より入手することができる。イオタラム酸メ
グルミン(すなわち、N−メチルグルカミン−5−アセ
トアミド−2,4,6−トリヨード−N−メチルイソフ
タラメート)は造影剤として知られている。例えば、コ
ンレイ注(60W/V%)(日本薬局方イオタラム酸メ
グルミン注射液)として第一製薬株式会社より入手する
ことができる。
【0016】パラアミノ馬尿酸ナトリウムは、例えば、
第一製薬(株)より注射液として入手することができ
る。123I−OIH及び 131I−OIHはヒップラン
(オルソヨード馬尿酸;OIH)を用いた被標識体であ
る。 123I−OIHは、例えば、日本メジフィジックス
社より入手することができ、 131I−OIHは第一ラジ
オアイソトープ研究所より入手することができる。99m
Tc−MAG3 はメルカプトアセチルグリシルグリシル
グリシン(メルカプトアセチルトリグリシン)を 99m
cで標識した物質である。例えば、TechneScan MAG3
して、米国マリンクロット社より入手することができ
る。チオ硫酸ナトリウムは、例えば、重金属中毒の解毒
剤の一種であるデトキソールとして萬有製薬(株)より
入手することができる。
【0017】ダイオドラストはピリジンから誘導した沃
素化合物である。99mTc−DTPAはジエチレントリ
アミン五酢酸(DTPA)を 99mTcで標識した物質で
ある。例えば、テクネDTPAキットとして、第一ラジ
オアイソトープ研究所より入手することができる。51
r−EDTAはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を
51Crで標識した物質である。
【0018】本発明の第一標準曲線及び第二標準曲線
は、通常、哺乳動物のクリアランス(腎クリアランス)
の測定に用いられ、好ましくはマウス、ラット、イヌ、
サル、モルモット、又はヒトのクリアランス測定に用い
られる。本発明の第一標準曲線及び第二標準曲線を用い
ると、1試料の血漿中被験物質濃度を測定することによ
り、クリアランスを測定することができる。ここで1試
料とは、被験物質を単回投与した後の任意の時間に単回
採血して得た血漿である。被験物質の単回投与は、通
常、静脈内投与すなわち静注である。被験物質の投与量
に応じて、点滴あるいは注射のいずれも用いることがで
きる。投与量は、被験物質により、動物種により異な
る。各被験物質に適当した投与量を選択することができ
る。
【0019】被験物質としてイヌリンを用いる場合、投
与量は例えば、ラットでは通常30〜300mg/k
g、イヌでは通常5〜200mg/kg、ヒトでは10
〜200mg/kgである。被験物質としてイオタラム
酸メグルミンを用いる場合、投与量は例えば、ラットで
は通常30〜300mg/kg、イヌでは通常5〜20
0mg/kg、ヒトでは10〜200mg/kgであ
る。
【0020】単回採血は、静注後の任意に設定した時間
に採血を行う。採血部位は静脈でも動脈でもいずれでも
よいが、静脈が好ましい。投与から採血までの採血時間
は、特に限定されないが、通常0.1〜5時間、好まし
くは0.5〜2時間である。採血量は、被験物質によ
り、動物種により、更に投与量により異なるが、それぞ
れの場合に適当な採血量を選択することができる。例え
ば、被験物質としてイヌリンを用いる場合、採血量は例
えばラットで通常0.1〜2ml、好ましくは0.5〜
1ml、イヌでは通常0.5〜5ml、好ましくは0.
5〜2ml、ヒトでは通常0.5〜5ml、好ましくは
0.5〜2mlである。被験物質としてイオタラム酸メ
グルミンを用いる場合、採血量は例えばラットで通常
0.1〜2ml、好ましくは0.5〜1ml、イヌでは
通常0.5〜5ml、好ましくは0.5〜2ml、ヒト
では通常0.5〜5ml、好ましくは0.5〜2mlで
ある。採取した血液は直ちに血漿分離を行う。
【0021】血漿中被験物質濃度の測定には、各被験物
質に応じてそれぞれに適した測定法を用いることができ
る。例えば、血漿中イヌリン濃度の測定には、次のよう
な測定法を用いることができる。イヌリンは、分子量5
000程度の高分子化合物(ポリフルクトサン)であ
り、分子量分布が広いため、そのままで分析を行うのは
困難である。そこで、ポリフルクトサンであるイヌリン
を酸性加水分解してフルクトースに変換し、こうして得
られたフルクトースを各種の方法で定量する。フルクト
ースの定量法には、例えば、(A)高速液体クロマトグ
ラフィー及びパルス型電気化学検出器による測定方法
(曽我朋義、月刊フードケミカル、1991年12月
号、44〜48頁)、(B)酵素的測定方法(特開昭62
-205799 号公報、H.F.Kuenle et al., Nephron, Vol.6
2, pp.104-107, 1992、EP 0021310A1、D.F.Day et a
l., Ann.N.Y.Acad.Sci.(USA), Vol.434, pp.504-507, 1
984 )、(C)発色法(H.D.Harrison, Proc.Soc.Exp.B
iol.Med., Vol.49, pp.111-114, 1942、G.F.Schreiner,
Proc.Soc.Exp.Biol.Med., Vol.74, pp.117-120, 195
0、W.D.Davidson et al., J.Lab.Clin.Med., Vol.62, p
p.351-356, 1963)を挙げることができる。本発明にお
いては、(A)又は(B)の方法を用いるのが好まし
く、感度及び定量性が良好であるので(A)の方法を用
いるのがより好ましい。
【0022】本発明のクリアランスの測定方法において
は、血漿中イヌリン濃度の測定に特に好ましく用いられ
るのは、本発明者らが発明したイヌリンの新規な測定方
法(特願平6−43115号公報)である。これは、血
漿からグルコース及びフルクトースを膜により除去した
後、酸性加水分解処理を行い、イヌリンをフルクトース
にして、フルクトースを定量する方法である。なお、イ
ヌリンの定量法として従来一般に用いられているのは、
発色剤としてアンスロンを用いるアンスロン法である。
【0023】血漿中イオタラム酸メグルミン濃度の測定
方法としては、例えば、血漿100μlに0.1N H
Cl−メタノール(1:9)混合液400μlを加えて
よく混合し、遠心分離して得た上清を液体クロマトグラ
フィーで分析する方法を用いることができる。また、血
漿中のパラアミノ馬尿酸ナトリウムの濃度を測定する場
合には、例えば、除タンパク質処理の後、上清を液体ク
ロマトグラフィーで分析する方法を用いることができ
る。更に、血漿中の 123I−OIH、 131I−OIH、
99mTc−MAG3125I−イオタラメート、 99m
c−DTPA、51Cr−EDTAの濃度は、例えば、ガ
ンマーカウンターにより測定することができる。また、
血漿中のチオ硫酸ナトリウム又はダイオドラストの濃度
を測定する場合には、例えば、除タンパク質処理の後、
指示薬にデンプンを用いてヨウ化カリウムによる滴定方
法を用いることができる。
【0024】次に、本発明による第一標準曲線及び第二
標準曲線の作成方法を以下に説明する。腎機能が正常な
健常哺乳動物から様々なレベルの腎疾患を有する哺乳動
物までの多数の哺乳動物について、被験物質を単回静注
(投与量D)し、その後の各時間(T)において採血し
た血漿中被験物質濃度(Cp)から2コンパートメント
モデルにより算出したクリアランス(CL)の値を用い
て、座標軸の一方にCLとTとの積の値をとり他方にC
pとDとの比の値をとってプロットすることにより、プ
ロットした点が各動物種毎に1本の曲線(CL×T−C
p/D曲線)に収斂することは、本発明者らにより初め
て見出された事実である。更に、2コンパートメントモ
デルにより求められる定常状態分布容積(又は総分布容
積)(Vss)を用いて、座標軸の一方にCL×T/V
ssをとり他方にCp/(D/Vss)をとってプロッ
トし直すことにより、プロットした点が各動物毎に1本
の曲線〔CL×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲
線〕に収斂することも、本発明者らによりはじめて見出
された事実である。
【0025】(a)2コンパートメントモデルによるク
リアランスの求め方(従来法) 被験物質を単回静注した後、通常静注後4〜6時間後迄
の間に4時点以上で採血を行い、測定した血漿中被験物
質濃度(Cp)を時間(T)に対してプロットする。単
位時間に尿中に***される被験物質量(dU)は血漿中
被験物質濃度(Cp)とクリアランス(CL)の積(d
U=CL×Cp)として表すことができる。このdU=
CL×Cpから
【外1】 を導くと、左辺の
【外2】 は尿中に***される総量であるから、これは被験物質投
与量(D)に等しくなる。また、
【外3】 は血漿中被験物質濃度曲線下の面積(AUC)となる。
従って、
【外4】 はD=CL×AUCと書き直すことができ、クリアラン
スは CL=D/AUC となる。
【0026】血漿中被験物質濃度(Cp)を時間(T)
に対してプロットした曲線は分布相であるα相と***相
であるβ相からなる後述の2コンパートメントモデル
〔Cp=A×exp(−αT)+B×exp(−βT)〕に近似
できる。この近似曲線を推定して、AUCを求めること
により、D/AUCとしてCLが算出される。近似曲線
の推定とCLの算出は、公知のコンピュータソフトを用
いて行うことができる。例えば、山岡 清著、マイコン
による薬物体内動態解析法、100〜105頁、南江堂
(1984)参照。
【0027】前記の山岡の著書により、2コンパートメ
ントモデルについて簡単に説明する。投与した被験物質
は体循環系とほぼ平衡にあるとみなせる部位(コンパー
トメント1)に入り直ちに平衡に達する。次いで、体循
環系と非平衡にある部位(コンパートメント2)への移
行(速度定数k12)とコンパートメント2から1への移
行(速度定数k21)並びにコンパートメント1からの消
失(速度定数ke )が起こる。コンパートメント1と2
からの被験物質の消失速度式を解くことにより、Cp=
A×exp(−αT)+B×exp(−βT)が導かれ
る。なお、A、B、α、及びβは、定数である。コンパ
ートメント1の分布容積(V1)はV1=D/(A+
B)で、コンパートメント2の分布容積(V2)はV2
=V1×k12/k21で、定常状態分布容積(Vss)は
Vss=V1+V2で算出される。また、AUC=A/
α+B/βである。これら各個体についてのパラメータ
はすべて前記コンピュータソフトにより算出される。
【0028】(b)第一標準曲線〔CL×T−Cp/D
曲線〕の作成(本発明) 前項(a)で用いた各個体について、前項(a)で得た
CL(ml/min)にT(min)を掛けた値を横軸
にとり、T(min)に対応するCp(mg/dl)を
D(mg)で除した値を縦軸にとって、プロットする。
こうすることにより、横軸は〔ml〕、縦軸は〔1/d
l〕の次元となり、無次元化に近い変換をしたことにな
る。なお、縦軸と横軸のとり方を逆にしてもよい。この
プロットは、前項(a)で得たT−(Cp)曲線に似た
2相の曲線になるので、前記2コンパートメントモデル
の近似曲線を求めるためのコンピュータソフトを用いて
同様にして、近似曲線を求めることができる。更に、近
似曲線を求める有用なコンピュータソフトとしては、例
えば、Micromath社のSCIENTIST(T
M)がある。
【0029】本発明者らは、このようにして作成したC
L×T−Cp/D曲線が、動物種毎にそれぞれ一種類の
標準曲線に収斂することを見出した。従って、予め各動
物種毎に第一標準曲線〔CL×T−Cp/D曲線〕を作
成しておけば、この曲線を用いて、個々の被検対象動物
に被験物質を単回投与した後、任意の時間後に採血した
1試料の血漿中被験物質濃度(Cp)からクリアランス
を算出することができることを見出した。即ち、血漿中
被験物質濃度(Cp)と被験物質投与量(D)との比の
値を算出し、この値を用いてCL×T−Cp/D曲線か
らクリアランス(CL)と採血時間(T)の積が求ま
る。この値を採血時間(T)で除すことによりクリアラ
ンス(CL)を算出することができる。
【0030】(c)第二標準曲線〔CL×T/Vss−
Cp/(D/Vss)曲線〕の作成(本発明) 前項(a)で用いた各個体について、前項(a)で得た
CL(ml/min)にT(min)を掛けた値をVs
s(ml)で除した値を横軸にとり、T(min)に対
応するCp(mg/dl)をD(mg)とVss(d
l)の比の値で除した値を縦軸にとって、プロットす
る。こうすることにより、横軸、縦軸ともに無次元とな
る。なお、縦軸と横軸のとり方を逆にしてもよい。この
プロットも、前項(a)で得たT−(Cp)曲線に似た
2相の曲線になるので、前記第一標準曲線と同様にし
て、近似曲線を求めることができる。
【0031】本発明者らは、このようにして作成したC
L×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線も、動物種
毎にそれぞれ一種類の標準曲線に収斂することを見出し
た。従って、予め各動物種毎に第二標準曲線〔CL×T
/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕を作成しておけ
ば、この曲線を用いて、個々の被検対象動物に被験物質
を単回投与した後、任意の時間後に採血した1試料の血
漿中被験物質濃度(Cp)及び定常状態分布容積(Vs
s)からクリアランスを算出することができることを見
出した。
【0032】ここで、単回採血におけるVssは、クリ
アランス測定の対象である哺乳動物の体重(BW)から
次の算式を用いて推定する。 Vss=BW×Ks Ksは体重をVssに換算する換算係数である。この場
合、哺乳動物の密度を1g/cm3 と仮定する。Ksは
動物種毎に異なる値であり、実験的に求められる。即
ち、できるだけ多数の各個体についてのCp−T曲線か
ら各個体についてのVssを求め、各個体の体重BWで
割った値を平均して得られる値である。例えば本発明の
実施例の範囲内ではラットのKsは0.260、イヌの
Ksは0.176と求められた(実施例10、11参
照)。なお、ヒトのKsは0.2といわれている。第二
標準曲線〔CL×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲
線〕を用いてクリアランスを算出するには、先ず被験物
質投与量(D)と上式で算出したVssの比の値で血漿
中被験物質濃度(Cp)を除してCp/(D/Vss)
を算出し、この値を用いて曲線からCL×T/Vssの
値を読みとる。この値にVss/Tを乗ずることにより
クリアランス(CL)が算出される。
【0033】本発明においては、第一標準曲線〔CL×
T−Cp/D曲線〕を用いる方法と第二標準曲線〔CL
×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕を用いる方
法のいずれを用いることもできるが、無次元化している
点で、後者の方法が好ましい。腎機能が低下するとクリ
アランスが低下する。本発明による第一標準曲線又は第
二標準曲線は、腎機能が低下する各種疾患、例えば腎疾
患及びその他の異常の診断に利用することができる。ク
リアランス低下をもたらす各種疾患及びその他の異常の
例としては、急性腎不全、慢性腎不全、腎硬化症(高血
圧)、腎盂炎、急性糸球体腎炎、多発性骨髄腫、ナトリ
ウム欠乏、ショック、出血、ノルエピネフリン投与、又
は夜尿症等を挙げることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1:ラットにおける第一標準曲線〔CL×T−C
p/D曲線〕の作成 ラットとしては雌性SDラット(体重220〜340
g)を用いた。正常ラット3匹(ラットNo.N−1〜
3)、片側腎臓摘出ラット2匹(ラットNo.Uni−
1、2)、及び腎動脈分枝結紮ラット10匹(ラットN
o.CRF−1〜10)からなる合計15匹のラットを
用いた。ラットの腹腔内にネンブタール(45mg/k
g)を投与して麻酔した。麻酔ラットの左右頸静脈の予
定切開部を剃毛した後、37℃のプレート上に固定し
た。次いで、呼吸不全防止のためラットの気管を切開し
てポリエチレンチューブを挿入した。ラットの左頸静脈
より採血(0.2ml)し、病態把握のため血清クレア
チニン値(Cr)及び血中尿素窒素値(BUN)を測定
した。表1に各ラットのCrとBUNを示す。
【0035】
【表1】
【0036】1mlシリンジを用いて10%イヌリン溶
液(0.5ml、50mg、USP−米国製)をラット
の右頸静脈内に投与した。採血時間は腎不全状態により
若干異なるが、投与後3時間までの間に5回の採血(1
回0.2ml)を行い、直ちに血漿を分離した。採血時
間の典型例は、投与後5分、30分、60分、120
分、及び180分である。血漿中イヌリン濃度測定は次
のように行った。先ず、分画分子量1000の再生セル
ロース膜で血漿を透析後、5%トリクロロ酢酸を加えて
遠心分離によりタンパク質除去上澄みを得た。上澄みに
12N硫酸を加えて(最終濃度約1N)、60℃で5時
間加水分解した。加水分解液に固体炭酸バリウムを加え
て中和した。中和試料中のイヌリン量を高速液体クロマ
トグラフ/パルス型電気化学検出システム(DIONE
X製BIO・LC)により測定し、血漿中イヌリン濃度
を算出した。
【0037】得られた血漿中イヌリン濃度(Cp)を採
血時間(T)に対してプロットし、山岡 清著「マイコ
ンによる薬物体内動態解析法」100〜105頁、南江
堂(1984)に従い、2コンパートメントモデルによ
る近似曲線を推定した。曲線下面積(AUC)を求め、
投与量D=50mgを用いて、イヌリンクリアランス
(CL)を CL=D/AUC で算出した。ここで得たCL(ml/min)にT(m
in)を掛けた値を横軸にとり、T(min)に対応す
るCp(mg/dl)をD(mg)で割った値を縦軸に
とって、プロットした。これらの点は1本の曲線で近似
されることが図1より明らかである。近似曲線は解析ソ
フトSCIENTIST(Micromath社より入
手)により求めた。なお、図1(及び以下の図2〜図
7)において、A、B、α、及びβは、定数であり、E
±nは
【外5】 を示す。
【0038】実施例2:イヌにおける第一標準曲線〔C
L×T−Cp/D曲線〕の作成 正常1頭(イヌNo.1919)、腎動脈分枝結紮(腎
不全モデル)3頭(イヌNo.1367、1253、1
104)、及び片側腎臓摘出1頭(イヌNo.963)
の合計5頭の雌性ビーグル犬(体重8.5〜14kg)
を用いた。各ビーグル犬に3%イヌリン含有イオタラメ
ート溶液を前肢静脈より0.3ml/kgを単回投与し
た。投与後間隔をあけて5回の採血を行い、以下実施例
1と同様の操作によりCL×T−Cp/D曲線を作成し
た。採血時間は正常ビーグル犬について、例えば、5
分、20分、40分、60分、及び90分とし、他のビ
ーグル犬について、例えば、5分、40分、80分、1
20分、及び180分とした。結果を図2に示す。
【0039】実施例3:ヒトにおける第一標準曲線〔C
L×T−Cp/D曲線〕の作成 下記の3文献記載のグラフから必要なデータを読みと
り、以下実施例1と同様の操作により曲線を作成した。 (1)T.I.Ruo et al., Clinica Chimica Acta, Vol.20
4, pp.217-222(1991) のFig.2: 正常ヒト1名(ヒトN
o.ヒト2)にイヌリン1.95gを5分間で静脈内に
単回投与後の血漿中イヌリン濃度を投与後8時間まで1
8点プロットしたものである。 (2)H.F.Kuehnle et al., Nephron, Vol.62, pp.104-
107(1992) のFig.1,2:健常人1名(ヒトNo.ヒト3)
及び腎疾患患者1名(ヒトNo.ヒト4)につき、イヌ
リン5gを静脈内に単回投与後の血清中イヌリン濃度を
投与後4時間まで9点ずつプロットしたものである。 (3)K.Jung et al., Clin. Chem., Vol.38, pp.403-4
07(1992)のFig.1: 本態性高血圧、真性糖尿病、間質性
腎炎、慢性糸球体腎炎を含む各種疾患の患者21名(女
性12名、男性9名、平均年齢38歳)につき、イヌリ
ン5gを静脈内に単回投与後の血清中イヌリン濃度を投
与後4時間まで8回ずつ測定したものの内の1例(ヒト
No.1)についてプロットしたものである。結果を図
3に示す。
【0040】実施例4:ラットにおけるイヌリンクリア
ランスの測定(第一標準曲線を用いる方法) 実施例1で得た第一標準曲線(図1)を用いて、実施例
1のラット15匹の各採血時間(5分の値を除く)に対
するデータから本発明方法によるクリアランスを算出し
た。即ち、各採血時間に対応する血漿中イヌリン濃度
(Cp)とイヌリン投与量(D)との比の値を算出し、
この値を用いて第一標準曲線からクリアランス(CL)
と採血時間(T)の積が求まる。この値を採血時間
(T)で除すことによりクリアランス(CL)が算出さ
れる。結果を実施例1において得られた従来法(AUC
法)によるクリアランスと対比して表2に示す。本発明
の第一標準曲線を用いる方法によるクリアランスと従来
法によるクリアランスの比の値を平均すると、1.04
となり、従来法とほぼ同じ値が得られることがわかっ
た。なお前記比の値の標準偏差値は平均値の15.1%
であった。
【0041】
【表2】
【0042】実施例5:イヌにおけるイヌリンクリアラ
ンスの測定(第一標準曲線を用いる方法) 実施例2で得た第一標準曲線(図2)を用いて、実施例
2のイヌ5頭(No.1919と1367については2
カ月の間隔をおいて2回の試験を行った)の各採血時間
(5分の値を除く)に対するデータから本発明の第一標
準曲線を用いる方法によるクリアランスを算出した。即
ち、各採血時間に対応する血漿中イヌリン濃度(Cp)
とイヌリン投与量(D)との比の値を算出し、この値を
用いて第一標準曲線からクリアランス(CL)と採血時
間(T)の積が求まる。この値を採血時間(T)で除す
ことによりクリアランス(CL)が算出される。結果を
実施例2において得られた従来法(AUC法)によるク
リアランスと対比して表3に示す。本発明の第一標準曲
線を用いる方法によるクリアランスと従来法によるクリ
アランスの比の値を平均すると、1.043となり、従
来法とほぼ同じ値が得られることがわかった。なお前記
比の値の標準偏差値は平均値の17.3%であった。
【0043】
【表3】
【0044】実施例6:ヒトにおけるイヌリンクリアラ
ンスの測定(第一標準曲線曲線を用いる方法) 実施例3で得た第一標準曲線(図3)を用いて、実施例
3のヒト4例の各採血時間に対するデータから本発明の
第一標準曲線を用いる方法によるクリアランスを算出し
た。即ち、各採血時間に対応する血漿中イヌリン濃度
(Cp)とイヌリン投与量(D)との比の値を算出し、
この値を用いて第一標準曲線からクリアランス(CL)
と採血時間(T)の積が求まる。この値を採血時間
(T)で除すことによりクリアランス(CL)が算出さ
れる。結果を実施例3において得られた従来法(AUC
法)によるクリアランスと対比して表4に示す。本発明
の第一標準曲線を用いる方法によるクリアランスと従来
法によるクリアランスの比の値を平均すると、1.06
8となり、従来法とほぼ同じ値が得られることがわかっ
た。なお前記比の値の標準偏差値は平均値の20.5%
であった。
【0045】
【表4】
【0046】実施例7:ラットにおける第二標準曲線
〔CL×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕の作
実施例1で用いた各個体についてCp−T曲線から求ま
る定常状態分布容積(Vss)(実施例10の表5参
照)と実施例1の各パラメータから各個体の各採血時間
に対応するCL×T/VssとCp/(D/Vss)と
を算出し、これらの値をプロットして図4を得た。これ
らの点は1本の曲線で近似されることが図4より明らか
である。近似曲線は解析ソフトSCIENTIST(M
icromath社より入手)により求めた。
【0047】実施例8:イヌにおける第二標準曲線〔C
L×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕の作成 実施例2で用いた各個体についてCp−T曲線から求ま
る定常状態分布容積(Vss)(実施例11の表7参
照)と実施例2の各パラメータから各個体の各採血時間
に対応するCL×T/VssとCp/(D/Vss)と
を算出し、これらの値をプロットして図5を得た。これ
らの点は1本の曲線で近似されることが図5より明らか
である。近似曲線は解析ソフトSCIENTIST(M
icromath社より入手)により求めた。
【0048】実施例9:ヒトにおける第二標準曲線〔C
L×T/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕の作成 実施例3で用いた各個体についてCp−T曲線から求ま
る定常状態分布容積(Vss)と実施例3の各パラメー
タから各個体の各採血時間に対応するCL×T/Vss
とCp/(D/Vss)とを算出し、これらの値をプロ
ットして図5を得た。これらの点は1本の曲線で近似さ
れることが図5より明らかである。近似曲線は解析ソフ
トSCIENTIST(Micromath社より入
手)により求めた。
【0049】実施例10:ラットにおけるイヌリンクリ
アランスの測定〔第二標準曲線を用いる方法〕 実施例7で得た第二標準曲線(図4)を用いて、実施例
1のラット15匹の各採血時間(5分の値を除く)に対
するデータから本発明の第二標準曲線を用いる方法によ
るクリアランスを算出した。各ラットの体重(BW)か
らVssを推定するためには、換算計数Ks=Vss/
BWを求めておく必要があるが、実施例1において従来
法(AUC法)において求められた各ラットのVssと
BWから各ラットのVss/BWを求め、その平均値
を、本発明の第二標準曲線を用いる方法の換算計数Ks
とした。結果を表5に示す。
【0050】
【表5】 ラットNo. BW (g) Vss (ml) Vss/BW N -1 249 106.0 0.426 N -2 250 60.9 0.244 N -3 266 62.9 0.236 Uni-1 271 68.5 0.253 Uni-2 244 55.7 0.228 CRF-1 251 54.8 0.218 CRF-2 294 96.8 0.329 CRF-3 306 81.0 0.265 CRF-4 304 61.9 0.204 CRF-5 246 64.1 0.261 CRF-6 245 70.4 0.287 CRF-7 294 66.2 0.225 CRF-8 335 76.1 0.227 CRF-9 328 74.5 0.227 CRF-10 228 62.0 0.272 平均値 0.260 標準偏差 0.056
【0051】Ks=0.260として各ラットのBWか
らVssを0.260×BWで推定する。このVssと
CpとDからCp/(D/Vss)を算出し、この値を
用いて第二標準曲線(図4)からCL×T/Vssが求
まる。この値にT/Vssで割ることによりクリアラン
ス(CL)が算出される。結果を実施例1において得ら
れた従来法(AUC法)によるクリアランスと対比して
表6に示す。本発明の第二標準曲線を用いる方法による
クリアランスと従来法によるクリアランスの比の値を平
均すると、1.026となり、従来法とほぼ同じ値が得
られることがわかった。なお前記比の値の標準偏差値は
平均値の14.0%であった。
【0052】
【表6】
【0053】実施例11:イヌにおけるイヌリンクリア
ランスの測定〔第二標準曲線を用いる方法〕 実施例8で得た第二標準曲線(図5)を用いて、実施例
2のイヌ5匹の各採血時間(5分の値を除く)に対する
データから本発明の第二標準曲線を用いる方法によるク
リアランスを算出した。各イヌの体重(BW)からVs
sを推定するためには、換算計数Ks=Vss/BWを
求めておく必要があるが、実施例2において従来法(A
UC法)において求められた各イヌのVssとBWから
各イヌのVss/BWを求め、その平均値を、本発明の
第二標準曲線を用いる方法の換算計数Ksとした。結果
を表7に示す。
【0054】
【表7】 イヌNo. BW (g) Vss (ml) Vss/BW 1367 10000 2510 0.251 1919 12500 1545 0.124 1367 8500 2185 0.257 1919 13000 1950 0.150 1253 10000 1544 0.154 1104 14000 1934 0.138 963 10000 1544 0.154 平均値 0.176 標準偏差 0.051
【0055】Ks=0.176として各イヌのBWから
Vssを0.176×BWで推定する。このVssとC
pとDからCp/(D/Vss)を算出し、この値を用
いて第二標準曲線(図5)からCL×T/Vssが求ま
る。この値にT/Vssで割ることによりクリアランス
(CL)が算出される。結果を実施例2において得られ
た従来法(AUC法)によるクリアランスと対比して表
8に示す。本発明の第二標準曲線を用いる方法によるク
リアランスと従来法によるクリアランスの比の値を平均
すると、1.065となり、従来法とほぼ同じ値が得ら
れることがわかった。なお前記比の値の標準偏差値は平
均値の17.2%であった。
【0056】
【表8】
【0057】なお、ヒトについては文献から体重の値が
不明であるので、実施例9で得た第二標準曲線(図6)
からのクリアランスの算出は行わなかった。
【0058】実施例12:被験物質としてイオタラム酸
メグルミンを用いた場合の、イヌにおける第一標準曲線
の作成 正常1頭(イヌNo.1919)及び腎動脈分枝結紮
(腎不全モデル)3頭(イヌNo.1367,125
3,1104)の合計4頭の雌性ビーグル犬(体重8.
5〜14kg)を用いた。各ビーグル犬に3%イヌリン
含有イオタラメート溶液0.3ml/kgを前肢静脈よ
り単回投与した。3%イヌリン含有イオタラメート溶液
中のイオタラム酸メグルミンはコンレイ注(60W/V
%)〔日本薬局方イオタラム酸メグルミン注射液;第一
製薬(株)製〕を生理食塩水で希釈して濃度3%に調製
して用いた。投与後、間隔をあけて5回の採血を行い、
直ちに血漿を分離した。採血時間は正常ビーグル犬につ
いて、例えば、5分、20分、40分、60分、及び9
0分とし、他のビーグル犬について、例えば、5分、4
0分、80分、120分、及び180分とした。血漿中
イオタラム酸メグルミン濃度測定は次のように行った。
イヌの血漿100μlに0.1N−HCl−メタノール
(1:9)の混合液400μlを加えてよく混合し、1
6,000rpmで10分間遠心分離した。得られた上
清を液体クロマトグラフィーで分析した。液体クロマト
グラフィーのカラムはトーソーODS−80TM(4.
6×150mm,40C)を用い、移動相は4%アセト
ニトリル水溶液(1リットル)にリン酸(5ml)とギ
酸アンモニウム(1.0g)を溶解した溶液を用いた。
検出は235nmの紫外線吸収によって行った。以下、
実施例1と同様の操作により第一標準曲線〔CL×T−
Cp/D曲線〕を作成した。結果を図7に示す。
【0059】実施例13:イヌにおけるイオタラム酸メ
グルミンクリアランスの測定方法(第一標準曲線を用い
る方法) 実施例12で得た第一標準曲線(図7)を用いて、実施
例12のイヌ4頭(No.1919と1367について
は2ヶ月の間隔をおいて2回の試験を行った)の各採血
時間(5分の値を除く)に対するデータから、本発明の
第一標準曲線を用いる方法によるクリアランスを算出し
た。すなわち、各採血時間に対応する血漿中イオタラム
酸メグルミン濃度(Cp)とイオタラム酸メグルミン投
与量(D)との比の値を算出し、この値を用いて第一標
準曲線からクリアランス(CL)と採血時間(T)の積
が求められる。この値を採血時間(T)で除すことによ
りクリアランス(CL)が算出される。結果を実施例1
2において得られた従来法(AUC法)によるクリアラ
ンスと対比して表9に示す。本発明の第一標準曲線を用
いる方法によるクリアランスと従来法によるクリアラン
スの比の値を平均すると、1.044となり、従来法と
ほぼ同じ値が得られることがわかった。なお、前記比の
値の標準偏差値は平均値の21.6%であった。
【0060】
【表9】
【0061】実施例14:ラットにおける従来法(クレ
アチニンクリアランス)と本発明〔第一標準曲線又は第
二標準曲線を用いる方法〕との比較 実施例1で得た第一標準曲線(図1)又は実施例7で得
た第二標準曲線(図4)を用いて、実施例1や7で曲線
作成に用いたラットとは異なるラットにおけるイヌリン
クリアランスの測定を行い、従来法によるクレアチニン
クリアランスの値と比較した。ラット(雌性SDラッ
ト)は腎動脈分枝結紮ラット7匹を用いた。イヌリン投
与は実施例1と同様に行い、投与から113分後又は1
14分後に0.2ml採血し、直ちに血漿を分離した。
血漿中イヌリン濃度測定は実施例1と同様に行った。各
曲線からのイヌリンクリアランスの読み取りは、実施例
4及び実施例10と同様に行った。
【0062】従来法によるクレアチニンクリアランスの
測定は次のように実施した。エーテル麻酔下でラットの
頸動脈から0.25ml採血し、ヘパリン入りスピッツ
管に採取し、直ちに血漿を分離した。一方、尿代謝ケー
ジを用いて24時間蓄尿し、尿量を正確に量った。血漿
中及び尿中のクレアチニン濃度はCreatinineAnalyzer 2
(BECKMAN社)で測定した。得られたデータより、次式
によりクレアチニンクリアランス(CCr)を算出し
た。 CCr=24時間の尿量(ml/24×60min)×
尿中クレアチニン濃度/血漿中クレアチニン濃度 結果を表10及び表11に示す。本発明の第一標準曲線
又は第二標準曲線を用いると、従来法のように尿採取を
行うことなく、単回投与及び単回採血により、従来法と
よく一致するクリアランス値を得ることができた。
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】実施例15:イヌにおける従来法(AUC
法)と本発明〔第一標準曲線又は第二標準曲線を用いる
方法〕との比較 実施例2で得た第一標準曲線(図2)又は実施例8で得
た第二標準曲線(図5)を用いて、実施例2や8で曲線
作成に用いたイヌとは異なるイヌ、あるいは同じイヌで
も前記各曲線作成時とは異なる時期におけるイヌリンク
リアランスの測定を行い、従来法(AUC法)によるイ
ヌリンクリアランスの値と比較した。正常1頭(イヌN
o.1919)及び片側腎臓摘出5頭の合計6頭の雌性
ビーグル犬を用いた。イヌリン投与及び採血は実施例2
と同様に行い、血漿中イヌリン濃度測定は実施例1と同
様に行った。各曲線からのイヌリンクリアランスの読み
取りは、実施例5及び実施例11と同様に行った。
【0066】従来法(AUC法)によるイヌリンクリア
ランスの測定は実施例1と同様に行った。結果を表12
及び表13に示す。本発明の第一標準曲線又は第二標準
曲線を用いると、従来法(AUC法)のように頻回採血
を行うことなく、単回投与及び単回採血により、従来法
とよく一致するクリアランス値を得ることができた。
【0067】
【表12】
【0068】
【表13】
【0069】
【発明の効果】本発明の第一標準曲線又は第二標準曲線
を用いると、採尿を必要とせず、また採血時間を任意に
選択しながら、単回静注及び単回採血によりクリアラン
スを精度よく測定することができる。更に、イヌリンク
リアランスを測定する場合、感度のよい血漿中イヌリン
濃度測定法と組み合わせることによりイヌリン投与量を
減らすこともできる。こうして患者の苦痛や負担及び検
査者の負担を著しく軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラットにおける本発明の第一標準曲線〔CL×
T−Cp/D曲線〕である。
【図2】イヌにおける本発明の第一標準曲線〔CL×T
−Cp/D曲線〕である。
【図3】ヒトにおける本発明の第一標準曲線〔CL×T
−Cp/D曲線〕である。
【図4】ラットにおける本発明の第二標準曲線〔CL×
T/Vss−Cp/(D/Vss)〕曲線である。
【図5】イヌにおける本発明の第二標準曲線〔CL×T
/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕である。
【図6】ヒトにおける本発明の第二標準曲線〔CL×T
/Vss−Cp/(D/Vss)曲線〕である。
【図7】被験物質としてイオタラム酸メグルミンを用い
た場合の、イヌにおける本発明の第一標準曲線〔CL×
T−Cp/D曲線〕である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 クリアランス測定用標準曲線及びクリ
アランス測定方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】本発明のクリアランスの測定方法において
は、血漿中イヌリン濃度の測定に特に好ましく用いられ
るのは、本発明者らが発明したイヌリンの新規な測定方
法(特願平7−53297号明細書)である。これは、
血漿からグルコース及びフルクトースを膜により除去し
た後、酸性加水分解処理を行い、イヌリンをフルクトー
スにして、フルクトースを定量する方法である。なお、
イヌリンの定量法として従来一般に用いられているの
は、発色剤としてアンスロンを用いるアンスロン法であ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】
【表10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】
【表11】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座標軸の一方に、被験物質の投与から採
    血までの時間とクリアランスとの積の値をとり、座標軸
    の他方に血漿中被験物質濃度と被験物質投与量との比の
    値をとることを特徴とする、クリアランス測定用標準曲
    線。
  2. 【請求項2】 座標軸の一方に、被験物質の投与から採
    血までの時間とクリアランスとの積の値を定常状態分布
    容積で除した値をとり、座標軸の他方に血漿中被験物質
    濃度を被験物質投与量と定常状態分布容積の比の値で除
    した値をとることを特徴とする、クリアランス測定用標
    準曲線。
JP7108306A 1995-04-07 1995-04-07 クリアランス測定用標準曲線及びクリアランス測定方法 Pending JPH08283179A (ja)

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CA002173401A CA2173401A1 (en) 1995-04-07 1996-04-03 Apparatus, method, computer program product and standard curve for measuring clearance
KR1019960010370A KR960037017A (ko) 1995-04-07 1996-04-06 클리어런스 측정용 장치, 방법, 컴퓨터프로그램제품 및 표준곡선
EP96302467A EP0740252A2 (en) 1995-04-07 1996-04-09 Apparatus, method, and standard curve for measuring clearance

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999009411A1 (fr) * 1997-08-20 1999-02-25 Kyowa Medex Co., Ltd. NOUVEAU COMPOSE D'ACIDE 2-AMINO-3-[2-(α-MANNOPYRANOSYL)INDOL-3-YL]PROPIONIQUE, SON PROCEDE DE PREPARATION ET PROCEDE SERVANT A VERIFIER LE FONCTIONNEMENT D'UN CORPS VIVANT AU MOYEN DE CE NOUVEAU COMPOSE
JP2004166847A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 点滴用調合装置、混合管、薬液容器、混合液容器、点滴用調合システムおよび点滴用の調合方法

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US6610502B1 (en) 1997-08-20 2003-08-26 Kyowa Medex Co., Ltd. Compound 2-amino-3-[2-(α-mannopyranosyl)indol-3-yl]propionic acid, process for preparing the same, and method for inspecting function of living body with the novel compound
JP2004166847A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Otsuka Pharmaceut Factory Inc 点滴用調合装置、混合管、薬液容器、混合液容器、点滴用調合システムおよび点滴用の調合方法

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